胸いっぱいのおはぎを
√妖怪百鬼夜行には一つの掟がある。それは「マガツヘビの掟」と呼ばれている。マガツヘビが現れたときには全ての妖怪が力をあわせてマガツヘビを討つべし、それが掟の内容だ。妖怪の中には人妖、獣妖だけでなく古妖も含まれる。マガツヘビとはそれほどまでに強大な怪物なのだ。
一つの街があった。おはぎが名物のこの街にもマガツヘビが現れた。街にいる古妖はすぐさまマガツヘビを倒すべく行動を開始したのだが……。
「痛い。痛いでおじゃる! どうしてまた金だらいに振られなければならないでおじゃるか!」
その古妖、『入内雀・藤原実方』は地面に突っ伏していた。そばには金だらいが落ち、実方の頭には大きなこぶが出来ていた。それだけではない、あたりにはいろいろなものが落ちていた。電話、人参、ピーマン、蜘蛛、ゴキブリなどなど。どうしてか空から降ってきたものらしかった。まわりにはブルブル震えている人が何人もいる。
「大丈夫ですか?」
女性の声がする。どうやら倒れている実方に声をかけているようだ。女性は持っていたハンカチを濡らしてこぶを冷やすと、実方を立たせてやった。
「助かったぞおなご。麿が褒美を取らせてやる。さあ、何なりと申すが良いでおじゃる」
「大丈夫です。私が助けたかっただけですから」
実方は女性の顔を見ると目をぱちくりさせた。
「おぬしは志織ではないか。相変わらず無欲でおじゃるな。まあよい、麿は急いでいるでおじゃる。そうだ志織よ、よしみじゃから教えてやるでおじゃる。今この街にいると危ないでおじゃる。今すぐどこかに行でおじゃる」
「またおはぎを独り占めしようとするのですか? みんなで食べた方がおいしいですよ。一緒に食べるというなら私も賛成です」
実方は慌てて訂正する。
「違うでおじゃる! マガツヘビと言う怪物がこの街に現れたでおじゃる。麿はヤツを倒しにいくところでおじゃる。もちろん、おはぎも食べたいところでおじゃるが今はその時ではないでおじゃる」
志織はまじめな顔で言った。
「わかりました。そのヘビさんを探すのを手伝えばいいんですね!」
実方はがっくりと肩を落とした。なんだかもう何を言っても無駄な気がしたからだ。
「わかったでおじゃる。気の済むようにするでおじゃる!」
そう言うと2人はマガツヘビを探しはじめた。
「いい人なんですけどね」
木原・元宏(歩みを止めぬ者・h01188)は苦笑しながら言う。
「失礼しました。とある街にマガツヘビと言う怪物が現れました。みなさんにはマガツヘビの打倒をお願いします。マガツヘビを倒すために『入内雀・藤原実方』と言う古妖がマガツヘビの元に向かおうとしているので彼を助けながら一緒にマガツヘビを倒してもらえないでしょうか」
古妖? と言う声を聞くと元宏は理由を説明する。
「√妖怪百鬼夜行には「マガツヘビの掟」と呼ばれる掟があります。それは「全てのあやかしよ、マガツヘビを討ち滅ぼすべし」と言う取り決めです。それにのっとり、マガツヘビの復活を予知した古妖達から一時休戦してともにマガツヘビと戦うと言う提案がなされました。マガツヘビはそれほど強大な存在という事です。ですので、今だけでも古妖達と協力して事に当たって欲しいのです」
元宏は頭を下げてお願いする。
「現地ではマガツヘビの力なのか空からものが落ちてくると言う事件が起きています。頭の中に思い描いた嫌いなものやトラウマになるものが実際に現れて空から降ってくるようです。当たれば危険なものも多いですし、トラウマを刺激されて泣き叫ぶ者も出ているようです。まずはここを抜けてマガツヘビのいる場所に向かってください。それと、もう一つ、実方の近くには以前に実方の封印を解いてしまった宮瀬志織(みやせしおり)さんと言う女性がいます。今回彼女は善意で実方を手伝おうとしています。うっかりですが人の良い方なので出来れば守ってあげてください。それではよろしくお願いします」
そう言うと、元宏は√能力者達を送り出した。
マスターより
九野誠司こんにちは、九野誠司(くの・せいじ)です。
√妖怪百鬼夜行にマガツヘビという怪物が蘇りました。マガツヘビの打倒をお願いします。
このシナリオは「いつものつもりで」の続きのお話になっています。
https://tw8.t-walker.jp/scenario/show?scenario_id=1537
※前回の話を知らなくても参加できますのでお気軽にご参加下さい。
プレイングの受付は「プレイング受付中」のタグでお知らせします。みなさまらしいプレイングを是非送っていただけますと幸いです。
それではよろしくお願いします。
80
第1章 冒険 『頭上からの災難』
POW
力づくで破壊、もしくは耐える
SPD
身のこなしで回避、もしくは見切って進む
WIZ
計算で安全地帯を把握、もしくは勘や幸運に頼る
√妖怪百鬼夜行 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アリス・グラブズ※アドリブ・連携歓迎
日本固有の妖怪『アリス』!「マガツヘビの掟」に従い参上!
そんな掟初耳だけど!
あ、労働の対価はおはぎ(334個)でいいわよ!
さて、まずはマガツヘビを探さないとね!
まずは周りの電話、人参、ピーマン、蜘蛛、ゴキブリなどなどを食べて腹ごしらえ!
身体性能を強化したら、実方さんの意見を聞いたり|敵の妖力とか匂い的なものを追ったりして《技能:追跡》先に進むよ!
そういえばトラウマ的な物が落ちてくるとか!
ワタシのトラウマと言えば、故郷を追われた時にやられた反応弾つるべ撃ちだけど流石に落ちてこないよね!
何か降ってきたら地面に穴を掘って志織を押し込んで上から実方さんで蓋をしておけば大丈夫かな?
山中・みどらSPD アドリブ歓迎
相変わらずコントみたいなことしてるねぇ、お二人さん
ま、今回は実方ことマロちゃんも味方だし楽しく行こうじゃない
てなわけで二人にはあたしの愛車、
こんな時の為に魔改造してあるスポーツカー「フォルマッジョ号」に乗ってもらうよ
全員乗れば√能力を発動
追風をバリアとして纏い、レベルを3倍にした見切りやダッシュ・操縦技能で落下物を回避しながら高速移動
クレイジータクシーとして二人を目的地付近にお届けするさね。
安全かどうかは別だけどね
ちなみにあたしの嫌いなものといえばサングラス外して酒や煙草を買う時の年齢確認だけど、店員とか降ってこないよね・・・?
人身事故だけは起こしたくないねぇ・・・。
八木橋・藍依志織さんに、実方さんじゃないですか。
またお会いすることになるとは……。
(実方さん、前回、銃撃したりしたこと覚えてるかなあ……)
なんだか大変なことになっているみたいですね。
取り急ぎ安全な場所を用意しますので、少々お待ちください。
(要塞が完成するまでの時間稼ぎに志織さんと実方さんに傘を渡しておきます。もちろん自分の分も用意します。)
■√能力
周囲の邪魔にならないような開けた場所を千里眼カメラで見付けて
その場所に「新兵器登場!」で桔梗に頑丈な要塞を作ってもらいます。
大抵のものはこれで防げますし、防げないような巨大なものが降ってきた場合のために
ターレットも増設しておいて、これで安全に撃ち落としましょう。
街の中は悲鳴で溢れていた。トマトやピーマンを前に泣く子供や、降ってきた始末書を見て目を泳がせる男性などなど、トラウマを刺激されて呆然とする人々がフラフラと歩いていた。
「食べ物なら麿が食べることも出来そうでおじゃるな。どうしておはぎだけは落ちてこないでおじゃるか」
「おはぎはみんな好きですからね。この街の人でおはぎが嫌いな人はいませんから」
「そうでおじゃるよな。なんとかならないでおじゃるか」
実方と志織がのほほんとそんな話をしていると、2人に近づく者がいた。
「日本固有の妖怪『アリス』!「マガツヘビの掟」に従い参上! そんな掟初耳だけど! あ、労働の対価はおはぎ(334個)でいいわよ!」
アリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)はそう言うと降ってきた電話、人参、ピーマン、蜘蛛、ゴキブリなどを食べ始める。
「あの、電話とか食べちゃって大丈夫なんですか?」
「ワタシはそういう妖怪だから大丈夫よ」
そう言いつつ、落ちてきたものなら始末書だろうが冷蔵庫に入ってたカビの生えた瓶だろうが平気な顔で食べるアリス。
「日本固有と言う割には日本要素が少ないでおじゃるな。それに麿もおはぎは食べたいでおじゃる」
「もう日本に土着したからワタシはもう日本固有種よ」
実方は今日何度目かに頭を抱えた。
「なら、そのヘビさんを倒したらみんなでおはぎパーティをしましょう」
志織が言うと実方とアリスも頷く。
「非常時でおじゃるから仕方ないでおじゃるな。本来なら麿が独占するところでおじゃるが」
「ダメですよ。みんなで食べるなら封印もされないと思いますけど」
実方はううむと悩んだ顔をする。
「相変わらずコントみたいなことしてるねぇ、お二人さん。ま、今回は実方ことマロちゃんも味方だし楽しく行こうじゃない」
一台のスポーツカーがやって来た。乗っているのは山中・みどら(レンズの奥に潜むのは・h00207)だ。
「行き先がわかってるならあたしの愛車、「フォルマッジョ号」で連れて行くよ」
「どこに行くんでいたっけ?」
「志織、手伝うと言ったなら憶えておくでおじゃる。マガツヘビでおじゃる。そう言えばそのサングラスは見たことがあるでおじゃるな」
「憶えてくれていたとは光栄さね。元気だったかい、マロちゃん?」
みどらが聞くと実方は口を尖らせた。
「祠の中にいたでおじゃる。何の楽しみもないでおじゃるよ」
「あの時は悪かったね。ま、今は楽しく行こうじゃないか」
話がそれそうになったところでアリスが言った。
「マガツヘビだけど、実方さん、どこにいそうかわかる?」
アリスに聞かれた実方は考え込む、どこからともなく降ってきた目覚まし時計が実方を打った。
「痛いでおじゃる。どうして麿ばかり!」
「志織に当たったら大変だからね。何か降ってきたら地面に穴を掘って志織を押し込んで上から実方さんで蓋をしておけば大丈夫かな?」
アリスがそう言うと実方は麿は盾じゃないでおじゃる、と文句を言った。そこにまた一人やって来た者がいる。八木橋・藍依(常在戦場カメラマン・h00541)だった。
「志織さんに、実方さんじゃないですか。またお会いすることになるとは……」
「その帽子も憶えがあるでおじゃる。カメラマンでおじゃるか?」
「カメラマンもやりますけど、私は新聞記者ですよ。それよりもなんだか大変なことになっているみたいですね。取り急ぎ安全な場所を用意しますので、少々お待ちください」
そう言うと、藍依は【新兵器登場!】で要塞を作り始める。できるまでの時間は藍依が傘を渡して凌ぐ。
「この中なら大丈夫です。外の様子は私が調べながら見張っておきますね」
藍依がそう言うと、一行は要塞の中に入る。
「ここなら落ち着いて考えられるでおじゃるな」
実方は少しの間考えるそぶりを見せるととポンッと手を打つ。
「ヤツは頭が足りないでおじゃるからな。派手なところを好むでおじゃる。この街で一番高いところか目立つところでおじゃるかな」
「それなら、駅近くにあるビルですね。待ちで一番大きなビルですから」
「でかした志織、アリスとやら、何か気配は感じるか?」
聞かれたアリスが妖力の気配を探る。
「ビルの方向から強い妖力を感じるよ。それに、なんか独特のにおいもするね」
「それじゃ、フォルマッジョ号で向かうとするかね」
みどらがそう言うと藍依が飛んできたミサイルを撃ち落としていたところだった。
「たまに本当に危険なものが降ってきますから気をつけないといけないですね」
「よし、みんな乗ったね。それじゃ、向かうとするさね」
みどらがアクセルを踏むとフォルマッジョ号から低い排気音が響く。あっという間に速度を上げると降ってくるものを巧みにかわしながらビルに向かって進んでいく。突然、レジが降ってきた。画面には年齢確認画面が表示されている。
「あたしの嫌いなものといえばサングラス外して酒や煙草を買う時の年齢確認だからってレジはどうなんさね」
急ハンドルを切って落ちてくるレジをギリギリで躱すみどら。乗っていた実方が目を回している。
「危ないでおじゃる。なんとかならないでおじゃるか」
「無理さね。たどり着くまで辛抱しておくれよ。あれはなにかね?」
何か大きな砲弾みたいなものがいくつも落ちてくる。
「ワタシのトラウマと言えば、故郷を追われた時にやられた反応弾つるべ撃ちだけど」
「迷惑なトラウマでおじゃる。そんなものが落ちてくれば街一つじゃ済まないでおじゃるよ」
実方が喚くも藍依が冷静にHK416を構えて砲弾を撃ち抜く。砲弾は小さく爆発すると空中で粉々になった。
「どうやら、出てくるものの性能に限界があるみたいですね」
藍依が言うと志織が前方を指差す。
「あのビルです。なにか変な雰囲気になっていますね」
ビルの前までたどり着いたようだった。ビルは禍々しい空気に包まれていた。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 ボス戦 『入内雀・藤原実方』
POW
こうなれば人も物も全て喰らいつくすでおじゃる
インビジブルの群れ(どこにでもいる)に自身を喰わせ死亡すると、無敵獣【雀妖化異人】が出現する。攻撃・回復問わず外部からのあらゆる干渉を完全無効化し、自身が生前に指定した敵を【無限雀喰らい】で遠距離攻撃するが、動きは鈍い。
インビジブルの群れ(どこにでもいる)に自身を喰わせ死亡すると、無敵獣【雀妖化異人】が出現する。攻撃・回復問わず外部からのあらゆる干渉を完全無効化し、自身が生前に指定した敵を【無限雀喰らい】で遠距離攻撃するが、動きは鈍い。
SPD
出ておじゃれ!不埒者を殺すでおじゃる
事前に招集しておいた12体の【雀戦闘員】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[雀戦闘員]全員の反応速度が半減する。
事前に招集しておいた12体の【雀戦闘員】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[雀戦闘員]全員の反応速度が半減する。
WIZ
恋和歌かくとだに
「【心を燃やす情熱的な歌】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【無謀な恋に溺れさせる悪霊】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
「【心を燃やす情熱的な歌】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【無謀な恋に溺れさせる悪霊】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
ビルにたどり着くと、ビルの様子がおかしい。マガツヘビがその妖力で超高速で「奇妙建築」を作っているのだった。ビルは形を変え奇妙な形にねじくれながら天へと伸びている。
「恐ろしい妖力でおじゃるな。麿でもこんな早さで奇妙建築を作ることは出来ないでおじゃる。きっとマガツヘビは一番高いところにいるでおじゃる。なんとかと煙はと言うヤツでおじゃる。麿はこれからビルをのぼるでおじゃる。麿も過去のことは水に流すでおじゃる。おぬしらも手伝ってもらえると嬉しいでおじゃる」
「実方さんがおはぎを独り占めにするって言うからなんですよ。みんなで一緒に食べるなら良かったのに」
「蒸し返さないで欲しいでおじゃる。今回はそうするでおじゃるよ。志織よ、だから帰ってきた後で食べるおはぎを買ってきてほしいでおじゃる。ここから先は本当に危険でおじゃるからな。麿といえどもおぬしを庇うことは出来ないでおじゃろう」
実方がちょっとだけまじめな顔で言った。
「わかりました。頼りになる方々がついてますから実方さんも大丈夫ですよね。それじゃ、私はおはぎを買いに行きます。みなさん、実方さんをよろしくお願いしますね。悪い人じゃないと思うんです」
志織はそう言うとおはぎを買いに行った。
「まったく調子が狂うでおじゃる。麿はこう見えても古妖でおじゃるのに」
実方はそう言うとビルの様子を窺った。
ビルの中は奇妙建築になっており、迷宮のように入り組んでしまっています。マガツヘビの気配を探りながら奥へと進んでください。もしかしたら罠などがあるかもしれないので注意して進むことをおすすめします。
実方も一緒についてくるので可能な範囲で助力をお願いすることも出来るでしょう。
※ボス戦となっていますが実方と戦うわけではないのでご注意ください。実方と協力して最奥を目指してください。
紅河・あいり(サポート)主にレゾナンスディーヴァ、あるいは霊能力者らしい戦い方(ジョブ説明のイメージ)をします。
●レゾナンスディーヴァ
【歌唱/ダンス/パフォーマンス】による【存在感/鼓舞】で一般人を励ましたり、敵を引き付けたり、戦意を【慰め/魅了】で削いだりします。
武器は【シルバーバトン(霊力で自在に操る武器で、手元で光速回転し、放てばブーメランの軌道で戻ってきます】を使います
●霊能力者
ジョブ説明にあるように、別√から依頼に介入します。
またはアイテム【ミニあいり(あいりの霊能力による別√からの介入をご都合主義的に示す、分身的なぬいぐるみです)】が現地に現れて行動します。
禍々しい気配だった。ビルの中はヘビの喉の奥のように赤い粘膜上の壁に覆われ、ゆっくり脈動するように明滅していた。不快な低い呼吸音のようなものも響いている。しめった生ぬるい空気の中、時折何かがうごめく気配もあった。通路は血管のように張り巡らされ、上へ下へと伸びている。
「広いでおじゃるな。それに麿の予感によるとろくでもない罠が張り巡らされてそうでおじゃる」
実方はそう言うとそろりそろりと壁に近づくと恐る恐る右手を壁についてみる。
「うう、気持ち悪いでおじゃるな。ひんやりしていながらも震えているでおじゃる」
そうしているうちにシャー、と言う音がする。小さなヘビ型の妖怪が侵入者に気づいて襲いかかってきたのだった。
「ここは私にまかせてね」
紅河・あいり(クールアイドル・h00765)がそう言うと軽やかにステップを踏み始める。挑発するように手を伸ばすとヘビたちがあいりの指先を見つめてとぐろを巻く。あいりがさっと手を振り下ろすとそれを合図にヘビたちがあいりに襲いかかった。あいりはそれをシルバーバトンを投げてたたき落とす。バトンがくるりと飛んで戻って来たところをあいりは右手でパシッとキャッチする。
「手品みたいでおじゃるな」
実方がそう言うとあいりはにっこりと微笑んだ。
🔵🔵🔴 成功
山中・みどらSPD アドリブ歓迎
古妖まで振り回してしまうシオリンには傾国の美女の素質があるのか、
はたまたマロちゃんがちょろいのか。謎さね
でもここからは気を引き締めないとね
まずあたしの√能力でビル内のインビジブルをお手製のぬいぐるみに変化させ、
道や罠、ギミックなどわかる範囲で道案内を頼むよ
分からない部分はマロちゃんに頼んで雀戦闘員を出してもらい多数で探索
反応速度の低下はあたしが傍で警戒し、いざという時はマロちゃん抱えて回避などを行うよ
あたしも付喪神だしマガツヘビの気配を探りつつ進むけど、
別√世界出身だから地元出身のマロちゃんに頼ることも多いさね
でも一番高所とは決めつけず注意して探していきたいとこさねぇ
アリス・グラブズアドリブ・連携歓迎
志織さんいってらっしゃーい!
おいしいおはぎをお願いねー!
さて、それにしても大きなビルだねー!
それに中は入り組んでいるし登るのは大変そう!
面倒だし|妖力や匂いを感じる方へ《技能:追跡》真っすぐ行こうよ!
という事で、ビルの壁や天井に|ぱーんち!《技能:怪力》
障害物と(存在するなら)罠をなにか滅茶苦茶にして破壊して進路を切り開くよ!
理由は分からないけど何でも滅茶苦茶になるから範囲内の物は壊れると思うけど、範囲外の脅威に対しては実方さんの方で対処をお願いね!
ガンガン殴ってズンズン進んで邪魔な瓦礫は|パクパク食べて処分!《技能:捕食》
うーん、普通の建材と違って何か蛇っぽい味!
八木橋・藍依■行動
迷宮っていうからには罠とかありますよね。
千里眼カメラを先行させて状況を把握しておきましょう。
敵が居るかもしれませんし、クリアリングをしっかりと行います。
迷うといけないので、紙を用意して簡易的なマッピングを行いながら進みます。
罠があれば解除し、無理なら印を付けておきましょう。
藤原実方さんに歌ってもらうことで
マッピングやその他諸々の成功率を100%にしてもらいましょう。
マガツヘビの気配、或いは何か有用な情報を手に入れたら味方に共有しようと思います。
■√能力
√能力は「|証拠を守れ!《エビデンスガード》」を使用します。
罠が作動したりして、誰かが危険な目に遭いそうな時に使用して、罠を停止させます。
ビルに入る少し前のこと。
「志織さんいってらっしゃーい! おいしいおはぎをお願いねー!」
アリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)がそう言って志織に手を振ると、志織も目一杯手を振って答えた。
「わかりました! 334個ですよね。ちょっと時間がかかるかもしれないですけどかき集めてきます」
「そんな数、用意できるでおじゃるか? 手に入るだけでいいでおじゃるよ」
実方がそう言うとアリスはふふりと笑う。
「実方さんの時代とは違うよ。今ならたくさん作ってるお菓子屋さんがあるはずだもの」
「そうなのでおじゃるか、では志織、できるだけたくさん買ってくるのじゃ」
「こらこらマロちゃん、シオリンが破産するよ。シオリン、持てるだけでいいさね」
山中・みどら(レンズの奥に潜むのは・h00207)がそう声をかけるが私、力持ちなんで大丈夫です、と言う答えが返ってきた。実方は呆れながらも目がおはぎになっている。
「古妖まで振り回してしまうシオリンには傾国の美女の素質があるのか、はたまたマロちゃんがちょろいのか。謎さね」
やれやれ、と肩をすくめながらみどらは呟いた。
「迷宮っていうからには罠とかありますよね」
そう言いながらマッピングしているのは八木橋・藍依(常在戦場カメラマン・h00541)だった。千里眼カメラを飛ばして周囲の状況を確認、自分でもクリアリングをしっかり行うなど隙がない。
「記者と言うよりは軍人のようでおじゃるな」
「私はHK416のレプリノイドですからね。ところで実方さん、私がマッピングや罠解除をしているときに歌ってもらえないですか?」
実方はそう言われると、頭を捻った後で歌を詠む。
「弾丸を 集めて射抜く 眼差しの 見つめる先は 真なりけり」
実方がそう詠むと藍依は尋ねた。
「どういう意味なんですか?」
「おぬしの事じゃ、記者とは真実を伝えるものでおじゃろう。それだけじゃなく銃も撃つでおじゃるからな」
「私が実方さんを撃ったことを憶えてるんですか?」
藍依が聞くと実方は頷く。
「仕方がないことでおじゃろう。おぬしと麿は敵同士でおじゃったのだから。しかし今は、頼りにしているでおじゃるよ」
「いいこと言うじゃないか、マロちゃん。でもここからは気を引き締めないとね」
みどらはそう言うとビルの中に漂っているインビジブルをお手製のぬいぐるみに変化させる。うさうさ、かめかめと騒がしい。
「これも前に見たことがあるでおじゃるな」
「そうさね。わかる範囲で道案内を頼むよ。マロちゃん、雀戦闘員を出して探索を手伝ってもらえないかい? あたしは別√世界出身だから地元出身のマロちゃんに頼ることも多いさね」
「よいでおじゃる、その方が早くどこに行けばいいかわかるでおじゃるからな」
実方も雀戦闘員を出すと探索はずいぶん早くなった。
「やっぱり一番上でおじゃろうな。ここがほぼ一番下でおじゃるから。麿には登り道はきついでおじゃるが……」
実方がおなかを揺らしながら言う。
「そうだね、入り組んでいるし登るのは大変そう! 面倒だし妖力や匂いを感じる方へ真っすぐ行こうよ!」
アリスはそう言うと天井をパンチする。赤い粘膜が避けぬるりと謎の液体が落ちてくる。反応が遅くなっていて避けられない実方をみどらが抱えて逃がすと、液体が落ちた部分からシューシューと煙が立ち上る。
「当たっていたら溶けていたでおじゃるな。助かったぞ。しかし、重くないでおじゃるか?」
実方がそう言うとみどらはサングラスの奥でにやりと笑った。
「こう見えても付喪神さね。うん、ぬいぐるみ達が安全に掘れそうなルートを見つけてくれたみたいだね」
みどらの指示で天井や壁を破壊するアリス。ドコドコ掘り進むとだいぶ高いところまでたどり着く事が出来た。邪魔な瓦礫はアリスがおいしくいただいている。
「麿も大概悪食でおじゃるがおぬしには負けるでおじゃるな」
「そう? うーん、普通の建材と違って何か蛇っぽい味!」
アリスが元気よく答えると実方はうーんと唸った。どうも負けた気がしたらしい。しばらく進むと大きな口を開けたヘビを模した門が現れた。
「いかにもでおじゃるな。皆のもの、下がっているでおじゃる」
気合いを入れた実方が門に手をかけると門に描かれたヘビの顎から牙と舌が飛び出してきた。
「ま、麿を食べてもおいしくないでおじゃるよ!」
その瞬間、藍依のカメラが光る。フラッシュを浴びた牙と舌が凍ったように動きを止めると実方は腕を伸ばしておなかを引っ込めながら移動してなんとか危機を脱する。
「狭いところは苦手でおじゃる。その技も見たことがあるでおじゃるな。今度は助かったでおじゃる。やはりおぬしらは頼りになるでおじゃるな」
実方がお礼を言う。
「やっぱりこの奥からマガツヘビのものらしい気配がしますね」
「扉の動きを止めた後にワタシが殴ればいいんじゃないかな!」
アリスはそう言うと門の前に立つ。牙と舌が動かした瞬間、藍依がフラッシュをたく、その隙にアリスのパンチが扉を粉々に吹き飛ばした。
「どうさね?」
「間違いなくこの奥でおじゃるな。妖力が濃いでおじゃる。みな、頼むでおじゃる」
「今度は一人で行かないのかね?」
「もう懲りたでおじゃる。一緒に行くでおじゃるよ」
実方達はそう言うと門の奥に進んでいった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『マガツヘビ』
POW
マガツカイナ
【腕】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【霊的汚染地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
【腕】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【霊的汚染地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
SPD
マガツサバキ
60秒間【黒き「妖の火」】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【禍津ノ尾】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
60秒間【黒き「妖の火」】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【禍津ノ尾】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
WIZ
マガツイクサ
【小型マガツヘビの群れ】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【禍津ノ爪】」が使用可能になる。
【小型マガツヘビの群れ】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【禍津ノ爪】」が使用可能になる。
「峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!」
妖怪全てが恐れる古妖、マガツヘビがそこにはいた。高いビルの一番上、展望室だったと思われるその場所からは青空が覗いていた。その広い一室にマガツヘビは鎮座して怒りを滾らせていた。
「出たでおじゃるな。無限の妖力を備えたと言われるマガツヘビ。麿達がおぬしを倒すでおじゃる」
実方がそう言うとマガツヘビはおもしろそうに笑った。
「おめえ、もしかして俺を倒そうって言うのか。バカじゃねえのか! そんなちんまりしたヤツらを連れてかわいそうなもんだ」
「うるさいでおじゃる! ここまで来てくれた者達に失礼でおじゃるよ。おぬしが倒せるかどうか今にわかるでおじゃる。麿は後でおはぎが待ってるでおじゃるからさっさとおぬしを倒して帰るでおじゃる」
マガツヘビは強力すぎるくらい強力な古妖です。引き続き実方と協力してなんとかマガツヘビを倒してください。
第四世代型・ルーシー(サポート)アレンジ改変等歓迎です
「依頼の場所についたよ、マスター」
「依頼達成よ、マスター」
戦闘開始前にメインシステム 戦闘モード起動という機械音声が流れWZを戦闘モードに切り替えます。
戦闘方針
軽量機体の利点を生かして近接戦に持ち込みます。使用武器は(”WZ”パルスブレード)を使用し√能力一閃による近接攻撃を仕掛けます
黒い炎が立ち上っていた。マガツヘビの全身から怒りと恨みが形を成していた。強大な負の感情を無限の力に変えることができる、それがマガツヘビだった。ヘビの執念深さを体現した存在、永久になくならない怒り故、マガツヘビは無限の妖力を持つ。一時的に彼を滅ぼすことは出来る。しかしそれはマガツヘビの恨みを増大させることでもあった。蘇る度に怒りを増して蘇るこの古妖を永久に葬り去る方法は、今のところ見つかってはいなかった。マガツヘビが咆哮する。低い声が振動となってビルを揺らした。
「依頼の場所についたよ、マスター。メインシステム 戦闘モード起動」
ビルの最上階にたどり着いた第四世代型・ルーシー(独立傭兵・h01868)が自らの駆るWZを戦闘モードに移行させる。
「なんだ、おもちゃじゃねえか。舐めてんのか?」
マガツヘビはそう言うと無造作に右腕をルーシーに叩きつける。ルーシーは軽量機体故の機動力でそれを難なく躱すが床を叩いた手がそのまま床を貫通する。その風圧でルーシーはよろめくが隙を見て一気に距離を詰めた。マガツヘビの足下から飛び上がるようにパルスブレードを振り上げるとマガツヘビの胴を斬り裂く。手応えはあった。マガツヘビは痛そうに顔を顰める。
「生意気なおもちゃだぜ。これでもくらいな!」
マガツヘビは両腕でルーシーを挟み込もうとするがルーシーはマガツヘビの体を蹴って一気に距離を取る。その間にマガツヘビの傷口から炎が立ち上ると傷口をきれいに埋めた。
「しぶとい相手みたいね」
ルーシーは気を引き締めた。
🔵🔵🔴 成功
山中・みどらSPD アドリブ歓迎
ちんまりしたのが巨獣に勝つから妖怪絵巻ってのは面白いものさね
あたしもおはぎ食べたくなってきたしさっさとご退場願うよ!
まず√能力「お祭り好きのなかまたち」を発動、現在の最大数の眷属を召喚
いくつかの小隊に分かれて近~遠距離から魔法攻撃を行い数で翻弄する形を取る
マロちゃんにも雀戦闘員か他の攻撃手段で攻撃し敵チャージ中にダメージと注意を削ぐことをお願いしたいさね
あたし本体は相手のマガツサバキチャージ開始後すぐ√能力「妖精流刀技「後詰」」を発動
銃で牽制しつつ自身もチャージを優先して行い、
早業・見切り技能で敵の動きを観察。チャージ技を使う瞬間に合わせてダッシュやカウンター技能を利用したチャージ攻撃を発動
相手のチャージ攻撃を吸収し自身の全力と併せて増幅した斬撃をカウンターとして叩き込むよ
勝負はチャージ中の60秒と発動の一瞬。
決めるためにも味方やマロちゃん、うちの眷属の力を借してほしいさね
アリス・グラブズ※アドリブ・連携歓迎
今日のご飯は『マガツヘビ』!デザートにおはぎ!
ご機嫌な一日になりそう!
さて、強い敵にはこちらの長所を押し付けていかないとね!
という事でフィジカルに任せてとつげきー!
|触腕を出して《C増加》地面をしたたかに叩いて膂力で加速をつけて飛び掛かるわ!
『マガツヘビ』の腕に飛びついたら|爪を食い込ませて《B増加》振り落とされないように|体を固定《技能:グラップル》!
さらに触腕を敵の腕に絡ませて|腕の動きを封じるわよ!《技能:怪力》
組み付いたら|大きなお口で《A増加》|いただきまーす!《技能:捕食》
こんな感じで邪魔しておいたら実方さんや味方が上手い具合に攻撃してくれるよ!たぶん!
「ちんまりしたのが巨獣に勝つから妖怪絵巻ってのは面白いものさね。あたしもおはぎ食べたくなってきたしさっさとご退場願うよ!」
山中・みどら(レンズの奥に潜むのは・h00207)がそう言うと実方も同意する。
「そうでおじゃるな。みどらと同じ意見におじゃるな。麿はヘビよりもおはぎの方が好きでおじゃる」
「ああ、俺を小物扱いしやがったな。許さねえぞ!」
マガツヘビは怒りを目に宿してそう言った。
「今日のご飯は『マガツヘビ』!デザートにおはぎ! ご機嫌な一日になりそう!」
アリス・グラブズ(平凡な自称妖怪(悪の怪人見習い)・h03259)がそう言うと実方は呆れ気味に言った。
「あれは食べてもおいしくないと思うでおじゃる。食い意地ではアリスには敵わないかもしれないでおじゃるな」
「ああ、誰がまずいって? ふざけるな!」
「なんでも文句を言われているように思うんだねえ」
みどらは呆れながらも【お祭り好きのなかまたち】を呼び出す。及びですカメ、任せてくだサイ、などなど、一気に展望室の様子も賑やかになる。
「マロちゃん、雀戦闘員を呼んで気を引いてくれないかね。あたしのとっておきは少し時間がかかるさね」
「わかったでおじゃる。出ておじゃれ!」
実方がそう言うと【雀戦闘員】達が現れ、マガツヘビをつつきはじめる。
「邪魔くせえ、この鳥どもが!」
マガツヘビが両腕をブンブン振って雀を追い払おうとするがみどらのぬいぐるみ達がマガツヘビを邪魔する。キュキュッ、イルカが水を噴き出し、ガオー、ライオンが腕に噛みつく。反応が遅くなっている実方に攻撃が行かないように気を配る。
「さて、強い敵にはこちらの長所を押し付けていかないとね! という事でフィジカルに任せてとつげきー!」
アリスは生やした蝕腕を鞭のように使ってマガツヘビに一気に近づくとそのまま腕にとりつく。
「いっただっきまーす!」
アリスは元気よくそう言うと大きな口を開けてマガツヘビの右腕に噛みついた。
「痛え! 痛えぞ! 小物のくせに俺を食べようってのか、生意気だ!」
マガツヘビはアリスを振り払おうと滅茶苦茶に腕を振るが爪を食い込ませたアリスを引き剥がすことが出来ない。しかし、マガツヘビが叩いた壁や床がどんどん霊的汚染地帯へと変わっていく。
「むかつく野郎だぜ。これでもくらえ!」
怒りによって立ち上った黒い炎を纏った禍津ノ尾がアリスを狙う。
「腕一本くらいくれてやる。ぺちゃんこになりやがれ!」
「いけないでおじゃる! 我が身より、大事なるかな、その命」
実方はそう詠むとマガツヘビの尾にとりつく。マガツヘビの重心が狂って尾が伸びきったときに実方は吹き飛ばされて壁に叩きつけられるがアリスは無事だった。
「マロちゃん、大丈夫さね?」
みどらが聞くと実方はゴホゴホと大げさにむせてから立ち上がった。
「滅茶苦茶痛いでおじゃる! でも麿は麿の肉片の一つでしかないでおじゃるからな。気に病むことはないでおじゃる」
「古妖のくせに、ずいぶん仲良くしやがって、いちいち気に入らないヤツだ」
「ヘビちゃん、実は寂しいだけさね」
みどらが言うと、マガツヘビの動きが一瞬止まると全身からボウッと火が立ち上る。
「う、る、せ、え!」
「実方さん、ありがとー! そろそろメインディッシュかなー!」
アリスは蝕腕を伸ばしてマガツヘビの首に移動すると一気に歯を突き立てる。
「やめろ! 俺は食いもんじゃねえぞ」
マガツヘビが両手を振り回して暴れる。まわりの空間がどんどん霊的汚染地帯に変わっていく。
「ここは任せてニャン」
「行くでケロ!」
みどらのぬいぐるみ達が風や水を起こしてみどらと実方がマガツヘビに近づく道を作る。
「マロちゃん、行くさね」
「わかっているでおじゃる」
妖精霊刀「奇々廻々」を構えて走るみどらと雀たちに乗って一気に近づく実方。
「てめえら生意気だって言ってるだろ!」
再び尾を振り回すマガツヘビだがみどらが太刀で尾を受ける。
「お、おお?」
マガツヘビは妙な手応えに気持ち悪さを感じるが時すでに遅しだった。
「皆のもの、とどめでおじゃる!」
アリスがマガツヘビの喉を食いちぎり、実方が雀の上から飛び上がりマガツヘビの頭を蹴り飛ばすとマガツヘビの喉に大きな傷が開いた。
「任せてくれさね」
マガツヘビの炎を吸収したみどらの太刀がマガツヘビの首の傷口を一気に斬る。マガツヘビの首がぼとりと床に落ちた。
「お前ら、舐めた真似してくれるじゃねえか、憶えておくぜ。俺は執念深いんだ」
そう言うとマガツヘビは動かなくなった。
「みなさん、お疲れさまです」
志織がビルの近くの公園に√能力者達を案内するとそこにはおはぎが山と積まれていた。
「こんなにたくさん、どうしたさね?」
「和菓子屋さんに事情を話したら、みんなのためにがんばってくれてるんなら一肌脱ぎたいって言ってくれて、キッチンカーで来てくれました」
よく見ると公園にキッチンカーが止まっており、中からどんどんできたてのおはぎが運ばれてきていた。
「ヘビの味も良かったけど、甘いものもいいよね。いただきまーす!」
アリスがもぐもぐとおはぎにかぶりつく。
「むう、感謝されると食べていいか悩んでしまうでおじゃるな」
「なんだい、いいことをしたんだ。おいしく食べればいいさね。マロちゃんは意外と繊細さね?」
みどらもお茶を飲みながらおはぎを食べる。ほどよい甘さと小豆の風味が口いっぱいに広がる。
「すごくおいしいよー」
アリスがそう言うと職人らしき男性がありがとよー、と答えた。
「うむ、そう言われたなら仕方がない。食べるでおじゃるか」
実方もおはぎを口にする。
「おいしいでおじゃるな。みなで食べるおはぎもいいものでおじゃる」
「このままいい妖怪になるのはどうさね?」
みどらが聞くと実方は首を振る。
「麿は誇り高き古妖でおじゃるからそれはないでおじゃる。まあ、たまには一緒におはぎを食べてもいいでおじゃるが。それに麿は「藤原実方」の肉片の一つでおじゃるからな。ほかの麿が同じだとは思わないで欲しいでおじゃる」
「じゃあ、実方さんが他のを全部食べたらいいんじゃない?」
アリスが聞くと実方は苦笑する。
「そう簡単にいけばいいでおじゃるがな。さて、マガツヘビも倒せたことでおじゃる。麿は祠に帰るでおじゃる」
「いいのさね?」
みどらが聞くと実方は笑顔で答えた。
「今、みどらやアリスと戦うのは嫌でおじゃるからな。また出てきたときに取っておくでおじゃる」
そう言うと実方は自分の祠に吸い込まれていった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功