シナリオ

猫あつめ、触手あつめ

#√汎神解剖機関 #クヴァリフの仔

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 #√汎神解剖機関
 #クヴァリフの仔

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●クヴァリフの仔を回収せよ
「皆様はもう知っているかもしれませんが、怪異を崇める狂信者と化した人々に対して、仔産みの女神『クヴァリフ』が、己の『仔』たる怪異の召喚手法を授けていることが予知によって確認されました」
 |泉下《せんか》|・《・》|洸《ひろ》(片道切符・h01617)はそう切り出し、集まった√能力者たちへと任務についての説明を始める。
「その手法によって召喚される『クヴァリフの仔』は、ぶよぶよとした触手状の怪物で、それ自体はさしたる戦闘力を持たないものの、他の怪異や√能力者と融合することで宿主の戦闘能力を大きく増幅します」
 人類社会に危険をもたらす狂信者達も、彼らが手に入れてしまった『クヴァリフの仔』も放置する訳にはいかない。
「何より、この『クヴァリフの仔』からもまた、人類の延命に利用可能な新物質ニューパワーを得られる可能性は大きいのです。いやぁ、大変に興味深いですねぇ……フフフッ……」
 ――コホンと咳払いをし、洸は真面目な顔を取り繕った。
「というわけでして。危険な敵を排除しつつ、可能な限り『クヴァリフの仔』は生きた状態で回収してきてください。この依頼には、関連してプラスの案件もありまして、そちらの説明もいたしますね」

 狂信者たちは元々違うアジトに居たのだが、そこは現地の抵抗組織によって暴かれた。事前に察知した彼らは捕まる前に逃亡し、新たなアジトへと移動したのである。今回行ってもらうのが、その新しいアジトだ。
 だが、この新しいアジトへ向かうより先に、前にアジトがあった場所でやってほしいことがある。
「前のアジトは港町の倉庫群に隠されていました。そこは元より野良猫の溜まり場になっており、今も多くの猫が生活しているのです。ただ、一度怪異の召喚儀式が行われてしまった以上、生命に有害な残滓が多く残っています。猫たちが残滓の影響を受ける前に、保護していただきたいのです」
 猫を保護した後は、現地の保護団体に預けることができる。猫たちの安全を確保してから、狂信者たちが新たに構えたアジトに向かうのだ。新たなアジトについては予知で把握しているため、安心してほしい。

●港の倉庫
 とある港町、倉庫が立ち並ぶその区画は、波の音がよく聞こえる。
 回収対象である『クヴァリフの仔』は、もうこの場所には残されていない。
 だが、怪異召喚の儀式を行った影響は今も残り、清掃が完了していない状態だ。
「ニャーッ」
 残滓――黒い靄のようなモノが残る倉庫沿いを、野良猫が悠々と歩く。
 開けっ放しになった倉庫の中へと入れば、他にも猫がちらほらと。
 彼らはバリケードテープなんて気にしない。立ち入り禁止区域だろうと何だろうと、一切関係がないのだ。

マスターより

鏡水面
 こんにちは、鏡水面です。まずは野良猫たちの安全を確保し、その後は狂信者のアジトへ向かってください。戦闘を行いつつ、クヴァリフの仔については、なるべく生きたまま汎神解剖機関へと持ち帰りましょう。

 第1章
 港町の倉庫群にて、野良猫を保護してください。
 
 第2章
 敵は新たなアジトを港から遠い山沿いの廃墟に移したようです。このアジトへ向かい、儀式場を守る『狂信者達』を倒しましょう。

 第3章
 廃墟の中の儀式場には、クヴァリフの仔と融合した『シュレディンガーのねこ』が多数います。彼らを倒しつつ、クヴァリフの仔については彼らから引き剥がし、生きたまま回収をお願いします。

 その他詳細については、OPや各選択肢の説明をご確認ください。
 プレイングの採用状況については雑記にも記載しますので、ご確認いただけますと事故が減ります。
 ここまで読んでいただきありがとうございます。それでは、皆様のご参加お待ちしております!
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第1章 冒険 『清掃区画の猫捜し』


POW 渾身の猫の鳴き真似で誘い出す
SPD 猫にも負けない速さで追いかける
WIZ 有毒成分を無効化
√汎神解剖機関 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アプローズ・クインローゼ
ねこだー!
ふんふん。儀式の悪影響が残ってるから、害が及ばないようねこを保護するか……そもそもの残滓をどうにかできないかって感じかな。
ボクが今使える√能力で根本対処はすこし難しそうだし、ここは地道にねこをあつめよっか。

野良ねこってどのくらい人馴れしてる子たちかな?
港町のねこなら人、もっと言うと漁師さんのおこぼれに預かって食いつないでたりするのかな。そういうねこが多ければ、ある程度人に好意的だったりしそうなものだけれど。
ネットで売れ筋の猫缶やおやつを調べて買ってきたから、アジト跡の近くで中にいるねこを誘き出せないかな。
ねこをのばしたりなでたりして遊びたいけれども……保護が優先なのは忘れてないよ!

●ふれあい
 波の音が耳をくすぐる。潮の香りがする倉庫へと、アプローズ・クインローゼ(妖精の|取り替え子《チェンジリング》・h01015)は訪れた。くるりと見渡せば、至る所に野良猫の姿が見える。その様子はまるで猫の楽園のよう。
「ねこだー! ねこがいっぱい……!」
 アプローズはキラリと瞳を輝かせつつ、依頼内容を思い返した。
 儀式の悪影響による害が及ばぬよう猫を保護する……原因である残滓の除去も考えるが、それは難しそうだ。
「ボクが今使える√能力で根本対処はすこし難しそうだし、ここは地道にねこをあつめよっか」
 港町の猫ならば、ある程度人慣れしているかもしれない。
 その可能性を踏まえ、アプローズは猫を魅了するためのとっておきのアイテムを持ってきた。
「じゃじゃーん! ねこに大人気の猫缶とおやつだよ! 気に入ってくれるといいな」
 猫たちの溜まり場の端にそっと近寄って、食べ物を置いてみる。
 アプローズ自身は少し距離を取り、猫たちが警戒しないように見守った。
「怖くないよ、おいしいよ」
 ふんわりと呼び掛ける。猫たちは遠巻きに見ていたが、一匹が近付いたのをきっかけに、もう一匹、また一匹と食べ物に寄ってきた。そうして、むしゃむしゃと食べ始める。
 猫の様子を確認しつつ、アプローズもゆっくりと距離を詰めた。猫たちが逃げる気配はない。一匹の背をそっと撫でれば、上機嫌なのか喉を鳴らした。
「ゴロロ……」
「ふふっ、かわいいなぁ」
 思わず表情が緩むが、本来の任務を忘れているわけではない。
「おっと、いつまでも遊んでいられないね。保護、保護っと」
 猫をふわっと抱き上げて、保護用のペットキャリーへと入れた。
「ミャーッ」
 嫌がっているというより、「まだ食べたい」のミャーな気がする。
「ここは危ないから、安全であったかい所に行こう。そこでいっぱい食べようね」
 優しく語りかけ、アプローズは猫たちへと微笑みかけるのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

雪月・らぴか
おおお、またまたクヴァリフの仔絡みの予知だね。いろんなところで召喚儀式してるよねー。狂信者どれだけたくさんいるのかなー?
それにしても、やりっぱなしでどこか行くなんて迷惑だね。

保護のためといってもいきなり近づいたりしたら猫も警戒するよね?でもでも、こっちのほうが速ければ問題ないよね!ってことで【雪風強打サイクロンストレート】を発動しておいて、狭いところに逃げにくそうな方向からゆっくりこっそり近づいて、いけそうな間合いになったら一気にダッシュして捕まえるよ!
なんか強引な気がするけど、特に猫に興味なくて習性とかもよく知らないから仕方がないね。

●捕獲作戦
 海から風が吹き寄せる。強めの風に靡くピンク色の髪を手で押さえつつ、|雪月《ゆきづき》|・《・》|らぴか《らぴか》(えええっ!私が√能力者!?・h00312)は、前方に見える倉庫群を見つめた。
「またまたクヴァリフの仔絡みの予知だね。いろんなところで召喚儀式してるよねー」
 一体どれだけ狂信者がいるのだろう。事件を解決しても、解決する度に新たな狂信者が湧いてくる。
「それにしても、やりっぱなしでどこか行くなんて迷惑だね。きっと怪異のことしか頭にないんだろうなー」
 目的の倉庫へと到着し、らぴかは猫たちの位置を確認した。
 いきなり近付いたとしても、警戒されて逃げられてしまうだろう。いかにして保護を行うべきか。
「猫の習性とかよく知らないし、力押しで行こうかな」
 結果的に保護できればすべて良し! である。|雪風強打サイクロンストレート《セップウキョウダサイクロンストレート》を発動し、自身の移動速度を上げた。
「普通なら逃げられちゃうけど、こっちのほうが速ければ問題ないよね!」
 まずは息を潜め、猫へと距離を詰める。意識するのは、狭い所へと追い込める位置。
(「ゆっくり、こっそり、近付いて……」)
 猫はじっとらぴかを見ている。「何をするつもりニャ」と言わんばかりの視線だ。ただ、距離は開いているので、逃げることはない。猫がギリギリ逃げ出さない間合い、かつ走り出せば捕まえられる距離。らぴかはそれを見極める。
 ここだ、と思った瞬間。彼女はダッシュで飛び出した。
「――えいっ!」
 野鳥を捕える猫のように、らぴかは猫を捕獲する。
「ギシャーッ!?」
 驚いた猫が彼女の腕を引っ掻く前に、ささっと捕獲機の中に入れていく。
「よし、セーフ! この調子でどんどん捕まえていこう!」
 強引な手段だが、らぴかにとってはこれが最適解。付け焼刃で猫知識を付けるよりは確実な方法だ。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

嘯祇・笙呼
▪️行動
POWですね。
まず猫まっしぐらな餌を用意します。
√能力を使用し、猫たちにはより本能に素直になってもらってから猫の鳴き真似をします。
「|ニャーニャー♪ ミィミィ♪ナーン♪《ちゅっちゅ❤️好き好き❤️愛してる❤️》」
うん?っかしーな。
「|ンナァ〜ゴ♪ンナァ〜ゴ♪ニャフー♪《お風呂にする?ご飯にする?それともあ・た・し?》」
通信講座で学んだ内容と猫たちの反応に認識のズレがあるような…?
でもまあ群がってくれるなら都合が良いやと猫を、片端から|個人用庵室《パーソナル・チェンバー》の後部格納庫にひょいひょい入れていきます。
その性別を確認し納得。
雄猫は任せていただきます。雌猫は他の方にお願いします。

●ねこのこころ
 野良猫の保護に動く√能力者がもう一人。野良猫ひしめく倉庫の前に立ち、|嘯祇《しょうぎ》|・《・》|笙呼《しょうこ》(人間(√マスクド・ヒーロー)のマスクド・ヒーロー・h01511)は表情を引き締める。
「餌の用意も完璧。とっておきの√能力も準備してきました」
 とある説によると、猫には人間を『二足歩行で歩くデカい猫』だと認識する個体がいるらしい。色々と間違っている気もするが、細かいことは気にしないでおこう。
「つまり、自分を雌猫であると誤認させれば、雄猫ホイホイが完成するということです」
 まずは雄猫たちの本能を刺激し、素直になってもらう。
 ドドドドドド……。
 迫力がある音と共に放たれるのは、無色無臭のフェロモンだ。|聖杯《ホーリー・グレイル》が、猫たちの本能的欲求に対する抵抗力を下げる。
 猫たちに緊張が走った。今こそ彼らの本能を引き摺り出す時。笙呼は渾身の鳴き真似を放つ。
「|ニャーニャー♪ ミィミィ♪ナーン♪《ちゅっちゅ❤️好き好き❤️愛してる❤️》」
 猫たちがざわつき始めた。彼らの視線は笙呼へと集中している。落ち着かなげに尻尾を揺らす彼らは、困惑しているようにも見えた。
「……うん? っかしーな。よし、ここはもう一つ……」
 首を傾げつつも、笙呼は次なる一手を繰り出す。
「|ンナァ〜ゴ♪ンナァ〜ゴ♪ニャフー♪《お風呂にする?ご飯にする?それともあ・た・し?》」
 猫の仕草を真似ながら全身全霊の鳴き真似だ。迫真の猫演技に、猫たちがそろそろと近付いてくる。
「ンナゥ……」
「ニャミュ……?」
 控えめに鳴き声を上げながら、猫たちは笙呼へと体を擦り付けた。
 通信講座で学んだ内容と猫たちの反応にズレがある。もっと興奮して大声で鳴きながら縋り付いてくると思っていたのだが、これはもしや……。
「……もしかして、心配されてる……?」
 何なら雄だけでなく雌猫も混じっている。ともあれ、群がってくれるならば良し。
 笙呼は猫を抱き上げ、|個人用庵室《パーソナル・チェンバー》の後部格納庫へと次々に入れていった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

第2章 集団戦 『狂信者達』


POW 狂信の斧槍
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【狂信の斧槍】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【怪異への狂信により得た魔力】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
SPD 狂信の旗印
事前に招集しておいた12体の【狂信者達】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[狂信者達]全員の反応速度が半減する。
WIZ 狂信の炎
【教主】から承認が下りた場合のみ、現場に【魔力砲『信仰の炎』】が輸送される。発動には複数の√能力者が必要となる代わり、直線上の全員に「発動人数×2倍(最大18倍)」のダメージを与える。
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​


 √能力者たちは、問題なく野良猫の保護を完了させた。
 これで猫たちは怪異召喚による残滓の影響を受けずに済むだろう。
 
 山沿いの廃墟へと移された狂信者達のアジトは、不気味かつ重苦しい空気を醸し出ていた。
 今も怪異の召喚が行われ、クヴァリフの仔との融合が行われているのだ。
「前のアジト、ネコチャンが沢山いて良かったんだけどな……」
「機関にバレちまったんだから、仕方ないだろ。しばらくはこの場所で我慢だ」
 敵や部外者の侵入を防ぐため、狂信者達は廃墟の周辺を巡回している。
嘯祇・笙呼
※連携&アドリブ歓迎。
▪️心意気
油断も舐めプもしないぜ!

▪️行動
√能力に範囲攻撃+2回攻撃+鎧無視攻撃を付加した上で使用するか。
相討ちになりそうな気もするがな。
戦闘開始と同時に√能力のチャージ開始。
チャージ中は基本待ちの方針で、敵の攻撃を見切りカウンターを行う。
まだ範囲攻撃を習得している事を敵に知られたくないため、通常攻撃では使用しない。
もちろん自分の方針が絶対では無いので、方針の齟齬は戦闘知識で補完する。
通常攻撃時は2回攻撃+鎧無視攻撃を前提に、敵との距離が近ければクイックドロウ+零距離射撃。遠ければ弾道計算+スナイパーで行う。
範囲攻撃で仕留める予定だから、まとまって動いてくれると助かるぜ。

●熱風
 木々に覆われた向こう側に、目的の廃墟が見えた。そして、廃墟周辺には巡回の狂信者達。
 |嘯祇《しょうぎ》|・《・》|笙呼《しょうこ》(人間(√マスクド・ヒーロー)のマスクド・ヒーロー・h01511)は、木陰から彼らの姿を確認する。
(「あれが狂信者か……たくさんいやがるぜ」)
 廃墟内の怪異撃破とクヴァリフの仔の回収を行うには、彼らを掃討するのが先決。
 笙呼は精神を研ぎ澄まし、己の内へと意識を向ける。
(「まずは奴らを倒せばいいんだな。油断も舐めプもしないぜ!」)
 戦闘開始だ。|肢体爆弾《リンボム》を発動し、空気中の火気物質のチャージを開始する。笙呼が動くと同時、狂信者達も彼女に気付いたようだ。
「むっ!? 誰だ!」
「誰かって? 悪い奴を倒しに来た『通りすがりのヒーロー』ってところかな!」
 敵相手に敬語は必要なかろう。チャージを続けながら、笙呼は朗らかに言葉を返す。
「侵入者だ! かかれっ!」
「死ねえい!」
 狂信者達が剣や槍を振り上げ、笙呼へと迫った。
 チャージが完了するまでは、敵の攻撃を耐え凌ぐ構えだ。完了したその時に、強力な攻撃を解き放つ。
「おー、いっぱい来るねぇ。集団でボコって俺を倒そうってか」
 繰り出される攻撃の軌道を見極め、ギリギリのところで振り下ろされた剣を回避する。
 避けきれないものは装備で受け止め、或いは受け流し――その間、60秒。
 フルチャージの瞬間、全身にエネルギーが漲る。満ち溢れる熱を発散するように、笙呼は言い放った。
「――喰らいな!」
 刹那、大地を揺るがす大爆発が巻き起こる。
「グアアアアッ!?」
 まさに、時限爆弾だ。凄まじい衝撃に狂信者達が吹き飛んでいく。
「有利に持ち込みたかったんだろうが、かえってやりやすい。まとまって動いてくれて助かったぜ」
 爆風の中で、笙呼は強気に笑ってみせた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

雪月・らぴか
おおお、ここが狂信者達の新しいアジトだね!仔の召喚儀式はいろんな方法があるみたいだけど、ここではどんなことしてるのか興味あるね!それを知るためにも、まずは邪魔になりそうな奴を倒そう!

すでに誰か動いてるっぽいけど、まだあんまり敵がまとまって行動してるって感じじゃないのかな?ってことで、【雪風強打サイクロンストレート】を発動!速くなった移動でササッと近づいてぶん殴って、次の敵を殴りに行ったり一旦ひいたりして敵を倒していくよ!
敵が集まってきても私のほうが速いから、囲まれないように動きながら殴っていけばいいね!
敵の√能力の魔力砲が見えたら、多少無謀でもつっこんで使おうとしてる敵を殴って発動阻止するよ!

●吹雪の如く
 木々の向こうに見える廃墟を見て、|雪月《ゆきづき》|・《・》|らぴか《らぴか》(えええっ!私が√能力者!?・h00312)は瞳を輝かせる。
「おおお、ここが狂信者達の新しいアジトだね!」
 仔の召喚儀式には様々な方法があるが、この場所ではどのような方法で儀式を行っているのだろう。らぴかは興味津々だ。
「召喚儀式、とっても気になるね! それを知るためにも、まずは邪魔になりそうな奴を倒そう!」
 既に戦闘が始まっているようだ。戦う仲間を援護すべく、彼女は戦場へと飛び込む。|雪風強打サイクロンストレート《セップウキョウダサイクロンストレート》を発動し、狂信者達へと接近。√能力により発現した吹雪が、らぴかの移動速度を上昇させた。
「こいこい集まれ吹雪の力っ! ズバッと一発れっつごー!」
 らぴかの存在に気付き、狂信者達が構える。
「新手か!」
「この先へ通すなっ!」
 通常の三倍速いらぴかは、冬に吹く突風のように彼らへと近付いた。拳をギュッと握り締め、加速をのせた殴打を繰り出す。
「私の速さに追いつけるかな? なんてね!」
 強烈な拳が、狂信者の顔面に炸裂した。
「へぶうッ!?」
「雪風強打サイクロンストレートっ! イイ感じに決まったね!」
 綺麗に吹っ飛ぶ狂信者に、別の狂信者が焦りの声を上げる。
「ええい、何をやっているのだ! 魔力砲、構えろ!」
 教主の狂信者の声に応じ、狂信者達は魔力砲を構えた。砲口をらぴかへと向け、信仰の炎を撃ち放たんとする。
 気付いたらぴかが、速度を上げたまま彼らへと突撃した。
「だめだめ! 魔力砲は禁止ー!」
 砲撃を恐れず真っ直ぐに突っ込んでくる彼女の姿に、狂信者達が面食らう。
 逃げるか、構えるだろうと考えていたのだろう。その驚愕が、砲撃の開始を僅かに遅らせた。
 らぴかは魔力砲を構える敵を思いきりぶん殴る。凄まじい衝撃に飛ばされ、敵は魔力砲から手を放すしかなかった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

雨神・死々美
茂みに隠れ√能力者達の戦闘を観ている

わは……大チコクっす
ふわふわ猫チャンは撫でそびれ、あとはヌルヌル回収だけ……お寝坊はするもんじゃねえっすなあ
ちゃっちゃと片して帰って、今週号読んで寝るっす……

蛇の様にスルスルと樹上へ
狂信者らの集団に真上からペットボトルを放り込む
錘付きのそれは地面に直立し、白い濃煙を猛然と吐き出す

死々美チャンの特製催涙ガス、お味はいかがすか?今日のは唐辛子エキスを隠し味に……んん!逃げたらダメっすよお〜

樹上から飛び降り着地
視覚を失いふらついた狂信者達の間を駆け、包帯で足を絡め取りまとめて拘束する

今からでもタコ怪人から猫チャン教に改宗すべきっすな
言うっしょ?ネコと和解せよって…

●タコより猫
「わは……大チコクっす」
 騒然とする現場を眺め、|雨神《さめがみ》・|死々美《しじみ》(|一滴足らず《ハーフドロップ》・h05391)は言葉をこぼす。
 前から気になっていた漫画本を大人買いし、一気読みした達成感と共に眠っていたら、もふもふタイムを逃してしまった。
「ふわふわ猫チャンは撫でそびれ、あとはヌルヌル回収だけ……お寝坊はするもんじゃねえっすなあ。ちゃっちゃと片して帰って、今週号読んで寝るっす……」
 死々美はスルスルと樹上へ登る。手慣れたその動きは、まるで蛇のようだ。戦闘を繰り広げる狂信者の集団の上に、ひっそりと移動する。
「んー……このへんがいいっすかねえ。ぽいっとな~」
 錘付きのペットボトルを敵集団の中心へと放り込んだ。噴き出した白い濃煙が、狂信者達を瞬く間に包み込む。
「うわっ!? な、なん、ごふっ!?」
 |縛蜘《バクチ》により放たれた催涙ガスだ。ガスは狂信者達の粘膜を刺激する。
「死々美チャンの特製催涙ガス、お味はいかがすか? 今日のは唐辛子エキスを隠し味に……」
「げほっごほっ、ううったまらん……!」
 顔を押さえながら、狂信者達が煙から逃れようとする。そんな彼らの前へと、死々美は猫のように着地した。
「んん! 逃げたらダメっすよお〜」
 ふらつく狂信者達の間を駆ければ、包帯がしゅるりと動く。獲物に巻き付く蛇のように、包帯は敵をまとめて絡め取った。
 締め上げられ地面へと転がった狂信者の口から、苦しげな息が漏れる。死々美は拘束した敵へと近付き、気だるげな眼差しで見下ろした。
「今からでもタコ怪人から猫チャン教に改宗すべきっすな。言うっしょ? ネコと和解せよって……」
「ネッ……ネコチャン……」
「そうそう、猫チャンは偉大っす」
 ネコチャンと言い遺し、狂信者の一人が力尽きる。果たして彼は、死に際に猫チャン教へと改宗できたのだろうか――。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

獅猩鴉馬・かろん(サポート)
「お? かろんもおてつだいするか?」
「まかせろ! やるぞー!」
遊んでたらたまたま通りすがったお子様、いわゆるアホの子です。
依頼のことも、遊びの延長ぐらいの認識でいます。
状況などまったく理解していませんが、お子様なりに頑張って手伝います。味方からの指示があるなら極力従います。

戦闘時は身に宿した大神の力を借りて戦います。
大神やその眷属が戦ってくれるので、かろんは主に応援しています。
「いけー! やっちゃえー!」
「そこだー!」
かろんが前に出ようとすると、大神や眷属たちが慌てて止めます。
だめかー。

●森の中でこんにちは
「お? なんか大変そう? かろんもおてつだいするか?」
 |獅猩鴉馬《しじょうからすま》・|かろん《かろん》(大神憑き・h02154)が、木陰からぴょこっと顔を覗かせた。
 森の中で大神や眷属と遊んでいたら、思わず案件に居合わせたのである。戦況は後半に差し掛かり、もう一押しといったところか。
「よーし、おてつだいだー! まかせろ! やるぞー!」
 やる気十分なかろんに、狂信者達が気づく。
「こんな森に子どもが……」
「油断するな、敵だ!」
 狂信の斧槍を構える彼らへと、かろんはすべてを理解したように頷いてみせた。
「あっ、ちゃんばらごっこするんだな! かろんのぶきは、これだ!」
 実際のところ、何も理解していない。その辺で拾った太めの木の枝を握り締め、剣の代わりにする。かろんは勇ましく、木の枝を振り上げた。
「かろんもがんばるぞー! うおおおーっ……お?」
 だが、彼女の突撃は不発に終わる。大神やその眷属たちが彼女を引き留めたのだ。
 あわてふためく大神たちに、かろんは木の枝を下ろす。
「あっ、だめ? だめかー」
「何をごちゃごちゃ喋ってるこのガキ!」
 狂信者達が武器を手に迫る。
「わっ、きた! 大神さまっ、やっちゃえー!」
 大神の力が敵の攻撃からかろんを護る。かろんも自分の身を守るために、とっさに右掌を前へと突き出した。ルートブレイカーが発動し、触れた狂信者達の√能力を無効化してしまう。
「なにっ、我らの力が!」
 √能力が無効化されたことに動揺する狂信者達へ、仲間の攻撃が次々と叩き込まれてゆく。
 力尽き、倒れ伏していく狂信者達。細かい事情はわからないが、この状況はつまり『勝った』ということだ。
「やったー! かろんたちの大勝利だな!」
 そう理解したかろんは、満面の笑みを浮かべるのであった。
🔵​🔵​🔴​ 成功

第3章 集団戦 『シュレディンガーのねこ』


POW 無限の猫爪
敵に攻撃されてから3秒以内に【猫の爪】による反撃を命中させると、反撃ダメージを与えたうえで、敵から先程受けたダメージ等の効果を全回復する。
SPD 猫は死ぬのか死なぬのか
半径レベルm内の敵以外全て(無機物含む)の【生命力】を増幅する。これを受けた対象は、死なない限り、外部から受けたあらゆる負傷・破壊・状態異常が、10分以内に全快する。
WIZ シュレディンガーの鳴き声
【長い猫の鳴き声】を放ち、半径レベルm内の指定した全対象にのみ、最大で震度7相当の震動を与え続ける(生物、非生物問わず/震度は対象ごとに変更可能)。
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​


 狂信者たちを掃討し、√能力者たちは、召喚儀式が行われていた廃墟へと足を踏み入れた。廃墟の中央には大きな魔法陣が刻まれている。そして、周辺は多数の『シュレディンガーのねこ』で溢れ返っていた。
「ブニャ~……」
「ニャオオォン」
 怪異のねこたちは、そのすべてがクヴァリフの仔と融合している。触手をうねうねと動かし、廃墟内を徘徊し、寝転がり惰眠を貪ったりしている。見た目が気持ち悪いのと怪異であることを除けば、その辺の猫と変わりない雰囲気すらある。
 ――あくまで雰囲気だけなので、油断せずに戦いつつ、クヴァリフの仔については生きたまま回収してほしい。
雪月・らぴか
うひょー!いかにもって感じの魔法陣がある!でも儀式はもう終わっちゃったのかな?ちょっと残念。
そして怪異だけどここにも猫!狂信者達はわざわざ猫がいるところを選んでいるのかなー?

クヴァリフの仔は力で引っこ抜けるかな?抵抗ありそうだから殴って怯ませてから掴んで引っ張ってみよう!
寝てる奴にはこっそり近づいて起きる前に一発入れて掴むよ!
多分1体殴ると警戒されるから、そうなったら【霊視看破エクトプラズムリーディング】で隙を見抜いて殴ってから引っこ抜くよ!
仔を引き剥がす時に抵抗されてダメージ受けるのはしかたがないかな。

前の儀式場の猫は普通のばかりだったけど、もしかして融合したのもいたのかな?

●あらぶるねこ
 廃墟に溢れるシュレディンガーのねこたちと、中心に描かれた魔法陣を見て、|雪月《ゆきづき》|・《・》|らぴか《らぴか》(えええっ!私が√能力者!?・h00312)はキラキラと瞳を輝かせる。
「うひょー! いかにもって感じの魔法陣がある! でも儀式はもう終わっちゃったのかな?」
 ちょっと残念、見てみたかったなあと、ホラー好きの彼女は思わずにはいられない。仕方なしに、らぴかは廃墟をくるりと見渡した。右を見ても左を見ても、怪異のねこだらけである。
「狂信者達はわざわざ猫がいるところを選んでいるのかなー? ……もしかして、儀式に猫を使ってたとか? わわーっ!」
 想像してしまい、背筋がゾクゾクとする。一度想像してしまえば、気になって仕方がない。
「すごく気になるっ。一人くらい狂信者を残しといて、儀式の詳細を無理矢理聞き出せばよかったー!」
 ひとしきり興奮した後、気を取り直したらぴかは、クヴァリフの仔の回収に取り掛かることにした。
「力で引っこ抜けるかな? 抵抗ありそうだから、殴って怯ませてから掴んで引っ張ってみよう!」
 手始めに、寝ているねこに近付いて回収を試みる。
「そーっと、そーっと……えいっ!」
 寝ているねこの横っ腹を思いきり殴り付ける。
 ブミヤァァッ!? と大きな鳴き声を上げるねこ。怯んだところで触手を引っ掴み、強引に引き抜いた。
 クヴァリフの仔、まずは一匹ゲットだ。
「フシャーッ!」
「ニイイィッ!」
 ねこが猫爪を剥き出しに襲い掛かってくる。
 らぴかは|霊視看破エクトプラズムリーディング《レイシカンパエクトプラズムリーディング》を発動し、全身の霊気をモノクルをかけた左目に集中させた。
「当然次からは警戒されるよね。こうなったら、√能力の出番!」
 左目を激しく燃え上がらせ、ねこの隙を見極める。
 多少の引っ掻き傷は気にしない。暴れるねこに対処しながら、彼女は少しずつ触手を回収していった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

嘯祇・笙呼
愛すべき|猫《ぬこ》も生きて回収、だろ。しかし融合したクヴァリフの仔をどう回収?
「猫の部分を殺して回収成功!」て意味じゃ、ねーよな?
いい知恵ください|神《MS》様。
よし√能力で身動きを封じよう。それで元は怪異輸送車、今は|個人用庵室《パーソナル・チェンバー》に一匹残らず閉じ込める。
戦闘はするが『あくまで目的は弱体化させた後に捕獲』。
情報収集でシュレディンガーのねこたちの負傷度合いに気を配りつつ、弓で牽制。見切りとカウンターに徹し、ねこたちに厭戦気分を与える。大人しく|なった《なるよね?》ねこから√能力で一匹ずつ堅実に捕獲を試みる。その際√能力を用いての攻撃は一切行わない。
|猫《ぬこ》は大切に。

●|猫《ぬこ》に優しく
 シュレディンガーのねこたちを眺めつつ、|嘯祇《しょうぎ》|・《・》|笙呼《しょうこ》(人間(√マスクド・ヒーロー)のマスクド・ヒーロー・h01511)は思考を巡らせる。
「愛すべき|猫《ぬこ》も生きて回収、だろ。しかし融合したクヴァリフの仔をどう回収?」
 果たしてどのようにすべきか。一つの考えに至り、笙呼はハッとする。
「まさか、猫の部分を殺して回収成功! て意味じゃ、ねーよな?」 
 ――触手を生きたまま回収できるなら、猫の部分は別に殺してしまっても構いませんよ? ほら、猫というか、怪異ですし。
 聴いてはいけない声を、何処かから受信した気がする。
「……今、何か聞こえたような? いや、きっと気のせいだな!」
 これも怪異召喚の儀式によって現場の磁場が狂ったせいに違いない。いや、磁場が狂ったという情報はないが、そういうことにしておこう。オカルト系でありがちなやつだ! 
 先ほどの天の声は聴かなかったことにして、穏便にクヴァリフの仔の回収に取り掛かる。
「戦闘は行うが、『あくまで目的は弱体化させた後に捕獲』だ。怪異とはいえ、ねこを死なせたくないからな」
 ミャアミャアと長い鳴き声を上げるねこたちに対し、震動に耐えながら|見えざる手《ミエザルテ》で攻撃する。不可視の手で叩き過ぎないように、ねこの負傷度合いに気を配りつつ、慎重に。
 動きが鈍ったねこは、即座に|個人用庵室《パーソナル・チェンバー》に閉じ込めていった。
「震動で揺れまくるが、我慢だ」
 |刻印弓《フェイルノート》で牽制を挟みつつ、死に追いやるような強打もせず。
 防戦メインに動く笙呼を、ねこたちが倒せるわけもなく。一部のねこが、戦うのが面倒になってきたのか、ごろごろと床に転がり始める。
「よーしよしよし、いい子だ。そのままじっとしていてくれよ」
 大人しくなったねこについては、√能力での攻撃を行わずに回収する。たとえ怪異であったとしても、|猫《ぬこ》は大切に。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

柳生・友好
※連携・アドリブ大歓迎
判定:POW

普段は退屈で物腰柔らかいのに見えそうだが、いざ戦うとなれば雰囲気は凛々しくなる
ネコ好きの友好に対して今回の戦いは色んな意味で少々辛いけれど、自分なりに事態解決に力を尽くす

【剣理・天狗之書】で速度を上げる
敵の無力化を狙おうとして攻撃しつつ、敵の動きに気を付ける
敵の反撃をちゃんと【見切り】、回避したり【ジャストガード】したりする

あれはネコ…いや、本当にネコなのか?
なんか、にょろにょろぬるぬるって嫌なんだけど
でも、あの素早くてちょっと不思議な動き、気まぐれな感じ、やっぱりネコなんだ…
殺す必要がなくてよかった

●ネコのために
「あれはネコ……いや、本当にネコなのか?」
 クヴァリフの仔の回収依頼に赴いた|柳生《やぎゅう》|・《・》|友好《ともよし》(悠遊・h00718)は、目の前に広がる光景に大きな疑問を抱く。
「みゃあ~」
「ぶみぃいい……」
 ネコのような生物に融合した触手が、にょろにょろと蠢いている。
 表面のぬるつきもはっきりと視認できる――単刀直入に言えば、視覚への不快感が凄い。
 だが、同時に興味を惹かれる仕草もあった。触手と元々の見た目のグロ……ユニークさを抜けば、所作は完全にネコそのものなのだ。
「あの素早くてちょっと不思議な動き、気まぐれな感じ……見た目は強烈だけど、やっぱりネコなんだ……」
 怪異とはいえその本質がネコならば、ネコのために頑張ってみようじゃないか。
 友好は決意し、|剣理・天狗之書《ケンリ・テングノショ》で自身の速度を上げる。
「……よし、触手を回収しよう」
 友好の√能力に反応し、シュレディンガーのねこが猫爪を繰り出してきた。
「ニャッ!」
 出された猫爪を見切り、避けた瞬間に背中から伸びる触手を引っ掴む。そのまま根を引っこ抜くように、触手をネコから引き抜いた。直接触れたことで、にゅるんとした感触が、よりはっきりと伝わる。
「うわ、ぬるぬるして気持ち悪いな」
 友好は不快感を耐えた。これも早く依頼を処理して、ネコを自由にしてやるためだ。
 触手を抜いたネコの状態はどうか。友好はネコをじっと観察する。
「……生きてるみたいだね、良かった」
「み~?」
 放っておいても勝手に回復して、どこかに行ってしまいそうな雰囲気すらある。
 そんなネコの様子に、友好はほっと息をついた。
「この調子で、少しずつ回収していこう」
 触手がぬるつくのは我慢して、友好は次のネコの触手回収に取り掛かる。殺す必要がなくて良かったと、彼は心の底から安堵するのであった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ガザミ・ロクモン(サポート)
獣妖「オオカニボウズ」のルートブレイカー×ゴーストトーカー、18歳の男です。
√能力は指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の√能力者に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
かっこいいガザミ・ロクモンをお願いします!
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!

●ふわふわねこパンチ
 クヴァリフの仔の回収は、大詰めを迎えつつある。応援の要請を受け、ガザミ・ロクモン(葬河の渡し・h02950)は、森の中の廃墟へと訪れた。
「人手が必要ですと頼まれて来ましたが、このような場所にもクヴァリフの仔がいようとは」
 召喚儀式の名残を感じる廃墟の空気は、森の中にも関わらず濁っている。だが、仔の回収を終えれば、自然と空気も浄化されよう。
「では、お仕事開始です。頑張りますよ」
 近付くガザミに、シュレディンガーのねこは警戒するように鳴き声を上げた。
「フシャーッ!」
 無限の猫爪が繰り出される。だが、ガザミはルートブレイカーで√能力を無効化した。
 結果として、無限の猫爪はただのねこパンチとなる。てしてしと繰り出される柔らかな肉球を感じつつ、ガザミはクヴァリフの仔を掴んだ。
「ねこさん。少しだけ、大人しくしていてくださいね」
 柔らかに呼び掛けつつ、クヴァリフの仔を引き抜く。
「ビャッ!?」
 触手を引き抜かれたねこはビクッと驚いた後、ガザミから逃げていった。
「まずは一本、元気な触手ですね」
 ビチビチと手の中で跳ねるクヴァリフの仔を収納し、ガザミは次のねこを探す。
「さて、次の子にいきましょうか」
 ねこたちは、尻尾を揺らめかせながら、ガザミをじっと見つめている。
「大丈夫ですよ、怖がらないで……背中に生えてる仔を抜くだけですから」
 穏やかな声色でねこたちへと語りかけ、じわじわと距離を詰めた。ある程度距離を詰めたら一気に近付き、ルートブレイカーで猫爪をねこパンチ化させる。
 一連の動作を繰り返しながら、ガザミは着実にクヴァリフの仔を回収していくのであった。
🔵​🔵​🔴​ 成功

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