旧幡上邸
怪異は潜むーー真面目なものもそうでないものも
其処は郊外に佇むとある旧華族の屋敷。趣ある日本屋敷に池のある花庭を備えた廠舎な家には不吉な噂が立ち上る。主たる幡上家は不幸な事故に襲われ、一家断絶に至ったとまことしやかに囁かれているのだとか。
屋敷の今の主は汎神解剖機関の職員と、彼に付き従う曰く付きの土地神。
「呪いも怪異も夜闇に潜むならば、より強い呪詛で上書きしてやれば良い」
「ふうん」
「例えば……たまに衣類が全て弾け飛ぶ呪いなどな」
「何でだよ」
「出来るだろう、やってくれ」
「出来るか出来ないかじゃねえんだよ、恥じらいの話なんだよ」
「神にしては細かいな」
「人にしては頭おかしいなオマエは!」
(身内旅団)
「呪いも怪異も夜闇に潜むならば、より強い呪詛で上書きしてやれば良い」
「ふうん」
「例えば……たまに衣類が全て弾け飛ぶ呪いなどな」
「何でだよ」
「出来るだろう、やってくれ」
「出来るか出来ないかじゃねえんだよ、恥じらいの話なんだよ」
「神にしては細かいな」
「人にしては頭おかしいなオマエは!」
(身内旅団)