シナリオ

『クヴァリフの仔』を我が手に

#√汎神解剖機関 #クヴァリフの仔

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 #√汎神解剖機関
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●召喚儀式の拡散
「みんなは『クヴァリフの仔』を知ってるかにゃ?」
 それは仔産みの女神クヴァリフの肚より産まれし、怪異の幼生である。ぶよぶよとした触手状の怪物であり、それ自体はさしたる戦闘力を持たないものの、他の怪異や√能力者と融合することで宿主の戦闘能力を大きく増幅させることができる。
 星詠みである百日紅・つづり(物語蒐集者・h02738)がゾディアック・サインから読み取った予知によれば、今回の事件はそれが関係するものであるらしい。
「どうもクヴァリフは、自分の『仔』の怪異の召喚手法をいろんな人にばら撒いているみたいなのにゃ!」
 そうして召喚儀式を知った中に、怪異を崇めるカルト教団があるそうだ。
「このカルト教団は、楽園に連れて行ってくれるっていう怪異を崇めているみたいだにゃ」
 その信仰対象は特別な名前を持たず、ただ『かみさま』と呼ばれているようだ。カルト教団の信者は、かみさまにクヴァリフの仔を捧げることで、楽園への到達を目指しているようだ。
「そんなの放置できないにゃ!」
 というわけで、その儀式場へと乗り込んで、クヴァリフの仔を確保することが今回の任務の目的となる。このクヴァリフの仔からもまた、人類の延命に利用可能な新物質を得られる可能性は高い。可能な限りクヴァリフの仔は生きた状態での回収を目指してほしい。

「でも、儀式場の場所は予知でもわからなかったにゃ。だから、先ずはこの教団を調査して、儀式場の場所を見つけるのにゃ!」
 教団は山奥の村の一角を買い上げ、そこに拠点として集会場を立てているようだ。そこに侵入するのが一番確実だが、それ以外にも教団の過去などを調査すれば、求める情報に近づけるだろう。
「儀式場の場所がわかったら、そこに突入してクヴァリフの仔を確保するにゃ!」
 当然狂信者の妨害や、場合によっては怪異本体と遭遇するかもしれない。それらをすべて排除して任務を果たすのだ。

「みんなの綴る素敵な物語に期待しているにゃ」
 つづりが任務の説明を終えると、√能力者達はカルト教団の調査に向かって出発したのであった。

マスターより

夢幻
●マスターの夢幻です。

●章構成
 1章:冒険『カルト教団調査』
 2章:冒険『無限ループってこわくね?』or集団戦『狂信者達』
 3章:ボス戦『????』or集団戦『????』
29

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第1章 冒険 『カルト教団調査』


POW 身元を偽り、教団に潜入する
SPD 教団が起こした過去の事件を調べる
WIZ 教団の教義から事件に関わる目的を暴く
√汎神解剖機関 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夜縹・熾火
連携&アドリブ歓迎
◆行動◆
ダークウェブで情報収集、教団の教導方針把握、勧誘の場に赴いて信徒の身分を入手。仮に試験があっても倫理観を欠落している自身の都合を最大限利用し、彼等が課すであろう問題を上回る解答でカルト内に於ける社会的信用も得ておく。躊躇う事無く信者の手を握って熱弁して魅せようか。
◆心情◆
若い身空で…なんて不審に思うかもしれない。だけど私は常々考えていたのさ。倫理なんて言葉は己を暗愚へと貶める。凡人は目で見た物しか信じない。かみさまは常に手を差し伸べてくれているのに目を背けたのはどっちだ、と。そんな時にキミ達の活動を耳にしたんだ!酷く感銘を受けたよ。私の他にも信ずる者達が居たのだと!
紅河・あいり
身元を偽るのは得意よ。でも、信じさせるのは別の話よね。
ここは信仰に救いを求める人たちの集まり。
自然に受け入れてもらうには、彼らの共感を得るのが早道かしら。

「私は導きを求めてここに来ました」
「私の居場所は何処にもないのでしょうか。その答えが知りたくて」

<行動>
【変装/正体を隠す】で身元と能力を偽り、一般人として教団の集会場に侵入する
「誰も自分を認めてくれない」的なネガティブ思考、仕草、表情にて心の弱さを【演技】し、それを受け入れて貰う
念のため√能力は使わない

<補足>
【欠落】故に人に負の感情を抱かない。但し必要なら演技
偽りの身元は自由にお任せ。本来の身元を少し偽る感じでも、全然違う職業でもOKです

 星詠みの話によれば、カルト教団が『クヴァリフの仔』を召喚しようとしているそうだ。そこで、√能力者達は予知でも判明しなかった儀式場の場所を探すために動き出した。
 そのためには、やはりカルト教団に潜入して調査するのが一番だ。夜縹・熾火(精神汚染源・h00245)と紅河・あいり(クールアイドル・h00765)は山奥にある村を訪れ、カルト球団の集会場で信者の男性と入信の面接に臨んでいた。

「やあ、よくこんなところまで来てくれたね」

 熾火がダークウェブで手に入れた情報によれば、この教団はあまり積極的な勧誘は行っておらず、噂を聞き付けた人が直接この拠点に訪れ、入信しているようだ。そのためにたんに入信希望と言うだけでなかなか好印象の様子だ。

「それで、うちの教義は知っているよね?」
「はい、『かみさま』が楽園に連れて行ってくれるのですよね?」

 信者男性の質問に、あいりは事前情報として聞いていた内容を返す。このかみさまは怪異に他ならず、そんなものを崇めている教団がまともなものであるはずがない。しかし二人は教団への嫌悪感などは心の底に隠して面接を続ける。

「うんうん。じゃあ、どうして入信を希望するのかな?」

 その質問に、まずは熾火が答えを返す。

「若い身空で……なんて不審に思うかもしれない。だけど私は常々考えていたのさ。倫理なんて言葉は己を暗愚へと貶める。凡人は目で見た物しか信じない。かみさまは常に手を差し伸べてくれているのに目を背けたのはどっちだ、と!」

 彼女は信者の手を握り、用意してきていた内容を熱弁する。

「そんな時にキミ達の活動を耳にしたんだ!
 酷く感銘を受けたよ。私の他にも信ずる者達が居たのだと!」

 それを聞いて、信者の男性は笑みを浮かべる。

「おお、素晴らしいね! ぜひ一緒にかみさまを信仰しよう。
 そちらの君はどうかな?」

 熾火は合格のようだ。続いて話を向けられたあいりが質問に答える。人気アイドルである彼女は身元を偽り、ただの高校生としてこの場に来ていた。

「私は、かみさまの導きを求めてここに来ました」

 偽りの身分に合わせて、彼女は信者の共感を得るように話を続ける。

「学校でみんなに無視されるようになって……
 私の居場所は何処にもないのでしょうか。その答えが知りたくて」

 そこまで酷いものではないのだろうが、学校でいじめられていることを話し、自身の居場所としての楽園を望むというあいりに、信者の男性は何度も頷いた。

「そうかそうか。きっとかみさまはそれに応えてくれるはずだ。
 二人とも一緒にかみさまを信仰しよう。そうすれば、きっと楽園に行けるはずだ」

 これで侵入成功だ。二人ともかなりスムーズに面接を突破することができた。

「いやあ助かるよ。ちょうどもうすぐ大きな儀式の予定があってね。
 人手が欲しいところだったんだ」

 都合よく儀式に関係する話が出たので、二人はその内容や場所について不自然にならないように質問し、内容を聞き出していくのであった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

アダン・ベルゼビュート
アドリブ歓迎

楽園に連れて行く怪異
加えて、クヴァリフの仔を用いての楽園到達か
其れに縋るしか術が無かったのだとしても、俺様個人としては共感しかねるがな

一先ず、調査を行おう
星詠みは確か
『教団は山奥の村の一角を買い上げた』と言っていたな

其処の土地を売った者
或いは不動産屋について詳しく調べる事にしよう
『警察手帳』を手にして
極秘捜査の為と伝えた上で情報提供を求める

教団の過去に繋がる情報が出るかは分からぬが……どの様な土地なのか、隠れ潜むのに適している場所が含まれるか
儀式場の手掛かりになりそうな事は細かく尋ねる
もし地図があれば儲けものだ

外れた時は致し方あるまい
山奥の村に出来る限り近い場所で聞き込みを行う

「星詠みは確か、『教団は山奥の村の一角を買い上げた』と言っていたな」

 アダン・ベルゼビュート(魔蠅を統べる覇王・h02258)は集会場への潜入ではなく、別の方向からカルト教団の儀式場の情報収集を行う。教団が土地を購入したとなれば、その取引の情報が残っているのではないかと、彼は近くの街の不動産屋を訪れていた。

「極秘捜査の為だ。あの土地の取引について、俺様に話してもらおうか」

 彼が厨二病を拗らせているせいか少々高圧的な態度だが、『警察手帳』を目にした不動産屋は委縮しつつも話し始めた。

「ああ……あの村の土地だよな? ちょっとしたトラブルがあったからよく覚えているよ」
「トラブルとはなんだ?」

 気になる言葉にアダンが突っ込むと、不動産屋は詳しくその内容を説明する。

「いやね。村の土地の方は問題なかったんだが、あの教団は聖地だなんだの言って、近くの山も欲しがったんだよ。そっちは地主さんが難色を示したんだが……宗教だからそのほらアレだろ? 教団の熱意と言うか迷惑行為に折れて、山の半分くらいも売ることになったんだよ」
「なるほど聖地か……その辺りの地図はあるか?」

 どうも教団は集会所の付近だけではなく、山の一部も手に入れたようだ。聖地とは、いかにも怪しい。アダンはその周辺の地図を入手すると、不動産屋を後にするのであった。

「しかし楽園に連れて行く怪異……
 加えて、クヴァリフの仔を用いての楽園到達か。
 其れに縋るしか術が無かったのだとしても、俺様個人としては共感しかねるがな」
🔵​🔵​🔵​ 大成功

カンナ・ゲルプロート
馬鹿らしいわね。殺されて楽園へGOされるのが目に見えているのに
拠点を集中的に調べるわ
影に住まう烏と、蝙蝠と黒猫を使って、拠点の遠くから安全に情報収集
視覚情報と音声情報は常にチェックして、信者らしき者の行動や言動から些細な情報でも漏らさない
後はスマホを使って教団の行いとかも調べたり、村人に教団の動向や言動を尋ねたり、サイコメトリーで記憶の断片で情報集めたりね
余り目立った動きはしたくないので、聞き込みの際は使い魔に周囲を見張らせ、誰かに話を聞かれていない確信を得てから聞き込むわ
カルトの召喚儀式とかさも大げさにやりそーだから、道具とかの用意で目立ちそうだし何かしら動きはあるはずだわ
※アドリブ連携歓迎

「馬鹿らしいわね。殺されて楽園へGOされるのが目に見えているのに……」

 教団の調査のため、拠点のある山奥の村へとやって来たカンナ・ゲルプロート(陽だまりを求めて・h03261)は、嫌悪感を隠さずにそう呟く。楽園の詳細は不明だが、死後の世界と言うのは一番ありそうなところだ。とはいえ信者たちは信仰対象が怪異であるとは知らないので、仕方ない部分もあるかもしれない。

「おいで。あの建物を探ってね」

 カンナは自身の影から烏、蝙蝠、黒猫と3種の使い魔を呼び出すと、偵察の指示を出した。視覚や音声をカンナと相互共有できる彼らを用いることで、安全に情報収集することができる。また、山奥の村ということで、動物の存在が不自然に思われないのも都合が良い。

「今の教団の指導者は巫女の女の子なのね。いつの間に変わったの?」

 スマホで調べた情報ではこの教団の指導者は設立者である胡散臭い老人だったはずだ。しかし、情報収集の中で彼の存在は全く出てこない。かわりに『かみさま』の声を聴けるという巫女の少女がその座に収まっていた。

「怪しいわね。儀式を主導しているのもその巫女の子みたいだし……」

 怪異の声が一人だけ聞こえるというならその少女も……と言う可能性は高そうだ。そして儀式に必要な物資の調達も完了済みで、明日にも儀式が行われるであろうという情報も得ることができた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

澄月・澪
クヴァリフかぁ……怖い神さまだったけど、悪い神さまって感じでも無かったんだよね。
クヴァリフなりに、理由があってこんなことをしてるのかな。
でも、神さまの思いがなんであっても、それが結果的に√EDENや√汎神解剖機関の皆が傷つくことに繋がるなら止めないと。

魔剣「オブリビオン」の力で魔剣執行者に変身、予知にあった山奥の村に潜入して情報を探るよ。
√能力を使って視覚以外の探知から逃れ、建物や木の陰を渡り歩いて怪しい人たちが会話してたり、資料が置いてあるところがないか捜索。

こっそり隠れて立ち話を盗み聞きしたり、資料から人が集まったり何かを運んだりする予定がないか調べたりすることで儀式場の場所を調査するね。

「クヴァリフかぁ……怖い神さまだったけど、悪い神さまって感じでも無かったんだよね。
 クヴァリフなりに、理由があってこんなことをしてるのかな?」

 澄月・澪(楽園の魔剣執行者・h00262)は過去の任務で仔産みの女神クヴァリフと遭遇している。彼女はその時の印象からその行動に推測を立てているが、そもそも怪異を理解しようとすること自体が不可能とは言わずとも、かなり困難なことである。

「でも、神さまの思いがなんであっても、それが結果的に√EDENや√汎神解剖機関の皆が傷つくことに繋がるなら止めないと」

 どの道√能力者としてやることは変わらない。澪も星詠みから得た情報を元に、クヴァリフの仔を召喚しようとするカルト教団の儀式場の調査を行う。

「そーっとそーっと……」

 魔剣『オブリビオン』の力で魔剣執行者に変身した澪は、教団の拠点である山奥の村の集会場へと潜入する。√能力『瞬間忘却』をもってすれば、音やカメラ、魔術でさえも彼女を感知することは出来ない。肉眼で視認されることだけ気を付けて、澪は信者たちの会話から情報を集める。

「ふむふむ。儀式は山にある教団の聖地で行われるんだね」

 集まった情報から、儀式場の位置は概ね判明した。山の中腹に古びた祠と広場があり、そこを教団の聖地としているようだ。元々は別の何かを祀っていたであろうその祠を、伝承が失われてしまったのをいいことにこのカルト教団が乗っ取った形になる。

「ちょっと罰当たりじゃないかな?」

 信者に対して説得力さえあればいいということだろうか? そんな教団の儀式が成立すれば、何が起こるかわからない。澪は集会場から抜け出して、仲間の√能力者達と情報を共有するのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ノーバディ・ノウズ
先ずは潜入してこいってェ訳だな?
OK、お手のものの部類だ。

儀式上は不明でも教団の所在──少なくともどこを買い上げたのかはわかってる事だし【フレキシブル】に行こうか。
教団員が付けてる面やら、衣装やら──そう言うのがねぇならそれっぽく見える怪しげな面だけでもつけて教団員のフリをして潜入すんぜ。
あとは上手く教団員に紛れて、儀式上の所在を調べたり話を聞いて確認する。(使用技能:正体を隠す+コミュ力)

どうせならクヴァリフの仔の話も教団員の噂とかでチェックとかかけられりゃ万々歳だが……
そこまでは流石に高望みかね?
ま、ともかくあとは上手くやるとしよう。

「先ずは潜入してこいってェ訳だな?
 OK、お手のものの部類だ」

 潜入調査なら任せておけと、ノーバディ・ノウズ(WHO AM I?・h00867)は山奥の村にある教団の集会場へと潜り込む。顔に包帯を巻いた彼はいかにも怪し気ではあるが、怪我だなんだと上手く取り繕って、親し気に信者から儀式に関する話を聞いていく。

「もうすぐ儀式が行われるんだよな? 邪魔者が入らないといいが」
「心配するな。巫女様が儀式場への道へ術をかけたそうだ。選ばれた者以外は誰も聖地へはたどり着けんよ」
「へぇ、そいつは安心だ」

 どうやら儀式場までの路には特殊な術がかかっているようだ。特殊な腕輪を付けたもの以外は、いくら先に進もうとしても元の場所に戻ってしまうらしい。とはいえ、いくつか攻略手段はありそうだ。

「ところで、クヴァリフの仔だっけ? あんなもん召喚して平気なのかねぇ」
「ん? クバ……? なんだって?」

 どうも儀式の詳細については、教団員は把握していないようだ。詳細を知っているのは儀式を指導する巫女のみの様子だ。

(「こっちは外れか……まあ、十分な情報は集まったな」)

 後はこの情報を元に儀式場へ突入し、クヴァリフの仔を奪取しよう。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

第2章 冒険 『無限ループってこわくね?』


POW 裂帛の気合いで幻惑を吹き飛ばす
SPD ループの限界まで一気に走り抜ける
WIZ ループの法則性を見出して脱出手段を講じる
√汎神解剖機関 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 √能力者達の集めた情報を纏めると、以下の内容となる。
・現在の教団の指導者は『かみさま』の声を聞くことのできる巫女である。
・この巫女が儀式を主導している。
・儀式場は山の中腹にある教団の聖地である。
・儀式場までは一本道の山道で繋がっている。
・しかし、巫女が特殊な術をこの山道にかけており、侵入を妨害している。

 儀式場の位置は割れたものの、そこへと続く山道は巫女の術によって、先に進もうとしてもいつの間にか最初の場所に戻ってしまう。これを突破しなければ、儀式場へと到達することは出来ない。

 その攻略法としては、術を解析して解除するのが一つの手だ。
 また、ループすると言っても限界があるようで、短時間で何度もループすれば無理矢理突破もできるようだ。一般人には無理だろうが、√能力者の身体能力で山道を全力疾走すれば何とかなるだろう。
 他には、特殊な腕輪を付けた者はループの影響を受けないので、それを奪取してくるのもいいだろう。集会場に何人かいる上位の教団員が持っているはずだ。
アダン・ベルゼビュート
アドリブ歓迎

カルト教団の教団員でも
特殊な腕輪が無い場合、ループの影響を受けてしまう
其の事実を踏まえるならば
彼奴らもまた、戦う力を持たぬ一般人という事になるか
であれば……斯様な者達への暴行、強奪は避けたい

ループに限界があるのならば
覇王である俺様が取る選択肢は只一つ、ループを強引に抜け出すのみ!

√能力:終焉の焔掌
山道に入った所で発動
速度を更に上げるならば他の手段もあったが、あれは周囲の自然を巻き込む可能性が高い故
……だが、此れでも充分であろう

さて、俺様が容易く折れると思うなよ?
儀式場迄は一本道
難解な迷路に比べれば、容易い道程よ
√能力により上昇させた速度を以て、全身全霊で駆け抜ける!【限界突破】

「カルト教団の教団員でも、特殊な腕輪が無い場合、ループの影響を受けてしまう……
 其の事実を踏まえるならば、彼奴らもまた、戦う力を持たぬ一般人という事になるか?
 そうであるならば……斯様な者達への暴行、強奪は避けたいところだな」

 アダンは教団のメンバーに関してそう考察する。もっともループに関しては任務に参加する√能力者にも効いているわけで、教団員も一般人とは限らない。特に儀式に関わるような上位の団員ならば、√能力者の割合も高くなるだろう。とはいえ手荒な真似をすれば一般人が負傷する可能性も上がるため、彼の方針自体はまっとうなものだ。

「ループに限界があるのならば、
 覇王である俺様が取る選択肢は只一つ、ループを強引に抜け出すのみ!」

 そこで覇王を自称するアダンは正々堂々、正面からこのループを突破することに決めた。

「俺様の魔焔の前では斯様な術など無意味、それを証明して見せよう!」

 山道に入ったところでアダンは『終焉の焔掌』を発動し、3倍の速度で疾走する。他の選択肢もあったが、周囲の被害を鑑みてのチョイスだ。覇王もその内心はなかなか心優しい様子が伺える。
 舗装もされておらずグネグネと曲がった道は走り辛いが、√能力者の身体能力であればただ駆け抜けるくらいは造作もない。そうしてしばらく走れば、ループが発動して彼は初期位置に戻された。

「俺様が容易く折れると思うなよ?
 難解な迷路に比べれば、容易い道程よ!」

 迷う要素のないこの道ならば、後は体力と精神力の勝負だ。そしてアダンが1時間と経たぬ間に10度のループを繰り返したところで術の限界がきて、彼は戻されることなく先へ進むことができたのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

澄月・澪
その指導者の巫女さんがクヴァリフの仔を利用しようとしている√能力者なんだろうけど、いつの間にかあらわれた、かぁ……うー、人なのかなぁ。

ええと、この道をずっと行けばいいんだったよね。
腕輪を教団員の人から貰ってくるか、頑張って走り抜けるか……
教団員の人から貰って来る時に私たちのことがバレちゃったら困っちゃうし……ここは力づくっ。
√能力を使用して魔剣執行者に変身。
3倍になった移動速度のダッシュで山道を駆け抜けるよ。

ふぅ……あとは中腹にあるっていう聖地に向かうだけだね。
儀式が終わる前に、急がないと!

「その指導者の巫女さんがクヴァリフの仔を利用しようとしている√能力者なんだろうけど、いつの間にかあらわれた、かぁ……
 うー、人なのかなぁ」

 これまでの情報で、指導者の巫女こそがこの事件の中核であることは間違いなく、√能力者であろうこともほぼ確実か。もっとも怪異の声を聞けるというあたり、澪が危惧するように巫女自体も怪異なのかもしれない。
 そんなことを考えつつ、澪は儀式場へと繋がる山道へとやって来た。

「ええと、この道をずっと行けばいいんだったよね」

 その道は一本道ではあるが、特殊な腕輪無しではループしてしまう術がかけられているという話だ。

「教団員の人から貰って来る時に私たちのことがバレちゃったら困っちゃうし……
 ここは力づくっ!」

 √能力で魔剣執行者に変身した彼女は、強引にループを打破すべく、山道を走り出した。その方法での突破には短時間でループを繰り返す必要があるものの、移動力が3倍となった澪にはそこまで難しいことではない。10度ほどループを繰り返した後だろうか、走り続けるうちに周囲の景色が初めて見るものとなった。どうやら無事ループから抜け出したようだ。

「ふぅ……あとは中腹にあるっていう聖地に向かうだけだね。
 儀式が終わる前に、急がないと!」
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ノーバディ・ノウズ
(山道を歩いて暫くで気づく)
……これもしかして無限ループしてっか?

参った、こういう魔法だのは正直門外漢だ。
術を解くとかは苦手だし──
一丁強引にこじ開けるか!!来いよコシュタ。
(己の影から影業「コシュタ」を呼び寄せ、影でできた首無馬にしつつそれに跨り)
【WHO AM I?】
誰が呼んだか"デュラハン"のお出ましだ!
(影業の一部を頭に挿げ「影」を戴く騎士になる。[能力:影操作、潜影/武具:周囲の影を操る鞭]技能:異形化+変身+騎乗)
鞭で山道の周りの影を従え影の一本道を作りつつその上を爆走!(技能:早業+特攻)
さぁて何遍も駆け抜けりゃあ結界もお釈迦になるだろ!!(ロケットかと紛う速度で山道を駆ける)

 ノーバディは儀式場へと向かい、そこへ繋がるという山道を歩いていた。しかしいつまでたっても山道は続き、よくよく見れば数十分前に通ったのと同じ山道を歩いている気がする。

「……これもしかして無限ループしてっか?」

 そう、彼が気づいた通り、この山道には特殊な術がかけられていたのだ。

「参った、こういう魔法だのは正直門外漢だ。
 術を解くとかは苦手だし……」

 スマートな解決法としては、術を解除することだろう。しかしそれには相応の知識が必要だ。

「一丁強引にこじ開けるか!! 来いよコシュタ!」

 そこで彼は、強引に突破することに決めたようだ。先ずは自身の影から首なし馬の『Cóiste』を呼び出すと、ノーバディはそれに跨った。

「誰が呼んだか"デュラハン"のお出ましだ!」

 影を頭に挿げ替えたノーバディの姿は、伝承に聞くデュラハンを彷彿とさせる。そして影の騎士と化した彼は、ロケットかと紛う速度で駆け出した!

「さぁて何遍も駆け抜けりゃあ結界もお釈迦になるだろ!!」

 ノーバディは鞭で山道の周りの影を従えて道にすることで、山道の足場の悪さを解決し、とんでもない速度で暴走する。流石にここまでのものは、術の限界を超えるようだ。何度かのループの後にループは突破され、ノーバディは先へと進むことができたのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

夜縹・熾火
連携&アドリブ歓迎
◆行動◆
カルト内に於ける社会的信用を得たならば最大限に活用しない手は無いだろう。勧誘活動に従事していた信徒に志を共にする方達に一目会いたい若しくは挨拶をしておきたいと御目通りを願い、現物を目視確認すると共に【闇夜煌々】で上位教団員の位置を常に把握。集会場に即応式グレネードによる催眠ガスや神経ガスを焚き、無力化してから腕輪を奪取。依頼終了後に汎神解剖機関に持ち込む分も合わせて2個確保する。この数以上、奪取出来た場合、他の√能力者に譲渡する。
◆心情◆
得た物を手放す道理はない。どうせなら有効活用しないとね。

 √能力者による情報収集の結果、儀式場の場所は割れた。だが、そこに至るには術式をかけられた山道通らねばならない。この術式の効果は、上位の教団員が持っている特殊な腕輪があれば無効化できるそうだ。

「信者として潜入したのだから、それを最大限に活用しない手は無いだろう」

 カルト教団内で十分に社会的信用を得ていた熾火は、それを利用して腕輪の入手を試みる。彼女が志を共にする方達に挨拶したいと申し出れば、簡単に会うことができた。

(「アレがその腕輪だね」)

 引き合わされた相手が目当ての腕輪を持っていると確認した熾火は、その挨拶の場は当たり障りなく終えて退室する。その後彼女はいったん集会場の外に出て『闇夜煌々』を発動した。そして闇の尖兵で標的の上位教団員を監視しつつ、彼女は仕掛けるタイミングを計る。

「できれば複数確保したいところだけど……あまり時間をかけるべきではないか」

 都合よく他の上位教団員と集まる場面があればそこで仕掛けるつもりだったが、残念ながらそのような状況は無かった。儀式に間に合わねば元も子もないため、熾火は標的が一人になったタイミングで襲撃する。

「うわっ! 何だっ……!?」
「悪いけど、その腕輪を渡してもらうよ」

 即応式グレネードの神経ガスによる不意打ちからあっさりと標的を無力化、昏倒させた熾火は、その上位教団員を縛って隠しておく。もし見つかっても、そのころにはすべて終わっているはずだ。

 そうして腕輪を手に入れた熾火は山道を何事もなく通過し、儀式場へと辿り着くのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

カンナ・ゲルプロート
巫女ねー、真っ黒も真っ黒の教団簒奪者か。じゃあ袴は黒かな?
んー術の解析…その方面は疎いのよね、となるとプランは二つかあ
…いえ、同時にやればいいのでは?
プランA:高速移動でループの限界を突破
自身の一部である、烏と蝙蝠と黒猫を只管ループに突っ込ませ続けて、本人がすぐに突破できるようにする

B:腕輪の奪取を試みる
使い魔をこき使っている間に、上位教団員を不意打ちで闇討ちして腕輪強奪
烏を一匹くらいは残しておいて、偵察に使って単独の時に襲う
殺すと面倒だしループに放り込みましょ

よし、これでいきましょ。仲間がいれば協力し合うわ
後は私自身が使い魔アタックで突破できるなら、味方に腕輪を渡すのもいいわね

※アドリブ歓迎

「巫女ねー、真っ黒も真っ黒の教団簒奪者か。じゃあ袴は黒かな?」

 集まった情報から、現在の指導者である巫女がこの教団を乗っ取ったのは明らかだ。元々そんな教義ではあったのだろうが、怪異を崇めるようになったのその時からかもしれない。そしてそんな巫女が山道に仕掛けたという術を何とかせねば、儀式場へはたどり着けないようだ。

「んー術の解析…その方面は疎いのよね、となるとプランは二つかあ。
 ……いえ、同時にやればいいのでは?」

 ここでカンナは術の限界を超えての突破と、術の効果を受けないための腕輪の奪取を並行して行うことにした。

「じゃあ、頑張ってね」

 そう言って影から出した烏と蝙蝠と黒猫の使い魔を山道へと送り出した彼女は、集会場の付近へと向かう。そして1匹だけ残しておいた烏の使い魔に偵察させ、腕輪を付けた教団員を捜索する。そして見つけた相手が一人になったところに襲撃をかけた。

「その腕輪を頂戴するわね」
「な、何を……うわあ!」

 相手も一応は√能力者だったようだが、非戦闘員では1対1で負ける道理は無い。これでループ突破の目途は立った。と言ったところで、ひらすらループの先を目指すように言いつけていた方の烏が、術を突破したようだ。

「うーん。術自体は残ったままなのね」

 どうやら限界を超えてもその対象のみがループを突破できるようで、他の使い魔はループに囚われたままである。ちなみに帰る方向ではループは発生せず、戻ってこれるようだ。

「同時に進めていてよかったわね。この人はその辺に捨てていきましょ」

 腕輪を装備したカンナは、疲労困憊の使い魔たちを回収しつつ山道を登って進んでいく。教団員は殺すほどでは無いにしろループに隔離することもできなそうなので、気絶した上で縛って山道の脇、直接は見えない場所に放置していくことにしたらしい。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

紅河・あいり
一本道の山道を堂々巡り……なるほど、怪異ね。
巫女といえば、私だって巫女よ。まあ、血筋だけだけど。
その術は神や霊、そして自然の力を借りるもの。
しかもこの術は継続している……つまり、何かがそれを維持しているはず。
もしその源を突き止められれば、術を破る手がかりになるかもしれない。

<行動>
霊能力者として現象を分析し、仮説を立て、それに基づいて行動する
この現象が自身の【霊的防護/呪詛耐性】に及ぼす違和感を頼りに、霊気の澱みや儀式の痕跡を探る
霊気に澱みがあれば、その周りを捜索する
呪符や、ループを示唆する物品(例えば指輪や風車など)を見つけたら、その術を【霊力攻撃】で破ることで堂々巡りを終わらせようと試みる

「一本道の山道を堂々巡り……なるほど、怪異ね」

 あいりもまた、ご式場を目指して巫女が術がかけたという山道へを歩いていた。

「巫女といえば、私だって巫女よ。まあ、血筋だけだけど。
 この術だってちゃんと現象を分析していけば、きっと破れるはずね」

 彼女はこの術自体の解析から解除を試みることにしたようだ。そして彼女は周囲を観察、霊的な痕跡を捜索しつつ山道を進んでいく。

「巫女の術なら、きっと神や霊、そして自然の力を借りるものよね。
 しかもこの術は継続している……つまり、何かがそれを維持しているはず。
 もしその源を突き止められれば、術を破る手がかりになるかもしれない」

 術の核となるような何かがある可能性は高い。そしてそれがあるとすれば、ループが発動する位置だろう。

「このあたりかしら……?
 あら、これは……人の腕?」

 その付近を重点的に探せば、うっすらと悍ましい気配を道の脇の倒木の中に感じた。そしてそこに近づいたあいりは、人の腕に見えるモノが倒木の中にあることを確認した。願いを叶えるという猿の手という呪物が思い浮かぶが、これもそれに類似する何か霊的存在の手なのかもしれない。

「これが術の核かしら? えいっ!」

 そしてあいりが霊力攻撃でその腕を破壊すると、悍ましい気配は消え去った。術もこれで消え去ったものと思われる。

「さあ、儀式場へ急がなきゃね!」

 そして術を解除したあいりは、山道を先へと進んでいくのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

第3章 ボス戦 『神隠し』


POW 攫う『かみのて』
【虚空より生える無数の『かみのて』】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
SPD 増殖する『かみのて』
自身の【かみのて】がA、【かみのうで】がB、【かみのかいな】がC増加し、それぞれ捕食力、貫通力、蹂躙力が増加する。ABCの合計は自分のレベルに等しい。
WIZ 荒ぶる『かみのて』
【虚空より生える『かみのて』】により、視界内の敵1体を「周辺にある最も殺傷力の高い物体」で攻撃し、ダメージと状態異常【掴む腕】(18日間回避率低下/効果累積)を与える。
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 √能力者達はループする山道を突破して、儀式場である古い祠のある広場へと辿り着いた。その地面に禍々しい魔法陣が描かれ、ぽつんと巫女の少女が佇んでいた。

「……あら? こちらには選ばれた方しか来られないようにしていたはずですが……」

 首を可愛らしくかしげる巫女だが、√能力者相手にその悍ましい気配は隠しきれない。この少女も、怪異の一部だ!

「『かみさま』は『クヴァリフの仔』を所望しています。
 その邪魔をするならば、消えてください」

 巫女の言葉と共に、彼女の周りに虚空から無数の腕が湧き出してきた。それと同時に魔法陣は輝き、4体のクヴァリフの仔が召喚された。それは握りつぶされるようにして『かみのて』と融合した。

 この怪異は『神隠し』という人を攫い消してしまう怪異だ。その人を攫って消した結果を、楽園に行ったと偽ったのだろう。巫女自身は儀式のような真似は出来ても、直接的な戦闘力は無い。しかし周囲に無数に湧き出す『かみのて』は相当な脅威だ。
 今回はさらにその中に、クヴァリフの仔と融合して強化され、巨大化した手が4本混じっている。巫女を倒せばかみのては消失するため、クヴァリフの仔の回収も叶うだろう。もっとも、かみのての守る巫女に攻撃を通すことは至難だ。しかしかみのてを倒し続ければその顕現数は減っていくので、何れはその防御も突破できるはずだ。
紅河・あいり
言われなくても消えるわよ、怪異さん。
でも、その前に一つ付き合ってもらえる? 片づけないといけないことがあるの。
時間は取らせないわ。

なるほど、全ては『神隠し』の仕業だったのね。
消えた人たちは「楽園に行った」と?
それならそれでいいわ。でも、ここで消えるのはあなたよ。

<行動>
目的:怪異を討ち、クヴァリフの仔を回収する
『かみのて』に囲まれないよう立ち回り、その動きを【見切り】つつ回避行動を軸に【カウンター】を狙っていく
【霊力攻撃】を込めた【シルバーバトン】を用い、【投擲/衝撃波/切断】で攻撃する

<√能力対策>
√能力で敵の同士討ちを誘い、仲間を鼓舞することで対処する

<補足>
片づけないといけないこと=目的

「邪魔をするならば、消えてください」

 そう言って巫女姿の怪異『神隠し』は、周囲に『かみのて』を顕現させた。敵意を露にするこの敵へと、あいりは言葉を投げる。

「言われなくても消えるわよ、怪異さん。
 でも、その前に一つ付き合ってもらえる?
 片づけないといけないことがあるの。時間は取らせないわ」
「あら? 何でしょうか?
 あなたも楽園に行きたいというなら歓迎しますよ」

 問答無用かと思いきや怪異の巫女はそれに応じた。そこで彼女はさらに言葉を続ける。

「なるほど、消えた人たちは「楽園に行った」と?
 全てはあなたの仕業だったのね。
 でも、私はゴメンよ」

 そして会話を打ち切ると同時に、あいりは人差し指を巫女へと向け『ユニティ・マインド』の弾丸を放つ。そもそも彼女の目的と言うのが、『怪異を討ち、クヴァリフの仔を回収する』ことであった。
 しかし残念ながら、それは巫女を護る一際巨大なかみのてに防がれてしまった。だが、弾丸の命中したかみのては異常な行動を起こす。

「なっ!? かみさま、どうされたのですか?」

 そのかみのては他のかみのてに掴みかかったではないか! これはあいりの弾丸の持つ、『敵味方の識別錯誤』による効果であった。ちょうど当たったかみのてが強化されたものであったため、巫女も対応に苦慮している様子だ。

「かみさまを惑わすなんて……許しません」

 巫女の声色には怒りが混じり、かみのてが大量に増殖、あいりへと襲い掛かってくる。

「さっきの言葉は訂正するわ。ここで消えるのはあなたよ!」

 あいりはかみのてに囲まれないように位置取りを気を付けつつ、回避行動を軸に戦いを進める。主にカウンターによる反撃で、霊力を込めた『シルバーバトン』でかみのてを切り裂いていく。合間にはユニティ・マインドの弾丸も混ぜるも、それは警戒されて巫女の防御は厚く、バトンも含めて直撃は通らなそうだ。だがそれならばと、あいりはかみのてを削ることに専念するのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

明星・暁子
アドリブ&野良連携歓迎
身長200㎝の鉄十字怪人モードで事に当たる。

「お前を倒せば、この地域の怪異は収まるようだな」
「ならば私が、能力者の手助けに入ろう」

POW攫う『かみのて』に対抗
愛用のブラスターガンで遠距離攻撃主体で戦う。

「それにしても相手の『て』が多いな。だが手数には私も自信がある」
自律浮遊砲台ゴルディオン1~3号機(アイテムです)を起動し、
計算し尽くされた弾道計算と一斉発射で『て』を近寄らせない。

だがそれでも近寄って掴みかかってきた『て』に対しては、
「ご苦労。褒美をやろう」
私が身にまとう重甲の各所に仕込まれた爆薬炸薬を一斉起動して吹き飛ばす。
「まだまだ弾薬も炸薬もたっぷりあるぞ?」

「お前を倒せば、この地域の怪異は収まるようだな。
 ならば私が、能力者の手助けに入ろう!」

 身長200㎝の鉄十字怪人―――明星・暁子(鉄十字怪人・h00367)がこの決戦の助太刀として参戦する。彼女はいきなり『ブラスターキャノン・フルバースト』を怪異の巫女へと向けてぶちかました。

「とても乱暴な方ですね。でも、かみさまが私を守ってくれます」

 巫女の言葉の通り、かみのては盾となって全ての銃弾を防いだ。その中のいくつかは蜂の巣になって消失したが、それ以上の数の新たな腕が湧き出してくる。そしてそれはそのまま、暁子へと襲い掛かってきた。

「相手の『て』が多いな。だが手数には私も自信がある!
 『ゴルディオン』! 1から3号機まで起動だ!」

 敵の手数に対応するため、彼女は自律浮遊砲台を起動する。それは計算し尽くされた弾道計算と一斉発射で迎撃し、かみのての群れを拒絶する。
 だが、クヴァリフの仔と融合、強化された腕の一本は、銃弾の雨すら突破し暁子に掴みかかってきた。

「ご苦労。褒美をやろう」

 巨大なかみのてが暁子を握りつぶす瞬間、大きな爆発が巻き起こる。彼女はしっかり接近された時のための手を用意していたのだ。暁子は身にまとう重甲の各所に仕込まれた爆薬炸薬を一斉起動して、そのかみのてを吹き飛ばした。
 この火力を受けてはいくら何でもお終いだ。焼け焦げたかみのては地面に転がり動かない。融合体であるために即座には消滅しないようで、巫女を倒せばクヴァリフの仔を回収できるだろう。

「まだまだ弾薬も炸薬もたっぷりあるぞ?」

 首尾よく4本の融合体のうちの1本を撃破した暁子は、更なる戦果を得るべく愛用のブラスターガンを連射するのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

カンナ・ゲルプロート
「クヴァリフの仔を所望? ふぅん、『かみさま』って大層な名前の割に、自分でゲットもできないお子ちゃまなのねー」
挑発しつつ蝙蝠と黒猫を放って死角と音声のフォロー
仲間と連携して影技と影装の範囲切断・貫通攻撃・格闘でかみのてを処理し続ける
巫女の首取れそうな時は影で不意打ちしたり積極的に狙う
「『ママー、あれ欲しいよー』って言ってくるの? あっは☆ それでかみさまとかウケる」
自分を狙わせるように意識させ、武器受けや空中で回避したりして仲間の攻撃機会を増やす
「赤ちゃんプレイは楽しかった? どんな会話していたのか教えてよ。言いふらしてあげるから」
仕事だし、ヴァリフの仔は一応持ち帰らないとねえ…
※アドリブ歓迎
ノーバディ・ノウズ
ワオ、おててが一杯。こいつぁ厄介だね!
とりあえず敵をぶっ倒すこと優先だ
悪いがお命頂戴するぜミコ様!!

引き続き首上に挿げるはコシュタの影
今の俺は【Dubhlachan】だ
跨り騎乗すは影の首無し馬、武器にし巫女に向けるのは手にした影の剣
つっても大した腕の数だ、そう易々は近づけねえ──
そう手ぇこまねいてると思ってくれりゃ万々歳だな!!
腕、そんだけありゃあ腕の数だけ影もできるよな?
その腕の「影」を束ねあげ鋭利な杭を地面から生やし
──あとは、ミコ様自体をこっちに引き寄せる!!
(引き寄せ攻撃+武器改造+属性攻撃:影+だまし討ち)

上手く不意打ち決まって倒せりゃありがてえ
っと、クヴァリフの仔の回収も忘れずにな

 続いて怪異『神隠し』を相手にするのは、ノーバディとカンナだ。

「ワオ、おててが一杯。こいつぁ厄介だね!」
「そう? あなたとも違って、考える頭もない手だけじゃ単純そうよ」

 おどけて見せるノーバディと、そんな頭部を欠落する彼と対比させ『かみのて』へ向けて毒を吐くカンナ。それを馬鹿にしていると感じたか、怪異の巫女は無数のかみのてを呼び出した。

「……『かみさま』は『クヴァリフの仔』を所望しています。
 その邪魔をするならば、消えてください」

 そしてかみのての群れは、二人を消してしまおうと襲い掛かってきた。

「クヴァリフの仔を所望?
 ふぅん、『かみさま』って大層な名前の割に、自分でゲットもできないお子ちゃまなのねー」

 挑発を交えつつ、カンナは『蹂躙する影』で迎撃する。広域殺戮モードとなった影技は深紅に輝き、かみのての群れを切り刻む。

「今の俺は【Dubhlachan】だ!
 跨り騎乗すは影の首無し馬、武器にし巫女に向けるのは手にした影の剣ってなァ!」

 そしてノーバディはコシュタの影首上に挿げ、カンナの迎撃から漏れたかみのてを蹴散らした。しかしこの密度で襲ってこられると、迎撃は出来ても決め手に欠ける。そこでカンナはさらに挑発を重ね、巫女を煽っていく。

「ねぇねぇ、『ママー、あれ欲しいよー』って言ってくるの?
 あっは☆ それでかみさまとかウケるー!」
「かみさまを愚弄するのはそこまでですよ……!」

 狙い通りに怒れる巫女はカンナに攻撃を集中させた。そのおかげで、ノーバディへ向かうかみのては僅かとなり、巫女の防御も薄くなった。―――今がチャンスだ!

「腕の数だけ影もできる。そんだけありゃ大技がいけるぜ!」
「えっ!? きゃあっ!」

 束ねた影は巨大な杭と化し、それを目掛けて怪異の巫女が引き寄せられる。これで決まるかと思われたが、巫女を庇うように躍り出た一際巨大な手が杭に貫かれた。おかげで巫女は無傷だが、クヴァリフの仔と融合した腕がまた一本失われた。

「おっと残念、あと一歩だったんだがな!」
「あーあ、欲しがってた玩具入りが台無しになっちゃいましたねー
 どんな会話していたのか教えてよ。言いふらしてあげるから」

 二人の言動は巫女の心を逆撫でするも、流石に失策を繰り返すほど相手も馬鹿ではない。防御をがっちり固めた巫女の攻略は困難、ここで決着までは行けなそうだ。それでも融合体の腕は残り二本、その他のかみのても繰り返し倒されたことで、その顕現速度は落ちてきているようだ。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

アダン・ベルゼビュート
アドリブ歓迎

無辜の民を攫い、消す
其れが楽園へ行っただと?笑えぬ冗談だ
被害が拡大する前に此の覇王たる俺様が、貴様からクヴァリフの仔を一つ残らず奪い尽くしてくれる!

√能力:覇王の喝采
よもや、クヴァリフの仔が四体も居たとはな
出来る限り、生きた状態で回収……とはいえ、巨大化した手の何処に在るのか視認出来るか?

まあ、何方でも構わぬ
影の鎖で巨大化した手の動きを封じている間、他の『かみのて』に対して黒狼の群れを嗾けると同時
全て纏めて昏き黒炎を持って呑み込む
【焼却】【部位破壊】【範囲攻撃】

仮にクヴァリフの仔が目に見える場所に在るならば
焼き尽くすのは其の周辺に留める

無痛覚故に急所のみ回避か防御
其れ以外は攻撃優先

「無辜の民を攫い、消す。
 其れが楽園へ行っただと? 笑えぬ冗談だ」

 今回の事件の黒幕にして、教団を乗っ取った『神隠し』とアダンは対峙する。そして信者を騙して悪事を為すその所業に、彼は憤慨していた。

「被害が拡大する前に此の覇王たる俺様が、貴様からクヴァリフの仔を一つ残らず奪い尽くしてくれる!」

 アダンは『覇王の喝采』を発動し、その影より黒狼の群れが出現した。それは襲い来る『かみのて』へと喰らい付き迎撃する。ただの腕はそれで牽制できるとしても、クヴァリフの仔と融合した巨大な手がまだ二本残っている。

「あの邪魔者を縊り殺してください」

 融合体のうちの一つが巫女の指示を受け、アダンへと襲い掛かってくる。しかし、それは彼に近づいたところで、数多の影の鎖に拘束された。

「確かに強力なのだろうが、当然対策くらい用意している。
 さあ、覇王たる俺様の力、其の一端を味わうがいい!」

 その言葉と共に、昏い黒炎の波がかみのての群れを呑み込んだ。燃やされた有象無象のかみのては消滅し、融合体も焼け焦げて地面に転がる。もはや動けまいが、消滅しないのはクヴァリフの仔が焼け残っているからだろう。

「よもや、クヴァリフの仔が四体も居たとはな。だが、これで融合体も残り一体だ」

 √能力者達は順調に神隠しを追い詰めている。決着まではもう少しだ。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

澄月・澪
悪い人……!
皆辛いことだって悲しいことだってあるし、「楽園」に逃げたくなる時もきっとあるよ。
けど、私たちは辛いことも悲しいことも、乗り越えて生きていけるの。
逃げたくなる思いを利用して攫って、それで終わりにするなんて許さない!

魔剣執行「オブリビオン」で魔剣執行者に変身。魔剣「オブリビオン」を手に戦うよ。
クヴァリフの仔は回収してって言われてるけど……まずは倒さなきゃ!
『かみのて』やかみのてが振るう武器とか周辺にある殺傷力の高い物体を3倍になった移動力を活かしたダッシュと機動力で避けながら戦闘す。
あっちの攻撃を回避したら反撃に一気に接近、上段から魔剣を振り下ろし叩き斬る魔剣執行・断罪でかみのてを断ち切るよ。

避けきれずに掴む腕に掴まれたら機動力重視から範囲攻撃で一気に撃破に方針変更。
魔剣執行・剣嵐の斬撃の嵐で残ったかみのてと巫女を攻撃。
あなたは忘れてるだろうけど……これで、300!

終わったら忘れずにクヴァリフの仔を持って帰ろう。
うー……ぶよぶよしてる……これ、触らないと駄目、だよね……?

「全ては『かみさま』のために。教団も『クヴァリフの仔』も捧げましょう」

 事件の元凶にして教団の指導者、それは怪異『神隠し』であった。巫女姿の彼女は、上位存在と思われるかみさまへの供物を悪辣な手段で用意していた。

「なんて悪い人……! 『楽園』だなんて皆を騙して……」

 澪はその所業に怒りを露にする。

「皆辛いことだって悲しいことだってあるし、楽園に逃げたくなる時もきっとあるよ。
 けど、私たちは辛いことも悲しいことも、乗り越えて生きていけるの。
 逃げたくなる思いを利用して攫って、それで終わりにするなんて許さない!」

 弱みに付け込んだ上で、神隠しは信者を攫い消してしまう。その後がどうなったかは不明だが、帰ってこない以上は死ぬかそれと同義のことをしているのだろう。そんなものは言語道断であると、澪は魔剣執行者に変身して忘却の魔剣『オブリビオン』を手に戦闘を開始する。

「かみさまを否定することは許されません」

 かみをも恐れず立ち向かう澪へと、神隠しの巫女はクヴァリフ融合体の巨大な手を動かした。融合体は近くの大木を引っこ抜き、それを棍棒のように澪へと叩きつけてきた。

「そんなもの当たらないよ!」

 3倍になった移動速度で澪は大木の叩きつけを回避すると、それを持つかみのてへ向けて大きくジャンプする。

「『魔剣執行・断罪』!!」

 澪は大きく振りかぶった魔剣オブリビオンを、上段から気合を込めて振り下ろす。防御を貫くその一撃は、融合体のかみのてを真っ二つに両断した!

「そんな……かみさまの力が……!」

 これで融合体は全て喪失、その他のかみのても繰り返し倒されたせいか巫女を護りは随分と薄くなっている。今こそ決着の時だ。

「今だっ……! 『魔剣執行・剣嵐』!!」
「かみさまっ! 守ってください……!」

 凄まじい数の斬撃の嵐が、神隠しの巫女へと向けて放たれた。一撃一撃は弱くとも、ただのかみのてならば数発も当たれば撃破できる。巫女を庇って密集するかみのては、目に見える速度でその数を減らしていく。追加で呼び出されるものも、出現した端から斬撃を受けて消え去っていく。

「……これで、300!」
「何とか凌ぎ切って……あっ!」

 かみのての防壁は斬撃の嵐からギリギリで耐えきったものの、最後の一撃だけが巫女を掠めてしまった。そして、斬撃の秘めた忘却の力が、巫女の記憶を喪失させる。それによって、一時的にかみのてへの指示が滞った。

「悪い神様もあなたも、いらないよ!」

 その隙を逃さず動いた澪が、無防備な巫女を魔剣で貫いた。その一撃であまりにもあっさりと勝負はついた。かみのての防御が厚いだけで、巫女自体は非常に脆弱であった。
 巫女が倒れたことで、顕現していたかみのては全て消失する。融合体もそれに伴いかみのての部分が消失し、触手状のクヴァリフの仔だけが地面に転がっている。

「うー……ぶよぶよしてる……これ、触らないと駄目、だよね……?」

 顔を顰めつつ、澪はツンツンとクヴァリフの仔をつつく。だが、その回収までが任務である。彼女は他の√能力者達と分担して、クヴァリフの仔を汎神解剖機関へと持ち帰ったのであった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

挿絵申請あり!

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挿絵イラスト