温泉に湯こう! ……寒い冬はお風呂ですね!
●湯上りのコーヒー牛乳
その日、リゼット・エトワールは冒険で疲れた身体をお湯に身を沈めて癒していた。
白い肌が程よくピンクに染まった頃……ふと星詠みの力が突然発動する。
「温泉街にダンジョンですか。え、そこから海が溢れて? ……温泉街が沈んでしまう!?」
それは√ドラゴンファンタジーではとあるそこそこに名の知られた温泉街……岩風呂、檜風呂、露天風呂と各種様々な湯船が取り揃えられ、日帰りから湯治まで来る人も多い。
そんな温泉街にダンジョンが現れ、そこから海が溢れて来ると言うのだ。
「これは√能力者の皆さんに、助けて頂きませんと……!」
バシャっと湯船から立ち上がるリゼット。程よく育った身体にお湯が跳ねる。
そして助けを呼ぶためにパタパタと浴室を後にするのであった。
事件は温泉街で起こる。だが時間はまだある……ゆっくり温泉に浸かったり、温泉饅頭や温泉玉子を食べたり、温泉卓球で汗を流したり、温泉街やお土産屋さんを練り歩くのも良いだろう。
そして温泉を満喫したら次はダンジョンだ。ダンジョン内には広大な真夏の海辺が広がっている。海水浴を満喫しつつ、その何処かにある次の扉を開かねばならない。
最後にダンジョンのコアとなっているモンスター。彼女を倒せば、この異変は収まるだろう。
苦手なスマートフォンを頑張って使ったリゼットの呼びかけに、冒険だけではなく、温泉や海も期待した√能力者たちは応えるのであった。
マスターより

皆さんこんにちは、瀬和璃羽です。
今回は冬の温泉+夏の海を満喫して頂きます。
温泉街は普通の温泉にある物は一通り揃っていると思ってください。
なくてもある! と言ってくれれば、あります。あることにします。
ダンジョン内は夏の海が広がっております。ビーチで遊んだり、日光浴をしたりと楽しんでください。
そして満喫したら、ダンジョンボスを倒して下さい。
ペアやカップル、グループでの参加もお待ちしております。
それではどうぞよろしくお願い致します。
18
第1章 日常 『迷宮に湧く温泉』

POW
疲労回復の湯!
SPD
健康増進の湯!
WIZ
美肌の湯!
√ドラゴンファンタジー 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

◆心情
温泉街に海水浴…思えば幽霊になってからそんな機会もありませんでしたし、楽しんできたいと思います…
………?幽霊になる前は、そんな機会があったんでしょうか?あったのかもしれませんね…
◆行動
こんなこともあろうかと準備してましたので…|みんな《幽霊大行進》と一緒に温泉街を楽しませてもらおうと思います…
あ、いえ…準備してたのは主にみんなの方で…私が温泉関連の依頼に行くって言ったら色々と用意し始めて…
…こんな人数ですし、温泉に入るよりは…お土産屋さんとか…は|幽霊《わたしたち》が見えないかもですし…
あ、足湯…足湯とかどうでしょうか…あ、はい、順番にですね…
…遠足の引率って、こんな感じなんでしょうか…

ほう、温泉。私の旅団にも欲しいな。掘れば湧くかな温泉?
温泉に入りながら楽園展開ってありですか?
ここが健康増進してくれる湯か。
ダンジョンに挑む前に英気を養うものいいな
その後で温泉街を練り歩いて、時々土産屋さんでも覗こうか
そういえば、温玉ソフトってのがあるらしいけど、此処にもあるのかな?
あれば食べてみたい気もする。
温泉饅頭は粒あんだろ? 甘じょっぱい餡がいいんだよなぁ
そして当然温泉卵は外せないだろう。(トウガラシ+マヨネーズのソースが美味いんです)

温泉、良いわよね…天上界でも浴槽は広くて清潔なお風呂には入れたけど、温泉の泉質は別格なのよね
露天風呂に入り、日本酒を浮かべてゆっくりと
髪が長いと、纏めるのも大変ね
そうして酔いが全身に回る前に温泉から上がり、次はビールを
キンキンの奴って言うものね
単純だけど、最高なのよね
グラスは大きめのシャンパングラスに注ぎ、冷たいビールを嚥下して体を冷やしていく
食事はオススメの湯上がり御膳でも
合わせた飲み物を付けて、ゆっくりと冬の温泉街を肴にしてゆっくりと過ごすわ
久しぶりに羽を…妾に翼は『欠落』で無いけど、兎も角休めたわ

【博物館】の皆と
寒くなってきたから、温泉に行きたいと思っていたんだ。
家のお風呂よりずっと広くて、プールみたいに泳げそう……いや、泳がない、よ?
皆と一緒に肩までお湯に浸かれば、身体はもちろん、心もぽかぽか。
ヒノキの香りも安らぐし、目を閉じれば皆と森林をお散歩しているような気持ちになってくるね。
美容の秘訣??わたしも、詳しくは無いけれども……ママがよく『睡眠不足は美容の大敵よ!』って言っているから。早寝早起き、とか?
そう言えばアドリアンさんは、綺麗な色白お肌だから。
美肌の秘訣とか、あるのかな?
お風呂上がりは、ルナさんのお作法を真似してフルーツ牛乳をいただきます。
お土産に温泉饅頭も買っていこうね。

【博物館】のみんなと一緒に。
へー、温泉街って初めて来たっ!
こんなに一杯のお風呂があるんだぁ~。
檜風呂…。これって、和風のやつだっけ?いい香りがするよねー。
露天風呂は外の空気の冷たさと温泉のあったかさがいい感じだしっ♪
じっくりと露天の天然炭酸泉とかあったらそれも行きたいなっ!
女の子ばかりだから女子会っぽいよね。
お肌すべすべになったり、美容の秘訣を聞いたり…。
秘訣聞いてもわからないかもしれないけど、あたし。
壁越しにアドリアンさんへ
そっちはどんな感じー?あったまってるー?
とか声をかけてみるよ。
温泉から上がったらフルーツ牛乳をっ♪
ええと、腰に手を当ててだっけ?
それじゃ乾杯してからグイっと飲んじゃうっ!

【博物館】で温泉へ
グループの中で男は俺一人?これはハーレムというやつでは!?
ってそんな訳ないんだけど。
とりあえず温泉堪能しようかな。混浴じゃないからこっちは俺一人で少し寂しいけれども。
壁の向こう側から偶に聞こえてくる楽し気な声に興味は惹かれるけど、耳を澄ませるのも無粋か……。
いや、男湯には俺しかいない。これは覗きチャンスでは!?ってそんなこと出来る訳もなく。
とかよこしまな事考えてると声かけられてビックリ!
「凄く良いお湯で気持ちいいね!」
動揺してるのバレてないよね?
温泉から上がったら浴衣に着替えて皆と合流。湯上りはコーヒー牛乳、君に決めた!

【博物館】の皆の者と
ふぅ〜…冬は体が冷え込むねぇ〜…
やっぱり冬は温泉に限りますなぁ〜!
えっ!ここの温泉街、疲労回復に健康促進、美肌効能などの温泉があるのかぁ〜…これは楽しみだなぁ〜★
疲労回復といったら血流を良くする、檜の香る檜風呂が最高に良いよね〜!
露天風呂はじんわりあったまるだけじゃなく、自然あふれる景色がたまりませんなぁ〜♡
ピリピリ痺れる電気風呂とかも良いよね〜!
皆の者で列になって、背中をゴシゴシ洗いあったり、
外を眺めながら美肌の話や歌を歌ったりするのもやってみたいんだよね♬
最後はやっぱり、トロトロ白身と固まった黄身が美味しい温泉卵を食べながら、甘いフルーツ牛乳をグイッといきたいですなぁ★

【博物館】で温泉へ
これがマンガで見た温泉、実際に来るのは初めてだね。
っと、女の子同士とはいえ、人前で裸になるのはちょっと恥ずかしいね。
湯気が立ち上る露天風呂。お湯に肩まで浸かりながらほっと息をつく。
ふぅ……これが温泉か。体の芯から温まるって、こういうことを言うんだね。
じーーっと見られて美肌のコツとか聞かれるけれど、ボ、ボクは特に何かやってるわけではないよ。
女子会(?)でわいわい楽しんでいる様子が向こう側にも伝わって……
ふふ、アドリアン、そっちの様子はどうだい?
お風呂の後は浴衣に着替えて合流だね。
お風呂上りには牛乳がお約束だっけ?
確かこうやって……腰に手を当てて飲むのがお作法だったかな?

[シアラ(h00043)と行動]
まずは美肌の湯を堪能するか
痺れる|音色《うたごえ》を保つためにも、肌は綺麗にしておかねえと
アンタもちゃんと肌の手入れしてるか?(シアラの身体を眺めて
まあ、どっちにしろ今日はボクがしてやるけどな(背中を流すという意味
温泉の後は、卓球とやらをやってみるか
ルール知らねえけど、要は球を打ち返しゃいいんだろ?
痺れる打球を見せてやるぜ!(直接相手に球が飛んでいこうが構わず打ち続ける
もしかして、ルール知ってんのかアンタ! ずりぃぞ!(当然のように点になってない
……あ、やっべ!(着崩れに気付いたら慌てて直す
良い汗かいたなー
というわけで、次行くか?(疲労回復の湯の方を指さして笑顔

クリス(h04870)と同行
聞いた様子だと、ダンジョン内の財宝にはあまり期待できなそう…
今回のメインは休養として、攻略はそのついでね。良いものが拾えれば御の字として。
肌の手入れ?…まあ、基本的なことはしているけど、冒険者だから多少の傷は付きものね。
ここはとりあえず、クリスに任せておこうかしら。
せっかくの温泉だからゆっくりと、冬の寒さに冷えた体に湯の染み渡らせ一息。
これだけでも、来た甲斐はあったわ…
その後は、ダンジョンが開くまで他の温泉や卓球と回る。
勝負するなら負けるつもりはないけれど、球が飛ばないよう力加減が難しいわねこれ。
暴投しそうになる返球を抑え、隙があれば逃さず突いてポイントゲット。

温泉宿でヒーローショーを鑑賞して、舞台に拐われる子供に間違がわれ、エキストラ主演する。
幼少の頃一度連れってもらったエデンの家族との大切な思い出、この世界にも浸透してるんですね、これはぜひ見たいです。
風紀戦隊トリシマン、悪の秘密結社サボルダーが人々を襲い、気力を吸収堕落、そのパワー集め邪悪な支配者キングニート復活を、目論む、君は狙われてる、皆で応援しトリシマンを、助けよう!
手下はサボーの奇声で襲う。
怪人は体にトゲモットサボレー(腐ったサボテン型リアルで怖。)
拐われた時に自衛本能でウィザードフレイムのフラッシュ使用怪人混乱させる。
小柄な美少女、温泉その後で入りましょう、打たせ湯が疲れ体に染みます。

アドリブ大歓迎!
タオルを巻いて湯けむり漂う美肌の湯へと足から浸かるよー。お湯の温かさが染み込んできて、肌にじんわりと効いていく感覚がたまらないかも?と大満足ごきげんな表情で、ゆったりと温泉に浸かるねー。心地よい湯加減でリラックスモード。なんだか実際お肌がすべすべになってきた?とお肌を触ってみると明らかしっとりつやつやしてるー!温泉効果を全身で堪能してまったり過ごすよー。
●冬の日の温泉の一日
程よく冷えた冬の温泉街……街のあちらこちらからは暖かそうな温泉の湯気が立ち上る。
そんな早朝の温泉街を、イノリ・ウァヴネイアは幽霊たちを引き連れねり歩く。
「温泉街に海水浴……思えば幽霊になってからそんな機会もありませんでしたし、楽しみたいです……え? 幽霊になる前は、そんな機会があったのかですって? どうでしょうか、あったのかもしれませんね……?」
引き連れた幽霊たち……【|幽霊大行進《ゴーストマーチ》】にからかわれたりしながら、イノリは早朝から開いていたお店でお土産を見たり、温泉饅頭を食べたりと朝の温泉街を楽しんでいた。
「自分だけ楽しんでズルいですか? そう言われても……|みんな《幽霊大行進》はお饅頭も卵も食べられませんし……困りましたね」
温泉を楽しみにしていたのは彼女だけではない。イノリが温泉街での依頼を受けたと聞いた幽霊たちも、ノリノリで準備し楽しみにしていたのだ。
幽霊たちの不満が爆発しそうなそんな時、彼女は道端に誰でも入れる足湯を見つける。これなら! とイノリは幽霊たちに提案をする。
「あ、足湯……みなさん、足湯とかどうでしょうか……? あ、はい、そうです。順番にですね……遠足の引率って、こんな感じなんでしょうか……?」
足湯を見付けたイノリの提案に、喜んで順番に足湯に浸かる幽霊たち……一部、脚の無い幽霊も居るが、長椅子に座り湯気を浴びるだけでも温泉気分は味わえているようだ。
「ふぅ、喜んで貰えたら何よりです……一般の人たちには|私たち《幽霊》が見えないかも知れませんですし、見えたら見えたで驚かせたら悪いですからね」
そんな彼女の配慮により、温泉街の人たちは幽霊たちの集団が来たことも気付かず、温泉のある日常を楽しむ。
イノリもまた、幽霊たちと温泉を楽しめ、お互いに満足した一日を過ごすのであった。
一方、とある温泉宿ではクルシェイド・ヴィスタークが朝の迎え酒ならぬ迎え湯を楽しんでいた。
「温泉。私の旅団にも欲しいな……掘れば湧くかな、温泉?」
ちゃぷちゃぷと湯に浸かりながら、温泉が欲しいと呟くクルシェイド……旅団の下に源泉があるなら、掘れば湧くかも知れない。
だが、それよりも、と彼は√能力【|楽園顕現《セイクリッドウイング》】を発動させる。
周囲の自然環境に作用する能力なのだが、温泉の効能をさらに高めてくれる。
「うむ、成功だ……もし温泉が掘れなくても、これで旅団の皆も温泉気分が味わえるだろう」
そうと分かればこうしてはいられない。健康増進の湯で胃も活発になった彼は、温泉名物を食べ歩かなくてはと湯から上がる。
「温泉饅頭は粒あんだろ? 甘じょっぱい餡がいいんだよなぁ……おっ、当然温泉卵は外せないだろう」
片手に温泉饅頭、反対の手に温泉卵(持参したトウガラシ+マヨネーズのソース掛け)を持ち、美味しそうに頬張りながら温泉土産を見て歩く。
そんなクルシェイドの眼に、温玉ソフトの看板が目に留まる。
「これは、温玉ソフト……一度食べてみたいと思っていた奴だ!」
慌てて温泉饅頭と温泉卵を食べ終えると、カウンターのお姉さんに温玉ソフトを頼むクルシェイド。
やがて出された器には、ソフトクリームの上にどーんと温泉卵が乗せられていた。
「よく混ぜて食べるんだったな……旨い!」
程よく温泉で火照った身体を冷たい味覚がシャキンと引き締め、クルシェイドは帰ったら旅団の仲間たちにも広めようと思ったのである。
脱衣所で来ていた服を脱ぎ、長いピンクの髪を湯に浸からないようアップでまとめると、アヤメイリス・エアレーザーは露天風呂に身体を沈め、ゆっくりと四肢を伸ばす。
「温泉、良いわよね……天上界でも浴槽は広くて清潔なお風呂には入れたけど、温泉の泉質は別格なのよね」
ただのお湯と、大地の効能が宿る温泉は別物……ただ身体を暖めるだけではない。疲労回復や健康促進、そして美肌の湯まで幅広く温泉は存在する。
この温泉街にも様々な湯種の温泉があるため、色々と楽しむのも良いかも知れない。
だが、その前に……と、アヤメイリスは流れて来た盆を受け止める。盆の上には冷酒とお猪口が乗せられており、透明な液体を注ぐと彼女はちびりちびりとゆっくり飲み干す。
透明な液体は口に含んだ瞬間、芳醇な米の香りとアルコールが口の中一杯に広がり、お湯で温めた身体をさらに良い感じに解してくれる。
「ふぅ~幸せね。でも、飲みすぎ、浸かり過ぎには注意なのね」
酔いが回る前にと、ザバッとピンクに染まった肌を湯から引き上げ、アヤメイリスは脱衣所へと向かう。
用意されていた浴衣に着替え、食事処へ向かうとキンキンに冷やしたビールと大きめのシャンパングラスを注文する。
「んーっ……ぷはーっ! ……キンキンに冷えたビールとグラス、単純だけど最高なのよね!」
温泉の効能で芯まで温まった身体がゴクゴクと嚥下するビールの冷たさで冷えていく……これが堪らないのよねとアヤメイリスは至福の一時を迎える。
そして次に出されたのはトロトロの温泉卵が付いた蕎麦御膳。薬味を効かせた蕎麦がこれまたビールに合う。
「なんで温泉と言えば蕎麦なのかは分からないけど……これがありなのよね~」
ズルズルと蕎麦を啜り、季節の天ぷらと温泉卵を肴にビールを煽る。これがまた病みつきになるのだ。
外を見れば、寒そうな風が吹く温泉街を楽しむ人たちの姿。窓ガラスのこちら側は天国なのよとアヤメイリスはほんのりと朱に染めた顔で眺める。
「久しぶりに羽を……妾に翼は『欠落』で無いけど、兎も角休めたわ」
お会計を済ませた彼女は、休憩室のマッサージチェアでうとうとと睡眠を取る……温泉を満喫した一日はゆっくりと過ぎていく。
お昼を過ぎると温泉街は団体客で賑わう。そのなかにはエアリィ・ウィンディアが率いる『世界樹の博物館』の面々の姿もあった。
「へー、温泉街って初めて来たっ! こんなに一杯のお風呂があるんだぁ~」
温泉街マップを片手に、エアリィはキョロキョロと首を動かす。泉質も効能も多種多様……何処のお風呂に入ろうか迷ってしまう。
「ふぅ〜…冬は体が冷え込むねぇ〜……えっ! ここの温泉街、疲労回復に健康促進、美肌効能などの温泉があるのかぁ〜……これは楽しみだなぁ〜★」
エアリィの持つガイドマップを横から覗き込んだユナ・フォーティアは、ここが良いと美肌の湯を指差し示す。
そこには総檜風呂、和風の造りで癒しと美肌の湯と露店の眺望をお楽しみ頂けます。……と書かれていた。
「檜風呂……これって、和風のやつだっけ?」
「ですね。檜の香りも安らぐし、目を閉じれば皆と森林をお散歩しているような気持ちになってくるでしょうね……早く行きましょう」
そうステラ・ノートに告げられ、エアリィは眼を閉じ想像する。そんな彼女を皆で押して、温泉へと向かう博物館一行。
入り口で受付を済ませ、脱衣所の前で唯一の男性参加者、アドリアン・ラモートと別れると、女性陣は赤い暖簾をくぐり脱衣所へと突入する。
「これがマンガで見た温泉、実際に来るのは初めてだね……っと、女の子同士とはいえ、人前で裸になるのはちょっと恥ずかしいね」
そう言いながら|凹凸《おうとつ》の少ないスラリとした胴体をタオルで巻いて隠したのは、ルナ・ルーナ・オルフェア・ノクス・エル・セレナータ・ユグドラシル……そのままお湯に浸かろうとして、ステラに注意される。
「温泉にタオルを浸けるのはマナー違反かな? あとは泳がないこと……家のお風呂よりずっと広くて、プールみたいに泳げそうだけど、ダメだよ」
「疲労回復といったら血流を良くする、檜の香る檜風呂が最高に良いよね〜! と、言う訳で……裸の付き合いだよー!!」
そう告げたユナがびゅんと駆けると、ルナのタオルを剥ぎ取る……いやルナだけではない。エアリィやステラのタオルも彼女の手の中に収まっていた。
「きゃっ!?」
「素早い……!!」
「……見切れなかったんだよ」
あまりにも素早いユナのタオル剥ぎの腕前に、思わず声を上げる博物館の面々。
それを壁向こうで聞いていたアドリアンはと言うと、思わずその姿を想像してしまう。
「……壁! この壁の向こうには……!!」
慌てて壁に亀裂や穴など無いか確認するアドリアン……そしてそれは徒労に終わると、ちゃぽんと残念そうに湯船に浸かる。
だが、そんな彼の耳に聞こえて来るのは、女性陣のきゃっきゃと女子会トークに華を咲かせる様子……聞きたい、でも聞いて良いのか? 葛藤が彼の心を支配する。
「どうしたらお肌がすべすべになるの?」
「うーんと、わたしも詳しくは無いけれども……ママがよく『睡眠不足は美容の大敵よ!』って言っているから。早寝早起き、とか?」
エアリィの素朴な疑問にステラは肌をお湯で流しながら、ルナの方を向く。
「そう言えばルナさんは、綺麗な色白お肌だから……美肌の秘訣とか、あるのかな?」
「ボ、ボクは特に何かやってる訳ではないよ?」
じーっと見られて、照れるルナは湯の中に顔までぽちゃんと隠す。
そんな時だ。ユナがアレをやってみたいと声を上げたのは。
「アレだよアレ! みんなで輪になって背中を流すんだよ! 一度やってみたかったんだよね☆」
「それじゃ、やってみよう!」
そう言ってタオルを手に、輪車状に並んだユナたちは、ごしごし、ごしごしと歌うように背中を流し合う。
「くすぐったいよー」
「そこは、ちょっと!?」
……壁向こうの賑やかな様子に、アドリアンは他に入浴客が居ないことを確認し、壁昇りを決意する。
「……すまん、浪漫には勝てないんだ」
誰に向かって謝ったのか……男湯と女湯を遮る壁の前に立った彼は、作戦を考える。
檜の壁に取っ掛かりはない。上部の取っ掛かりまで垂直にジャンプし、そこからは懸垂の要領で身体を……と、アドリアンが考えていると、女湯から声が掛けられる。
「アドリアン、そっちの様子はどうだい?」
「そっちはどんな感じー? あったまってるー?」
女性陣から掛けられた声に、慌てて彼は湯船に浸かるとこう返す。
「す、凄く良いお湯で気持ちいいね!」
動揺しているのがバレてないか……そうアドリアンはバクバクする心臓を抑えながら答える。
「そろそろあたしたち上がるから、休憩室で合流だよー!」
エアリィの声と共に、ざばっとお湯から上がる音が響く。そしてペタペタと言う足音と、ガラっと扉が開かれる音。
気付かれなかったアドリアンは、それが良かったのか悪かったのか……ぶくぶくと湯に沈むのであった。
「お風呂上りには……牛乳がお約束だっけ?」
浴衣に着替えたルナは、ガラスの冷蔵庫から瓶牛乳を取り出すと受付の人に小銭を支払う。
「はいはーい! ユナは最後はやっぱり、トロトロ白身と固まった黄身が美味しい温泉卵を食べながら、甘いフルーツ牛乳をグイッといきたいんだよね★」
そう告げたユナは、受付の人に温泉卵とフルーツ牛乳を注文する。暫くして器の盛られた温泉卵と、よく冷えた瓶のフルーツ牛乳が運ばれてくる。
「僕は……そうだね、湯上りはコーヒー牛乳、君に決めた!」
青い男性用の浴衣を纏ったアドリアンはコーヒー牛乳の瓶を取り出すと、受付で支払いを済ませる。
「普通の牛乳、フルーツ牛乳、コーヒー牛乳……ううん、どれにしようか迷うんだよ」
「ええっと、あたしはフルーツ牛乳をっ♪ ステラさんも一緒にフルーツ牛乳にしよっ!」
迷うステラに、エアリィがフルーツ牛乳の瓶を二つ取り出し、一本を差し出す。そして全員で腰に手を当てたのを確認すると、彼女は乾杯の音頭を取る。
「それじゃ、博物館の慰安旅行……って訳じゃないけど、これからもよろしくね! 乾杯だよっ!」
グィ、と瓶の牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳をゴクゴクと飲み干した一団は……口元にミルクの髭を作り、楽しそうに笑うのであった。
、夕方手前……とある温泉宿の芸舞台では、ヒーローショーが行われていた。
『風紀戦隊トリシマン』ショーと昇りに書かれたのを見たサティー・リドナーは、懐かしさに惹かれ客席へと足を踏み入れる。
そこはヒーローの登場を心待ちにした子どもたちで賑わう場所に、ステージが始まるまで想いを馳せる。
「幼少の頃一度連れってもらった|√EDEN《エデン》の家族との大切な思い出……この|世界《√ドラゴンファンタジー》にも浸透してるんですね」
ショーに出て来るヒーローは違ったが、手に汗を握って応援していた記憶がある。そして家族が微笑ましく見守ってくれていたことも……。
感傷に浸っていると、軽快な音楽が流れる。ヒーローショーの始まりだ。
「ふふふ、トリシマンではない、悪の秘密結社サボルダーの登場だ! 子どもたちを攫い、気力を吸収させるのだ! いけ、トゲモットサボレー!」
『サボー!』
だが曲調が突然暗いドロドロした物に変わり、悪の秘密結社サボルダーが現れると、子どもたちを、そして小柄なため子どもと間違えられたのか、サティーをサボテン型の怪人、トゲモットサボレーが攫い、ステージに連れて行く。
「きゃっ!? あ、眩しくなかったでしょうか?」
『サ、サボー!』
トゲモットサボレーがサティーを抱え上げた時、思わず√能力の【ウィザード・フレイム】が発動してしまう。
フラッシュで目を焼かれ、思わず怪人は怯んでしまうのだったが、そこはステージの役者……気合いで舞台まで彼女を運ぶと、ヒーローの登場を待つ。
『大変! 悪の秘密結社サボルダーが子どもたちを攫い、気力を吸収・堕落させようとしてるわ! サボルダーは奪ったそのパワーを集めて、邪悪な支配者キングニート復活を目論んでいる……君は狙われてる、皆で応援しトリシマンを助けよう!』
サポーターのお姉さんの声が響く……子どもたちがトリシマーンと声を上げると、風紀戦隊トリシマンがバク転をしながらステージに現れた。
「サボルダー! 子どもたちを離せ!」
「ふふふ、トリシマン……今日が年貢の納め時よ! いけ、トゲモットサボレー」
『サボー!』
パンチ、キック、宙返りと狭いステージを豪快に使い、トリシマンとトゲモットサボレーのアクションが繰り広げられる。
それを最前線で見られ、サティーも子どもたちと一緒にがんばれーと声を出していた。
「トゲモットサボレーが倒されるとは……覚えておれ、トリシマン!」
必殺技でトゲモットサボレーを倒したトリシマンに、サボルダーはお約束の捨て台詞を吐くと舞台袖に消えていく……助け出された子どもたちと一緒に、彼女も拍手を送る。
「ふぅ……楽しかったです。次は温泉ですね、打たせ湯が楽しみです」
ヒーローショーを心から楽しんだサティーは温泉宿の浴場へと向かう。その足取りは軽かった。
夜の温泉。脱衣所ではシアラ・カラントと|華乃宮《かのみや》・クリスが服を脱ぎつつ、次に現れると言うダンジョンの話しをしていた。
「聞いた様子だと、ダンジョン内の財宝にはあまり期待できなそう……今回のメインは休養として、ダンジョン攻略はそのついでね」
「夏の海だっけ? 錆びねぇかが心配だな……そのためにもまずは美肌の湯を堪能するか。痺れる|音色《うたごえ》を保つためにも、肌は綺麗にしておかねえと」
シアラの言葉にクリスがそう返す。エレキギターの付喪神であるクリスは、次のダンジョンが夏の海と聞いて、海水で弦が錆びないかが心配であった。
そんな彼女は、ふとシアラの身体を見る……ダンジョン攻略で引き締まった肉体であったが、細かい傷があちらこちらに傷痕を残していた。
「シアラ……アンタ、ちゃんと肌の手入れしてるか?」
「肌の手入れ? ……まあ、基本的なことはしているけど、冒険者だから多少の傷は付きものね」
そう返すシアラに、仕方ねぇ……と呟くクリスは、傷に優しいボディソープやシャンプーにコンディショナー、それに乳液などが入ったお風呂バックを抱えて告げる。
「まあ、どっちにしろ今日はボクがしてやるけどな!」
「そう? じゃあクリスに任せておこうかしら」
そうしなよ、と告げられ二人は浴室へと移動する。丁寧に身体を洗い洗われ、二人でゆっくり湯に浸かる。
「あぁ、満天の星空が綺麗だろ……生き返るな」
「そうねぇ……これだけでも、来た甲斐はあったわ」
透き通った冬の夜空。宝石箱のような星を眺めながら、冬の寒さで冷えた身体を温泉の熱量が芯から温める……しかもここは美肌の湯。浸かれば浸かるほど肌のモチモチ感が戻っていくようだ。
だが、流石に長湯にも限界がある。バシャっと湯船から上がると、縁に寝転びながらクリスが告げる。
「限界だぁー。これ以上はふやけちまう……でもダンジョンが開くまでまだ時間があるか。少し身体を動かさないか?」
何かあるの? と問うシアラを連れて、浴衣に着替えたクリスは彼女を卓球台の前へと連れて行く。
「温泉には卓球とやらが付きものらしい。ルール知らねぇけど、ようは球を打ち返しゃいいんだろ?」
自信満々に誘うクリスに、シアラはラケットのラバーを確認すると、良いわよと構える。
「ボクの痺れる打球を見せてやるぜ!」
先行はクリス……ピンポン玉を卓球台に一度跳ねさせると、見事な打球をシアラに向かって放つ。
だが、それは相手のコートでワンバウンドせず、直接シアラを狙っていた。
「勝負するなら負けるつもりはないけれど……これ、球が飛びすぎないよう力加減が難しいわね」
勢いよく襲い掛かる打球を打ち返すシアラ。それはドライブ回転が掛かりクリス側のコートの隅に当たると反対側に飛ぶ。
「一ポイントゲット!」
「なんだそりゃ!?」
ズルいぞと吼えるクリスは再びシアラに向けて打球を放つが、器用に返される。そして彼女は右へ左へと走らされ、転んだところに止めのスマッシュが炸裂する。
「……乱れてるわよ、浴衣」
「あ、やっべ!」
慌てて|開けた《はだけた》胸元を直すクリス。点差は言うまでもない、シアラの圧勝であった。
「ルールはよく分かんなかったけど、良い汗かいたなー……と、言う訳で、次行くか?」
負けたけど楽しそうなクリスは、疲労回復と書かれた温泉を指差し笑顔を見せる。
シアラも了承し、二人は温泉卓球で掻いた汗を流しにもうひと風呂浴びに向かうのであった。
ちゃぽん、ちゃぽん……とお湯が滴る音が響く。
人気の無くなった深夜の美肌の湯では、ソノ・ヴァーベナが巻いていたタオルを取り湯あみ着姿になると、ゆっくりと足先から差し入れ、肩まで身体を湯に沈める。
「タオルは浸けちゃダメだからね、でも乙女の肌は同性でも見せられないんだよー」
そう言って湯あみ着を通し、彼女の肌にお湯の温かさが沁み込む。全身にじんわりと美肌の効能が効いてくるのを感じたソノは、ふぅーっと幸せそうに吐息を漏らす。
「これが、これこそが美肌の湯だよ~、お肌にじんわり沁み込む感じが、効能が効いてる感じがするんだよね!」
両手でお湯をすくい、頬に当ててしみ込ませる。折角の美肌の湯だ、全身で満喫しなくては勿体ない。
「ふぁ~、大満足……わたしはご機嫌だよー」
うーんと伸びをするソノ。日焼けサロンで焼いた小麦色の肌は、温泉の美肌効果で勢いよく潤いを取り戻していくようだ。
「なんだか、実際お肌がすべすべになってきた的な?」
そう呟きソノがお肌を触ってみると、明らかにしっとりと潤い艶々になっていた。
「凄いんだよ! この美肌の湯、超本物的な? 浸からなきゃ損々!!」
美肌温泉の効能を肌で感じたソノは、口元まで湯に沈むと、まさに全身で温泉を堪能する。
「そう言えば、美肌の湯で作った温泉卵とか温泉水もあるんだっけ? 内側から綺麗になる……ヤバイ、わたし超美人になる的な?」
肌がふやけるまで湯に浸かったソノ……温泉でカロリーが消費され、小腹が空いてきた彼女は食堂で売っていた美肌の湯を使ったメニューを思い出す。
内臓から綺麗になる。日頃ギャウ的な食生活をしているソノは、ここぞとばかり美肌尽くしで行こうと決めた。
お湯に浸かり、美味しい物を食べ、そしてゆっくり睡眠を取る……今日は美肌の一日。ソノはしっかりと温泉水を使った化粧水で肌を休めると、布団にダイブする。
そして翌日……冬の温泉から真夏の海辺へ繋がるダンジョンの入り口が、リゼットの星詠み通りに開くのであった。
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第2章 冒険 『ダンジョンの中の海』

POW
大きな岩を退かして出口を探す
SPD
元気に走り回って出口を探す
WIZ
魔力の流れから出口を探す
√ドラゴンファンタジー 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

さて、ダンジョン内に突入だけど…
そう言って白と黒の2色であしらえたレイヤードビキニを着て浜辺で日光浴を
テキーラベースのカクテルを口に含みながら、ゆっくりと体を温めた後に調査を開始
思えば、魔弾に特化していたわね…妾の√能力
呼び出した戦闘機械群を人型に整形して使役し数の利を活かして調査
そのまま、ダンジョンの中の海を調べ尽くしていく
さて、後は…チェイサーにトロピカルジュースを、と
そう言って水分補給をしながら、戦闘機械群の調査データ等も加味して周囲を散策していく

ビーチを泳ぎ、海の付き辺りの外壁を、調べ岩砕いたりして、海の水決壊原因を、見つける。
まず水着調達、貸し衣装お借りします。
ワンピースの黄色の。
フード付きコートとか重い物は、ビーチに置いていく。
調査方法は、ウィザードとして、以上な魔力の流れないか調べる。
軽く叩いて異なる音しないか(空洞を感じないかも探る。)
詠唱錬成剣を、マトック(ツルハシ)にしたら破砕する。
あっ私海泳ぎ初めて、浮き輪も貸して貰えたら。
空洞かどうかは、耳あてて、砕いた隙から風の流れを、感じないか探る。
一人で大変そうなら周りの調査する仲間に応援を、呼びかける。
事前に時間あれば書物でも嗜みのんびり日光浴お肌焼きあとで、探索したいですね。

【博物館】のみんなと参加
ダンジョンの中に、海だーーーー!!!
季節感お構いなしなんだね。
温泉じゃお風呂が別々だったけど、海なら皆と一緒に遊べるね!
トランクスタイプの水着と半袖のパーカーを着て準備は万端。
ルナが用意した更衣室で女の子達が着替えてる間は見張り番をしながら、軽く魔力の流れを探って次への扉を探しておこうかな。
女の子達が来たら、皆可愛い!水着も良く似合ってるね!それぞれの水着姿を沢山褒めます。
一通り褒めた後はこの後の行動方針を相談。
ビーチボール持ってきたからとりあえず遊ぶ??

【博物館】の皆と
温泉でほかほか温まった後は、海?
雪山とか、寒いところに放り出されるよりかは遥かにマシだけれども……うん。細かいことを気にしたら負けな気がしてきた。
えぇと、確か水着はママが『ステラちゃんに似合うの、鞄に入れておいたわよ♪』って言っていたけれども…………何?これ?水着と言うか、紐?布地の面積が少なすぎるんだけど!?
…あとでママにはお説教するとして。
一先ず水着の上にシャツを羽織って、完全防備の姿勢で海水浴を楽しむよ。
ふふ、皆の可愛くてカッコイイ水着姿を拝めて満足、満足。
ビーチバレー?う、運動は自信が無いけれども、頑張るよ。
転ばないように気をつけつつ、見様見真似で……ぁ、あたーっく!

【博物館】の皆の者と
さあ!ダンジョンにレッツゴー…って、ええっ!ダンジョンの中に海!?やっば!海見てたらめっちゃ泳ぎたくなってきちゃった!くぅ〜★テンションあっがるーっ!!
ねえほら!皆の者も早く泳ごうよ〜!
っとその前に水着水着!
(お気に入りの水着(可愛らしいオレンジベースのパステルカラーのビキニ)を取り出す)
(着替え終わり)
エアリィ氏は超キュートじゃん!アドリアン氏もクール&ハイカラだね!
ステラ氏は大胆に決めましたな〜!ルナ氏はスク水も素敵!
さんせーい!
ふっふっふ、ビーチボールバレーなら負けないぞ!
(運動神経が良く上手いプレイ)
決めるよ!ドラゴン⭐︎アターック!
ちょっとやりすぎちゃったかな⭐︎

【博物館】のみんなとっ!
温まった後はみんなでビーチにっ♪
何故って思うけどそこは気にしないっ!
ルナさん、着替えスペースを作ってくれたんだ。
さっすがー。
着替えたら、みんなの前でくるりと回転。
みてみて、あたしはこんな感じー♪
用意した水着はフリルの付いた白と青色のワンピースタイプの水着。
フリルが特徴でかわいいのっ♪
ルナさん、それって学校で使う水着な気がする…。
まぁ、でも機能的でいいのかも??
す、ステラっ!?
え、それ水着なのっ!?
は、はわわ…(ぷしゅー)
アドリアンさんもかっこいいし、ユナさんはおとなっぽいし。素敵だねっ♪
ビーチバレーは頑張るっ!
ぴょんぴょん跳んであたーっくっ!!
空中移動系の技能は封印。

【博物館】で海水浴へ
へー、本当にダンジョンの中に海が広がっているんだね。
ふふ、みんな水着は持ってきたかい?
こんなこともあろうかと収納しておいたワンタッチテントに横幕をつけて更衣室を作成。
アドリアンには少しの間、見張りの方をお願いしておこうかな。
おや、ボクの水着って何か変かい? マンガでもよく見かける機能的な水着だけど?(「るな」と書かれたスク水に着替えてる)
エアは髪の色とお揃いの水着がとても似合っているね。
ユナは、そ、そんなに肌を出すなんてだ、大胆だね。
ステラはきっとエアみたいにかわいらしいみ……そ、そ、それは水着なのかい!?
運動神経はイマイチなのでビーチバレーは残念な結果でした。

◆心情
ここってダンジョンなんですよねぇ…いえ…なんというか…遊んでていいのかなぁと…
扉が見つからない事には、戦う相手もいないっていうのはわかるんですけど…
…あっ、さすがにダンジョンに全員で来るわけにもいかないので、絞ってついてきてもらってます…
◆行動
とは言っても、とりあえず探し物なんですよねぇ…適度にばらけて、人海戦術で探しましょうか…
か、海水浴は…そのぉ、水着とか恥ずかしいですし…はっ、勝手に水着になったりしてないですよね?『衣田さん』!?
あ、ダンジョン内なら大丈夫だと思いますけど、遊んでる人を見つけたからって、足引っ張って脅かしたりしちゃダメですからね?悪戯でも危ない時はあるんですからね?
●冬の筈が夏の海!?
冬の温泉街に開いたダンジョンの入り口……その中に入ったアドリアン・ラモートは、眼前に広がる光景に思わず叫ぶ。
「ダンジョンの中に、海だーーーー!!」
そう叫びたくもなるだろう……空間がおかしくなっているのか、ダンジョンの規模に見合わない広大な海、青い空、そして白い砂浜……照りつける太陽は、まさに夏の海辺であった。
「季節感お構いなしなんだね……外は冬なのに夏の海だなんて、おかしな気分だ」
だが、そのおかげで温泉では別々であった旅団『世界樹の博物館』の面々と一緒に遊べるのだ。
一方その頃、こんなこともあろうかとルナ・ルーナ・オルフェア・ノクス・エル・セレナータ・ユグドラシルが用意したテントの中では、女性陣が水着に着替えをしていた。
一番に着替え終わったのは、海を見てテンション爆アゲなユナ・フォーティアであった。
「やっば! 海見てたらめっちゃ泳ぎたくなってきちゃった! くぅ〜★ テンションあっがるーっ!!」
そう言って彼女が着替えたのは、可愛らしいオレンジベースのパステルカラーのビキニ……スタイル抜群のユナ、ビキニはそんな彼女を魅力的に映し出す。
「ユナさんはおとなっぽい、素敵だねっ♪ みてみて、あたしはこんな感じー♪」
次に着替え終わったのは、エアリィ・ウィンディア ……フリルの付いた白と青色のワンピースタイプの水着を見せるように、皆の前でくるりとターンしてみせる。
フリルがふわりと舞い上がり、子どもらしく可愛さを引き立てる。
「エア、髪の色とお揃いの水着がとても似合っているね。おや、ボクの水着って何か変かい? マンガでもよく見かける機能的な水着だけど?」
「ルナさん、それって学校で使う水着な気がする……まぁ、でも機能的でいいのかも?」
そう言ってルナが着替えたのは、胸に「るな」とゼッケンが書かれた白いスクール水着。しかもマンガでよく出てくるような所謂旧スク、と言う奴であった。
機能的ではあるが、折角の海水浴にはもっと別の……いや、異文化の交流ならアリなのかも知れない。
だが、ここでもっと大胆な水着が現れた。水着に着替えた皆を満足気に見ていたステラ・ノートは、母が用意した水着を手に固まっていた。
「ふふ、皆の可愛くてカッコイイ水着姿を拝めて満足、満足。えぇと、わたしの水着は確かママが『ステラちゃんに似合うの、鞄に入れておいたわよ♪』って言っていたけれども……何? これ? 水着と言うか、紐? 布地の面積が少なすぎるんだけど!?」
それ着るの? と言うエアリィたちの視線がステラに注がれる。
他に着る水着もなく、仕方なく紐としか言いようのない水着を纏ってみたステラであったが……これはいけない。十五歳の彼女がしてはいけない姿であった。
「……あとでママにはお説教する。絶対する!」
そう言い切ったステラは、水着の上からシャツとショートパンツを身に付ける。これで外に出ても平気だろう。
「おっ、着替えたかー……皆可愛い! 水着も良く似合ってるね! で、なんでステラだけシャツ着てるんだ?」
ビーチボールを膨らませながら女性陣が水着に着替えるのを待っていたアドリアン……彼は岩陰でトランクスタイプの水着に着替え、パーカーを羽織っていた……が、彼女の事情を知らないで尋ね、皆にステラに着せるために彼はパーカーを奪われるのであった。
「理不尽だ……で、ビーチボールは用意しといたけど、ビーチバレーで遊ぶ?」
アドリアンのパーカーを纏ったステラを見ながら、彼は準備したビーチボールでビーチバレーをしないかと誘ってみる。
それに食い気味に喰らいついてきたのは運動神経抜群のユナであった。
「さんせーい! ふっふっふ、ビーチボールバレーなら負けないぞ!」
そんな訳で急遽始まった『世界樹の博物館』ビーチバレー大会。アドリアンとユナがじゃんけんをし、チームを分ける。
「いくよ! そーれっ!!」
先行のサーブはアドリアン……パシっと言う音と共にビーチボールが相手コート目掛けて飛んでいく。
「空中移動系の技能は封印で……あたーっくっ!!」
フリルを靡かせながらぴょんぴょんと飛び跳ねたエアリィが、直接アタックでビーチボールを返す。
それに反応したのはステラであった。エアリィと同じように飛び跳ね、ビーチボールに触れる。
「転ばないように気をつけて、見様見真似で……ぁ、あたーっく!」
アタックと言ってもビーチボール……少女たちが全力を出してもふわふわと飛んでいく。
だが、それは普通の運動神経の場合。彼女の場合は違った。
「決めるよ! ドラゴン⭐︎アターック!!」
異様な轟音を立てて、ユナの放ったビーチボールが砂浜のコートへ飛んで来る……その迫力に、思わずルナはボールから逃げてしまう。
「は、反則だよ、ユナ……!」
「てへ、ちょっとやりすぎちゃったかな⭐︎」
胸を弾ませてアタック……いやスパイクを放ったユナに、白いスク水姿のルナは抗議の声を上げる。
こうして、ビーチバレー大会は、夕日が海に沈むまで続いたのであった。
楽しそうにはしゃいで遊ぶ√能力者を、用意したチェアでのんびり日光浴をしながら眺めているのは、白と黒の2色であしらえたレイヤードビキニを着たアヤメイリス・エアレーザーであった。
横のテーブルには、テキーラをベースにしたカクテル……浜辺で出来る簡単な物、と言うことでオレンジジュースと混ぜ、グレナデンシロップを注ぎ夕日に見立てたテキーラ・サンライズをゆっくりと口に含む。
「海の家がない浜辺だと、自分で用意しなきゃいけないのが面倒なのよね……でも、年確が要らないのは楽なの」
外見は若く見えるが、実年齢は八十九歳のアヤメイリス。初めての店では年齢確認が恒例行事であった。
だが、自分で用意するなら年齢確認は必要ない……勿論、未成年者が間違って飲まないように気を遣う必要はあるが、自由に飲めるのだ。
「さて……身体も温まったし、調査を行おうなの!」
チェイサー代わりのトロピカルジュースを飲み、アヤメイリスは口の中をさっぱりと洗い流すと、手にした二丁拳銃……『√の魔弾銃』で【|根源の弾丸は機械化の進軍を改良する《ルートバレット・ウォーアドヴァンス》】を放つ。
すると放たれた魔弾から人型の【無限増殖する完全支配化にある戦闘機械群】が生み出され、彼女の意思によって周囲の探索を始める。
「妾の√能力は数の暴力……数の利を活かして調査なのよ。A班は海底を、B班は海岸を……さぁ、この海を調べつくすの!」
そう指示を出すアヤメイリスに従い、戦闘機械群は海底へ、浜辺へと散らばっていく。
デッキチェアで日光浴を再開しながら、彼女は集まって来るデータから、何処に何があるかの目星を付けていく。
サティー・リドナーは、海の突き当りを目指し、黄色のワンピースの水着に浮き輪で泳いでいた。
「海の端、何処にあるのでしょう……?」
どこまで泳いでも、海、海、海……突き当りがないかのように広がる海に、初めて海で泳ぐサティーは恐怖を感じ始める。
彼女は怪しそうな岩とかを見つけると、その外郭に耳を当て内部の音を聞き、軽く叩いたり、柄部に内蔵した試験管から様々な属性の刀身を都度錬成する魔法剣型竜漿兵器『詠唱錬成剣』で刀身をマトックにし粉砕してみたりと色々な方法を試す。
ウィザードとして魔力の流れを追いかけてみると、やがて海の底に栓のような物が視えた。
「あれ、怪しいですけど……今の私じゃ、あそこまで泳げないですね」
悲しいかな、浮き輪がないと泳げないサティーには、海の底まで沈むことは出来ない……そんな時だ。困っている彼女の脚が引っ張られたのは。
「きゃっ!? な、なに!?」
沈みそうになり、慌てて浮き輪に掴まるサティーの背後から、「すみませーん」と謝る声が聞こえる。
そこに居たのはビキニ姿のイノリ・ウァヴネイア……【|幽霊共同体《ゴーストニティ》】による十二体の幽霊のうち、一体が驚かせようとサティーの脚を引っ張ったのだ。
「すみません、すみませんです! この子たちが勝手に……あっ、『衣田さん』、勝手に水着にならないで下さい!?」
服に纏わりつく幽霊、『衣田さん』に悩殺ビキニにされていたイノリは、慌てて胸元を隠すと姿を変えるように頼む。
仕方ないな~と言う声が聞こえたかと思うと、サティーの目の前でビキニ姿のイノリは、スキューバダイビングをする際のスイムスーツ姿に変化した。
「お、面白い特技を持ってるんですね……」
「お恥ずかしながら……で、困ったような顔をしていましたが、どうされたんですか?」
そう尋ねるイノリに、サティーは海の底の栓の話しをする。それならばとイノリは幽霊たち(沈んでも溺れない)に、その栓を開くように頼んでくれた。
「助かりました……作業が終わるまでの間、日光浴でもしましょうか?」
「そうですね……扉みたいなのを見付けましたし、遊んでても良いですよね……!」
幽霊が日光浴、と言うのも変な話だが、サティーの提案にイノリは賛成する。
浜辺に戻ると機械群に指示を出していたアヤメイリスの姿もあり、情報を共有し海の底の栓に機械群も向かうことになった。
そして栓が抜けるまで、三人の女性たちはのんびりと日光浴を楽しむのであった。
やがて海の底の栓が抜ける。するとそこにまるで水路のように道が出来る。
この先に、このダンジョンのボスが居る筈……遊びの時間はこれまで、√能力者たちは、戦闘態勢に気分を切り替えるのであった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『堕落者『ジュリエット』』

POW
レガシー・オブ・デス
【処刑鎌型の遺産『ルート・ハーヴェスター』】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【√能力無効化空間】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
【処刑鎌型の遺産『ルート・ハーヴェスター』】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【√能力無効化空間】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
SPD
フォービドゥン・フルーツ
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【禁断の果実(食べた者にも効果がある)】を、同時にレベル個まで具現化できる。
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【禁断の果実(食べた者にも効果がある)】を、同時にレベル個まで具現化できる。
WIZ
スレイブ・オブ・ジュリエット
あらかじめ、数日前から「【地域に生息する存在を無差別に隷属化する】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
あらかじめ、数日前から「【地域に生息する存在を無差別に隷属化する】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

【博物館】と一緒に
温泉に入ったり、海でたーくさん楽しんだからいよいよダンジョン攻略だね!(ふんすと奮起する)
むむ?いかにもロミオと恋人的なゴシックお姉さんがダンジョンのボスかなー?
そうであれば遠慮無く攻略しちゃうぞ★
前線はユナたちに任せて!
ユナはドラゴンウィングで空中移動しつつ焼却や重力攻撃を活かした炎を纏った大剣で一網打尽!
ジュリエットが、外したら√能力無効化空間を出してくるレガシー・オブ・デスを放とうとした瞬間、ドラゴン⭐︎フル出力!【ドラゴンプロトコル・イグニッション】で変身して、受け止めるからね!
トドメはやっぱり、灼熱のブレスだね★
「ドラゴ〜ン⭐︎ブレスーーーッ!!ガオォーー!!」

【博物館】で一緒に。
温泉やビーチで遊んだと思ったら…。
堕天使なお姉さんが現れました?
さて、それじゃ気を引き締めていきましょうかっ!
今回のあたしは近接戦メインでっ!
後ろは任せられる人がいるから全力で突っ込むよっ!
多重詠唱を行いつつ、左手の精霊銃で射撃しながら空中ダッシュっ!
そのまま、地上に向って突き進んで、右手の精霊剣で切断っ!
狙いは鎌を狙って近接の剣での攻撃だね。
懐に潜り込んで、弾く感じで…。
多重詠唱で、魔力溜めを限界突破までして60秒をしっかり使って…。
チャージが終わったら、思いっきり体当たりする感じで敵にぶつかってから、六芒星精霊収束砲・零式だよ!
…蓄積ダメージは頑張って耐える(えぐえぐ)

【博物館】
さて、博物館の面々と合流して……妾はあの狂わせる果実に対策を取るわ
――ルール制定、”簒奪者は食べ物となる存在を具現化してはいけない”
これにより果実……”食べ物”を生み出す√能力は封じたわ
もし、違反したというなら……その食べ物は狂気を二重に帯びて簒奪者の肉体に納められるわ!
二丁拳銃を抜き放ち、√汎神解剖機関属性の魔弾を射出していく
他のメンバーもいるなら、それに合わせて行動や連携を取っていくわね
妾が更に|新物質《ニューパワー》による進化・治療を担っていくわ
前線では切り結ぶの、よろしく頼むわね
そう言って|新物質《ニューパワー》を生成し、支援していく

【博物館】でダンジョン攻略
温泉と海水浴で思い切り楽しんだから、ボス戦への火力も充分!
凄く綺麗なお姉さんが相手で躊躇しちゃいそうだけど、しっかりしないとね。
僕は中衛から前後のバランスを見ながら戦うよ。
序盤は前衛と後衛の間位のポジションで、Noirgeistで生み出した武器を投擲しながら牽制攻撃。
前衛がダメージを受けたり疲れて来たりしたら、√能力で自分を強化して前衛に回って接近戦に切り替える。
僕はフォローに回るから、皆は思いっきりやっちゃって!
アドリブ連携歓迎!

【博物館】でダンジョン攻略
サティーやアヤメイリスも合流してくれたみたいだね。
うん、これで戦力はばっちりだ。
ふむ、彼女がここのダンジョンのボスみたいだね。
セレスティアルがモンスター化したのかな?
さてさて、なんでこの季節にこんなダンジョンになったのか説明を求めて大丈夫かい?
仲間たちが前衛を務めてくれているので、ボクは後衛で魔法の詠唱に専念するよ。
ジュリエットが隷属化した地域に生息する存在(海の生き物とかかな?)が邪魔してくるはずだけど、
【双星の共鳴】で呼び出した分身体とフォローし合いながら呪文を詠唱。
星の光を束ねたスターライト・アローの魔法でジュリエットを撃ち抜くよ。
※アドリブ連携大歓迎

【博物館】海で遭遇した団員達と共闘。
温泉が水没するするのは、一旦伏せげたと安堵。
しかしダンジョンボス、ジュリエットがまた海を復活させる懸念があるので、引きこもりさんを、討伐。
戦闘錬金術発動
堕天使のような怪物にも、私の毒は有効、弱体化します!
詠唱錬成剣
対レガシー・オブ・デス。
大剣状態、全て受け流しで仲間もお守り。
もし失敗してルート能力一時封印なら、苦戦に追い込まれないように、動揺しないで、(能力封じたくらいで、私の攻撃は止まりません!)と全力攻撃あるのみです。
対フォビドゥン・フルーツ
フード付きトレンチコートの精神抵抗、
既成服の狂気耐性で、食べるのに抵抗します、美味しそうでも。
あとは堕落怪物昇天。

【博物館】の皆と
温泉と海水浴で、すっかり休暇気分になっていたけれど、お仕事も忘れずに。
元凶をしっかり倒して、温泉街を守らなくちゃ。
星よ、星よ。
堕落者を討つ剣を、皆を守る鎧を授けたまえ。
……普段とは異なる姫騎士の衣装は、少し気恥ずかしいけれども。
あの水着を着た後なら、どんな衣装でも大丈夫。
仲間と連携を取り合い、上手く地形の利用をして相手に接近。
剣に破魔の力を込めて、騎士らしく勇ましく斬り込むよ。
処刑鎌の一撃は痛そうだけれど、外すと仲間にも影響がありそうだし。
ここは避けずに、自分から攻撃を受けに行くよ。
…わたしはあなたと違って、ひとりぼっちで戦っているわけじゃないからね。
あとは、皆に任せるよ。

アドリブ大歓迎!
戦術は距離支援に徹するよー。
マギア・スナイパーライフルを構えて【スナイパー】での【先制攻撃】で出鼻を挫いて、あとは敵の行動や攻撃を【牽制射撃】で潰しつつ、味方が立ち回りやすい状況を作ることに専念するね!味方の攻撃に合わせて【援護射撃】も入れていくよー。
√能力【メデューサ・アイ】で敵の動きを封じて大きな隙を作って、攻撃のチャンスも作るね!

◆心情
えっと、それじゃあ旅行とバカンスは終了ということで…ふぅ、みんな滅多にない事だからって、はしゃぎ通しでしたね…
さておき、たくさん遊んだんですから、最後にお仕事も…付き合ってくださいね…
…それにしても、海のダンジョンなのに、ボスがお魚だったりとか…そういうお約束、しないんですね…
◆行動
私は【念動力】で、|幽霊共同体《みんな》はそれぞれ得意な攻撃方法で…数は力で攻めましょう…
動かして攻撃するのに、ちょうどいい物はあるでしょうか…いえ、きっとありますよね…ボスの部屋なら、壺とか置いてますよね…
誰かの何かが妨害されたって、13|幽霊《にん》ですからね…大した問題にはなりませんよね…えへ…うへへ…
●温泉+海水浴=敵は美女!?
冬の温泉、そして夏の浜辺と満喫した√能力者たち。だが、海の底に開けられた扉を潜ると、そこは雰囲気が異なっていた。
「温泉に入ったり、海でたーくさん楽しんだからいよいよダンジョン攻略だね! むむ? いかにもロミオと恋人的なゴシックお姉さんがダンジョンのボスかなー? そうであれば遠慮無く攻略しちゃうぞ★」
旅団『世界樹の博物館』、その先陣を切るユナ・フォーティアは、ダンジョンを抜けると広間で待つゴシックドレスを纏った黒い翼を持つ銀髪の乙女……『堕落者『ジュリエット』』の姿を見付けると、攻撃の姿勢に入る。
「安心して、酔いは抜けてるのよ……妾の二丁拳銃の腕前、魅せてやるのよ」
そう告げるのは、太腿のホルスターから二丁の銀のオートマチックピストル……『√の魔弾銃』を引き抜いたアヤメイリス・エアレーザー は、くるくると回しながら構えると言う見事なピストル捌きをして見せた。
「温泉と海水浴で思い切り楽しんだから、ボス戦への火力も充分! ……凄く綺麗なお姉さんが相手で躊躇しちゃいそうだけど、しっかりしないとね」
アドリアン・ラモートはと言うと、そんな軽口を叩きながら、足元の影から武器を生みだしていく。
……軽口なのか、本心なのかが分かりにくいところではあるが、きっと余裕の表れだと思っておこう。ちなみに、ジュリエットは非常に美人である。
「海の栓を抜いたので、温泉が水没するするのは、一旦伏せげましたか……しかし、あのダンジョンボス、ジュリエットがまた海を復活させる懸念があるので、引きこもりさんを、討伐です」
アヤメイリスと共に、『博物館』の面々に合流したサティー・リドナーも海が溢れるのを防げたことには一安心するが、このダンジョンのボスであるジュリエットが再び復活させることを危惧していた。
だからこそ素早く手早く討伐せねば……それならば面子は多い方が良い、そう彼女は周囲を見渡す。そして、彼女たちに向かって手を振る。
「およ、わたしに用事的な? ふむふむ、あのジュリエットを倒すため協力してと……おけまるだよ! スナイパーライフルで援護しちゃう的な~?」
協力を要請されたソノ・ヴァーベナは、魔力を弾丸として装填する『マギア・スナイパーライフル』を掲げると、もう一人……いや十三|幽霊《にん》? の大集団を率いるイノリ・ウァヴネイアの方を振り返る。
「えっと、みんな良いですか? うん……それじゃあ旅行とバカンスは終了ということで……それにしても、流石は√能力者です。|幽霊《みんな》の姿が視えてるんですね……あぁ、勿論協力させて頂きますね」
めったにないことの連続に、はしゃぐ幽霊の集団を代表してイノリが自己紹介をする。
「サティーやアヤメイリス。それにソノとイノリだね、合流してくれてありがとう。うん、これで戦力はばっちりだ。さてさて、なんでこの季節にこんなダンジョンになったのか説明を求めたいところだけど……話しは通じるかい?」
ルナ・ルーナ・オルフェア・ノクス・エル・セレナータ・ユグドラシル、略してルナが合流してくれた四人(+幽霊たち)を歓迎しつつ、ジュリエットに向けて話しかける。
だが、答えは返って来ない……分かり切っていたこととは言え、ルナはふぅと落胆のため息を漏らす。
「ルナさん、元気出してだよ! それにしても、温泉やビーチで遊んだと思ったら……堕天使なお姉さんが現れました? でもあたしたちも仲間も増えたし、さて、それじゃ気を引き締めていきましょうかっ!」
『世界樹の博物館』の館長を務めるエアリィ・ウィンディアが、えいえいおーっと掛け声をあげる。
まだ十歳と幼いながらもリーダーシップを発揮するのは、母からの影響であろうか?
「そうだね、元凶をしっかり倒して、温泉街を守らなくちゃ。……星よ、星よ。聖き路を、切り拓く為に。煌く星々よ。堕落者を討つ剣を我が手に、皆を守る鎧を我が身に授けたまえ」
最後にステラ・ノートがそう言うと、着ていた(アドリアンの)パーカーやショートパンツが光りの粒子となり弾け飛ぶと、その下の紐にしか見えない水着姿になる。そうして彼女の肢体が謎の光で隠されたと思ったら、やはり水着は光に変換される。
そして光の鎧に再構築され、脚から順番にインナー、アウター、装甲の順番に装着され……最後に剣を振り抜くと凛々しい姫騎士の姿となった。
ステラの√能力【|星剣の騎士《スターリィ・ナイト》】の発動に、おぉーっとみんなが声を上げる。
「……あの水着を着た後なら、どんな衣装でも大丈夫だよ!」
普段とは異なる姿に、気恥ずかしさが胸を占めるが、それ以上に恥ずかしい水着姿を、幾ら(アドリアンの!)パーカーとかで隠していたとは言え、着ていた事実は隠せない。それに比べれば姫騎士の鎧など可愛い物であった。
なお……そのパーカーを貸したアドリアンは、『何故か』砂が目に入ったのか、変身シーンを見れなかったことは伝えておこう。
全員の準備が出来たところで、ジュリエットに向かい攻撃が仕掛けられる。
幸いなことに、この事件の発生を伝えてくれた星詠みのリゼット・エトワールのおかげで、敵の攻撃方法などは事前に分かっていた。
分かっているなら、潰せる物は先に潰す……二丁拳銃を構えたアヤメイリスが、√能力を発現させる。
「攻撃は他のメンバーに任せ……妾はジュリエットのあの狂わせる果実に対策を取るわ。……ルール制定、『簒奪者は食べ物となる存在を具現化してはいけない』 これにより果実……『食べ物』を生み出す√能力は封じたわ。もし、違反したというなら……その食べ物は狂気を二重に帯びて簒奪者の肉体に納められるわ!」
彼女の√能力【|根源の弾丸は怪異の臓腑となり律と物質を新造する《ルートバレット・テラー・アンド・ニューパワー》】は、敵には【怪異による理不尽なルールを強制する攻撃】、味方には【|新物質《ニューパワー》による進化・治療】による戦闘力強化と、バフ・デバフを二丁拳銃から放った特製の弾丸で同時に発生させる。
「さあ、あとは任せたのよ!」
「お任せください。|フォービドゥン・フルーツ《美味しそうな果物》が来ないなら耐えられます! 詠唱錬成剣!」
アヤメイリスのサポートで、やる気を出したサティーは、手にした剣の柄に試験官を挿入すると剣を生みだす。
自身の【竜漿兵器】を、【錬金毒】を付与する【|対標的必殺兵器《ターゲットスレイヤー》】へと変形させる√能力【|戦闘錬金術《プロエリウム・アルケミア》】だ。
「堕天使のような怪物にも、私の毒は有効、弱体化します!」
そう言って錬成剣で斬りかかるサティーの一撃を受けたジュリエットは、与えられた毒に苦しみ始める。
だが苦しみ藻掻きながら、隷属化させた魚たちを波に乗せて襲い掛からせる……それは最後尾に位置していたルナをも濡らす。
「水着だから良かったけど……魚の癖に、ボクの邪魔をするのかい!? こうなったら……」
魚たちにちくちくと体当たりされ、怒ったルナは【|二重身《ダブル》の魔導書】を召喚すると、それを詠唱する。
「天に輝く双つ星、奏でる調べは天の共鳴、我が意志を写して共に在れ……ツイン・レゾナンス!」
その瞬間、魔導書は彼女の分身体に姿を変え、二人は同時に呪文を唱えた。【|双星の共鳴《ツイン・レゾナンス》】の√能力は、二人になったルナが、全力の多重詠唱呪文を解き放つ大技。
放つのは、星の光を束ねた矢の魔法……!
「「行くんだよっ!!」」
二人のルナは詠唱を終え、同時に叫ぶと、星の輝きを乗せた矢を放つ。それは螺旋を描き、ジュリエッタを捉えるのであった。
アドリアンは今回のパーティー唯一の男性と言うことで、やる気に溢れていた。
「(僕が皆を支えなくっちゃだ……!)」
中衛に位置し、全体を見ながら前に出たり後ろに回ったりと、まるでサッカーのミッドフィルダーのように忙しく動き回る。
「(キャプテンはエアリィちゃんだけど、全員を輝かせるのが僕の仕事!)」
√能力【|Umbra Dominus《ウンブラ・ドミヌス》】を発動させ、影を纏うとジュリエットの動きを止めるべく今度は前線に飛び出る。
「闇よ、全てを飲み込む王となれ。我が影を纏い、破滅と栄光の力を示せ……|Umbra Dominus!《ウンブラ・ドミヌス》」
ザクっ、と刃がジュリエットの胸元に走る……それを見て、彼は全員を振り返る。
「僕がフォローに回るから、皆は思いっきりやっちゃって!」
近接でジュリエットの処刑鎌……『ルート・ハーヴェスター』と斬り合うアドリアンであったが、そんな彼を鬱陶しく思ったのか、彼女は√能力【レガシー・オブ・デス】を発動させる。
「甘いっ!」
影を纏ったことで三倍になった移動速度でその一撃を交わすアドリアン……だがそれが罠。攻撃を交わされたことで【√能力無効化空間】が発動し、アドリアンの身体を覆っていた影が剥がされる。
「なっ!?」
「危ないっ!!」
そこに飛び込んだのはステラであった。姫騎士の衣装の肩口から胸元まで、処刑鎌の切っ先が刃を突き立てる。
露わになった白い肌から迸る赤い鮮血……慌ててアドリアンは彼女を抱き抱えると、後衛へと下がる。
「危なかった……無事で良かったんだよ」
「どうして……」
白い肌をより白くさせながら、心配の表情を浮かべるアドリアンの頬を撫でるステラ。
「……わたしもあなたと同じ、ひとりぼっちで戦っているわけじゃないからね。危ない時は助け合わないとだよ……それに」
それに? その先を促すアドリアンに、ステラはゆっくりと口を開く。
「それに……任せられる皆がいるんだよ。あとは、皆に任せるよ」
そう言って意識を失うステラ。√能力が解除され、光りが溢れたかと思うと水着の上にパーカーを着た、元の姿に一瞬で戻る。
「ステラちゃん……ゆっくり休んでて。あとは僕たちに任せるんだ」
安全な場所にステラを寝かせると、アドリアンは吼える。そして再びジュリエットに向けて吶喊するのであった。
彼女の奮闘は、他の仲間たちにも火を点けた。それは知り合ったばかりのソノも同じ。
「身を呈して仲間を護るなんて……なかなかやれることじゃないんだよ! 燃える展開的な?」
そう言って、射撃していたマギア・スナイパーライフルのチャンバーに次の銃弾を装填しながら、彼女はスコープを覗くために閉じてた左目を見開く。
「見てるだけで十分よね! ほら、止まっちゃえ! メデューサ・アイ、起動!」
そう叫ぶと、√能力【メデューサ・アイ】が発動する。毎秒体力を消耗するが……その代わりに視線を受けたジュリエットは身体を麻痺させられ続け、動けなくなる。
「さあ、みんな、今がその時だよ!」
叫ぶソノの声に、仲間たちが一斉に動き出す。彼女の体力は有限……尽きる前に、敵を倒さねばならないのだ。
「私は念動力で、|幽霊共同体《みんな》はそれぞれ得意な攻撃方法で……ここは数は力で攻めましょう……丁度良い物がありましたね……宝箱……これをぶつけましょう」
イノリは自身と十二体の幽霊……√能力【|幽霊共同体《ゴーストニティ》】の力で、一斉にジュリエットへと攻め立てる。
「誰かの何かが妨害されたって、十三|幽霊《にん》ですからね……大した問題にはなりませんよね……えへ……うへへ……」
そんなことを呟きながら、念動力で開いた宝箱(残念ながら中身は空であった)をひっくり返し、ジュリエットの頭上から頭を挟むように落とすイノリ。
まるで宝箱のモンスターに食べられる、と言う光景に思わず笑みが止まらない。
彼女はブンブンと見えない状態で処刑鎌を振り回して来るが、そんなの当たる筈もない。
「ユナ、六十秒、頂戴!」
「六十秒、で良いのかな? なんなら倒しちゃっても良いんだよ!?」
詠唱を始めたエアリィは、ユナに六十秒間時間を稼いでくれと頼む。
その頼みに頷いた彼女は、奥の手を切る……√能力【ドラゴンプロトコル・イグニッション】。それは灼熱の炎を吐く|真竜《トゥルードラゴン》に変身する能力。
変身中はあらゆる干渉を受け付けないが、その度に体内の【竜漿】を大量消費し、枯渇すると気絶してしまうと言う諸刃の剣。
竜漿が尽きて気絶するのが早いか、六十秒経過するのが早いか……真竜に姿を変えたユナは、ジュリエットへと向けて灼熱のブレスを吐きだす。
「ドラゴン⭐︎フル出力! ドラゴ〜ン⭐︎ブレスーーーッ!! ガオォーー!!」
炎を浴びるジュリエットの被っていた宝箱が砕け、視界を取り戻した彼女は処刑鎌をユナに振るう。ユナはブレスの勢いを強くしつつ、それに耐える。
そして刹那のように短くて永遠に思えるくらい長い六十秒が過ぎた。
「も、もうダメ……かな?」
「大丈夫、間に合ったんだよっ! ……これがあたしの奥の手っ! 六界の使者よ、我が手に集いてすべてを撃ち抜きし力を……!!」
竜の姿から人の姿に戻りながら、気絶するユナの瞳に、光り輝く六芒星が映る。
それはエアリィの√能力、【|六芒星精霊収束砲・零式《ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト・ゼロ》】……六十秒の間、火・水・風・土・光・闇の精霊六属性の魔力をチャージした直後のみ、最大威力の精霊六属性の魔力砲撃を放つことが出来る。
「行くよ、|六芒星精霊収束砲・零式《ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト・ゼロ》!!」
体当たりするように飛び込むと、超々至近距離からの砲撃魔砲を放つエアリィ。
「みんなの力を乗せて……吹き飛ぶんだよ!!」
閃光が輝き……ジュリエットを消滅させる。力を結集した√能力者の勝利、であった。
「お疲れ様、みんなっ!」
振り返ったエアリィの青い髪が風で靡く。にっこりと笑う少女のそれは、大輪の花を咲かせているのであった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功