機械仕掛けの簒奪者
●
空は陰鬱な灰色に染まり、街の上空にシュライクが群れをなして到来していた。
黒い金属の装甲に覆われた鳥型の機体群が、頭部のUFO型マシンを回転させながら、地上の生命反応を探り続ける。
シュライクの背部から青白く輝くグラビティビームが放たれ、商店街一帯を超重力の束縛で押し潰していく。建物のガラスが砕け散り、看板は歪み、アスファルトにはひび割れが走る。
その重圧から逃れようとした人々は、腰から鋭く伸びた金属槍に串刺しにされ、血飛沫と悲鳴を上げた。
わずかに逃げ延びた者たちが高層ビル群へ逃げ込むも、シュライクの金属爪が地を蹴って追撃。光学迷彩で姿を消しては不意打ちを繰り返し、オフィスビルから避難する会社員たちを容赦なく捕獲していく。
捕らえられた人々は工場へと運ばれ、その叫びは虚空に吸い込まれていった――。
●
神谷・月那(人間(√EDEN)の霊能力者・h01859)が、√能力者達へ事件の発生を伝えていた。
「私からみなさまへ、緊急のお知らせがあります……」
月那は震える声を押し殺すように、ゆっくりと言葉を紡いでいく。
「√ウォーゾーンから、戦闘機械群が襲来しています。特に中央商店街や駅前広場で多くの方々が捕らえられ、高層ビル街でも人々が襲われています。このまま放置すれば、より多くの命が奪われ、邪悪なインビジブルが生まれてしまうでしょう……どうか、街を守るために力を貸していただけませんか」
月那は一呼吸置き、フラグメントの説明を始めた。
「第一の敵は、シュライクと呼ばれる戦闘機械群です。人々を捕獲し、工場へと連行しています。彼らを倒し、捕らわれた人々を救出しなければなりません」
月那の瞳が揺らめき、次の言葉を選ぶように間を置く。
「そして……より強大な敵、ドクトル・ランページが現れるかもしれません。彼の者は戦闘機械群の巨大派閥の統率者。インビジブルを求めて自ら戦場に赴くと言われています」
月那は両手を胸の前で組み、祈るような仕草を見せる。
「でも、戦いの後には必ず平穏が訪れます。皆さまのおかげで、街の人々が再び楽しく買い物できる日々が戻ってくることを、私は信じています」
月那は少し表情を和らげ、静かに続けた。
「この街には、素敵なお店がたくさんあるんです。駅前の大きなショッピングモールには、流行の服やアクセサリーのお店が。裏通りのアンティークショップでは、珍しい骨董品に出会えることも。夕暮れ時の商店街は、美味しそうな香りで溢れかえっています……」
その声は次第に力強さを帯びていく。
「必ず、そんな日常を取り戻しましょう」
最後に月那は、真っ直ぐに√能力者達を見つめた。
「私にできることは限られていますが……この街に住む人々の命を、どうか一緒に守っていただけませんか」
マスターより

霧柄頼道です。よろしくお願いします。戦闘機械群との戦いを通じて、√EDENを守る物語を紡いでいきましょう。皆様の力をお借りして、この街の平和を取り戻したいと思います。
●集団敵『シュライク』
頭部のUFO型マシンで人間を捕獲し、工場へ連行する戦闘機械群。群れで行動し、効率的な制圧作戦を展開する。
●ボス敵『ドクトル・ランページ』
戦闘機械群の巨大派閥レリギオス・ランページの統率者。インビジブル獲得と生体パーツの収集のため、自ら前線に立つ。
●舞台
√EDENの都市部。住宅地や商業施設が混在する地域。
●現場から戦闘が想定される地形や地理の情報
高層ビル群や住宅街が広がり、路地や屋上など立体的な戦場となる。
●全体的な状況
戦闘機械群による制圧が進行中。民間人の保護と敵の撃退が急務。
●各フラグメントのアドバイスと手がかり
第1章:シュライクは群れで行動するため、分断戦術が有効。
第2章A:ドクトル・ランページは強力な個体。連携した戦いが必要。
第2章B:ナイチンゲールは高速で飛行。対空戦闘の準備を。
第3章:戦いの後の癒やしの時間。心ゆくまで買い物を楽しんで。
13
第1章 集団戦 『シュライク』

POW
シュライクインペイラー
【腰の後ろから鋭く伸びる金属槍】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
【腰の後ろから鋭く伸びる金属槍】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
SPD
UFOクロー
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【金属爪】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【光学迷彩】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【金属爪】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【光学迷彩】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
WIZ
グラビティビーム
【重力】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【超重力】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【重力操作】による戦闘力強化を与える。
【重力】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【超重力】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【重力操作】による戦闘力強化を与える。

「俺の描いた街が、人が、滅ぼされていく……!止めなくては、必ず!」
√能力者|三東玲一《みあずまれいいち》はインビジブルで形成した絵筆と顔料を使い、技能「物を隠す」を発動する。破壊された路地の一角に自らの姿を隠蔽し、√能力『忘れようとする力』により、半径10m内の負傷者や破壊された建造物に対し、10分後の修復を試みる。
また、技能「多重詠唱」と並行して√能力『|描き記す者・片《フェシュトウェン》』も詠唱開始。
『|星屑《jpdjolixi》,|破光《jslpi》,|嵐の残骸《stsdjoxsmhso》――記せ、叡智の|泡沫《ほうまつ》』
光学迷彩による接近への対策として、反射の性質を帯びた【古代文字の断片】を周囲に漂わせながら、余剰の【古代文字の断片】をシュライクの群れへと打ち込む。これらには攻撃と目潰しの効果を混在させ、群れの統率を乱す。
また戦闘が終われば、【古代文字の断片】は周辺の物品修復に用いることとする。
●
「た、助けて! 誰かーッ!」
「き、機械の群れが……襲ってくる!!」
崩壊の危機に瀕した街で、人々の悲鳴が響き渡っていた。
「俺の描いた街が、人が、滅ぼされていく……! 止めなくては、必ず!」
駆けつけた三東・玲一(漂白の芸術家・h01887)は、混乱の渦中で立ち尽くす一般人の少女の姿を目に留めた。
「危ない!」
シュライクの放つグラビティビームが、彼女めがけて降り注ぐ。玲一は咄嗟に飛び込むや、少女を庇いながら路地の一角へ逃げ込んだ。
技能「物を隠す」を発動し、その場所に自らの姿を隠蔽。そうして√能力「忘れようとする力」を発動。
半径十メートル内の負傷者たちの傷が、まるでキャンバス上の絵具を拭い去るように、徐々に癒えていく兆しを見せ始めた――。
「ありがとう、お兄さん……」
助けられた少女の声に、玲一は静かに頷く。
「安全な場所へ逃げるんだ。帰って寝て、全部忘れるといい」
玲一の言葉に、周囲の人々も少しずつ冷静さを取り戻していく。
人々は互いを支え合いながら、安全な場所を目指し始めた――。
頭上。シュライクの一団が不意に姿を消した瞬間、背後で金属の軋む音が響く。
「来るか……!」
光学迷彩で姿を隠した機械の群れが、鋭い金属槍を突き出してくる。
玲一は絵筆を大きく振り上げ、「多重詠唱」と共に文字を描いた。
空中に浮かび上がる【古代文字の断片】は、白銀の光を散りばめ、シュライクの包囲網に反射の輝きの輪を作り上げ。
姿なき敵を、光の帯が浮かび上がらせた。
――今だ。
「星屑、破光、嵐の残骸――記せ、叡智の泡沫」
玲一の詠唱が高まるにつれ、文字群は光の矢となり、四方八方から襲い来る敵を逆に貫きだす。
反攻を受けたシュライクらの光学迷彩が次々解け、黒い装甲の表面に古代の文字が焼き付いていく。
かつて誰かが記した古代の言葉は、今、この街の防壁となって人々を守り、敵を討つ剣となって機械を穿っていた――。
🔵🔵🔵 大成功

メッ、だよ。お掃除ロボットさん
ここの人達はヒメと違って、本物の世界に生まれてちゃーんと生きてるんだから
代わりにヒメが相手をしたげる
殺しても死なない|√能力者《ばけもの》と遊ぶ方が、きっと楽しいよ?
ふつーの人達に襲い掛かる敵の前に立ち塞がるよ
『我流鎖鋸術・旋風刈り』を発動し、≪テンペスト・スライサー≫をぐるりと回して周囲を薙ぎ払う
まずは回転鋸刃で敵の金属爪を[切断]して、地上での疾走や人間の捕獲を難しくさせるね
ただ、その前にUFOクローが飛んでくるから、それは得物の柄を用いた棒術で[受け流し]
私の技は隠密しようと10mから離れる前に巻き込めれば斬れちゃう技
纏めてぶった斬って、バラバラにしちゃおう
●
一夜塚・燐五姫(虚し世の龍夜叉姫・h01037)は愛用の機械化薙刀を構え、上空の黒い機械群に挑むように叫んだ。
「メッ、だよ。お掃除ロボットさん。ふつーの人達に襲い掛かっちゃダメでしょ」
斬りかかろうとした刹那、敵が疾風さながらに接近。鋭い金属爪が閃光を放ち、燐五姫の振り下ろしを弾き返した。
しかも敵は一撃を放つや否や、光学迷彩に身を包み、虚空へと溶けていく。
「ヒメと違って、この街の人達は本物の世界に生まれて、ちゃーんと生きてるんだから」
薙刀の柄を下段に構え、逃げる一般人たちを背に庇いつつ、彼女は冷たい笑みを浮かべ――。
衝撃。見えない敵が放つ爪撃を巧みに捌きながら、そのまま後方へ跳ぶ。
確かな重みを持つ機械化薙刀の感触が、今この瞬間の実在を教えてくれる――。
「代わりにヒメが相手をしたげる。殺しても死なない√能力者とお遊びしない?」
他の敵も続々と降下してきたのが、物音で分かった。半径十メートル。射程圏内に収まった敵を確認するや、彼女はテンペスト・スライサーの引き金を引く。
「エンジン、フルスロットル。アゲアゲでいくよ!」
薙刀のチェーンソー刃が唸りを上げ、空気を震わせる。
彼女は全身の力を込め、大きく円を描くように刃を振り回せば。
仕込まれた鎖鋸刃がシュライク達の装甲を切り裂き、地を這う脚や尖った金属爪を文字通り薙ぎ払い、纏めてブッ飛ばした――!
🔵🔵🔵 大成功

こちらの戦闘機械群も元いたところと大差ないようで安心です
民間人を助けるのは後にして、射撃に向いた場所を探して陣取りましょうか
あのブンブンとうるさい羽虫を黙らせないといけませんし
まだまだ装備は整ってませんが今はこれで十分、しっかり『弾道計算』して……と
【ブラスターキャノン・フルバースト】、射撃数は――……敵が多いのであるだけ行きます
これで少しは静かになったとは思いますが
まだ残りがいないか、もう少し探してみましょうか……
●
高層ビル群を見渡せる屋上へ陣取り、ノア・レムナント(方舟の残滓・h01678)は視界を確保した。
「こちらの戦闘機械群も……元いたところと大差ないようで安心です」
冷静な声音で呟きながら、彼女は【ヘビー・ブラスター・キャノン】を構える。
「民間人の避難経路は後で確保することにして……この場所なら制圧に適していますね」
飛び交うシュライク達は、まるで大群の機械蜂のように人々を追い詰めていく。
ノアは一機一機の飛行経路を技能「弾道計算」で解析し、最も効率的な射線を割り出した。
「あのブンブンとうるさい虫を黙らせないと。まだ装備は整っていませんが……」
背後に展開された漆黒の砲身群が、暗灰色の空を背景に浮かび上がる。
「これで、いきます」
引き金が引かれ、眩く輝く光条がビル街を貫く。一発毎に機動力こそ低下するものの、射撃に専念するのみなら気にするまでもない。むしろ敵へのダメージは増幅されていく。
その一斉射撃の威力を示すかの如く、地上の人々の頭上で、機械の破片が火花と化して散っていった――。
🔵🔵🔵 大成功

シュライクをすべて破壊し、ドクトル・ランページの撃破につなげるべく、決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗して積極的に戦う。
ドクトル・ランページの撃破を主目的として戦う。
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅】をバランスよく使用し、敵を撃破する
台詞「この程度で僕を落とせるとでも思っていたのかい?」
「僕がいる限り、やらせはしない!」
あとは霧柄頼道マスターにおまかせします。かっこいい北城・氷をお願いします!
√能力は指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
よろしくお願いします。
●
都市の制圧を阻むように、北城・氷(人間(√ウォーゾーン)の決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」・h01645)は重装甲機の操縦席へ着いた。
「やはり厄介な数ですね。ですが――」
観測モニターに映る光学迷彩の反応を追いながら、氷は呟く。高層ビル群の裏手で、残る敵勢が新たな展開を始めていた。
「この程度で僕を落とせるとでも思っていたのかい?」
大口径ランチャー【撃滅】を構え直し、技能「弾道計算」で射程を測る。同時に「制圧射撃」「無差別攻撃」を発動。
ビームをしこたま叩きこめば、シュライク達の左翼の機動が阻害され始める。
群れが制圧点を避けて迂回した瞬間、超火力キャノン【殲滅】へ切り替え。敵の光学迷彩を引き剥がす一発を浴びせる。
前線の仲間達が敵を足止めしてくれている中、【玄武】は【消えざる魂の炎】を全身に纏い始めた。
「お前達を倒し、街を救い……その反撃の狼煙を、ドクトル・ランページにも届かせる!」
六十秒のチャージ中、シュライクの攻撃が装甲を叩く。されど氷は微動だにせず、力を溜め続ける。メラメラ、とその瞳に炎が揺らめき。
「うおぉぉぉ……ッ! ――僕がいる限り、やらせはしない!」
瞬間、機体を包む炎が爆ぜ。
威力十八倍となった途方もない【燃え盛る拳】が、敵の群れを貫いていった――。
🔵🔵🔵 大成功
第2章 ボス戦 『『ドクトル・ランページ』』

POW
ドクトル・リッパー
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
SPD
マテリアル・キラー
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
WIZ
ドクトル・テイル
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
●
「――√能力者か。近頃は増えたものだな……」
灰色の空の下、√能力者達の前に一つの影が舞い降りた。赤い長髪がなびく中、幾重もの装甲に覆われた姿が、凛と佇む。
「私達は強くならねばならぬ。故に、謹んで学ばせていただく」
冷たい調子で告げるドクトル・ランページ。その鋭利かつ長大な尾部が、静かにうねった。
現れた統率者。戦いの火蓋が、切って落とされる――。

ちッ、出遅れたか……雑兵とは闘い損ねたが、頭が残っていたのは幸いだったな
さあ、俺にも闘わせろ!
まずは様子見で数発打突を見舞い、残像が写る、緩急をつけた走行で移動、打撃を交えて撹乱していく
物質崩壊光線に対してはカノンフォームへの強化変身を行い耐久力を向上させた上で乱打戦に持ち込む
装甲が薄くなるのはお前も同様か
であるならば殴り合いが手っ取り早いな
元々の装甲が薄い箇所……顔面や腹部目掛け打撃を浴びせ、同時に徹甲榴弾を撃ち込む
ダッシュでの肉薄、頭上からの打撃で吹き飛ばし、地表へ縫い止め距離を取られないように追い詰めて行くぞ
一歩間違えれば俺とて無事では済まんか……
滾ってきたぞ!もっとお前の闘いを見せろ!
●
戦闘員六十九号・ロックウェル(ヴィラン・h00728)は濃厚な闘争の気配を前に、全身を震わせていた。
「ちッ、出遅れたか……だが頭が残っていたのは幸いだったな」
両腕の外装が風を切り、鋭利な尾部を持つ強敵へと向かう。
「さあ、俺にも闘わせろ!」
残像を描きながら、緩急をつけた走行で距離を詰めていく。敵の前後左右、あらゆる死角から一撃を仕掛けては引き、牽制。――更なる接近の態勢を整える。
ドクトル・ランページが放つ物質崩壊光線が迫ってきた。
「カノンフォーム、変身……!」
直撃を受けながらも身体強化を果たし、機体各所の外装を増強する。崩壊の光は、強化された機甲をいささか削り取るに留まった。
「防御力が落ちるのはお前も同様か。であるならば殴り合いが手っ取り早いな!」
重量と怪力を纏った一撃を、機体の接合部へと振り下ろす。
表層が僅かに歪んだ瞬間を逃さず、【徹甲榴弾】を装填――至近距離から脆弱部を撃ち抜く。
さらにその反動を利用し、敵の頭上へと跳躍。
上空から猛烈な打撃を見舞い、標的を地表へ叩きつける。
「一歩間違えれば俺とて無事では済まんか……! 滾ってきたぞ、もっとお前の闘いを見せろ!」
間合いを離すまいと、機械の拳を絶え間なく振るい続けた――。
🔵🔵🔵 大成功

追加の敵反応が一つ……どうもさっきの有象無象とは違いますね
少し気を引き締めましょうか、他の誰かが一緒なら助かるんですけど……
強くならねばならないのは私達も変わりませんよ
そして私は人類を守るという使命を帯びここにいますので
ガチャリとブラスター・ライフルを構え
ええ、ええ、人類の未来の為に私も貴方の情報をきっちり頂きますとも
まずは『弾道計算』しての牽制射撃
敵の回避、防御を予測しての即【ブラスターキャノン・フルバースト】!
今回は3射に絞って当たればよし!ただ肌色が見えてるとはいえあれも装甲ですからね……
こうやって戦闘機械群と戦えると嬉しくなりますね
以前は見ているだけだったので……
●
新たな敵反応を捉え、ノア・レムナント(方舟の残滓・h01678)は観測システムを研ぎ澄ませた。
「追加の反応が一つ……さっきの有象無象とは、明らかに違いますね」
より強大な脅威が、確かにそこにあった。
「少し気を引き締めましょうか、他の誰かが一緒なら助かるんですけど……」
そうして辿り着いた空間には、赤い髪をなびかせたドクトル・ランページの姿。
「私達は強くならねばならぬ」
「強くならねばならないのは、私達も変わりませんよ」
ノアはガチャリと重厚な音を立て、ブラスター・ライフルを構える。
「そして私は人類を守るという使命を帯びここにいますので――ええ、ええ、人類の未来の為に私も貴方の情報をきっちり頂きますとも……」
話していると、巨体の戦士ロックウェルが横合いから突っ込み、敵へと殴りかかっていった。
派手な殴り合いを展開する様子に、ノアは好機を見出す。その乱戦に乗じさせてもらうべく――「弾道計算」で最適な射線を割り出す。
敵の回避、防御パターンを読み取るや、間髪入れず三基の【ヘビー・ブラスター・キャノン】を展開。
「制圧点は……そこですね」
発射された光条。されどドクトル・ランページの装甲が変形し、一体化した刃がこちらへ伸びるように閃く。
だが牽制に釣られたその動きこそが、隙を作り出していた。
斬撃の死角を縫って、続く二射目が、装甲の継ぎ目を貫いた――。
🔵🔵🔵 大成功

「これほどの破壊を引き起こして『謹んで』とはな……√が違えば倫理も異なるか、赤髪の機械」
√能力『|描き記す者・虚《ツェアシュテーレン》』を発動。
『|畏怖《ogi》、|天秤《yrmnom》、|記憶の隙間《loplidilozs》――記す、お前が最も恐れるものを』
ドクトル・ランページが現時点で最も恐怖するものの幻影を描き、攻撃を仕掛ける。
「お前が首魁ならばここで討ち果たす。さあ、お前には何が見える?」
●
砲撃の轟音が収まる中、機械の戦場に白い絵筆が翻る。三東・玲一(漂白の芸術家・h01887)は冷徹な視線を、正面の統率者へと向けていた。
「これほどの破壊を引き起こして『謹んで』とはな……√が違えば倫理も異なるか、赤髪の機械」
玲一の絵筆が、戦場の空気を切り裂くように振るわれる。虚空に描かれた古代の文字が宙を舞い、眼前の世界に介入していく。
その光景は、あたかも誰かの記憶を無理矢理に掘り起こすかのようだった。
ドクトル・ランページが装甲から刃を伸ばし、文字列を両断しようと迫る。
『畏怖、天秤、記憶の隙間――記す、お前が最も恐れるものを』
きめの細やかな文字列が漂い、氷のように冷たく硬質な象形の画が浮かび上がる。刃を逃れた古代の痕跡は、戦場の空気そのものを変質させてゆく。
「お前が首魁ならばここで討ち果たす」
戦場に生まれた【心傷再現体】は、一瞬の闇を孕んで標的を捉えた。
「――さあ、お前には何が見える?」
恐怖という名の矢が、戦闘機械群の強大な存在を射抜いたのだろう……ドクトル・ランページがわずかに目を見開き、動きが鈍る。
直後、玲一めがけて放たれたはずの刃は、ドクトル本人の動揺により制御を失う。その鋭刃は体内の射出口へ収まる事なくずれ、皮肉にも本人の装甲を切り裂いたのだった――。
🔵🔵🔵 大成功

ドクトル・ランページ・・・今回の騒動の元凶!
絶対に許すわけにはいかない、必ず撃破するさ僕の手で!
ドクトル・ランページを撃破すべく、決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」に搭乗して積極的に戦う。
ドクトル・ランページ撃破のために今回の仲間との連携を重視する。
自分が、後方から安心して攻撃できるのは仲間のおかげであることを十分に理解している。
前線で体を張って戦線を維持する仲間に負担をかけないために少ない手数で時間をかけすぎないように撃破を目指す。
大口径ビームランチャー【撃滅】と超火力ビームキャノン【殲滅】をバランスよく使用し、敵を撃破する。
台詞「ドクトル・ランページ、今回の騒動の元凶!僕は貴様を許さない。」
「この程度で僕を落とせるとでも思っていたのかい?」
「僕がいる限り、やらせはしない!」
あとは霧柄頼道マスターにおまかせします。かっこいい北城・氷をお願いします!
√能力は指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
よろしくお願いします。
●
巻き上がる砂塵の向こうで、機械の巨影が瞬く。
北城・氷(人間(√ウォーゾーン)の決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」・h01645)は決戦型WZの操縦席で、敵の動揺を見逃さなかった。
「ドクトル・ランページ、今回の騒動の元凶! 僕は貴様を許さない」
コクピットに流れる戦術情報が、戦友達の動きを知らせる。前線で戦うロックウェルの攻撃、ノアの狙撃、そして今しがたの玲一の精神攻撃――皆が連携して、着実に敵の体力を削っていた。
彼らの働きこそが、後方から攻撃に専念できる環境を整えてくれている。そう理解していた氷は、その好機に応えるべく、大口径ビームランチャー【撃滅】の照準を合わせた。
この一撃で、時間を引き延ばすことなく決着をつける。
「斬撃兵器、光線、尾部……色々兵器を使うようだけれど、この程度で僕を落とせるとでも思っていたのかい?」
最大出力の一発を放つ。ドクトル・ランページは混乱の最中にありながらも、その砲撃を装甲の変形で受け流す。
けれど装甲が動く瞬間を狙い、氷は超火力ビームキャノン【殲滅】へと持ち替え――立て続けに発射。本命の一撃が躱せない距離から放たれ、放心の敵を直撃し、よろめかせた。
「今だ……切り札を解放する!」
そして魂の灯火は、さらなる高みへと昇華する。
【玄武】を纏う機体が真紅の輝きを帯び、【決戦モード】へと変貌を遂げる。【プロジェクトカリギュラ】の力により、その瞬間から装甲は強化され、機動力は一気に高まった。
「僕がいる限り、やらせはしない!」
増強された推進力で躊躇なく間合いを詰める。同時に【消えざる魂の炎】が、機体の戦闘機構にエネルギーを蓄えていく。
「ふん……だが、その程度の力では――」
ドクトル・ランページの尾部が大きく弧を描き、虚空を引き裂く光線を放つ。だが氷はその反撃すら想定済みだった。僅かな予兆を掴んだ瞬間、【玄武】は姿勢を低く取り、光線の直下へと潜り込む。
「なに……!」
射線の死角から姿を現した決戦型WZに、ドクトル・ランページが装甲と一体化した斬撃兵器を放つ。機体を二つに裂かんとする一撃。しかし氷は決戦モードの機動性を活かし、一呼吸で体軸を反転。刃を僅かにかわしながら懐に入り込んだ。
「通常の機体性能を超えた変形か……!」
敵の焦りが伝わる。各所で制御を失い始めていた装甲から、無数の刃が乱れ飛ぶ。
それらの合間を縫うように、【玄武】は更に接近。
チャージを続けながらの危険な間合いだが、この距離まで来れば後は――。
「これで決着をつける……街の平和を、この拳に懸けて!」
燃え盛る両拳が赤き閃光とともに敵へ突き出され、奴の外装も機構も何もかも粉砕していく。
「これが……底力か――覚えたぞ……」
ドクトル・ランページの最期の言葉が風に消える。
轟音と共に眩い光が広がり、やがてそれが収まった時――そこには炭化して朽ち果てた機械の残骸だけが残されていた。
街を踏みにじり、住民を襲い、人々を脅かしてきた統率者が消滅した事で、他の戦闘機械群も力を失い、次々と機能を停止、あるいは√ウォーゾーンへ撤退していく。
やがてこの記憶も、一般人たちには忘れ去られるだろう。だからこそ、人々の生活が、静かに日常を取り戻し始めていた――。
🔵🔵🔵 大成功
第3章 日常 『ショッピングに行こう』

POW
欲しかった品物を買い込む
SPD
セールやクーポンを利用してお得に買い物する
WIZ
変わった掘り出し物を発見する
√EDEN 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
●
駅前モールの広告が風に揺れる中、街は活気を取り戻していた。
新作の服飾雑貨。評判の新店舗。限定セールの案内。カラフルなポスターの数々が、人々の笑顔と共に通りを彩る。
そうして日常が戻った今、√能力者たちも皆、それぞれの目的を持って買い物を楽しむ。
時には掘り出し物と出会えるかもしれない。いつもの景色の中に、小さな冒険が息づいていた――。

「どうやらヤツは去ったようだな……大規模な戦闘だったが――もう町は修復されている。これが、人々の『忘れようとする力』か」
死傷者たちの遺留品から記憶を受け取り、その無念を、人知れぬインビジブルの絵として地上に描く。
その後は絵筆を仕舞い、近くの古着屋で掘り出し物を見繕う。
玲一は新しいアイテム「白の中折れ帽」を見つけ、装備する。
●
三東・玲一(漂白の芸術家ペインター・h01887)は、ショッピングモールの瓦礫が撤去された跡地で立ち止まっていた。
「どうやらヤツは去ったようだな……大規模な戦闘だったが――もう町は修復されている。これが、人々の『忘れようとする力』か」
だが、失われた命の記憶まで消えはしない。玲一は地面に転がる一枚のブローチに目をやる。
指先で触れると、優しい笑みを浮かべた中年の男性が、浮かび上がった。
『あなたも誰かへの贈り物を選びに来たのですか?』
娘の誕生日プレゼントを探しに来て、一目惚れしたブローチだという。受け取った瞬間の娘の笑顔を見たくて――戦闘に巻き込まれる直前まで店を見て回っていたのだ。
『こうして語れただけで、心残りは消えました。ですが……』
男性の視線が、娘の家のある方角を指し示す。
『せめて、私の想いだけでも……娘に伝えてほしい』
玲一は無言で頷く。男性から聞いた娘の家までの道のりを確認すると、足を向けた。
娘の住まいの壁に、父親の最期の想いを絵筆で描き留める。プレゼントを選ぶ優しい笑顔、受け取る娘の姿、そして永遠に叶わなかった再会の情景を。
次に向かった先は古着屋だった。
白を基調とした服の中で、一つの帽子が目を引く。手に取って鏡の前で試してみれば、これが中々相性が良い。
目深に被った玲一は、街の喧騒へと紛れていった――。
🔵🔵🔵 大成功

ショッピングか・・・僕のいた世界では配給品を受け取るしかなかったから、こんなこと初めてだ。
食べ物・服・・・こんなにたくさん揃っている。
ああ、平和な世の中ってこんな感じなのか・・・
素晴らしい世界だ。
僕も一日でも早く戦闘機械群を殲滅してこのような平和を僕の世界にもたらさねばならないな。
そのためなら僕は何でもするさ!
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ショーウィンドウの向こう側にディスプレイが並ぶ。反射したガラスに映る自分の姿を眺めながら、北城・氷(人間(√ウォーゾーン)の決戦型WZ「重装甲超火力砲撃特化機【玄武】」・h01645)は静かに佇んでいた。
「これが……僕のいた世界では、配給品を受け取るしかなかったから」
食料品、衣服、雑貨。並ぶ商品はどれも鮮やかで美しく、見ているだけで心が躍る。
隣のカフェではカップルが楽しそうに会話を弾ませ、店頭では新作のお菓子を試食する子供達の笑顔が輝いている。
「ああ、平和な世の中ってこんな感じなのか……」
商品を選び、支払いを済ませ、袋を受け取った。配給を受け取るだけでは味わえない、買い物の喜びを知る。
「素晴らしい世界だ。一日でも早く戦闘機械群を殲滅して、このような平和を僕の世界にもたらさねばならないな」
ふと、風に乗ってキャラメルの甘い香りが漂ってくる。飲食店に立ち寄ってもいいかもしれない。
「……こういう時間のために、戦うんだ。そのためなら、僕は何でもするさ」
モールの喧噪へ溶け込みながら、氷は穏やかな日常の空気を、ゆっくりと胸に刻んでいった――。
🔵🔵🔵 大成功