とある教導過程の重要機密
●概要
教導過程記録。
該当者:茶治・レモン(魔女代行・h00071)
特徴:両腕部を欠落しているが、現在は魔術式の義手を装着。
神経接続が施されているものの、|機能回復訓練《リハビリテーション》を要する。
精神面は安定しているが、一方で戦闘が始まると|過剰な興奮状態に陥りやすい《生存欲求が露わになる》。
・主旨
本書は茶治・レモン(以下、甲)の要望による、更なる戦技向上を目的とした、“特殊教導過程”の記録をまとめた資料である。
また、本書における“可能性”の一切の決定権を、甲へ委ねるものとする。
管理者は機密文書として、厳重に保管せよ。
【可能性1.保有する魔力を応用した戦技】
甲の両腕部は特殊な義手となっており、『竜漿』に酷似した“魔力”を含んでいる。
さらに、神経接続の術式を施されていることから、“魔力による肉体強化”が可能と思われる。
これを甲の固有戦技として、『|魔術式格闘技巧《アマテル・アーツ》』と仮称。
《竜漿魔眼》のように魔力を一点集中させることで、特殊な|境界線《隙》を看破したり、
《霊能波》のような、他√への|観察《干渉》ができるのではないか?
もしくは《ブレイキング・ブースト》を応用し、自発的に魔力の|過負荷《オーバーロード》を引き起こすことで、肉体を強化。
精度の高い、近接攻撃を仕掛けることも可能だろう。
(※ただし強烈な負荷を受けるため、目や腹部などを自壊する危険性が伴う)
|玉手《ナイフ》(詳細は後述)を魔力触媒として、《|戦闘錬金術《プロエリウム・アルケミア》》で一時的に変形。
敵勢対象を弱体化させることもできそうだ。
【可能性2.生存本能を利用した戦技】
甲には強い精神性があり、特に生存欲求が著しく強い。
(√ウォーゾーンという、過酷な生存環境が起因したと思われる)
この“|数値化できない要素《覚悟、決意という感情》”を√能力で拡張させ、
《デッドマンズ・チョイス》を応用した、自身の深層心理にある『死への恐怖』を覚醒する、という手段もある。
(√能力者は時間とともに蘇生していくが、“|死《・》”|を経験しない訳ではない《・・・・・・・・・・・》という解釈に依る考察)
恐怖心から生存本能をさらに強めることで、生存率を高める戦術である。
しかし、精神面への影響を考えると《オートキラー》の応用が適しているかもしれない。
戦術との相性も然る事ながら、甲は白を好んでいる模様。
纏うなら、暗い闇より『白い霧』や『白煙』のほうが望ましいだろう。
【可能性3.玉手の活用に特化した戦技】
甲は『玉手』と名称したナイフを愛用している。
斬るという意味では、執刀メスと用途が似通っているため、《|怪異解剖執刀術《命中させた部位を切断すること》》が最適そうだが、
平時は白地のケースに収納していることから、“条件型√能力の発動キー”として運用できると思われる。
また、甲の保有する魔力と合わせれば、《プロジェクト・カリギュラ》のように白光し、変形した玉手による超速攻撃を仕掛けることも、
《九尾妖力術》を応用し、ナイフの軌道上にいる、敵勢対象への範囲攻撃も実現性が高い。
【戦技以外での活用】
玉手の刀身は煌めくほど磨かれており、この反射光を利用して、
《ゴーストトーク》に近い、インビジブルとの接触ができそうだ。
《トラペゾヘドロンの光》のような、抵抗力を低下させるトリガーにもなるだろう。
以上が、甲の教導過程にて確認された“可能性の一部”である。
補足:あくまで現時点での記録であり、甲が想像を遙かに上回る成長を遂げる可能性は極めて高い。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴 成功