津雲・慈海
やがて宙がひび割れ崩れゆくその刻まで、祈りは途切れることなく、波のように満ちては返す。決して交わらぬもの同士、引き寄せ合いながらも拒み合う宿命。ならば私は、光の届かぬ海の底へ。あなたの笑い声を子守唄に、深い闇のなかで眠りにつこう。潮風の匂い、花のひかり、草木の名、肌を撫でる太陽のぬくもり。――世界は美しいのだと、あなたが知る、その日の夢を抱いて。そこに私がいなくとも…。
