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獺越・白瀬

在る所に獺の妖怪と人間の女、その間に生まれた半人半妖の一家が居りました◆半々の息子は恙なく育ち、やがて見識を広めるのだと巣立っていきました◆愛息が手から離れた両親は随分と寂しがったそうです◆「それで久方ぶりに実家へ戻ったら。まあ私も腰を抜かしましたとも」とは息子の談◆雨瀬の妹。年の差は干支一周半。最初は兄を叔父だと思っていた◆その件は解決したものの、根無草のような兄の身を常々案じている。