五つの・墓標
孤高を愛している訳ではない。喪失の苦痛を二度と味わいたくないだけだ。・闘争を求めている訳ではない。友らと共に死地を駆ける歓喜が忘れられないだけだ。・全て、理解している。今更気付いたところで遅いという事も。・ならば駆け抜けよう。苦痛に軋む心を、歓喜に乾く鼓動を、踏み砕いて置き去るように。・彼方へと逝ったお前達に追いつけるように。
