妖怪長屋蛇通事件
●とある妖怪長屋にて
「アッ……アカン!!」
ベンジャミン・バーニングバードのベンちゃんは焦っていた。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
廃墟となった妖怪長屋の瓦礫から、
猛り狂う禁忌の大蛇が漆黒の首をもたげて、
空間ごと引き裂くような悪意の雄たけびを上げる。
「どないなっとんねん!
マガツヘビが封印されてるなんて、
こんなん、ぼく聞いてへんでぇ!!」
ベンちゃんは民間軍事会社『BBB』のマスコットキャラクター。
しかしてその正体は√マスクド・ヒーローから派遣された、
悪の組織の傭兵怪人であった。
そんなベンちゃんの√妖怪百鬼夜行での任務は、
古妖と取引をし封印の解除や肉片の収集をする事。
今回もいつも通り自分の仕事をこなすつもりでいたのだが。
「アカン……今回の失敗でぼくのキャリアに傷がつくどころか、
このままじゃぼくそのものがジ・エンドやん!」
ベンちゃんは命からがらマガツヘビから、
物陰へと逃げ隠れ己が失敗に頭を抱える。
いつも通り古妖の力を回収して、
組織の軍事利用に役立てるつもりでいたが、
マガツヘビと来ては今回は相手が悪すぎた。
うっかり封印を解いてしまったベンちゃんとしては、
自業自得とは言えまさに藪蛇であった。
荒れ狂う暴虐そのもののマガツヘビに、
ベンちゃんは自分の持てる技で抗ってみたものの、
無駄な抵抗であると骨身にしみて分かるまで秒であった。
「ああもう……こうなったら、
もう頼れるのはキミらしか居れへん。
背に腹は代えられんっちゅうやつや!」
万策尽きたベンちゃんは、
半ばやけになって通信機を取り出す。
「CQ・CQ・SOS————」
ベンちゃんは契約した古妖を使役して、
星詠みの√能力者へSOSのメッセージを送るのだった。
例え今は敵に白旗を挙げる事になったとしても、
今後のビジネスのためマガツヘビに√妖怪百鬼夜行を、
滅茶苦茶にされるわけには行かないのだった。
「頼んだでぇ……この一帯がマガツヘビに呑まれるか、
否かはもうキミら次第なんや……」
●金菱秀麿のぼやき
「とまぁ、こんなSOSを受け取った訳だが……」
今回の事件を一通り説明してみせた金菱が、
眉間にしわを寄せ収まりの悪い黒髪を掻きむしる。
「まったく、面倒な事をしてくれたもんだな」
マガツヘビは√妖怪百鬼夜行に住まう古妖の中でも、
その無尽蔵とも言える破格の妖力において異質な存在である。
「全てのあやかしよ、マガツヘビを討ち滅ぼすべし」
というマガツヘビの掟というものさえ存在するほど、
マガツヘビとは危険な存在なのだ。
そしてこの鉄の掟は、√妖怪百鬼夜行の妖怪の誰もが知っている。
海千山千の妖怪たちにとってもマガツヘビとは、
ある意味大地震や台風のような理不尽な災厄ともいえる。
そんなマガツヘビを√能力者たちは、
これから討伐しに行かなくてはならないのだ。
「√妖怪百鬼夜行に着いたらお前さん達は、
『BBB』の傭兵ベンジャミン・バーニングバードと、
共闘してまずは周囲の小型マガツヘビを駆逐してくれ」
マガツヘビの肉体から派生した数の多い雑魚の群れ。
しかし、その一匹すべてがマガツヘビの妖力を僅かとは言え帯びている。
それが今や街を覆い尽くさんとしているのだ。
「これはただの集団戦と捉えない方が良いかもな。
初手からマガツヘビそのものと戦うと、
そう覚悟しておいた方が良いかもしれん。
では、お前さん達の健闘を祈らせてもらう!」
金菱がぴっしりと背筋を伸ばし、
敬礼をして√能力者たちを見送る。
マスターより

どうも抹茶です。
今回は超ド級の古妖マガツヘビ討伐のため、
ベンジャミン・バーニングバードのベンちゃんと、
√能力者たちが共闘するストーリーです。
●第一章
まずはベンちゃんと共闘して、
周囲の小型マガツヘビを駆逐して下さい。
傭兵怪人らしくベンちゃんは状況に合わせて、
皆さま戦闘を柔軟に支援してくれるので、
安心して小型マガツヘビとの集団戦に専念して下さい。
●第二章
第一章での皆さんのプレイングの結果により、
幾つかの分岐ルートを選ばせて頂きます。
一章プレイングの時点で二章での行動方針の希望を、
書いてくれてもOKです。
ストレートにマガツヘビとの決戦に臨むか、
その行方を探るのか、あるいはおびき寄せて罠にかけるか……
皆様のユニークなプレイングを是非お待ちしております!
●第三章
基本的にマガツヘビとの決戦となります。
第二章での展開次第でマガツヘビと戦う場所や状況が変わります。
6
第1章 ボス戦 『ベンジャミン・バーニングバード』

POW
カモフラージュ・タクティクス
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【可愛いヒヨコ】【人間の女の子のラケルちゃん】【契約した古妖の姿】への変身が得意。
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【可愛いヒヨコ】【人間の女の子のラケルちゃん】【契約した古妖の姿】への変身が得意。
SPD
BBB式ナイフ術
【炎(契約した古妖の力です)】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【サバイバルナイフ乱れ撃ち】」が使用可能になる。
【炎(契約した古妖の力です)】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【サバイバルナイフ乱れ撃ち】」が使用可能になる。
WIZ
CQ・CQ・SOS
【契約した古妖(ただし戦闘不能状態)】が顕現し、「半径レベルm内の困難を解決する為に必要で、誰も傷つける事のない願い」をひとつ叶えて去る。
【契約した古妖(ただし戦闘不能状態)】が顕現し、「半径レベルm内の困難を解決する為に必要で、誰も傷つける事のない願い」をひとつ叶えて去る。
√妖怪百鬼夜行 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

マガツヘビが何億万匹いようと構わねェんだが、「小型」ってのが厄介だな!
何故かって?オレァ細かい事が大嫌いだからよ!
つーワケで頼むぜベン公!
助っ人は多いに越した事はねえ!契約した古妖とやらを早速呼んで貰おうか!
何?「ただし戦闘不能状態」だと?怪我でもしてンのか?
仕方ねえな、このオレさまが治療してやるぜ!20年分も進化すりゃ怪我も完治すンだろ?荒療法になるが我慢しろよな!
あ?まだ何かあンのか?
「誰も傷つける事のない願い」を「ひとつだけ」叶えるだと?
OK、じゃオレの願いは「願いを無制限に叶えて欲しい」だ!
で「傷つけなくてイイから戦え」!
無茶言うなって?
ハハハ、細けェ事ァイイじゃねェか!
んじゃ行くぜ!
「マガツヘビが何億万匹いようと構わねェんだが、
小型ってのが厄介だな!」
金属バットを引っ下げた巨漢のアフロマンが、
小型マガツヘビが蠢く街中へとワイルドに降り立つ。
「何故かって?オレァ細かい事が大嫌いだからよ!
つーワケで頼むぜベン公!」
サングラスをキラリと光らせ、
満塁・一発はベンちゃんへ豪快に笑う。
「なんや、ブラザーよう知らんが、
めっちゃノリノリやねんな」
既に危機的な状況だと言うのに、
どこまでもファンキーなノリの一発に、
ベンちゃんも思わず苦笑い。
「助っ人は多いに越した事はねえ!
契約した古妖とやらを早速呼んで貰おうか!」
「ええけど、ぼくの古妖は戦闘不能なんや」
「何?怪我でもしてンのか?」
一発の言葉にベンちゃんが気まずそうに顔を伏せる。
「いや、怪我とかやないけど……
まぁ、色々と訳アリやねん」
細かいことを詮索することが苦手な一発としては、
煮え切らない態度のベンちゃんに苛立ち始める。
「仕方ねえな、このオレさまが治療してやるぜ!
20年分も進化すりゃ怪我も完治すンだろ?」
「いや、怪我やあらへんて言うてますやん!」
「荒療法になるが我慢しろよな!」
「ってお構いなしかいな!ブラザーってば
さっきからぼくの話聞いてる?」
強引な一発の態度にツッコミを入れつつ、
ベンちゃんは自らが契約した古妖を召喚してみせる。
それは白い伝書鳩のような小さな古妖だった。
「じゃ、ほんまは企業秘密やけど……
この子の能力、ブラザーに教えたるわ」
「あ?まだ何かあンのか?」
とっと暴れたくてうずうずしている
一発はゴニョゴニョと囁くベンちゃんに、
仕方なしに耳を傾ける。
「誰も傷つける事のない願いを、
ひとつだけ叶えるだと?OK、じゃオレの願いは
願いを無制限に叶えて欲しいだ!
で傷つけなくてイイから戦え!」
程よい角度で一発が古妖を手刀で殴ると、
小さな古妖はまるで野球のボールのように、
トランスフォームしてそのまま
小型マガツヘビの群れの上空をカットんでゆく。
「Yeah!早速、イッパツ満塁ホームランだぜ!!」
何故か野球ボールと化した古妖の、
豪快な飛びっぷりに小型マガツヘビの何匹かは、
空を見上げて動きが鈍っている。
どうやら陽動くらいにはなっているようだ。
「って昭和の古いテレビやないねんで!
ブラザーってば発想が無茶苦茶やで!」
あまりの一発のハチャメチャぶりに、
ベンちゃんがやや遅れてツッコミを入れる。
「無茶言うなって?
ハハハ、細けェ事ァイイじゃねェか!
んじゃ行くぜ!」
陽動が効いているこの隙に、
反撃の機会を逃すべきではない。
一発が金属バットを構え、
小型マガツヘビの群れへ突っ込んで行く。
「こうなったらノリで突っ込むしかあらへん!
援護射撃は任しといてな!」
ベンちゃんもサバイバルナイフを構え、
一発の背中に続いて行く。
🔵🔵🔵 大成功

ここで会ったが百年目!なんて言わずに仲良くしてくれよな、ベンちゃん?
お近付きの印と言っちゃなんだが俺は料理人なんでレストランに招待しようと思うわ。
って訳でお願いするわ。レストランの中を走ってベンちゃん!
「完璧な店」を展開し、ベンちゃん(と契約古妖)に囮になってもらってその中を走り回ってもらう。
大丈夫大丈夫、誰も傷つかないから。ベンちゃんが捕まらなかったら大丈夫!
敵がベンちゃんに引き付けられているうちに銃を撃ちまくってナイフを投げまくる。
適当に投げても当たるはず。
あれ?これベンちゃんにも当たったりするのか?
ベンちゃん、上手く避けてなー。大丈夫だお前ならやれる!頑張れ頑張れ!
古妖の力見せてくれ!
「ここで会ったが百年目!
なんて言わずに仲良くしてくれよな、
ベンちゃん?」
渡瀬・香月は爽やかに笑うと、
ベンちゃんに手を差し出す。
「もちろんやで。
ほな、よろしく頼むで~」
ベンちゃんもまた人当たりの良さそうな、
軽く緩いノリで渡瀬の手を握り握手を交わす。
「お近付きの印と言っちゃなんだが、
俺は料理人なんでレストランに招待しようと思うわ」
渡瀬が鷹揚にそう言い放つと、
周囲の情景は小粋なレストランへと変貌を遂げる。
「ホンマかいな?まさかお店でご飯食えるなんて、
地獄に仏やで!おおきに!!」
ベンちゃんが率直に只メシにありつけるとばかりに、
契約した古妖共々ぬか喜びしてみせる。
が、それは小型マガツヘビを駆逐するための策である。
まず「完璧な店」を展開し、ベンちゃんと契約古妖に、
囮になってもらいその中を走り回ってもらう。
敵がベンちゃんに引き付けられているうちに、
渡瀬は銃を撃ちまくってナイフを投げまくる。
この店は渡瀬の作り出したテリトリー。
適当に投げても攻撃は当たるはず。
「ベンちゃんが捕まらなかったら大丈夫!
って訳でお願いするわ。
レストランの中を走ってベンちゃん!」
そんな思惑を渡瀬は簡潔に、
ベンちゃんに語って聞かせる。
「えっ、なに飯奢ってくれるんちゃうのん?
まぁ、走って腹すかした方が、
後で飯も美味くなるねんな」
爽やかそうな笑顔で説明する渡瀬に、
ベンちゃんはどこか訝しみつつも、
小型マガツヘビの群れの注意を引くように、
ヒョコヒョコと走り回って見せる。
ベンちゃんの陽動に引っ掛かった数匹を、
渡瀬は的確に銃と投げナイフで仕留めてゆく。
「あれ?これベンちゃんにも当たったりするのか?」
小蛇の群れを仕留めつつ、
今更ながら渡瀬が自問自答している。
「ベンちゃん、上手く避けてなー。
大丈夫だお前ならやれる!頑張れ頑張れ!」
次から次へと湧いてくる敵に渡瀬としても、
今更攻撃の手を緩めるわけにもゆかないのだった。
朗らかな笑顔で渡瀬はベンちゃんに声援を送り、
容赦なく銃撃とナイフの雨を降らせる。
「ちょっ、アカンアカン!
蛇と一緒にぼくも料理されてまうわ」
「古妖の力見せてくれ!」
「アカンて、ぼくの古妖は戦闘不能なんや」
ベンちゃんは気弱なセリフでテンパりつつも、
小蛇の攻撃も渡瀬の攻撃も器用に避けている。
ヘンテコなタップダンスを踊りながらも、
傭兵怪人としてのプライドからか陽動はしっかり
とこなすベンちゃんであった。
🔵🔵🔵 大成功

ほほう!?
マガツヘビ!?
蛇だけど妖怪なんだな?
蛇は捕まえて食べた事あるけど妖の蛇は捕まえたコト無いな。
ほっほう!
ベンちゃんは鳥なのか!?
同類なら合わせ易いかもだな?
よろしく頼むぞ!
飛びながら攻撃するのが良いかもだな?
【窮梟、虎を咬む】で1匹ずつ攻撃して行くぞ!
俺の攻撃で倒れなかった場合も回避率低下してるハズだからはベンちゃんがトドメをさして行ってくれ!
数が多いのは厄介だが確実に削って行こう!
ホッホ、回避率低下が本体にも効いてくれたら良いんだけどなー。
上空から金色の眼を持つ、
漆黒のフクロウが地上を俯瞰する。
「ほほう!?マガツヘビ!?」
大量に蠢く小型マガツヘビを確認し、
箔野・ウルシは思わずその惨状に声を上げる。
「蛇だけど妖怪なんだな?
蛇は捕まえて食べた事あるけど、
妖の蛇は捕まえたコト無いな」
急いで地上へと降下する箔野は、
フクロウとして今まで食べた獲物の
数々を思い出すも妖の蛇を喰らった記憶はない。
一体どんな味がするか分からないが、
こうも数が多くては見ているだけで食傷気味になる。
「ほっほう!
ベンちゃんは鳥なのか!?」
そんな蛇の大軍の中で孤軍奮闘する
鳥型マスコットのベンちゃんを見つけ、
箔野はベンちゃんの周りを旋回しながら声を掛ける。
「おおっ、ようやく助っ人ならぬ、
天からの助っ鳥のおでましやで!
見ての通りぼくは鳥さんマスコットやで。
同じ種族のよしみで助けてやぁ~」
ベンちゃんは同じ鳥類の箔野に、
親しみを感じている様であった。
「同類なら合わせ易いかもだな?
よろしく頼むぞ!」
共闘するべき相手を見つけ、
早速箔野は小型マガツヘビの群れへ、
飛翔しながら攻撃を開始する。
「|窮梟、虎を咬む《フクロウトラヲカム》で1匹ずつ攻撃して行くぞ!」
箔野の威嚇する鳴き声に呼応し、
周囲の瓦礫が意思を持ったように、
崩れ始め小蛇たち一匹づつ潰してゆく。
「俺の攻撃で倒れなかった場合も、
回避率低下してるハズだから
ベンちゃんがトドメをさして行ってくれ!
数が多いのは厄介だが確実に削って行こう!」
「了解やで、ぼくのナイフ捌きを見せたる!」
箔野の攻撃に合わせて、
まだ息のある個体をベンちゃんが、
サバイバルナイフで確実にトドメを刺してゆく。
「ホッホ、回避率低下が本体にも効いてくれたら良いんだけどなー」
箔野は敵の攻撃を回避しつつ、
その首魁であるマガツヘビ本体との決戦に
頭を巡らせ気を引き締める。
雑魚とは言えなかなかに手強い。
ここで消耗しきる訳には行かないのだ。
🔵🔵🔵 大成功

※連携アドリブ歓迎
おいおいおい・・・なんつーもんを叩き起こしてくれてんだ
つーかお前見ない顔だな。・・・まあいい、事情聴取は目の前の厄災を片付けてからだ
煙草に火を点け紫煙を吐き出せば紫烟碌黙となって身に纏う
術式回転式拳銃に弾を充填すれば、胡散臭さがにじみ出るベンジャミンと息を合わせて雑魚を片付けていこう
攻撃を受ければ、すぐさま|脊髄反射《リフレックス・ファイト》で応戦
かつてジェネラルレギオンとして厳しい訓練を受けていた過去を忘れていても
身体に染み込んだ体術が無意識に炸裂する
頻繁に古妖と戦っているわけではないが、それでもこいつらが異様な妖力を持っていることは分かる
油断せずに戦い抜くぞ

……………おい(圧)
事前調査は予めしておけよ
|こっち《敵》側に恥を忍んで頼んできた以上、しっかりと働いてもらうぞ
(可能であれば、ベンちゃんの√能力はSPD希望)
さて、いくら小さかろうが災害級の古妖の一部だ
1匹たりとも逃さずに駆逐していこうか
高速詠唱&多重詠唱で颯壊旋陣を都度発動
その時の状況次第で攻撃方法は変えていくぞ
無暗に街を破壊するようなことをするわけにはいかないからな
ただ…………(ベンちゃんの方を見て)
|水の精霊《レニー》と|氷の精霊《ネージュ》にはアイツの監視を頼もうか
建物に火が付いたら大変だし
って、こっちにくんな
(反射的に敵陣が大量に居る場所に蹴り飛ばす)
アドリブ
連携歓迎
「おいおいおい……
なんつーもんを叩き起こしてくれてんだ」
マガツヘビのもたらした惨状に、
三戸部・ジンが紫煙とともに、
ため息を盛大に吐き出す。
「……………まったくだぜ(圧)
事前調査は予めしておけよ」
千堂・奏眞も続けてベンちゃんの
やらかしを苛立たしく詰る。
「はい、ホンマにスンマセン。
ぼくがうっかりしとったばっかりに」
まったくもってその通りですと言わんばかりに、
ベンちゃんは三戸部と千堂に土下座して誠意を見せる。
「つーかお前見ない顔だな。
まあいい、事情聴取は目の前の厄災を片付けてからだ」
「|こっち《敵》側に恥を忍んで頼んできた以上、
しっかりと働いてもらうぞ」
二人とも言いたいことはまだある様子だったが、
今はベンちゃんをこれ以上問い詰めている場合ではない。
街を襲う小型マガツヘビを、
一刻も早く駆逐するのが先決だ。
「も、もちろん今回はぼくの不始末やさかいに、
キリキリ働かせて頂きますぅ」
ベンちゃんは得物のサバイバルナイフを取り出し、
恐縮したように敬礼してみせる。
「さて、いくら小さかろうが災害級の古妖の一部だ
1匹たりとも逃さずに駆逐していこうか」
気を取り直して千堂が、
高速詠唱&多重詠唱で颯壊旋陣を発動する。
「散り果てろ!」
とにかく敵の数が多い以上、
千堂は強力な全体攻撃で可及的速やかに、
少しでも敵の頭数を減らすことを選ぶ。
その力は瞬時に数体の小蛇を蹴散らし圧倒する。
無論むやみに街を破壊する訳にはゆかないので、
状況を見て柔軟に力加減を調整しなければならないが、
今の状況では最適な戦術であった。
「俺は頻繁に古妖と戦っているわけじゃねぇが、
それでもこいつらが異様な妖力を持っていることは分かる
油断せずに戦い抜くぞ」
千堂に続き三戸部は、
煙草に火を点け紫煙を吐き出し紫烟碌黙を身に纏う。
更に術式回転式拳銃に弾を充填し、
三戸部は戦闘準備を完了させる。
「オラァ、ぼくのナイフ術と古妖の力で、
まとめて焼いたるでぇ」
既にベンちゃんもBBB式ナイフ術で、
果敢に敵の群れと応戦している。
三戸部には胡散臭さがにじみ出るベンジャミンだが、
まずは息を合わせて雑魚を片付けていこうとする。
物量をもって圧倒して来る小蛇たちは、
三戸部の拳銃による射撃を掻い潜り、
数匹が三戸部に捨て身で食らいついてくる。
「チッ、舐めんな!」
肉薄してきた敵には、
三戸部は|脊髄反射《リフレックス・ファイト》で応戦する。
かつてジェネラルレギオンとして厳しい訓練を受けていた過去は、
三戸部の記憶が忘れていても
身体に染み込んだ体術が無意識に炸裂する。
瞬時に自らの肉体を貪ろうとした蛇の群れが、
蛇のひき肉と血煙と化す。
「おっしゃ、ええでキミたち。
これならいけるでぇ!」
三戸部と千堂の活躍に加え、
自らの火炎を操る古妖の力でベンちゃんも、
雑魚をまとめて燃やすことに成功したようだ。
しかしその中の数匹が、
なおも燃えさかる体を震わせつつ、
執念深くベンちゃんに襲い掛かる。
「ぎゃーぼくまで焼き鳥になってまう。
おたすけやで~」
燃えさかる小蛇に尻尾を噛まれ、
パニック状態になったベンちゃんが、
思わず千堂の方へと走り寄る。
「って、こっちにくんな!」
千堂は反射的にベンちゃんを、
まだ小蛇が大量に居る場所へと蹴り飛ばす。
「あばっ~そんなご無体やでぇ!!」
派手に吹っ飛ぶベンちゃんを一瞥しつつ、
ベンちゃんの方を見て千堂はある懸念を抱く。
「|水の精霊《レニー》と|氷の精霊《ネージュ》にはアイツの監視を頼もうか
建物に火が付いたら大変だし」
邪険にされようとも小型マガツヘビのなかで、
しぶとく奮戦するベンちゃんを見て、
千堂が独り言ちる。
今更、ベンちゃんが裏切るとまでは思えないが、
念には念を込めて用心するに越したことはない。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

よーォベンジャミン、初めまして、で良いかァ?
ベンちゃんで良いよな。よろしく頼むぜェ
役立たず?まさか、まさか。
お前さんの古妖の力が必要なンだよ。
お前さんの射程範囲内に今居る、この俺の空中機動力…技能を10倍にしてくれ。
それだけで良いと笑い、鼻先を空へ向け浮かび上がり豹海豹型に変化する。
安心しろよ。"誰も傷付けない願い"だぜ?
カハァと笑い爪牙各270を纏う闇が空中技能10倍×3倍の猛スピードでマガツヘビの合間を縫い全てを切り裂き舐め燃やし撃ち抜いては闇で喰らう
やっぱ所詮は分体だァな
食いでが欲しい所だぜェ!!
「よーォベンジャミン、
初めまして、で良いかァ?」
「どうぞ初めましてやで」
フランクに挨拶してみせるウィズに、
ベンちゃんも気さくにお辞儀してみせる。
「ベンちゃんで良いよな。
俺ァウィズってんだ。よろしく頼むぜェ」
ウイズは期待のこもった目線を、
ベンちゃんの傍らに控える古妖に向ける。
小さな白い鳩のような外見の古妖は、
戦闘向きには見えなかったがなにがしかの
力を秘めている気配がした。
「よろしく頼むでぇ、ウィズやん。
ああ、それとぼくの古妖なんやけども、
訳あって戦闘不能やねん。
古妖の契約上誰も傷つけない願いなら、
OKやねんけども……
期待してくれてるとこスンマセンなぁ」
陽気に返すベンちゃんであったが、
少しばかり気まずそうに言葉を濁す。
「役立たず?まさか、まさか。
お前さんの古妖の力が必要なンだよ。
お前さんの射程範囲内に今居る、
この俺の空中機動力、技能を10倍にしてくれ。
それだけで良い」
そう言ってウィズは笑い、
鼻先を空へ向け浮かび上がり豹海豹型に変化する。
「安心しろよ。"誰も傷付けない願い"だぜ?」
「そう言う事なら……どうぞやで!」
ベンちゃんは古妖に自らの願いを込め、
その力を解放してみせる。
その願いが無事に通ったのか、
ウィズは体の奥底から湧き上る生命力を、
高まる鼓動と共に強く感じ取る。
「カハァ……」
ウィズが獰猛に笑う。
直後、爪牙各270を纏う闇が
空中技能10倍×3倍の猛スピードで、
小型マガツヘビの合間を縫い
全てを切り裂き舐め燃やし撃ち抜いては闇で喰らう。
「やっぱ所詮は分体だァな。
食いでが欲しい所だぜェ!!」
古妖の願いによって食欲までも、
強化されてしまったのか。
ウィズは周辺の小蛇を豪快に貪りつつ、
その先に控えているであろう首魁の
マガツヘビ本体を腹に収める事を、
想い腹の虫を鳴らすのであった。
🔵🔵🔵 大成功

BBBのマスコットキャラクター、ベンちゃんですと!?ガタッ
ニッチ向け情報誌を握りしめて颯爽と現われます!サインくださ…否!例え悪とは言え、目の前の脅威を片付けるためには、手を取り合い闘うのも必要!…うひゃあ、こういうシチュに憧れ…いやいやいや!一時の休戦ですぞ!
ベンちゃんは炎系と契約しているのですな。では蔵人見習いの私が、その炎を匠の技で温度管理し、ベンちゃんのナイフに乗せて菌糸を広げ、雑魚蛇を腐敗にて一網打尽にいたしましょう。味方には発酵強化もありますよ!GOGOGO!
…フ、味方…か…(余韻)
しかしこいつら何なんでしょうね?どこから来たのでしょう…キョロキョロ
【アドリブ連携大歓迎】
「BBBのマスコットキャラクター、
ベンちゃんですと!?ガタッ」
出雲・甘醴はニッチ向け情報誌を握りしめ、
颯爽と小型マガツヘビが蠢く√妖怪百鬼夜行へ現われる。
「せやでぼくはBBB社で、
広報役も担当しとりますさかい。
今後とも弊社をよろしくお願いしますやで」
出雲の熱い視線を受けて、
ベンちゃんは名刺を取り出しお辞儀をする。
愛くるしいフワフワの鳥型マスコットをしていても、
そこは企業に勤める社会人であった。
そしてミーハーな出雲も懐から紙を取り出す。
それは名刺……否、サイン色紙であった。
「サインくださ……否!例え悪とは言え、
目の前の脅威を片付けるためには、
手を取り合い闘うのも必要!」
「そ、そら……おおきに」
一応、自分の求めに応じて助太刀に来てくれた手前、
出雲の要求を断る訳にもゆかず、
ベンちゃんはサイン色紙に自分の名前を、
油性マジックで丁寧に書き書きしている。
「うひゃあ!こういうシチュに憧れ……
いやいやいや!一時の休戦ですぞ!」
出雲はベンちゃんからサインを貰い、
更に気持ちが有頂天になっている。
「お……おう、せやね……
じゃ、そろそろ小型マガツヘビ
倒すの手伝ってくれると助かるねんけど」
「それは。も、もちろんですよっ!」
「じゃ、ぼくが先に仕掛けるさかいに、
あんちゃんはぼくを支援してやぁ」
ベンちゃんは手早くBBB式ナイフ術で、
蠢く小蛇の群れへと燃えさかるナイフを
乱れ打ちにして数体を駆除してみせる。
「ベンちゃんは炎系と契約しているのですな。
では蔵人見習いの私が、
その炎を匠の技で温度管理し、
ベンちゃんのナイフに乗せて菌糸を広げ、
雑魚蛇を腐敗にて一網打尽にいたしましょう」
ベンちゃんのBBB式ナイフ術に感銘を受けた出雲は、
新たな戦術に思い至ったようだった。
「そんな能力もあるねんな……
世の中広いもんやでぇ。
ほな、よろしく頼むわぁ」
ベンちゃんの攻撃によってできた間隙に、
出雲は自らの能力をねじ込み菌糸の腐敗効果を発揮し、
小蛇たちを容赦なく駆逐してゆく。
「味方には発酵強化もありますよ!GOGOGO!」
心おきなく能力を発揮する出雲は、
これ以上ないほどハイになっていた。
「……フ、味方…か…(余韻)」
「どうしたねん?
なんか変なスイッチでも入ったんでっか?」
ベンちゃんが思わずはしゃぎまくる出雲へ、
冷ややかにツッコミを入れる。
「しかしこいつら何なんでしょうね?
どこから来たのでしょう…キョロキョロ」
「そ、そうでんなぁ……」
今更、自分の大ポカで
マガツヘビの封印を解いてしまった。
などとは言えないベンちゃんであった。
🔵🔵🔵 大成功
第2章 ボス戦 『マガツヘビ』

POW
マガツカイナ
【腕】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【霊的汚染地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
【腕】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【霊的汚染地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
SPD
マガツサバキ
60秒間【黒き「妖の火」】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【禍津ノ尾】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
60秒間【黒き「妖の火」】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【禍津ノ尾】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
WIZ
マガツイクサ
【小型マガツヘビの群れ】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【禍津ノ爪】」が使用可能になる。
【小型マガツヘビの群れ】を纏う。自身の移動速度が3倍になり、装甲を貫通する威力2倍の近接攻撃「【禍津ノ爪】」が使用可能になる。
√妖怪百鬼夜行 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
●マガツヘビの咆哮
√能力者たちの奮戦により
街に蠢く小型マガツヘビは一匹、
また一匹と確実に駆除されていった。
しかし、小蛇の群れを殲滅しきる頃になって、
不吉な地響きが次第に周囲へと響き渡る。
「アカン、本命のご登場やで!」
ベンちゃんは首魁であるマガツヘビの気配を、
敏感に感じ取り怯え始める。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
建物の瓦礫から狂気の雄たけびが響き渡る。
√能力者たちの存在に気が付いた大蛇が、
その禍々しき漆黒の巨体をくねらせ姿を現す。
「ぼくも影ながら支援するさかいに、
きみたちどうにか頑張ってやぁ!」
マガツヘビのあまりの禍々しさに、
ベンちゃんは物陰に隠れ、
震えながらも声援を送る。

「ホホッ!?
ベンちゃん、アレが本命なのか!?
凄まじい鳴き声だな!」
首を傾げたり伸ばしたりしつつマガツヘビとの距離を測る。
「ホホウ、確かに強そうだナ。ベンちゃんは何かアレの弱点か何かは知ってたりしないのか?
…ホッ!?ベンちゃん、何で物陰に隠れてるんだ?」
首を再び傾げつつ勝手に納得して
「ホホウ!なるほど、アレと違ってコッチは隠れながら攻撃できるってコトだな!」
【大梟降臨】でスピードと攻撃を強化して瓦礫等の間をすり抜けながら攻撃する。
「ベンちゃんに敵の意識が向いてる時は俺が、俺に敵が狙いを定めている時はベンちゃんがアレを攻撃してくれ!」
小さかろうがおおきかろうが力を合わせて一矢報いてやろう!
「ホホッ!?
ベンちゃん、アレが本命なのか!?
凄まじい鳴き声だな!」
マガツヘビの雄叫びと獰猛な妖力に、
思わず箔野は目を見張る。
「ア、アカン不用意に近づいたら、
痛い目見るでぇ……」
ベンちゃんがその姿を見るや、
過剰なまでに怯え始める。
箔野は首を傾げたり伸ばしたりしつつ、
マガツヘビとの距離を測る。
「ホホウ、確かに強そうだナ。
ベンちゃんは何かアレの弱点か何かは
知ってたりしないのか?」
箔野が脇に目をやると、
それまでいたベンちゃんの姿が見当たらない。
いや、すぐ近くの瓦礫の影に隠れていた。
それも頭隠して尻隠さずの状態で。
「……ホッ!?ベンちゃん、
何で物陰に隠れてるんだ?」
箔野はしばらく首を再び傾げつつ、
何かを考えこんでいたが、
ある答えが浮かんで勝手に納得した。
「ホホウ!なるほど、アレと違ってコッチは
隠れながら攻撃できるってコトだな!」
「いや、ぼくがヘタレていただけやで……」
ポジティブな箔野の誤解にベンちゃんは、
後ろめたくなってか素直に白状する。
「しっかりするんだベンちゃん。
小さかろうが大きかろうが、
力を合わせて一矢報いてやろう!」
箔野はベンちゃんを叱咤激励すると、
自身の√能力、|大梟降臨《オオフクロウコウリン》でスピードと攻撃を強化する。
そのまま瓦礫等の間をすり抜けつつ、
空からマガツヘビへの攻撃を開始する。
「分かったでぇ……怖いけど、
こうなったらぼくも腹くくるわ!」
果敢に先陣を切る箔野を見て、
ベンちゃんも自分を奮い立たせ、
サバイバルナイフを構えてその後へ続く。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
マガツヘビが二羽の存在に気付き、
敵意のこもった雄叫びを上げる。
ベンちゃんを含め数で優勢とは言え、
あのマガツヘビの妖力に、
真正面からぶつかるのは分が悪かった。
ならば持ち前の機動力で攪乱しつつ、
少しづつマガツヘビの力を削いでいけば良い。
「ベンちゃんに敵の意識が向いてる時は俺が、
俺に敵が狙いを定めている時は
ベンちゃんがアレを攻撃してくれ!」
「よっしゃ、ぼくはBBB式ナイフ術の
ナイフ乱れ撃ちで応戦するでぇ!」
近距離から箔野の大梟の鉤爪が、
中距離からはベンちゃんの投げナイフが、
交互にマガツヘビを牽制しつつ波状攻撃を仕掛ける。
強大なマガツヘビとの闘いは始まったばかり。
その無尽蔵とも言える禍々しい妖力を、
今は少しでも確実に削っておきたい。
🔵🔵🔵 大成功

ようやく本命のお出ましか!ってベンちゃん隠れんのかよ!?手伝ってくれよ!
あいつデカイのにめっちゃ素早くない?ちょっと動けなくなってもらいたいところだな。
あの動きを封じてぇわ。
ベンちゃん、隠れながらでいいからちょっとそこの投げやすそうな瓦礫こっちにパスしてくれ。
これでも喰らえ!!!
殺傷力の高そうな尖った瓦礫なんかをマガツヘビに投げまくる。
動き遅くなったら攻撃避けらんなくなるだろうし味方の攻撃いっぱい当たるといいな。
近接攻撃は頑丈な壁などに隠れて回避する。
壁も崩されると思うから物陰から物陰へ常に移動しとく。
基本的には√能力で、難しければ銃やナイフも使用して細かく攻撃。
「ようやく本命のお出ましか!」
「ほ、ほな頼んますやでぇ~」
情けない声を上げつつ、
ベンちゃんが瓦礫の陰へと音速で引っ込む。
そして頭隠して尻隠さずのまま震えている。
「ってベンちゃん隠れんのかよ!?
そこはちゃんと手伝ってくれよ!」
渡瀬は逃げ足の速いベンちゃんに呆れつつ、
目の前の荒れ狂う暴虐に目を向ける。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
躊躇っていてる暇はなかった。
渡瀬は銃とナイフによる威嚇で、
襲い来るマガツヘビを牽制する。
が、その巨体に似合わずマガツヘビは、
本能的に渡瀬の攻撃を避け、
更に幹のように太い豪腕で攻撃をしてくる。
「あいつデカイのにめっちゃ素早くない?
ちょっと動けなくなってもらいたいところだな」
マガツヘビの攻撃を間一髪で避けた渡瀬は、
冷や汗を流しつつその俊敏さに舌を巻く。
「あの動きを封じてぇわ。
ベンちゃん、隠れながらでいいから
ちょっとそこの投げやすそうな瓦礫
こっちにパスしてくれ」
渡瀬は未だに隠れて震えているベンちゃんに、
尖った瓦礫の塊を指さして見せる。
「んじゃ、どうぞやで!」
ベンちゃんはおっかなびっくりしつつも、
渡瀬に瓦礫を投げてパスする。
「よし、これでも喰らえ!!!」
瓦礫を受け取った渡瀬は√能力|暴食大罪《ヤメラレナイ・トマラナイ》で、
殺傷力の高そうな尖った瓦礫を続けざまに投げまくり、
マガツヘビの機動力を削いでゆく。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
渡瀬はマガツヘビからの反撃を、
建物の壁に隠れることでやり過ごす。
もっとも強大な妖力をもつマガツヘビの攻撃に、
建物の壁などすぐに粉みじんに破壊されてしまう。
「ま、そりゃそうか……
防壁代わりにはならないね」
渡瀬はマガツヘビからの攻撃から逃れるため、
物陰から物陰へと移動を続け、
正面からの対決を避け瓦礫を投げ続ける戦法を取る。
「オラァ、ぼくかていつまでも逃げ続ける訳に
いかへんのやぁ~覚悟せいやぁ!」
ベンちゃんも果敢に戦う渡瀬に感化されたのか、
自慢のBBB式ナイフ術でマガツヘビに、
中距離から渡瀬への支援攻撃を開始する。
しかし何故かベンちゃんの頭には、
「たべられません」と書かれた脱酸素剤が幾つも貼られた
鉢巻が巻かれているのであった。
「ありがとうベンちゃん。
でも、その変な鉢巻なに!?」
「臆病なぼくを奮い立たせるお守りや!」
お菓子の袋に入っている脱酸素剤が、
マガツヘビに効くかは不明だが、
何であれようやくベンちゃんも
マガツヘビと戦う気になったようだ。
「まぁいいや……
このままマガツヘビの動きが遅くなったら、
攻撃避けらんなくなるだろうし
味方の攻撃いっぱい当たるといいな」
これほどの大敵である。
自分とベンちゃんだけで仕留められるはずもない。
それに他の√能力者もマガツヘビの討伐に来ている。
彼らのために出来る事をしておくのも、
悪い手ではないだろう。
🔵🔵🔵 大成功

いやァ、良い具合だったぜ…さっすがベンちゃんだ。
「さてさて、今回も頼むぜェ?」
√薄暮A5C23
敵を惹きつけ、今度は蹂躙力23倍の闇顎の分体が脚を、指を、腹を、腕を、影より喰らい貪り、敵の横腹や背中を刻爪刃と融牙舌が刻み焼く。回転攻撃を喰らおうと爪牙の雨は変わらない。ベンちゃんの援護もナイスと褒めて敵を喰らい尽くすぜ。
「さァ、今回の奴ァどんな味だァ?」
クカカと笑い、一気に飲み込んだ。
「いやァ、良い具合だったぜ……
さっすがベンちゃんだ」
「それほどでも……ありますでぇ」
ウィズの言葉にベンちゃんも、
まんざらでもなく乗せられている。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
が、浮かれている場合ではない。
マガツヘビ本体が遂に姿を現したのだ。
その無尽蔵とも言えるその妖気は、
その場にいるだけでピリピリとした禍々しさが肌に突き刺さる。
「さてさて、今回も頼むぜェ?」
荒れ狂う大蛇を前にウィズが不敵に笑ってみせる。
「了解やでぇ、キリキリ強化しますさかい。
ちゃっちゃと倒しちゃってやぁ~」
再びベンちゃんが契約した古妖に、
願いを捧げる。
「よし、来た来た来たァ!」
再び体の底から力が漲る実感に、
ウィズが武者震いを起こす。
自身の√能力|星脈精霊術【薄暮】《ポゼス・アトラス》で、
ウィズはマガツヘビの注意を惹きつけ、
今度は蹂躙力23倍の闇顎の分体がマガツヘビの脚を、
指を、腹を、腕を、影より喰らい貪り、
敵の横腹や背中を刻爪刃と融牙舌が刻み焼く。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
強化されたウィズの怒涛の攻撃を喰らい、
マガツヘビが雄叫びと共に反撃を試みる。
が、回転攻撃を喰らおうとウィズの爪牙の雨は変わらない。
「ぼくも援護するでぇ!」
ベンちゃんもBBB式ナイフ術で、
マガツヘビの注意を引き付ける。
「おっし、ナイスだぜェ~ベンちゃん!」
ベンちゃんの攻撃によってできた、
マガツヘビの僅かな隙をウィズは見逃さず、
腕の一つにかぶりつく。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
己が腕に食らいつくウィズに、
マガツヘビは雄叫びを上げながら、
ウィズを振りほどこうとデタラメに腕を振り回す。
振り落とされる瞬間ウィズは、
マガツヘビの腕を嚙み千切ることに成功する。
「さァ、今回の奴ァどんな味だァ?」
ウィズはクカカと笑い、
もぎ落としたマガツヘビの腕を喰らってみせる。
「うん、噛み切れんな……」
咀嚼するのが面倒でウィズは、
マガツヘビの腕をグッと飲み込む。
淡白でくせのない風味と共に、
しっとりと弾力のある蛇肉が、
ウィズの喉を通る。
肉汁は多いがどこか水っぽく、
獣の肉とも魚とも違う不思議な食感であった。
🔵🔵🔵 大成功

影ながらじゃなくて、堂々と支援しろよ。オイ
(ベンちゃんに|条件反射《呆れた様子》でツッコミを入れる
とりあえず、まだいた小型と本体を分断させるか
湧いてくる奴も自動的に分断
………頼めるか?|皆《精霊たち》
『まっかせてー、なのー!』
『お安い御用だぜっ!』
『展開はお任せぇ』
高速・多重詠唱で息吹の祝福を使用
小型ヘビと本体を分断させつつ
オレは本体がいる領域の方へ突入・集中攻撃をしていこう
(切り込み・全力魔法・錬金術・衝撃波・特攻など
どんなに強化状態になろうとも、その前提条件さえ潰せれば問題ない
ほら、テメェも小型なら何とかなんだろ
と、可能なら小型がわんさかいる領域の方にベンちゃんを放り込む
アドリブ
連携歓迎

えええ!?ベンちゃん一緒に戦うんじゃないのですか!?こ、こう…背中合わせに…やるじゃねえかお前、お前もな、みたいに…あああ、そんなこと言ってる場合ではなさそうですね…!
逃げたり戻ったりフッ軽ですなベンちゃん…そんなに怖いのですか。私なんてただの蔵人見習いですよ、あなた傭兵怪人でしょ、しっかりしてください。
分かりました!ならば、私がベンちゃんの体を玉鋼の塊にしましょう。
天津カラ三貴子天照御力叶ヘ賜フ~ベンチャンノ身体~出雲ノタタラ玉鋼ニ変ヘ賜フ~
カッチカチですよ、これなら怖くないのでは?
そんで、龍髭でパチンコのようにしてベンちゃん球をマガツヘビめがけてぶっ放してやりましょう!燃えてもいいですよ!
「影ながらじゃなくて、
堂々と支援しろよ。オイ」
土壇場でヘタレるベンちゃんに、
千堂は条件反射で呆れツッコミを入れる。
「えええ!?
ベンちゃん一緒に戦うんじゃないのですか!?
こ、こう……背中合わせに……やるじゃねえかお前、
お前もな、みたいに……」
ベンちゃんとの少年マンガ的な共闘を夢見ていた
ミーハーな出雲も残念そうに嘆く。
「キミたち、許してやぁ……
こう、本能的に体が震えてまうんや」
マガツヘビに一度コテンパンにされた
ベンちゃんのトラウマは思いのほか深いようだった。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
「あああ、そんなこと言ってる場合では、
なさそうですね……!」
そうこうしている間にも、
マガツヘビ本体がすぐそこまで迫っていた。
ベンちゃんを今から説得する時間はない。
「しょうがねーマガツヘビ本体は、
オレたちだけでやるしかないぜ」
千堂が未練がましくしている出雲に、
腹を括るよう言葉を掛ける。
「まだいた小型と本体を分断させるか
湧いてくる奴も自動的に分断………頼めるか?
|皆《精霊たち》?」
千堂は今まで温存していた精霊たちを呼び出し、
ここでその力を解放する。
『まっかせてー、なのー!』
『お安い御用だぜっ!』
『展開はお任せぇ』
色とりどりの羽を生やした精霊たちが、
千堂の声に応じ虹のように宙を舞う。
小型マガツヘビは大部分を駆逐したとは言え、
マガツヘビ本体の妖力に呼応してか、
倒したはずの小蛇が増殖しそこかしこを蠢いている。
「オレの|息吹の祝福《イスプリット・オルクス》」なら正面から闘える!」
千堂は小型ヘビと本体を分断させつつ、
本体がいる領域の方へ突入・集中攻撃をするつもりでいる。
どんなに強化状態になろうとも、
その前提条件さえ潰せれば問題ない。
「ほら、テメェも小型なら何とかなんだろ」
「あんぎゃ!」
千堂はベンちゃんを小型マガツヘビが、
まだわんさかいる領域の方にぞんざいに放り込む。
「これで心置きなく戦える。
さぁ、掛かってきやがれ!」
「どこまでやれるか分かりませんが、
しっかり援護しますよ千堂さん」
マガツヘビを前にして千堂が精霊銃と宝珠を構え、
出雲もまた手裏剣でベンちゃんが行うはずであった
中距離支援の間合いで前衛の千堂を援護してゆく。
そして、数分の激闘後……
●奥義!BBB式メテオ鳳凰クラッシュ
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
二人の強力な攻撃を喰らってなお、
マガツヘビは意気軒高な雄叫びを上げていた。
「クソッ、コイツなんて硬さだ……」
「さすがは……マガツヘビですね」
二人ともマガツヘビの持久力の高さに、
消耗して息が上がっている。
このままではやがて武器を振るう力さえなくなるだろう。
「ぼくも、なんか……限界やでぇ」
向うで千堂の召喚した精霊たちと共に
戦っていたベンちゃんも、
小蛇との戦いで消耗したようで、
よろよろと二人の元へと逃げ戻って来る。
「おいおい、オメェもかよ……
つか、なんだよその変な鉢巻?」
ベンちゃんのヘタレっぷりに頭を抱える千堂だが、
それよりもベンちゃんの頭に視線が釘付けになる。
なんの冗談かベンちゃんの額には、
「たべられません」と書かれた脱酸素剤が幾つも貼られた
みょうちくりんな鉢巻が巻かれているのであった。
「こ、これはまぁ……お守りやで。
ぼくが蛇に食われないための……なんてな」
お菓子の袋に入っている脱酸素剤ごときで、
マガツヘビに対抗できるとは到底思えなかったが、
そんないい加減な自己暗示でもしなければ、
今のベンちゃんはまともに闘えないらしい。
「逃げたり戻ったりフッ軽ですな、
ベンちゃん……そんなに怖いのですか?」
「いっ、出雲はん。言わんといてやっ!」
「私なんてただの蔵人見習いですよ、
あなた傭兵怪人でしょ、しっかりしてください!」
今は死線を潜る最中だと言うのに、
相変わらずのベンちゃんに穏やかな出雲も、
少しばかり苛立ち気味にベンちゃんを詰る。
「ああもう、今のぼくは戦場でPTSD発症寸前の、
身も心も豆腐メンタル敗残兵やで……
帰ったら絶対ストレスチェック受けたる」
やけっぱちになるベンちゃんだったが、
その言葉を聞いて出雲はある閃きを得る。
「豆腐……分かりました!ならば、
私がベンちゃんの体を玉鋼の塊にしましょう」
「キミこそ何言うてんねん!」
ベンちゃんは自暴自棄なツッコミを入れつつも、
出雲の目はマジであった。
「この状況を打開できる策が、
出雲にはあるんだな?」
千堂は出雲の目を見て噛み締める様に問う。
出雲は静かにしかしはっきりと笑みを浮かべる。
「天津カラ三貴子天照御力叶ヘ賜フ~
ベンチャンノ身体~出雲ノタタラ玉鋼ニ変ヘ賜フ~」
出雲が祝詞風の詠唱をして遠く天津国へ祈りを捧げる。
しばらくするとなんとベンちゃんの体が、
みるみると玉鋼のように硬くなってゆく。
「なんやこれ、
デスマーチ終わった後みたいに
ぼくの体がカッチカチやでぇ!?」
「そうカッチカチですよ、
これなら怖くないのでは?」
「で、そっから次はどうすんだよ?」
にんまり笑う出雲に千堂が急かす。
「そんで、龍髭でパチンコのようにして
ベンちゃん球をマガツヘビめがけて、
ぶっ放してやりましょう!
燃えてもいいですよ!」
そう言い終わらない内に、
出雲は龍髭を取り出し巨大な金属の塊となった
ベンちゃんを躊躇いなくマガツヘビへ投擲する。
「オラァ、こうなりゃやけくそ火の玉やでぇ!」
もはやこうなっては玉砕覚悟とばかりに、
ベンちゃんが宙で発火しながら喚いて見せる。
「出雲、オレよりやること容赦ねぇのな……」
優し気で中性的な笑顔の底に、
鬼畜な発想を嬉々と行う出雲に、
千堂もやや引き気味の苦笑いを浮かべる。
「これぞ、BBB式メテオ鳳凰クラッシュ!」
その日、ベンちゃんは伝説となる!
玉鋼と化し更に火の古妖の力で、
紅蓮の炎を纏ったベンちゃんの質量と熱量を、
頭上からまともに喰らったマガツヘビは、
成す術もなく頭を砕かれる。
「|峨旺旺旺旺旺旺旺雄雄雄怨!《GAOOOOOOOOOOOOOONNNN!!!!!!!!!!》」
無尽蔵とも言える妖力を誇る悪しき大蛇も、
遂に断末魔を上げ地へと崩れ去ったのであった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 日常 『妖怪長屋の日常』

POW
ちょっとしたトラブルを解決する
SPD
住民妖怪達と遊戯に興じる
WIZ
長屋周辺で最近変わった話がないか聞く
√妖怪百鬼夜行 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
●魂封じの宴in妖怪長屋
√能力者たちの奮戦とベンちゃんの活躍もあって、
こうしてマガツヘビの脅威は去った。
が、マガツヘビは完全に死んだわけではない。
失われた妖力が回復すれば復活することは明らかだった。
「お前か、今回の騒動の原因は!」
「げげっ妖怪長屋の大家はん!」
ようやく平穏を取り戻した妖怪長屋にて、
大家のぬらりひょんが姿を現す。
やはりと言うか妖怪長屋を滅茶苦茶にされ、
その元凶であるベンちゃんにカンカンのようだ。
「許してや~」
「許せるかいボケェ!」
大家のぬらりひょんは、
ハリセンでバチコンとベンちゃんを叩く。
「この妖怪長屋はのぅ、
もともとマガツヘビを封印するための
古い奇妙建築だったんじゃ。
それ故長こと秘密にされてきたが、
勝手に封印を解いてしまってからに!」
ぬらりひょんはもう一度ベンちゃんをハリセンでしばく。
「あたっ!反省してますさかい堪忍やでぇ~」
ぬらりひょんはマガツヘビの亡き骸を見て、
ため息を吐きつつ√能力者たちに説明を続ける。
「√能力者の皆さんも今回は大変でしたな。
この長屋を代表して感謝致します……
とにかく、マガツヘビを再び封印するために
今すぐにでも『魂封じの宴』をせにゃならん。
壊されたこの長屋も修復せねば封印は完成せん。
幹事はベン公お前が務めるんじゃ!」
ぬらりひょんの言葉に、
ベンちゃんはぴっしりと背筋を伸ばし、
敬礼してみせる。
「そりゃもう分かりましたでぇ~
だ、誰か宴に出すお神酒と、
それと肴になりそうな料理とか
都合よく持ってへん?」
結局、√能力者たちに泣きつくベンちゃんであった。
「最後はぼくが人柱ならぬ鳥柱になって、
奇妙建築に埋まって封印しますんで……
それで今回の不始末は堪忍してやでぇ~」
√能力者たちにジャパニーズ土下座スタイルで、
侘びを入れるベンちゃんであった。
マガツヘビを今度こそしっかりと封印するため、
封印の宴をしなければならないが、
肝心のお神酒と肴がない。
手っ取り早く酒屋を探して買うか?
それとも、長屋の住人を頼ってみるか?

ホホッ!?ベンちゃん鳥柱になって埋まっちゃうのか!?
マガツヘビを封印するにはそれしかないのか…。
短期決戦だったが一緒に闘った仲間だから何だか寂しくなるぞ。
そのうえで封印の宴もしなきゃいけないんだな?
任せておけ!
これでもカフェの店長をやってるから料理は作れるぞ。
でも御神酒は持ってないな…
こっちは長屋の住人で提供してくれる人がいないか探すか。
ベンちゃん、案内してくれるか?
手土産に酒の肴とは別に作ってきた回転焼き(餡子、クリーム、ツナマヨ、明太子ポテト、ベーコンエッグ、ハムチーズなど)を持って行って物々交換して貰おう。
後は皆で最高に楽しい宴にしよう。
ベンちゃんもきっと良い夢観れること間違いなしだ!

【星脈界】アド連携◯
身長175cm長身痩躯
切長・銀青紫の双眸をもつ黒髪の美女
一言も言葉を発しません。基本は無表情
呼び出された闇蜥蜴と合流し、backpackから琥珀色のブランデーの酒瓶と大吟醸の酒瓶を取り出して見せる
料理はその辺で購入して来た惣菜類だがひんやりしていた。
頑張ったと褒めて来る蜥蜴へ少し眉根を寄せ、ため息一つ。貸しひとつだよと言わんばかりに横目で見て席に着く。
背を包む形に寝そべる闇蜥蜴の横腹に軽く凭れて、お酌された酒をちみちみと飲み目を細め
まったりと時間過ごした

【星脈界】アド連携◯
「来れて良かったぜ。」
5mオーバーの蜥蜴型に戻り、呼び出した女性と共にのんびり
「酒は持って来れたか?」
示した物を見て
「おー、サンキュー助かるぜ!…て、凍って…無ェな?頑張ったじゃねェか!」
横目で見られてもどこ吹く風。気にせず
「よーベンちゃん。このお神酒はどうすりゃ良いんだ?」
「オーライ。んじゃ、一献?」
席を包む形で寝そべり
尾でアゥロラにお酌
ちみちみ飲む傍らで、食事を楽しんだ。

これ、ちょっと形がアレなのですが…ベンちゃんの形代作りました。ベンちゃん土偶。
古代から『埋めるための身代わり人形』があるのですから、便利に使いましょうよ!
助けに来てるのに犠牲者が出るとか!
友情を確かめ合ったのに!
だが今はその時ではない…とか、ホラ!こういうの!え~ん!
(省略)ベンチャン土偶~ベンチャンノ形代トナリ賜フ~
困難を解決する為に必要で、誰も傷つける事のない願いですよ。ちょっとあがいてみたっていいじゃないですか。
長屋の皆さんにもお話を聞いてきます!なんとか抜け道を探しましょうよ…。
酒ですか?(?)ってついてるくらいの謎の液体でよければ、ウチの八塩折之酒(?)をご提供しますが…利くかなあ?

まぁ、やらかしたことは最後まで責任を持つのが通りだよな
埋まって封印の要を担うんなら、途中で這い出て来れないようにもしないと
奇妙建築も封印に関わっているのなら
瞬間錬金で直せそうな部分は直して、作り直した方がいいものは建材を用意していこう
(高速・多重詠唱、早業、運搬・錬金術・学習力など
奇妙建築の復興の目途がついたら宴の準備も手伝っていこうか
オレは未成年だから料理をしていこうかな
長屋の住民の人とも協力すれば、それなりの量を賄えるだろう
封印の為だとは言っても、宴なんだから準備した後に飲み食いしてくれる人も必要だろうしな
後は………まぁ、念のために胃薬や二日酔い止めは錬金術で用意しておくか
アドリブ
絡み歓迎

さっきは騙しちゃったけど今度こそちゃんと美味い飯を作ってやるからたくさん食べてくれよな。
ってベンちゃん一緒に封印されちゃうの!?
えーっなんだよせっかく仲良くなれると思ったのに残念だな…。
長屋に頼り食材と台所を借りて宴会用の料理を作る。
下拵えを丁寧に、鶏肉は軟骨やスジもちゃんと取った唐揚げ。(…鳥だけど共食いにならんかな?)
長屋の昨日の晩御飯だった肉じゃがを元にコロッケ。
豆板醤で辛みを利かせた麻婆野菜炒め。
切った厚揚げを串に刺してチーズや野菜などピザの様に仕上げたツマミ。
潔く盛り付けた魚の姿煮。
などなど…
好きな物をたくさん食って!
美味いって食ってくれるの見ると人間も妖怪も関係ないんだよな。
●魂封じの宴の準備
「ホホッ!?ベンちゃん
鳥柱になって埋まっちゃうのか!?」
「マガツヘビと一緒に封印されちゃうの!?
えーっなんだよせっかく仲良くなれると
思ったのに残念だな……」
箔野と渡瀬は短いながらも、
戦友であったベンちゃんとの別れを
名残惜しんでいる。
「まぁ、やらかしたことは最後まで
責任を持つのが通りだよな」
一方で千堂は滅茶苦茶にされた街を眺めて、
ため息交じりに淡白に呟く。
結果的にマガツヘビを倒せたものの、
これほどの被害の代償がベンちゃん一羽で済むなら、
むしろ生易しい方ではある。
「助けに来てるのに犠牲者が出るとか!
友情を確かめ合ったのに!
だが今はその時ではない……とか、
ホラ!こういうの!え~ん!」
既にベンちゃんの熱烈なファンとなっていた
出雲はベンちゃんと熱き抱擁を交わし、
端整な顔をぐしゃぐしゃにして号泣している。
「みんな、そう言わんといてや……
ぼくの起こした不始末なんや、
ぼくがマガツヘビを解き放ったせいで、
たくさんの人と妖怪に迷惑が掛かった。
でも、そのおかげでキミたちみたいな、
イカした人たちに出会えたのやで!」
ベンちゃんが人情にほだされ夕日を眺め、
しみじみと黄昏てみせる。
「マガツヘビを封印するにはそれしかないのか……」
箔野がほろ苦く呟く。
「まぁ、ぼくの一世一代の晴れ姿や、
みんな盛大にお酒とご馳走とかで、
宴を盛り上げてやぁ!」
しんみりした雰囲気からベンちゃんは、
気を取り直して音頭を取る。
「短期決戦だったが
一緒に闘った仲間だから何だか寂しくなるぞ。
そのうえで封印の宴もしなきゃいけないんだな?
任せておけ!
これでもカフェの店長をやってるから
料理は作れるぞ」
「こっちもさっきは騙しちゃったけど
今度こそちゃんと美味い飯を
作ってやるからたくさん食べてくれよな」
カフェの店長でもある箔野と、
同じく料理人である渡瀬は、
皆のために腕を振るうチャンスと、
張り切ってみせる。
「でも御神酒は持ってないな…
こっちは長屋の住人で
提供してくれる人がいないか探すか」
「酒ですか?(?)ってついてるくらいの
謎の液体でよければ、
ウチの八塩折之酒(?)をご提供しますが…
利くかなあ?」
箔野と出雲が同時に頭を悩ませる。
宴で振舞う料理の目途は立ったが、
お神酒となると流石に難しい。
「ベンちゃん、長屋を案内してくれるか?
手土産に酒の肴とは別に作ってきた回転焼き、
を持って行って近所の人たちに物々交換して貰おう」
「そら、その程度お安い御用やで」
箔野の用意してきた紙袋の中には、
餡子、クリーム、ツナマヨ、明太子ポテト、ベーコンエッグ、ハムチーズなど
バラエティーに富んだお手製の回転焼きがわんさか詰まっていた。
「それなら俺は、料理に専念させてもらおうかな。
長屋の住人も含めての大宴会になるから沢山作っとかないと」
渡瀬は長屋に頼り食材と台所を借りて、
宴会用の料理を作るためせわしなく動き回る。
「封印の為だとは言っても、
宴なんだから準備した後に
飲み食いしてくれる人も必要だろうしな
後は………まぁ、念のために
胃薬や二日酔い止めは錬金術で用意しておくか」
錬金術の心得がある千堂は、
マガツヘビを封印していた奇妙建築でもある
長屋の壁に触れて封印の術式を確認する。
「埋まって封印の要を担うんなら、
途中で這い出て来れないようにもしないと」
奇妙建築も封印に関わっているのなら
瞬間錬金で直せそうな部分は直して、
作り直した方がいいものは建材を用意するため、
周辺に散らばった瓦礫を漁っている。
「長屋の復旧に目途がたったら、
オレも料理の方を手伝うよ」
千堂は錬金術で長屋の復旧作業を淡々とこなしてゆく。
「じゃあ、私も何かできないか、
少し考えてみます……」
出雲も出雲で他の仲間達を脇目に見つつ、
何か思惑があるようだった。
●妖怪長屋の大団円
「来れて良かったぜ」
「おやぁ、どこ行ってたんですか?」
しばらく姿が見えなかったウィズに、
なにかをこねている出雲が問いかける。
「ちょいと惣菜類をナァ」
ウィズは近所の屋台や飲食店で、
買ってきたようだった。
そしてウィズに続いて、
黒髪に切れ長で銀青紫色の双眸をもつ、
長身痩躯の美女が長屋にやって来た。
美女は貸しひとつだよと言わんばかりに、
ウィズを横目で見て無言のまま席に着く。
「酒は持って来れたか?」
謎めいた美女は、
backpackから琥珀色のブランデーの酒瓶と
大吟醸の酒瓶を取り出して見せる。
「おー、サンキュー助かるぜ!
……て、凍って……無ェな?
頑張ったじゃねェか!」
頑張ったと褒めて来るウィズに、
美女は少し眉根を寄せため息一つ。
どうやらお神酒を調達するために、
ウィズは独自に人脈を頼ったようだった。
「えっと、どちら様ですか?」
出雲がウィズに胡乱げに問いかける。
「俺のツレさァ……名前はアゥロラ。
まぁ、気安い仲じゃあるが、
恋人ではないってとこカァ」
アゥロラにどこか厳し気な横目で見られても、
ウィズは慣れたものなのかどこ吹く風で、
気にせずにいる。
「お待たせ~料理が完成したよ」
長屋の厨房で料理を作っていた渡瀬が、
箔野と千堂に他にも手伝ってくれた
長屋の妖怪数人を伴い現れる。
「おおっ、こりゃ豪勢だなァ!」
幾つもの大皿に盛られた料理を見て、
ウィズは目を見張る。
香ばしい湯気を立てる鶏肉唐揚げを筆頭に。
長屋の住人の昨日の晩御飯だった肉じゃがを元に
作ったポテトコロッケ。
豆板醤で辛みを利かせた麻婆野菜炒め。
切った厚揚げを串に刺してチーズや野菜など
ピザの様に仕上げたツマミ。
潔く盛り付けた魚の姿煮などなど……
「後は皆で最高に楽しい宴にしよう。
ベンちゃんもきっと良い夢観れること間違いなしだ!」
箔野が用意してきた回転焼きの残りもまだある。
「みんなありがとうやでぇ……」
宴の幹事役を仰せつかったベンちゃんも
これにはホロリと涙を流す。
が、同時に美味しそうな料理の匂いに、
腹の虫も盛大になってしまうのであった。
「よーベンちゃん。
このお神酒はどうすりゃ良いんだ?」
アゥロラの持ってきた酒瓶を、
ウィズはぞんざいに振って見せる。
「ここは幹事らしく乾杯の音頭は、
ぼくが取らせて頂きますかさかい。
集まってくれた皆さん……お手を拝借!」
ベンちゃんがお猪口に注がれたお神酒を、
高らかに掲げ乾杯の音頭を取る。
「マガツヘビ再封印を祝して乾杯!」
ベンちゃんが威勢よくお猪口を声高に掲げる。
「乾杯!!!!!!」
みなそれぞれの想いを胸に杯を掲げる。
「オーライ。んじゃ、一献?」
乾杯の音頭が済んだウィズは、
盛大に杯を掲げ酒を一杯煽る。
その後は席を包む形で寝そべり
尾でアゥロラにお酌
ちみちみ飲む傍らで、食事を楽しんでいだ。
アゥロラもまた背を包む形に寝そべるウィズの横腹に軽く凭れて、
お酌された酒をちみちみと飲み目を細め
まったりと時間過ごしていた。
「これ、ちょっと形がアレなのですが…
ベンちゃんの形代作りました」
宴たけなわの最中に、
それまでなにかをこね回していた出雲が、
粘土でできた謎の造形物を出して来た。
形はベンちゃんそっくりの鳥型である。
「古代から『埋めるための身代わり人形』があるのですから、
便利に使いましょうよ!」
その名も、ベンちゃん土偶。
出雲の考えたベンちゃん救済策である。
「オメェ、何か怪しい挙動をしているかと思ったら、
まだそんなこと考えていたのかよ」
千堂が出雲の執念に呆れて見せる。
「ベンチャン土偶~ベンチャンノ形代トナリ賜フ~」
そんな周囲の目線もお構いなしに、
出雲は祝詞を上げている。
「困難を解決する為に必要で、
誰も傷つける事のない願いですよ。
ちょっとあがいてみたっていいじゃないですか」
長屋の皆さんにもお話を聞いてきます!
なんとか抜け道を探しましょうよ……」
「出雲はん。もうええんやでネタバレになるけども、
ぼくの肉体が犠牲になっても、
他の肉体がありますけぇ、
機会があればまた会えるはずやで。
でも、まぁその時はやっぱ敵同士としてやろうけども……
この世は諸行無常やねんなぁ……」
「はっ!!」
ベンちゃんの言葉に出雲は悟りを悟りを開いたように、
目を見開き同時に残酷な俗世に打ちひしがれる。
愛別離苦はこの世の常であると……
「好きな物をたくさん食って!
美味いって食ってくれるの見ると
人間も妖怪も関係ないんだよな」
そんな形而上的苦悩などどこ吹く風で、
料理人でもある渡瀬は笑って見せる。
自分の料理で喜んでくれるくれる人が妖怪が、
今この瞬間にここに居てくれるなら、
それで十分だった。
未来の事は誰も分からない。
分からないからこそ皆精一杯今を楽しく生きる。
ただそれだけだった。
こうしてマガツヘビの魂封じの宴は、
無事お開きとなったのであった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功