退路を断って武に挑め
今時武士道など時代遅れだろう。刀と共に生き刀とともに死すなどお門違いだろう。自分を鍛え上げることに命を賭けたとして、自らを研ぎ澄ますために人生を賭けたとして、なんの楽しみがあるのだろうか。どんな幸せがあるのだろうか。苦しみは心だけではなく体も震わせるだろう。その道は厳しいばかりな上孤独な道だろう。何より同じ道を歩むものと出会ったとしても斬り合うのみ、同じ価値を分かち合える相手とともに入れるのは戦いの場だけだ。それでも己を磨くのだろう。技を極めるため、心を鎮めるため。
高い山の立ち並ぶ場所だった。その刃のような峰の奥にその場所はあった。それがいつからあったのかはわからない。見つかったのは最近だった。一つの山がダンジョンになっていたのだった。山頂へと続く道はそのまま迷宮と化し、人々が近づくことを阻んでいた。山の山頂では剣士が強き者を待っていると言う噂だった。曰く、剣士は強者との戦いを望んでいると。そこに至るには細く崩れやすい道を越え、入山者を試すように立つ木偶人形を倒すことが必要らしかった。今日も我こそと言うものが山に登ろうとするが道の途中で谷底に落ちるか、番人に叩きのめされるかのどちらかだった。
「√EDENにダンジョンが出来てしまいました。みなさんにはダンジョン最奥にいるボスの打倒をお願いします」
木原・元宏(歩みを止めぬ者・h01188)はそう言うと日本有数の山地をスクリーンに映した。
「ダンジョンはこの山地にある険しい山の一つです。ボスである剣士は山頂にいて強い者を待っています。道中は崩れやすい細い道が続き、途中で石人と呼ばれる訓練用の人形が立ちはだかる場所があります。それらを倒しながら山頂へ向かってください。山頂へとたどり着くことが出来れば剣士はみなさんを認め、戦いを挑んでくるでしょう。剣士を倒してダンジョンを消して下さい。よろしくお願いします」
元宏はそう言って√能力者達を送り出した。
ダンジョンとなった山の山頂で剣士は空を眺めていた。あたりには激しい戦いの跡が残っている。
「私を満足させてくれる者はいるだろうか。ここまで来る者はいるが、私は未だに立っている。簡単に死ねない身だが、それ故強い者と戦いたい。それが叶えば永遠に死んでも良いのだが」
山頂を風が通り抜けた。剣戟のような音が響いたがそれは幻のようだった。
マスターより

こんにちは、九野誠司(くの・せいじ)です。
√EDENにダンジョンが現れました。ボスである剣士のところまで行き、剣士を倒してください。
プレイングの受付は「プレイング受付中」のタグでお知らせします。みなさまらしいプレイングを是非送っていただけますと幸いです。
それではよろしくお願いします。
26
第1章 冒険 『崩落の罠』

POW
崩れる地面を辿りながら突破する
SPD
崩れる前に駆け抜ける
WIZ
魔法を使用して突破する
√ドラゴンファンタジー 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

「あら、珍しくやる気っぽいけど」
「今の俺の剣がどこまで通用するか。何てことない腕試しだよ」
と腰に装備している喋る魔道具『ケルベール』の『ウル』と喋る憂。ちょっと余裕そうな雰囲気を出してはいるが、それなりにやる気らしい。そんな憂の目の前に立ち塞がる険しい山道はすぐに崩れそうなのは見て分かった。
「さて、行きますかぁ」
そう呟くと能力のリミッター解除を行い自分自身に流れる時間を変える『再生速度2倍』を駆使。動画のアクションシーンを2倍速で進めるとどれだけ早いか分かるはず。その速度で崩れる前に移動。まず元々が改造人間故に肉体改造された運動能力は高い。
「こういうのに付き合うほど優しくないんだ。悪いな」
びゅーびゅーと風が吹いていた。細く険しい道が山頂に向かって続いている。木々はまばらで吹きさらしの岩場が延々と続いていた。時折パラパラと何かが落ちていく音がする。
「あら、珍しくやる気っぽいけど」
「今の俺の剣がどこまで通用するか。何てことない腕試しだよ」
雨夜・憂(百鬼斬り・h00096)が言う。話しているのは喋る魔道具【ケルベール】の『ウル』と言う人格。憂は登山道を眺めた。道は細く、所々に亀裂が入っている。険しいばかりか、気をつけないとあっという間に崩れて谷底に叩きつけられるだろう。それでも余裕を崩さない憂だが、時折目線が鋭くなる。それなりにやる気なようだった。憂が山道に向かおうとするその直前、ゴロゴロと空が鳴り、しとしとと凍るようなつめたい雨が降り出した。いつものことと気に止めず憂は駆け出す。
「さて、行きますかぁ」
そう呟くと自身にかかっているリミッターを解除する。『再生速度2倍』を使って自身の時間の流れを2倍速にすると改造人間の身体能力を使って跳ぶように山道を登っていく。
「こういうのに付き合うほど優しくないんだ。悪いな」
そう言う憂には崩れていく岩や道がスローモーションに見えている。例えこの後に崩れる岩だとしてもその前に渡りきることが可能だった。背後で響く落雷の音を尻目に、雨を斬り裂く風のように憂は山頂へ向かって駆けていった。
🔵🔵🔵 大成功

妹の彩綾(h01453)と参加
まあ、私も剣士だしね。どこまでいけるか試したい気持ちは分かるよ。でも手合わせする場所は良く選んで欲しかったなあ。相手たどり着く前に脱落したら意味ないじゃん。でもここまで辿り着かない弱者など相手に、ならぬ、かな。まあ、まず目の前の崩落をなんとか切り抜けようか。
マルチサイバーリンクシステム発動!!彩綾とリンクして一緒に逃げるよ!!悪いけど急ぐよ!!子ネズミ彩綾を【ダッシュ】で引っ張って進んでく!!彩綾が目をくるくるして転倒したら【怪力】で子ネズミ彩綾を抱えて進む!!
彩綾ごめん!!夜ご飯当番変わるから!!

姉の綾音(h01388)と参加
ああ、孤高の剣士ってこういう人のことをいうのかな?お姉ちゃんと昴さんも剣士だけど、待ち受けているところがそうとう難所という事を考慮すると真の強者しか相手にしないと。ダンジョン自体危険だしね。なんとかしよう。
うわ、もう崩落はじまっている。お姉ちゃん、フォロー頼んだ!!リアルタイムどろんチェンジ!!動きやすくなる子ネズミに変身!!途端にワイヤー巻きつけられてお姉ちゃん強引に引っ張られていく。
お姉ちゃん、早すぎる〜・・・目くるくるして転倒。途端にお姉ちゃんに抱っこされてこのまま進みます。
おねえちゃ〜ん・・・夜ご飯当番交代だけでは許せないなこれは。
亀裂の入った岩場に近づく足音がする。一つはしっかりとした足取り、もう一つは柔らかな足音だった。そのしっかりした方、桐生・綾音(真紅の疾風・h01388)は細く心細い道を見て思う。
「まあ、私も剣士だしね。どこまでいけるか試したい気持ちは分かるよ。でも手合わせする場所は良く選んで欲しかったなあ。相手たどり着く前に脱落したら意味ないじゃん。でもここまで辿り着かない弱者など相手に、ならぬ、かな。まあ、まず目の前の崩落をなんとか切り抜けようか」
うーんと、目の前の様子を見ながら準備をはじめる。そのとなりでもう一人の少女、桐生・彩綾(青碧の薫風・h01453)も辺りを見回しながら言う。
「ああ、孤高の剣士ってこういう人のことをいうのかな? お姉ちゃんと昴さんも剣士だけど、待ち受けているところがそうとう難所という事を考慮すると真の強者しか相手にしないと。ダンジョン自体危険だしね。なんとかしよう。」
空は晴れているが風は強い。遮るものがないからだ。
「うわ、もう崩落はじまっている!」
彩綾は【リアルタイムどろんチェンジ】で子ネズミに変身すると急いで道の奥に走って行く。
「お姉ちゃん、フォロー頼んだ!!」
「わかった」
そう言うと、綾音は【マルチ・サイバー・リンケージ・システム】を使って彩綾にワイヤーを結ぶ。
「悪いけど急ぐよ!!」
綾音は一気にダッシュして崩れつつある道を駆け抜けるとその後ろで道を形作っていた岩がゴロゴロと音を立てて谷底に落ちていった。綾音はなおもスピードを上げて飛び跳ねるように先に進むが彩綾は付いていくことが出来ない。崩れた道の上を繋がったワイヤーに引きずられて文字通り飛んで行く。
「ちょっと、待って! お姉ちゃん、早すぎる〜」
彩綾はとうとう限界に達してくるくると目を回して倒れた。足下の岩が崩れていく。
「彩綾、大丈夫!?」
それに気づいた綾音が目の前の岩を蹴って反転する。そのまま倒れた彩綾をしっかりと抱え上げる。足下がぐらつく。綾音は再びポンッと跳躍すると風のように崩れる寸前の岩場を渡る。
「彩綾ごめん!!夜ご飯当番変わるから!!」
申し訳なさそうな顔の綾音だが彩綾は少しだけご機嫌斜めなようだった。
「おねえちゃ〜ん・・・夜ご飯当番交代だけでは許せないなこれは」
両手に抱えられたまま不満の声を漏らす。突如、目の前の足場が崩れ落ちた。一気に跳躍する綾音。
「う、うわっ!」
彩綾が驚いて声を上げると綾音はもう一度ごめんと言った。太陽が2人を見つめていた。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『ストーンゴーレム』

POW
岩雪崩
X基の【岩石発射砲口】を召喚し一斉発射する。命中率と機動力がX分の1になるが、対象1体にXの3倍ダメージを与える。
X基の【岩石発射砲口】を召喚し一斉発射する。命中率と機動力がX分の1になるが、対象1体にXの3倍ダメージを与える。
SPD
ぶちかまし
【体当たり】で近接攻撃し、4倍のダメージを与える。ただし命中すると自身の【胴体】が骨折し、2回骨折すると近接攻撃不能。
【体当たり】で近接攻撃し、4倍のダメージを与える。ただし命中すると自身の【胴体】が骨折し、2回骨折すると近接攻撃不能。
WIZ
地震
【力任せに震動波】を放ち、半径レベルm内の指定した全対象にのみ、最大で震度7相当の震動を与え続ける(生物、非生物問わず/震度は対象ごとに変更可能)。
【力任せに震動波】を放ち、半径レベルm内の指定した全対象にのみ、最大で震度7相当の震動を与え続ける(生物、非生物問わず/震度は対象ごとに変更可能)。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
細く崩れる道を越えると少し広めの道に出た。両脇には石で出来た人形が並んでいる。√能力者達が近づくとその人形、石人の目がゆっくりと開く。石人、ストーンゴーレムは見た目に反した素早い動きで√能力者達に殴りかかってきた。その拳は重たく生半可なものなら一撃で吹き飛ばされて動かなくなるだろう。山頂へと至るにはここを越えていかなければならない。ちからづくで戦って倒しながら進んでもいいし、スピードに任せて躱しながら進んでもいい。山頂へとたどり着くことが出来れば、そこで待つ『剣士』と戦うことが出来るだろう。

「ここまで来てこれか」
と苦笑いを浮かべるが、これは自分で決めた腕試し。
それなりに戦う気で行く予定。
「どうするの?」
「こっちは改造人間だからなぁ。相手になれば良いけど」
魔道具のウルと喋りながら挑発する余裕を見せながら、相手の突進は避けずに構えた。そして自分に備わっている力の一つ“シェイプシフトシステム“を起動。自分の戦闘スタイルを羅拳に変更し全体重を受け流し放つ掌底。改造人間として肉体改造されたパワーは人間のレベルなど疾うに限界突破している。その気になれば高速道路を支える橋脚をも叩き折れるようで、そんなパワーで打つ掌底は内部にダメージが行くため岩の身体という性質上、食らった瞬間砕け散るだろう。
ゴゴゴと言う重たい音が響く。岩の巨体が疾駆している音だ。道幅が広いとは言え崩れやすいことに変わりは無い。石人が通った後は地面がえぐれ歩く事がままならないところさえある。土埃の中でやって来た雨夜・憂(百鬼斬り・h00096)はやれやれという顔をする。
「ここまで来てこれか」
「どうするの?」
魔道具のウルが聞くと憂は勝ち気な表情を見せる。
「こっちは改造人間だからなぁ。相手になれば良いけど」
にやりと笑って石人達を挑発すると、1体の石人が一気に飛びかかってくる。
「あれが降ってきたらここは崩れるな」
憂は『シェイプシフトシステム』を起動すると自らの戦闘スタイルを羅拳に変更する。そのまま全体重を乗せ沈み込むように右腕を突き出す。石人が着地する寸前、憂の掌底が石人の胴にめり込む。一瞬の静寂の後、石人はボロボロと崩れ落ちる。改造人間のパワーで放たれた一撃が石人の内部へと到達して内側からその体を粉々に砕いたのだった。
「まだ来るみたいね」
次々に飛びかかってくる石人を見てウルが言う。
「望むところ」
憂はそう言うと身を翻しふわりと舞い上がると石人の側頭部に掌底をねじ込む。石人は頭を砕かれゴトリと地面に倒れる。しばらくすると、このあたりで動くものは憂だけになっていた。最後の石人が崖下へと落ちていくのを見届けると憂は悠々とその場を後にする。もやがかかる山頂はもうすぐそこだった。
🔵🔵🔵 大成功

アドリブ連携歓迎
星詠みの声に応じ力を貸します。
「そこまでだ」
神職の息子で、年若いながらもいくつもの戦場を駆け抜けて来た少年です。
式神を使って探索や呪影業による自動攻撃も出来るがロングレンジは苦手。
招来:綿津見神を使用して速度上昇、水による移動補助。
戦闘は超圧海淵流で海水をぶつけて中距離の牽制、ヒット&アウェイで翻弄しつつ他の仲間の攻撃機会を作ります。
例え依頼の成功の為でも、公序良俗に反する行動はしません。
「大丈夫、怪我はない?」
まだ土埃が舞う中中腹に現れたのは和田・辰巳(ただの人間・h02649)だった。
「何もいないみたいですね」
少々拍子抜けしながら辺りを見回すと様子がおかしい。道の両側にある窪地から土煙が立ち上ると灰色の岩人形が形を現していく。それらは両手を上げてゴオォォと唸ると辰巳に気づき地響きとともに突進してくる。
「これは、なかなか厳しいですね」
辰巳は冷静に石人の動きを見極めると水の力を纏い一気に駆け出す。走る事は得意だ。石人の振る腕をステップを踏んで掻い潜ると軽やかに地面を蹴ってやり過ごす。石人達は辰巳を通すまいと壁を作って待ち構えるが辰巳はジャンプして石人の伸ばした腕に飛び乗るとそのまま頭を蹴って向こう側へと跳ぶ。行く手を阻む石人はわずかだが横合いから2隊が挟み込むように体当たりを狙ってくる。
「まだ大丈夫」
辰巳は蹴る足に力を込め跳ねるように進む。間一髪、石人の間を通り抜けると後ろで石人同士がぶつかるガツンと言う音が響いた。辰巳は最後に残る石人を弾けるように飛んで飛び越すと山頂へと駆けていった。
🔵🔵🔴 成功

妹の彩綾(h01453)と参加
うわ、ストーンゴーレムが一杯いるとか、存在自体が壁なんだけど!!うわっと。(足元が揺れて思わず【ジャンプ】)あ、地震は私が対応するから体当たりは任せる形になるけどいい?くれぐれもふっとばされないように!!
力任せに踏ん張りながら【ジャンプ】【ダッシュ】しながら鳳凰の舞発動!!ええい、まどろっこしい!!【気合い】【怪力】【薙ぎ払い】で力任せに【範囲攻撃】【怪力】【切断】!!一気に切り飛ばす!!
彩綾無事!?お互いボロボロだね。任務終わったら一杯おいしいもの食べよう!!

姉の綾音(h01388)と参加
ただでさえ怪力と頑丈さを兼ね備えたストーンゴーレムが壁のように・・・・・・。突破できればしてみろ、ということだね。お姉ちゃん大丈夫?地震攻撃は私は無理だなあ。転んでばっかりになりそう。
遠距離で対応できるなら体当たりはなんとかなるかな。疾風の魔弾発動!!【残像】【幻影使い】を駆使して体当たりを回避しながら疾風の魔弾を【一斉発射】【弾幕】【制圧射撃】【貫通攻撃】!!意地でも弾を通す!!
本当疲れるなあ・・・・お姉ちゃん大丈夫?うん、帰ったらおいしいもの一杯食べようか・・・
桐生・綾音(真紅の疾風・h01388)と桐生・彩綾(青碧の薫風・h01453)が石人のいるところまでたどり着くと石人達は列をなして2人を待ち構えていた。
「うわ、ストーンゴーレムが一杯いるとか、存在自体が壁なんだけど!!」
綾音がそう言うと彩綾も続く。
「ただでさえ怪力と頑丈さを兼ね備えたストーンゴーレムが壁のように・・・・・・。突破できればしてみろ、ということだね。お姉ちゃん大丈夫? 地震攻撃は私は無理だなあ。転んでばっかりになりそう」
「任せて、地震は私が対応するから体当たりは任せる形になるけどいい? くれぐれもふっとばされないように!!」
綾音がそう言ったそばから石人が地面を殴りつけると地盤の悪い山道はぐらぐらと揺れた。
「うわっと」
綾音はジャンプして揺れを避けるが彩綾は足と取られてよろめく。そこに石人達が群がるが飛んでいた綾音が身を捻りながら大太刀を横薙ぎに振るうと石人の胴や頭が真っ二つに切り落とされていく。石人も綾音の着地際を狙って体当たりを仕掛けてくるが今度は彩綾が風を纏った弾丸を連射して弾幕を張ると風に押し返されて石人の動きが鈍った。
「サンキュー、彩綾!」
綾音は動きの鈍った石人に一気に駆け寄ると突き上げるように鳳凰の大太刀を振る。石人は腰を両断されてゴトリと倒れた。石人は動きの速い綾音を囲もうと距離を詰めるが彩綾に背中を向けることになる。彩綾はその間に狙いをつけると石人の頭に疾風の魔弾を叩き込む。頭部を貫通された石人はよろめくとドォオンと言う音とともに倒れた。
「意地でも弾を通す!!」
珍しく気合いの入った声を上げる彩綾。気づいて突進してくる石人に冷静に弾丸を撃ち込んでいく。足を射抜かれた石人が転びそれに足を引っかけた石人達が空を飛びそのまま崖下へと落ちていった。残るは綾音を囲もうとしていた石人達だけになっていた。綾音は低く大太刀を構えると飛び込むための間合いを探る。石人達が距離を詰める。一歩一歩近づいてくるそいつらを見極めて綾音が叫んだ。
「一気に切り飛ばす!!」
バネのように体を揺らすと一気に大太刀を抜き放つ。ガリッと言う重たい音の後石人が真っ二つになった。そのまま体を倒しながら大太刀を縦に振ると石人が頭から2つに割れる。大太刀を引き付けつつ次の石人を狙ってる間、彩綾の弾丸が石人の頭を穿った。残り1体、綾音はふうっと息を吐くと一気に石人に飛び込み大太刀を袈裟斬りに振る。石人も負けじと腕を伸ばすが綾音の方が速かった胴を切られた石人の体が斜めにくずおれる。
「彩綾無事!?」
綾音が尋ねると彩綾はぐったりとした声で答えた。
「本当疲れるなあ・・・・。お姉ちゃん大丈夫?」
「こっちもなんとか、お互いボロボロだね。任務終わったら一杯おいしいもの食べよう!!」
綾音がそう言うと彩綾も笑顔を見せて言う。
「うん、帰ったらおいしいもの一杯食べようか・・・」
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『ドロシィ・ロランス』

POW
サンダーアイアン・verトワイライト
命中する限り「【明雷のメイスと追尾する夕雷剣 】による攻撃→技能攻撃→[明雷のメイスと追尾する夕雷剣 ]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
命中する限り「【明雷のメイスと追尾する夕雷剣 】による攻撃→技能攻撃→[明雷のメイスと追尾する夕雷剣 ]攻撃→技能攻撃」を何度でも繰り返せる。技能攻撃の成功率は技能レベルに依存し、同じ技能は一度しか使えない。
SPD
サンダーソード・verトワイライト
【2つの武器を合体させて】【夕雷強化状態 】に変身する。自身の【総合速度】【雷の出力】【斬撃の威力】が2倍になり、新武器【夕雷轟刃剣】を入手する。
【2つの武器を合体させて】【夕雷強化状態 】に変身する。自身の【総合速度】【雷の出力】【斬撃の威力】が2倍になり、新武器【夕雷轟刃剣】を入手する。
WIZ
サンダーエッジ・verトワイライト
【宵雷のサーベル】で戦いながら【夕雷 】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【電磁力】で追尾する【夕雷剣】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【電磁加速】と【夕雷剣の守護】による戦闘力強化を与える。
【宵雷のサーベル】で戦いながら【夕雷 】属性の弾丸を射出する。着弾地点から半径レベルm内の敵には【電磁力】で追尾する【夕雷剣】による通常の2倍ダメージを与え、味方には【電磁加速】と【夕雷剣の守護】による戦闘力強化を与える。
√ドラゴンファンタジー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
山頂には雷が降り注いでいた。それもそのはず、山頂の主『ドロシィ・ロランス』は雷の使い手だからだ。
「来たか。お前達は私を楽しませてくれるのか? 聞くまでもないか、斬り合えばわかる。命を奪い合うとしよう。例えそれが死ねない身だとしても、そこでしか味わえないものがあるのだからな」
そう言うとドロシィは剣を抜いた。

「お? かろんもおてつだいするか?」
「まかせろ! やるぞー!」
遊んでたらたまたま通りすがったお子様、いわゆるアホの子です。
依頼のことも、遊びの延長ぐらいの認識でいます。
状況などまったく理解していませんが、お子様なりに頑張って手伝います。味方からの指示があるなら極力従います。
戦闘時は身に宿した大神の力を借りて戦います。
大神やその眷属が戦ってくれるので、かろんは主に応援しています。
「いけー! やっちゃえー!」
「そこだー!」
かろんが前に出ようとすると、大神や眷属たちが慌てて止めます。
だめかー。
雷雲の下に激しい雷が何度も落ちた。山頂の景色は常に変わる。雷が落ちれば岩が崩れ、麓へと帰る道は消えていく。ドロシィと√能力者達は山頂に取り残される。負ければ死ぬ。逃げる道は無い。例えあとで生き返るとしても、場の空気は研ぎ澄まされる。
「行くか」
ドロシィがそう告げると場にそぐわない声が聞こえた。
「お? かろんもおてつだいするか? まかせろ! やるぞー!」
元気よく声を上げたのは獅猩鴉馬・かろん(大神憑き・h02154)だった。だからと言って腕が立たないわけではない。かろんは身に宿した大神を呼び出す。大神が一声吠えると眷属達がどこからともなく現れた。
「いけー! やっちゃえー!」
かろんは落雷のさなかでも元気に声を上げる。猪が突進して猿が石を投げる。ドロシィは猪を飛んでいなすと猿に向かって電撃を放つ。感電した猿はキキー、と言いながら崖下に落ちていった。
「かろんもやっつける!」
身を乗り出そうとするかろんろ取り憑いた大神が必死で止める。
「意気は買おう」
ドロシィがかろんに一気に近づき剣を突きつける。すんでのところで大神が刃を咥えて止めるとその隙に鹿が角を突き刺した。
「やるではないか」
ドロシィは楽しそうに笑った。
🔵🔵🔴 成功

「お好きにどうぞ」
意気込む相手に鼻で笑って挑発する憂。こっちはそんな大層に考えてないようで、ただの腕試しだと相手にもしてない様子
「さて、行きますかぁ」
ゆっくり抜刀し右手で構える。左手は後ろ腰に。日本刀ではありえない西洋風な構えだが、これが憂の剣術だ。
相手の高速の剣を無駄無く捌き、隙があれば受け流しつつカウンター。
流れるような剣技。改造人間として肉体改造された動きは既に人間の域を限界突破している。強化した剣であっても怯まない。ただ…
「!?」
ふと切先が自分の頬に触れそうになったのが少しイラっとして。その攻撃に合わせ大きく踏み込むと相手が剣を返す前に首を裂こうと剣の一閃
「ごめんね。大人げなかった」

妹の綾音(h01453)と参加
成程、困難の頂点の先にいるだけはある。強いね。私よりずっと。でも私には彩綾がいる。
鳳凰の炎の誇りにかけて貴女の雷の剣に挑ませてもらうよ。貴女が少しでも満足してくれれば。
鳳凰の戦乙女発動!!【残像】【第六感】【エネルギーバリア】【オーラ防御】全てを活用して踏ん張る。うう、早い上に重いんだけど!!でも【継戦能力】【気合い】をもって受け切るよ!!私は囮だからね!!
本命は彩綾の射撃だけど、私も一矢報いたい!!【カウンター】【居合い】をもって【怪力】で【切り込み】!!
できれば簒奪者になる前の貴女に会いたかったなあ。貴女は素直に素晴らしい剣士だと思うし。

姉の彩綾(h01388)と参加
こんな難所で待ち受けてるだけあって強い方だね。プレッシャーが凄い。うん、剣士のお姉ちゃんには超えるべき壁だね。大丈夫、私とお姉ちゃんの二人力あわせれば対抗できる。鳳凰の炎の誇りにかけて!!
お姉ちゃんの負担が大きい。なるべく早く痛打を。刹那の光芒発動!!念の為に【残像】【エネルギーバリア】で防御の準備をしながら【スナイパー】【貫通攻撃】【マヒ攻撃】精霊銃で攻撃!!更にレイン兵器で【レーザー射撃】で畳み掛ける!!
できれば簒奪者じゃない貴女に会いたかったなあ。貴女の剣筋、綺麗だよ。でも強すぎるから命のやり取りに執着するようになったのかな・・・
「お好きにどうぞ」
雨夜・憂(百鬼斬り・h00096)は意気込む相手に鼻で笑って挑発する。
「ただの腕試しだ」
そう言って不敵に笑う。
「不遜な態度だな。けっこうだ。自意識とは高くあるべきだからな」
ドロシィは満足そうに頷いた。
「さて、行きますかぁ」
憂は左手を後ろ腰に残したままゆっくりと抜刀する。その様子を見ていた桐生・綾音(真紅の疾風・h01388)が呟く。
「成程、困難の頂点の先にいるだけはある。強いね。私よりずっと。でも私には彩綾がいる」
相手の力量を感じ素直に感嘆するが、負ける気はさらさら無い。
「こんな難所で待ち受けてるだけあって強い方だね。プレッシャーが凄い」
ドロシィの気迫を受けて桐生・彩綾(青碧の薫風・h01453)が言う。
「褒めてもらえるのは嬉しいが、私が望むものはそれではない。自尊心のためには戦わないからな」
それを聞いた綾音が目に力を込めて言う。
「鳳凰の炎の誇りにかけて貴女の雷の剣に挑ませてもらうよ。貴女が少しでも満足してくれれば」
「うん、剣士のお姉ちゃんには超えるべき壁だね。大丈夫、私とお姉ちゃんの二人力あわせれば対抗できる。鳳凰の炎の誇りにかけて!!」
彩綾も綾音を支えるべく覚悟を決める。銃を構えるとドロシィに照準を向ける。一瞬の沈黙の後、落雷が一つ落ちる。瞬くようなその間に、黒い雨とともに憂が一気に飛び込むと体のバネを使い突きを放つ。肉体改造された改造人間の早さは人間の限界を軽く超えている。その刃はドロシィを捉えたかに見えた。ドロシィはその切っ先を磁力で逸らすと手にした夕雷剣を憂の目に突き立てようとする。憂はすんでのところで躱すが夕雷剣が頬をかすめる。
「!?」
憂は苛立ちを隠さずに右足を踏み込むとそのままドロシィの首筋めがけて刀を振り上げる。ドロシィも右足を引き刀を避けようとするが避けきれずに肩口に傷を負う。
「ごめんね。大人げなかった」
「ずいぶんといい顔をするではないか。剣戟もずっと鋭い。そうでなくてはな」
ドロシィは足を振り上げて泥を飛ばす。憂がそれを手で受けている間にドロシィは間合いを取った。
「鳳凰の戦乙女発動!!」
綾音が叫ぶと背中から鳳凰の翼が生えた。大太刀を構えドロシィに正対すると鳳凰の膂力で一気に大太刀を振り下ろす。ドロシィはそれを夕雷剣で受ける。体を捻って綾音の大太刀を弾くと開いた胸元に剣を突き立てる。必死で受ける綾音。
「うう、早い上に重いんだけど!!」
それでも致命傷を負わないのは気持ちが入っているからだろうか。細かい傷を受けながらも一歩も引かずにドロシィと斬り合う。
「守っているだけか?」
ドロシィの蹴りが綾音の胴を捉えた。グッと息を吐いて耐える綾音。
「お姉ちゃんの負担が大きい。なるべく早く痛打を。刹那の光芒発動!!」
彩綾は一気に飛んでドロシィの側面に回り込むと精霊銃の引き金を引く。弾丸はドロシィの左胴に命中する。
「虚を突くのは戦いの基本だな。悪くない」
ドロシィは出血を気にもせずに彩綾に電撃を放つ。彩綾はバリアを張るが電撃は彩綾を襲う。
「彩綾、大丈夫!!」
「なんとか、大丈夫だよ。……できれば簒奪者じゃない貴女に会いたかったなあ。貴女の剣筋、綺麗だよ。でも強すぎるから命のやり取りに執着するようになったのかな……」
彩綾がそう言うとドロシィは自嘲気味に笑う。
「ふ、そんな大層なものじゃない。戦いは喜びだからだ。誰よりも生きている、その感覚だけで生きている」
「忘れてもらっちゃ困るね」
一瞬の隙を突いて憂が音も立てず流れるように近づき必殺の剣を突きつける。今までで最も速い剣閃だった。強烈な踏み込みからドロシィを貫こうと刀を伸ばす。ドロシィはにやりと笑うと微動だにせずに刀を受けると憂の胸に宵雷のサーベルを突き立てた。
「どうして?」
憂が呟くとドロシィは満足げに笑う。
「良い一撃だった。あれは躱せない。なら、躱さなければ良いだけだ」
憂はドロシィを蹴り飛ばして引き剥がす。ドロシィはふらりと揺れながらも覚悟を決めた顔をする。自らに雷を落とすと手に持つ武器が合わさりドロシィの手の中に夕雷轟刃剣が現れた。
「さて、決着をつけようか」
納刀した綾音に告げるドロシィ、次の一撃が最後になるだろう。雷のように迫るドロシィとどっしりと構えて待ち受ける綾音。
落雷の影に2人が交差した。
「見事だ」
ドロシィの胸には綾音の大太刀が深々と突き刺さっていた。ドロシィの剣は綾音の脇腹を捉えている。
「私も一矢報いたいからね」
綾音が笑うとドロシィも笑った。
「だがまだだ!」
ドロシィは大太刀を無理矢理引き抜き綾音に夕雷轟刃剣を振り下ろす。刃が綾音の頭を捉える寸前、彩綾の撃ったレーザーがドロシィを撃ち抜いた。それでもドロシィはもう一度綾音に向かおうとするが、彩綾の放った弾丸がドロシィの心臓を撃ち抜くと、ドロシィはドサリと倒れた。
「良い勝負だった。楽しかった」
「できれば簒奪者になる前の貴女に会いたかったなあ。貴女は素直に素晴らしい剣士だと思うし」
綾音がそう言うと、ドロシィは笑顔を見せた。その顔はどこか寂しげにも見えた。
「買いかぶりすぎだ」
そう言うとドロシィは消えていった。ダンジョンは消え、山には青空が戻った。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功