つみれ
どの毒虫が一番強いのか、争わせ、
一番強かった毒虫までも、教唆の蜜に溺れるのか。
憶えている、知っている、楽しんでいる!
偶然に起こった出来事なのか、|運命的《ファタール》として起こった出来事なのか、何方にしてもこれは|悪夢《ナイトメア》からの誘いに過ぎない。喜劇の類と嗤うものが存在するのであれば、成程、悲劇として紡ごうとするものも出現するのか。何かしらを企んでいるのか、或いは、無意識の内に托卵をして終っているのか。何にせよ、悉くは手遅れであり――人間災厄「デルタ・ケーティ」は暗闇を生ずる。
結局のところ、これは人間の奥底に溜め込まれた、蓄えられていた、狂気の暴発に過ぎない。人間が精神の虚に、投げ込み、蹴りつけ、無視していた未曾有の大爆発に過ぎない。まるで内臓をゆっくりと摘出するかのように、脳味噌を地面に叩きつけるかのように、加えて、念入りに靴の裏ですりつぶす。お父さん、お父さん、どうして、こんなひどいことをしているのかな? すりよってきた情念の亜種に、昏い光に中てられた何者か。いったい何を応えようとするのか。いったい何で答えようとするのか。ひどいこと? なにが、ひどいことなものか。私は、君の為にたくさんの人間を集めたんだ。集めて、蒐めて、地獄の底へと突き落そうと考えているだけなんだ。脳髄の摩耗は止められない。止めようとしたところで、止めたくもない。手遅れだと宣うのであれば――嗚呼、人の本能なのだろう。
これは最早、簒奪ですらない。これは最早、ヒトの所業でしかない。お父さんが『僕』の為に用意してくれた『儀式』のような場所なのだ。お父さんの合図で『ように』が『本当』になる。人が人の臓物を摘出して、地に晒し、それを投げ合っているのだ。お父さん、これは縄跳びに丁度いいって言っていたよね。ああ、そうだ。私は、そろそろ、仕上げなければならない。私が混ざり合う事で――私が割腹する事で――強大なものが、君の為に、世界を胎として生じるだろう。嗚呼、オマエのお父様。お父様はまったく、終わりを見ない……!
暴走だ。これは暴走なのだ。人間災厄の昏き光とやらは人間災厄自身にも影響を及ぼすのだから。お父さん……お父さん……? 嘘から出た実、病的なまでの腐敗臭の|洞《なか》で――インサニティどもの集団自殺、魂に至るまで冒涜をされたがっていた。ぐちゃぐちゃ、踏み締めて、再会とやらを望んでみる。
🔵🔵🔵🔵🔴🔴 成功