不運な初冒険
●『√ドラゴンファンタジー』、とある町の通学路
あの恐るべき予兆があったあと、シデンたちドラゴンプロトコルの冒険者たちは顔を見合わせた。中には恐れて身をすくませる者もいたが、
シデンは、
「へッ! あんなもの怖がっていて、冒険者が務まるかよ!」
と、鼻息が荒い。
しかし威勢はいいが、彼はまだ14歳。√能力者として覚醒はしたものの、いまだダンジョンに潜ったことはない。駆け出しも駆け出しなのである。
「まーたシデンがでかい口を叩き始めた……」
同級生たちが笑う。何しろ彼は、同級生たちの中で一番背が低い。鼻っ柱は強いが、決して運動能力に優れているわけでもない。
だからひとりの同級生が彼をからかうように、
「どうせいつもの通り、口だけさ」
と、肩をすくめる。するとシデンも激しく言い返した。
「お前らみたいな腰抜けと一緒にするな!」
「なんだと!」
「だったら、どれだけすごい冒険者なのか、見せてもらおうじゃねぇか!」
貶された同級生たちが激高する。シデンもますます引っ込みがつかなくなり、
「あぁ、いいとも! ちょうど、いいダンジョンが見つかったらしいじゃないか。そのお宝を手に入れてきてやるよ!」
そう言って、強く自分の胸を叩いた。
「ナナ! お前も行くよな?」
「う、うん……」
幼なじみでもある少女が頷く。
引くに引けなくなった少年は、自分と同じくまだ駆け出しの少年少女たちを誘って、ダンジョンへと踏み込んだのだった。
●作戦会議室(ブリーフィングルーム)
「諸君、あの予兆のことは知っているな?」
作戦卓に両手をついた綾咲・アンジェリカ(誇り高きWZ搭乗者・h02516)が、厳しい表情で集まった√能力者たちを見回した。
『喰竜教団』と称する組織。その教祖である『ドラゴンストーカー』が、ドラゴンプロトコルたちを殺害しているというのである。忌々しきことに、この狂信者は殺害した者の亡骸を自らの肉体と縫合しているのだという。それが、真竜の力を取り戻す方法だと信じて。
「今回、その狙いをつけられたのはシデンというドラゴンプロトコルの少年だ。√能力者として覚醒した冒険者とはいえ、まだその力は弱々しい。とても、敵の√能力には太刀打ちできないだろう。
……この地図を見てくれ」
映し出されたのは、ダンジョンのようであった。内部は複雑に入り組んでおり、所々にはレールが敷設されている。
「どうやら坑道だったようだな。少年は無謀にも駆け出し数人でこのダンジョンを攻略するつもりらしい。そして彼ら自身は気づいていないが不幸にも、探索は順調でこれといった危険にも出くわすことなく、下層へと到達してしまったのだ」
アンジェリカは嘆息し、かぶりを振った。探索を行っているのは4人で、シデンと、もうひとりの少女がドラゴンプロトコルらしい。他のふたりは人間である。
「しかし、ダンジョンの危険がその程度のはずはない。下層では、『喰竜教団』の信徒に使役されるボーグルどもが待ち受けている。奴らは坑道を破壊し、ドラゴンプロトコルの少年少女を殺めようとしているのだ。
少年らはかなり先行している。追いつくためには、同じ道を通っていたのでは間に合わない。彼らが気づかぬうちにすり抜けた、危険な道を進まねばならないだろう」
「最下層で待ち受けているのは、ドロシィ・ロランスだ。おそらく、教祖と出くわすことはないだろう。それが良いか悪いかは判断しかねるが……とにかくドロシィを倒し、この敵の企みを挫いてくれ。
これは、前途ある少年少女の未来を守るための戦いだ。
さぁ、栄光ある戦いを始めようではないか!」
マスターより

こんにちは、一条です。
『喰竜教団』による、恐るべき事件が予知されました。奴らはまだ戦う術をほとんど持たないドラゴンプロトコルたちを狙い、殺めようとしています。
今回その目標となったのは、駆け出し……というよりも、まだ未経験冒険者のシデンという少年たちです。
彼は友人たちとともにダンジョンに潜っているのですが、それを狙った教団の信徒どももまた、ダンジョンで待ち受けています。
彼らを保護しつつ、敵を撃破してください。
「第1章⛺『危険で複雑な坑道』」
ダンジョンの上層は古い坑道に繋がっていました。中は非常に入り組んでいます。シデンたちは運良く、あるいは運悪く、危険のない最短ルートを進んだ結果、かなり奥まで進んでしまったようです。
それに追いつくためには、険しい崖や高温になっている岩壁、あるいは坑道が崩れたせいで急斜面となり、途中でレールが寸断されているようなトロッコに乗って進むしかありません。
「第2章A⛺『崩落の罠』」
「第2章B👾『ボーグル』」
シデンたちに追いつけるのは、この下層に至った段階です。
選択肢Aでは、谷間を渡る細い吊り橋が待ち受けています。採掘作業が行われていたころに架けられたもののようですが……信徒どもによって、その踏み板は崩れるように罠がかけられています。シデンたちに先んじてこの攻略を行い、安全を確保しましょう。
選択肢Bでは、シデンらを襲うべく待ち受けているボーグルどもと戦います。
どちらにせよ、シデンらをここで保護して説得し、引き返させましょう。
どちらの選択肢を選ぶかは、第1章のプレイングに書いてください。あとは状況によります。
「第3章A👿『ドロシィ・ロランス』」
「第3章B👿『喰竜教団教祖『ドラゴンストーカー』』」
ドラゴンストーカーも暗躍しているでしょうが、おそらく今回、最下層で待ち受けているのはドロシィ・ロランスでしょう。
『喰竜教団』の教徒であり、その教えに心酔するこの敵を撃破し、教団の凶行を食い止めましょう。
では、皆さんの燃えるプレイングをお待ちしています。感想なども、よろしければぜひ!
23
第1章 冒険 『危険で複雑な坑道』

POW
敵の排除、壁を掘り進むなど、障害を排除する
SPD
先行して偵察したり、周囲にある採掘設備や爆薬を利用する。
WIZ
進むべき道を探知したり、周囲にある鉱物資源を利用する。
√ドラゴンファンタジー 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

えっと、こっちかな?
[暗視、聞き耳、野生の勘]を駆使して危険を避けつつ急ぎ足で近道を探る。
途中でネズミさんかコウモリさんと会ったら[動物と話す]ことで
「4人組を見かけた?」とか「私でも通れそうな下層の近道教えて?」など情報を集めてみる。
もし、教えてくれたら予め買っておいた木の実をあげるよ。
不安定な足場も日頃の[パフォーマンス]で慣れているし問題ないはず。
どんどん奥へ進んでいくよ。
「ここね」
ダンジョンの入口を覗き込んだエフェリーナ・レプス・クレセントハート(旅芸人のエフィ・h05087)は、「えい」とばかりに内部に足を踏み入れた。
聞いていたとおり、中は古い坑道になっている。誰かのいた気配というものはどことなく人を安心させるものなのか、シデンらは意気揚々と奥へと進んだのだろう。
「えっと、こっちかな?」
明かりはないが、エフェリーナは【暗視】を頼りに急ぎ足で進んでいく。【聞き耳】をたてながら。
「話し声なんかは聞こえない……もう、かなり先に行っちゃったみたいね」
彼らはどの道を進んでいったのだろうか? もし後を追うようなことをしてしまえば、間に合わずに終わってしまうだろう。
その兎耳が、ピクリと動いた。【野生の勘】が働いたのだ。
そのとおり、暗闇から飛び出してきたのは2匹の鼠である。鼠は慌てて逃げ去ろうとしたが、
「ねぇ」
と、エフェリーナは呼び止めた。鼠は怪訝そうに立ち止まる。
「4人組を見かけなかった?」
その問いには首を傾げる鼠たち。しかし、
「下層に行く近道があれば、教えてくれない? 教えてくれたら、これをあげるよ」
エフェリーナが懐から木の実を取り出すと、鼠たちは前足を伸ばしてそれを受け取り、齧り始めた。存外に律儀であったらしく、「ついてこい」とばかりに駆け出す。
「わぁ。予想はしてたけど狭いなぁ」
鼠なら楽々通れる、しかしエフェリーナにとっては片足を満足に置くこともできぬほどに狭い足場を、慎重に、しかし急いでどんどん奥へ進んでいく。
🔵🔵🔵 大成功

第二章選択肢はB。
チームタグ『●悪の怪人御一行』
白鵺の行動方針。
真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす。
障害は轢き潰す。
愛用の魔導トライク、ビーストルーラーを利用して、トロッコの路線を走って時短を狙ったり、急斜面をショートカットしたり、
掟破りの壁面走行や、2路線ドリフトで進んで行こうとする。
途中で妨害しようとする敵が居れば轢き潰してスルー。
『対象の少年たちを確保するまでかまってられないのよネ』とばかりに止めには固執しない。
後続の人達に止めはお任せ。
もしくは帰り道でもう一回念入りに轢き潰す予定。
『うぉぉオ、オレも止まらぬぇからヨ。
お前らも止まるんじゃねぇゾッ!!
(トロッコ路線を魔導バイクでぶっ飛ばしながら)』

●悪の怪人御一行
選択肢Aを希望
じゃ、始めようか!
ダンジョン内に採掘設備や爆薬があるのなら利用させてもらうよ。
かなり古いみたいだし皆の安全のためにも採掘設備の点検と修理が必要な部分は補強しておくよ。
あまり時間掛けられないみたいだし、爆薬を利用できそうなところは気をつけながら時間短縮を心掛けようかな。
トロッコか、僕、仲間に声掛けて回ってやってきたけど人数乗れるかな?
満員なら僕がトロッコから振り落とされそうになりながらトロッコにしがみついて頑張ることになりそうだね。
えっ!?レールが途中で寸断されてるの?怖いんだけど・・・
運に任せて一気にいこう!そうしよう!
心臓バックバクだよ。エキサイティングすぎる!

●悪の怪人御一行
アドリブ歓迎
WIZ
ヒャッハー!ダンジョン探索RTAデース!
ダンジョンの先にマルチプルビットを飛ばして通路や周囲を確認し最短距離を進む
ちょっとした障害物は火力調整したサプライズボムで排除して進んでいく
高温の場所などはプロテクトビットで防御フィールドを全周展開して凌ぐ
レールの寸断されたトロッコはサプライズボムの爆発で加速させてプロテクトビットの防御フィールドで無理やり押し通る
「ヒャッハー!これぞ冒険デース!」

※アドリブ・連携歓迎
チーム『●悪の怪人御一行』
やってきましたダンジョンへ!
何か良いものが拾えるといいな!
でも、シデンくん達はかなり先行しているみたいだしまずは先を急がないとね!
今回は知り合いと一緒に来ているから着いていくよ!
星詠みさんの情報によると、入り組んで複雑だったり色々障害あるみたいだから障害は|壊して突破《技能:怪力》したり|掘って迂回したり《√能力:本来の習性》して最短距離を進むわ!
崖や高温の岩壁は、|触腕を伸ばして《技能:異形化》仲間を運びながら|登ったり下ったり《技能:グラップル・環境耐性》!
ダンジョンって地中みたいで落ち着くわね!

●悪の怪人御一行
ふんふん…あの子たちが犠牲になる前に元凶をぶっ飛ばせばいいんスね!
喰竜教団の狙いは、アタシ達ディスアークの怪人がぶっ潰してやるっス!
先行してる冒険者達に追いつくには、最短ルートを通るしかないっスね。
最短最速でいくっスよ!
例えダンジョンが入り組んでいても真っ直ぐ突き進めば迷わないし、なりより罠ごとブチ壊してやるっス!
ゴーグルの暗視機能を使って視界を確保していくっスよ。
これで、足跡とかの痕跡もバッチリ見えるっス!
目の前の壁や岩は、殴って打ち壊して穴を開けて通れるようにしたり、崖や急斜面があったら、思いっきりジャンプしてからの空中ダッシュや空中移動を駆使して乗り越えていくっス!

「●悪の怪人御一行」
選択肢B
自称:不才
他人称:~君
【救援活動かぁ,それなら,悪用とは言えないな。良い事だ】
センチメートル級多機能監視キメラの群れを召喚し,多用途超声波ポジショニングシステムで坑道内の地形と危険を探索する,ついでに坑道中の喰竜教団の連中も探してその位置を記録して仲間に伝える。
【にしても,喰竜教団の奴らって結構頑張ったものだね,子供達が進むダンジョンを予見して探し出す,そしてダンジョンを占拠して改造する,随分煩雑な手順だな。何故わざわざこんな...あ,今はこん事を考え場所じゃないか。】
「やってきましたダンジョンへ!」
アリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)の声は、坑道内にわんわんと響き渡った。
「ダンジョンって地中みたいで落ち着くわね!」
「ヒャッハー! ダンジョン探索RTAデース!」
白神・真綾(白光の堕神ケツァルコアトル・h00844)のテンションも高い。さっそく半自律浮遊砲台『マルチプルビット』を思念で操作しつつ、坑道の奥を窺っている。
「救援活動かぁ」
オーウェン・ウィンクラー(帰元返始・h01034)も、あちこちに伸びている坑道を見渡して、20体近くの『センチメートル級多機能監視キメラ』を放った。
「もともと、より便利で安全な診察手段として開発されたキメラだけど……救援活動なら悪用とは言えないな。いいことだ」
これならばヒポクラテス様も許してくれるだろうと、オーウェンは口の端を持ちあげて笑う。
アリスもキョロキョロとあちこちを見て回りながら、
「何かいいものが拾えるといいな!」
と、転がっていた工具を手に取った。あいにく、何の変哲もない錆びたハンマーである。
「ちぇ。
シデンくんたちはかなり先行してるみたいだし、お宝探しは後にして先を急がないとね!」
「ふんふん、なるほど……あの子たちが犠牲になる前に、元凶をぶッ飛ばせばいいんスね!」
百目鬼・天巫(真眼怪人「サイクロプス」・h02219)はアンジェリカに渡された、シデンと仲間たちの顔写真を見つつ頷く。天巫とひとつしか年の変わらない少年は、いかにも負けん気が強そうである。
「そう。真ッすぐ行ッてぶッ飛ばす。障害は轢き潰す。簡単な依頼だゼ」
七鞘・白鵺(人妖「鵺」・h01752)が笑う。
「『喰竜教団』の狙いは、アタシたちディスアークの怪人がぶッ潰してやるっス!」
力強く、大型ガントレットを嵌めた拳を突き出す天巫。
「そういうことだね。じゃ、始めようか!」
ナマエハ・マダナイ(強化型試作怪人の戦線工兵・・・戦闘員だよね・h04923)が一同を見渡すと、
「『悪の怪人御一行』のお通りデース!」
真綾は愉しげに声を張り上げた。
まもなく下層へと向かう下り坂を見つけたが、
「ここはシデンくんたちが使った道かもしれないね」
アリスが眉を寄せる。
「どれどれ……」
『護霊武装・オブザーブゴーグル』を装着した天巫が、下り坂をまじまじと観察する。
「どう?」
「バッチリ見つかったっス! 数人の足跡じゃないっスかね、これ」
ならば、ここを進んでいたのでは追いつかない。
「どうするかな?」
残されている採掘設備を確認して回りつつ、ナマエハは首を傾げた。
「任せて」
地面を見つめたアリスは、『本来の習性』を露わにして地中潜行の体勢を取った。よく見れば、シデンらが進んだ道とは別に、小さな隙間がある。
「やっぱり地面の中が落ち着くわね!」
地面を潜って隙間の先に進むアリス。どうやら崩れて塞がれてしまった道のようだが、崩れたのはこのあたりだけで、奥には道が続いていた。
「どうする?」
「もちろん、最短最速で行くっスよ! 追いつくためには、それしか無いっス!」
天巫が拳を握りしめた。
「このダンジョンがどれほど入り組んでいても、真ッ直ぐ突き進めば迷わないし、罠があっても罠ごとブチ壊してやるっス!」
「そうね」
岩盤にガントレットを叩きつける天巫の横で、アリスも触腕を伸ばして壁を突き崩していく。
ふたりの怪力によって壁は崩れ、さらなる通路が姿を表した。
触れるだけで煙が立ち上りそうな、高温の岩盤。爪先立って歩かねばならぬほどの崖、それらを抜けていくと、
「レールだ」
発見した白鵺が声を上げた。かなり傾斜は急なようだ。レールは暗い闇の中へと延びている。しかし情報の通りならば、このレールの先はさらなる下層につながっているはずである。
「じゃあ、行かない手はないな」
魔導バイク『ビーストルーラー』に跨って、白鵺はアクセルを開いた。獣の唸りのようなエンジン音が、坑道内に響き渡る。チチッとかすかに聞こえたのは、この音に驚いて逃げ散る鼠のものか。
「行くぜ、皆もついてこいよッ!」
アクセル全開、レールの上を疾走する白鵺。
「皆、あれに乗って追いかけよう」
ナマエハの見つけたトロッコに飛び乗る一行。しかし全員は乗り切れず、ナマエハはその後部に手をかけて押す。
「やぁ、ありがとうナマエハ君」
最後に乗り込んだオーウェンはレールの先を見やりながら、
「にしても、『喰竜教団』の奴らってけっこう頑張ったものだね」
と、肩をすくめる。
「そうでしょう? 子供たちが進むダンジョンを予見して探し出す、そしてダンジョンを占拠して改造する……ずいぶんと煩雑な手段だ。
なぜ、わざわざそんな……」
「謎デース」
「どうしてかな?」
「まぁ……ダンジョンの中ならば何人か死んだところで『あり得る事故』だろうし、いちどダンジョンの評判が立てば、ドラゴンプロトコルを含めた冒険者たちが次々とやって来る……」
そういうことかもしれないなと、首をかしげる真綾やアリスの隣でオーウェンは自答した。
が、そんなことを考えている場合ではない。
トロッコはどんどんと加速して激しく揺れ、ナマエハは懸命にトロッコの後部にしがみついている。
「うぉぉオ、オレも止まらぬぇからヨ! お前らも、止まるんじゃねぇゾッ!」
前から響いてくる白鵺の声。先行するバイクはカーブでは遠心力のままに壁面を駆けた。そのライトが坑道の先を照らしている。そのすべてはあッという間に後ろへと通り過ぎ、トロッコはガタガタと激しく揺れながらも坂を一気に下っていった。
とはいえ、整備されている道ではない。途中に岩がせり出している部分があったが、真綾は小型爆弾を投じてそれらを破壊していった。粉塵の中を、トロッコは通過する。
身を伏せていた真綾は起き上がり、
「ヒャッハー! これぞ冒険デース!」
と、歓声を上げた。
その声も、
「デェェェェェーーーーーーーーーーーーース……!」
と、瞬く間に後方へと置いていかれる。
それが妙にツボにハマったか、
「あははははは!」
アリスはケラケラと笑い、
「このまま一気に行くっス!」
と、天巫は拳を前に突き出した。
しかしそのとき、白鵺の声が。
「楽しんでいるところ悪いが……この先、レールがねぇ! 崖っぷちだッ!」
「えええ! 寸断されてるの? レールが? 怖いんだけど……!」
必死にトロッコにしがみつくナマエハは狼狽える。谷底は真っ暗で、どれほど深いかわからない。もし落ちれば……。
「向こう岸まで飛ぶ! 覚悟決めろッ!」
ブレーキをかけるどころかさらに加速して、空中へと飛ぶ白鵺のバイク。
「こうじゃなきゃ、面白くないデース!」
「いや、面白くないよ。エキサイティングすぎる!」
「白鵺ちゃんが覚悟決めろって言ったデショ? 採掘施設漁って見つけた爆弾は飾りデスカー?」
真綾は後方に無数の『サプライズボム』を投じた。ナマエハも、手にした爆弾を放つ。
爆風が、真綾の『プロテクトビット』が生み出す防御フィールドに包まれるトロッコを揺らす。その速度はさらに増し、レールから飛び立ったトロッコは放物線を描いて崖を飛び越えた。
「わぁ!」
トロッコから手が離れたナマエハの腕を、アリスが触腕を伸ばして掴む。体勢を整え直したナマエハは、逆にアリスを抱えるような格好で着地した。
「心臓バックバクだよ、もう……」
天巫も、空中を蹴って軽やかに着地する。
ここはかなり広い空間になっていた。道はふたつに分かれ、ひとつは上り坂。もうひとつは下っている。
「これなら、きっと先行できたっスね!」
「そうに違いないぜ。ここまで邪魔が入らなかったのは、なによりだよ。もっとも、いたところで轢き潰していくだけだけれども」
と、白鵺が魔導バイクをポンと叩いた。
「じゃあ、そうしましょうか。不才の放ったキメラが、『喰竜教団』の奴らを捉えたようだ」
オーウェンは下り坂の方を指さす。
キメラたちの【多用途超声波ポジショニングシステム】による探索の結果。どうやら上り坂の方にある吊り橋に向かう冒険者たちを狙うべく、待ち構えているようだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『ボーグル』

POW
レイジオブビースト
知られざる【獣人の長の記憶】が覚醒し、腕力・耐久・速度・器用・隠密・魅力・趣味技能の中から「現在最も必要な能力ひとつ」が2倍になる。
知られざる【獣人の長の記憶】が覚醒し、腕力・耐久・速度・器用・隠密・魅力・趣味技能の中から「現在最も必要な能力ひとつ」が2倍になる。
SPD
ポイズンニードル
【皮膚から生えた毒棘】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【無数の毒棘が生えた状態】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
【皮膚から生えた毒棘】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【無数の毒棘が生えた状態】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
WIZ
ボーグルの狩り
【集団狩猟】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
【集団狩猟】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

●悪の怪人御一行
アドリブOK、一人称『ボク』、句読点時&語尾だけ発音がカタカナになる。
集団戦の行動方針、
『轢き潰していくだけダ』
『暴力、やはり暴力は全てを解決すル』
バイクアクションはヒーローだけの特権じゃないゼィ、
と魔導バイクに乗ったまま突撃。
突撃、ドリフトで後輪を叩きつける、バイクに乗ったまま跳躍しての圧殺等、
最近の良い子向けヒーローTVでは放送コードにひっかかりそうなバイクアクションで
突き抜けていく。

わぁ…こわい。一応、最初に挨拶をしてお話してみようかな?
人は見かけによらないっていうし、もしかしたら人を襲うのをやめてってお願いしたら聞いてくれるかもしれないし、ボーグルにも何かしら理由があるかもしれないからね。
普通に人を襲いたいだけなら躊躇はしない。いきなり、目潰ししてから開戦だよ。
アリスちゃんが僕の√能力での強化を希望していたら強化するよ。
皆の戦闘の様子を見ながらだけどスプラッター映画みたいになってたら、子供たちのことを考えて先に探しにいこうかな?
誰かにどこいくの?って聞かれたら、子供たちにこういうの大丈夫か聞いてくる!と手を振ろう
合流できたら事情を伝えて安全を確保。あ、キャンディ食べる?

※アドリブ・連携歓迎
チーム『●悪の怪人御一行』
どうやら追い付けたみたいね!
次はあの…あの…なに…?おさるさん?
まあいいわ!とにかくあの獣人から冒険者たちを守ったらいいのね!
それならやる事は簡単!
大勢のワタシ達で現地に突入して冒険者たちを取り囲んで守るのよ!
救助対象の壁になって|ボーグル達を押し返したり《技能:怪力》、|つかんで《技能:グラップル》融合したり、大勢で取り囲んで齧ったりするわ!
そういえば皆に怪我はないのかしら?
怪我しているようなら|治療してあげるから《肉片を植え込む》言ってね!
ちょっと見た目は悪いかもだけどだいじょうぶ!だいじょうぶ!
ただちに影響はないわ!

●悪の怪人御一行
アドリブ歓迎
ヒャッハー!ここからが真の冒険の始まりデース!群がる雑魚を蹴散らしてダンジョンボスを刈り取るデース!まずは前菜を派手に食い散らかすデース!
ボーグルの群れに向かって驟雨の輝蛇を撃ち込んで殲滅していく
「ヒャッハー!雑魚はまとめて殲滅デース!」
シデン達には自分達の足で自主的に帰ってもらう
マルチプルビットで牽制をかけ
「戦闘中の横殴りはご法度デース!駆け出しは黙って帰れデース!」
と追い返す
ボーグルがシデン達を優先するそぶりを見せたら真っ先に潰しにかかる
「真綾ちゃん放っておくとかショックのあまり狂っちゃいそうデース!これはメチャ許せんデース!詩を持って償えデース!」

「●悪の怪人御一行」
【医者としては,可能の限り殺生はしたくないだな。喰竜教団の奴らがいなくなったら君達も自由になれるだろう?おとなしく武器を置いて行けば命を...おっと,話が終わらないうちに攻撃してくるとは,これは君達の答えかぃ?...分かりました。】
万千変化を使い,大きな龍首妖蛆(Wyrm)のようなドラゴンとミミズのキメラに変貌し,岩土に潜り込んで洞窟のあらゆる方角から攻撃する。
攻撃と同時に地面にばらまかれた毒針を土石で覆う。
【ならば,人を妄称する畜共,この洞窟は貴様たちの墓だ!】

●悪の怪人御一行
おっ、アイツらが今回のお邪魔虫たちっスね。
ひとまず、アイツらをぶっ飛ばして教団の野望を打ち砕いてやるっスよ!
とりあえず
ぶ
っ
と
ば
す
っ
ス
!!!
両腕に嵌めた【護霊武装・クラッシュパンチャー】を打ち鳴らして、強烈な連続パンチをお見舞いしてやるっスよ!
どんなに耐えようが、逃げ隠れしようが、アタシの拳で打ち抜いてやるっス!
おらおらぁ!お前たちの野望はそんなもんスか!
アタシ達、ディスアークの野望と比べたらちっぽけっスよ!
野望を果たすには、気合と根性っス!
強烈なパンチの応酬を繰り広げて、あらん限りの力を込めてパンチを打ち込み、敵を打ち崩す。
へっ、アタシの…サイクロプスの力は、サイキョーっス!
一気に下層まで至った、『悪の怪人御一行』。
「これなら追いつけた……追い抜けたかな?」
そう言ったアリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)の目に、暗い通路から湧き出てくる、モンスター化した獣人どもの姿が映った。
「次はあの……あの、なに? おさるさん?」
「ウゴオオオッ!」
確かに、その姿は猿に似ていなくもない。しかしその数倍は凶暴な顔立ちで、向こうもこちらの姿を認めたらしく雄叫びを上げて足を速めた。
「わぁ、こわい」
ナマエハ・マダナイ(強化型試作怪人の戦線工兵・・・戦闘員だよね・h04923)は欠片もそうは思っていなさそうな口ぶりで呟くと、
「一応、最初に挨拶はしてお話してみようかな? 人は見かけによらないって言うし」
などと言い、迫ってくるボーグルどもに手を上げてみせた。
「そうですね。
……不才も医者の端くれ。可能な限り殺生はしたくないものだ」
オーウェン・ウィンクラー(帰元返始・h01034)も笑みを浮かべ、獣人どもに呼びかけた。
「やぁ、こんにちは。今日もいい天気ですね」
「我々としては、できる限り君たちと争いたくはない。君たちも『喰竜教団』の奴らがいなくなったら、自由になれるだろう?
大人しく武器を置いていけば命は……」
「ウゴオッ!」
ナマエハの挨拶もオーウェンの説得も無視して、ボーグルどもは斧を振り上げて襲いかかってきた。
「おっと! 話が終わらないうちに攻撃してくるとは……これが君たちの答えかい? ……わかりました」
「これはもう、開戦だねぇ」
跳び下がって敵の刃を避けたふたり。ナマエハは3本指を繰り出した。中指がボーグルのゴツゴツした鼻梁を滑り、人差し指と薬指とがボーグルの目を突く。
「ギャッ!」
「ご覧あれ! 形態に拘束されず、種に縛られず、遺伝子という鎖から抜け出した、完全なる自由を達成した我が体! 我が叡智!」
その間に、念じたオーウェンの身体は彼が思い描いた通りの、ドラゴンとミミズをかけ合わせたようなキメラへと変じた。
「話し合う気、あったかなぁ?」
アリスは首を傾げつつ、しかし襲い来るボーグルに容赦などする気もなく、強力な左右の『おてて』を振り上げた。
「まぁいいわ! とにかくあの獣人から冒険者たちを守ったらいいのね!
「やはり暴力、暴力はすべてを解決すル」
七鞘・白鵺(人妖「鵺」・h01752)はそう言って笑い、『ビーストルーラー』のアクセルを開いた。魔導バイクは前の2輪を浮かせるように、猛烈に加速する。
「轢き潰していくだけダ!」
「ヒャッハー! ここからが真の冒険の始まりデース!」
「やっぱりアイツらは今回のお邪魔虫たちっスね。ひとまず、アイツらをぶっ飛ばして教団の野望を打ち砕いてやるっスよ!」
白神・真綾(白光の堕神ケツァルコアトル・h00844)と百目鬼・天巫(真眼怪人「サイクロプス」・h02219)は血の気の荒さを隠そうともせず、ボーグルどもに立ち向かった。
「ヒャッハー! 雑魚はまとめて殲滅デース! 光の雨に消えろ、デース!」
真綾の『レイン砲台』が敵に狙いを定める。続けて2回閃光が発せられると、降り注いだレーザーの雨がボーグルどもを焼いた。
「雑魚どもを蹴散らしてダンジョンボスを刈り取るデース! まずは、前菜を派手に食い荒らすデース!」
「グギャアアッ!」
「ぶっとばすっス!」
喚き慌てるボーグルどもの中に、天巫は『護霊武装・クラッシュパンチャー』をガチガチと打ち鳴らしながら飛び込んでいった。
その拳を喰らったボーグルが、顔面をひしゃげさせながら吹き飛ばされる。
「ウオオオッ!」
敵も雄叫びを上げて獣人の長であった記憶を呼び覚まし、2倍ほどに盛り上がって見える腕を振り上げ、殴りかかってきた。
「うぐ」
その拳が、天巫の腹に吸い込まれる。思わず声を漏らした天巫であったが、護霊の力が込められた重く硬い装甲と、鍛錬を積んだ肉体とがその衝撃を弾き返した。
天巫はお返しにと、敵の腹に拳を叩きつけた。敵はヘドを吐きながらも耐えようとしたが、
「どんなに耐えようが逃げ隠れしようが、アタシの拳で打ち抜いてやるっス!」
2発3発と繰り出した拳に、ボーグルは血を吐いて絶命した。
「おらおらぁ! お前たちの野望はそんなもんスか! アタシたちディスアークの野望と比べたら、ちっぽけっスよ! 野望を果たすには、気合と根性っス!」
「人を人を妄称する畜生ども。この洞窟は貴様たちの墓だ!」
天巫の突進から逃れようと退いたボーグルの横から、岩土に潜り込んでいたオーウェンが襲いかかった。その腕は形が定まらず常に蠢いていたが、無数に生えた突起は犬歯にも刃物にも見える。それが、ボーグルどもを斬り裂いた。
「ウオオッ!」
次々と絶命する同胞を目の当たりにしても、それがかえって血を沸き立たせるのか。ボーグルは全身に生えた毒の棘を突き立ててくる。オーウェンは顔をしかめながらも、その敵を岩に叩きつけた。棘が仲間に立たぬよう、崩れた土石でその骸を覆う。
流石に劣勢と感じたか、集まって態勢を立て直そうとするボーグルども。
しかしそこに、白鵺のバイクが襲いかかった。
「バイクアクションはヒーローだけの特権じゃないゼィ!」
魔導バイクが変形する。白鵺の愛車は紫電の獣型の残存を残すように輝き、さらに加速した。
その突撃を真正面から受けたボーグルの肉体は、引き裂かれながら宙に飛んだ。返り血が白鵺の頬に飛ぶ。
「……良い子向けヒーローTVジャ、放送コードに引っかかって放送できないナ」
それでよい。
「ボクたちは秘密結社ディスアークだからナ!」
待ち受ける敵の直前で、白鵺は後輪をドリフトさせた。太いタイヤが敵の横ッ面を叩く。敵は首をあらぬ方向に曲げて倒れた。
「アリスちゃん、『ぼくのつくったさいきょうの秘密道具』を!」
「ありがとー♪」
ナマエハの放った強制進歩ビームを浴びたアリス。その腕……『アリスアーム』はさらに力強く、ボーグルどもを鷲掴みにする。
「ひぇッ!」
短い悲鳴が上がった。
皆が振り返れば、通路から現れたのはシデンら一行である。白鵺によって吹き飛ばされたボーグルの骸が、そのすぐ側の壁に激突していた。運動エネルギーは容赦なく、その肉体を引き裂いている。
先頭のシデンはまだ虚勢を張っているが、その後ろにいるナナは顔面も蒼白であった。
「ウオオオッ!」
「ひぃ……!」
「真綾ちゃん放っておくとか、ショックのあまり狂っちゃいそうデース!」
目標となるシデンたちを認めたボーグルどもが、そちらに向かおうとした。真綾は『マルチプルビット』を放ち、その動きを阻害する。
「これはメチャ許せんデース! 死をもって償えデース!」
「みんな、ここに来るまで怪我してない?」
アリスに召喚された【別個体のワタシ】がボーグルどもに襲いかかる。シデンらをかばうように立ちはだかって猛攻を押し留め、かえって怪力で押し返した。そして、大勢で取り囲んでその腕といい脇腹といい、齧りついて肉を引き裂いていく。
「ギャアアア!」
「ほんとに大丈夫? 怪我してるようなら、治療するから言ってね?」
アリスは本当に心配した様子で蠢く謎の肉片を見せたのだが、
「え、えぇ……大丈夫です。ホントに」
と、シデンはたじろいだ。哀れにも、ナナの方は耐えきれなくなったのか苦しそうにえずいている。
真綾がさらに声を張り上げる。白鵺も笑った。
「戦闘中の横殴りはご法度デース! 駆け出しは、黙って帰れデース!」
「ボクらに混じって戦うにハ、力不足にも程があるナ。もっと力と覚悟をつけてから挑むといいゾ!」
跳躍した白鵺のバイクが、ボーグルを押し潰す。ゴキリという頸骨の折れる音が洞窟内に響いて、またしてもシデンらは顔を背けた。
「うん、そういうことだからね。いったん帰ったほうがいいと思う。ごめんね」
と、ナマエハは彼らの視界を遮ってやるように立って、説得にあたった。
いくら冒険者志望とはいえ、始めての冒険がこのスプラッタな絵面というのは辛かろう。
「今度はもうちょっと、穏便なヤツからね。彼女、大丈夫?」
「はい……大丈夫です」
あまり大丈夫ではなさそうだが、ナナが頷いた。
「それならよかった。もと来た道を戻れば敵もいないからね。あ、キャンディ食べる?」
「え……いや、あー、はい……いただきます」
シデンらは毒気を抜かれたように、幼子のようにキャンディを受け取るとすごすごと引き換えしていった。
「さて、こちらは大丈夫」
ナマエハが振り返ると、
「やああぁッ!」
天巫が、残った1体のボーグルに渾身の拳を叩きつけるところであった。天巫は振り返って、ニヤリと笑う。
「へッ、アタシの……サイクロプスの力は、サイキョーっス!」
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『ドロシィ・ロランス』

POW
サンダーアイアン・verトワイライト
命中する限り「【明雷のメイスと追尾する夕雷剣 】による攻撃→技能攻撃→[明雷のメイスと追尾する夕雷剣 ]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
命中する限り「【明雷のメイスと追尾する夕雷剣 】による攻撃→技能攻撃→[明雷のメイスと追尾する夕雷剣 ]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
SPD
サンダーソード・verトワイライト
【2つの武器を合体させて】【夕雷強化状態 】に変身する。自身の【総合速度】【雷の出力】【斬撃の威力】が2倍になり、新武器【夕雷轟刃剣】を入手する。
【2つの武器を合体させて】【夕雷強化状態 】に変身する。自身の【総合速度】【雷の出力】【斬撃の威力】が2倍になり、新武器【夕雷轟刃剣】を入手する。
WIZ
サンダーエッジ・verトワイライト
【宵雷のサーベル】で戦いながら【夕雷 】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【電磁力】で追尾する【夕雷剣】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【電磁加速】と【夕雷剣の守護】による戦闘力強化を与える。
【宵雷のサーベル】で戦いながら【夕雷 】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【電磁力】で追尾する【夕雷剣】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【電磁加速】と【夕雷剣の守護】による戦闘力強化を与える。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

●悪の怪人御一行
綺麗な女の子だなぁ。めっちゃ殺意向けてくるのに目をつぶれば・・・
それはそうと、僕、マダナイだよ。よろしくね!(名刺を差し出し)
今日は君たちの信仰も尊重して理解もした上で、やり方が気に入らないので僕の仲間に声を掛けてお邪魔しに来ました!いやいや、ふざけちゃいないよ!君たちがお互い同意し納得した信者だけでやってれば口を挟むつもりもなかったんだ。本当だよ!信じて!
ガチめに怒られたら仕方なく戦闘開始しようか。強化戦闘モードで戦おう!って、この子、普通に強いね!あと、やたら殺意が高いのが怖い!
君が信じるものを否定はしないけどね。やり方がまずいと僕は思うよ?次があるなら考え直してみてね?

●悪の怪人御一行
アドリブ歓迎
ヒャッハー!雑魚戦終わってボス戦デース!雑魚と違って歯応えありそうで楽しみデース!
オールレンジでの戦闘なら真綾ちゃんも大得意デース!全力で暴れるデース!
マルチプルビットを周囲に展開し、上空に配置されたレイン砲台と合わせて多角的に砲撃し敵の注意を逸らせ夕雷剣を撃ち落とす
時折サプライズボムを投げて爆風で体勢を崩し味方をサポートする
敵が弱ってきたら√能力で強化し一気に詰め寄り圧倒的な手数で斬り刻んで最後に首を撥ねる
「ヒャッハー!真綾ちゃんの完全勝利デース!」
全身返り血を浴びながら恍惚な表情で狂喜し勝利宣言する
さて、このまま『悪の怪人御一行』は最下層まで……と、思いきや。
「余計な手出しをしてくれる」
『喰竜教団』の信徒たるドロシィ・ロランスは、闘争の音を耳にしてか姿を現した。
「貴様らが邪魔をせねば、ドラゴンプロトコルの少年少女は不死を得られたものを」
ボーグルどもの骸を見渡して嘆息したのち、こちらを睨みつけてくる。柳眉を逆立てるとは、まさにこの言いであろう。
ナマエハ・マダナイ(強化型試作怪人の戦線工兵・・・戦闘員だよね・h04923)は、
「綺麗な女の子だなぁ」
などと、呟いている。
「呑気にもほどがありマース」
白神・真綾(白光の堕神ケツァルコアトル・h00844)は、ドロシィを見据えたまま呆れたように言う。
「いや、わかってるよ。
めっちゃ殺意向けてくるのに目をつぶれば……ってこと。
あちらさんはやる気満々のようだから、仕方がない。先に始めさせてもらおうか」
肩をすくめたナマエハはあくまでにこやかに、
「それはそうと、僕、マダナイだよ。よろしくね!」
と、名刺を差し出す。
「『喰竜教団』の人だよね? 今日は君たちの侵攻も尊重して理解したうえで、でもやっぱりやり方が気に入らないので、僕の仲間に声をかけてお邪魔しに来ました!」
「……貴様、ふざけているのか?」
「まさかまさか! 君たちがお互い同意し納得した信者だけでやってれば、口を挟むつもりはなかったんだ。本当だよ、信じて!」
「『そうはならなかった』んだから、言っても無駄デース」
真綾の言う通り、ドロシィは「黙れ!」とナマエハの言葉を遮り、
「ドラゴンストーカー様の崇高な理念が、貴様にはわからんか!」
と、手にした『夕雷剣』で斬り掛かってきた。
「わわわ!」
慌てて首をすくめるナマエハ。
「その方が、話が早いデース!
ヒャッハー! 雑魚と違って、ボスは歯ごたえありそうで楽しみデース!」
「面白い、私に挑むか!」
不敵に笑うドロシィに向かって、真綾は嬉々として『マルチプルビット』を、そして『レイン砲台』を放った。
「オールレンジの戦闘なら、真綾ちゃんも大得意デース! 全力で暴れるデース!」
四方八方から襲いかかる砲弾。ドロシィは剣とメイスを巧みに操ってそれを弾きつつ、間合いを詰めて斬り掛かってくる。
「死ね、教団の教えを解さぬ愚昧な者ども!」
「この子、普通に強いね!」
切っ先がかすめたヘルメットをさすりつつ、ナマエハは距離を取る。
「それと、やたら殺意が高いのが怖い!」
それは本気か軽口か。ともあれナマエハはポーズを取り、『強化戦闘モード』へと変身した。
「本当の恐ろしさを見せてやるよ!」
実際は「試作」がつくが。ともあれ新たに手にした武器『スパイクロッド』を握りしめ、そして怪人であるという自信を胸に、ナマエハは跳躍する。
ナマエハが新武器を手にするならば、ドロシィもふたつの得物を合体させた。その切れ味は凄まじく、怪人細胞を活性化させる黒タイツがパックリと裂けた。
だが、ナマエハもやられるだけではない。『スパイクロッド』がドロシィの肩を打つ。
「く……」
得物を取り落としそうになりながら、たたらを踏むドロシィ。
「殺意というなら、真綾ちゃんも本気殺すデース!」
真綾の『レーザーシザーズ』が真夏の太陽のように激烈に輝く。超過機動状態となったそれを振り上げ、真綾は残像を見せるほどの速さで一気に敵の懐に飛び込んだ。敵も握り直した得物でそれを防ぐが、弾かれたところで真綾の攻撃は止まらない。続く攻撃が二の腕を裂き、さらなる攻撃が脇腹を抉った。
「ヒャッハー! このまま真綾ちゃんの完全勝利デース!」
返り血を浴びた真綾は恍惚の表情を浮かべ、得物を握り直した。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

※アドリブ・連携歓迎
チーム『●悪の怪人御一行』
さて、あとはこのおねーさんを退治したら依頼完了かしら!
なにかすっごくビリビリしているわね!痛そう!
長引いても面倒なことになりそうだし、ここは一気に決めちゃおう!
周囲の壁や床を適当に食べてパワーアップ!
|触腕を出して《技能:異形化》バイタルパートを防御!
死なないようにだけ注意して、強化した身体性能で突撃ー!
敵の攻撃は強化した身体強度と再生能力で対処するわ!
距離を詰めて『ドロシィ・ロランス』を|つかんだら《技能:グラップル》|そのまま四肢を握り潰す!《技能:怪力》
簒奪者とはいえ手足を負傷したら動きづらいでしょうからこれで味方も楽になるはずよ!

●悪の怪人御一行
アドリブOK、一人称『ボク』、句読点時&語尾だけ発音がカタカナになる。
ついにボス戦ダ。
アクセル全開で行くゼィ。
引き続き魔導バイクで突撃。
そのまま敵に向かってアクセル全開で体当たり。
と見せかけ直前で後方にバイクから跳躍して降りて、
バイクを質量弾兼囮りにして、
地を這うような低い姿勢で滑り込むように大きく踏み込んで、
愛用の謎の金属製で、180cm程ある棍の様に振り回せる卒塔婆。(卒塔婆とは一体?)
『怪力乱神・嶽殺棒』をアッパースイングで振りぬいてしばき倒す。
「この程度で完全勝利とは、片腹痛い! ドラゴンストーカー様の邪魔をする不届き者は、すべてここで死ねッ!」
ドロシィ・ロランスは血を流しながらも、いや流しているからこそ、いっそう壮絶な表情で斬り掛かってくる。
そこに、爆音が轟いた。ドロシィは咄嗟に跳び下がり、そこをバイクが駆け抜ける。
「安全運転は期待しないでくれヨォ?」
七鞘・白鵺(人妖「鵺」・h01752)はアクセルターンで魔導バイク『ビーストルーラー』を停車させ、敵を睨みつけた。
「ついにボス戦ダ。アクセル全開でいくゼィ!」
再びバイクを加速させる。
「うん。あとはこのおねーさんを退治したら、依頼完了かしら!」
「できるものならやってみろ、不信心者ども!」
振り下ろされる『宵雷のサーベル』を避けつつ、アリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)は触腕を蠢かせた。
「なにか、すっごくビリビリしているわね。痛そう!」
「なぁニ、マッサージにちょうどいいくらいだゼィ」
白鵺は嘯きつつ、バイクで敵の周囲を駆け巡る。だが、言うほど敵を侮ってはいない。なかなか飛び込む隙を見せてくれないのだ。
「長引いても面倒なことになりそうだね。一気に決めちゃおう!」
触腕が一気に伸びる。それはダンジョンの壁や地面となっている岩塊や土塊を飲み込んでいく。アリスが言うところの、『ごはんのじかん』。
そうやって強化された肉体で、アリスは敵へと飛びかかった。
「く……!」
敵は柳眉を逆立てつつそれを迎え撃ち、『明雷のメイス』を叩きつけ、『夕雷剣』で襲いかかった。それはアリスの触腕を打ち、斬り裂く。さらに敵は鋭い突きを繰り出してアリスの肩を裂いた。
痛みに顔をしかめるアリスだが、急所は触腕に守られているし受けた傷も徐々にではあるが再生していく。怯むことなく突進し、ついに敵の四肢を触腕で捕らえた。そのまま、渾身の力でそれを握りつぶす。
「ぐあああッ!」
「どう? 簒奪者とはいえ、手足を負傷したら動きづらいでしょ!」
ボキリと鈍い音がして、ドロシィの左腕が砕けた。
それでも敵は炎を発するかのような鋭い視線で√能力者たちを睨みつけ、残った腕で力任せに得物を振り回し、かろうじて触腕から逃れ出た。
「きゃ……!」
「この傷の報いを受けさせてやろう!」
剣を振り上げて襲いかかるドロシィ。
「上等だゼィ!」
白鵺はバイクを加速してそれを迎え撃ち、アクセル全開で体当たり……かと思えたが、そうと予測して振るわれた敵の得物は、空を切った。
「なにッ!」
白鵺は後方に飛んで着地すると、すぐさま地を這うような低い姿勢で飛び込んでいた。
質量弾となったバイクをかろうじて避けたドロシィに向けて、身長を上回る長さの卒塔婆『怪力乱神・嶽殺棒』を振りかぶる。
「しばき倒スッ!」
白鵺の怪力によってアッパースイングで振り抜かれた卒塔婆が、ドロシィの胸元を捉える。その威力の凄まじさたるや、たしかに敵は巨躯ではないにせよ、その身体を高々と持ち上げて宙を舞わせるほどであった。
「ぐは……ッ!」
地に叩きつけられたドロシィの口から、血が吐き出された。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

●悪の怪人御一行
【真竜になりたい者,か...色んな竜の力が持つ器官を身につけ,そうやって真竜の力を...全く,可笑しいものだな。何なら,貴様らが望んでいる物がどれだけ歪んでいるのか,教えて差し上げましょうか。】
アーキタイプの雑乱進化で竜の首(捕食器官)竜の四肢(運動器官)竜の翼(運動器官)竜の内臓(消化器官)をはみ出す。
歪んだ大小さまざまな色の四肢と翼がぴくぴくと痙攣している,意識のないいくつもの竜頭が触れた何かを噛みちぎっている,外に露出した内臓は醜い拍動とともに高熱の腐食液がにじみ出ている。
【ほら,貴様らが望んでいた真竜か目の前にいるだぞ,平伏しなさいよ】と,話しながら軽蔑の笑い声をあげた

余計な手出し…っスか?
そんなことをしてるのは、アンタっスよ!
教団の小さい小さい野望なんてアタシが…アタシ達が打ち砕いてやるっス!
自分の調子を上げるように両腕に装着されたガントレットを打ち合わせながら、自身に宿る護霊の力を湧き上がらせる。
―――目を覚ますっスよ、『サイクロプス』!
【一目開眼】を発動させて、超超パワーアップっス!
パワーアップした攻撃回数と移動速度にものを言わせて拳を振り続けて、敵の攻撃を拳で打ち落とし、怪力による拳圧を撃ち出して牽制をしながら懐まで潜り込み、圧倒的な手数で一気に押し切るっス!
オラオラオラオラァ!さっさとぶっ飛ばしてやるっスよ!
それでも立ち上がってくることができるのは、敵の執念、あるいは『喰竜教団』信徒の妄執によるものであろうか。
「つくづく……邪魔をしてくれる……! 真竜となる道を妨げる、愚か者どもめ……ッ!」
口から胸元までを血で赤く染めたドロシィ・ロランス。ペッと血を吐きつつ、憎しみに満ちた目でこちらを睨みつけていた。
「余計な手出し……っスか? そんなことしてるのは、アンタっスよ!」
百目鬼・天巫(真眼怪人「サイクロプス」・h02219)は腰に手を当てて憤慨しつつ、敵を「見上げた」。前髪に隠れた目は敵を見てはいなかったが、炎のように立ち上る敵の怒りを掴むことはできた。その上で、天巫は憤慨している。
オーウェン・ウィンクラー(帰元返始・h01034)は愉しげな、あるいは皮肉の混じった笑みを浮かべる。
「真竜になりたい者、か。……いろいろな竜の力が持つ器官を身につけ、そうやって真竜の力を……まったく、可笑しいものだな」
「なんだと!」
「それがどれほど可笑しいか、貴様らが望んでいるものがどれほど歪んでいるのか、なんなら教えて差し上げましょうか?」
人間災厄「嵌合体現象」のアーキタイプ融合体が笑う。するとオーウェンの身体からは竜の首が、あるいは四肢が、翼が、そして内臓までもが飛び出した。それらの大小は様々で、ことごとくが歪んでぴくぴくと蠢いていた。
「ほら、貴様らが望んでいた真竜が目の前にいるのだぞ。平伏しなさいよ」
と、オーウェンは嘲笑する。
当然ながらと言うべきか、ドロシィは烈火のごとく怒り狂った。
「紛いものめ! 貴様の醜いその姿が、真竜などであろうか!」
「いいや? ドラゴンストーカーのやっていることと、なんら変わりはしない」
「ドラゴンストーカー様を愚弄するかッ! 我らの理念は貴様の考えるような蒙昧なものではないッ!」
メイスを振り上げて襲いかかってくるドロシィ。
天巫は両腕のガントレットを打ち合わせ、それを迎え撃った。
「教団の小さい小さい野望なんてアタシが……アタシたちが打ち砕いてやるっス!」
護霊の力が込められたガントレットがガンガンと鳴るごとに、天巫の闘志も溢れてくる。
「目を覚ますっスよ、『サイクロプス』!」
ガントレットを始めとする、天巫の全身を包む護霊武装が虹色の光芒を発した。
「これで、超超バワーアップっス!」
踏み込む力と速さは数倍に増し、天巫は拳を叩きつける。
敵もまたメイスを振るって、ダンジョン内にはガンガンと拳と鎚の打ち合う音が鳴り響いた。
両者はまったくの互角……かと思えたが。
「オラオラオラオラァ! さっさとぶっ飛ばしてやるっスよ!」
片腕の動かぬドロシィよりも、天巫の手数の方が勝る。加えて敵は、あまりに血を失い過ぎていた。
振り下ろされるメイスを、天巫はガントレットで弾く。たたらを踏んだ敵の腹に、凄まじい怪力による拳が叩き込まれた。
「がぁ……ッ!」
「さぁさぁ! ご覧ください! これぞアンビゴトゥン・ソースの恵みよ!」
オーウェンが声高に呼ばわると、視線の定まらぬ竜の首は次々とドロシィの肩へと喰らいつき、消化器官から拍動とともに噴出する腐食液が全身を焼き溶かしていく。
「あぁ! あぁ! ドラゴンストーカー様! どうか真なる竜への目覚めを!
我ら『喰竜教団』……ッ」
その狂気じみた祈りは、しかし最後まで言い終えることはできず、その喉はオーウェンの肩から生えた竜の首によって捻り切られた。
シデンらにとって、初めての冒険はさんざんな結果となった。命があるだけマシというものだが。
しかし『喰竜教団』、そしてドラゴンストーカーの野望を食い止めたあかつきには、彼らもまた冒険者として成長してくことだろう。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功