シナリオ

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因習村テーマパーク『彩村』~カフェと秘密と

#√EDEN #√汎神解剖機関 #プレイング募集中 #全員採用の予定です #【2】でご参加いただいております #再送お願いします #進捗:2人分プロット

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●因習村カフェ『彩村』
 地方都市の山村は人口が減り寂れるばかりである。
 だが見方を変えれば、大自然の迫力ある滝、合掌造りの民家、井戸、今時珍しい電柱と電線、大昔の宣伝看板――などなど、零和の現在では決して触れることの叶わない『昭和レトロ』に満ちあふれている。
 そこにとある企業が目をつけた。
 村おこしと称して元の村の雰囲気は残したままで『因習村テーマパーク』をしつらえた。
 とはいえ、愉しめるのは二つだ。
『因習村になぞらえたメニューが味わえる古民家カフェ』
『泊まり客を、因習村的に殺人事件イベントに巻き込み|もてなす《・・・・》イベント』
 以上。

●カフェ
 若い女性二人がスマホを掲げて撮影会。
 パンケーキに刺さる棒からはぷらんぷらんと逆さづりの飴人形が三つ。
『これ割って食べろって、ウケるw ウチが殺しちゃえってこと?!』
『割るとこ動画とるじょー』
 パリンと割ったら、チョコとメープル、そしてイチゴソースがパンケーキに彩りを描く。
 些か悪趣味ではあるが、映えるとあってド田舎の山の中にも関わらず、けっこう繁盛しているようだ。

●因習村宿泊イベント
 2泊3日の殺人事件。チェックアウトの前の謎解きターイム!
『犯人は――老女まふゆ、あなたです!』
 ずびしっ! とドヤ顔で指さすのは宿泊客のお兄さんである。あと、背景の屏風の影で死んでる娘も宿泊客だ。
『……ッ憎かったのよ、浮気ばかりするアンタがぁあ!』
『■マント様のたーたーりーじゃー』
 と、因習村テーマパークのキャスト達が盛り上げる。事前打ち合わせ次第では、犯人役やモブすらやれる。
 自由度が高く、なにしろ他にはない『殺人事件ごっこイベント』は、高価な宿泊費であるにも関わらずジワジワ広がる口コミで予約が埋まっている。

●星詠みの話
 ――愉しいだけなら良かったのだけれども、と、比良坂・緋(歓測者・h05512)は頬に手をあて苦笑い。
「因習村宿泊イベントの方なのだけど、どうも行方不明者が出ているそうなの。延泊を希望してーとテーマパーク側は言っているそうだけれども……実は違うわ」
 詳細はわからない。
 ただこのまま放置すれば彼らは帰ってこない。更に被害者が出る前に、√能力者達に乗り込んでもらって調査し解決せよ、これが依頼の全貌である。
「調査とわからないように、潜入する方は『因習村の殺人事件ごっこのイベント』を全力で楽しんで頂戴な」
 如何にも調査に来たぞと言う奴は怪しまれるのでダメなのだ。
「そうそう、敵の目を逸らすために『因習村カフェ・彩』で歓談を楽しんでくれる方も募集中よ」
 こちらは因習村になぞらえたカフェメニューを楽しんでくれればOKだ。メニューはこちらと緋がみんなに渡したのは、古風な貸し漫画本めいたメニューブックだ(現地で販売してます、お取り寄せもできます)

【メニュー】
・滝の首つりチーズフォンデュホットサンド(目の前でチーズをかけてくれます)
・怪人■マントの二色カレー(まろやかホワイトとピリピリレッドのあい盛りカレーです)
・井戸逆さづりバンケーキ(逆さづり人形を割るとメープルシロップやチョコが溢れます)
・氷漬けアイスクリン(苺ソースを血のように散らした掌サイズの氷柱に人型アイスが閉じ込められてます)

・血の池ジュース
・底なし沼コーヒー
・監禁フレーバーティ
・迷いの樹海クリームソーダ

「ね、なんだかワクワクするわよねえ。楽しんできた感想、よければあたくしにも聞かせてね」
 しぇあも歓迎よと『√妖怪百鬼夜行』謹製のスマホを掲げて、緋は烏のように小首を傾げる。そうして笑顔で皆を送り出すのである。
これまでのお話

第2章 集団戦 『狂信者達』


POW 狂信の斧槍
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【狂信の斧槍】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【怪異への狂信により得た魔力】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
SPD 狂信の旗印
事前に招集しておいた12体の【狂信者達】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[狂信者達]全員の反応速度が半減する。
WIZ 狂信の炎
【教主】から承認が下りた場合のみ、現場に【魔力砲『信仰の炎』】が輸送される。発動には複数の√能力者が必要となる代わり、直線上の全員に「発動人数×2倍(最大18倍)」のダメージを与える。
イラスト すねいる
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●決戦前夜 ~敷島の憂鬱~
 【教主】東雲の|指示《ムチャブリ》に、末端信者の敷島を頭を抱えていた。
「ああ~もう! どうしよどうしよー! 役者達の洗脳って言ってもですねえ、ほぼほぼやってないんですけどぉ!?」
 そんなことよりもバズって大ヒットした『因習村カフェ彩』のあーれやこれやで大忙しだったのだ。それでも√能力者が紛れてると知り『殺人事件ごっこ』にも入り偵察した事を褒めて欲しい。
 『殺人事件ごっこ』で人殺しを辞さなかった役者は全て東雲が連れている。つまりは『狂信者達』という奴らだ。
「とりあえず、お芝居の最中にアレコレ理由をつけてスマホで洗脳するしかないですよね……」
 そうだ、と敷島は手をぽん!
「洞窟に捕まえといたのを手始めに使いましょうか」
『秘密を撮影しちゃった配信者』や『教団の存在に気づいた客』を数名捉えた。どう扱えばいいか困って睡眠薬を定期的に注射して寝かせておいただけだが。
 そう、敷島はうっかり入信しちゃっただけで実は悪事には慣れていない。催眠アプリも東雲から持たされた奴だ。
 元いた企画コンサル会社では干されてたけれど、入信してから提案した『因習村テーマパーク』がバズってしまった小市民に過ぎないのだ。
「とりあえず5人いたし、そいつらを洗脳してお出しすれば東雲様も『よし』って言ってくれる筈ですよね~」
 スキップスキップと『不帰の沼』に向かう敷島は知らない。死を偽って来た√能力者に寄って、既に捕まった者達が救出済であるということを――。

●【教主】笹川・東雲
 |笹川《ささがわ》・|東雲《しののめ》の両親はこの村の出身である。
 両親は田舎で『赤マント』を崇拝する他、因習に塗れた村を嫌っていつかが5歳になった所で出ていった。
 東雲には過度な期待をかけ、幼い頃から沢山の勉強を詰め込んだ。今風に言えば『教育虐待』というやつだ。
 更に不幸なにも東雲は詰め込めば余計に憶えられない類いの娘であった。すっかりと勉強嫌いになってしまった娘だが、家庭に逃げ場はない。両親の𠮟咤を浴びせられながら、歯を食いしばって大学にまで行った。
 辛い時、決まって思い出すのは祖父母が話してくれた『赤マント様』のことだ。
 ――曰わく、都会からいらした深い知恵を持つ御方。
 東雲は赤マントに憧れた。
 否、
 赤マントになりかわりたいと、願った。
 大学でははじめて親に逆らって考古学に進み、研究題材に選んだのは『村の因習』だ。
 なんだかんだで狡賢く、口も上手く、更には見目もよい東雲という女は、都市伝説の『赤マント』も取り込んで【赤マント降臨協会】という宗教を打ち立てた。
 ――そして、漸く明日『赤マント』の召喚が、叶う。
『私が赤マントとなる――フフ、パパとママはどんな顔をするかしらね? 忌嫌った村の因習そのものの『知恵と類い稀ぬ力』をつけた私を前にして』
 父と母はマントの色をなんて答えるのだろう? ああ、その答えの通りにくびり殺してやれるのが今から楽しみで仕方がない。
 信者どもも、村人も、浮かれた客も……そして√能力者も、全て私が躙り潰してやる。

●√能力者のムーブ
 さて、√能力者達は情報共有をしっかり済ませた。
 星詠みで出た『帰ってこない人々』は洞穴に囚われていた。睡眠薬の投与で意識は戻らず。早急に医療の手に委ねるべしと判断し村より連れ出した。
 一部メンバーは村に残り、敷島や東雲の動きに目を光らせる。
 捉えた5人が消えた為、敷島はパニック。夜の間に友好な手は打てなかった。明けて次の日も、芝居に混ざり目を光らせておけば手出し出来ぬだろう。
 一方【教主】東雲をはじめとした選りすぐりの『教団員』達は、儀式を進めるようだ。もう既に『赤マント』召喚は確定している。儀式は東雲達が『赤マント』を支配下に置き、この国を猛威を振う狙いで行われるようだ。それはなんとしても阻止せねばならない。
 囚われたフリをしたことで儀式の場もわかっている。

*********************
【マスターコメント】
 2章目のご案内です。引き続きの方、新たに飛び込んでくださる方、どなた様も大歓迎でございます

>募集期間
 現時点より~27日(火)の夜23:59まで
※人数次第で再送をお願いすることになりそうです

>できること
1.因習村で被害者や探偵などになりきって遊ぶ(自動的に役者を守れます)
 1章目の2とほぼ同じです。詳しくはそちらをご参照ください
『殺人事件ごっこ』を楽しんでいただければ、敷島は手が出せないので自動的守れます
 設定は1章目からの続きでも、新しいのでもなんでも良いです
 MSが好きにしてよいなら、適当に色々とキーワードをつめこんでのお任せもどうぞ

※こちらの選択肢に誰も来なかった場合でも、2で『狂信者』を倒せれば一般人役者から死亡者は出ません
※敷島も一般人です。彼女は今回の戦いで赤マントを叩き帰せば教団を抜けることでしょう

2.『狂信者達』と戦う
【教主】東雲が率いる狂信者達と戦い倒します

※こちらの選択肢に誰も来なかった場合は 、3章目に『赤マント』が笹川東雲を取り込んだ形での戦闘となります
 笹川東雲の認識は『赤マント』に食われきり、目覚めぬ肉体が残ることになります
※2の参加者が来た時点でタグでお知らせします

以上です
皆様のプレイングをお待ちしております!
ルスラン・ドラグノフ
【紅蒼】
【1】
妹はリューダ呼び
色々お任せ

探偵とその助手で役者を守る
僕?無謀で行き当たりばったりな自称名探偵をサポートする助手かな
始まる前から帰りたいよ
リュー…じゃない、先生!証拠を探すために祠をぶち壊すのはやめて下さい!!
あと怪しげな屋敷に無断で侵入しようとするのもやめて下さい、それは不法侵入になります!
あ、入っちゃった…
ぎゃー!?そんな誰のかわからない血を舐めるなんて!!腹を壊したらどうするんだ!
ちょちょちょ!それは尋問じゃなくて拷問ー!!
嘘の自供をさせるな!
僕は六法全書を読んだことがないけどそれは書いてないと思うぞ?

これって一件落着になるのか?なんかツッコミしかしてなかったな、僕…
リュドミーラ・ドラグノフ
【1】
【紅蒼】2名
兄さま
おまかせ他キャラ絡みOK

ふふふ名探偵に登場してほしいってことね!まかせなさい!
祠は今のうちに打て、って諺にもあるじゃない?
おばかさん!探偵は警察じゃないから令状はないの!さあ行くわよ!
ちゃんと玄関から入るわよ!ごめんくださーい!
事件があったのはここね!この赤いのは!ぺろっ!血ね!
トマトじゃないわよ?
容疑者はあなたたちね!あたし吸血鬼だから手加減できなかったらごめんなさい!
兄さま、端の人から爪を剥いで行くってどうかしら?
えー?減るもんじゃないし?
わかったわ犯人はあなたね!犯人は左利きって六法全書にも書いてあるわ!
無事解決ね!冴わたる推理だったわ!


 ルスラン・ドラグノフ(лезгинка・h05808)は、仲間からの伝達内容を噛み砕き、|リュドミーラ・ドラグノフ《 *𝄞•‪- ̀𖤐 d i -v ᵃ 𖤐´-*𝄞•》(Людмила Драгунова.・h02800)へ懇々と説明する。
「……とね、村人をはじめとした役者の全てが教団員じゃないんだよ。僕達は彼らをうまく守らないといけないんだ、リューダ、わかった?」
 祠で紙垂れがシャラリシャラリと音をたてるのを背景に妹は鷹揚に頷いた。
「わかったわ、兄さま」
 あ、これわかってない顔だ。
 ルスラン、長年の兄の経験から悟った。が、止めるとややこしいことになるのはもーっと知っている。
「ふふふ、名探偵に登場してほしいってことね! まかせなさい!」
 リュドミーラは切りそろえた艶髪をぴっと指ではらう。
『祠をどうなっとんか見んとなぁ』
『んだんだぁ!』
 するとどうだ、なんと都合のいいことに事件が向こうからやってきたではないか。
「安心なさい、子羊たち。この名探偵リュドミーラが居る限り迷宮入りは許されないのよ!」
 さて、と、そこらに転がる石をカジュアルに持ちあげてリュドミーラは振りかぶった。
『え、なにすんの?』
 素に戻る役者A。
「祠は今のうちに打て、って諺にもあるじゃない? いくわよぉ、せーのっ!」
『やめろ、祠を壊すだなんて! 外の者にはわからんだろうがあれは赤マ……』
 キレッキレの滑り込みでリュドミーラに襲いかかる村人C。
(「なるほどね、彼が教団員か」)
 冷静に把握したルスランはさりげなく進み出て村人Cを阻んだ。
「リュー……じゃない、先生! 証拠を探すために祠をぶち壊すのはやめて下さい!!」
「これは重要な証拠を見つける捜査よ」
 妹さんは阿吽の呼吸で返す、流石の演技力である。
「村人の顔を見る限り祠を壊しても出て来ませんよ!」
 ……演技、だよね?
 ルスランの双眸にそう窺われ、妹は残念そうに石を手放した。
「仕方ないわねえ……殺害現場はどこなの?」
 村人のひとりがそっと二人を指さした。
 いやだって、祠に|探偵と助手《お客さん》来てるって言うし、麗しき兄妹を見立て殺人にって定番中の定番ではないか。
「わかったわ! あの格式ぶってるお屋敷ね!」
 リュドミーラは先日仲間達がおいしい殺人事件を演じた屋敷へ闊歩。既に玄関ドアに指をかけている。
「怪しげな屋敷に無断で侵入しようとするのもやめて下さい、それは不法侵入になります!」
「ちゃんと玄関から入るわよ! ごめんくださーい!」
 がらがらがら。
「あ、入っちゃった……」
 実は素早く鍵を外したのはこのルスランです。そして後ろの目があるかの如く、教団員をしっかりと監視しております。
 周囲の村人役が「あの家の仕込みは終わってたっけ?」と素に戻りヒソヒソする中で、教団員だけは拳に握り肩を震わせている。
『貴様ら、ここであの男を見張ってろ……ッて、いないー?!』
 なお、ルスランも既に室内に侵入済である。

「事件があったのはここね!」
 縁側でリュドミーラはなにかが拭われた痕跡を発見! 躊躇わず指をつけて滑らせる。
「この赤いのは! ……ぺろっ! 血ね!」
「ぎゃー!? そんな誰のかわからない血を舐めるなんて!! 腹を壊したらどうするんだ!」
「トマトじゃないわよ?」
『……知ってしまったな』
 小首傾げる探偵の目の前にエモノが現れる、即ち教団員の村人Cとついてきた村人軍団だ。
「容疑者はあなたたちね!」
 容疑者というか今自白した気がするが、助手の嗜みとしては黙っておこう。
「兄さま、端の人から爪を剥いで行くってどうかしら?」
 ざわっざわっざわっ。
 リュドミーラから吸血鬼の本気を気取った者から恐怖が伝播していく。
「ちょちょちょ! それは尋問じゃなくて拷問ー!!」
「えー? 減るもんじゃないし? まぁいいわ、もうわかっちゃったから」
 ぷっと頬を膨らませるリュドミーラは、ずびしっ! と村人Cを指さした。
「犯人はあなたね! 犯人は左利きって六法全書にも書いてあるわ!」
「嘘の自供をさせるな! 僕は六法全書を読んだことがないけどそれは書いてないと思うぞ?」
 ルスランは妹の暴虐から村人役を救う素振りで惹き寄せて、さりげなーく生命力を吸収する。勿論、気絶する程度に頂戴するだけ、1日も寝てれば復活する安心設計だ。その頃には全て解決している筈。
『……あぅぅ』
 ぱたり。
 倒れる教団員を前に、リュドミーラはしたり顔で頷く。
「やはりね。六法全書は嘘をつかないわ。彼が犯人だったのよ」
 いや、今の流れだとルスランが犯人にしか見えないのだが。
 しかし他の村人達はんだんだと頷きあっている――お客さんの探偵役が満足しているのならばそれが正義だ。
「無事解決ね! 冴わたる推理だったわ! さすがはあたし!」
 どやどやどやぁ! と胸を張る。
「これって一件落着になるのか? なんかツッコミしかしてなかったな、僕……」
 いやいや、ルスランは村人役を守りきりましたよ、√能力者仕事した!
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功