奪われた機械都市
「大変です! わたしたちの戦闘機械都市に、ウォーゾーンの軍勢が攻めてきました!」
慌てふためいた様子でそう伝えてきたのは櫻井・ホノカ(青春ポルターガイスト・h04129)。彼女は集まった√能力者達に、自分が視た予知について説明する。
「レリギオス・ランページの統率者『ドクトル・ランページ』が、人類の居住区になっている都市に、配下を率いて襲来したんです!」
ドクトル・ランページはウォーゾーンの中でも巨大派閥の長として知られる戦闘機械。
時には自らが前線に赴き、直接軍勢の指揮を執る事もある。√ウォーゾーンの人類を何度も苦しめてきた強敵だ。
「敵軍はすでに戦闘機械都市の中枢を制圧し、都市のシステムにハッキングを仕掛けています。そのせいで、無効化されていた『生命攻撃機能』が復活しつつあるんです!」
現在√ウォーゾーンの人類が居住する都市は、戦闘機械群に改造された都市を奪還したもので、生命体を抹殺するための兵器やシステムが眠らされたまま残っている。これが復活すると、いまだ都市内にいる全住民に対して、都市そのものが牙を剥く。
「住民の避難は現地の軍人や学徒兵の方々がやってくれてます。皆さんは敵の警戒網を突破して、一刻も早く制圧された都市中枢に向かってください!」
中枢への道程にはドクトル・ランページ配下の戦闘機械や、復活しつつある攻撃システムによる厳重な警戒網が敷かれており、察知されれば即座に集中砲火を受けるのは必至。無数のセンサーやレーダーをかいくぐって先に進まなければならない。
「うまく警戒網をすり抜けられれば、ドクトル・ランページの所まで戦闘ゼロで到達できるかもしれません! まあ、そこまで上手くいくのは簡単じゃないと思いますけど……」
敵も√能力者であり、星詠みの予知を受けられる以上、どこかで接近を察知され、戦闘機械群に待ち伏せされる可能性が高い。それさえすり抜けるような見事な作戦であれば、中枢到達までの消耗を最小限に抑えられるだろう。
「ドクトル・ランページはすごく強いです。なるべく万全の状態で戦えるように頑張ってください!」
作戦目標は中枢にいるドクトル・ランページを撃破し、都市の支配権を再び奪取する事だ。人類が圧倒的劣勢に立たされる√ウォーゾーンの情勢において、都市ひとつの趨勢を取っても人類の生存に大きく関わる。決して負けられない戦いだ。
「√ウォーゾーン出身の皆さんも、それ以外の√の√能力者さんも、どうか人類のために力を貸してください!」
説明を終えたホノカは最後に深々と、集まってくれた√能力者達の前で頭を下げた。
圧倒的な戦力と兵力をもって地球を侵略する戦闘機械群ウォーゾーン。人類滅亡の危機を覆せる可能性があるのは、√能力者だけだ――。
マスターより

こんにちは、戌です。
今回のシナリオは√ウォーゾーンにて、戦闘機械群の襲来を受けた都市を防衛する依頼です。
中枢を制圧した戦闘機械群のハッキングにより、都市は本来の『生命攻撃機能』を取り戻しつつあります。
1章はそのシステムと戦闘機械群による警戒網を突破し、中枢に向かうシーンです。
2章には分岐があり、敵と戦闘になるパターンとならないパターンがあります。
1章の警戒網突破のプレイングや成功度によって、どちらのパターンになるかが決まります。
3章は今回の襲撃作戦の指揮官である『ドクトル・ランページ』との決戦です。
彼女を撃破し、都市中枢の制御権を奪還すれば、この戦いは人類の勝利となります。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
83
第1章 冒険 『警戒網を突破せよ』

POW
覚悟を決めて突撃する
SPD
レーダーの死角や迂回路を探す
WIZ
ジャミングで敵の索敵機能を妨害する
√ウォーゾーン 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

SPD
正面突破なんて怖くてやってらんねーっす
昔はシステム掌握してたんでしょ?おおまかに生命攻撃機能の範囲とかわかんないっすかね
ある程度絞り込めたら、警戒網のポイントもわかりそうなもんすけど
上手いこと絞り込めたら良し、無理でも自分のバトラクス錫に積んでるステルスユニット起動して(√能力カメラを止めろ発動)
ゆーっくりと突破していくっすよ…予想すけど、相手は攻撃システムとの連携攻撃を狙ってて
逆に言えば戦闘機械の付近がセンサー近いんじゃないっすかねーと
幸いステルスしてればカメラとかには引っ掛からないんで機械相手にはまあまあ有利なはず
「正面突破なんて怖くてやってらんねーっす」
ウォーゾーンに中枢を制圧され、本来の『生命攻撃機能』を取り戻しつつある戦闘機械都市。その警戒網のど真ん中を突っ切っていく蛮勇も無謀さも、蘇芳・すず(ツギハギのクルマWZ乗り・h04390)は持ち合わせていなかった。
「昔はシステム掌握してたんでしょ? おおまかに生命攻撃機能の範囲とかわかんないっすかね」
ここが人類の居住区になっていたなら、少なくとも一度は都市の奪還・制御に成功していたということだ。すずは当時の記録や住民を尋ねて、何処にどのような攻撃システムが配備されているか調べる。
「ある程度絞り込めたら、警戒網のポイントもわかりそうなもんすけど」
敵も中枢に続くあらゆるルートに目を光らせるのではなく、主要なポイントの警戒を強めているはず。得られた情報に戦闘工兵の経験則も合わせて、すずは上手い具合にそのポイントを絞り込んだ。
「んじゃー行くっすよ」
攻略ルートの選定が済んだら、彼女はウォーゾーン「バトラクス錫」に搭載したステルスユニットを起動して、静音モードで移動開始。移動速度と戦闘力は犠牲になるが、今はとにかく隠密性重視だ。
(予想すけど、相手は攻撃システムとの連携攻撃を狙ってて、逆に言えば戦闘機械の付近がセンサー近いんじゃないっすかねーと)
【|カメラを止めろ《カクレンボ》】発動中のすずとバトラクス錫は、肉眼以外のあらゆる探知を無効化する。どれほど高度なセンサーやカメラやレーダーでも、機械的な探知手段は全て通用しない。
(こっち見んなこっち見んな……)
予想通りに警戒網を敷いている戦闘機械群をすり抜けるように、ゆっくりと突破していくすず。敵も、その付近に張り巡らされた攻撃システムも、ぴくりとも反応を示さない。まるで幽霊になったようだ。
「見えてないと分かってても肝が冷えるっすね」
√能力の相性で有利とはいえ油断はできない。いつも以上にだるそうな溜息をコックピットで漏らしつつ、すずは都市の中枢を目指す。ウォーゾーンの警戒網は、ここからますます厳しくなるはずだ――。
🔵🔵🔵 大成功

他に手はないとはいえ相変わらず
危ない環境で暮らしてるよねこの√の人たち…
まぁ生活に利用してるような物じゃない
危険物みたいだし見つかったら壊しちゃえばいいか。
とりあえず相手は機械みたいだから【ハンティングチェイス】で
身を隠しながら可能な限り素早く移動。
一応《野生の勘》頼りではあるが肉眼での監視も警戒する。
それでも万が一発見されてしまったならもうしょうがないので
《捨て身の一撃》や《特攻》で連絡される前に速攻破壊して強行突破。
あとはそれ以外の不測の事態が起こらないよう《幸運》に祈る。
「他に手はないとはいえ相変わらず、危ない環境で暮らしてるよねこの√の人たち……」
十枯嵐・立花(|白銀の猟狼《ハウンドウルフ》・h02130)の言う通り、本来なら敵の手で改造された都市に居住するのは好ましい事ではない。他に適切な場所がないので止むを得ないのだが、現にこうして敵のハッキングで危機に陥っている。
「まぁ生活に利用してるような物じゃない、危険物みたいだし見つかったら壊しちゃえばいいか」
もともと人間には害しかない『生命攻撃機能』なら、破壊しても都市住民からの苦情は来ない。いざとなったら多少暴れるつもりで、立花は都市中枢への潜入作戦を開始する。
「とりあえず相手は機械みたいだから、これでいこうか」
【ハンティングチェイス】で身を隠しながら可能な限り素早く移動する立花。長距離狩猟体勢を取った彼女には、肉眼以外の探知手段が通じない。機械的なセンサーに頼るウォーゾーンや都市のシステムには効果的だろう。
(一応、肉眼での監視も警戒するけどね)
野生の勘頼りではあるが、やらないよりはマシだろう。田舎の山里で猟師見習いをしていた彼女の直感は、普通の人間より研ぎ澄まされている。相手が獣ではなく機械でも、その気配は逃さない。
(……なにか近付いてくる)
前方から物音を聞き取った立花は、近くの建造物の物陰にさっと身を隠す。現れたのはメイド服を着た人間の女性――のように見えるが、挙動の不自然さや見た目の割に重い足音など、おそらくはドクトル・ランページが連れてきた戦闘機械の一種だろう。
「………」
ここは彼女の警戒区域なのか、戦闘機械は無言で周囲を観察している。立花の√能力は解けていないが、それでも万が一発見されてしまったら、もう仕方がない。連絡される前に速攻で破壊して、強行突破するしかないだろう――。
「……異常なし」
幸いにも敵は潜伏者を発見できなかったようで、どこかに歩き去っていく。いつでも特攻を仕掛けられる体勢で身構えていた立花は、敵の足音が聞こえなくなるまで待ってから、ほっと息を吐いた。
「良かった……」
少しひやっとしたが、あのタイプの戦闘機械には【ハンティングチェイス】が通用すると分かったのは幸いだ。後はもう、これ以外の不測の事態が起こらないよう幸運に祈りながら、彼女は移動を再開するのだった――。
🔵🔵🔵 大成功

WIZで判定
(占領したばかりならまだ隙はありそうかな)
時間が経てば経つほど警戒は厳重になると思うし、急がないとね
√ウォーゾーンで戦う俺にとっては他人事じゃない
全力で頑張ろう
警戒網に接近してハッキング
カメラやセンサーの効果範囲を検知して死角を潜ったり、カメラのコントロールを奪って別方向に向けた隙に通り抜ける等で包囲網を抜けていくよ
警戒範囲に隙が無ければ小型ドローンを飛ばし、ジャミングで感知を妨害した隙にすり抜ける
移動時はアクセルオーバーで移動速度を上げて迅速に走り抜けるよ
どうしようもない時はカメラやセンサーの破壊も検討
……即座に設置されそうだから、これは最終手段だね
※アドリブ、連携歓迎です
(占領したばかりならまだ隙はありそうかな)
ウォーゾーンの襲来により中枢を制圧され、本来の『生命攻撃機能』を取り戻しつつあるとは言え、戦闘機械都市の警戒網は万全では無いとクラウス・イーザリー(希望を忘れた兵士・h05015)は考えていた。
「時間が経てば経つほど警戒は厳重になると思うし、急がないとね」
このまま都市が敵の手に落ちるのを見ていれば、人類は貴重な拠点を失うことになる。
ただでさえ現在の√ウォーゾーンにおいて、人類が生存可能なエリアは限られているのだ。各種ライフラインや戦線への影響も計り知れない。
「俺にとっては他人事じゃない。全力で頑張ろう」
√ウォーゾーンで戦う兵士として、それはクラウスにとって当たり前の日常だった。
敵の警戒網に接近した彼は、巡回のロボや都市システムへのハッキングを開始する。
(向こうができた事を、こっちがやれないわけじゃない)
ある時はカメラやセンサーの効果範囲を検知し、その隙間にある死角を潜ったり。僅かな死角すらない時はカメラのコントロールを一時的に奪って、別方向に向けた隙に通り抜けたり。兵士養成学園で学んだ電子戦のスキルを活かし、警戒網を抜けていく。
(……だんだん難しくなってきたね)
中枢に迫るにつれて、警戒範囲もより厳重になってくる。ならばとクラウスはジャミング機能を搭載した小型ドローンを飛ばし、周辺の機械の感知を妨害する。隙が無ければ自ら作り出すまでだ。
(全速力で!)
全ての警備やカメラがそっぽを向く一瞬を狙って、【アクセルオーバー】を発動。身体能力を強化する電流を身に纏い、移動速度を上げて迅速に走り抜ける。その疾走はまさしく稲妻の如しだ。
(……なんとか見つからなかったみたいだ)
後ろから追跡や攻撃の気配がないことを確認して、クラウスは√能力を解除。引き続き隠密重視の方針で都市中枢を目指す。どうしようもない時は、カメラやセンサーの破壊も検討に含めるが――。
(……即座に設置されそうだから、これは最終手段だね)
本命のドクトル・ランページに挑む前に、敵軍を刺激するような真似はしたくない。
あくまで「隙を縫う」事を優先して、彼は慎重に、かつ迅速に警戒網を駆け抜けるのだった。
🔵🔵🔵 大成功

都市中枢までのシステムと戦闘機械による警戒網を潜り抜けるなら、中枢に達する。「過客」を使用して中枢までの道程を歩き続ければ、中枢までのシステムと戦闘機械による警戒網を潜り抜けることになる。実際、これは良い案に思える。「過客」を使用するなら、肉眼なき者たちのどんな警戒網をも無効にできるのだから。とはいえ、だとしても、彼らの警戒網を潜り抜けられないかもしれない。肉眼を張り付けた変態機械とかいるかもしれないし。もっとも、その場合も私は透明になっているが、それでも警戒には値する。そこで、私は「過客」を使用し、中枢までの道程を、よく警戒しながら、歩き続ける事とする。後ほかの人ともしっかり協力しようかな。
(都市中枢までのシステムと戦闘機械による警戒網を潜り抜けるなら、『過客』を使用して中枢までの道程を歩き続ければ、中枢までのシステムと戦闘機械による警戒網を潜り抜けることになる)
フッリーヤ・ビント・ハーリド(コールドスリープから目覚めた者・h01210)の√能力【|過客《クルシャナ》】を使用するなら、肉眼なき者たちのどんな警戒網をも無効にできる。実際、これは良い案に思えた。
(とはいえ、だとしても、彼らの警戒網を潜り抜けられないかもしれない。肉眼を張り付けた変態機械とかいるかもしれないし)
もっとも、その場合もフッリーヤは透明になっているが、それでも警戒には値する。
どんな√能力にも完璧はあり得ないことを忘れたら、思わぬ所で足を掬われるだろう。
「しっかり数を数えてね。ひとーつ、ふたーつ、みーっつって」
そこでフッリーヤは【過客】を使用し、中枢までの道程をよく警戒しながら歩く事にする。長距離狩猟体勢を取った彼女の姿は透明となり、視覚のみならず嗅覚・聴覚・魔法・カメラ等、あらゆる探知に引っかからなくなる。
(後ほかの人ともしっかり協力しようかな)
今回の作戦にはフッリーヤ以外にも多くの√能力者が参加している。そのうちの一人が警戒網のシステムにハッキングを仕掛けているようだ。カメラの向きや警備の配置などに僅かな隙間が見られる。
(通るならここだね)
目くらましの魔法が織り込まれた魔術迷彩服も着込み、万全の体勢で警戒網の隙間をすり抜けるフッリーヤ。途中、敵のすぐ近くを通ることになっても、彼女の心音に動揺はない。
「――異常ナシ」
戦闘機械の無機質なカメラアイには彼女の姿は映らず、そのまま巡回ルートに沿って別のエリアに去っていく。都市に張り巡らされた『生命攻撃機能』も、今のところ作動する気配はない。
(この調子でいけば……いや、集中しよう)
ここで気を抜くのは愚か者。千年以上の時を経たエルフは、こんな時も冷静だった。
【過客】を維持するために移動速度を落とし、安全なルートを見極めてゆっくり進む。敵の統率者が座する都市中枢に向かって――。
🔵🔵🔵 大成功

POWの行動を選択。
なぜこそこそ動く必要がある?戦闘機械群など力押しで粉砕する!
決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗して積極的に全力で戦う。
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅】をバランスよく使用する。(スキル「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
止めは【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】、前述の攻撃に加えて大火力ファミリアセントリーを5基召喚して一斉発射をする(スキルは「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
台詞「この程度で僕を落とせないよ。」
「何度も僕にやられるなんて・・・君には学習能力は無いのかい?」
「なぜこそこそ動く必要がある? 戦闘機械群など力押しで粉砕する!」
多くの√能力者が警戒網を潜り抜けるため隠密裏に行動する中、あえて真逆の行動を取る者もいた。北城・氷(人間(√ウォーゾーン)の決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」・h01645)は積極的に攻撃を仕掛け、警戒網を実力で突破せんとする。
「出撃する!」
決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗した彼は、微塵の迷いもなく突撃する。目指すはウォーゾーン指揮官『ドクトル・ランページ』がいる都市中枢。当然、即座に察知されて集中砲火を浴びることになるが――。
「この程度で僕を落とせないよ」
重装甲化用追加装甲【鉄壁】を装備した氷の【玄武】は、決戦型WZの中でも高い防御力を誇る。四方八方から攻撃を受けながらも止まることはなく、お返しに大砲の照準を向ける。
「周囲にいるのは全て敵。分かりやすくていい」
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅】による無差別一斉射撃が、警戒網に配置された戦闘機械群と『生命攻撃機能』を沈黙させる。圧倒的火力と装甲で戦線をこじ開ける、これぞ決戦型に求められし役割だ。
「唸れ! 暴れろ! そして吼えろ! 人類の敵を全て消せ! 大火力ファミリアセントリー一斉射撃!!」
敵からの攻撃がより激しさを増せば、氷も大火力ファミリアセントリーを5基召喚。
【玄武】本体に搭載された全武装と連動して発動する【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】が、戦場に破壊の嵐を巻き起こす。
「――……!!!」
状況的には優位を得ていたはずの戦闘機械群は、この猛攻を受けて跡形もなく蒸発。
壊滅状態となった警戒網の真ん中を、氷はまっすぐに駆け抜けていく。こんな所で足止めを食らっている暇はない。
「何度も僕にやられるなんて……君達には学習能力は無いのかい?」
その後も敵は懲りずに何度も攻撃を仕掛けてきたが、その全てを氷は正面突破する。
彼の機体にも消耗が無いわけではないが、曲げられぬ使命――戦闘機械群を殲滅するという熱い意志が、彼を衝き動かしていた。
🔵🔵🔵 大成功

【エリタマ】
ドクトル・ランページとは何度かやり合っているであります、小生も出させて頂くでありますよ。
友達のエリミちゃん殿(h04841)に、エアバイクに乗せてもらうよう頼んで中枢に急行であります。スピード勝負でもある以上、移動手段を確保して貰えるのはありがたい。
√ウォーゾーンの機械弄りなら、戦線工兵の大得意分野であります。「マルチツールプログラム」もありますゆえ、構造の把握も問題なし。
【メカニック】の面目躍如と行くでありますよ、センサーやレーダーが反応する前に『創造と破壊』でバラしてやるであります。
少しでも数を減らせば、他の方も楽になるはずでありますゆえ。

【エリタマ】
友達のタマミさん(h00625)を「エリミちゃん号」に乗せて、中枢部に向かうお手伝いをします。
√能力者ではないですけれど、私も人類に与するモノの端くれですから……このままには、しておけません。
センサーやレーダーの反応範囲なら、「エリミちゃんアイ」である程度は感知出来ます。私の目、結構便利なんですよ。
それに、ある意味元同僚達のやることですから……考えが読める部分もあるはず。
可能な限り避けて通るようにします、【運転】の腕の見せ所ですね。
どうしても無理な部分はタマミさんにお願いして解除してもらいます。
バイクがセンサーの関係等で通れなくなったら、一旦置いていきます。後で迎えに来ますからね。
「ドクトル・ランページとは何度かやり合っているであります、小生も出させて頂くでありますよ」
巨大派閥レリギオス・ランページの統率者であり、人類の大きな脅威である彼女が、自ら軍を率いて攻めてきたとあっては無視できない。都市を人類の手に奪還すべく、タマミ・ハチクロ(TMAM896・h00625)は立ち上がった。
「√能力者ではないですけれど、私も人類に与するモノの端くれですから……このままには、しておけません」
同行するのはタマミのAnkerであり、ウォーゾーン製の少女型ベルセルクマシンであるエリミネーター・シクス(又の名をエリミちゃん・h04841)。友好強制AIを移植する際のエラーで戦闘機能の大半はロックされてしまったが、友のため人類のために出来る限りの協力を惜しまぬつもりだ。
「エリミちゃん殿、よろしく頼むであります」
「お任せください、タマミさん」
エリミは非武装型のエアバイク「エリミちゃん号」にタマミを乗せて、都市の中枢部に急行する。時間をかければ都市の『生命攻撃機能』が復活してくるため、この作戦はスピード勝負だ。非√能力者とはいえ移動手段を確保して貰えるのはありがたい。
「すごく厳重な警戒網です……でも、ちゃんと見えてますよ」
中枢への道程はウォーゾーンの兵器群に固められているが、センサーやレーダーの反応範囲なら「エリミちゃんアイ」である程度は感知できる。戦闘行為はほぼ不可能でも、戦闘機械として搭載された機能の全てが失われたわけでは無い。
「私の目、結構便利なんですよ。それに、ある意味元同僚達のやることですから……考えが読める部分もあるはず」
メモリーに残るデータから、戦闘機械群の標準的な警備配置と行動パターンを予測。
全ての情報を統合した上で、エリミは警戒網を突破する最適ルートを導き出し、エアバイクを走らせる。
「可能な限り避けて通るようにします、運転の腕の見せ所ですね」
「頼りにしてるでありますよ」
網の目のように張り巡らされたセンサーとカメラの隙間を、巧みな操縦技術で潜り抜けていくエリミ。そのテクニックにはタマミも信頼を置いており、安心した様子でハンドルを任せていた。
「警備が厳しくなってきました……ここからはタマミさん、お願いします」
「お任せあれ。√ウォーゾーンの機械弄りなら、戦線工兵の大得意分野であります」
都市中枢に近付いてくれば、どうしてもすり抜けるのが無理な部分もある。そんな時はいよいよタマミの出番だ。|少女人形《レプリノイド》である彼女の培養脳には、工兵向けの基本技能が「マルチツールプログラム」として刻み込まれている。
「構造の把握も問題なし。メカニックの面目躍如と行くでありますよ」
そう言って【|創造と破壊《クラフト・アンド・デストロイ》】を起動したタマミは、センサーやレーダーが反応する前に、コンマ数秒でバラバラに解体する。生まれた瞬間からインプットされ、実戦で手に馴染ませた作業。この程度なら知恵の輪を解くよりも簡単だ。
「どうでありますか、エリミちゃん殿」
「はい。これでいけます」
進路を阻むセンサーがなくなれば、エリミはバイクの速度を上げて警戒網を通過する。
ここからはエリミの運転とタマミの解体の連携作業だ。移動のペースは落とさずに、邪魔になるものはできるだけ排除していく。
「少しでも数を減らせば、他の方も楽になるはずでありますゆえ」
「他の皆さんも、無事に抜けてこられますように」
なるべく少ない消耗で、どれだけ多くの√能力者が中枢に到達できるかは、本作戦の成功確率を大きく左右する。立場も出身もバラバラだが、今は共通の敵に立ち向かう戦友として、味方の健闘を祈る二人であった。
「ここから先は徒歩でありますな」
「後で迎えに来ますからね」
やがて建築物の構造とセンサーの配置上、車両では通れない所まで辿り着くと、二人はバイクから降りて先に進む。警戒網の最も厳しいエリアは抜け、中枢まであと一息のはず。
「エリミちゃん殿、小生から離れないように」
「はい、タマミさん」
拳銃と工具を構えて警戒しつつ進むタマミに、エリミはぴったりと付き従うように。
無機質な機械都市に張り詰める緊張感。それでも二人の表情に恐怖はなかった――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

せっかく取り返した街が……皆の住む場所がなくなっちゃう、急がないと!
魔剣「オブリビオン」の力で魔剣執行者に変身して中枢に向かうよ。
√能力を使用、魔剣の力を使って監視カメラとかセンサーとかを潜り抜けることで警戒網を抜ける。
レリギオス・ランページみたいな意思のあるタイプの機械には見つかっちゃいそうだし、戦闘機械群は避けて行こう。
元々の『生命攻撃機能』が動いてる、センサーとかの警備システムが厳重なところはそれに任せて戦闘機械群はきっと少なくなってるんじゃないかな。
ハッキングが進んでいるところを選んでそーっと進めば戦闘機械群との遭遇は少なくて済むはず……!
うー、緊張する……
「せっかく取り返した街が……皆の住む場所がなくなっちゃう、急がないと!」
かつてウォーゾーンにより改造され、人類が奪還し、そして再び敵の手に落ちた戦闘機械都市。住民を虐殺する『生命攻撃機能』が完全復活するまでのタイムリミットは、あまり残されていないだろう。
「オブリビオン、力を貸して!」
澄月・澪(楽園の魔剣執行者・h00262)が魔剣「オブリビオン」を抜き放つと、黒かった瞳は青く、髪は伸びて銀色に。同時に服装も変化して、可憐な剣士に変身を遂げた。
「そーっとそーっと……」
魔剣執行者に変身した澪は【瞬間忘却】を使用し、敵に制圧された都市中枢へ向かう。
彼女の魔剣の能力は「忘却」。肉眼以外の手段で感知しても即座にそのことを忘れてしまうため、知覚することができなくなるのだ。
(レリギオス・ランページみたいな意思のあるタイプの機械には見つかっちゃいそうだし、戦闘機械群は避けて行こう)
逆に言えば意志のない監視カメラやセンサー等は、引っかからずに潜り抜けられる。
中枢に辿り着くまでは、とにかく敵に察知されずに警戒網を抜けるのが最優先。慎重に慎重を期して、彼女は機械化された都市を進んでいく。
(元々の『生命攻撃機能』が動いてる、センサーとかの警備システムが厳重なところはそれに任せて戦闘機械群はきっと少なくなってるんじゃないかな)
そう考えた澪は、あえて敵のハッキングが進んでいるところを選んで、そろりそろりと移動する。そこには無数のカメラやセンサー、レーダー等が蟻一匹通さぬ監視体制を敷いていたが、巡回や警備を担当する戦闘機械の姿は見られない。
(これなら戦闘機械群との遭遇は少なくて済むはず……!)
かといって油断してシステムに感知されれば、即座に集中砲火を浴びて蜂の巣だ。澪は【瞬間忘却】体勢を解かないよう魔剣を握りしめ、万が一にも対応できるよう警戒を強め――不気味に沈黙する監視網の中を通り抜ける。
「うー、緊張する……」
反応されないはずだと分かっていても、監視の前に身を晒すのはやはり心臓に悪い。
だが、本番はまだこれからだ。中枢にいる戦闘機械群との戦いに備えて、澪は気を引き締め直すのだった。
🔵🔵🔵 大成功

…見つかると面倒だ、慎重に進むぜ
と言い√能力を使用する
焦るな…まだ…まだだ…
エネルギーバリアの迷彩で周りを展開して進みつつも周りの戦闘機械の動きを第六感や野生の勘や視力で肉眼などでも見ながら警戒して動く
相手の警戒網のポイントを探りつつ見つけたら素早く行動する
バレた場合はスピリットガンから魔弾を素早く放ちつつ強行突破を狙う
「……見つかると面倒だ、慎重に進むぜ」
そう言って√能力【ハンティングチェイス】を使用するのはカトル・ファルツア(ラセン使いを探す者・h01100)。ウォーゾーンに制圧された戦闘機械都市には、厳重な警戒網が敷かれており、油断すれば直ぐに集中砲火を浴びる。
「ウヨウヨいやがるな……」
長距離狩猟の体勢を取っている間は、移動力や戦闘力が落ちるが肉眼以外の手段での探知を無効化できる。警備や巡回として配置された戦闘機械群も、彼のことは認識できないはずだ。
(焦るな……まだ……まだだ……)
カトルは√能力に加えてエネルギーバリアの迷彩を展開し、周囲の戦闘機械の動きを警戒しながら進む。第六感や野生の勘を研ぎ澄ませ、目を凝らして些細な変化も見逃さない。
(……ここだ)
敵の警戒網のポイントを探りつつ、見つけたら素早く行動。張り巡らされたカメラとセンサーの中を、音もなくすり抜けていく。時には敵の目と鼻の先を通ることもあったが、勘付かれた気配はない。
(ふう……よし、次だ)
ひとつ難所を突破したところで、中枢までの道程はまだ長い。カトルは集中を切らさないように気を引き締め、ゆっくりと動き続ける。どんな不測の事態にも対応できるよう、武器は手に忍ばせて――。
「……大気に微かなゆらぎを検知。これは……」
(ちっ、バレたか!)
直接探知が不可能であっても、痕跡をまったく残さないわけでは無い。察しのいい戦闘機械に勘付かれると、カトルは「スピリットガン」から精霊力を込めた魔弾を素早く放った。
「強行突破だ!」
「ッ――……!」
回転魔弾にコアを一撃で射抜かれた戦闘機械は、味方に報告する間もなく大破する。
だが反応が途絶えたことが発覚すれば、じきにこの場は敵で埋め尽くされるだろう。ここからはスピードがなにより重要だと、カトルは移動のペースを上げた――。
🔵🔵🔵 大成功

…なんてこったい
現在、瓦礫に隠れて様子を伺っている
センサーは人工衛星式で空の上から探知してくる様な物では無いにしろ生命体に反応するので迷彩のような技能で隠れるのは駄目だな
と前世の記憶を思い出しつつ突破方法を考える
見張りも多いし警戒網?とかもあるのかな?うーん…うーん…
両目を閉じて頭を捻って考える
…地面の中とかは流石にセンサーは反応しないよね?
宝珠を取り出し土掘属性の回転を与えて地面が硬くないか確認する
よし、あっちに行ってみよう
掘れたら周りを見て警戒網らしき場所を確認したら自身をドリルのように回転させて自身の肉体の怪力で地面深くを掘り進める
回転による歪みで掘る時の音を消して潜ります
The脳筋です
「……なんてこったい」
倒壊した建物の瓦礫に隠れながら、そう呟いたのはソル・ディールーク(楽園に転生した冒険者・h05415)。運悪くウォーゾーンの戦闘機械都市襲撃に巻き込まれた彼は現在、様子を窺っている最中だった。
「センサーは人工衛星式で空の上から探知してくる様な物では無いにしろ、生命体に反応するので迷彩のような技能で隠れるのは駄目だな」
ソルは√能力者ではないが、知識や技能は一般人の範疇を超えている。それは彼に前世の記憶があるからだ。かつて冒険者として広大な宇宙を仲間と共に旅した記憶を思い出しながら、彼はこの状況の突破方法を考える。
「見張りも多いし警戒網? とかもあるのかな? うーん……うーん……」
両目を閉じて、頭を捻って考える。ウォーゾーンのテクノロジーと機械都市の『生命攻撃機能』は優秀で、ちょっとやそっとの小細工ではすぐに見つかってしまいそうだ。なんとか奴らの目から逃れる方法は――。
「……地面の中とかは流石にセンサーは反応しないよね?」
そう言ってソルはふと足元に視線を落とし、ポケットから「極天の宝珠」を出した。
それに軽く回転を与えて落とし、掘削できるかどうか確認する。機械化された都市は地面すら硬いが、穴を開けられないほどではなさそうだ。
「よし、あっちに行ってみよう」
宝珠の回転で地面が削れたら、ソルは周りを見回して警戒網らしき場所を確認する。
そうすれば次は自分自身をドリルのように回転させ、己の肉体をもって地面を深く掘り進めていく。
「硬ってえな……だがいける」
前世で身につけた不思議な回転の技術と、持ち前の怪力でとにかく掘る。地表を覆っている金属と機械を貫通すれば、それより下は楽々だった。流石の戦闘機械群も、地中まで警戒網を敷いてはいまい。
「えーと、確かこっちだったな」
地上で確認した方角通りに、地中に潜ったまま移動するソル。掘削音は回転による歪みで消しているので、地上に察知される可能性は低いだろう。普通は考えつかない、考えても実行できない脳筋っぷりだが、だからこそ彼の作戦は敵の意表をついていた――。
🔵🔵🔵 大成功

(絡みOK)
・警戒網への接近
まず、警戒網の位置や戦闘機械群の巡回ルートを「情報収集」や「追跡」を活用して把握します。「暗視」も併用することで、視界が悪いエリアや隠れた敵も正確に確認します。
周囲の地形を調査し、レーダーの死角や迂回路を見つけ、警戒網に近づくための最適なルートを決定します。
・警戒網の突破
選択肢1: 隠密行動での突破
「零域」を発動し、存在感を徹底的に抑えます。移動力が低下するため、隠密性を活かした慎重な進軍を行います。「地形の利用」や「暗視」を駆使し、警戒網をかいくぐって中枢に向かいます。
選択肢2: 強行突破
戦闘を回避できない場合、阿頼耶識での能力を底上げ、同時に「制圧射撃」や「牽制射撃」で敵の動きを妨害し、仲間との連携で効率的に敵の数を減らしていきます。
消耗を減らすための「弾幕」を巧く使います。
・緊急時の対応
予期せぬ事態が発生した場合、「阿頼耶識」を発動して必要な能力(例えば、隠密や耐久力など)を即座に強化します。これにより、状況に応じた柔軟な対応が可能となります。
また、危険が迫った仲間がいる場合は、「かばう」を使用して即座に守り、再編成を行います。
・ 警戒網突破後の行動
警戒網を突破した後は、警戒網内に残る敵の位置を「追跡」で確認しつつ、仲間とともに安全な進軍ルートを確保します。「情報収集」を用いて中枢への次のルートを割り出し、慎重に行動します。
【心情】
助け合いましょう
「まずは、警戒網の位置や戦闘機械群の巡回ルートを把握しましょう」
潜入作戦において重要となるのは正確な情報。不動院・覚悟(ただそこにある星・h01540)は持ち前の情報収集能力や追跡技術を活用して、戦闘機械都市内をうろつく敵の位置や『生命攻撃機能』が復活しているエリア等を調べ上げていく。
「ここにも敵がいますね」
黒縁眼鏡の「蓮眼」の暗視機能も併用することで、視界が悪いエリアや隠れた敵も正確に確認する。ひとつの見落としがきっかけで敵に察知され、集中砲火を浴びるリスクを考えれば、ここは慎重になりすぎるという事はない。
「比較的安全なルートは……こうなりますか」
周囲の地形を調査し終えた覚悟は、レーダーの死角や迂回路を見つけ、警戒網に近づくための最適なルートを決定する。ここからが作戦の本番――データが揃っていても警戒網の突破は一筋縄ではいかない。
「零のように、無へと消える。命を守るために――『零域』!」
彼は最大限に自己の存在感を抑え込む低姿勢を取り、√能力を発動。ここまで徹底すれば嗅覚・聴覚はおろか魔法やカメラでも、肉眼以外のあらゆる手段で探知されなくなる。当然、戦闘機械群に搭載されたセンサー類からも。
(ここからは細心の注意を払いましょう)
【零域】発動中は移動力が低下するため、隠密性を活かした慎重な行軍が要求される。
天地を埋め尽くすほどに機械化された都市の地形は、敵だけでなくこちらにも有利に働く。物陰に身を隠し、暗視を駆使して、警戒網をかいくぐって中枢に向かう覚悟。
(何事もなく上手く行けばいいですが……難しいでしょうね)
最初の内はまだしも中枢に接近すればするほど警戒は厳重になる。いくら探知に引っかからなくても、進路を物理的に封鎖されていた場合は迂回せざるを得ず。それにも限界がある場合は――。
「強行突破ですね」
戦闘を回避できないと判断した場合、覚悟は【阿頼耶識】で速度を底上げし、携行火器と浮遊砲台「念砲従機」による制圧射撃を開始する。戦闘力が低下する【零域】を解除するのは止むを得ない。
「……! 侵入者を検知……」
不可知の敵から奇襲を受けた戦闘機械群は、直ちに友軍と連絡を取ろうとするが、させじと覚悟の牽制射撃が妨害する。弾丸の炸裂と連射速度を両立した「圧滅銃」の制圧力と、思念操作により追従する「念砲従機」の連携は、単独でも小隊級の脅威となる。
(既に戦闘の痕跡がありますね)
おそらくは先行した味方もこの辺りで交戦になったのだろう。損害の補填と再配置は万全ではなく、覚悟はその隙を突いて効率的に敵の数を減らしていく。反撃を封じ消耗を減らすための弾幕の使い方も、実に巧みだ。
「この程度で十分でしょう」
敵の封鎖に穴が開けば、再び【零域】を使って探知を逃れる。ここを抜ければ中枢到達まであと一息のはずだ。ダメージはほぼゼロ、弾薬の消費も許容範囲内。理想的とは言えずとも順調な展開だ。
「うぇぇぇん……お母さん、どこぉ……」
(……! 今の声は)
だが、ここで覚悟にとっても完全に予期せぬ事態が発生する。はっと振り返った先にいたのは、瓦礫の隙間にうずくまった小さな子供。警戒網の内側に、避難から取り残された民間人がいたのだ。
「生命反応を感知」「排除します」
戦闘機械群にも気付かれた。人類の純然たる敵対者である彼らは、たとえ子供だろうと容赦しない――この緊急時において覚悟の思考はフル回転し、即座に対応を取った。
「必要な力はすでに内にあります。それを導き出します――『阿頼耶識』!」
知られざる潜在能力の覚醒によって、耐久力を強化した自分の身体で子供をかばう。
戦場という非情な世界で「守るために戦う」という信念を抱いた彼は、絶対に誰かを見捨てない。たとえ自らが傷つくことになっても、これが彼の正義だ。
「きゃっ……?」
「心配、いりません」
間一髪のところで命を救われた子供は、何が起きたのか分からず目を丸くしている。
笑顔を欠落した少年は、それでも安心させようと子供に声をかけ。念砲従機による反撃で、残りの敵を一掃する。
「すぐに救助が来ます。ここでじっとしていて下さい」
「う……うんっ」
危機を切り抜け、警戒網を突破した覚悟は、子供の衣服に「軍用信号発信機」を取り付け、救助を要請する。警戒網内に残る敵の位置は把握済みであり、安全な進軍ルートは確保されている。これを利用すれば救助部隊が駆けつける事もできるだろう。
(ご協力に感謝します)
これは覚悟一人の功績ではなく、他の√能力者がハッキングにより敵のシステムの一部を麻痺させていた事や、別ルートからの潜入や強行突破に敵の戦力が割かれていた事も大きい。ここにはいない仲間の助けに、彼は心の中で感謝を述べた。
「さて……次です」
覚悟は収集した情報を元に中枢への次のルートを割り出し、慎重に行動を再開する。
どんな状況にも柔軟に対応できるよう、思考は常に冷静に。戦場の炎に焼かれ、鍛え上げられた刃は、人々の笑顔を取り戻すためにある――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『シュタインズ・メイド』

POW
超完全機構の片鱗
【近未来ウォーゾーン化ビーム】を放ち、視界内の対象1体の装備ひとつに「レベル年分の技術革新」を与える。
【近未来ウォーゾーン化ビーム】を放ち、視界内の対象1体の装備ひとつに「レベル年分の技術革新」を与える。
SPD
メイド喫茶『シュタイン』
予め、レベル坪までの【様々な事情通が集まるメイド喫茶】を建築しておく。【メイド喫茶の前に営業中看板】を出している間、[様々な事情通が集まるメイド喫茶]内部に【おねだり上手なメイドさん】を召喚し、内部にある書籍等を調べ念話で報告させたり、好きな物を自身の手元に転送させたりできる。
予め、レベル坪までの【様々な事情通が集まるメイド喫茶】を建築しておく。【メイド喫茶の前に営業中看板】を出している間、[様々な事情通が集まるメイド喫茶]内部に【おねだり上手なメイドさん】を召喚し、内部にある書籍等を調べ念話で報告させたり、好きな物を自身の手元に転送させたりできる。
WIZ
√相対性エフェクト
他√を「自身の現在地と同じ場所」から観察し、視界内の1体に【伝言を送る。その結果、なんやかんやで敵に】ダメージを与える。
他√を「自身の現在地と同じ場所」から観察し、視界内の1体に【伝言を送る。その結果、なんやかんやで敵に】ダメージを与える。
「止まりなさい。ここより先は立入禁止です」
敵の厳重な警戒網をかいくぐり、制圧された都市中枢の奪還を目指す√能力者達。
その行く手に立ち塞がったのは、メイド服を着た少女型アンドロイドの集団だった。
「警戒網を攻略した手腕、おそらくは私達と同じ√能力者とお見受けします」
「星詠みの予知を受けてここまで来たのでしょう。ですが、それは当方も同じ事」
黄道十二星座の輝きから未来を予知する『星詠み』は、ウォーゾーンにも存在する。
人類勢力に与する√能力者が都市奪還のために攻めてくるという予知を受け、事前に迎撃ポイントを準備していたようだ。
「私達『シュタインズ・メイド』の主は『超科学者シュタイン』様ですが、現在は故あってドクトル・ランページ様にお仕えする身」
「主人に危害を加える者は、全て排除させて頂きます」
戦場にメイドという不釣り合いな外観ながら、彼女達の戦闘能力は決して侮れない。
だが、ここを突破できれば敵の星詠みの未来予知をも突破したことになる。中枢に到達できるか否かを決める、最終防衛ラインがここだ。
都市を人類の手に取り戻さんとするもの。機械による侵略を推し進めんとするもの。
生存を賭けた戦いの火蓋が、切って落とされる。

「立入禁止なら、押し通るまでだよ」
ここを突破すれば中枢は目の前だ
都市を取り戻すためにも、全力で頑張ろう
ハッキングで適当な信号を飛ばして敵の気を逸らしながらダッシュで接近
√能力猛襲を発動して、拳での攻撃の間に居合やクイックドロウ、鎧無視攻撃や喧嘩殺法(蹴り)や2回攻撃を挟んで連続攻撃を仕掛けるよ
敵からの攻撃は見切りで回避を試みたりハッキングで狙いを逸らしたりして凌ぐ
ウォーゾーン化ビームで進化した装備は武器落としで叩き落としてみる
囲まれそうになったらダッシュで離脱する
ここを早く抜けて、ドクトル・ランページの元まで一気に迫りたいところだね
※アドリブ、連携歓迎です
「立入禁止なら、押し通るまでだよ」
ここを突破すれば中枢は目の前。立ち塞がる『シュタインズ・メイド』の集団を睨みつけ、クラウスは戦闘態勢を取る。これまでのセキュリティのように一筋縄ではいかなそうだが、だからこその正念場だ。
(都市を取り戻すためにも、全力で頑張ろう)
メイドの制御権を直接奪う事は難しくても、ハッキングの使い道は他にもある。彼は近くのシステムにアクセスして、敵味方バラバラの周波数で適当な信号を飛ばしまくる。
「これは……暗号?」「それともなにかの符丁ですか?」
意味のない信号でメイド達の気が逸れた隙に、クラウスはダッシュで接近を図る。
戦場においてはワンテンポの判断の遅れが命取り。戦闘機械群との戦いに慣れた彼はそれを熟知している。
「一気に行くよ!」
√能力【猛襲】を発動したクラウスの拳が、メイドの1体をよろめかせる。すかさず抜き放つのは電磁ブレードの居合斬り。電磁パルスを帯びた斬撃は機械の内部回路を無力化する、対ウォーゾーン兵器だ。
「ガガッ……これ、ハ……」
「まずは1人目」
敵の機能停止を確認すれば、クラウスは次の敵に拳を打ち込み、小型拳銃のクイックドロウで追撃。拳打の合間に他の武器と技能による攻撃を挟んで、休む間もない連続攻撃を仕掛けるのが【猛襲】のスタイルだ。
「流石に手強い」「私達も負けてはいられません」
対するメイド達は近未来ウォーゾーン化ビームを放ち、【超完全機構の片鱗】で自分達の装備を進化させる。もともとテクノロジーの面では人類を凌駕する戦闘機械群が、さらなる技術革新を遂げるのだ。
「その武器を使わせる訳にはいかないね」
「あっ……!」
その危険性を一瞬で見抜いたクラウスは、即座に狙いを切り替えて武器を叩き落とす。
無手となったメイドへと、すかさず蹴りとパンチを一発ずつ。規律正しい兵士かと思いきや、意外と喧嘩殺法のような荒々しい技も使う。
「一斉射撃、開始です」
「おっと」
それでも止められなかったメイド達の攻撃は、ハッキングで狙いを逸らして避ける。
攻撃の瞬間だけでもいい、カメラアイに不調を起こさせれば照準も狂うはずだ。自分達よりも遥か上のレベルをいく怪光線や超兵器を、彼は辛くも凌ぎ切る。
(ここを早く抜けて、ドクトル・ランページの元まで一気に迫りたいところだね)
こちらを包囲殲滅せんとするメイド達の動きを見て、クラウスはダッシュで一時離脱。
体勢を整え、防衛ラインを突破する算段をつけてから、再び【猛襲】でアタックをかける。目指すは中枢、倒すべきは敵の指揮官。ここで足を止めている時間はない――。
🔵🔵🔵 大成功

親玉に全弾ぶっこんで終了といきたかったけど、しゃーないっすね
(恐怖心を消すために興奮剤を1錠、ごくりといく)
ふー……グシャグシャにしてやるよォ!パーツ取りにも使えねェメイドども!
「ダイナミックストンプ」の射程内までPPCとオートキャノンを撃ち込みながら接近して
一番効果のありそうなポイントを計測してジャンプ!
ミサイルばら撒いて爆撃、逃げ場を塞いだらよォー
メイドの頭目掛けて急降下!
すずのバトラクスで踏みつぶして何の世話もできねェようにしてやるよ!
警戒網を抜けたとはいえ戦闘音聞きつかれて増援が来ても面白くねェ、一気に潰す!
「親玉に全弾ぶっこんで終了といきたかったけど、しゃーないっすね」
ここまでいい具合に交戦を避けてきたが、流石に敵も甘くはなかった。行く手に立ち塞がる戦闘機械群を前に、すずは恐怖心を消すために興奮剤「ターミネーター」を1錠、ごくりと飲み込む。
「ふー……グシャグシャにしてやるよォ! パーツ取りにも使えねェメイドども!」
ダウナーな雰囲気から一転、薬物の作用でアッパーになった彼女は、トリガーを引きっぱなしにしながら「バトラクス錫」で『シュタインズ・メイド』の集団に突っ込んでいった。
「粗暴なお客はお引き取り下さい」「お掃除させて頂きます」
乱暴に|粒子投射砲《PPC》とオートキャノンを撃ちまくるすずと対照的に、メイド達は丁寧な連携で応戦。【メイド喫茶『シュタイン』】から転送された火器弾薬を用い、招かれざる客を阻まんとする。
「鬱陶しいんだよォ!」
すずは機体の正面装甲で弾幕を受けながら、敵集団の配置と距離、それから連携の指揮を取っているヤツを確認する。興奮状態に入っていても、思考力は鈍ってないようだ。
「ここだッ!」
【ダイナミックストンプ】の射程内まで接近できれば、一番効果のありそうなポイントを計測してジャンプ。体高2.5mにもなる量産型ウォーゾーンが、高々と宙を舞う。
「なっ……!」「回避を……!」
「逃がすかァ!」
慌てて散開しようとするメイド達に、ミサイルをばら撒いて爆撃。逃げ場を塞いだら、そのままメイドの頭目掛けて急降下だ。機体の質量×ブースターの加速度×重力。極めてシンプルな計算式から導き出される威力は、絶大。
「何の世話もできねェようにしてやるよ!」
「ッ――……!!!!」
すずのバトラクス錫に踏み潰されたメイドは、悲鳴すら上げられずに跡形もなく粉砕される。周辺にいたメイド達もミサイル爆撃と【ダイナミックストンプ】の余波を喰らい、大きなダメージを負っている。指揮統率も乱れ、畳み掛けるなら今しかない。
「警戒網を抜けたとはいえ戦闘音聞きつかれて増援が来ても面白くねェ、一気に潰す!」
今の落下攻撃ですずの機体にも、特に脚部にかなりの負荷がかかったはずだが、修理費の事は一旦忘れておく。情け容赦なく砲撃の嵐を巻き起こすその姿は、さながら修羅の如しであった。
🔵🔵🔵 大成功

メイドのロボ…さっき見たやつだね。
来るときに発見されなかったのは分かってるから
今回も隠れながら行けば多分大丈夫…かな?
というワケで【ハンティングチェイス】で
姿を隠しながらの攪乱戦法でいってみる。
戦闘力が低下する分は狙いどころや技能でカバー。
《ジャンプ》《逃げ足》《スライディング》等で
動き回って機動力を補いつつ死角に潜り込み、
《スナイパー》《部位破壊》で手足などを狙い戦闘力をそいだり
心臓部や頭部など急所になりそうな場所を《貫通攻撃》で狙い撃つ。
《牽制攻撃》でほかの人の援護もしてみるよ。
「メイドのロボ……さっき見たやつだね」
敵の警戒網を抜ける時に、立花は『シュタインズ・メイド』の同型機が巡回している所を目撃している。あの時に比べると今度は数が多いが、おそらく個体性能に差異はなさそうだ。
(来るときに発見されなかったのは分かってるから、今回も隠れながら行けば多分大丈夫……かな?)
そいういう訳で彼女は再び【ハンティングチェイス】で姿を隠しながらの攪乱戦法を仕掛ける。肉眼以外の探知を無効化してしまえば、たとえ戦闘中であっても、知覚を機械に頼っている連中にこちらの姿は認識できない。
(よーく狙って……)
長距離狩猟体勢を取っている間は戦闘力が低下するが、その分は狙いどころや技能でカバーする。立花は「熊殺し七丁念仏」と名付けられた旧式の軍用小銃を構え、手足の関節部に照準を定めた。
「ッ……! 狙撃ですか」「伏兵に警戒を」
不可知の相手から銃弾を食らったメイド達は、即座に死角を補うよう警戒態勢を取る。
着弾の方角などから射手の位置を割り出されれば、いくら見えなくても反撃を受ける。すぐにこの場から移動しなければ。
(ひやひやするね……)
移動には不利な体勢のままでも、狼神の血を引く少女は人間離れしたジャンプ力と逃げ足で戦場を動き回り、スライディングで敵の死角に潜り込む。同時に慣れた手つきで銃のリロードを済ませると、次の標的を狙撃する。
「うぐっ……!」「やってくれますねっ!」
強い獲物を狩る時は、まずは手足を狙って戦闘力を削ぐのが定石だ。【超完全機構の片鱗】で技術革新した装備も、使えなければ意味がない。勘任せに怪光線や銃弾をばら撒いても、すでに狙撃手は移動したあとだ。
「とどめだよ」
「が……ッ!!」
獲物の動きが鈍ったら、最後は心臓部や頭部など急所になりそうな場所を狙い撃つ。
数多の獲物を屠り続け、半ば魔銃と化した立花の猟銃は、戦闘機械のコアもたやすく貫いた。
(ほかの人達はどうかな)
戦法を確立して余裕が生まれれば、立花は味方の様子にも目を配り、援護射撃も行う。
姿の見えない射手から突然牽制が飛んでくるのだ。敵からすれば非常に厄介で、味方にとっては大いに助かるだろう。
「くっ……レーダーにも反応なし」「私達は何と戦っているのですか……?」
山里の大自然で育まれた猟師の戦法と√能力に、翻弄されるシュタインズ・メイド。
相手の正体も所在も特定できぬまま、彼女らはじりじりと数を減らしていった――。
🔵🔵🔵 大成功

まあ、見つかるか…仕方無いか!
最初に言われていた事なので納得しつつも戦闘態勢をとる
まずは様子見だ!
素早く回転魔弾を放ちつつエネルギーバリアを展開して囲まれないように移動する
ちっ!やっぱり使ってきやがったな!
敵の√能力は当たると面倒なので視力で敵のビームを見つつ野生の勘で回避を試みる
ほらよ!くれてやる!
こちらも√能力を使用し光速移動しつつ最も近い敵にオーラパンチを放つ
お前等はこっちだ!
それ以外の連中は雷と風で捕縛する
ラセンの力で斬り裂け!
ラセンの爪弾を周りの敵に放ち攻撃する
「まあ、見つかるか……仕方無いか!」
よほど潜入計画がうまくいかなければ敵の星詠みに予知されてしまう、とは最初に言われていた事だ。なので戦闘機械群が自分達の前に立ち塞がっても、カトルは納得しつつ戦闘態勢を取った。
「まずは様子見だ!」
数で勝る『シュタインズ・メイド』相手に、彼は素早く回転魔弾を放ちつつ、エネルギーバリアを張って移動する。敵を牽制しながら防御を固め、包囲を警戒する堅実な動きだ。
「様子見? そんな余裕が」「果たしてあるでしょうか」
対するメイド達は【超完全機構の片鱗】を起動し、近未来ウォーゾーン化ビームを発射。技術革新によって味方の装備を強化するのに使うのが主な使用法だが、敵の装備を強制的に革新させる事もできる。
「ちっ! やっぱり使ってきやがったな!」
あれに当たって装備を好き勝手に改造されると面倒なので、カトルは回避を試みる。
猛禽さながらの視力と野生の勘を活かせば、敵のビームを見てから避けることだって不可能ではない。|精霊憑依獣《スピリットクリーチャー》の能力の見せ場だ。
「ほらよ! くれてやる!」
「なッ……きゃぁ?!!」
ひらりと空中でビームを躱しきったカトルは、自らも√能力を発動。光速移動で敵集団に接近すると、最も近くにいたメイドにオーラパンチを放つ。目にも留まらぬスピードと威力に、相手はガードする暇もなく殴り飛ばされた。
「お前等はこっちだ!」
「くうっ?!」「エラー発生……機体動作に異常が……!」
それ以外の連中には雷と風をお見舞いする。電流と空気で編まれた鎖に捕らえられたメイド達は、慌てて拘束を振りほどこうとするが――それよりも先にカトルの追撃が来る。
「ラセンの力で斬り裂け!」
「「きゃぁぁぁーーーっ!!!?」」
ラセンの力を収束した爪弾が、散弾の如く周囲に放たれ、敵をバラバラに破壊する。
これがカトルの故郷、精霊憑依獣の国に伝わる力。ウォーゾーンの超技術をもってしても解明不可能な【ラセン連撃】により、シュタインズ・メイドは大損害を被った――。
🔵🔵🔵 大成功

POWの行動を選択。
次はシュタインズ・メイドか
皆を奴等から護るため、僕は全力で闘う!!
決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗して積極的に全力で戦う。
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅】をバランスよく使用する。(スキル「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
止めは【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】、前述の攻撃に加えて大火力ファミリアセントリーを5基召喚して一斉発射をする(スキルは「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
台詞「僕がいる限り、皆に犠牲は出させないよ。」
「戦闘機械群を殲滅することは人類の義務だ!」
「次はシュタインズ・メイドか。皆を奴等から護るため、僕は全力で闘う!!」
どんな戦闘機械が立ちはだかっても、全て殲滅するのが自分の使命。引き続き決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗する氷は、ここまでの警戒網を突破してきたのと同じように、積極的な全力攻勢を仕掛けた。
「では私達も」「全力で排除いたします」
迎え撃つ『シュタインズ・メイド』は【超完全機構の片鱗】による近未来ウォーゾーン化ビームで、自分達の装備を強化。人類よりも遥かに技術革新を遂げた兵器をもって、√能力者の行く手を阻む。
「僕がいる限り、皆に犠牲は出させないよ」
機械都市で暮らす全住民の生命が、√能力者達の双肩にかかっている。その使命を強く心に抱き、氷は【撃滅】と【殲滅】を放つ。大口径ビームランチャーと超火力ビームキャノンによる制圧力は、ウォーゾーンの近未来兵器にも負けてはいない。
「やりますね……!」
対するシュタインズ・メイドも全力で応戦。中枢にて指揮を取る『ドクトル・ランページ』を守護するのが彼女達の使命だ。機械と人間、種族は違えども曲げられぬ意志がある以上、両者一歩も譲らない。
「戦闘機械群を殲滅することは人類の義務だ!」
恐怖心の欠落した氷は、敵のビームや銃撃が飛び交う中でも怯まず突き進んでいく。
彼が生まれた時からすでに、人類は戦闘機械群との終わりなき戦いに突入していた。まだ見たことのない、ウォーゾーンのいない平和な世界の為に、学徒兵は魂を燃やす。
「唸れ! 暴れろ! そして吼えろ! 人類の敵を全て消せ!」
雄叫びとともに召喚される5基のファミリアセントリー。WZに搭載された全武装と同時に、その大火力が解き放たれる。彼の得意技である【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】――全てを焼き尽くす無差別なる劫火が、戦場に嵐を起こした。
「ッ……!?」「いけません、これは……!!」
脅威を察知したシュタインズ・メイドは散開するが、広範囲を蹂躙する【玄武】の火力から逃げ切る事はできなかった。ある者は跡形もなく吹き飛ばされ、直撃を避けた者も甚大な損傷を負う。人類の希望と決戦兵器の力を、どうやら甘く見たようだ――。
🔵🔵🔵 大成功

超科学者シュタインにドクトル・ランページ……そっちにも理由はあるんだろうけど、そのためにここの皆が生きていくための町やお家を奪うなら、私だって負けないっ!
√能力を使用して移動速度を3倍に。速度を活かして走り回って撹乱しながら戦うよ。
アンドロイドの集団の中に切り込んで、魔剣「オブリビオン」から伸ばす不可視の刃で周囲のアンドロイドを纏めて一気に薙ぎ払おう。
なんやかんやによるダメージは……なんやかんやって何だろう……?
うー……√EDENにも√ウォーゾーンからの人たちはたまに来てるし、そっちから見てるのかな……?
とにかく、攻撃される時は魔剣「オブリビオン」で武器受けして防ごう。
「超科学者シュタインにドクトル・ランページ……そっちにも理由はあるんだろうけど、そのためにここの皆が生きていくための町やお家を奪うなら、私だって負けないっ!」
主人に仕え、与えられた使命を果たすという『シュタインズ・メイド』。そこに悪意が無かったとしても、都市を奪われれば多くの人類が危機に陥る。彼らの生きる場所を守るという使命が、澪にもあった。
「退けぬとあらば、よろしいでしょう」「私達は主の敵を排除するのみ」
決意を込めて魔剣を握りしめる少女に、メイド達は淡々とした調子で武器を向ける。
見た目は可憐なアンドロイドでも油断ならない。超科学者シュタインが作り上げた彼女達には、常人の理解を超える様々な機能が搭載されている。
「行くよ、オブリビオン……!」
なにをしてくるか予想の付かない相手に対抗するために、澪は【魔剣執行・疾風】を使用。移動速度を通常の3倍にまで高め、スピードを活かした戦法で敵集団を撹乱する。
「この速さなら……!」
「ッ、照準が……」「きゃぁっ?!」
疾風の如く走り回る澪の動きを、メイド達は捕捉しきれない。そのまま彼女は敵集団の中に切り込んで、魔剣「オブリビオン」から不可視の刃を伸ばす。一呼吸の間に振るわれた二度の斬撃が、周囲のアンドロイドをまとめて薙ぎ払った。
「これなら、いけるっ!」
「やりますね……別働隊に報告を」「はい」
なおも足を止めずに縦横無尽の戦いぶりを見せる澪に対して、メイド達はどこかと通信を取り始める。これは【√相対性エフェクト】――別√にいる味方に伝言を送ることで、なんやかんやで敵にダメージを与える√能力だ。
(なんやかんやって何だろう……? うー……√EDENにも√ウォーゾーンからの人たちはたまに来てるし、そっちから見てるのかな……?)
√の境界を超えて行われる間接的な攻撃を、予測することは難しい。澪にできるのは、とにかく何がきても反応できるように身構えておくことだ。向こうからも攻撃しづらいよう、疾走に緩急をつけて撹乱も続ける。
「うわっ?!」
それに気付けたのはほぼ偶然だった。沈黙していた周辺の『生命攻撃機能』が突如目覚め、機銃を乱射してくる。おそらくメイド達の仲間がなにかしたのだろうが、具体的な事は分からない――澪は辛くもオブリビオンの刀身で弾丸を防ぐ。
「危なかった……お返しだよ!」
「くっ!?」「失敗、ですか……」
次の伝言を遅らせる前に、澪はもう一度魔剣を振るう。不可視の刃による高速の二連撃を、躱しきれる敵はおらず。無機質な顔に無念の情を滲ませながら、メイド達は倒れていった。
🔵🔵🔵 大成功

POWで判定
怪力は常に発動する
あの〜僕は星詠み?の予知っての受けてないんですが…(前世にもメイドロボットは居たけどこんな綺麗なデザインとは…世界は進むなぁ…)
…よっと
敵の√能力による攻撃は第六感で攻撃してくる前に感知しつつビームを見切って回避する
M√SKILL…銀星の回転
敵の√能力に合わせてカウンターするように素早く属性の回転を纏った宝珠を投げる
まだ数がいるな、手を貸して…ちんあなご
『ちんあなご〜!』
敵はまだ居るので数の不利を消す為にちんあなご達を呼び出す
彼らは空中ダッシュしながら重量攻撃の衝撃波を放ち敵に攻撃する
今世でも能力者と戦うとはね…!
敵の動きを見切りながら敵の懐に飛び込んで殴り飛ばす
「あの〜僕は星詠み? の予知っての受けてないんですが……」
「だとしても、中枢に接近する生命体は全て排除せよとの命令ですので」
√能力者ではないソルは偶然事件に巻き込まれたのであって、予知を受けて事件解決のために来た訳ではない。だが釈明したところでウォーゾーンが人類を見逃すはずがないし、ここまで来て言い訳が通じるとはソルも思っていない。
(前世にもメイドロボットは居たけどこんな綺麗なデザインとは……世界は進むなぁ……)
そうと知らなければほとんど人間と区別がつかない『シュタインズ・メイド』の造形に感心しつつ、彼は戦闘態勢を取る。性能面でも前世のメイドロボットに勝るのか、確認させてもらおう。
「近未来ウォーゾーン化ビーム、発射準備よし」「攻撃開始」
メイド達はバッグの中からいかにも近未来的な光線銃を取り出し、一斉に【超完全機構の片鱗】を発動する。命中した対象に技術革新を与える、超科学者シュタインの謎テクノロジー――これを食らうと、どんな風に装備を魔改造されるか予想がつかない。
「……よっと」
だがソルは敵が攻撃する直前に第六感で感知し、ビームの射線を見切って回避する。
前世の宇宙ではビームくらい避けられて当然だったのか、それとも彼個人が凄いのか。いずれにせよ並の人間にできる動きではない。
「M√SKILL……銀星の回転」
さらにソルは敵の√能力に合わせてカウンターするように素早く、属性の回転を纏った「極天の宝珠」を投げる。銀色の輝きを帯びた宝珠は流星のように飛んでいき、メイド達をふっ飛ばした。
「くっ……これは、√能力……ではない?」「未知の戦闘技術……警戒が必要ですね」
ソルはこれを「|M√SKILL《メイビールートスキル》」と呼ぶが、あくまで物理攻撃だ。彼は前世で冒険者になる前は軍隊に所属していたのだが、無能力者だとバレると非常に危険だったため、今でも当時のクセで言ってしまう。逆にそれがメイド達へのブラフになったようだ。
「まだ数がいるな、手を貸して……ちんあなご」
『ちんあなご〜!』
銀星の回転で何体か倒しても、メイド部隊はいまだ健在だ。数の不利を消すために、ソルは「ちんあなご」達を呼び出した。彼らは奇妙な鳴き声を発しながら二足歩行で空中をダッシュし、敵に衝撃波を放つ。
「なっ、なんですかこれは」「私達のデータにあるちんあなごと違います……!」
普通のちんあなごは「ちんあなご~」と鳴かないし、陸を歩かないし空も飛ばない。
なにより戦闘機械に通用するほど重量のある攻撃手段は持ち得ないはずだ。完全に未知の生命体相手に、メイド達の対応は後手に回る。
「今世でも能力者と戦うとはね……!」
ちんあなご達がメイドを動揺させている隙に、ソルはするりと敵の懐に飛び込んだ。
彼はもうメイド達の動きを見切っている。機械的なモーションの隙を突き、思いきり殴り飛ばす。
「きゃぁぁっ!!?」
すさまじい怪力でふっ飛ばされたメイドは、壁に叩きつけられて動かなくなる。いつだって自分の未来は自分の力で切り開いてきた男のグーパンは、√能力など関係なしに重かった――。
🔵🔵🔵 大成功

【エリタマ】
戦場に似つかわしくない出で立ち……なのは、お互い様でありますかな。
一応、こちらも名乗っておくでありますよ。TMアームズ製少女人形、TMAM896型であります。
どうぞよしなに、シュタインズ・メイドの皆様方。生きていたら、好きに呼ぶと良いであります。
エリミちゃん殿からグレネードランチャーを借り、【制圧射撃】でメイド喫茶は即刻取り潰しでありますよ。看板は爆風でなぎ倒し、建物も破壊するであります。
中から追加でメイドが出てくるなら「フェザーレイン」を展開、『慈雨の射祷』を。
万一捕虜の方が居ても、これなら加護を分け与えつつメイドだけを叩ける。
その場合、荒っぽい救助になるのだけはご容赦を。

【エリタマ】
(SPD)
……私も一応、正式名称で名乗った方が良さそうですね。
ベルセルクマシン、第六世代型エリミネーターです。
何処かでお会いすることがあるなら、エリミちゃんとでも呼んでいただけると嬉しいです。
タマミさんに「アサルトウェポンズ(レンタル用)」のグレネードランチャーをお渡しします。私には撃てないですけれど、タマミさんなら上手く使ってくれるはずです。
「弾薬パック」に弾も沢山入れてきてありますから、遠慮せず撃っちゃって下さいね。
引き金を引けない身でここに立っている以上、他にできるのはタマミさんや万一の捕虜さんを【かばう】事だけ。
私もベルセルクマシンの端くれ、こう見えて結構頑丈なんですよ。
「戦場に似つかわしくない出で立ち……なのは、お互い様でありますかな」
敵がメイドなら、こちらはシスター。中枢への進路を塞ぐように立ちはだかった『シュタインズ・メイド』を見て、タマミはそう呟いた。似つかわしくないのは見た目だけで、その本質はお互いに戦うための存在だが。
「一応、こちらも名乗っておくでありますよ。TMアームズ製少女人形、TMAM896型であります」
「……私も一応、正式名称で名乗った方が良さそうですね。ベルセルクマシン、第六世代型エリミネーターです」
敵に名乗られたなら礼儀としてタマモも、そしてエリミも名乗りを上げる。いずれも人名というよりは兵器の型式名だが、『シュタインズ・メイド』との決定的な差異は、彼女達の使命は人類を守るためにある。
「何処かでお会いすることがあるなら、エリミちゃんとでも呼んでいただけると嬉しいです」
メイド達にそう言いながら、エリミは「アサルトウェポンズ(レンタル用)」のグレネードランチャーをタマミに渡す。自分では持ってても撃てない武器だが、彼女なら上手く使ってくれるはず。
「どうぞよしなに、シュタインズ・メイドの皆様方。生きていたら、好きに呼ぶと良いであります」
借り受けたグレネードランチャーの安全装置を慣れた手つきで外し、タマミは敵の拠点をロックオン。お互いに√能力者なら、またどこかの戦場で会うこともあるだろう。名を覚えてもらうついでに、メイド達に敗北を刻みつけていこう。
「あれは、まさか……」「退避!」
メイド達が散開の号令を出した直後、タマミはグレネードランチャーを発砲。大きく放物線を描いた擲弾は、彼女達の後方にあった【メイド喫茶『シュタイン』】を爆破した。「営業中」の看板が爆風でなぎ倒され、建物自体も大きな被害を受ける。
「メイド喫茶は即刻取り潰しでありますよ」
「くっ……やってくれますね!」
見た目はウォーゾーンらしくないファンシーなあの喫茶店が、メイド達の情報収集や装備を転送する拠点になっているのは分かっていた。あそこを潰されるのは彼女達にとって大打撃だ。
「弾薬パックに弾も沢山入れてきてありますから、遠慮せず撃っちゃって下さいね」
「ありがたくそうさせて貰うであります!」
エリミから弾の供給を受け、タマミはグレネードランチャーをバンバン撃ちまくる。
このままではメイド喫茶が廃墟と化すのも時間の問題。となればメイド達も総力を挙げて抵抗してくる。
「「これ以上はやらせません」」
喫茶店内から出てきた追加のメイドも含めて、数多の敵がタマミとエリミを取り囲む。
人数差では圧倒的に不利。しかし彼女達には、この状況を覆しうる決戦兵器があった。
「主よ、我らを哀れみ給え――」
聖句とともに発動するのは【|慈雨の射祷《キリエ・エレイソン》】。人類が開発した決戦気象兵器レイン、その軽量版である「フェザーレイン」が、天使の羽のようにタマミの周囲を舞い、聖なる光を解き放つ。
「こ、これはっ……」「回避をっ……きゃぁぁぁ!!」
着弾点より爆発的に拡散する閃光が、周辺にいたメイド達を灼き焦がす。見惚れるほどに神々しく美しい光景ながらも、その輝きは戦闘機械群に一切の情けをかけなかった。
「で、出られるわ!」「逃げよう!」
聖なる慈雨が降り注ぐなか、壊れたメイド喫茶のほうから声が聞こえる。規格化されたメイド達の声色ではない――生身の肉声だ。民間人の格好をした者達が数名、店内から出てくる。
「あれは……捕虜でありますか?」
「生体反応あり……人間です」
エリミが「エリミちゃんアイ」で確認したなら、あれは敵の偽装ではない。万が一の可能性を考えてはいたが、まさか本当に捕虜がいたとは。戦闘機械群が攻め込んできた際に逃げ遅れ、人類の情報を引き出すために捕らわれていたのだろう。
「『慈雨の射祷』にしておいて良かったであります」
タマミの√能力には敵味方識別機能があり、フェザーレインの聖光が当たっても味方にダメージはない。逆に加護を与えつつメイドだけを叩けるのだ。敵拠点に捕虜がいる場合を考慮したファインプレーと言える。
「荒っぽい救助になるのだけはご容赦を」
「うひゃぁ!?」「ひええっ!」
ダメージはないとはいえ、光の弾丸が降り注ぐ戦場を逃げるのは民間人には恐怖だ。
それでも攻撃の手を緩める訳にはいかない。レインの掃射が収まれば、敵はすぐさま態勢を立て直してくるだろう。
「みなさん、こっちです!」
タマミがメイド部隊を制圧している間に、エリミが捕虜を安全な場所へ導く。引き金を引けない身でここに立っている以上、彼女にできるのは武器弾薬の貸与に避難誘導、あとは身を挺して味方をかばう事くらいだ。
「まずいです。捕虜を逃がす訳には……」「ですが先に、厄介な砲撃手を……!」
「させません」
度重なる光爆からも生き残ったメイド達は、仲間の残骸を盾にしてタマミ達に迫る。
形勢逆転をかけた攻勢の前に、立ちはだかったのは少女型アンドロイド。かつてはウォーゾーンの一員でありながら、人類に与したお手伝いロボット。
「私もベルセルクマシンの端くれ、こう見えて結構頑丈なんですよ」
「くうっ……!」「邪魔を、しないでください!」
なめらかな人肌を模した「スムーススキン」が、メイドの打撃や銃撃を受け止める。
無機質だった表情に焦りを滲ませながら、メイド達は追撃を仕掛けるが――彼女らがエリミをスクラップにするよりも、タマミのリロードのほうが早い。
「エリミちゃん殿が受けた傷は、倍にして返すでありますよ!」
「「ッ――……!!!!!」」
か弱き人の子らには祝福を、冷たき殺戮の機械には滅びを。至近距離で煌めく【慈雨の射祷】が、シュタインズ・メイド部隊を消し飛ばす。奇跡的に大破を免れた者も、もはや数えるほどとなっていた――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

※連携可能
状況把握と準備
「情報収集」「追跡」を活用し、ボスとメイド喫茶の位置、能力の影響範囲を把握。
「暗視」で視界の悪い死角となるエリアや隠れた敵がいないかを確認して情報共有。
能力封じ
「制圧射撃」や「牽制射撃」でボスやメイド喫茶の行動を妨害し、「弾幕」を駆使して仲間の負担を軽減します。
ボスが「√相対性エフェクト」を発動したら、「阿頼耶識・羅刹」で能力を無効化します。
強化された武装に対しては「武器落とし」と「鎧砕き」で対応します。
緊急時の対応
「阿頼耶識」を使い、必要な能力を強化して予期せぬ事態に柔軟対応。
敵が此方の情報を送信するような行動や様子を見せないかを警戒、即時対処
「かばう」で仲間を守りつつ迅速に再編成します。
総攻撃
「阿頼耶識」での能力底上げを行い「重量攻撃」や「2回攻撃」で集中攻撃。
「連携攻撃」を仲間と合わせ、短期決戦を目指します。
心情
戦場で生きてきた僕にはメイド喫茶がどういうものか分からないです。
ですが、明確に此方を敵と認識してくれたおかげで戦いやすいです。
押し通らせて頂きます。
「戦場で生きてきた僕にはメイド喫茶がどういうものか分からないです。ですが、明確に此方を敵と認識してくれたおかげで戦いやすいです」
警戒網の突破にも役立った情報収集と追跡の技能を活かし、敵と【メイド喫茶『シュタイン』】の位置、能力の影響範囲を把握した覚悟。視界の悪い死角となるエリアや隠れた敵がいないかを眼鏡の暗視機能で確認したのち、万全の体勢で戦闘に臨む。
「押し通らせて頂きます」
「通さないと……言っております!」
最終防衛ラインを任された者として『シュタインズ・メイド』も退く訳にはいかない。
主人の敵を退けるべく、残っている手勢を総動員して攻勢に打って出る。まさに総力戦だ。
「よく訓練された動きですね。メイドとはこういうものなのでしょうか」
そんな事を呟きながら、覚悟は圧滅銃と念砲従機で制圧射撃を行い、敵を牽制する。
なるべく広く弾幕を張って、敵の行動を妨害しつつ味方の負担を軽減するムーブだ。
「くっ……」「前に進めない……」
可憐な見た目に反して、メイド達の動きは戦闘機械群として統率されており無駄がない。だからこそ、生粋の戦場育ちである覚悟が予測できる動きとなる。メイド喫茶から装備を転送して反撃を図ろうとしても、激しい弾幕の中ではそれさえままならない。
「ここはもう一度、別働隊に連絡を……」
状況打開のためにメイド達は【√相対性エフェクト】を使用し、他の√に派遣されている味方に伝言を送る。異なる√間であっても通信を行える彼女達の特性は、巡り巡って敵への攻撃手段にもなる。
(どんな攻撃が来るのか予測が難しいですね)
こればかりは兵士の常識の外側にある攻撃。敵がこちらの情報を送信するような様子を見つけると、覚悟は即時対処に移った。たとえ予測困難な√能力でも【阿頼耶識】を使えば柔軟に対応できるはずだ。
「ここは攻撃が来る前に、連絡を絶ってしまうのが一番ですね」
潜在能力の覚醒により速度を強化した覚悟は「滅巨鋼刃」を抜刀して近接戦に移行。
伝言を担当しているメイドの元まで一気に距離を詰めると、彼女の首元に右手を伸ばす。
「絶対の力など存在しません。この手がその証明です――『阿頼耶識・羅刹』!」
「かは……っ?! 通信が……!」
彼の右掌に触れられた√能力は無効化される。【√相対性エフェクト】による通信が途絶え、メイドの表情に動揺が走った。すかさず覚悟は滅巨鋼刃を振るい、彼女のボディを一刀両断する。
「これで通信兵は仕留めました」
「やってくれましたね……」「こうなれば、最終手段です」
いよいよ打つ手のなくなったメイド達は、最後の望みとして【超完全機構の片鱗】で自分達に近未来ウォーゾーン化ビームを浴びせ、技術革新した装備で一斉攻撃を仕掛ける。
「たとえ一人きりになろうとも、私達は使命を……」
「なら僕は、全て斬り伏せるだけです」
対する覚悟の武器は、高密度合金による圧倒的な重量を誇る。たとえ技術レベルに差があろうとも、打ち合っただけで相手の武器がへし折れ、防具が砕ける破壊力だ。【阿頼耶識】の切り替えで腕力も強化すれば、人数不利でも近接戦で遅れは取らない。
「そろそろ終わりにしましょう」
戦況はこちらの優勢で、かばう必要のある仲間もいない。逆に敵集団は√能力者達の度重なる攻勢を受けて、すでに半壊状態だ。ここで一気に決着を付けるべく、覚悟は総攻撃に打って出た。
「さようなら」
「ッ……!!!!」
味方の攻撃で損耗した敵に、追い討ちをかけるような集中攻撃。【阿頼耶識】で底上げした能力による「滅巨鋼刃」の連続斬撃を、受け止めきれるメイドは存在しなかった。
「申し訳……ありません……ドクトル・ランページ様……」
最期に主への謝罪の言葉をささやいて、『シュタインズ・メイド』は全機機能停止。
機械都市中枢に至る道が、ついに開かれた。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『『ドクトル・ランページ』』

POW
ドクトル・リッパー
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
SPD
マテリアル・キラー
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
WIZ
ドクトル・テイル
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
「来たか。人類勢力の√能力者諸君」
天地全てが都市と建造物で埋め尽くされた、巨大な戦闘機械都市の中枢。
そこでウォーゾーン司令官『ドクトル・ランページ』は、√能力者達を待っていた。
「生命攻撃機能の完全復旧まで汝らを足止めできなかったのは、痛恨の事態だ。だが、我々の予測を超えるその力は、非常に興味深くもある」
戦闘機械群ウォーゾーンの至上目的は『|完全機械《インテグラル・アニムス》』への到達。
巨大派閥レリギオス・ランページの長であるドクトル・ランページは、そのために人類の強さを学習しようとしている節もあった。
「私達は強くならねばならぬ。故に、謹んで学ばせていただく。この都市を取り戻したくば、私を倒してみせることだ」
状況の不利などまるで感じさせない態度で、戦闘態勢に入るドクトル・ランページ。
都市中枢の制御権を奪還するには、彼女の撃破は不可欠。たった一人とはいえその戦力は並の戦闘機械群を遥かに上回る。
果たして√能力者達は、奪われた機械都市を人類の手に取り戻す事ができるのか。
ついに決戦の幕が開く。

「ああ。お前を倒して取り戻してみせるよ」
撃破がどれだけ困難でも
この都市の人々のために、俺達は成し遂げなければいけない
戦闘開始と同時にダッシュで距離を取ってフレイムガンナーを起動
物質崩壊光線の範囲外に逃れながらスナイパーライフルを構え、弾道計算+スナイパーで装甲の隙間など弱点になりそうな部分を狙撃
撃ったらダッシュで位置を変えて、捉えられないように動き回るよ
ある程度ダメージを与えたらダッシュで接近して鎧砕きや2回攻撃で打撃
彼女自身の打撃抵抗力も弱まっているならきっと効くはずだ
敵からの攻撃は見切りで回避、躱し切れない時はエネルギーバリアで防ぐ
劣勢でも決して諦めずに食らいつくよ
※アドリブ、連携歓迎です
「ああ。お前を倒して取り戻してみせるよ」
都市中枢を占拠する戦闘機械群の指揮官『ドクトル・ランページ』に、クラウスは静かに、だがはっきりとそう告げた。兵士として戦闘力の差はひしひしと感じるが、ここで退くという選択肢はない。
「撃破がどれだけ困難でも、この都市の人々のために、俺達は成し遂げなければいけない」
希望を欠落した少年は眼前の事実に絶望する事もなく、ただ己の為すべき事を成すために行動する。もはや日常となった「誰かを救うための戦い」を――戦闘開始と同時に彼はダッシュで距離を取り、√能力【フレイムガンナー】を起動した。
「汝らを侮るつもりはない。私も全力を尽くそう」
対するドクトル・ランページも【マテリアル・キラー】を発動し、周辺一帯に物質崩壊光線を放つ。この光を浴びた物質は大幅に強度が低下し、打撃に対する抵抗力を失う。もちろん人体だろうと例外なくだ。
「…………」
クラウスは間一髪光線の範囲外に逃れながら、静かにスナイパーライフルを構え、照準越しに敵を見据える。訓練と実戦で叩き込まれた弾道計算とスナイプの技術をもって、装甲の隙間など弱点になりそうな部分を探り、狙い撃つ。
「ほう。炎か」
√能力により変形したクラウスの銃から火炎弾が放たれ、着弾と同時に炎上を起こす。
その技量と火力に感嘆の声を漏らすドクトル・ランページ。それを確認するや否やの速さで、クラウスは走り出していた。
(足を止めていたらやられる)
一度撃ったらすぐに位置を変えて、捉えられないように動き回る。物質崩壊光線は躱しても、敵のボディは全身凶器のようなものだ。一挙一動に最大限の警戒を払いつつ、火炎弾を連射する。
(……そろそろかな)
たとえ火傷が致命傷にならなくても、弱点部位に何発も撃ち込んでやれば、ある程度のダメージにはなるはずだ。頃合いを見計らってクラウスは戦法を変更し、武器をスナイパーライフルから特殊警棒に持ち替える。
「来るか。どうやら私の”弱点”を見抜いたようだな」
ダッシュで接近してくるクラウスに対し、ドクトル・ランページは装甲に仕込んだ刃物や尻尾で応戦。殺戮のために効率化された機械的な斬撃が、標的を細切れにせんとする。
「耐えられるか、人間よ」
「そうでないと、救えないから」
容赦のない敵の攻撃を、クラウスはすんでの所で見切り、躱しきれなければエネルギーバリアで耐える。いかなる劣勢に立たされようと、絶望を知らぬ彼は諦めずに食らいつく。手負いとなりながらも前へと進み、警棒を振り上げ――。
(彼女自身の打撃抵抗力も弱まっているならきっと効くはずだ)
連続で二度叩きつけられた特殊警棒の打撃が、ドクトル・ランページの装甲を砕く。
先程の【マテリアル・キラー】の対象は、使用者本人ですら例外ではなかったこと。敵の打撃耐性が一時的に下がっていることに彼は気付いていたのだ。
「……見事だ」
「言っただろう。俺達は成し遂げなければいけない」
破損した装甲部位をかばいながら、ドクトル・ランページが一歩下がる。たった一歩に見えるが、それは都市奪還に向けた大きな前進。ここでクラウスは満足する事なく、次の一歩のために力を振り絞った――。
🔵🔵🔵 大成功

お勉強の暇があって羨ましいぜ、こちとらアンタらのせいで大変だっつーのよ
たっぷり教えてやっから授業料にその上等な装甲もらっていくぜ!
人間模してんだか元からそうだか知らねェけど狙うは頭と見てみるか
狙撃や精密射撃なんてやらないけどな、こいつは「ルールのない戦い」だッ!
他の人の攻撃や自分のオートキャノンの制圧射撃に紛れて接近、ネットランチャーで捕まえて…頭を踏みつぶす!
脳みそ入ってんのか見てやるよ!!
乗ってるのがバトラクスベースだからドクトルリッパーがマジ怖ェんでそれだけは食らわないよう立ち回りたい…!バラされたら持って帰んの大変なんだよ
「お勉強の暇があって羨ましいぜ、こちとらアンタらのせいで大変だっつーのよ」
興奮剤の作用でハイになったテンションのまま、すずは『ドクトル・ランページ』を睨みつける。奴らにとっては侵略も|完全機械《インテグラル・アニムス》に到達する手段なのだろうが、そのために踏み躙られた人類の怒りはまだ学習できていないらしい。
「たっぷり教えてやっから授業料にその上等な装甲もらっていくぜ!」
「面白い。もしそれが可能であるのなら、汝の力は記録に値する」
バトラクス錫に乗り込み、オートキャノンの砲口を突きつけて吠えるすずに対して、ドクトル・ランページは感情を見せずに淡々と応える。ウォーゾーンの統率者である自分さえ脅かしうる「敵」の存在は、彼女にとって学ぶ意義のあるものだった。
(人間模してんだか元からそうだか知らねェけど狙うは頭と見てみるか)
見た目からしてまず狙うべきはそこだろうと考えるすずだが、かといって狙撃や精密射撃なんてやらない。まずは挨拶代わりにオートキャノンで制圧射撃、弾薬費の事は一旦忘れてありったけの弾をぶち込む。
「こいつは『ルールのない戦い』だッ!」
「無秩序だな。我々にはない戦い方だ」
無論、闇雲に撃ったところでこのレベルの戦闘機械をブッ壊すには威力不足だろう。
ドクトル・ランページは装甲の厚い部分で機銃の弾幕を受け、いまだ冷静にこちらの戦い方を観察する余裕を見せていた。
「その面白みのないツラ、ちょっとは歪めてくれよな!」
すずも何も考えずに撃っているわけではない。ここには彼女の他にも√能力者がいる。
他の人から攻撃を受ければ敵もすずだけに注意を向けてはいられないはず。その隙に彼女はオートキャノンの弾幕に紛れて接近し、ネットランチャーを起動した。
「なにを……?」
戦闘機械群の捕縛を想定したネットが、ドクトル・ランページの頭から覆い被さる。
若干驚いたように目を見開いた機械人形に、ブースターを吹かしたバトラクス錫が迫り――配下のメイド連中にやったのと同じように、頭を踏みつぶす。
「脳みそ入ってんのか見てやるよ!!」
機体重量と推力を活かした強撃だ。ネットに捕まった状態では避けようもないはず。
バトラクス錫の脚部が標的の頭部装甲を砕く感触を、すずはセンサー越しに感じた。
「どうだ……うぉっと、危ねェ!」
だが。嫌な気配を感じた彼女は、ブースターの再点火で緊急離脱。その直後、彼女のいた場所を鋭利な刃が薙いでいき、ドクトル・ランページに絡まっていたネットがバラバラになった。
「今の一撃は見事だった。鹵獲した兵器のスペックを、我らにない発想で引き出しているな」
装甲と一体化した【ドクトル・リッパー】を展開し、立ち上がるドクトル・ランページ。その頭部は外装の一部が剥がれ落ち、内部構造が剥き出しになっているが、まだ戦闘は継続できるようだ。
「チッ……だからってお返しがソレかよ、バラされたら持って帰んの大変なんだよ」
すずが乗っている機体は量産型WZ「バトラクス」をベースにした改造機。奴さんなら構造も熟知しているだろう。武器であり解体ツールでもある、あの斬撃兵器だけは食らわないように、彼女は距離を取っての牽制に立ち回りを切り替えた――。
🔵🔵🔵 大成功

POWの行動を選択。
小細工は要らない、全力でドクトル・ランページをぶっ潰す!
決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗して積極的に闘う。
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅・改】をバランスよく使用する。(スキル「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
止めは【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】、前述の攻撃に加えて大火力ファミリアセントリーを5基召喚して一斉発射をする(スキルは「制圧射撃」「一斉発射」可能であれば「無差別攻撃」を使用)
台詞「僕がいる限り、皆に犠牲は出させないよ。」
「ドクトル・ランページ!貴様が何度来ようと僕が貴様を倒す!!」
「小細工は要らない、全力でドクトル・ランページをぶっ潰す!」
作戦開始からこの最終局面に至るまで、北城・氷という男の方針は終始一貫していた。
決戦型ウォーゾーンの乗り手に求められるのは絶対勝利。相手が戦闘機械群の中でも特別な個体なら、尚の事敗北は許されない。
「大した自信だ。その根拠を見せていただこう」
【玄武】に搭乗して積極的な姿勢を見せる氷に、迎え撃つドクトル・ランページは【ドクトル・リッパー】を起動。装甲と一体化した斬撃兵器を展開し、目標をバラバラに解体せんとする。
「行くぞ、出力最大だ!」
切れ味鋭い斬撃兵器の間合いに入れば、不利となるのはこちらの方。ゆえに氷は【玄武】が最も得意とする砲撃戦の距離を保つべく、持てる兵装による一斉攻撃を仕掛けた。
「僕がいる限り、皆に犠牲は出させないよ」
「成程。口で言うだけの事はあるようだ」
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅・改】をバランスよく使用した、氷と【玄武】の得意戦術。流石にここでは無差別攻撃はできないが、それでも制圧力は抜群であった。
「警戒網を突破されたのも頷ける。だが」
巨大派閥を統べる者は、凡百の戦闘機械群とは性能面でも一線を画す。装甲でビームを逸らしながら、一歩一歩距離を詰めていくドクトル・ランページ。全身に展開された斬撃兵器が、その切れ味を発揮する時を今か今かと待っている。
「まだだ!」
ここで氷も切り札の【大火力ファミリアセントリー一斉射撃】を発動。前述の装備に加えて召喚したファミリアセントリー5基による、最大火力で相手を押し返さんとする。
「ドクトル・ランページ! 貴様が何度来ようと僕が貴様を倒す!!」
√能力者でもあるドクトル・ランページは、これまで幾度も最前線で人類の√能力者と矛を交えてきた。氷が彼女と戦うのもこれが初めてではない。だからこそと言うべきか、発する言葉には自信と決意が漲っていた。
「……以前より威力が増している。データの修正が必要か」
想定を凌駕する一斉発射の火力に、ドクトル・ランページはそれ以上前に進めない。
成長する事もまた人間の持つ力のひとつ。いまだ終わりの見えぬ戦いの日々の中で、彼は着実に強くなっていた――。
🔵🔵🔵 大成功

ウィザード・フレイムでドクトル・テイルを防ぎ、かつ攻撃するならば、ドクトル・ランページの攻撃を防ぎ、かつ彼女に攻撃する事が可能だ。だが、そのためにはウィザード・フレイムを三つ創造せねばならない。これは容易だった。何故なら、私は皆が彼女と戦闘を開始した後も、こそこそ詠唱し続けていたからだ。いや、実は、シュタインズ・メイド辺りからずっとその準備していたのだよね。代わりに戦闘に参加できなかったのだけれども。だが、まだ目的の達成にはやらなければならないことがある。実際に、ウィザード・フレイムを使用することだ。では、使用するとしよう。
「いっけー!クォークグルーオンプラズマー!!我らが敵を消し飛ばせー!」
(ウィザード・フレイムでドクトル・テイルを防ぎ、かつ攻撃するならば、ドクトル・ランページの攻撃を防ぎ、かつ彼女に攻撃する事が可能だ)
ウォーゾーンの指揮官『ドクトル・ランページ』に挑む上で、フッリーヤやこのような作戦を立たていた。√ウォーゾーンを席巻する戦闘機械群に、別の√から来た古代語魔術師の腕前を見せつけてやろう。
(だが、そのためにはウィザード・フレイムを三つ創造せねばならない)
難しいように感じられるが、これは容易だった。何故なら、フッリーヤは皆がドクトル・ランページと戦闘を開始した後も、こそこそと【ウィザード・フレイム】を詠唱し続けていたからだ。
(いや、実は、シュタインズ・メイド辺りからずっとその準備していたのだよね)
代わりに戦闘に参加できなかったのだけれども、それも全てはこの時のため。たとえ敵がフッリーヤの詠唱に気付いても、他の√能力者をあしらいながら妨害するのは困難だろう。仲間を信用しているからこその作戦だ。
(だが、まだ目的の達成にはやらなければならないことがある。実際に、ウィザード・フレイムを使用することだ)
ここで迂闊に移動すれば、せっかく創造したウィザードフレイムも全て消えてしまう。
確実に敵の攻撃を防げて、なおかつ反撃できるタイミング。それを見極めなければ、ここまでの苦労も水の泡だ。
「……その力、魔術というものか。興味深い」
他の√能力者と戦っていたドクトル・ランページも、ついにフッリーヤの怪しい動きに気付いたようだ。この√ではほぼ知られていない、魔術という科学と異なる力――その実態を確かめる、いい機会だ。
「是非とも、学ばせていただこう」
淡々とした言葉とともに、長大な【ドクトル・テイル】を用いた二回攻撃がフッリーヤを襲う。範囲・威力ともに受け損なえば大ダメージは必至。しかし彼女はこれを待っていたとばかりに、満を持して√能力を使用した。
「いっけー! クォークグルーオンプラズマー!! 我らが敵を消し飛ばせー!」
号令とともに解き放たれた魔術の炎は、伝説に謳われし幻獣シムルグの火に似ていた。
それは煌々と燃え盛りながら機械の尾を受け止め、反射し、敵を焼き滅ぼさんと襲いかかった。
「なんと……!!」
想定を遥かに超える火力。フッリーヤがこの瞬間のために費やした時と魔力の全てが、轟炎の渦となってドクトル・ランページを呑み込む。鉄面皮の彼女もこれには驚嘆を示し、焼き焦がされる我が身に瞠目するのだった――。
🔵🔵🔵 大成功

勤勉なのはいいけど、できれば学ばれる前に
倒しちゃいたいところだね。
相手の打撃攻撃に対して【獣の猟技】を使って
《逃げ足》《ジャンプ》を併用しつつ銃で狙い撃ちできる程度の
離れた距離まで跳躍して《貫通攻撃》《鎧砕き》等も併せて攻撃し
ヒット&アウェイを狙ってみる。
…いや、この場合アウェイ&シュートかな?
まぁ抵抗力が落ちても当たらなければどうってことはないね。
「勤勉なのはいいけど、できれば学ばれる前に倒しちゃいたいところだね」
戦闘機械群がこちらの戦力を学習し、より強くなったりすれば、√ウォーゾーンの情勢はますます悪くなる。敵が持ち帰るものをひとつでも少なくするために、立花は小銃を握りしめ決戦に挑む。
「これほどの強者と一時に相対する機会など、そうはないからな」
迎え撃つ『ドクトル・ランページ』は、彼女の実力も試すように【マテリアル・キラー】を発動。物質崩壊光線で打撃に対する抵抗力を下げたうえで、自らの手で直接殴りかかってきた。
(あの光を見たら、もう打撃は受けられないね)
相手の打撃攻撃に対して、立花は【獣の猟技】を使用。持ち前の運動能力や逃げ足の速さを活かして、銃で狙い撃ちできる程度の距離まで跳躍し、そのまま先制攻撃を仕掛けた。
「ここは私の距離だよ……!」
「ほう。やるな」
小銃「熊殺し七丁念仏」の弾丸が、ドクトル・ランページの装甲を穿つ。さほど深い傷ではないが、ダメージが通るなら問題はない。彼女は風を纏って隠密状態になり、そのままヒット&アウェイを狙う。
「……いや、この場合アウェイ&シュートかな?」
相手の打撃攻撃が届かず、こちらの射撃攻撃が届く距離を跳躍と隠密で保ち、一方的に撃ち続ける。言葉にすれば簡単なようで、実行するには跳躍直後の不安定な姿勢からでも的を外さない、熟練の射撃技術が必要になる。
「……旧式の銃ひとつで、よくぞここまで」
立花の実力を肌で感じるのは、誰であろうドクトル・ランページであった。風の流れを観測して隠密を見破っても、攻撃する前に跳び退かれ、逆にダメージを受けている。これほど相手を「遠く」に感じたのは、滅多にない体験だ。
「まぁ抵抗力が落ちても当たらなければどうってことはないね」
無論、口で言うほどに余裕があるわけではない。この「アウェイ&シュート」戦法が一度でも崩れれば、あっという間にダメージが逆転するのは必至。だからこそ立花は隙を見せないし、そんな彼女をドクトル・ランページは心から称賛する。
「見事だ……!」
人間より遥かに頑強な戦闘機械のボディも、何発も弾を貫通されてボロボロの有様。
だが、無機質なその瞳は爛々と輝いて、眼前の敵の情報を貪欲に蒐集しようとしていた――。
🔵🔵🔵 大成功

でもこっちにも時間がねえな!
スピリットガンから素早く回転魔弾を放つ
その装甲斬ることも出来るのかよ!
敵は√能力で反撃してくるだろうから野生の勘や第六感で回避する
その厄介な√能力を封じるしかねえ!
こちらも√能力を使用し覚醒精霊憑依獣に変身して突っつきを繰り出す(この時上手く調整して敵は避けつつ斬撃兵器が当たる距離にする)
今度は避けられるか?
外れる筈なのでラセン無法地帯が展開され一時的に敵の√能力が無効化される筈なのでラセン無法地帯を利用して破壊の炎を纏わせた回転魔弾を放つ
今度は外さねえ!
もう一度√能力を使用して突っつきで敵に攻撃した
「でもこっちにも時間がねえな!」
ここまでウォーゾーンを追い詰めたが、一方で戦闘機械都市の『生命攻撃機能』復活のタイムリミットも迫っている。都市が完全に敵の手に陥落する前に、一刻も早く決着をつけるべく、カトルは「スピリットガン」から素早く回転魔弾を放った。
「……お互いに、余裕はないようだな」
彼の焦りを察した様子で『ドクトル・ランページ』は冷静に言った。装甲と一体化した【ドクトル・リッパー】が、回転魔弾を切り払う。たとえ手負いでも、その戦闘能力に衰えは見られなかった。
「その装甲斬ることも出来るのかよ!」
文字通り攻防一体となった敵の武装に驚きつつ、野生の勘と第六感を研ぎ澄ませるカトル。回転魔弾を断つ切れ味なら、自分なんて一瞬でバラバラに解体されるだろう。あのドクトルなら生物の構造にも熟知していそうだ。
「人語を解する知性を持つ、非人類の√能力者か。珍しい種族だ」
「うるせえよ!」
研究者としての性が疼くのか、興味深いサンプルを生きたまま解剖しようとするドクトル・ランページ。もちろんモルモットになるのは御免なカトルは、必死に斬撃兵器を回避する。
(その厄介な√能力を封じるしかねえ!)
一計を案じたカトルは、こちらも√能力を使用して【|覚醒精霊憑依獣のラセン《スピリットクリーチャー・ラセン》】に変身。巨大な鳥型の龍神になって、強烈な突っつきを繰り出す。そのクチバシは槍よりも鋭く、無敵の防御も貫通する。
「精霊憑依獣の力も見せないとな!」
「変身能力か。やはり油断できんな」
対するドクトル・ランページも警戒は怠っておらず、初撃こそ食らったものの次は避けられるよう、そして斬撃兵器を当てられるように距離を調整する――だが、これはカトルが狙った距離感でもあった。
(今度は避けられるか?)
二度目のカトルの突っつきはむなしく地面を穿つが、そこを起点としてラセンの力が周囲にあふれ、半径20mに「ラセン無法地帯」が展開される。彼の本命はこちらだったのだ。
「なんだ……? 装備にエラーが……」
この領域の中では一時的に敵の√能力が無効化される。【ドクトル・リッパー】が突如機能を停止する一方で、ラセン使いであるカトルは空間に満ちるラセンの力を利用して、新たな攻撃に繋げることができる。
「ここからが本番だ!」
「ぐッ……!」
ラセン無法地帯を利用して破壊の炎を纏わせた回転魔弾が、ドクトル・ランページをよろめかせる。間髪入れずにカトルはもう一度【覚醒精霊憑依獣のラセン】を使用し、渾身の突っつきを繰り出す。
「今度は外さねえ!」
三度目の正直という言葉通り、カトルのクチバシは今度こそ標的にクリーンヒット。
ドクトル・ランページの口から「がはッ」と苦しげな声が漏れる。苦痛をなかなか表に見せない彼女でも、ダメージは相当に蓄積しているようだ――。
🔵🔵🔵 大成功

怪力と見切りは常に使用する
結局最後まで来ちゃったか…
と敵を見つけて戦闘態勢をとる
POWで判定
まずは攻撃を凌ぐっと…
斬撃兵器は見切って回避するか極天の回転の歪みで防御する
AM√SKILL…極天なる回転『オーガ5』!
特殊な呼吸法と回転で白い服と虹の羽衣を纏った姿になる
AM√SKILL…腐食の回転!
宝珠に腐食属性攻撃の回転をかけて投げつける
攻撃が当たっても当たらなくてもそのまま敵の懐に入る
ふん!
懐に入ったら敵を殴り飛ばす
フューチャー・オーガ!
敵が反撃する前にフューチャー・オーガを呼び出し根絶の拳で攻撃
AM√SKILL…ソード・オブ・ファイア!
フューチャー・オーガが呼び出した剣で敵を斬り裂いた
「結局最後まで来ちゃったか……」
非√能力者ながら降りかかる火の粉を払ううちに、都市の中枢まで来てしまったソル。
そこでいかにもボスらしき敵を見つければ、これも乗りかかった船だと戦闘態勢をとる。今更無関係を装うには、深入りしすぎた自覚はある。
「人間はこういう時、千客万来と言うのだったか? 誰であれ歓迎しよう」
新たな外敵を認識した『ドクトル・ランページ』は、直ちに【ドクトル・リッパー】を再展開。装甲と一体化した斬撃兵器を用いて、ソルを生体パーツとして解体せんとする。
「まずは攻撃を凌ぐっと……」
鋭利極まる斬撃兵器に対抗するために、ソルは見切りと回避に集中。避けきれないと判断すれば「極天の回転」で自身と世界の狭間に歪みを生じさせ、ダメージを軽減する。
「AM√SKILL……極天なる回転『オーガ5』!」
凌ぎきれば即座に反撃だ。特殊な呼吸法と回転の力で、彼は白い服と虹の羽衣を纏った姿に変身する。これも彼が前世で編み出したスキルのひとつで、M√SKILLの上位技――「|AM√SKILL《アポリオンメイビールートスキル》」だ。
「AM√SKILL……腐食の回転!」
オーガ5に変身したソルは、極天の宝珠に腐食の回転をかけて投げつける。金属だろうと当たれば腐らせる異能の弾丸だ。神秘や魔法の類ではないと言っても、ここまで来ればもはや見分けがつかない。
「√能力ではない……が、我々の知らない技能を使うようだな」
詳細を知らずとも危険を察知したか、ドクトル・ランページは即座に回避行動を取る。
ここで攻撃が当たらないのはソルも想定の範囲内。宝珠に気を取られた隙を突いて、距離を詰める。
「ふん!」
うまく敵の懐に入ったら、ソルは思いきり拳を叩き込む。転生後の肉体と極天なる回転の力で強化された怪力は、見た目よりずっと重量のあるドクトル・ランページのボディを殴り飛ばした。
「ッ!? 驚嘆に、値するな……!」
「フューチャー・オーガ!」
敵に反撃の猶予を与えず、さらにソルは死霊「フューチャー・オーガ」を呼び出す。
前世で歴史から抹消されたという、不死鳥の翼を持つ鬼の霊は、蒼炎に包まれた拳をドクトル・ランページに叩きつけた。
「くっ、なんという…!?」
根絶の拳で殴られたドクトル・ランページのボディが、立て続けに二度、宙を舞う。
だが、そこでソル達の攻撃は終わりではなかった。フューチャー・オーガが発した蒼炎は剣の形を成して、ソルの手に収まる。
「AM√SKILL……ソード・オブ・ファイア!」
「ッ……――!!」
高らかに技の名を叫びながら、蒼炎の剣を振るうソル。斬撃の形に凝縮された熱が、機械人形の部位を装甲もろとも溶断する。ごとりと音を立てて、ドクトル・ランページの片腕が地面に落ちた――。
🔵🔵🔵 大成功

「さぁ貴様の業を数えろ…」
心は熱く頭は冷静に。
【忍び足】で接近し攻撃。
防御は【エネルギーバリア】【受け流し】を使用、間に合わない場合のみ左腕を盾変わりに。
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の√能力者に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「さぁ貴様の業を数えろ……」
心は熱く、頭は冷静に。人類を侵略する冷酷な戦闘機械群へ、龍統・ミツアキ(千変万化の九頭龍神・h00681)は断罪の言葉を投げかける。たとえ血の通わぬ機械でも、意志を持つならば業は宿るのだから。
「業か……我々にそのような概念はないため、数えた事もなかったな」
それを受けて『ドクトル・ランページ』は淡々と、己の行状を反省するでもなく、さりとて悪びれるでもなく答える。彼女はあくまでウォーゾーンの命題のために行動するのみで、善悪や業を意識した事などなかったのだろう。
「ならば斬り伏せる!」
情なき機械に慈悲は無用と、ミツアキは忍び足で接近し「霊剣・絶」で斬りかかる。
古流「総餓閃刃流」66代当主である彼の武技は、体内に宿した龍気と古武術を組み合わせた殺戮技巧。その威力は非生命体に対しても有効である。
「人間の剣術も、鍛えればこれほどのレベルに達するのか。興味深い」
ドクトル・ランページは装甲に仕込んだ刃でそれを捌きながら、物質崩壊光線【マテリアル・キラー】を放射。ミツアキの打撃抵抗力を低下させたうえで、単純な質量による物理攻撃を仕掛けてきた。
(防げるか?)
ミツアキはエネルギーバリアを張って防御するが、先程受けた光線のせいで衝撃を受け流しきれない。このままではバリアを破られると悟った彼は、咄嗟に左腕を盾変わりにした。
「……ふむ? 妙だな、骨折してもおかしくないはずだが」
手応えはあった。生身で戦闘機械の打撃を受ければ√能力者でも無傷とはいかない。
しかしミツアキの左腕がダメージを負った様子はない。違和感の原因を確かめるため、ドクトル・ランページは追撃を行う。
(まだだ。まだ耐えろ)
ミツアキの腕が折れなかった理由は、すでに√能力【九頭龍顕現】の発動準備中だったからだ。龍氣をチャージしている最中に彼が受けたダメージは、チャージ終了後まで先送りされる。
「内に秘めたる九頭龍よ、今此所に顕現せよ」
きっかり60秒。耐えに耐えてチャージを完了させたミツアキは、溜め込んだ纏め上げた龍氣から八龍と双頭の龍を顕現させる。これぞ彼が継承の儀にて受け継いだ、大いなる力の象徴。
「なんと……!!!」
顕現した九頭龍の顎が、ドクトル・ランページを呑み込む。それは膨大な龍氣エネルギーの具現化であり、ミツアキが通常繰り出す攻撃の何倍もの破壊力を、たった一撃に凝縮したものだ。
「滅びよ……」
無論、ミツアキの代償も安くはない。攻撃終了と同時に遅延されていたダメージが、一気に体に戻って来る。それでも彼は苦痛を表情に出すことなく、龍に喰われる敵を睨めつけていた――。
🔵🔵🔵 大成功

【エリタマ】
相変わらずでありますな、ドクトル・ランページ。
学ぶのなら聖句の一つでも学べば良かろうに……と言っても、詮無き事ではありますが。
奴の使う光線は、互いの打撃防御力をごっそり持っていく。
お互い近接でケリを付けることになる……さ、壊し合いといくでありますか。
肉体の【リミッター解除】、全身がズタズタになろうと構わない。『決死の連撃』であります。
【ダッシュ】で肉薄し、その土手っ腹に蹴りを入れて。
目も、腕も、腹も、背も、皮も。潰して蹴りを放ち続ける。
更に足も潰して、意地で最後の蹴りを入れるであります。
この小生は生きて帰れぬでありましょうが……後はバックアップとエリミちゃん殿に任せるでありますよ。

【エリタマ】
私はこのまま捕虜の皆さんの護衛につきます。
こちらを狙おうとしても無駄ですよ、私が【かばう】準備を整えています。
こちらを全力で狙ってくるならまだしも、片手間の攻撃程度でベルセルクマシンの装甲は抜けません。
仮に執拗に狙ってこようと、壊れてでも守り抜く覚悟はしています。
戦えない身でここに居るからには、そうするのが私の義務ですから。
……タマミさんが捨て身の戦法を取るのはいつもの事です。
そもそもが、|少女人形《レプリノイド》の戦い方はそのようなものだとは思うのですが……それでも、心配にはなってしまいます。
だから、せめて。後のことは、私たちに任せて下さい。皆さんは、必ず無事に送り届けますから。
「相変わらずでありますな、ドクトル・ランページ」
自ら戦場に赴き、インビジブル獲得と生体パーツの蒐集を実行しながら、さらなる強さを求めて学習を続ける『ドクトル・ランページ』。彼女とタマミが交戦するのは、これが初めてのことではない。
「学ぶのなら聖句の一つでも学べば良かろうに……と言っても、詮無き事ではありますが」
「人間の言葉であれば『余計なお世話』だな。私に祈るべき神はいない」
|完全機械《インテグラル・アニムス》への到達は目的であって、信仰ではない。人の形をしていても決して分かり合うことはない存在を前に、タマミは戦闘態勢を取った。この都市を再び人類の手に取り戻すために。
「こちらを狙おうとしても無駄ですよ、私がかばう準備を整えています」
捕虜の護衛にはエリミがついている。戦闘機能はロックされているとはいえ、体の頑丈さはすでに証明した通り。こちらを全力で狙ってくるならまだしも、片手間の攻撃程度でベルセルクマシンの装甲は抜けない。
「仮に執拗に狙ってこようと、壊れてでも守り抜く覚悟はしています。戦えない身でここに居るからには、そうするのが私の義務ですから」
「人類に鹵獲された事で、奇妙な思考パターンを獲得したようだな。興味深い事例だ」
元はウォーゾーンに属する同胞が、自律してこちらに抵抗の意志を示している。同じような事例は過去にも散見されるが、エリミの真剣なまなざしと表情から、ドクトル・ランページはなにを感じ取ったのだろうか。
「是非とも回収し解析にかけたいが……そちらに手を回す余裕はなさそうだな」
そう言ってドクトル・ランページが視線を戻した先には、臨戦態勢のタマミがいる。
タマミや捕虜を狙う前に、まずはこちらから排除すべきだ。そう判断した彼女は【マテリアル・キラー】を発動する。
(奴の使う光線は、互いの打撃防御力をごっそり持っていく。お互い近接でケリを付けることになる……)
広範囲に照射される物質破壊光線を避けきるのは困難。であればタマミは敵自身にも√能力の効果が適用されることを利用して、攻撃偏重の戦法を選んだ。こちらが壊れるのが先か、敵が壊れるのが先かの勝負だ。
「さ、壊し合いといくでありますか」
言うや否や、タマミは肉体のリミッターを解除。ダッシュでドクトル・ランページに肉薄すると、その土手っ腹に蹴りを入れた。筋肉や神経の限界稼働が生み出す、超高速の一撃だ。
「ぐッ……やるな」
「まだ終わりじゃないであります」
相手が体をくの字に曲げると、タマミは間髪入れずに追撃。これ以上動けば負荷に肉体が耐えきれないはずだが、全身がズタズタになろうと構わない。まさに【決死の連撃】だ。
「まだまだ……っ、であります」
目も、腕も、腹も、背も、皮も。体中の部位を潰しながら蹴りを放ち続けるタマミ。
その戦いぶりは壮絶の一言だ。【マテリアル・キラー】の効果もあって敵に与えるダメージは大きいが、自身も同等あるいはそれ以上のダメージを受けている。
「この小生は生きて帰れぬでありましょうが……後はバックアップとエリミちゃん殿に任せるでありますよ」
「はなから特攻か。汝の戦闘ルーチンには、我々と近しいものを感じるな」
ドクトル・ランページも反撃を試みるが、タマミの連続再行動に割り込む隙がない。
しなやかに弧を描く蹴撃のラッシュに、脆弱化した機械装甲が砕かれていく。まるで終わりの見えない猛攻だが、限界の時は必ず訪れるだろう。
(……タマミさんが捨て身の戦法を取るのはいつもの事です)
そもそもが、|少女人形《レプリノイド》の戦い方はそのようなものだとは思う。バックアップ素体への記憶転送と、√能力者の蘇生能力を前提とした特攻。エリミもそれは承知しているのだが――それでも、心配にはなってしまう。
「だから、せめて。後のことは、私たちに任せて下さい。皆さんは、必ず無事に送り届けますから」
止めようとしても止められらないのも、また分かっている。ゆえにエリミは己の務めを果たすことを約束し、タマミの戦いを見守る。優先されるべきは自分達の命ではなく、どこにでもいる「普通の人」の命。その点において彼女達の方針は一致していた。
「感謝するでありますよ、エリミちゃん殿」
捕虜の保護と護送を引き受けてくれるなら、自分は心置きなくこの命を使い潰せる。
見守ってくれる友達に笑みを見せ、もはや壊れていない部位を探すのが難しいほどの有様になりながら、それでもタマミは攻撃を続け――。
「次の小生も、きっと上手くやる筈でありますから」
「ッ……!!!」
更に足も潰して、意地で最後の蹴りを入れる。文字通り死力を尽くした強撃によって、吹き飛ばされるドクトル・ランページ。最期まで己にできることをやりきって、|少女人形《レプリノイド》は満足げに、糸が切れたように崩れ落ちた。
「……よく学ばせて貰った。それが汝らの強さの根拠か」
そう語るドクトル・ランページのボディには、すぐには立ち上がれないほどのダメージが蓄積されていた。捨て身の特攻をやりきった少女人形、身を挺して人々を守り続ける離反ベルセルクマシン。被造物ながらウォーゾーンと異なるあり方を見せた二人から、彼女はなにを学び取ったのだろうか――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

立ち回り
「情報収集」と「追跡」でボスの位置と動きを把握し、仲間と連携して戦闘の主導権を握る。
ボスの攻撃範囲を意識しつつ、「地形の利用」を活かして有利な位置を確保。
「遊撃」を駆使して素早く戦場を移動し、適切なポジションから攻撃や支援を行う。
対策と対応
「戦闘知識」を活用し、ボスの行動傾向や攻撃タイミングを見極める。
「鉄壁」や「受け流し」を用いて範囲攻撃を最小限に抑え、浅い攻撃には「カウンター」を仕掛ける。
「阿頼耶識・羅刹」は状況に応じて使用し、ボスの能力を封じるタイミングを見極める。
また、「牽制射撃」を利用してボスの動きを制限し、仲間の攻撃機会を増やす。
反撃・制圧
「阿頼耶識・阿修羅」を発動し、攻撃回数と移動速度を強化。機動力を活かし、ボスを翻弄しながら高火力の連続攻撃を仕掛ける。
「重量攻撃」や「鎧砕き」を織り交ぜ「鎧無視攻撃」で有効打を狙う。
「怪力」を活用し、攻撃の威力をさらに引き上げる。
「連携攻撃」や「制圧射撃」を駆使し、仲間との連携でダメージを積み重ねる。
また、戦闘の流れに応じて「阿頼耶識」を適宜発動し、必要な能力を強化する。
戦闘継続と適応
状況に応じて「継戦能力」や「かばう」を用い、戦線を維持。
「援護射撃」や「武器落とし」でさらなる妨害を狙い、ボスの行動を抑制する。
「遊撃」を活用して柔軟に立ち回り、必要に応じてポジションを変更しながら戦局を有利に進める。
心情
僕は守るために戦います。

いっつもそればっかり!
強くなる、学ばせてもらう……そのために他の人を傷つけて!
あなたの目的がどんなに凄いものだったとしても、そのために皆を傷つけるのは許さないから!
魔剣執行「オブリビオン」で魔剣執行者に変身、3倍になったスピードを活かして戦闘を行うよ。
近付いては魔剣「オブリビオン」の魔剣執行・断罪で切り裂き、尻尾を使った攻撃が来たら飛び退いて回避、回避しきれない攻撃はオブリビオンの「武器受け」で防ぎながら連続攻撃は受けないように距離を取る。
やっぱり強い……けど、これで!
近接攻撃を続けて近接戦闘で来ると思わせておいて、遠距離からも届く魔剣執行・剣嵐で攻撃するよ。
不意を撃てるのは最初の1撃だけだと思うけど……1撃が当たるたびにその記憶を失う連撃で、遠距離からの剣の嵐でドクトル・ランページを切り裂くよ。
あなたは忘れてるだろうけど、これで……300!
うー……どうして戦うことに拘るんだろう。
皆平和に暮らせる方法があればいいのに……
「想定を超えた強さだ。だからこそ……学ぶ意義がある」
中枢に攻め込んだ√能力者達の猛攻によって、『ドクトル・ランページ』は追い詰められていた。|派閥《レリギオス》の長である彼女の力をもってしても、言い訳のしようのない劣勢。それでも冷静でいるのは、すでに”次”を見据えているからか。
「いっつもそればっかり! 強くなる、学ばせてもらう……そのために他の人を傷つけて!」
そんな相手に怒りをぶつけるのは澪だ。さらなる強さを学習する過程で、踏み躙られた者達は一顧だにせず、人々の平和をかき乱す――そんなドクトル・ランページのことが、彼女は大嫌いだ。
「あなたの目的がどんなに凄いものだったとしても、そのために皆を傷つけるのは許さないから!」
断固たる宣言とともに発動する【魔剣執行『オブリビオン』】。魔剣執行者に変身した澪は、蒼銀の風となって敵に斬りかかる。まだ年若いながらも、その身にまとうプレッシャーは尋常のものではなかった。
「ならば、私を否定できる力を証明してみせろ」
迎え撃つドクトル・ランページは【ドクトル・テイル】を起動。通常の3倍になった澪のスピードに、手数と攻撃範囲で対抗する気だ。戦場という舞台において、意志を貫く手段は互いにこれしかない――戦闘機械都市奪還戦は、最終局面に突入する。
「魔剣執行。因果を断て、忘却の魔剣『オブリビオン』!」
「ドクトル・テイル、最大駆動。|猛威を奮え《ランページ》」
大きく振りかぶって上段から叩き斬る、澪の「魔剣執行・断罪」が敵の装甲を破る。
即座にドクトル・ランページも反撃する。鞭のようにしなる長大な機械の尾を、魔剣の担い手は飛び退いて躱す。
「その剣の性能もなかなかに興味深い。もっと見せてもらおう」
「もう、本当にそればっかり……!」
魔剣の力すらも貪欲に調査しようとするドクトル・ランページに、澪は眉をつり上げがら追撃する。余裕ぶった態度でいても、実のところ限界は近いはず――だが、窮地に立ってもなお冷静な者は、恐ろしいほど的確にカウンターを仕掛けてくる。
(回避しきれない……!)
√能力で澪のスピードも上がっているが、ドクトル・ランページの√能力は攻撃の範囲化。近接戦闘を挑むならどうしても間合いに飛び込まざるを得ず、何度も逃がしてくれるほど甘い手合いでもなかった。
「まずは一撃……むっ?」
オブリビオンで受けの姿勢を取った澪に、機械の尾が叩きつけられる――その寸前、一発の銃弾がドクトル・ランページの尾先をかすめた。それにより攻撃は軌道を逸れ、澪は危機を免れる。
「汝は……」
「僕は守るために戦います」
ドクトル・ランページが振り返った先にいたのは、一丁のライフルを構えた覚悟だ。
情報収集により敵の動きと攻撃範囲を把握し、【ドクトル・テイル】のリーチの外側となる有利な位置を確保している。
「必要な力はすでに内にあります」
彼の立ち回りは遊撃だ。適切なポジションから攻撃や支援を行い、仲間と連携して戦闘の主導権を握る。そのために必要な速度を【阿頼耶識】で強化し、戦場を移動しながら銃のトリガーを引く。
「守るために戦う、か……生命体の戦闘目的はいまだに不可解だな」
烈火の如く燃え盛る破壊力と、その攻撃が戦いの終焉を告げることから「終焉烈火」と名付けられた長銃の弾丸が、ドクトル・ランページの装甲を穿つ。これを食らい続けるのは危険と判断した彼女は、尻尾を自身に巻き付かせるように防御態勢を取った。
「ありがとう!」
敵が防御に回ったことで、澪は危地を逃れる猶予を得た。連続攻撃を受けないように、尻尾の範囲外まで距離を取る。覚悟は無言で頷きを返し、彼女が体勢を立て直せるよう牽制射撃を続けた。
「やっぱり強い……けど、これで!」
ここまで刃を交えてみて、改めて感じた敵の強大さ。巨大派閥の長は伊達ではない。
それでも味方の援護もあって活路を見出したか、澪は再びオブリビオンを上段に構える。
「来るか……いや、違う?」
ここまで近接攻撃を続ければ、また近接戦闘で来るとドクトル・ランページも思っただろう。だが澪が放ったのは「魔剣執行・断罪」ではなく【魔剣執行・剣嵐】。遠距離からも届く斬撃波による攻撃だ。
「くっ! ……なんだ、なにが起こった?」
想定の外側からの攻撃に不意を撃たれたドクトル・ランページは、反応が遅れて斬撃を食らい――そして、その記憶を即座に「忘却」する。忘却の魔剣オブリビオンの力は、戦闘機械のメモリーにも作用するのだ。
(不意を撃てるのは最初の1撃だけだと思うけど……)
1撃が当たるたびにその記憶を失うなら、敵にとっては何度繰り返しても初見と同じ。
そして【魔剣執行・剣嵐】は連撃の型だ。遠距離からの剣の嵐が、ドクトル・ランページを切り刻む。
(奇妙だ。私の主観的認識と、現状の分析結果が一致しない)
メモリーに不自然な数秒間の空白と、受けた覚えのないダメージ自体は認識できる。
剣嵐を受けるたびに重なる違和感から、自分がなんらかの異常を伴った特殊攻撃を受けているとドクトル・ランページは推定した。
「原因として最も可能性が高いのは……やはり彼女か」
先程まで果敢に攻めてきていたのに、急に距離を取ったまま近づいてこなくなった少女。彼女がすでに攻撃を仕掛けているのなら、受け身に回るのは危険だ。こちらから距離を詰め、今度こそ【ドクトル・テイル】で叩き潰す。
「行かせませんよ」
ドクトル・ランページが前に出る素振りを見せた瞬間、その前に覚悟が立ち塞がる。
澪が遠距離攻撃に徹するなら、今度は彼がポジションを変更して戦線を維持する。その手には「終焉烈火」に替わって滅巨鋼刃と圧滅銃が握られていた。
「あなたの好きにはさせません」
「邪魔をしないで貰いたい……!」
ドクトル・ランページも流石に語気を荒げ、機械の尾で邪魔者をなぎ倒そうとするが、覚悟は鉄壁や受け流しを用いてダメージを最小限に抑え、カウンターを仕掛けていく。相手の行動傾向や攻撃のタイミングは、すでに十分に見極められたようだ。
「守るべき者のために、破壊の力を解き放つ――『阿頼耶識・阿修羅』!」
ここで覚悟は切り札の√能力を発動し、攻撃回数と移動速度を強化。蒼炎に輝く「天威顕現モード」に変形した全武装をもって、機動力を活かした怒涛の連続攻撃を仕掛ける。
「ッ……拙いな……」
重量のある巨刃を小枝のように振り回し、至近距離から銃撃をぶっ放す。スピードだけではなく、常人離れした怪力がなければできない攻め方だ。息つく間もない猛攻に晒され、ドクトル・ランページの表情が歪む。
「今だっ……!」
前衛を張る味方に合わせて、澪も【魔剣執行・剣嵐】を継続。忘却をもたらす魔剣の斬撃が、連携でさらなるダメージを積み重ねる。断続的に記憶を飛ばし続けてやれば、味方への援護にもなるだろう。
「状況が……把握できん……仕切り直さなければ」
途切れ途切れのメモリーで、重大な危機をどうにか理解したドクトル・ランページは、力任せに尻尾を振り回して√能力者達を退かせようとする。強引にでも現状をリセットしなくては、このまま押し切られる――。
「……ここです」
その時、覚悟は銃を手放して、右掌で敵の尻尾に触れた。あらゆる√能力を無効化する【阿頼耶識・羅刹】で、敵の能力を封じる適切なタイミングを、彼はずっと見計らっていたのだ。
「なにッ……ルートブレイカーだと!」
【ドクトル・テイル】が機能停止し、攻撃の速度と範囲が弱まる。すかさず覚悟は巨刃を振るい、尾の先端部を斬り落とした。ドクトル・ランページの表情と声色に、いっそう激しい動揺が走る。
「これで反撃を恐れる必要はありません。存分に」
「うん!」
最大の武器を失ったドクトル・ランページへ、澪から剣の嵐が降り注ぐ。遊撃手の柔軟な援護を受けて、その連撃はもはや遮られることなく、全て標的へと叩きつけられた。
「あなたは忘れてるだろうけど、これで……300!」
1撃1撃の威力は小さくとも、これだけ重ねれば。魔剣が最後の忘却を刻みつけると、敵はボロボロの有り様で一歩、前に出ようとして――ガクリ、と糸が切れたように膝から崩れ落ちた。
「見事……我々の敗北だ。ここは退こう……だが、いずれ、また……」
その言葉を最期に残して、ドクトル・ランページは完全に機能停止。同時に、彼女の支配下にあった中枢制御システムが解放され、都市の『生命攻撃機能』も再び沈黙する。
「うー……どうして戦うことに拘るんだろう。皆平和に暮らせる方法があればいいのに……」
だが、無事に勝利を収めても、澪の心は浮かないままだった。ドクトル・ランページ率いる戦闘機械群は、いつか再び侵攻してくるだろう。この戦争の終わりはどこにあるのかと、憂いを帯びた顔で少女は魔剣を握りしめるのだった――。
――かくして√能力者達の活躍によって、戦闘機械都市は人類の手に奪還される。
貴重な居住区にして拠点を失わずに済んだのは僥倖だ。いまだ苦しい戦況ながらも、それでも未来を目指して抗い続ける。それが√ウォーゾーンの”今”だった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功