漆黒の塔と天上の遺産
●
そのダンジョンは突如として出現した。
寂れた都市公園の片隅、霧がうっすらと漂うなか、泥濘のような地面から黒い塔が生えている。
黒の大理石で築かれたかの如き壁面は、近付く者の背筋を凍らせるほどの威圧感を纏っている。頂上には白亜の王冠のような装飾が施され、中腹には人の顔を模した灯篭が規則的に並んでいた。それらの目は時折赤く輝き、監視の視線を四方へ投げかけている。
犬の散歩に来ていた男性が、ダンジョンに気付いて足を止める。
「なんだ、あれ? いつの間にこんな建物が……」
突然の異変に目を丸くするも、すぐにその表情は虚ろに。
かくんと首を傾げるや、何事もなかった風に歩き去っていった。モンスター化するほど近づく前に忘れ、立ち去る事ができたのである。
――塔は依然としてそこに聳え続けている。公園の木々を覆う霧は、漆黒の佇まいをより不気味に際立たせていた。
●
神谷・月那(人間(√EDEN)の霊能力者・h01859)が、√能力者達へ事件の発生を伝えていた。
「集まってくれた皆さん。√ドラゴンファンタジーから天上界の遺産が持ち込まれ、√EDENにダンジョンが発生してしまいました……。放置すれば、ダンジョン近辺の住民がどんどんモンスター化してしまいます。これを阻止する為にも、急いでこのダンジョンを攻略し、破壊しなければなりません」
月那は儚げに目を伏せ、続けて語り出す。
「まず、皆さんにはダンジョンの内部へ向かっていただきたいのです。ただ中には、落石や落とし穴、さらには複雑な機械仕掛けの罠まで張り巡らされているみたいです。そして……」
一瞬言葉を詰まらせ、月那は申し訳なさそうに視線を上げた。
「最も警戒すべきは、天井や床に仕掛けられた古代魔法陣です。これに触れてしまうと、部屋全体が瞬時に氷漬けになってしまう――遺産が持つ強大な力を利用した、とても危険な罠だと、星が告げています」
一呼吸置き、月那は√能力者達の表情を窺う。
「その先には……ハーピーと呼ばれる凶暴なモンスターの群れ。あるいは、この事態を引き起こした何者かが待ち構えているかもしれません。そして最深部では……モンスター化した堕落騎士『ロード・マグナス』が、私達の到着を待っています」
月那は祈るように両手を胸の前で組み、静かに告げた。
「皆さんの手で、このダンジョンを打ち壊さなければ。住民の方々を、モンスター化の脅威から救わなければ。どうか……お力を貸していただけますでしょうか?」
マスターより

霧柄頼道です。よろしくお願いします。今回は√EDENに出現した異界のダンジョンを舞台に、トラップ突破やモンスター討伐を描いていきます。プレイヤーの皆様の√能力、技能や機転を存分に活かした活躍を、心よりお待ちしております。
●集団敵「ハーピー」
上半身が女性、下半身が猛禽類の姿をした怪物。空からの急襲を得意とし、鋭い爪と轟音の叫びで標的を追い詰める。しかし単独では戦闘力に欠け、群れを成して行動する傾向がある。
●ボス敵「ロード・マグナス」
かつては聖剣を探し求める勇者として名を馳せるも、天上界の遺産に触れモンスター化。√能力なしでダンジョンを攻略してきた実力は健在で、呪いの炎や偽りの聖剣を駆使して戦う。
●舞台
√EDENの都市公園に突如出現した黒い塔状のダンジョン。内部には天上界の遺産の影響で複雑な罠が張り巡らされている。
●現場から戦闘が想定される地形や地理の情報
公園内の広場に建つ塔型ダンジョン。周囲には木々が生い茂り、霧が立ち込めている。塔内部は迷宮のように入り組んでおり、罠も多数設置されている。
●全体的な状況
天上界の遺産による影響で出現したダンジョンを放置すれば、周辺住民のモンスター化が進行する。
現状被害はないものの、いずれにしろ早急な対応が求められる危機的状況。
●各フラグメントのアドバイスと手がかり
第1章:罠の突破には、力による破壊、器用な解除、魔法での探知など、様々なアプローチが有効。
第2章A:ハーピーは群れで行動するため、範囲攻撃や音波攻撃が効果的。上空からの奇襲に注意。
第2章B:剣聖との一騎打ちは危険。連携して相手の動きを制限しつつ、隙を突く戦術が望ましい。
第3章:堕落騎士は何度も蘇生するため、一気に仕留めるのは困難。長期戦を視野に入れた戦略が必要。
12
第1章 冒険 『トラップ! トラップ! トラップ!』

POW
トラップを力ずくで破壊する
SPD
複雑なトラップを解除する
WIZ
魔法でトラップを探知する
√ドラゴンファンタジー 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

街中にこんな危ない場所を放置しておくわけにはいかないですぴす。
可及的速やかに撤去ななければすぴす。
解除はほかの人にまかせて、わたしは安全策でいきます。
ルート能力を使用して、罠からの探知にかからないようにして
トラップゾーンを突破します。
技能の空中浮遊や野生の勘も併用して、余計な罠を踏んだり
トラップのトリガーを引かないよう意識します。
可能なら、後続の仲間に
危険がありそうな場所にマークをつけたりして注意を促します。
すぴすぴ。このダンジョンはまだ歴史が浅すぎて食べられたものじゃないですぴ
●
薄暗い大扉が軋むような音を立てて開かれ、逆刃・純素(サカバンバの刀・h00089)がダンジョンの内部へと踏み込んだ。大理石を思わせる黒壁が迷路のように幾重にも連なり、入り組んだ通路は不規則に枝分かれを繰り返す。壁に埋め込まれた人面灯篭が赤い眼光を放ち、その明かりが通路を照らしている。
「この迷宮も、カンブリア紀の海底洞窟に比べれば大したことないですぴす」
純素は無感情な笑みを浮かべたまま、体をしならせ、上目遣いに獲物を狙う態勢を取る。
√能力発動だ。魔術や機械仕掛けの探知機能からは隠れつつ、さらに浮遊能力で体を宙に浮かせることで、罠の起動装置に触れる心配もない。
床に仕掛けられた落とし穴の感知板も、天井の仕掛け弓も、彼女の存在を捉えることはできない――。
時折、野生の勘が警告を発する。純素は立ち止まり、危険な箇所に蛍光の印を刻んでいく。
「後続の方々も、この印のある場所だけは要注意ですぴす」
進むにつれ、古代魔法陣の輝きが濃くなっていく。純素は壁際を縫うように進み、魔法陣の探知範囲を巧みに回避。
「このダンジョン、まだ若すぎて味が薄いですぴす。もう少し寝かせてから、ゆっくり味わいに来ますぴす」
深部に向かうにつれ、人面灯篭の赤い眼光は増していく。純素はそんなのを横目で見ながら、着実に突破していくのだった――。
🔵🔵🔵 大成功

POW
公園にダンジョン…さ、流石に見逃せません…。
ええと、トラップだらけのダンジョン…ですか…。
と、トラップ解除とかは自信がないので…しょ、正面から行きます。
ちょっとしたトラップならこっちから起動させるほうが解除するより早いはず…です。
進んだ先で目印があればそこは避けて通ります。
だ、誰か先行してくれてるのかな?助かります。
ボクの武器、撃竜機大剣は幅広の大剣です。いざとなれば盾にもなるし岩だって砕ける…といいなぁ…。
古代魔法陣に気づけたら小石を投げて起動させてみます。
うまく起動させられたら撃竜機大剣を技能の重量攻撃で振り氷を砕こうとします。
こんなもので…立ち止まるつもりはありません…!
●
薄い足音が暗い通路に木霊する。剣崎・スバル(気弱な機械剣使い・h02909)は身長ほどもある撃竜機大剣を握り締め、壁際を慎重に進んでいた。
「え、えっと……。あ、ここに逆刃さんの印が……。危険な罠が仕掛けられてるって意味ですよね。こっちは避けたほうが……」
黒い大理石の壁に刻まれた蛍光の印を確認し、震える手で壁を伝いながら別の通路へ進路を変える。
「い、いきなり氷漬けは嫌だし……。あっ」
通路の中ほどで古代魔法陣の青白い輝きを見つけ、スバルは息を呑む。
床に転がっていた小石を拾い、震える指先からこぼれ落としそうになりながらも、おそるおそる前方へ投げ込んだ。
するとどうだろう。魔法陣が反応し、霜の結晶が爆ぜるような音とともに、瞬時に氷の壁が通路を埋め尽くしたではないか。
「こ、こういうのは……真正面から行くしかないんです!」
スバルは大剣を構え直すと、満身込めて振り下ろした。巨大な剣身が氷塊を粉砕し、通路を開通させる。砕け散った氷の破片が、人面灯篭の赤い光を受けて、血潮のように不気味に輝いていた。
「ひぃっ、怖い怖い……で、でも、立ち止まってる場合じゃありません……。先に進まないと」
スバルは破片を踏み砕く音に怯えながらも、更なる深部を目指して歩みを進めていくのだった。
🔵🔵🔵 大成功

【WIZ】魔法(?)でトラップを探知する
少女分隊発動! これが私の魔法です。
バックアップ素体を一人ずつ順番にダンジョンへ送り込みます。
彼女達は慎重に、時として大胆に探索します。
具体的には……
・火器管制レーダーを応用して周辺の情報収集(技能)
・通信機器を使って映像と音声は本体と常にとりあう
・避けれる危険はもちろん避けるが、どうしようも無い時は気合(技能)で特攻(技能)し、命と引き換えに情報を得る
(わりと倫理観がおかしいところがあります)
「ああっ。隊員が串刺しにっ! トラップ箇所確認ですね」
「これが古代魔法陣ですか……特に強力ということは何か秘密があるかもしれません。重点的に調べさせましょう」

「なんてミスマッチな構造物だ。植物と都市が調和した公園に、こんな危険な代物を生やすとはな」
絵筆を取り出しながら迷宮に入り、目印を描こうとしたところで、既に存在する痕跡に気づく。
「蛍光塗料?」
技能:第六感を用い、マークの周辺を確認する。
罠を発見できれば、√能力『|描き記す者・揮《ユヴァシュハイヴン》』を発動。罠を切除、あるいは使用不能にしながら先に進む。
●
薄暗い通路に響く靴音は、落ち着いた調子を崩さない。
三東・玲一(漂白の芸術家ペインター・h01887)は黒い大理石の壁を嫌悪感と共に見上げる。人面灯篭の赤い光が、彼の纏う白衣をほのかに染めていた。
「……なんてミスマッチな構造物だ。植物と都市が調和した公園に、こんな危険な代物を生やすとはな」
絵筆を取り出しかけ――ふと、壁面に刻まれた印に気付く。
「これは……古代文字を模した警告の印か? 先客がいたようだな」
玲一は自身の直勘を頼りに第六感を研ぎ澄ませ、印の周辺へ目を凝らす。
確かに、落とし穴の気配がした。即座に√能力を発動する。
「『筆頭裂くは虚実の境、相交われ――』」
絵筆が描く軌跡が、落とし穴の機構そのものを切り裂いていく。仕掛けられた罠は、その一筆で完全に無力化された。
「この罠は無力化したが……やれやれ、まだ先は長そうだ」
玲一は衣服の裾を払い、さらなる深部へと足を進めていった――。
●
探索の陣頭に立ったリズ・ダブルエックス(ReFake・h00646)。バックアップ素体達を一体ずつ順番に迷宮へ送り込み始める。
「トラップ探知任務を実行します。少女分隊、展開開始であります」
機械仕掛けの通信装置を各個に配布し、映像と音声のデータリンクを確立。
「火器管制レーダーによる周辺データ収集開始。視認不能区域は気合いと特攻戦術で対応いたします」
彼女達は慎重に、時として大胆に探索を重ねる。入り組んだ通路を丹念に調べ上げ、危険な個所は緻密に報告していく。
「通路床面に異常を検知! これは――きゃっ!」
「3番、通信途絶。落とし穴の存在を確認。お疲れ様でした」
仕掛けられた罠は機械仕掛けの物から古代魔法陣まで多岐に渡り、その幾つかは分隊を襲う。落とし穴も仕掛け弓も、全て貴重なデータとして蓄積される一方、メンバーは徐々に数を減らしていく。
「壁から矢が! 回避できません、でも情報ゲットです! 結構痛いかも……ぐふっ」
「7番、通信途絶。仕掛け弓の射角と威力を記録完了」
各個の最期の通信さえ、新たな情報源として記録された。
「情報収集、予定量到達であります。本体、前進可能と判断いたしました」
分隊を半数程度失う犠牲を払いながら、ようやくダンジョンの奥へ到達するのだった――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 ボス戦 『剣聖『比良坂・源信』』

POW
阿修羅突き
【阿修羅の剣気】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【阿修羅突き】」が使用可能になる。
【阿修羅の剣気】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【阿修羅突き】」が使用可能になる。
SPD
無明無限刃
命中する限り「【日本刀】による攻撃→技能攻撃→[日本刀]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
命中する限り「【日本刀】による攻撃→技能攻撃→[日本刀]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
WIZ
出雲天墜斬
60秒間【剣気】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【天をも墜とす斬撃】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
60秒間【剣気】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【天をも墜とす斬撃】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
●
大理石の壁が消え、広間へと続く。そこで一人の男が佇んでいた。
禿頭の剣士は黒褐色の装束を纏い、太刀を帯びている。剣気を纏ったその身から放つ殺気は、人の域を超えていた。
「ここは、行き止まりだ」
男は囁くように告げ、太刀へ手を掛ける。抜き放たれた刀身が灯篭の赤い光を受けて血のように輝く。
そいつは――言い伝えにある剣聖、比良坂・源信であった。

すぴ、この人がこのダンジョン事件引き起こした犯人ですぴ?
どういう思惑の犯行か知りませんけど、行き止まりなら押し通るだけですぴす。
|魚類美剣流《ぎょるいみつるぎりゅう》の技の冴え、見せてやるですぴす。
ぎりぎりまで攻撃を我慢しながら近づいて、
技能の居合を組み合わせたルート能力で敵の日本刀をカウンター狙いで攻撃します。
刀を斬り飛ばすまでできなくても、しばらく使用不能にできれば
攻撃力を大幅に落とせるのではないかと。
確かにすごい剣ですぴす。
しかしその場所は、|魚類《われわれ》が3億年前に泳ぎ去った場所ですぴす!

「この恐ろしい覇気――もしや名のある剣豪か。あいにく記憶がないものでな」
「斬り合いは任せる」
接近は不得手と判断し、√能力『|描き記す者・片《フェシュトウェン》』での後方支援に努める。目潰しと反射を主軸に、味方前衛の隙を埋めるように戦闘する。
敵が剣気を貯め始めたなら、20個の断片で比良坂を取り囲むことで対処を試みる。
●
源信との対峙――逆刃・純素(サカバンバの刀・h00089)は無表情のまま、相手を見据える。
「この恐ろしい覇気――もしや名のある剣豪か」
背後では三東・玲一(漂白の芸術家・h01887)が空中へ絵筆を走らせ始めていた。
「星屑、破光、嵐の残骸――記せ、叡智の泡沫」と詠唱しながら、古代文字の断片を幾つも描き出していく。
剣聖の動きを牽制するように、文字の欠片たちは宙を舞い始めた――。
純素は刀を手にしたまま、じりじりと間合いを詰める。源信も太刀を構え直し、剣気を纏い始める。
「剣の冴えを見せてもらうですぴす!」
純素は一瞬の気配も見逃さず、相手の剣筋を読み取る。長年の経験と野生の勘が、最適の間合いを告げていた。
源信の太刀が閃く。その一撃を待ち構えていた純素が、古代海底抜刀術と居合の技を組み合わせて迎え撃つ。
「古の剣士を思わせる技だが――まだ甘い」
剣戟を制しながら、源信は冷ややかに告げた。鋭利な刃の交差音が広間に満ちる。
純素は相手の太刀筋を読み続け、反撃の機会を窺う。数合の激しい打ち合いの末、純素の刀が源信の太刀を捉えようとする。
直後、玲一の文字が源信の周囲を取り囲み、一斉に襲い掛かった――!
死角から押し寄せる文字の群れに、さすがの剣聖も寸時の戸惑いを見せる。
その僅かな隙を突いて純素の剣が閃くも、源信は咄嗟に体勢を立て直し受け流す。
「確かにすごい剣ですぴす。しかしその場所は、魚類われわれが3億年前に泳ぎ去った場所ですぴす!」
「その技、確かに侮れぬもの」
源信の口元が歪む。
「だが、これからが本番だ」
眼光が鋭く輝き、その佇まいから放たれる殺気が一層濃密になる。更なる剣気を解き放とうとしているのだ。
「文字が足りない。もう少し詠唱を重ねるとしよう」
玲一は絶え間なく文字の断片を描き続け、純素は如才なく間合いを測り直す。
三者の緊迫した駆け引きは、まだ始まったばかりだ――。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

可能な限り他の能力者と連携して戦うであります!
一人で戦う事になっても全力を尽くしますが。
相手は手強そうですが、あくまで単騎の近接アタッカーと見ました。
アイテム「レイン砲台」「ファミリアセントリー」を自動行動させつつ、自分は「ブローバック・ブラスター・ライフル」使用。牽制を重視した射撃戦で敵接近を防ぎます。
味方がいれば援護を最優先とします。
【出雲天墜斬】対策
勝負所で【少女分隊】再招集! 前身しながら射撃戦に移行せよ!
誰も帰ったなどと言っていません。
隊員を前衛として配置し食い止めます
チャージ直後という最大火力はうちの隊員達に撃ってもらいましょう!
勿論、チャージ中には数の暴力でダメージを累積させます

※連携・アドリブ歓迎
す、すごい威圧感…絶対ヤバい人だ…
怖いし逃げたい。でも…ここで逃げたらダメなんだ…
騎士になるって、憧れたから…絶対に逃げるわけには行かないんだ…!
ボクの武器、撃竜機大剣をシールドモードに変形させ源信の正面に立ちます。
け、剣崎スバル…16歳…です。騎士見習いとして、(すぅ~)ここにいる誰も傷つけさせません…!
膝どころか全身が震えているが真っ直ぐ源信の目を見ながら名乗りをあげる。
やる事はシンプルにタンクになります。√能力で周囲の皆さんと自分を回復させながら技能盾受けで源信の攻撃を正面から防ごうとします。
怖い!痛い!キツイ!でも…逃げないってぇ…決めたからぁ!
●
源信の放つ凄まじい気迫に、剣崎・スバル(気弱な機械剣使い・h02909)の膝は小刻みに揺れていた。
「け、剣崎スバル……十六歳です。騎士見習いとして――」
ごくりと唾を飲み込み、真っ直ぐに源信の目を見据える。
「ここにいる誰も、傷つけさせません……!」
騎士への憧れが、恐怖に打ち勝つ。撃竜機大剣がシールドモードへと変形し、巨大な盾となって源信の前に立ちはだかる。
後方では、リズ・ダブルエックス(ReFake・h00646)が準備を整えていた。
「援護態勢、展開開始であります」
空中に浮かぶレイン砲台が大気中の粒子を集め始める。同時にファミリアセントリーを配置し、手にはブローバック・ブラスター・ライフルを構えた。
「スバルさん、盾は崩さないでください」
「あ、は、はい――ひっ!」
応じかけたスバルだが、源信が太刀を翳すや、阿修羅の剣気が解き放たれ、殺気が一際濃くなる。
だが、スバルはなんとか視線を逸らさなかった。盾を正面に据え、剣気の流れを読み取る――。
閃光さながらの刺突が放たれ、衝撃が盾を揺らす。スバルは両足を踏ん張り、決して後退はしない。
それに√能力の効果で、盾のヒビは徐々に修復されていく。まだ耐えられる――。
「援護射撃、開始であります」
リズの号令と同時に、粒子を帯びた光線が四方から放たれた。ファミリアセントリーの砲撃も加わり、源信の動きを抑え込みにかかる。
「――少女分隊、招集!」
次いで、バックアップ素体も続々と展開。
対する源信は目にも留まらぬ速さで斬撃を繰り出す。バックアップ素体は一つまた一つと倒されていく。
その瞬間、源信が剣気を集中させ始めた。出雲天墜斬のチャージだ。
「ここが勝機! 残存する素体、突撃であります!」
リズの指示で、生き残ったバックアップ素体が一斉に襲い掛かる。
源信は溜めた力を解放できぬまま、光線と素体に包囲される。
「おのれ、小賢しい……!」
「今です! ボクたちの、反撃開始です!」
スバルは己の恐怖を振り払うように大きく息を吐き、大盾を構え直す。盾の表面に浮かぶ無数の傷跡は、勲章のように輝いて見えた。
「こ、この場所は……絶対に譲りません!」
一歩、また一歩と前進し、源信の退路を完全に塞ぎ切る。憧れの騎士たちは、きっとこんな風に戦ったのだ。
続くリズの合図で、生き残りの素体たちが射撃。
さらに全ての砲台とライフルが火を噴く。光の奔流が源信を呑み込み――その姿を消し去ったのだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『堕落騎士『ロード・マグナス』』

POW
英雄は死なず
【鎧】と完全融合し、【剣】による攻撃+空間引き寄せ能力を得る。また、シナリオで獲得した🔵と同回数まで、死後即座に蘇生する。
【鎧】と完全融合し、【剣】による攻撃+空間引き寄せ能力を得る。また、シナリオで獲得した🔵と同回数まで、死後即座に蘇生する。
SPD
ファルス・ソード
自身が受けた武器や√能力を複製した【偽りの聖剣】を創造する。これは通常の行動とは別に使用でき、1回発動すると壊れる。
自身が受けた武器や√能力を複製した【偽りの聖剣】を創造する。これは通常の行動とは別に使用でき、1回発動すると壊れる。
WIZ
カースドフレア
移動せず3秒詠唱する毎に、1回攻撃or反射or目潰しor物品修理して消える【呪いの炎】をひとつ創造する。移動すると、現在召喚中の[呪いの炎]は全て消える。
移動せず3秒詠唱する毎に、1回攻撃or反射or目潰しor物品修理して消える【呪いの炎】をひとつ創造する。移動すると、現在召喚中の[呪いの炎]は全て消える。
●
漆黒の塔の最深部、巨大な円形の広間。幾重にも重なる柱廊が、その内壁を支えている。
人の顔を模した灯篭から赤い光が漏れる中、鎧に呪いの炎を纏う騎士の姿があった。
空気を震わせる殺気は、天上界の遺産に触れ、さらなる強大な力を得たのだろう。
深紫の鎧に金色の装飾をあしらった無骨な甲冑は、闇に堕ちた者の執念そのもののよう。
「全ては聖剣のために……」
低く呟くロード・マグナス。その声には既に人としての温もりが失われていた。
今こそこのダンジョンの「核」を倒し、公園の景観にそぐわぬ邪塔を崩壊させるのだ――!

その聖剣がどんなものか知らないですぴが
剣とは目的を伴うものですぴ。
目指す目的もなく力なきものに向けられるのはただの凶器。
その堕落した使い手ごとへし折ってやるですぴす。
ルート能力で、とにかく先手を狙って攻撃します。
移動や回避でカースドフレアを封じられればよし、
移動を控えて食らってくれてもこちらは問題ないです。
技能の霊力攻撃とインビジブル融合も乗せてダメージアップを狙います
●
人面灯篭の赤い輝きを背に、逆刃・純素(サカバンバの刀・h00089)が前へ出る。その刀身に、広間を漂うインビジブルが吸い寄せられていく。
「あなたの聖剣探しが、一体何のため――」
純素の言葉を遮るように、マグナスの甲冑からは呪いの炎が迸る。
「全ては聖剣のために! この力こそが、世界を救う!」
「目的を持たぬ剣は、ただの凶器ですぴす」
純素の無表情な微笑みの奥で、古龍の力が目覚める。周囲のインビジブルを取り込んだ神気は龍の姿となり、咆哮と共に純素の肉体を強化していく。
速度に至っては通常の三倍に達している。マグナスが呪いの炎を詠唱し終える前に、純素は間合いを詰めていた。
霊剣術が放たれ、堕落騎士へと向かう。だが、鎧と完全に一体化したマグナスは空間を歪め、その一撃の軌道をずらす。
「聖剣こそが全て!」
歪んだ空間から放たれた反撃が、純素の側面を抉る。衝撃に息を呑む間もなく、純素は咄嗟に距離を取った。
神気を纏い直し、再び霊剣を閃かせる。今度はマグナスの胸を穿つ。だが堕落騎士は蘇生し、鎧と一体となった剣を振るう。
漆黒の広間に、刃と刃とが火花を散らした――。
🔵🔵🔵 大成功

「聖剣を求めし末路がこれとは……因果な話だ。堕したる英雄よ。せめて安らかに眠るといい」
「(盾を持たず空いた左手――これほどの英雄が無策とは考え難い。√から察するに、恐らくは)」
真っ向からの√能力の撃ち合い。
両者が足を止めている間に、味方からの援護を待つ。
技能:早業、多重詠唱、インビジブル制御
「俺と同じ、古代語魔術の使い手か」
●
「聖剣を求めし末路か。堕ちた英雄よ、断末魔も上げさせん」
三東・玲一(漂白の芸術家ペインター・h01887)は、インビジブルで形成した絵筆を取り出しながら、戦況を冷静に見渡す。
マグナスの左手が空いていることに、玲一は注意を向ける。これほどの英雄が無策とは考え難い。あの手はまだ何かを隠している――。
玲一は素早く三つの詠唱を重ねる。
「星屑、破光、嵐の残骸――記せ、叡智の泡沫」
周囲に古代文字が次々と浮かび上がった。一つが防壁となり、一つが光の矢となり、そして一つが目潰しの光となり、自在に宙を舞う。
その動きを読み取ったマグナスはカースドフレアを詠唱し始める。玲一の文字陣形に対し、三つの炎を配置。
「この程度の魔術で、我が呪いを破れるとでも?」
マグナスが嘲りを漏らすが、玲一は構わず四つ目の文字を描き始めていた。
インビジブル制御と多重詠唱を組み合わせ、相手の予測を超える一手を仕掛ける――。
詠唱完了は同時。玲一の文字群が炸裂し、マグナスの炎が噴出する。
光と炎が激突し、轟音が広間を震わせた。防壁となった文字が砕け散り、目潰しの光がマグナスの別の炎をあらぬ方向へ逸らせる。
そうして最後の文字。玲一の放った光の矢がマグナスの胸を貫き――装甲を裂いて黒い血が迸った。
🔵🔵🔵 大成功

あなたはかつて人であったけれど、今は半ば鎧なのですね
私はかつて機械でした。今は人なのか、やっぱり機械のままなのか、自分でもよくわかりません。
立場が違えば語らってみたかったですが、このような出会い方をした以上戦うのみであります!
アイテム「ブローバック・ブラスター・ライフル」「レイン砲台」「ファミリアセントリー」での射撃戦が基本です
味方がいれば援護を意識します
【カースドフレア】対策
3秒に1回、あまりにスローリーですね!
【決戦気象兵器「レイン」】発動!
相手がワンアクションする間に300回攻撃を複数方向から叩き込みます。
一回くらい攻撃や反射が飛んできても、迎撃か回避、それが無理でも耐えて見せます!
●
リズ・ダブルエックス(ReFake・h00646)は、三方に砲台を展開しながら、堕落騎士を見据える。
「あなたはかつて人であったけれど、今は半ば鎧なのですね」
「この力こそが――」
「私はかつて機械でした。今は人なのか、やっぱり機械のままなのか、自分でもよくわかりません」
マグナスが呪いの炎を詠唱し始めた瞬間、リズは決戦気象兵器を起動させる。
「――ですが、このような出会い方をした以上……戦うのみであります!」
大気中の粒子が光となって集まり、レイン砲台が輝きを放つ。
一条、また一条とレーザー光線が放たれる。その数はやがて数十、数百へと膨れ上がり、詠唱するマグナスを包囲していく。
ファミリアセントリーからの追加射撃も加わり、堕落騎士の周囲は光の檻と化していた。
「3秒に1回、あまりにスローリーですね!」
リズの弾道計算に従い、全方位から雨の如く光線が降り注ぐ。
マグナスは防御に追われる上、玲一による足止めも加わり、リズへの満足な反撃も行えないでいる。
さらなる光線の嵐が、右往左往する堕落騎士を包み込んでいった――。
🔵🔵🔵 大成功

※連携・アドリブ歓迎
た、倒しても復活するなんて…でも、何とかしないと…。この世界は…街中の公園にある日突然こんな恐ろしいダンジョンができていい世界じゃないんだ…!
どうすればいいかなんてわからない…けど、ロード・マグナス…貴方を斬ります。
何度も復活するのなら倒れるまでずっと攻撃します。撃竜機大剣を元の大剣に戻して戦います。戦い方は敵の引き寄せを利用して急接近、相手の剣による攻撃をはじいて正面から√能力で斬りかかります。攻撃に成功したら一旦離れてヒットアンドアウェイで何度も攻撃を続けようとします。もし回避されたら相手の懐に潜り込みボスの行動を妨害しようとします。
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何度も蘇生するマグナスを前に、剣崎・スバル(気弱な機械剣使い・h02909)は震える手を必死に押さえ込んだ。
漆黒の塔。この恐ろしいダンジョンが広がってしまえば、モンスター化の波が街全体を飲み込んでしまう。
「ロード・マグナス……ボクは、貴方を斬ります」
声は震えていたが、撃竜機大剣は元の形に戻り、その切っ先は真っ直ぐにマグナスを指し示していた。
防具も外して身軽になり――マグナスの空間引き寄せを逆手に取って間合いを詰める。
うなりを上げて振るわれる剣撃をかわし、懐へ潜り込みつつ、斬り上げをブチ当てた。
敵が反撃する前に下がって間合いを外し、再び攻めの姿勢へ転じる。痛みを押し殺しながら、何度も、何度も斬りかかる。
マグナスは剣を鋭く突き出し、スバルの胸を穿とうとした。
スバルは下がりたくなる気持ちを押し殺して、正面から斬り結び――凶刃を弾く。
歯を食いしばりながらの返し技。放たれるは渾身の剣閃。
鮮血が迸り、鎧の巨躯が、とうとう崩れ落ちる――。
漆黒の塔が光に包まれ、ダンジョンは消えゆく。
こうして√能力者達の奮闘により、街を脅かす脅威は消え去った。
公園もまた、憩いの場として、平和な日常を取り戻したのである――。
🔵🔵🔵 大成功