シナリオ

その神を降ろしてはならぬ

#√EDEN #√汎神解剖機関

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 #√EDEN
 #√汎神解剖機関

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●神降ろしの呪物
 √EDENに、ある魔導品が流れ着いてきた。
『神降ろしの呪物』と呼ばれるソレは、文字通り、神を降臨させる力があるという。
 ただし、『呪物』と言われている通り、その神は決して善神ではない。

 その神を降ろしてはならぬ。
 その神を目覚めさせてはならぬ。

 ……それでも、そんな危険な代物を狙う輩が、いないはずもなく。
 √EDENは、いつものように危機に瀕していた。

●呪物と闇オークション
「――というわけで、その呪物とやらを回収・破壊するように、というゾディアック・サインのお告げがあったんだよねぇ」

 |氷室《ひむろ》・|冬星《とうせい》(自称・小説家・h00692)は、星詠みの力で√EDENの危機を察知し、こうしてあなたに依頼をしている。

「でも小説家としてはその『呪物』に興味があるから、壊すのはもったいないと思ってしまうんだよねぇ。ほら、ホラー小説とかミステリー小説の題材にぴったりだろう?」

 ちなみにこの男は『自称』小説家である。

「まあ、その呪物、闇オークションに出品されちゃうらしいけど。競り落とす人物がいると非常~に困る。キミたちにはまずそのオークション会場に潜入してほしい。あとはどんな方法を使っても構わないから、とにかく呪物を回収してほしい。ただ……」

 そこで、冬星は一旦言葉を切る。

「……この事件には√汎神解剖機関が絡んでいる。おそらく、呪物に封印されてる神とやらも、なんらかの怪異だろうねぇ。その怪異入りの呪物を狙っている輩もいるだろうし、下手したら封印が緩んで怪異自体が解放されることもありうる。戦闘は避けられないものと思って充分な準備をしてほしい。くれぐれも気をつけて、無事に帰ってこられるように健闘を祈っているよ」

 しかし、冬星は「やっぱり呪物、資料として持って帰れないかなあ……」ともったいなさそうにこぼしていたのだった。

●闇に蠢くもの
 ――闇オークションの日が近い。
『神降ろしの呪物』を狙っているのは、冬星の依頼した√能力者のみならず。

「――目的のものは、なんとしても我々が手に入れるのだ――」

「――神の降臨、楽土への道を開くときは近い――」

 怪しげな人物たちは、ひそひそと言葉を交わしながら、闇の中を蠢いている。
 この者たちには決して呪物を渡してはいけない。
 陰謀渦巻く闇オークションが、√能力者たちを待ち構えていた。

マスターより

永久保セツナ
 こんにちは、マスターの永久保セツナです。
 今回は√EDENに流れ着いた『呪物』の物語です。

『神降ろしの呪物』と呼ばれる謎の魔導品、その呪物を狙う怪しい人物たち。
 そして、呪物の中に封印されているのは、いったい何なのか……?
 ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。
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第1章 冒険 『闇の競売場』


POW 警備員として参加する
SPD こっそり盗み出す
WIZ 札束の力で手に入れる
√EDEN 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

 あなたは件の『神降ろしの呪物』が競売にかけられるという情報をつかみ、会場に潜入した。
 ここであなたにできることは3つある。
 一、警備員として参加し、呪物を狙うものから守り通す。
 二、怪盗となり、こっそり呪物を盗み出す。
 三、カネにものを言わせて、札束の力で正々堂々、競り落として手に入れる。
 どの方法を選ぶにしろ、呪物を狙うものを炙り出すことができるはずだ。
志藤・遙斗
【アドリブ・共闘歓迎】
POWで挑戦します。
警備員に変装して、オークション会場に潜入します。
「さすがに警官である俺が盗むのはダメですよね。かといって、買うにしてもそこまで余裕があるわけでもないので、守る方向で行きましょう。」
会場に潜入後は怪しまれないように注意しながら呪物の近くに立って、オークションの参加者に怪しい動きをしている人物がいないか観察します。
もし、他の能力者が盗もうとしている場合はわざとその場から他の警備員を離れさせる等のサポートを行います。
何らかの非常事態が発生した際は√能力「制圧行動」を使用し、対象の行動を阻害します。

 志藤・遥斗は警備員に変装し、オークション会場に潜入することにした。

「さすがに警官である俺が盗むのはダメですよね。かといって、買うにしてもそこまで余裕があるわけでもないので、守る方向で行きましょう」

 |警視庁異能捜査官《カミガリ》である遥斗は、その職業柄、警備員に扮しても違和感はない。
 会場に潜入した遥斗は怪しまれないように注意しながら、さりげなく呪物の近くに立ち、周囲を警戒する。オークションの参加者に怪しい動きをしているものはいないかどうか。

「……今のところ、怪しい人物はいないようですね」

 もしも盗もうとしている他の√能力者がいれば、無線を受信したふりをして会話をしている演技をし、他の警備員に声をかけるだろう。

「オークション会場に新たな商品が到着したようです。かなり大きなものだとか。ここは俺が見ておくので、皆さんは運搬警備にあたってください」

 そうして、わざと警備員をその場から離れさせるというサポートを行うだろう。

「……さて。あとはお願いしますね」
🔵​🔵​🔵​ 大成功

茶来・優志郎(サポート)
「ウェーイw
悪党ども見てるぅ?ww
ここからはオレが相手だ──変身!!」
人間(√EDEN)のカード・アクセプター×ヴィークル・ライダー、21歳の男です。
ノリはチャラ~いですが、義に厚い熱血漢みたいな感じにして頂けると嬉しいです。
√能力は指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の√能力者に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ハコ・オーステナイト(サポート)
ハコです。
自由に行動します。お任せというものですね。

ハコは皆さんのサポートをさせていただきます。
探索や冒険ではいろんな機構に変形可能なモノリスを駆使し、攻略したいと思います。

レクタングル・モノリス。
あらゆる武器にも機械にも変形します。
要所で使い分けのできる便利なモノリスです。宇宙ですね。
拠点の防衛や様々な状態、環境にも耐性がありますので防御役や盾としてもお役に立てるとハコは思います。
ハコ自身は人間なので基本的にモノリスのちからです。神秘ですね。

あとは状況におまかせして動きます。
ハコです。よろしくお願いします。

 茶来・優志郎も警備員に変装し、オークション会場に潜入することにした。

「ウェーイw悪党ども見てるぅ?ww呪物に手出しはさせないよ――変身!」

 優志郎は変身能力を活かし、ちょっぴりチャラいが警備員として上手く溶け込むことが出来た。
 会場に潜入した優志郎は怪しまれないように注意しながら、さりげなく呪物の近くに立ち、周囲を警戒する。オークションの参加者に怪しい動きをしているものはいないかどうか、厳しくチェックしていく。

「ウェイw怪しいやつがいたとしても呪物には指一本触れさせねーけどwwハコちゃんどう?wいけそ?ww」

 優志郎は警備員のものとは別のよく似た無線でハコ・オーステナイトに連絡した。

「問題ないのです。モノリスも絶好調。いつでもいけますよ」

 ――そして、優志郎はハコのサポートもこなす。
 ハコは怪盗として呪物を盗み出そうとしているのだ。
 身の丈ほどある『モノリス』と呼ばれる直方体の箱、それが彼女の武器。
 モノリスはあらゆる変形機構を備えており、あらゆる機械にも武器になる。もちろん怪盗になるために必要なアイテムにも変形可能である。

 ハコの合図を受けると、優志郎は新しいオークションの商品の運搬警備にあたる警備員に声をかけた。

「ウェーイwここはオレに任せとけばオールオッケーじゃん?wwいてら~ww」

 そうして、わざと警備員をその場から離れさせるというサポートを行う。

「ウェイウェイwあとは頼むぜハコちゃんww一発ぶちかましてくださいよww」

「優志郎さん、グッジョブなのです。いい仕事してますね。――さて、レクタングル・モノリス」

 モノリスはその姿を自在に変え――呪物を覆っているガラスケースの解錠装置に変形した。
 なるべく破壊音を立てず、こっそり静かに盗み出すのがスマートな怪盗というものである。
 カチカチカチ……とモノリスが自動で鍵を解除していき、ものの10分ほどでケースを開けて中の呪物を取り出した。『呪物』というからには直接触ると呪われそうなので、布で覆って持ち上げる。

「さあ、あとはトンズラですよ」

「ウェーイwなんだか順調じゃん?ww」

 呪物を抱えて、オークション会場から脱走を図る√能力者たち。
 ここまでは何の問題もなく成功である――《《奴ら》》の邪魔が入るまでは。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​ 成功

第2章 集団戦 『狂信者達』


POW 狂信の斧槍
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【狂信の斧槍】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【怪異への狂信により得た魔力】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
SPD 狂信の旗印
事前に招集しておいた12体の【狂信者達】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[狂信者達]全員の反応速度が半減する。
WIZ 狂信の炎
【教主】から承認が下りた場合のみ、現場に【魔力砲『信仰の炎』】が輸送される。発動には複数の√能力者が必要となる代わり、直線上の全員に「発動人数×2倍(最大18倍)」のダメージを与える。
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「――待て、お前たち! 止まれ!」

 呪物を盗みおおせて会場から脱出した√能力者たちを取り囲む謎の集団。
 あなたは「何者だ!」と正体を尋ねるかもしれない。
 何しろ、奴らの格好は怪しすぎる。
 黒ずくめの格好をした集団は名乗ることはなく、「その聖遺物を渡せ!」と迫ってくる。
 どうやら、この呪物を狙っている狂信者たちのようだ。
 奴らを退け、呪物を守らなければならない。
志藤・遙斗
【アドリブ・共闘歓迎】
タバコに火を付けながら
「やっと現れましたか、待ちくたびれましたよ。」
「一応、確認なんですけど、大人しく捕まる気は有りませんかね?」
「これでも警官なんでね、聞かないといけないんですよ。」
「はぁ、ダメですよね。やっぱり、仕方ない。抵抗する意思を確認。これより実力を行使する。」

戦闘時
刀と銃を使用して、攻撃を行う。
能力は「正当防衛」を使用。ヒット&アウェーで敵を翻弄しつつ、無力化していきます。

戦闘後
武器をしまいながら
「まったく、手間をかけさせないでください。報告書に書く内容が増えるじゃないですか」

「やっと現れましたか、待ちくたびれましたよ」

 志藤・遥斗はタバコに火をつけながら、狂信者たちを睨みつける。

「一応、確認なんですけど、大人しく捕まる気は有りませんかね? これでも警官なんでね、聞かないといけないんですよ」

 しかし、遥斗の忠告に、狂信者のリーダーらしき男は鼻を鳴らした。

「フン、政府の狗か。我々の目的は政府などには囚われない、もっと高みにあるのだ。全ては楽土に至り、全ての人類を救いに導くための――」

「はぁ、ダメですよね。やっぱり、仕方ない。抵抗する意思を確認。これより実力を行使する」

「最後まで聞け人の話をォ――!!」

 遥斗は狂信者たちの言葉には耳を傾けず、長々とした説教の間に吸い終えたタバコを携帯灰皿にしまうと、刀と銃を抜き、戦闘態勢に入る。

「さて、やるか。悪いが【悪】は斬る!」

 遥斗の身体に殺戮気体となったタバコの煙が纏わる。
 彼がタバコを吸っていたのは、単なる嗜好ではない。
 その√能力――『|正当防衛《セイギシッコウ》』が発動したとき、遥斗の身体は霧のように姿を消した。
 と思えば、狂信者の一人が斬撃で吹っ飛ばされ、痛みの悲鳴を上げる。

「なッ――!?」

 ――否。消えたのではない。速すぎて見えないのだ。
 √能力により、移動速度が実に3倍に跳ね上がる。
 しかも、ヒット&アウェーで狂信者に攻撃が当たったかと思えば既にそこにはいない。
 狂信者たちは翻弄され、その強さに震撼した。

「まったく、手間をかけさせないでください。報告書に書く内容が増えるじゃないですか」

 気絶した狂信者の首根っこを掴みながら、遥斗はため息をつく。
 まずは一人、逮捕である。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

オーリン・オリーブ
【アドリブやコラボ大歓迎】
吉方位に向かってお散歩していたら何やら事件が。これはいけませんほ。義を見てせざるは勇なきなりほ。

呪物を持ってる人に迫る狂信者をウィザードフレイムの炎の壁でブロック。
一瞬の炎でも炎は視界を通しませんほ。その一瞬が隙になるのだほ。

万一それでも迫るならば、その呪物我輩にヘイっパスほ! フクロウの機動力みせたるほー!(必死)
我輩知ってるほ。日本のスポーツはパス回しが武器なんだと。次よろしくほ(他の√能力者にパスする)

ジョイを伴わない邪悪なオカルトは潰えるべしほ。

「吉方位に向かってお散歩していたら何やら事件が。これはいけませんほ。義を見てせざるは勇なきなりほ」

 通りすがりのオーリン・オリーブは√能力者たちに助太刀することにした。
 呪物を所持している√能力者に迫る狂信者たちをウィザードフレイムの炎の壁でブロック。

「ぬっ……!? 小癪な!」

 一瞬の炎だとしても炎の壁は狂信者たちの視界を遮る。
 その隙を突いて、呪物を持った能力者を逃がそうとした。

「――キ、キエェェェイ! 増援を呼べ! なんとしても聖遺物を捕まえろォ!」

 狂信者のリーダーがヒステリー気味に『狂信の旗印』を上げると、事前に招集していたのか、さらに12人の狂信者たちが集まってくる。
 12人もの狂信者たちが呪物に迫る――!

「それなら、その呪物我輩にヘイっパスほ!」

 √能力者から呪物の入った包みを預かり、「フクロウの機動力みせたるほー!」と逃げ回った。
 空を飛び回るオーリンには流石に手が届かず、狂信者たちは「そいつをよこせェ!」と必死にジャンプしながら追い回す。

「我輩知ってるほ。日本のスポーツはパス回しが武器なんだと。次よろしくほ」

 そう言って、オーリンは次の√能力者に呪物をパスするのであった。
 ジョイを伴わない邪悪なオカルトは潰えるべし。
 狂信者たちは息を切らしながら、「ま、待てェ……!」と執拗に呪物を追い回す。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

茶来・優志郎
「ちょw待っw
見るからに怪し過ぎるっしょww
…ま、そういう分かりやすいの嫌いじゃないぜ──変身!!」
という訳で狂信者の方々から呪物を守るべく戦います。
戦闘では【早業】【残像】【ダッシュ】等を駆使してスピードで翻弄しつつ、【ソードブレイザー】や【ケンセイン・シューター】で攻撃、【レオペルセウスフォーム】でトドメ……という感じのスタイルで望みます。
もちろん人助けが何より大事なので、サポートが必要そうな方がいればそちらも忘れません。
無事に狂信者たちを退けられたら
「ウェーイw
狂信者くん見てるぅ?ww
もっとこうさあ、アニメとかゲームで悪事のやり方勉強したほうがマジ良くね?」
とチャラってみたい所です(

「ちょw待っw見るからに怪し過ぎるっしょww……ま、そういう分かりやすいの嫌いじゃないぜ──変身!!」

 茶来・優志郎は呪物を守り通すため、狂信者たちに戦いを挑んだ。
 彼がダッシュすれば残像で敵を翻弄し、光の武装剣ソードブレイザーや牽制用のレーザー銃ケンセイン・シューターを扱う早業で次々と狂信者の数を減らしていく。

「あっという間にエンディングじゃんwこれで決めるぜ――レオペルセウスフォーム!」

 それは獅子座とペルセウスをモチーフにした強化フォーム。
 パワーと跳躍力が2倍になり、新たな武器イージスレオブレードを手にした優志郎に敵はなし。

「ぐわァァァ――――ッ!!!」

 狂信者、爆散。
 それはもう特撮もかくやという炎を吹き上げて爆発した。
 とはいえ、なぜか傷は浅い。

「ウェーイw狂信者くん見てるぅ?wwもっとこうさあ、アニメとかゲームで悪事のやり方勉強したほうがマジ良くね?」

 優志郎の圧倒的なワンサイドゲームに狂信者たちは震え上がる。

「うわーん、リーダーもう無理ですぅ! この教団やめさせていただきますぅ!!」

「こら待てお前たちィ!!」

 狂信者たちのリーダーが招集した12人のうち半分は√能力者に打倒され、もう半分は教団を抜けて逃げ出した。
 残っているのはリーダーと、彼の右腕である敬虔な信者の2人だけ。

「勝てるのか……? 我々だけで……?」

 数の利を失った狂信者たちの声は震えている。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

柳生・友好
※連携・アドリブ大歓迎
判定:WIZ

普段は退屈で物腰柔らかいのに見えそうだが、いざ戦うとなれば雰囲気は凛々しくなる
自分なりに事態解決に力を尽くしながら戦闘自体を楽しむ

【活刃・雷之太刀】で速度を上げる
【演技】で鈍い動きを演じて『信仰の炎』を誘導し、同時に敵の狙いを【見切り】で見極める
スピードを活かし、間一髪なところで砲撃を避けたから【カウンター】の「雷討」を叩き込む

人間ーーには見えたけど、話が通じる相手じゃなさそうだね
なら、実力行使しかない、か
僕としては、悪い話じゃないかも

「人間――には見えたけど、話が通じる相手じゃなさそうだね。なら、実力行使しかない、か」

 柳生・友好はやむを得ず、といった態度であったが、実のところ、彼にとっては悪い話ではない。事態解決のためという名目を得ながら、戦闘を楽しむ傾向があるからだ。

「ぬぎぃぃぃ、また√能力者が増えたァ!」

 狂信者のリーダーが地団駄を踏んでいる間に、彼の右腕の信者が「教主様から『信仰の炎』の発射許可が降りました」と連絡を取った。

「でかした! この聖なる炎で√能力者どもを一網打尽に消し炭にしてくれるわァ!」

 狂信者のリーダーと信者の二人でえっほえっほと魔力砲を運ぶ。
 柳生は「わぁ、強そうな武器。まいったなあ」と魔力砲を避けようと走るが、その足は遅い。

「クケケケ、そんなノロマで避けられるものか! √能力者滅びるべし!!」

 柳生を焼き尽くそうと発射された狂信の炎が迫る――!
 ……しかし。

「――うん、思ったほど速度はないんだね」

 柳生は魔力砲を見切って間一髪で躱す。その身体には雷霆が纏われていた。
 ――|活刃・雷之太刀《カツジン・カミナリノタチ》。自身の移動速度が3倍に跳ね上がる柳生の√能力。

「魔力砲を引き付けるために足が遅い演技をしたけど、わざと足が遅いふりをするのって、逆に負担かかるよね」

 柳生の一言に、狂信者たちはとんでもないものの相手をしていることに気づき、震え上がるのみである。
 しかし、彼らが後悔している時間の余裕はなく。
 カウンターとして柳生が放った「雷討」の一撃が雷のように振り下ろされた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

第3章 ボス戦 『神隠し』


POW 攫う『かみのて』
【虚空より生える無数の『かみのて』】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
SPD 増殖する『かみのて』
自身の【かみのて】がA、【かみのうで】がB、【かみのかいな】がC増加し、それぞれ捕食力、貫通力、蹂躙力が増加する。ABCの合計は自分のレベルに等しい。
WIZ 荒ぶる『かみのて』
【虚空より生える『かみのて』】により、視界内の敵1体を「周辺にある最も殺傷力の高い物体」で攻撃し、ダメージと状態異常【掴む腕】(18日間回避率低下/効果累積)を与える。
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

 √能力者たちの活躍により、狂信者たちは次々と撃破された。

「ぐぅぅぅ……! このままで終われるものか!」

 しかし、狂信とはいえ信仰の力は強く、狂信者たちは最後の力を絞って祈りを捧げる。

「神よ、聖遺物に封じられし神よ! どうか、あなたの復活のために、我らを贄に――!」

 祈りが捧げられた途端、√能力者の所持していた呪物が割れ、中に封じられていた「それ」が姿を現す――!
 同時に、贄に捧げられた狂信者たちは、呪物に封じられていた『神』の手の一部と化したのであった。
 あなたたちは呪物から復活した『神』と対峙し、それを滅ぼさなければならない。
 事件は最終決戦にもつれ込んだ。
クラリス・メルトダウン(サポート)
トランプから生まれた付喪神のクラリス・メルトダウンです。
トランプを使ったマジックを基にした技や、トランプを使うゲームをイメージした能力を使えます。
あと、それ以外のカードを使って様々な能力を使うことが出来るのですが、例えばプロ野球選手のカードなら、野球の技術と野球選手の恰好を、トレーディングカードならそのカードに描かれたクリーチャーの力とソレモチーフの恰好を、みたいな感じです。

○ユーベルコードは何を使っても構いません。(R18を除いて)彼女の個性(設定)を活かしてくれると大歓迎です。よろしくお願いします。
久遠・マリーツァ(サポート)
こんにちは!
わたし、ステキな物を探してるんです
あなたの好きなものはなんですか?

はえ?
おしごとですか?
たたかいですか?
なんでも頑張りますよっ
レッツチャレンジです!
だって、困ってる人を放ってはおけないでしょう?

可愛い小物も、美味しい食べ物も、綺麗な景色も、大好き
なんでも楽しんじゃう
みんなで楽しく、笑って過ごしたい
けど、やるときはやるタイプ

攻撃より、サポートや回復の優先度を上げがち

白い長毛種の子猫
猫耳尻尾の少女の姿のときもある
距離ナシ気味に人懐っこいが相手の嫌がることはしない
夢野・きらら(サポート)
獣妖「紙魚」の|古代語魔術師《ブラックウィザード》×決戦型WZ「マスコバイト」、容姿は銀髪碧眼の人間に見えます。
普段の口調は誰に対しても(ぼく、あなた、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )、お腹が減ると不機嫌(ぼく、キミ、だね、だよ、だよね、なのかな? )。

獣妖の知識欲(=食欲)で生きており、人間の常識から外れた言動を度々取りますがシナリオに協力的です。
情報収集や対人交渉などはマメにやりますが、戦闘に関して知識はあるものの非常に大雑把で、困ったら決戦型WZ「マスコバイト」や量産型WZを魔法で呼び出して敵をパワーで押し切るような戦い方をしようとします。

助けた人から謝礼があるなら本を希望。
ゼロ・ロストブルー(サポート)
・怪異事件を扱う雑誌のルポライターで、√汎神の事件には取材の体で巻き込まれます。
・非能力者だが、元いた世界で冒険者だった為ある程度は戦える(技能や、周辺の物を使用)
・危険な取材時は双斧を持って行きます
・男性的で優しい口調、観察し冷静に対応する
・性格は温和、巻き込まれた人(特に子供)がいるならなんとかしてあげたい。
・迷惑行動や裏切り等はしません&やった人に注意や窘める勢い。
・事件中は状況を手帳にメモ。終わったら、写真撮ったり能力者にインタビューをして記事を作ります。が、広げない方が良い(被害者や、保護された者の詳細など)情報は出しません。倫理観は高いです。
「こんな世界でも、俺たちは生きている。」

「あれ、神っていうかただの怪異ですよね!?」

 世界の危機に駆けつけたクラリス・メルトダウンは、呪物に封印されていたという『神』と崇められていたおぞましいものを見て目を疑った。
 美しい巫女のような女性と、その後ろにある大量の手。
 見ようによっては魅惑的なもので獲物を釣り、食らう深海魚のようでもあるだろう。

「とにかく、こういう場合は――」

 クラリスはカードを取り出し、読み込む。
 彼女の√能力【|変化させる選択肢《カード・コネクト》】により、読み取ったカードに関する姿に変身するのである。
 今回、クラリスが変身した姿は――。

「神、鬼、あるいは妖怪……そういったものが跋扈していた√EDENの昔の時代、悪い怪異を斬り捨てていた侍がいたらしいですね?」

 彼女が変身したのは平安時代の女剣士。そういったゲームのキャラクターの姿のようだ。
 そのカードの特徴により、【怪異に対する殺傷能力、対処能力】が2倍になり、新武器【|適応する手札《コネクト・ウェポン》】として怪異殺しの日本刀を装備した。

 そんなクラリスに向かって、勢いよく伸ばされる『かみのて』――!

「どれだけ手を増やしたって無駄ですよ! 刀のサビにしてあげましょう!」

 彼女は日本刀を振りかざし、『かみのて』を次々と斬り落としていく。
 平安時代をイメージした着物も動きに合わせて揺れ、優美な姿に見えるであろう。

「はえ? おしごとですか? たたかいですか? なんでも頑張りますよっ! だって、困ってる人を放ってはおけないでしょう?」

 久遠・マリーツァはみんなを助けるために、猫耳尻尾の少女の姿でやってきた。
 |神聖祈祷師《ホワイトクレリック》としての役目をこなすため、祈りに応えて淡く輝く花韮の花がくるくる回りながら飛ぶ、自律式竜漿兵器【*きらり】で、サポートや回復を優先する。
『かみのて』がどんなに激しく仲間を攻撃しても、それに対抗するように高速詠唱すれば、たちまちのうちに傷が癒えていくのであった。
 それならばと、もしも『かみのて』がマリーツァ自身を狙うならば。

「あなたのお顔……ちゃーんと覚えましたから、ね?」

 ――|Re:shot《リベンジ・ショット》。
 敵に攻撃された直後にスマホのフラッシュを光らせれば、『かみのて』にダメージが返ってくる上に、マリーツァの受けた傷は全回復する。
 彼女の完全防備に、『神』ですら忌々しいと唸り声を上げるであろう。

 夢野・きららは「神……いや妖怪……? どちらでもいいけれど戦闘とは、ずいぶん難儀だね」と独りごちた。

「うーん……情報収集とか対人交渉ならもう少し丁寧にやるのだけど。まあ、困ったときにはこれが一番だよね」

 そう言って魔法で呼び出したのは決戦型WZ「マスコバイト」。体高2.5mの白いパワードスーツ型鹵獲兵器「ウォーゾーン」の決戦仕様タイプである。『神』ですらも見上げるほどの巨大な体躯。いくら『かみのて』が増殖しようと、腕で掴み、まとわりつこうと、気にせず動くだけで全て引きちぎってしまうのだった。
 さらに√能力【|WZ小隊《ウォーゾーン・スクワッド》】により、事前に招集しておいた12体の量産型ウォーゾーンを指揮して『神』を取り囲み、一斉に袋叩きにする。その絵面は明らかにオーバーキル。

「――さて、そろそろ鎮まる気はないかな? 場合によってはこのまま決戦モードに移行して、完全にすりつぶして消滅させてもいいんだけど」

 こうして、きららは戦闘に関する知識はあれども、非常に大雑把に、敵をパワーで押し切る戦法を得意としていたのであった。力こそパワーである。

 ゼロ・ロストブルーは「神の復活か、ずいぶん厄介なことになったな……」と状況をメモしていた手帳をポケットにしまった。
 彼は怪異事件を扱う雑誌のルポライターである。このたび、『神降ろしの呪物』を狂信者の集団が狙っていること、呪物が闇オークションに出品されるなどの情報をつかみ、取材の果てにここまで追いかけてきたのだが――。

「まあ、取材で危険に巻き込まれるなんてよくあることだ。それを承知の上での仕事だからな」

 こんなこともあろうかと、危険な取材時は双斧を携帯している。
『かみのて』が彼に襲いかかれば、次々と伸びてくる手を両手に持った斧で薙ぎ払い、攻撃を見切って巫女の方へ投擲することで怯ませ、と縦横無尽の活躍を見せた。
 彼は非能力者ではあるが、元いた世界で冒険者だったため、戦いには慣れており、戦闘に関する知識もある。

「これが終わったら、写真を撮ったりインタビューしたり、忙しくなるからな。残業はしたくないもんだ」

 終始、穏やかな口調のまま、『神』に対峙し、斧を持って狙いすました。その鋭い視線は、只者ではないことを感じさせる。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​ 成功

志藤・遙斗
【アドリブ・共闘歓迎】
タバコに火をつけながら
本当に神を降ろすとか正気なんですかね。あの人達は
ッチ、厄介な事になったが、降りたものは仕方ないですね。
(武器を構えて)
アナタは特に恨みは無いですけど元の暗闇に戻ってもらいます!

戦闘時は刀と銃を使用して戦う。
能力は正当防衛を使用。
速度を上げてヒット&アウェイで敵を翻弄しながら攻撃します。

戦闘後
「コレで任務完了ですね。」
「さてと、カフェで報告書を書きつつ休憩しますかね。」
と、ぼやきながら何事もなかったように日常に戻ります。

 志藤・遥斗は、眉間にシワを寄せながらタバコに火をつけていた。

「本当に神を降ろすとか正気なんですかね。あの人達は……ッチ、厄介な事になったが、降りたものは仕方ないですね」

 |警視庁異能捜査官《カミガリ》としても、この事態を悠長に見逃すわけにはいかない。
 吸い終えたタバコを携帯灰皿にしまい、刀と銃を構える。
 降臨してしまった『神』を見据えて、戦いを挑んだ。

「アナタは特に恨みは無いですけど元の暗闇に戻ってもらいます!」

 先ほど吸っていたタバコの煙が、殺戮気体となって遥斗の身体に纏わる。

「――|正当防衛《セイギシッコウ》。悪いが【悪】は斬る」

 次の瞬間、彼の姿が掻き消えた。
 かと思えば、『かみのて』の一本が斬り落とされる。
 √能力【正当防衛】により、移動速度が実に3倍に跳ね上がった遥斗は、ヒット&アウェイで斬った瞬間には既にそこにはいない。『かみのて』が彼を捕まえようとしても空を掴むばかりで、『神』はすっかり翻弄されていた。
『かみのて』は次々と斬り落とされていく。

「俺も残業はしたくないのでね、そろそろ終わりにしますよ」

 遥斗の雰囲気が変わったことに気づいたのか、『神』は最後のあがきを見せる。
『かみのて』を増殖させ、本体なのであろう巫女を守るように、いくつもの手を重ねて防御壁を築く――。

「いくら分厚くしようとも無駄ですよ。――【霊剣術・|朧《オボロ》】」

 遥斗が瞬時に巫女と、それを守る手の壁に近づいた瞬間。
 ――彼の刀が、重なる手を全て貫き、巫女の心臓に届いた。
【霊剣術・朧】は、装甲を貫通する力を持っている。いくら守りを固めようとも、その剣は必ず獲物を屠る。
 巫女の姿をした何かは、甲高い悲鳴を上げ、『かみのて』の群れとともに消滅した。

「コレで任務完了ですね」

 遥斗はゆっくりと手に持っていた武器をしまう。

「さてと、カフェで報告書を書きつつ休憩しますかね……」

 そうぼやきながら、何事もなかったかのように日常に戻っていく。
 こうして、√EDENを危機に陥らせた事件は、いつものごとく最初から存在しなかったかのように解決したのであった。
 しかし、その平和の裏には√能力者の活躍があったことを忘れてはならない。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

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