廃公園
ずっと、哭いている。
鉄錆に塗れた放棄遊具。すっかり固まった砂場。
雑草に覆われかけている地面。
取壊しを待つマンション群に囲まれた、少し広い公園。
濃厚な紅に塗りたくられた空を、電線が規則正しく分割する。
切り取られたコマの中を舞うように、烏が何羽も旋回している。
彼らは狙っている。ここで晒される骸を。
彼らは学習している。ここでは定期的に餌が供給されることを。
夕暮れが終わらない。いつまで経っても終わらない。
この場所が狂っているのか、この地を観測する者が狂っているのか。
ただ、迷い込んだ者がここから抜け出すことはできないのだと、
墓石のような建物が、鉄錆くさい公園が、語っている。
濃厚な紅に塗りたくられた空を、電線が規則正しく分割する。
切り取られたコマの中を舞うように、烏が何羽も旋回している。
彼らは狙っている。ここで晒される骸を。
彼らは学習している。ここでは定期的に餌が供給されることを。
夕暮れが終わらない。いつまで経っても終わらない。
この場所が狂っているのか、この地を観測する者が狂っているのか。
ただ、迷い込んだ者がここから抜け出すことはできないのだと、
墓石のような建物が、鉄錆くさい公園が、語っている。