あいの君と呼ばれた女の・墓標
ルイの現状における最後の主人。
「涙を累々と溜めてきた優しいお前に相応しい」と、彼を「ルイ」と名付けた。
ヒトになったルイを「美しい、いい男だね」と彼女が褒めたので、ルイはいつまでも美しく在り続けることを、己に課している。
あいの君という名の占い師として繁華街で長く営業し、若いときは顔役、老いては相談役を務めていた。
最晩年にルイが付喪神として現れ、最期の時を一緒に過ごす。
今は町外れの墓地に眠る。
