3
怪異食物連鎖!? 路地裏の蜘蛛に御用心
●路地裏の蜘蛛達
√EDEN。とある地方都市の路地裏。
「おい、金出せよ」
地方のチンピラが一般人に絡み、金をせびる。1990年代後半から社会問題化したオヤジ狩りという奴である。
「ふふふ、人間みーつけた」
そこに突如として頭上から赤い頭巾の蜘蛛が襲いかかる。蜘蛛と言っても、小さいあれやちょっと大きいそれとはわけが違う。人間大のそれである。
怪異『ヒトクイグモ』と呼ばれるそれが、オヤジ狩りをする人間を狩っていた。
「怪異『ヒトクイグモ』を発見。|連邦怪異収容局《FBPC》の名の下に、収容します」
そして、さらにそれを狙う女性の影も一つ。
●怪異食物連鎖!? 路地裏の蜘蛛に御用心
「どうやら、√EDENに怪異が迷い込んだようです」
そう√能力者達に呼びかけるのはアンミタート・アケーディア(愛を求める羅紗魔術士・h08844)だ。
「怪異の名前は『ヒトクイグモ』。集団で狩りをする蜘蛛型怪異のようです。一族の繁栄のために最も繁栄している人間を食べようと考えているらしく、積極的に人を食い荒らしている、という話は√汎神解剖機関でも聞いたことがあります」
それが今√EDENに迷い込んでいるという。これは見過ごせない。
「それから、まだ未確認なのですが……」
とアンミタートが続ける。
「これまで、王劍戦争でのみ確認されていたアメリカ|連邦怪異収容局《FBPC》の|王権執行者《レガリアグレイド》、『人間災厄『リンゼイ・ガーランド』』が彼女らを収容しようと√EDENまでやってきているという情報があります」
『ゾディアック継承戦争』で、自殺能力の無差別化を失ったため「封印指定」を解除されたのかもしれない、とアンミタートは分析する。
「封印指定の解除そのものは人間の権利というものを考えれば喜ばしいことですが、とはいえ、EDENに味方していない組織である|連邦怪異収容局《FBPC》に下手に力をつけられても困ります。こちらも撃退する必要があるでしょうね」
厳密にはリンゼイは人間ではなく人間災厄だが、アンミタートから見ればそれは細かいことだ。
「やることはシンプルです。『ヒトクイグモ』は路地裏に巣を張っているようなので、うまくそれを見つけてください。方法はお任せしますが、今回の『ヒトクイグモ』は人が多くいるように見えたり、人同士で争っているところが見えたり、すると、それを『獲物にしやすい』と見るようですね」
うまく使えば利用できるだろう。
「発見できれば、『ヒトクイグモ』との戦闘になります。うまく倒してしまいましょう」
その後は、『ヒトクイグモ』を狙っていたリンゼイとの交戦になるはず。こちらもうまく撃退する必要があるというのは先ほど語った通りである。
「リンゼイが王劍戦争以外で前線に出てくるとは、早速、ゾディアック継承戦争後の情勢が見え始めましたね。油断なく、対処していきましょう」
そう言って、アンミタートは話を締め括った。
これまでのお話
マスターより
メリーさんのアモルアンミタートではないですが、リンゼイさんが王劍戦争以外で前線に出てくる時が来るとは、ですね。こんばんは、アモルです。
各章について解説します。
●第一章
冒険章です。路地裏を捜索し、『ヒトクイグモ』を見つけましょう。
●第二章
集団敵です。『ヒトクイグモ』との戦闘になります。
●第三章
ボス敵です。『人間災厄『リンゼイ・ガーランド』』との戦闘になります。
それでは、頑張って参りましょう!
24
第1章 冒険 『路地裏』
POW
力でどうにかする
SPD
技量でどうにかする
WIZ
賢さでどうにかする
√EDEN 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
「怪異『ヒトクイグモ』か。物騒な名前だな」
星詠みの話を聞いてそう呟くのは、モノトーンで統一したスタイルの誠実そうな顔立ちをしたオールバックな工業大学に通う大学生、アマネ・ミチル(人間(√EDEN)のサイコメトラー・h13645)だ。
「よし、まずはそのクモの生態、巣を調査しよう」
そう決めたミチルは√EDENから、敢えて異なる√へと移動しようと試みる。
ミチルはつい最近、サイコメトラーに目覚めたばかりの青年だ。そして、独力で調べたところ、このサイコメトラーとしての能力は霊能力由来のものであると判明している。
「だから、いけるはずだ」
ミチルは第六感が告げるままに道を進み、別の√へ移動する道を発見する。√マスクドヒーローへ繋がる道であるらしいその道をミチルは一瞬の逡巡の後に進む。
√マスクドヒーローは『プラグマ』が存在する以外は√EDENと変わらない風景のため、一見すると景色に変化はない。
けれど、霊能力者であるミチルには見えていた。
普通の路地裏、そこに重なって見える人間大の赤い頭巾の蜘蛛達の姿が。
√EDENを含む各√には数多の霊能力者がいるが、本当の霊能力者とは、現在地に重なって存在する別√を目視できる者達の総称だ。当然、ミチルもその一人である。だから、ミチルは、√マスクドヒーローにいながら、√EDENの様子を見ることが出来た。
(「いきなり巣に突貫するのは危険だからな」)
ちょうど巣に帰るところらしい怪異『ヒトクイグモ』を発見することに成功したミチルは√マスクドヒーローを移動し、それを追いかける。ヒトクイグモの方は異なる√を視認する方法などはないので、プログラミングや機械いじりが好きなだけのただの工業大学生であるミチルでも、安全に尾行することができた。
数分後。
「うわぁ」
ミチルは思わず声を上げていた。
数十匹のヒトクイグモが頭上に蜘蛛の巣を張ってコロニーを形成しているようだ。
たまたまミチルが見かけた個体が地上を歩いていただけなのか、多くは頭上に蜘蛛の糸を張って人々の頭上を移動し、人々を頭上から襲撃しているらしい。
「蜘蛛の巣の上は相手に地の利がある。蜘蛛の巣から引き剥がして戦えれば、有利に戦えるかもしれないな」
ヒトクイグモ達が自在に蜘蛛の巣の上を歩き回っているのを見て、ミチルはそんな風に分析する。
本物の蜘蛛であれば横糸だけがネバネバしていて縦糸は移動用となっているはずだが、まさか実際にためして確認して違った場合にどんな恐ろしいことになるか考えたくもない。
巣の上で戦うには危険、とミチルは確認し、他の√能力者達が巣を見つけて戦いを始める準備が整うまで、その機会を待った。
🔵🔵🔴
成功
他の能力者が来るまでに追加で慎重にクモ達にバレないように調査をしよう。その辺りに転がっている被害者達の遺留品に対してサイコメトリーを使い、敵の生態、攻撃方法、弱点、群れのボスなどの情報を可能な限り調べ戦いへの準備を進めよう。
「他の能力者が来るまでに追加で慎重にクモ達にバレないように調査をしよう」
怪異『ヒトクイグモ』の巣を発見した青年、アマネ・ミチル(人間(√EDEN)のサイコメトラー・h13645)は、霊能力者としての力を使って√マスクドヒーローから√EDENのヒトクイグモ達を見つめながら、そう呟いた。
(「霊能力者としての力は使った。となれば次は……」)
そう思考を巡らせながら、ミチルは来た道を引き返す。
先ほど通ったばかりの別の√へ移動する道を通り抜け、√マスクドヒーローから√EDENへと戻る。
√EDENに戻ったら、少しだけ道を迂回しながら、来た道を引き返せば、√EDENの路地裏に到着だ。
(「見つかるとまずいから、巣から距離をとったこの辺で調査をしよう」)
ミチルは頭上を移動するかもしれないヒトクイグモに気付いていることに気付かれないよう、頭上もそれとなく警戒しながら、周囲を見渡す。
(「星詠みの話だと、単独行動している人間は逆に獲物にしにくいと思ってるみたいだから、大丈夫だとは思うけどな」)
それでも万一発見されてしまえば、戦闘開始を余儀なくされてしかうかもしれない。先ほどの調査で経験を積み、技能も様々学べたが、集団敵と分類される相手とはいえ、たった一人で相対するのは危険だ。
(「だから、可能な限り戦いの準備を進めよう」)
具体的に知りたいものは敵の生態、攻撃方法、弱点、群れのボスなどの情報だ。
そう考えながら、ミチルはおもむろにしゃがみこみ、何かを手に取った。
「感じる。間違いない、これは被害者の遺留品だ」
そうして手に取ったのは、残念ながら既にヒトクイグモに捕食されてしまった√EDENの人間が残した遺留品。
そう、霊能力に紐づくミチルのもう一つの能力、サイコメトラーとしての能力を発揮しよう、というわけだ。
そうして、見えた光景は。
予想通り、頭上から被害者に襲いかかる様子だった。
この√EDENに進出して来ているヒトクイグモは、頭上から人を襲うことを得意としているらしい。
(「とはいっても監視カメラなんかもあるのにここまで目撃証言が一切ないのはおかしい。恐らく一種の√能力だな」)
こっそり忍び寄る体勢を取っている時は移動力と戦闘力が低下する代わりに肉眼以外では探知不能になる、と言ったところだろうか。
他の遺留品を探すと、運良く逃げ延びそうになった被害者もいたようだ。だが、今度は極めて素早い動きによる高命中の近接攻撃で仕留められている。これも恐らく√能力だろう。
(「見たところ群れにボスのような個体はいないみたいだけど、個々の個体が12体の子供個体を引き連れてるみたいだな。これも√能力かもしれない」)
まとめると、POW:潜伏、SPD:高命中の近接攻撃、WIZ:子供の使役、と言ったところだろうか。
まだ他の√能力者が現れる気配はない。もうしばらく待つことになりそうだ、とミチルは慎重にその機会を待った。
🔵🔵🔵
大成功
クモの巣を張り巡らせて頭上から攻撃してくる攻撃地点を潰せないだろうか?流石に仲間が来る前に実行するのは危険すぎる。。。
だが、サイコメトラーで知ることが出来たこれまでの攻撃する際の習性などからクモが好んで攻撃するスポットの割り出し何かも出来ないだろうか??
スポットが割り出せたら、戦闘開始と同時に霊気(部位破壊)を使ってクモの糸を断ち切って攻撃スポットを限定すれば、かなり有利に戦闘を勧められるのでは??
(「クモの巣を張り巡らせて頭上から攻撃してくる攻撃地点を潰せないだろうか?」)
アマネ・ミチル(人間(√EDEN)のサイコメトラー・h13645)は他の√能力者が来るまでの間にそんなことを考えた。
(「いや……、流石に仲間が来る前に実行するのは危険すぎるか……」)
とはいえ、せっかく閃いたアイデアである。他の√能力者が駆けつけてくる気配はまだないことだし、一考する余地はあるだろう。
(「サイコメトラーで知ることが出来たこれまでの攻撃する際の習性などからクモが好んで攻撃するスポットの割り出し何かも出来ないだろうか??」)
ここまでミチルは、霊能力者としての自分、サイコメトラーとしての自分、という二つの自分を活かして情報を集めてきた。
ならば、プログラミングや機械いじりが好きな人間としての自分もまた、情報収集に役立てられないだろうか、ミチルはそう考えて、ノートパソコンを取り出した。
ここまでの怪異『ヒトクイグモ』の情報をアルゴリズムの元として、その行動や攻撃タイミングを割り出すプログラム、言うなればヒトクイグモ・シミュレータを作成し、コンピュータ上で走らせる。
ある程度表面化したバグを取って、ひとまず見かけ上、ヒトクイグモの行動をトレースできそうなヒトクイグモ・シミュレータのプログラムが完成した。
次はもう一度√マスクドヒーローに移動し、霊能力者としての力で安全圏からヒトクイグモの動きを確認。プログラムされたシミュレータとの誤差を確認して、調整を入れていく。
「よし、これで良さそうだな」
ある程度の時間をかけて、プログラムが完成したことを確認する。
「あとは、このシミュレータを参考に、攻撃スポットを割り出していこう」
再び√EDENに戻りつつ、シミュレータを走らせるミチル。
やがて、攻撃スポットが導き出されていく。
(「これで戦闘開始と同時に霊気を使ってクモの糸を断ち切って攻撃スポットを限定すれば、かなり有利に戦闘を進められるのでは??」)
ミチルは霊波を溜めると現れる肉体を覆う精神エネルギーの波である霊気を使って攻撃する能力を持っている。
これを使って戦闘開始と同時に割り出した攻撃スポットに攻撃を仕掛ければ、戦いを有利に進められる可能性は高い。
(「よし、じゃあ後はいよいよ、仲間を待つのみだな」)
そう。いよいよ、|第二章《戦いの時》は訪れるだろう。
🔵🔵🔵
大成功
第2章 集団戦 『ヒトクイグモ』
POW
ひゅんって飛びかかるやつ!
【こっそり忍び寄るとき】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
【こっそり忍び寄るとき】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
SPD
美味しそう!それ食べたい!
【はらぺこの時とくゆうのすばやさ】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
【はらぺこの時とくゆうのすばやさ】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
WIZ
みんなでわけて食べちゃおう!
事前に招集しておいた12体の【子ヒトクイグモ】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[子ヒトクイグモ]全員の反応速度が半減する。
事前に招集しておいた12体の【子ヒトクイグモ】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[子ヒトクイグモ]全員の反応速度が半減する。
いよいよ怪異『ヒトクイグモ』が人間狩りに動き出した。
これ以上犠牲者を出さないためには、阻止する以外の選択肢はない。
既に敵の巣の位置も、攻撃スポット達も概ね割り出されている。
これらの情報を活かして戦えば、戦いは有利に進むことだろう。
雪月・らぴか(サポート)うひょー!なんか楽しそうな感じがしたから来たよ!大胆好奇心で動いてるからね!
ホラーっぽい凄惨な状況とか見るとテンション上がっちゃうけど、できるだけ表に出さないようにするから!
√能力者じゃなくても、悪人は無理に助けなくてもいいんじゃないかな?周りにあわせるけどね!
それ以外は大体普通の倫理観してると思うよ!
探索や調査はアイテムとか√能力とか駆使して楽しくやってくよ!
ガンガン自分から他人に話しかけられるけど、交渉はあんま得意じゃないよ!
戦闘では遠近どっちもいけるよ!拳、杖、れいきをよく使うね!
戦い方は相手次第って感じだよ!
でもって守るより攻めるほうが得意だよ!
風宮・ワタル(サポート)戦闘時や遠慮のいらない相手にはヤンキー:オレ、相手の名前、だ、だぜ、だな、だよな?
普段は舎弟:自分、~さん、っすよ、っすね、っすか?
敵の攻撃を【第六感で見切り】√能力にはルートブレイカーの右掌底で【ジャストガード】したり、
破壊の炎や炎のエナジークロークで【オーラ防御、防弾、火炎耐性、氷結耐性、焼却】でガードし、
ガントレットで【武器受け、受け流し】ながら、敵に接近し【怪力、グラップル、鎧砕き】の鉄拳や投技を叩き込む。
能力が効きづらい体質で【狂気耐性、精神抵抗、呪詛耐性、魔力耐性、環境耐性、毒耐性、激痛耐性、継戦能力】共に高い。
師匠の安琉子や師匠兼相棒の雷華達との修行で【電撃耐性】も獲得している。
天野・葵(サポート)口調:敬語混じり(僕、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
時々ごく普通の少年(僕、~君、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )
僕はベルセルクマシンであり量産型WZ「碧空」に搭乗している
戦線工兵の14歳の男です。見た目はこの通り普通の子どもと変わらない。
「碧空」は搭乗機であるのと同時に僕の大事な友達です。
(使用する√能力はおまかせ)
戦闘においてはメイン参加者のフォローにまわり
牽制射撃・援護射撃・一斉発射・レーザー射撃などで応戦します。
「援護します!」
味方にダメージが来そうな時はエネルギーバリア。
アレンジ・アドリブOK、他の√能力者さんとの絡みも歓迎します。
あとはMSさまにおまかせします。
「ヒトクイグモが狩りに動き出したな。このままじゃまずい」
ずっとヒトクイグモの様子を観察していたアマネ・ミチル(人間(√EDEN)のサイコメトラー・h13645)は流石にそろそろ戦端を開かなければまずい、と感じていた。
怪異『ヒトクイグモ』が人を襲うとき特有の動きを見せていたのだ。
「でも、俺一人じゃ……」
ミチルはまだ実戦経験が浅い。故に、仲間との合流を待ってから攻撃を仕掛けたかったのだが。
「お待たせしましたっす!」
そうして逡巡しているミチルの元に、星詠みからの案内を受けて、風宮・ワタル(人間(√EDEN)の鉄拳|格闘者《エアガイツ》・h00874)が現れる。
「私もなんか楽しそうな感じがしたから来たよ!」
そう言って|雪月《ゆきづき》・らぴか(霊術闘士らぴか・h00312)も合流してくる。
「楽しそう……ですか?」
「うん、大胆好奇心で動いてるからね!」
ミチルの問いかけに、らぴかが頷く。
既にこの事件ではヒトクイグモによる被害が多数出ている。食い荒らされた人の死骸は、ホラーっぽい凄惨な状況とか見るとテンション上がってしまうらぴかには楽しそうに映るようだ。
(「ま、そう言うところはできるだけ表に出さないようにしないとね!」)
と心の中でだけそう呟くと、らぴかはワタルと共に、ミチルがこれまで集めてきた情報を見せてもらう。
「すごいですね。これだけの情報をこの短期間で集めるなんて」
|天野《あまの》・|葵《あおい》(碧空の操縦者・h06847)が大切な友達である量産型ウォーゾーン「碧空」に搭乗して合流してくる。
そんな葵は、碧空のコンピュータに転送してもらったヒトクイグモの情報を見て、思わず感心した様子を見せる。
「ど、どうも、ま、まぁこれくらいなら……」
対人スキルが低いミチルは素直な褒められになれておらず、少し挙動不審になれながらその言葉を受け止める。
「そんなことより、仲間も集まった!」
ならば、次にやるべきことは決まっている
「集めた情報を元に攻撃スポットを逆手に取って各個撃破していこう」
ミチルの言葉に、否というEDENはいない。
「……」
素早くミチルは霊波を溜め、霊気を出現させて、その精神エネルギーの波で一斉に攻撃スポットに攻撃を仕掛ける。
「攻撃を受けたの!」
「まさか、√能力者、もう現れたの!?」
ヒトクイグモは突然の攻撃に動揺する。
「敵は隙だらけ! ここまでうまく行くなんて、うひょー! テンションあがっちゃうね! じゃ、にょきにょきっとやっちゃうよ!」
らぴかの肩甲骨の辺りから数十本の冷たい幽霊の腕が出現し、頭上のヒトクイグモ達を掴み、そのまま引き摺り下ろしながら寒気で動きを拘束していく。
「これぞ、『寒霊恐手ゴーストハンド』だよ!」
「よっしゃ! オレが相手になるぜ? かかって来な!」
そうして、らぴかが動きを封じたところに、ワタルが己の鉄拳を強く握り込み、一気にヒトクイグモ達に肉薄していく。
多くのヒトクイグモがワタルの鉄拳で撃破されていく中、ヒトクイグモ達も黙ってやられるつもりはない。
「そう簡単にはいかないの! ひゅんって飛びかかるやつ!」
こっそり忍び寄るときの姿勢を取り、探知から逃れつつ、こちらの攻撃ポイントを的確に破壊したミチルを脅威とみなして襲いかかる。
「させません。援護します!」
だが、葵と載せた碧空が一気に跳躍してミチルのそばに移動し、プロテクトバリアからエネルギーバリアを展開し、防いだ上で、碧空からレーザーを一斉発射して、接近するヒトクイグモを薙ぎ払っていく。
「もっとだよ! みんなでわけて食べちゃおう!」
だが、ヒトクイグモもそれで諦めるほど柔ではない。それぞれが十二匹の子ヒトクイグモを呼び出し、数で四人の√能力者を押し切ろうと試みる。
「数でしたら、こちらにもありますよ」
だが、葵が√能力『アシュラベルセルク』を発動することで、状況が変わる。葵を載せた碧空から新たに機械の腕を創造し、そこから十二機の蜘蛛型ドローンを展開する。
「さらに、こうだ!」
その上で、飛びかかってくるヒトクイグモをワタルが√能力『ルートブレイカー』を発動した右掌底で弾き返し、それにより子ヒトクイグモを指揮する能力を奪ってしまう。
そうして、三人が時間を稼いでいる間に√マスクドヒーローに移動したミチルは霊能力で他√を「自身の現在地と同じ場所」から観察し、その視界内の敵に霊波を用いて攻撃を仕掛ける。これこそが、霊能力者としての√能力『霊能波』である。
これにより一方的にヒトクイグモを攻撃することができるのだ。
らぴかの頭上からの引き摺り下ろしと拘束、ワタルの白兵攻撃、葵の防御とレーザーの一斉射撃、そして、他√からのミチルの霊能波攻撃。
見事な連携によって、ヒトクイグモの数はどんどん減っていった。
あと一手あれば、ヒトクイグモを殲滅できることだろう。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
成功