久籠・厳結之命
むかしむかし、災厄を鎮める神、久籠厳結之命がおった。神は幾多の禍をその身に封じ、秩序を守り続けた。しかし、災厄を重ねるたびにその身は変質し、形も性質も定まらぬものとなった。やがて人々は神を忘れ、信仰を失った神は宿した災厄を御せなくなる。そこで神は力を分散させるため、自らの力と災厄を「箱」と「人の形」に分け、封印を支え続けることを選んだのだった。