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天使の涙

#√汎神解剖機関 #天使化事変 #羅紗の魔術塔 #4日8:31から受付開始

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 #√汎神解剖機関
 #天使化事変
 #羅紗の魔術塔
 #4日8:31から受付開始

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●天使の涙
 その瞳からひらひらと涙が零れ落ちていく。
 どうしてこんなことになってしまったのだろう――体に異変が起こり『天使』となったのは数日前の事。オルガノン・セラフィムに追われて、逃げて。そしてどうしたらいいのかわからず彷徨っていたなら、捕まってしまったのだ。
 それは好事家たちに様々なものを売りさばくことを生業とした後ろ暗いものたちに。
「どうしよう……どうしたらいいかわからないわ……」
 少女の瞳から零れる美しい雫。それは地に落ちていくだけだ。
 もうすぐ自分を売りさばくためのオークションが始まるらしい。他にも同じようなひとたちがいて。でも逃げ出すことはできなくてどうしようもできない。
 誰か助けてと、そんな都合の良いことは起こらないと思いつつも――捕らわれた天使たちは願うのだった。

●予知
 助けに行ってほしい人がいるの、と月喰・白世(ヴェド・h01125)は告げる。
 それはヨーロッパのある都市。そこに捕らわれた天使たちがいるのだと。
 オルガノン・セラフィムに追われていた天使たち。その美しい姿から良くない人たちに捕まってオークションにかけらるようなのと白世は続ける。
「わたしがみたのは、おんなのこひとりだったけど。多分他にもいると思うの」
 オークションが始まる前に、捕まっているところに潜入して助け出せればいいけれど、明確なその場所はわからない。
 わかるのは、そのオークションの会場だけなのだ。
「そのオークションはね、もちろんお金でもいいんだけど。自分の経験を話して、それがそこにいるお金持ちが気に入ったら、お金の支援をしてくれるみたいなの」
 商品を買うよりも、その商品を欲するものがどのような話を持ってくるのか。それを楽しみにしているようなのだ。中には煽るようにほしいと高い金額をふっかけてくるものもいるかもしれないが。
「正面からオークションで上手に稼いでおとすのもいいと思うわ。めんどうなら、会場の裏口から侵入して皆助け出しちゃうのもできるわ」
 悪い組織だから潰れちゃっても問題ないもの、と言いつつ――時間の猶予はないので助けたら素早く離れる事をおすすめするわと白世は続けた。
「だってアマランス・フューリーが追いかけてくるから」
 それは「羅紗の魔術塔」と呼ばれる独自の秘密組織に属するもの。強大な羅紗魔術士である『アマランス・フューリー』はオルガノン・セラフィムを、もちろん「天使」を発見すれば天使を奴隷化しようとしてくるのだ。
「どうなるかはわたしもわからない。皆の行動で、変わってくると思うわ」
これまでのお話

第3章 ボス戦 『羅紗の魔術士『アマランス・フューリー』』


POW 純白の騒霊の招来
【奴隷怪異「レムレース・アルブス」】を召喚し、攻撃技「【嘆きの光ラメントゥム】」か回復技「【聖者の涙ラクリマ・サンクティ】」、あるいは「敵との融合」を指示できる。融合された敵はダメージの代わりに行動力が低下し、0になると[奴隷怪異「レムレース・アルブス」]と共に消滅死亡する。
SPD 輝ける深淵への誘い
【羅紗】から【輝く文字列】を放ち、命中した敵に微弱ダメージを与える。ただし、命中した敵の耐久力が3割以下の場合、敵は【頭部が破裂】して死亡する。
WIZ 記憶の海の撹拌
10秒瞑想して、自身の記憶世界「【羅紗の記憶海】」から【知られざる古代の怪異】を1体召喚する。[知られざる古代の怪異]はあなたと同等の強さで得意技を使って戦い、レベル秒後に消滅する。
√汎神解剖機関 普通11

 オルガノン・セラフィム達がこれ以上追ってくる様子はなkった。
 その全てを、倒すことができたのだ。そのことに、思うことがあるものもいるだろう。
 けれどまだ、安心は――できなかった。天使たちと√能力者たちの前にひとつ、影がおちる。
「|天使になれなかった出来損ない《オルガノン・セラフィム》を追ってきたら……これは、なんと運がいい」
 ふわ、とその場に降り立った女。しゃらと衣擦れの音をさせ静かに視線を、√能力者たちの向こうの天使たちに向けている。
「天使を捕獲する機会が巡ってくるとは」
 これは僥倖と女は紡ぐ。その言葉は何の色も乗せぬような響き。
 天使たちは、本能で感じる。この者についていってはいけないと。
「さて……そこをどいてくれぬか? さすれば手は出さぬが……そうはいかぬか」
 やれやれというように肩を竦める。そして女は、羅紗の魔術士『アマランス・フューリー』は邪魔をする者は排すると一歩前へ出た。