横やりされる機械都市防衛戦
静かに遠くを見据えるかのように、黒髪の婦人はその唇を開いた。
「……『雷素崩壊』以降、われらは常に、仙術機械の源たるインビジブルを汲み続けてきた。だがもはや低層のインビジブルは尽き、斯様な高層まで都市を積層せねばならぬ程に状況は逼迫している。この星の限界が迫っているのだ。ならば、私が為すべき事はただひとつ」
その手に武器を持って、その美しい瞳を細める。
「伝説の『|楽園《EDEN》』を見つけ出し、インビジブルを収奪する。王劍フロンティアラインよ、ご照覧あれ! この星の未来のためならば、私は悪しき『簒奪者』となろう!」
「皆さん、今回向かっていただくのは、√ウォーゾーンにある戦闘機械都市です。皆さんが到着する頃には、既に襲われている最中かと思いますので、すぐさま対応をお願いいしますね!!」
そう話し出すのは、アクシア・メロディールーン(はつらつ元気印なルーンソリッド・アクセプター・h01618)だ。
「手早く倒すことが出来れば、一息つける時間ができるかもしれません。ですが、時間をかけ過ぎると、追い込めそうだと次の部隊を送り込んで来るかもしれませんので、出来れば、手早くまとめて雑魚戦を終わらせていただけると、今後が楽になるのかなって思います。そして……その後に控えるのが」
アクシアがそこで言葉を区切る。
「何もなければ、エンタープライズ型上位戦闘機械とのボス戦となります。でも……なんか嫌な予感がします。その場合は、現状の状況を見て判断の上、行動をお願いします。どちらにせよ、倒さなくてはならない相手だと思うので」
もしかすると、最近、現れていると噂される剣聖天女『シルメリア・ゴースト』が現れるかもしれない。
「どちらにせよ、人々の生活がかかっています。早急に対応して、都市の人達を守ってあげてください。よろしくお願いします!!」
そういって、アクシアはぺこりと頭を下げたのだった。
第1章 集団戦 『全自動卵調理機『ハンプティ』』
「調理機が戦うのかあ……何でもありだね」
思わず、そう呟くのは、フィオ・エイル・レイネイト(無尽廻廊・h06098)。
「卵だけ調理してくれてれば平和に済んだのにね。相対しちゃったのが運の尽きだ」
そう言ってフィオは、現地に着いた早々、妖刀『無尽廻廊』を引き抜き、駆け出した。
狙うは、目の前にいる複数の全自動卵調理機『ハンプティ』だ。
「魂まで持っていかれないようにね」
そう放つは、|妖刀解放《ホエロ・ワガココロノケダモノヨ》。
放ったいくつもの斬撃は相手を傷つけるだけじゃなく、機械の関節部に刃を食い込ませ、敵の動きを阻害するように切り裂いていく。
しかし、その状態になっても、全自動卵調理機『ハンプティ』は、負けじとスイスメレンゲを使って、超速回転ハンドミキサーで対抗していく。
「あーあー、その状態で更に負荷をかけちゃって。そんな状態で調理できるほどの精度って保てるかい?」
「ガーガ、ギーギー!!」
全自動卵調理機『ハンプティ』は、怒ったようにそんな音を鳴らしながら、なおもハンドミキサーを使って攻撃してくる。
「私は固めに焼いた目玉焼きが好きだよ。いつか君らにご馳走して貰えると嬉しい」
それって、ハードボイルドってやつだろうか?
いや、それよりも、獣の姿が刻まれた、緑色の刀身を持つ妖刀を手に、戦うフィオが凛々しく映る。
「今生では、さよならだね」
最後にそう告げて、フィオの周りにいた全自動卵調理機『ハンプティ』を全滅させて見せたのだった。
「戦闘機械に年末とか正月ってないんですかねー。無いんだろうなー」
思わず、そう呟くのは、水垣・シズク(機々怪々を解く・h00589)だ。イヤホンの調子を確かめつつ、そのスイッチを入れる。
「……さて、呑気な事を言ってないで、仕事をしましょう」
シズクは立ち上がると、眼下に広がる守るべき都市を眺めたのだった。
今回、やってきたのは、【第435分隊駐屯地】の一行。
「新たな簒奪者が現れる可能性とのことですが、目の前の戦闘機械群に襲われている都市救援が先です。あまり時間をかけるのは得策ではないでしょうし、早急に片づけましょう。可能なら大通りでまとめて処理したいですが、索敵が必要そうなら、移動しつつ破壊しましょうか」
そう告げるのは、第435分隊駐屯地の団長を務める、スミカ・スカーフ(FNSCARの|少女人形《レプリノイド》・h00964)だ。
幸いなことに、既に現場は一般人の避難を終え、敵を殲滅するだけとなっていた。
「ひゅー! 噂の天女サマが来るかもってハナシか。ま、都市の救援が先決だな~。オーライ、さっさとこの卵みてえなヤツらをブッ飛ばして、一服しようぜ!」
そう意気込むのは、エルヴァ・デサフィアンテ(|強襲狙撃《Fang of Silver》・h00439)。長い銀髪を揺らしながら、にっと笑みを浮かべる。
「ええ。これ以上、好き勝手に、この故郷を荒らさせません」
何かを決めたように、不動院・覚悟(ただそこにある星・h01540)もまた、その眼鏡を光らせる。
「それと、私の召還したマシンは、最悪壊れても作り直せるんで、皆さんは巻き込みとか気にせずガンガンやっちゃって下さいねー」
忘れぬうちにシズクはそう伝える。
と、全自動卵調理機『ハンプティ』の大群が第435分隊駐屯地の面々のいる場所へと迫ってきたようだ。
彼らはすぐに自分のポジションに向かうと、敵の殲滅を開始するのだった。
「マナバッテリーセット、この一撃が勝利への序曲です!」
先に動いたのは、スミカだ。|古代語魔法【接触拡散式純魔力弾《セットマジック・ザ・カラサワ》】で、純魔力属性の弾丸を射出し、敵には過剰魔力反応による爆発による二倍のダメージを、そして、味方には溢れた魔力による戦闘力強化を与える効果を発揮させる。
その爆煙に紛れるように飛び出してくるのは、覚悟だ。
「――『阿頼耶識・羅刹』!」
|阿頼耶識・羅刹《アラヤシキ・ラセツ》。自身の右掌で触れた√能力を無効化する力を持つ、その力で全自動卵調理機『ハンプティ』がやろうとしていたオーバーハードを無効化して、エラーを吐き出す間に、さっと覚悟が下がる。
「派手にブチかますか!」
高台に陣取ったエルヴァがすかさず、|バースト2:灼熱砲撃《バーストツー・コードヘスティア》を発動。貫徹力の高い灼熱属性の弾丸を射出し、敵に二倍のダメージを与えながら、味方には武器への高熱の付与による戦闘力強化を施していく。
「突撃だけがアタシの十八番だと思うなよ~。これでもスナイパーなんだからさ!」
その言葉通り、エルヴァの射撃は、正確に敵を射抜き、味方を強化していった。
まだ攻撃は終わらない。
「『シャーキラー』地面に潜って敵陣を雑に荒らしてきてください。破壊まで持ってくことより、動きを止める方優先で!」
そう後方で叫ぶのは、シズク。|機怪操術『シャーキラー《メクロマンシー・シャーキラー》』を使って、地中潜航攻撃で戦う戦闘機械……の、シャーキラーを生み出し、威力のある攻撃と工業汚染毒によって、次々と全自動卵調理機『ハンプティ』を蹴散らしていく。
その間にも覚悟は、恐れることなく前に出て、倒せる敵を仕留めつつ、敵の攻撃を無効化していく。
覚悟が作ってくれた隙を利用して、後方の味方が、次々と容赦ない射撃を浴びせる。
それでも撃ち漏らしたものに関しては、シズクのシャーキラーが止めを刺していく。
この戦いにおいて、効率的かつ、スピーディーに殲滅することが出来た。
気が付けば、全自動卵調理機『ハンプティ』の瓦礫の山ができている。
「これで終わり……ですかね?」
「そのようです」
「じゃあ、都市の練習に報告だな!」
「ええ、行きましょう」
程よい倦怠感を感じつつも、第435分隊駐屯地の面々は。
満足げな笑みを浮かべながら、都市の人達に殲滅の報告を伝えるべく、一度、戻るのだった。
第2章 日常 『|天蓋大聖堂《カテドラル》から市場区画へ』
スピーディーかつ、鮮やかに敵を殲滅させたことで、敵の勢いを削ぐことができたようだ。しばらく、敵の襲撃はないだろう。
その間に休息もかねて、物資調達という名のショッピングに向かうとしよう。
もちろん、買い物を必ずしもする必要はない。
今後のことも踏まえて、この都市の人々と交流を持ってもいいし、親しい仲間と親睦を深めてもらってもいい。
ボス戦までのささやかなひと時。
あなたなら、何をする?
●マスターより
物資調達という名のショッピングをお楽しみください。
その他にも、選択肢を無視して、交流を深めていただいてもかまいません。
ボス戦前のささやかなひと時をどうぞ、お過ごしくださいね。
引き続き、プレイング、お待ちしています!!
スピーディーかつ、鮮やかに敵を殲滅させたことで、敵の勢いを削ぐことができたようだ。しばらく、敵の襲撃はないだろう。
その間に休息もかねて、物資調達という名のショッピングに向かうとしよう。
もちろん、買い物を必ずしもする必要はない。
今後のことも踏まえて、この都市の人々と交流を持ってもいいし、親しい仲間と親睦を深めてもらってもいい。
ボス戦までのささやかなひと時。
あなたなら、何をする?
●マスターより
物資調達という名のショッピングをお楽しみください。
その他にも、選択肢を無視して、交流を深めていただいてもかまいません。
ボス戦前のささやかなひと時をどうぞ、お過ごしくださいね。
引き続き、プレイング、お待ちしています!!
「やっぱり皆さんと一緒だとやりやすくて助かりますねー。一人だと考える事多くて……」
シズクはそう言いながら、先ほどの戦いの事を思い出している。いや、今は……。
「さて、思いがけず時間に余裕ができたわけですが。折角の機会ですし、最近来られた不動院さんとの親睦の場も兼ねて、みんなで買い出しに行って食事しましょう」
そうシズクが【第435分隊駐屯地】の仲間達に呼びかけると。
「では、温かいスープはいかがですか?」
そう提案するのは、覚悟だ。その顔に笑顔は出していないが、感謝はしたいと思っている様子。
「買い物! スープ! 温かいものでひと息ついて……良いじゃんか! 次に備えてってのもあるし、寒いとカロリーが必要だし、アタシは肉類を調達しとくか~」
楽しげに声をあげるのは、エルヴァだ。肉が大事と言わんばかりである。
「よいですね。では、私は野菜関係を持ってきましょうか」
エルヴァの発言を受けて、スミカは野菜を調達してくれるようだ。
「仕入れに関しては専門ですからね。といっても、食材は皆さんで揃えて頂けるようですし……私は調理器具とか副菜の類とかを適当にそろえるとしましょうか」
シズクは野菜と肉、以外のものを調達してくるようだ。
「では行きましょうか。やー、ショッピング楽しみですねー」
そう告げて、一行は楽しいショッピング(という名の物資調達)しに向かったのである。
「干物でもレーションのでも、肉は肉だろー? 仮に肉屋が無くったって、都市なら何かある筈さ! 一番良いのはスーパーで纏めて仕入れるヤツだけど……ま、行ってみっか!」
スーパーっぽい店に入り、肉を探す。幸いにも冷凍ものだが、美味しそうな肉を調達できたようだ。エルヴァは嬉しそうに。
「ひゅー! これでひと息つけるな~」
そう調達した肉を手にほくほくしている様子だ。
「ああ、すみません。全てカットしてもらえますか?」
一方、デパートに向かったスミカは、すぐに使う野菜をカットしてもらう。
「どうせすぐ使いますし、保存については考慮しなくてよいでしょう。ああ、ついでにコンソメの素とか調味料も買ってきましょうかね」
調味料がないと味気ないスープになってしまうだろう。スミカのこの調味料のお陰で、スープが格段に美味しくなるのが決まった。
「お待たせ、不動院さん。調理器具を持ってきたわ」
「ありがとうございます。どうしようと思ってたところだったんで助かりました。それに副菜まで……?」
驚きの声をあげる覚悟に。
「そう。スープだけじゃ寂しいでしょ?」
シズクはにこっとウインクして、覚悟の手伝いをしていく。
覚悟もまずはとお鍋に水を入れて、スープの下ごしらえを始めていった。
「ただいまー!! 肉を持ってきたぞ」
「お野菜と、それに調味料を持ってきました。あ、野菜はカットしてあるので、そのまま使えますよ」
「お二人とも、お疲れ様です。美味しいスープに仕上げていきますね」
有難く受け取って、覚悟は肉を食べやすい大きさにカットしたのち、どんどんと鍋に入れていく。もちろん、カット済みの野菜も全部だ。
ことことと煮えた所で、更にコンソメや塩コショウを追加して、美味しく仕上げていく。
そして、スープが完成した。
「水垣さんが買い出しを提案してくださったおかげで、こうして皆さんと過ごす機会を得られました。 さあ、みんなで楽しく食事にしましょう」
覚悟は皆にスープを配りながら、先ほどの戦いの活躍も具体的に述べていった。
「あの時の動きは見事でした」
そう言い添えれば、スープを受け取った者達は、少しはみかみながらも、覚悟の感謝に応えつつ。
「そういう不動院さんも、良い動きをしていましたよ」
シズクがそう指摘すると、照れたように覚悟もまた頭を掻いたのだった。
楽しいショッピングに、暖かなひと時。
【第435分隊駐屯地】一行は、こうして、次の戦いに備え、しっかりと英気を養ったのであった。
第3章 ボス戦 『剣聖天女『シルメリア・ゴースト』』
「さてと……ここを支配していた者はいなくなったようだ……」
そこに立っているのは、剣聖天女『シルメリア・ゴースト』だった。
かつて、この場で更なる攻撃を仕掛けようとしていた相手は、シルメリア・ゴーストの足元に転がっている。
「次に来るのは、誰なのだろうな? どちらにせよ、蹴散らすだけだがな」
そう言って、シルメリア・ゴーストは、こちらに向かって来る影を見据えたのだった。
●マスターより
というわけで、次はボスのシルメリア・ゴーストとの決戦となります。
こいつを倒せば、戦いは終わりです。
最後まで気を引き締めて、どうぞー!!
「君は、君の命がある限り、為すべきことを為そうとするんだろうね」
そう告げるのは、フィオだ。妖刀『無尽廻廊』を引き抜き、フィオは続ける。
「だからこれだけ言っておこう。私たちがいる限り、君が事を為せることは無い。そう理解すると良い」
そんなフィオの言葉に、シルメリア・ゴーストは静かに言う。
「ならば、こちらも全力で行くまでだ」
レーザー拳銃「ガバメント・ゴースト」で、300回も放ってくる。
「ここから先、容赦は期待しないで貰うよ」
フィオも|妖刀解放《ヤドレ・ワガカイナニ》を発動させ、移動速度を高め、装甲を貫通する威力2倍の緑色の斬撃でもって、シルメリア・ゴーストを狙っていく。
土煙と瓦礫が舞い上がる激しい攻防に、シルメリア・ゴーストは思わず、瞳を細めた。
「ほう……なかなかやるではないか」
「褒めてもらっても、何も変わらないけれど……結局、あなたは奪うしかないようだね。そう決めてくるのが君らの悪い癖だと思うよ。パイは有限、それでも分け合える道はない物だろうかね」
そんなフィオの言葉に、シルメリア・ゴーストは哂う。
「かもしれないが、私にはやるべき使命があるのだよ。そのためならどんな方法でも使う」
「いいさ。この場は私が押し通る。帰って一回頭を冷やしてきなさいね」
そういって、フィオは再び、緑色の斬撃を放ち、シルメリア・ゴーストに一撃を与えたのだった。
「しっかりと休養と食事をとれたので、万全の状態で迎え撃てますね」
やる気に溢れるスミカがそう告げる。
「予想通り、√ウォーゾーンとは縁がなさそうな見た目……あれが剣聖天女とやらですか」
「ほほーう、アイツが天女サマか」
スミカの言葉に、エルヴァも遠目で確認する。
「え、剣聖で銃ですか? なら私も剣士を名乗っても怒られませんね」
「銃って剣だったっけか? ならアタシは騎兵ってトコだな~。ま、どんな事情があったって、向かって来るんなら……アンタは敵だ」
「ええ、そうですね。さあ、行きますよ!!」
二人はすぐさま、目立たぬ場所から、シルメリア・ゴーストを狙うようだ。
「ふむ、不動院さんが敵の√能力を封じて、スミカさんとエルヴァさんが弾幕、隙を見て痛打を与えると。……これもしかして前衛居ません?」
そのことに気づいたシズクは、ちょっと頭を抑えた。
「あれを相手にするとなると、必要なのはそれなりの硬さと反応速度、加えて脅威を感じさせられる程度の攻撃力もあると良いでしょうか。……シャーキラーを初手で切らなきゃよかったですね」
だが、これで攻撃が全て封じられたわけにはならない。
「ま、みなさんと一緒なら何とでもなるでしょう」
うんと頷き、さっそく、先手を打つ。
「イォド、出番です」
「人使いの荒いやつめ……」
なんだかちょっとイォドが不機嫌そうだ。シズクのAnkerを呼び寄せていたのだが、あまり役には立っていない……のかもしれない。
今がそのときだと感じている。
が、その前にやるべきことを果たすとしよう。
イォドは辟易としながらも、シズクの命令通りに|既定要請:機神一体《プリセットオーダー・エクス・マキナ》で、機神:|建御雷《タケミカヅチ》へとその身を変身させる。
「はいはい。つべこべ言わずに、距離を詰めて視線を遮るなり、掴むなりして隙を作って一緒に撃ち抜いてくださいね?」
拒否権がなさそうなのを感じて、イォドは深いため息を零すと、さっさと今回のターゲットに攻撃を仕掛けに向かったのである。
シルメリア・ゴーストは、目の前に立ちはだかる相手に思わずため息を零した。
意外と連携を組んでくるようだ。
「んじゃ、行くぜ!」
エルヴァは、|バースト1:強襲砲撃《バーストワン・ストライクガンナー》でもって、自身を強化していくと、突撃射撃と同時にグレネードを機雷のようにばら撒き、攪乱と味方の狙撃への援護を行う。
「さてと……まず敵の攻撃手段を奪うが定石。その銃、腕、破壊させていただきましょう」
そう告げて、次に動くのはスミカだ。
「その隙、撃たせてもらいます」
「一体、何を考え……うあっ!!」
もう少しで、持っている銃を落とすところだった。シルメリア・ゴーストはすぐさま臨戦態勢へと戻る。しかし、撃たれたところが悪かったらしく、かなり戦いづらそうにしているようだ。
「なれば、これを使う!!」
シルメリア・ゴーストは、玻璃天女を使って飛翔して見せると。
「そうはさせるか……魂の奥底、阿頼耶の淵より咲き誇れ――『阿頼耶識・青蓮華』」
覚悟も|阿頼耶識・青蓮華《アラヤシキ・ショウレンゲ》を使い、自身の魂に刻まれた迦楼羅炎と融合し、青蓮華が浮かぶ蒼い炎を纏った姿に変身すると、覚悟も同じ力でもって飛翔して対抗する。
「くっ……貴様も同じ力を持つというのか!?」
「僕らも負けるわけにはいかないのです。この世界のために」
滅巨鋼刃を手に、シルメリア・ゴーストを切り裂いて見せる。
「アタシの十八番を見せてやるぜ! うおおおおおっ!!」
エルヴァが華麗な大ジャンプを見せて、大打撃を与えていく。
「こちらもまだ行きますよ!!」
スミカも通常の銃弾に織り交ぜて攻撃を重ねていく。
「ならば、これだっ!!」
触れじの天女でシルメリア・ゴーストが隠密状態になってみせる……が。
「そこですね!」
同じ力でもって、覚悟がまた阻んでくる。
「お、おのれ……っ!!」
とすかさず。
「イォド、今です!!」
「言われなくてもやる!!」
更にシズクの機神:|建御雷《タケミカヅチ》が、シルメリア・ゴーストに攻撃を重ねていき。
「ああああっ!!!」
度重なる攻撃に、とうとう、シルメリア・ゴーストが音を上げる。
「くぅ……貴様らが来なければ……ぐはっ!!」
そう睨まれながらも、シルメリア・ゴーストは地に伏せたのだった。
こうして、√能力者達の活躍により、機械都市は無事、防衛することができた。
機械都市の人々に見送られながら、仕事を終えた彼らはゆっくりと、帰途へとついたのだった。