シナリオ

風雲⚪︎⚪︎城!?

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●ディスプレイの中で
「はいどーもー! 今日も始まっちゃいましたよこの配信が! あのね、今回はね、この前見つかったダンジョンについて話そっかな!」
 その画面の向こうにいるおっちゃんがニヤニヤしながらその言葉を電波に乗せる。
 最速ダンジョン攻略おじさん、ラータ。ダンジョンが見つかるとすぐに潜入し、情報を持ち帰って配信する……。そんな配信者らしい。
「今回、最初の階層の主、の前まで行ったんですけどね、そこまでの情報をプレゼントしようと思うんですよ!」
 こうやって情報をプレゼント、と称して数字を取るらしい。
「ただし! 今回もプレゼントには条件があります! 今回の条件は……」

●ライブハウスの片隅で
「すごく笑えるおもしろエピソードを教えてほしい……だってさ」
 長峰・モカ(人間(√汎神解剖機関)のどろんバケラー・h02774)は、至って真面目な顔で集まった君たちにそう語った。
「ダンジョンの情報はもらって困ることはないからね。自分たちの武勇伝にうまーくオチを入れて、上手にオトせばいい情報をくれるんじゃないかな」
 至って真面目な顔である。というか、苦虫を噛み潰してる。笑いをとる、という素人に難しすぎる依頼をするのが心苦しいのだろうか。
「本当はね? 芸人たる私がね? 情報全部取って君たちに配ればいいんだけどね? でも、ほら、今日もエアコンの音が聞こえるぐらいにスベッたから、ね?」
 違いました。スベり散らかした自分が恥ずかしかっただけでした。
「……けふん。まぁ、みんななら大丈夫でしょ! サクッと面白い話して、その情報でダンジョン潜って、主を倒す! それが今回のミッションです! それではみなさん、行ってらっしゃーい!」
 もはや開き直ったモカが、全力の笑顔で依頼を受ける君たちを送り出す。
 その目には、涙が浮かんでいたとかいなかったとか。

マスターより

おじやしげき
どうもみなさん、こんにちは、初めまして、お久しぶりです。おじやしげきです。
今回は単純なダンジョンハックです! が!
その前に、ダンジョンの情報を得るためにおもしろエピソードトークをお願いいたします!
もちろんピンでもいいですし、コンビ、トリオ、クインテット、何人グループでも大丈夫ですよ!
もちろんその後のダンジョンも頑張っていただきますが!

ということで、よろしくお願いいたします。
1

第1章 日常 『冒険者生配信!』


POW 最近の武勇伝を語る
SPD 最近陥ったピンチを語る
WIZ 最近手に入れたヘンな魔法を語る
√ドラゴンファンタジー 普通5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ベニー・タルホ
私の祖霊に【ゴーストトーク】を使用して、生前の姿であるミミズクになったご先祖様とコンビを組んで優勝を狙います。賞レースじゃない? あっそう。

「ねえご先祖様、あれ語ってくださいよ。最近の武勇伝」
「そんなことは……言えん」
「またまたご冗談を。先月すごい冒険をしたじゃないですか」
「先月の事など覚えておらん」
「じゃあ最近陥ったピンチは?」
「それも……言えん」
「嘘でしょう。先週酷い目にあったばかりだと言うのに」
「先週の事など覚えておらん。わしの記憶の限界はせいぜい3日間だ」
「トホホ、私何だか鳩尾の辺りが痛くなってきました……」
「どうした子孫よ、逆流性食道炎か?」
「そ、そこは『胃炎』って言ってよ……」

「さてと…… 最初のチャレンジャー、どうぞー!」
 軽快な出囃子と同時に、一人のミミズク獣人と、一匹のミミズクがカメラの前に立つ。
「ねえご先祖様、あれ語ってくださいよ。最近の武勇伝」
 上着の裾から飛び出している尾羽根をピコピコさせながら、ベニー・タルホ(冒険記者・h00392)はいい感じにネタを振る。
「そんなことは……言えん」
「またまたご冗談を。先月すごい冒険をしたじゃないですか」
 もはや作り込んだネタのように軽快なトークが続く。
(ふふふ、これで優勝、間違いなしであるか?)
 ……この子、賞レースか何かと勘違いしているようである。
「先月の事など覚えておらんぞ?」
「じゃあ最近陥ったピンチは?」
「それも……言えん」
 この祖先ミミズク、ネタなのか本気なのか中々表情が読みにくい。まぁ、こうやってトークが続いている段階で問題はないのだが。
「嘘でしょう。先週酷い目にあったばかりだと言うのに」
「先週の事など覚えておらん。わしの記憶の限界はせいぜい3日間だ」
 ドッ!!!!!!!!!
 一瞬の静寂の後、笑いの衝撃波が二人を襲う。タルホがニヤリと笑みを浮かべたのはいうまでもない。
「トホホ、私何だか鳩尾の辺りが痛くなってきました……」
「どうした子孫よ、逆流性食道炎か?」
「そ、そこは『胃炎』って言ってよ……」
 ありがとうございましたー、とペコリと挨拶。決まった……! 誰が見ても綺麗に決まったこのネタに、ラータもご満悦である。こういうのが見たかった、の顔である。
「なるほどなるほど、ええやんええやん? これだけ受けたらいい情報あげなあかんなぁ」
 もはや関西弁になってしまうぐらいの大ウケである。
「そうだなぁ、今回のダンジョンのトラップなんだけどな、ひとつ、沼に大量の飛び石がある部屋があるんだけど、その飛び石、半分ぐらいが偽物で乗っても固定されてないみたいなんや。見極めるのは本当に難しいから、運の要素が多くなるんじゃないかなぁ?」
🔵​🔵​🔴​ 成功

和田・辰巳
・最近陥ったピンチを語る

最近というには少し昔の事ですが、霊剣士は移動速度と攻撃能力を上げる技を最初に教わります。
僕がその能力を覚えた頃、50m走が9秒切っていたので、3倍速だと大体時速60キロくらいになるんですね。
で、そんな速度出せるんなら走りますよね?
走りました。バカでした。夜間の道路を爆走してそのまますっ転んで全身打撲。全治3週間。
はい。この能力、防御力は上がらないんですね。幸い水を出せたので衝撃を緩和できたのが不幸中の幸いでした。
それ以来ですねー、走るんじゃなくて水を纏って滑る様に移動するようになりました。
今でも3倍速ダッシュはちょっと怖いです。

「うーん、そうですね、少し昔の話になるんですが……」
 和田・辰巳(人間(√EDEN)の水神の霊剣士・h02649)は、少し頭を掻きながら言葉を紡ぐ。
「霊剣士、っていうのは移動速度と攻撃能力を上げる技を最初に教わります……」
 自己紹介がわりの鉄板トーク、ってやつだろうか。うまく自分のことを紹介する、取扱説明書のようなものだ。
「僕の、当時のタイムが50m9秒を切っていたので……。3倍速だと大体時速60キロくらいになるんですね?」
 ほうほう、とラータも乗ってくる。その笑顔の奥にある確固たる自分が見え隠れするからだろうか。ちなみに、陸上部という彼、今は跳躍系をやってるらしいですよ。
「走りますよね。うん、走ります。バカでした。夜間の道路を爆走してそのまますっ転んで全身打撲。全治3週間……!」
 綺麗に決まったオチに、拍手が湧き起こる。爆笑というよりは少しずつ噛み締めるような味わい。ラータ満面の笑みである。
「なるほどなるほど、こうきましたか……。それじゃあ。飛び石の池の中に、河童が住んでいるみたいなんだよね。その河童、水鉄砲でびしゃびしゃに濡らしてくるらしいですよ」
🔵​🔵​🔴​ 成功

昼神・玲奈
ダンジョンの情報を得るのに、面白い話をしてくださいと。情報は欲しいから話そうかな~。
じゃあ、私ね、温泉が好きで以前、親と一緒にある山奥の温泉に行ったんだけど、その温泉はただの温泉じゃなかったんだ。そこには温泉の精霊がいて、入浴するにはその精霊の謎解きに挑戦しなければならなかったから。
私たちは次々と出される謎に挑戦して、ついに全てを解いた時、温泉のお湯が黄金色に輝き始めたの!
その温泉に浸かると、体中が暖かくなって、まるで全身が生き返るような感じ。さらに、お湯から上がった後には肌がツヤツヤになるっていうおまけ付き。滅多に体験できない温泉だったよ。
こんな感じでいいのかな?それとも真面目すぎた?

「なるほど……? ダンジョンの情報を得るのに、面白い話をしてくださいと。情報は欲しいから話そうかな~!」
 昼神・玲奈(人間(√ドラゴンファンタジー)の錬金騎士アルケミストフェンサー・h02254)の顔は、朗らかに笑っていた。何事も楽しく元気に、楽しまなければ損である。
「じゃあ、私ね、温泉が好きで以前、親と一緒にある山奥の温泉に行ったんだけど、その温泉はただの温泉じゃなかったんだ!」
 そう、温泉話である。温泉はみんな大好きだからね。仕方ないね。
「そこには温泉の精霊がいて、入浴するにはその精霊の謎解きに挑戦しなければならなかったから!」
 しかも、謎解き回である。もはや、精霊宿る山奥温泉からの脱出である。入りたいのにね。これも、仕方ないね。
「……何やかんやで、全ての謎や暗号を解き明かし、(中略)で黄金に光り輝く温泉に入れたのでした!」
 もちろん、その中には温泉に潜って小問を探したり、唐突にだるまさんがころんだが始まったり、妖精さんが操るお猿さんを倒すためのキーワードを探すなりなんなりがあったのだが。中々味わうことのできないその経験を、全力でパフォーマンスする玲奈。身振り手振りに口調に。何よりも、「楽しかった!」というその気持ちが全面に押し出されたプレゼンは、万人に拍手で受け止められたのだった。
「こういう素朴な楽しい話も良いねぇ良いねぇ。じゃあ、情報としては温泉にちなんで(?)河童の話の続きをしようか。そのトラップにすむ河童はね、頭のお皿に、特殊な薬物を仕込んでいるらしく、その頭の皿に触るだけでだめらしいぞ!」
🔵​🔵​🔴​ 成功

ナチャ・カステーラ
人気のない所を自転車に乗って
お気に入りの、よりによって
病み系ソング熱唱してたら人がいた

「最後の最後に笑うのは誰?私よ〜♪
フフフ♪アハハッ♪イヒヒヒ〜♪(裏声)」

ふふっ、私ヤベー女って思われたでしょうね

行きつけのファミリーレストランでパソコンで
真面目な調べ物していたら突然エッチなゲームの広告と音声が「今にゃん♪ご主人様!ボタンを押すにゃん♪」が出たところでウェイトレスさんが来てくれてばっちり見られたし聞かれた
何もなかったようによどみない笑顔で
ニコニコ接客してくれたわ

明日からウェイトレスさんの目を見て
話せないわ
絶対変なあだ名付けられてるし
今日は何にするにゃん?とか聞かれそう

夜、とても寒い日に牛丼屋さんに1人で
入ったらお冷出されてね
熱いお茶ありますか?
って聞いたらございますよ
ってお茶もらったんだけど
熱すぎてグラグラに沸騰してた
流石に激アツすぎでしょ
でも大声で「あっつう!?」
って涙目で叫びながらお茶飲んで
牛丼1人で食べてる自分に笑えてきたわ
店員さんニコニコしてた
めっちゃあったまったわ

「人気のない所を自転車に乗って、お気に入りの、よりによって病み系ソング熱唱してたら……人がいたのよ」
 ナチャ・カステーラ(スイーツハンター・h00721)の語り口は、軽快だった。スタイリッシュな見た目に、コミカルなオチ。これだけでウケるには十分すぎる。
「ふむ、いいオチだね、じゃあ、このじょうh……」
「次に、ファミリーレストランでの話なんだけど……」
 おかわり発生中である。ラータの言葉を遮るほどの迫力と声圧。ラータも一瞬の隙を突かれて主導権を奪われてしまっている。仕方ないね。
「パソコンで真面目な調べ物していたら突然エッチなゲームの広告と音声が……」
 次も本気のトークである。トークのストックはいくらあってもいいですからね。
「その声が流れた時にウェイトレスさんが来てくれてばっちり見られたし聞かれたの……。
何もなかったようによどみない笑顔でニコニコ接客してくれたわ……」
 その表情にアンニュイな影が落ちる。どんなに面白い話でもその身を削っていることがよくわかる。本当にあった話なんだろうな。
「そしてね、夜、とても寒い日に牛丼屋さんに1人で入ったらお冷出されてね……」
 もうここまで来るとカステーラの快進撃は止まらない。マシンガントークとはまさにこのことである。ここまででストックを3個も消費しているのである。ここまでの大盤振る舞いは中々ないぞ。もう少し温存しても良かったのでは……? とラータは後日語ったという。
「それで、熱いお茶をもらったんだけど、熱すぎてグラグラに沸騰してた。流石に激アツすぎでしょって。でも大声で「あっつう!?」って涙目で叫びながらお茶飲んで
牛丼1人で食べてる自分に笑えてきたわ……」
 最後にドカンと笑いをとる。すごく綺麗なオチである。ここまでの話を飽きさせずに聴かせるトーク力は中々のものなのかもしれない。
「いやー、最後の最後にすごい良いトークを聞かせてもらったねぇ。それじゃあ、最後の情報になるかなぁ。飛び石に時間をかけすぎると、後ろから河童の仲間が走って追っかけてくるらしい。時間をかけずに飛び石をクリアしねえとやられちまうだろうな……。ということで、今日はここまで! またな! 頑張れよ!」
🔵​🔵​🔴​ 成功

第2章 冒険 『トラップ! トラップ! トラップ!』


POW トラップを力ずくで破壊する
SPD 複雑なトラップを解除する
WIZ 魔法でトラップを探知する
√ドラゴンファンタジー 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

 ……と、いうことで。ダンジョンの少し進んだところ。君たちはあの時話に聞いていたトラップの前に立っているだろう。その入り口には、ご丁寧に「龍⚫︎池」という看板が建てられている。いるのは河童のような何かなのだが……。
 長さとしては、20mぐらいあるだろうか。飛び石がランダムに配置されており、それに乗っていけばまぁなんとか通過はできそうだ……が。
 前の情報を整理する限り、
・飛び石はランダムに半分ぐらい固定されていない。が、見ただけではわからない
・池の中には河童が潜んでおり、その河童が水鉄砲などで妨害してくる。皿が弱点なのだが、皿に毒が仕込まれてるので素手では壊せない
・時間をかけすぎると後ろから河童の仲間(レスラーのような体型)が襲いかかってくるらしい
ということがわかっているのだ。ここを通らなければどうしようもない。どうするべきか……?
ナチャ・カステーラ
向こう岸までの距離を目測して
作戦通りにいけるかしばらく考えて
最適解のルートを導き出す

「…うん。何とかなりそうね。さあ、
行くわよ」

影業を手足の延長に器用に使って
ダッシュからのジャンプと影業で空中移動
殆どの飛び石を使って2点、3点保持しながら
飛び回ったり足や影業を踏み台にして
ジャンプを軌道修正しながら
進む

河童の皿も踏み台攻撃しながら
足場にするビショビショになるけど
気にしないわ

時間がかかってしまったり行きどころが
なくなったら河童と河童の仲間もルート能力で
操ったトランプで目隠しして踏み台にする
ことで踏破する

「ふう!ざっとこんなものね」
目のやり場に困る感じに服が乱れたり
濡れてしまったが気にして無い様子

「…うん。何とかなりそうね」
 ナチャ・カステーラの青い瞳がきらりと光る。この20mの間に仕掛けられた飛び石。そのルートは数多にもある訳だが、「正解」のルートは少ない。なぜなら、固定されていない「ハズレ」の飛び石があるから、なわけだ。しかも、見た目ではその判断がつかない、ときた。しかし。
「さあ、行くわよ」
 ハズレがわからなければ「全てに触れれば良い」。
 影業を手足の延長とすればよいのだ。ハズレに触れてバランスを崩したとしても、その影を足場にしてバランスを立て直す。そもそもスピードに特化したカステーラのことだ。こういうバランス、スピードに特化した競技は御手のものである。
「キヒヒヒヒ! こいつでも、喰ら、絵えええぇエエェぇぇえっ?」
 それが、水鉄砲で獲物を狙う河童がいても同じである。水鉄砲の攻撃を脇腹部分をかすらせる。しかし、そこで崩したバランスを河童の皿を踏み込むことでそのバランスを整える。足元が濡れるけどまぁそのぐらいはどうでも良いのだ。毒も靴で染み込むことはないだろう。完璧な作戦である。前の配信で話してたポンコツ具合が嘘のようだ。
「ふう! ざっとこんなものね」
 ストっと対岸にその足を伸ばす。足元、脇腹、その他至る所が水で濡れて透けてしまっても。一部分は水圧で破れてしまっても。クリアはクリアである。本人が気にしていないのであれば問題はないだろう。隠すところは隠されているし。
 
🔵​🔵​🔴​ 成功

和田・辰巳
・魔法でトラップを探知する
軽く手足を伸ばしつつ、招来:綿津見神を用いて水を纏い走る準備を行う。
飛び石までの距離は通常状態でも飛んで行ける程度の距離。水を先行させて石に飛び移っていく。
「よっ、ほっ」
水で罠や河童さんを探知しつつ固定されてない石は水で固定しておけば転ぶ事もないでしょう。
水鉄砲は最初から水を纏っているから……
「えっと、なんだかごめんね?」
河童さんが可哀想なのでお皿はなるべく踏まないように避けながら移動します。
「えい!」
水には浮力がある。最悪滑ったり、足場がなくなっても先行させてる水に受け止めてもらい次の足場まで運んでもらえばなんとかなるかな?
「よっ、ほっ、どうだ!」

「よっ、はっ、とっと!」
 和田の足取りは軽い。陸上部であるのだから当然その身のこなしは軽いのだが、それだけではない。綿津見神の力、そして水自体をその身に纏っているのだ。まぁ、そんな力使わなくても普通に飛べる距離ではあるのだが、トラップがあるのだからより確実に行けるように、の配慮である。
「……というか、最初から濡れているのはどうなん?」
 とは河童談。水を纏っているということはそういうことである。濡れるのが嫌なら最初から濡れていれば良いのだ。河童もその様子を見て水鉄砲を構えるのをやめたとか。やる気を削ぐのも立派な作戦である。……狙っているかどうかは別。
「おっ、とっ、とぉっ……!」
 地面が常に濡れている状況な訳で、そうなると滑りやすくはなるわけで。
「なんてね」
 水には浮力があるのだ(ババーン!)。滑りかけても先行した水がキャッチして体勢を整える。こんなのチートじゃないか! 濡れるけど! と河童は大騒ぎである。
「こ、れ、で、どうだっ!」
 シュタッと対岸に着地。着地も綺麗なのは陸上部っぽいね。
🔵​🔵​🔴​ 成功

イリス・フラックス(サポート)
人間災厄「少女の偶像」。びっくりするほど無法者のぼんやり少女(外見)
「こうしたらいいんじゃない?」と教えられたり思ったりするとすぐ実行。だって災厄だし…

√能力は指定したものを使用。情報収集や集団戦が得意です
ゴーストトークでの情報収集、
『|定義付け《レッテル》』によって相手の存在をか弱いもの(「少女」など)にした後にアレコレやります

自分の怪我は特に気にしない、何がおきても気にしない
だってそういうところに「来た」のだし。
自分いまド迷惑なことしようとしてる……と思うとちょっとくらい心苦しいですが「だいじょぶか」と無茶しがち
自分が平気なら他人も平気スタイルですが、他者の迷惑にならない努力はします
シアニ・レンツィ(サポート)
あたしシアニ!うまく竜にはなれないけど力仕事なら自信があるよー任せて!
ねぇねぇ何すればいい?何すればいいかな??なんでも言ってね!

状況に応じた技能と、√能力は指定した物をどれでも使うよ~
得意なことはハンマーを使って敵をやっつけること!ちょっとした怪我ならへっちゃらだから戦いなら任せて。

それと獲物を追いかけることも得意かな。その場所に残された足跡や新しい土、匂いや髪の毛が落ちてないかとかとか
残された痕跡をヒントに誰かを探すことなら役に立てると思うよ!

「あたしシアニ! ねぇねぇ、あなたのお名前は?」
「わたし……? わたしはイリス……。イリス・フラックス……」
「イリス? イリスっていうのね! ねぇねぇ何したらいい? 何すればいいかな? なんでも言ってね!」
「……なんでも? えーっと、うーっと……」
 シアニ・レンツィ(不完全な竜人・h02503)と💠 イリス・フラックス(ペルセポネのくちづけ・h01095)が、頭を捻る。
「そうだ! あたし、うまく竜にはなれないけど力仕事なら自信があるよ! 任せて!」
 ……なるほど? シアニの言葉にイリスが何かに気づいた……ような気がした。
「それじゃあ、全部、壊す……?」
 我ながら名案、とイリスがフンスフンスしている。今からでもぶっ壊そうと肩をぐるぐると回しているみたいだ。もちろん、タダではすまないだろう。河童もいるし、レスラー河童も黙ってはいないだろう。でも、それでいいのだ。自分の怪我は特に気にしないし、何がおきても気にしない。だって、そういうところに「来た」のだし。ぼんやりした雰囲気からは考えられない不穏さである。が、それは見た目による偏見である。そのヤンチャ具合も彼女なのである。
「え、えーっと…… あ、そうだ、あれ見て?」
 この飛び石(固定されてないのもある)を突破してほしいと言われていたはずなのに、その全てをぶっ壊そうという流れになりつつあったので咄嗟に軌道修正してしまったシアニ。壊してもよかったのかもしれないが、ふと気づいたことがあったのだ。
「……ねぇ、なんであの石に濡れた葉っぱがくっついてるのかな……?」
 そう、全てに気づいたのだ。あの池のようなものに「沈んだ」岩か、「沈んでいないい」岩かを見抜く方法に。
「これ、池の底相当汚れてるんじゃない?」
 そう、この池の底は相当汚れているっぽいのだ。だから、沈んだ岩には葉っぱとかそういうものが付着しているようなのだ。
 ここまで、何人もここをクリアしてきた際に、沈む岩を池に沈めてきた結果、沈む岩は安全な岩より汚れてしまったのだ!(ズガビシャーン!)
「じゃあ、汚れてないのに乗ればいい?」
 イリスが、素直にピョンピョンして向こう岸にたどり着く。だって災厄だし……。
 こうして攻略法が見つかってしまったこの池は、クリア率100%になってしまったとかなんとか……。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​ 成功

第3章 ボス戦 『リンドヴルム『ジェヴォーダン』』


POW ミステリアス・ジェヴォーダン
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【大狼】【飛竜】【過去の英雄】への変身が得意。
SPD ジェヴォーダンの烙印
【獣型モンスターの群れ】を召喚し、攻撃技「【ビーストファング(噛みつき)】」か回復技「【ヒーリングムーン(癒やしの月光)】」、あるいは「敵との融合」を指示できる。融合された敵はダメージの代わりに行動力が低下し、0になると[獣型モンスターの群れ]と共に消滅死亡する。
WIZ 偽竜創造
自身が受けた武器や√能力を複製した【真竜を模した部位】を創造する。これは通常の行動とは別に使用でき、1回発動すると壊れる。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

「よくぞたどり着いた精鋭たちよ!」
 それをいうのは敵じゃないよね? というツッコミは受け付けていない。それに、このモンスター、カートにも乗らないのである。ツッコミは受け付けていない。
 しかし、こいつはこいつで相当厄介である。好きなものに変化できる上に、獣型モンスターを大量に召喚したり、自分の受けた攻撃を偽装できるらしい。厄介すぎるぞ!
 こいつを倒さないことにはこのダンジョンの突破は不可能だ。どうにかしてほしい。
ナチャ・カステーラ
飛梅ちゃんと共闘
アドリブ歓迎

好きなものに変身できるんですってね?
得意なものに変身してみなさいよ
私たちと勝負しましょうと挑発

変身した瞬間
得意そうにしてる所を
カジノトランプをばら撒き
空中浮遊し続けるように操作
そこに破壊の炎で発火させて目眩し

その間に影業で闇を纏い目立たないようにカード54枚の影の中を移動

背後に回り込んで死角から
√能力の8斬りで四方八方から
フェイント交えた素早い連続攻撃よ

回避にも影業を手足の延長にして
影や狭間に紛れて当てられにくい 
動きで翻弄

不可避な時は霊的防護やオーラ防御力
しながら胸元に忍ばせておいた霊鏡を
輝かせ目眩しからのカウンターを狙うわ
東風・飛梅
お世話になっている旅団の団長さんであるナチャさんと共闘するよ。

ナチャさんはトランプの影に隠れて、ジェヴォーダンさんの隙を狙おうとしているみたいね。
なら、その突くべき隙は私が作るわ。
√能力<大地を揺るがす揺るがない拳>で、ジェヴォーダンさんを振動させる!

ズッコケるのはお笑いの定番なんでしょ?
もう立っていられないくらい、あなたの心を震わせてあげる。
狙った相手しか揺れないし、セットが倒壊する放送事故は起こさないから安心してね。

※口調はこのプレイングやキャラクターのプロフィールを参考にしてね。
※台詞込みで、アドリブも歓迎よ。特にナチャさんの行動に合わせた連携は歓迎ね。

「ねぇ飛梅ちゃん聞いた? こいつ、何にでも変身できるんですって」
「聞いたー! こいつ、私たちの力を見誤ってるんじゃない?」
 ナチャ・カステーラと東風・飛梅(あるじを想う霊木・h00141)は、背中合わせで喋っている。本来なら「お互いの背後を守る」的な意味なのだが、純粋にかっこいいからやっている。敵一人しかいないし。しかし、お互いの背中を任せることができるほどの信頼関係というやつなのだろう。
「さぁ、得意なものに変身してみなさいよ。私たちと勝負しましょう?」
「できないなんて、言わないよね?」
 ムキー、となっているジェヴォーダンを煽り続ける二人。なかなかの火力である。
 ドゴゴゴゴゴゴ!
 地響きのような何かが聞こえてくる。ジェヴォーダンも気持ち光ってるようでもある。そのまま、若干姿が揺らぎ始めたその瞬間。
「私の拳は、あなたの心を震わすことはできるかな? いっけぇ☆」
 飛梅の拳がその大地を穿つ。その大地は大きく振動し、ジェヴォーダンは立っていられない。変身中だったので変身が中途半端になってる気がする。ピンポイントに振動でシャッフルされたその体は、大狼のボディにウサギの耳がついている。可愛いね。
「飛梅ちゃんナイス! 行くよ!」
 その次の瞬間には、カジノトランプが宙を舞う。その次の瞬間には、破壊の炎が周囲を照らす。ジェヴォーダン(大狼の姿)はその炎でその場で舞を舞う。大狼は熱に弱いのだ。汗腺がないからね。ウサギの耳がピコピコしながら舌を出して耐えているところがチャーミングである。
 暑さでやられ、動きが鈍っているその攻撃はカステーラにとって困難ではなかった。
「そんなもんかしら? まだまだ遊びましょう?」
 カステーラは舞を踊るように。大狼の背後から攻め立てる。しかし、大狼も少し慣れてくるものだ。もちろんカステーラも影や隙間に紛れることで回避はしているのだが、ほんの少し、油断をすることもある。そこに大狼の攻めが重なると。
「……ちぃっ!」
 その爪が、カステーラの胸元を襲う……
「なんてね☆」
 大狼の動きが一瞬止まる。カステーラの胸元には、忍ばせておいた霊鏡が煌めいていた。
「それじゃあ、もう一発、行っくよー!」
 大狼の両手足が大地についた瞬間と、飛梅の拳が大地を捉えるのはまさに同時。地震で言うとどれぐらいのマグニチュードになるのだろうか。それでいて、ジェヴォーダンはずっっこけさせるもののセットは壊さないと言う美術チームに優しい設定なのだ。……セットってなんだ。ダンジョン! ダンジョンなの!
「カステーラ、今だよ!」
「わかったわ!」
 お互いに掛け合う、その言葉。信頼しあっている二人が、目配せをする。
「……これで、終わりよ」
 言い終わって1フレーム後。大量のトランプが大狼に襲いかかる。高速で飛んでくるトランプは、鋭利なナイフのごとく大狼を切り刻む。
 全身に真っ赤な線が大量にできた頃、ジェヴォーダンはその姿を元に戻したのだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ベニー・タルホ
私が独自に入手した情報によれば、あなたは何にでも好きなものに姿を変えられるそうですね。
でも、変身なら私もちょっとしたものです。
せっかくなので照明付きで披露しましょう。
そして√能力を使った後に変異階梯である私は獣人階梯を5から0まで順番に見せて、最後に小さなミミズクへと姿を変えます。
さあどうですか?
姿もサイズも自由自在。
あなたにこれができますかね?
と、挑発して相手の「こいつに目にもの見せてやりたい」という誘惑を掻き立てて、私が見せたより大きなもの、そして小さなものに変身するように仕向け、相手が小さな動物になったところで鉤爪で襲いかかります。
ごめんなさい! 誘惑に……食欲に勝てませんでした!

「……なるほど。なるほどなるほど? ……なるほど!」
 💠ベニー・タルホは、その手元にある手記に書いてあるメモを見てそう独りごちた。
「私が独自に入手した情報によれば、あなたは何にでも好きなものに姿を変えられるそうですね。しかし、私に勝てますか?」
 相手が変身できる。しかし、タルホにとってはごく普通のことである。
「どうせなら、ね? 星よ、おねがい!」
 そう呟くと、タルホの周りに煌めく星の信号弾が弾ける。その星の煌めきはタルホを照らし、ショーアップする。獣人階梯が5から0に徐々に移行する。それは、煌めく星の中ではまるでマジックのように。変身バンクのように。そうして、星の煌めきの中から小さなミミズクが姿を現す。
「さあどうですか? 姿もサイズも自由自在。あなたにこれができますかね?」
 フンスフンス。得意げである。ショーアップしていることといい、前の配信といい、何か賞レースと勘違いしている可能性が否定できない。
 ゴゴゴゴゴゴゴゴ!
 その言葉に触発されたのか、それとも関係ないのか。地響きとともに、大狼(ウサ耳付きはその姿を一度溶かす。その姿は人間、カンガルー、ミミズク、犬、うさぎと姿を帰る。気持ちドヤ顔に見えるのは気のせいだろうか、いや、気のせいではない。反語が出るほどであ……。
 ザクっ。
「ごめんなさい! 誘惑に……食欲に勝てませんでした!」
 ミミズクは肉食である。鳥類や哺乳類を狙う。ウサギなんていうのは格好の餌なのである。全てを言い終わる前に手が出てしまったのはご愛嬌である。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

アハル・ティ・プワトル(サポート)
デッドマンの護霊「ティ・プワトル」×レインメーカー、46歳の男です。
口調:ぼく、~くん、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな?
お行儀がよく敬語も使える子です。
ティ・プワトルの事は「テプ様」と呼びます。
テプはもふもふのぬいぐるみで、話せませんが凶暴な性格です。

√能力は指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
敵は「倒すもの」と教えられているので容赦しませんが、そういうものというだけなので周囲の意見には従います。
善良な性格のため、他の√能力者に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

他お任せします。よろしくお願いします!

「よくわかんないけど楽しそう!ぼくもいくよ!」
 アハル・ティ・プワトル(いっかだんらん・h00676)は、ここまでの様子を見ながら総力強く語った。ここまで、どこかのバラエティ番組みたいだもんな! 唯一違うのは……。
「でも、こいつもうボロボロじゃねえか!」
 というテポの声が聞こえてきそうなぐらいボロボロになっているジェヴォーダンである。こういうのってラスボスは絶対王者みたいに強いんじゃないの? って声が聞こえてきそうである。さっき食われかけた爪の跡や、歯型のようなものが右肩ら辺に残っているようである。その辺を噛まれたんだ。
 しかし、まだその目は死んでいなかった。ここまで食らった技を反芻し、虎視眈々と復活の機会を窺っていたのだ。
「おっ……とぉ……?」
 ジェヴォーダンの目が一瞬光ったかと思うと、腕の方がウゴウゴと蠢き出し、真龍を模した腕が、地面へロックオン。その拳が大地をとらえr……
「よーし、いくよテプ様!」
 次の瞬間には、呪詛レーザーがその腕を貫く。それを開戦の合図として、300ものレーザーが大地を捉える。ジェヴォーダンのボディは真っ黒に染まり、その次の瞬間には300の穴がジェヴォーダンのボディに開く。あれだけボロボロだったところにこれだけの穴が開けば流石に無事ではいられなかった。さっき食われかかったわけだし、さらにその前には大量のトランプに切り刻まれているのだから。オーバーキルだよきっと。
「……ふぅ」
 アハルが一人ため息をつくと、共に戦っていたタルホやカステーラ、飛梅が手を上げている。アハルがそこに駆け寄りハイタッチをするところで、この物語は終わりである。きっとエンドロールが流れるんだろう。流れないけど。彼らの物語は、まだ終わらないのだから。
🔵​🔵​🔴​ 成功

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