√ドラゴンファンタジー
竜の出現により魔法文明が発展した、剣と魔法の現代地球です。
今日も名声や借金返済を求める多くの冒険者達が、|竜漿兵器《ブラッドウェポン》を携え旅立ちます。
竜の血を継ぐ者達の大地
記録を遺さないエルフ達の曖昧な口伝ではありますが、ヘロドトスよりも遥か昔、紀元前600年頃が
『|竜《ドラゴン》』の全盛期だったと言われています。現在確認される、天駆ける竜達の大半はインビジブル……すなわち死後の姿ですが、その威容は今も世界に魔力を齎し、地球は長らく魔力と科学を両立させた文明を構築してきました。竜の魔力を浴びて生まれ育ったこの√のあらゆる生物は、血液中に
『|竜漿《りゅうしょう》』と呼ばれる魔法物質を宿し、√能力が無くとも、インビジブルをぼんやりと視認する程度の才能を有しています。
失楽園戦争と冒険の始まり
1945年、それまで存在すら知られていなかった天上界が
『失楽園戦争』と呼ばれる最終戦争で崩壊し、住民であるセレスティアル共々、天上界の遺産が世界中にばら撒かれました。天上界は√能力を研究していたらしく、遺産は落下地点に疑似異世界
『ダンジョン』を生み出しました。そして最悪な事に、竜漿を持つ地上の生物は、遺産の影響を受けると大半が凶暴な
『モンスター』と化してしまったのです。
日本も含む各国政府は、モンスター化を阻み√能力者に覚醒した少数の者達に
『冒険者』という特別資格を発行し、ダンジョンで獲得した財宝の非課税化、そして遺産の封印に成功した者には周辺地域の自治権を与えるなど、破格の待遇を与えました。これにより、世界中で冒険者と彼らの齎す富や遺産の力による高度成長期が発生し、ダンジョンを中心とする
『冒険王国』が、乱立するようになったのです。
若き冒険者達
運良く√能力者に覚醒できた者は、例え義務教育中であってもその多くが冒険者に就職します。通学を続けながら放課後にはダンジョンを冒険し、寝る前に今日の冒険内容をネット配信する……そうした生活を送る若き冒険者達は、新世代の憧れの的になっています。
√ドラゴンファンタジーの光景
戦後(失楽園戦争後)の混乱を乗り越え大きく躍進した人類は、魔法文明の発達と同時に、科学文明も私達が知るレベルまで大きく躍進させました。ダンジョンの合間を縫うように張り巡らされた高速道路網は確実な物流を担保し、誰もがインターネットやコンビニエンスストア、通販サイトやスマートフォン等の恩恵を問題なく享受しています。
そして冒険者の多くは、そうして発達した魔法と科学の産物である、所持者の血液を動力とする
『|竜漿兵器《ブラッドウェポン》』を操ります。
世界が自由になった事でHDBEC(人間、ドラゴンプロトコル、獣人、エルフ、セレスティアルの頭文字から取った造語)という平等思想も浸透し、かつてあった過激な人種差別も、表向きは鳴りを潜めています。
その一方で、未だ世界中のあらゆる場所で新たなダンジョンは発見され続け、モンスターの被害も絶える事はありません。ダンジョンはまるで意思を持つかの如く定期的に蠢いて姿を変え、動植物から人間に至るまでモンスター化させる事が、その主たる原因です。
参考資料:獣人階梯図

種族「獣人」には、おおまかに上記のような外見の違いが存在します。殆どの場合階梯は遺伝によって決まり、一生変わりません(例外である変異階梯を除く)。
- 階梯0:動物そのままの姿。20世紀に入るまでは「喋る動物」と見做され人権を持たなかった。
- 階梯1:動物が立ち上がり、後脚もしくは尻尾後部のみで歩行できるようになった姿。かつては「シー」と呼ばれ、西欧地域では宗教儀式の祭祀として重用された。
- 階梯2:この世界で最も多い、獣人の一般的な姿。
- 階梯3:人馬階梯とも呼ばれる、人の上半身と獣の下半身が合体した姿。脚の本数が多い傾向にある。
- 階梯4:体毛や獣化に覆われたヒトのような姿。顔や胸部等の一部だけ無毛の場合もある。獣人には最も人気があり、芸能人や政治家は局所的な支持を得やすい。
- 階梯5:ヒトに獣の耳や尻尾が生えたような姿(手足が獣化している場合もあり)。獣化部分を隠す事もできる。戦場等の過酷な環境に生まれた者がなりやすい。
- 変異階梯:稀に、自分の意志で階梯0〜5の好きな姿に変身できる獣人もいる。イラスト発注等の際は、いつでも「実は変異階梯だった」と主張してよい。
データベース
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