9
Psycho
いやに寒いなと感じたのです。
本日の最高気温は30℃であるはずでした――実際そうだったのです、お日様は今日も元気な頑張り屋さん、たくさん照るお陰様で実に良好な空模様。あんまりに頑張り屋だというので気温があまりに上昇、真夏もかくやという気温気候。本当に5月だろうかと疑いたくなる程なのです、誰かお天道様にクレームをつけてあげて。
しかし寒空だったのです。
この男にとっては。
「……分かっているさ」
心の|そこ《・・》、青一つ見えない曇り空。
雪が降っているみたいに、ひもじいのです。
「それが出来なければ、俺のAnkerは死ぬんだろう?」
震わせたくても身を震わせられず。
震えるとしたら仮初の|殺意《かめん》くらい。
「そんなに鳴らさなくても、やってみせるとも」
嗚呼もう一つ、震えていたのでしたか|Alerm《めいれい》が。先程から強制させるように訴えるものだから煩くて堪らない。
だから|寒い《・・》のです。|冷たい《・・・》のです。こんな日は、あたたかなところに入らないとやってられないので。
心を押し殺して、ふと目に入った喫茶店を見たのです。
古ぼけて、優しげな、ひだまりのような場所。
「一つ『欠けて落ちた』者に言い訳はない」
見る度に思うのです、あたたかいな。
聞く度に思うのです、ほんとうにさむいな。
相反しすぎて、聞き流しすぎて。
「赦されざる悪を、全うしよう」
かっ開く第三の目。
――あたまがおかしくなりそうだ。
東京都池袋区某所、賑やかな街からちょっと外れて、近くに小学校なり高等学校なりがあるような住宅街。
そこにあったものです、当の喫茶店は。今日はどうしてか、お客様がとても多くて。何も知らない人からちょっと訳ありな人まで、
明かされぬままに寛ぐ皆々様。
「とてもいい場所だろ」
さて|√能力者たち《あなたがた》、声の方に注目するのです。
「コーヒーが美味しくて、チーズケーキも美味い。程々な音量の賑わいがあるから、思いっきり休んでも許される」
――なにより、ちょっとばかりうたた寝すると気持ち良いんだよなあ……。
欠伸に背伸び、よろしくない素行の予感。眠たげに目を擦って、琥珀が見えたらそれが。
「でもそんな時間無いよって顔してるよな。わかるよ……自分のAnkerを狙われるっていうのは、」
気持ちが良くないよな――星詠みの合図。
「俺は坂本・伴。あんたたちの手助けに来た――そう、サイコブレイドを退ける手伝い。その星を詠んでる」
彼自身が動くことは叶わないのです。然し乍ら、
「サイコブレイドはこの喫茶店でAnkerをひたすらに壊そうとしてる。そう、あんたたちの。気が遠くなるほど迷ったみたいで、その全てにあっという間に辿り着く判別力もある」
幾つか、光明があったものです。
「でも、悲しそうな眼をしてた。あんまりに、悲しい、自分の望みを押し殺した眼だ」
だからもしかしたら、と紡ぐ程には、相応の訳を向こう側は持っていたものだから。
あまりにも冷たいものだから――だから。
「だからここではまず退ける。それを繰り返して、いつかは彼を止める――そんな結末が叶うのが、いいだろ?」
ともあれ、空白は埋めなくてはなりません。
「まずは時間を待とう。大丈夫、いつも通り、側にいてやれば良いんだ。俺も見守ってる」
誰もが居場所を、失わないように。
永く|失意《さむぞら》の下に迷わないように。
これまでのお話
マスターより

お世話になっております、川内主将です。
さて、Ankerを狙う存在が現れたようです。全3章構成。
「あなたのAnkerが狙われる事もできます! Ankerをシナリオに参加させてください」とのことでした――ここでは私からも全編に於いてそれを推奨させていただきます。
第1章では緩やかに各々の日常を楽しみましょう。後は流れで――襲い来る者を退けてください。
また、第1章のみ本シナリオの星詠みとなります坂本・伴(h01713)の同行が可能です。何かありましたらプレイングに🖐️を入れていただけると反応します(触れない場合はリプレイに出てくることはありません)。
以上、よろしくお願いいたします。
19
第1章 日常 『レトロな喫茶店』

POW
食事や飲み物を楽しむ。珈琲やクリームソーダを飲んだり、ナポリタンやハヤシライスを食べたり。
SPD
マスターや他のお客と談笑する。
WIZ
のんびりと読書したり情報収集したりする。
√EDEN 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
さん、さん。
太陽が、まっ燦々。
外がそんなでしたが、中は存外。
「いらっしゃいませ」
快適なものでした――きっちりとしたクリーム色の制服、緑色のエプロンで着飾って、店員たちが切り盛りするものです。
その内の一人、黒髪ポニーテールが印象的な|女子《おなご》が、穏やかに朗らかに、言葉を紡ぐのです。胸元に、『|槙野《まきの》』の名札。
「当店ではコーヒーにクリームソーダをはじめ、様々な飲み物や食べ物を提供しております」
付け加えるものです――世界が広がるのです。彩られるのです。ひだまり、鮮やかにも照らされるようで。感じるでしょうかこの空気、本当に誰でも、受け入れてしまう温度の調整方法。
「本日のおすすめは、ひだまりパンケーキとなっております」
聞けば2枚のパンケーキに生クリームをたっぷり挟み込んで、お日様を模したあっさり風味のオレンジゼリーにひんやりオレンジソースをかけたものであるから。
おすすめのお話にも、花が咲きそうではありませんか……さあ、席について。
「ご注文決まりましたら、お伺い致します」

行動:POW
アドリブ歓迎
同行希望:Ankerである弟のプロキオン(h03159)
プロキオンのことは「ロキ」という愛称で呼んでいます。
プロキオンと一緒に買い出しの帰りに、休憩として目についた喫茶店に寄っています。
甘党のシリウスは、チーズケーキとおすすめのひだまりパンケーキを散々迷った末、ひだまりパンケーキとコーヒーを注文。コーヒーに砂糖は入れます。
注文した後、シリウスは弟に最近行った別√の甘味について語ります。
料理が届いたら、パンケーキのふわふわ感とオレンジソースの味満足し、にっこり。
そのあとも弟と談笑しながらたのしいひとときを楽しく過ごします。

行動:POW
アドリブ歓迎
同行希望:自分をAnkerにしている兄シリウス (h03123)
シリウスに「ロキ」と呼ばれています
シリウスと一緒に買い出しの帰りに、休憩として目についた喫茶店に寄っています。
テーブルにつき、チーズケーキとブラックコーヒーを注文します。
ひだまりパンケーキを注文する兄に「吸血鬼なのにひだまり…」って兄に軽い冗談でツッコミをいれるかもしれません。
注文したあと、シリウスの最近行った別√の甘味トークに楽しそうに耳を傾けています。
料理が届いて、チーズケーキの甘さとブラックコーヒーのバランスが良さに驚く。とてもおいしい。
そのあとも兄と談笑しながらたのしいひとときを過ごします。
彼らの目にも留まるのです。
ちょうど買い出しの帰りだったものでして、折角だし寄って行かないか、と。
まるで陽だまりのように、暖かな雰囲気の其処。
「色々な品があるのだな」
「そうだね。コーヒーとチーズケーキが美味しい、とのことだった」
席に着いてメニューを眺めるローゼンハイム兄弟、悩み方はそれぞれなのです。
「じゃあ僕は、チーズケーキとブラックコーヒーを」
あまり時間をかけずに希望を定める弟と。
「ふむ、そうだな……どれにしてみようか……」
いっぱい迷って、迷っちゃう兄。
同じ甘味でもこんなにも迷ってしまうのだから、お勧めとは罪なものなのです。
「そうだ、この、ひだまりパンケーキというものを」
面白い名前ではあるものです。プロキオンがくすりと冗談めいて笑っている――
「吸血鬼なのにひだまり……」
コーヒーのお砂糖は如何致しますか、と問われては砂糖をお願いしたい、とも付け加えるシリウス。
「かしこまりました」
そう言って槙野が駆けていけば……思い出すのです、シリウス。
錬金騎士として迷い行く、|世界の数々《パッチワーク》。
「甘い物、といえば……ロキ。この前、√ドラゴンファンタジー、というところに行ったのだ」
そこで甘味を探してみれば、実に多くの幻想的な甘味が見つかったというものです。聞けば、宝石みたいな見た目の砂糖菓子があったりだとか……世界が広がる、聞かせて語ればロキの中でも想像が膨らむというものです。
「その前にも、その√の夜会というところには行ったのだが……その際は、スイーツを食べ損ねてしまってな」
花の似合うダンスホールを垣間見るのです、脳裏。ミニショートケーキがどんなに美味しそうなことであったのでしょう。
「……刺激的な旅だったみたいだね」
繋ぐのです、思い出で。
「でも今なら、存分に味わえるよ」
その通りに聞こえる「お待たせいたしました」の声、見てみればそこには、望んだ|色彩《スイーツ》の運ばれてくることです。
目にしただけでも、美味しそうだと確信できるのです。
「……いただきます」
そう言ってロキ、フォークで丁寧にチーズケーキの一欠片、口に運んでみるのです。大変に伝わる、まろやかな味わい。甘くて、甘くて。
続けてブラックコーヒーを飲んでみるならば。
「うん、美味しい」
調和なのです。
楽園と呼ぶに相応しい、完成されたバランス。甘いと苦いを飲み込んで、驚きの発見を掴み取るのです。
星のような名を戴く銀髪、緩む口許。
「本当か。なら、俺も」
改めて見てみるのです、ひだまりパンケーキ。聞いた通りの話に違わぬお日様具合、パンケーキの質感も視覚に訴えてくるふわふわ感、オレンジソースとオレンジゼリーが宝石めいて美しい色合いだというのだから、食欲が一気に唆られるのも仕方が無い。遠慮が要らないのです。しっかりと切り分けて、食べるのです。口に入れたのなら……。
「んん、確かに。とても美味しい。これが太陽の味なのか」
ともすれば実に幻想的なものです、楽園でしか味わえないこの世界。外の気温は最早今気にするべくもなかったというので、一口、一口と食べ進める度にその親和性ととびきりの甘さを噛み締めるのです。ロキはふふ、なんて笑っていたけれど――太陽を喰らう吸血鬼という構図、あまりに微笑ましくて。
もちろんコーヒーだって忘れずに……一口頂いては、これまたバランスの効いた味であることです。ブラックとは違うけれど、入った砂糖が、コーヒーの苦さに隠れた美味しさを助けてくれるのだから、まことに素晴らしいものであるのです。
「ロキ。これ、すごく食べやすいぞ」
「そうみたいだ。本当に美味しいね」
はてさて、幾らか食べ進めてもみれば、やはり気になるのは。
兄弟が味わう甘味の味。
「……ロキ、そちらのチーズケーキも、食べてみたい」
「そうだね。一口――ひだまりパンケーキが、どんな味か」
気になるこそ、さらに互いに一口、今度は違うケーキを食べてみて。
嗚呼心打たれるのです、何度でも食べたくなる滑らかで、まろやかな――、
嗚呼再度驚くのです、日向に照らされ癒されるような食感の柔らかさ、オレンジソースの味わいが実現せし、心温まるような美味しさ。
「「美味しい」」
声が重なりもすれば、二人してにこ、となるのです。
星の名を戴く、護り護られし兄弟。
「これでロキも、太陽を喰らう吸血鬼だ」
「あははっ」
続いて行く、二人の語らい。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

バイトの臨時収入入ったし、
たまには、ラディール君にも
奢りましょうか。
モデル先雑誌にも載ってた有名なお店で。
パンケーキが名物で絶品みたい、ちょうど良さそうです。
食事を外見上は、楽しむ姉弟を演じます。
『そもそも純粋に食事を出来るだけ堪能したいのと、アンカー狙う非道極悪なサイコブレイドを、劣りになり釣り野武士作戦で一網打尽に撃退することですからね。』
魔力感知でそれらしい怪しい叔父さんが近くの席にいないか警戒もします。
もし相席を申しでたら、『禁煙席だし家族水入らずでいたいのでお断りします。』
ルート能力の使用を他のアンカーが
負傷も防ぐ備え。
彼は目立つ、フード付きカジュアルパーカーと
マスクで変装させます。

サティーからこれはデートのお誘いかな、素直に嬉しいね、
じゃ提案どおり万全準備変装で行こうか。
姉弟関係演じるか、まあ僕達の周囲からの見た目を考えたら妥当なんじゃないかな。
『とても暑い日射しの中、外出は大変だけど、お店店内は空調で涼しいと思いたいしね、邪悪な思想を持つサイコブレイド叔父さんは、頬っておけないしね』
天使スマイルで。
何心配はしてないさ、サティーが常に側で守ってくれるならね。
パンケーキ、トラブル発生前に堪能したいな。
(アドリブ歓迎です。)
ちょうどサティー・リドナーに臨時の収入が入ったものでして。
「デートのお誘いかな」
あまりにも感情隠さず素直に嬉しくなるものだからウッキウキだというのです前世の恋人さん。
二度繰り返せ――ラディール・メイソン・らでぃーる・めいそん。
「偶にはラディール君にも奢りたいと思いまして。行き先があれなんです」
漸く見つけたのです、陽だまりのような喫茶店。
「モデル先雑誌にも載ってた有名なお店で。パンケーキが名物で絶品みたい。ちょうど良さそうでしょう?」
それを勿論のこと受け入れるラディール。ですから直ぐにやることが定まったのです。
店内はやはり過ごしやすいものでした。
誰も彼もがお話に花を咲かせ、或いは一人でいる者はノートパソコンなんぞに睨めっこをしてコーヒーを戴いていたのです。
「涼しくてとても過ごしやすい。とても暑い日射しの中は、中々外出が大変だったし、ね」
「そうですね。本当にここは――、」
槙野という女が注文を尋ねては、二人してひだまりパンケーキを注文したものです。本日のおすすめ、人々も気に入ってくれているらしく。店員が接客に駆けていった後には、そう。
『さて』
『ああ』
ちゃんとやるべきこともやらないと――仕事の時間。
『そもそもここでの私たちの目的は、純粋に食事を出来るだけ堪能したいのと、アンカー狙う非道極悪なサイコブレイドを、劣りになり釣り野武士作戦で一網打尽に撃退することですからね』
実際にほら――そう促すのです、見るのです、今の姿。サティーはそれ程に目立つような外見ではなかったものでした、赤髪、左前髪辺りに一房走る白、青い瞳がまことに別嬪さん。
ところでラディールが天使なのです。
『ラディール君は目立つ。外見を取り繕って顔を隠して、サイコブレイドに先手を打たれないようにすることが必要だったんです』
それはそれとしてカジュアルパーカーが非常に似合う男。フードを被ってみれば本当に佇まいがカッコよくて良いことだし――マスクをも着けたならば不審性は若干……こう、増すものではあるのですが。
『だから姉弟関係を演じると』
『そう。実際に今、当のサイコブレイドは……』
巡らせるのです。
こっそりと、確認するように探るのです。誰も傷付けられないように、傷付かないように。
しかし、近くにそのような男がいるかと言われると。
『……今は、いないようですが』
サイコブレイドは検出されませんでした。
相席なんぞ申し込まれでもしたらと、その時はきちっとした理由も用意していたものです――『禁煙席だし家族水入らずでいたいのでお断りします』と。
『来た時に、しっかりと迎え撃つ。それが良いのかもね』
この段階で来ないのではいつ来るのか、といった具合。
『……楽観的ですね』
『うん。何心配はしてないさ、サティーが常に側で守ってくれるならね』
天使の微笑みが照らすというのです、サティーを。齢12の少年が見せてくれる神話性。
『それに。邪悪な思想を持つサイコブレイド叔父さんは放っておけないしね』
『……そうですね』
親和性は、実に良好そう。
そう話していると、槙野という|女子《おなご》が運んでくるのです――ひだまりパンケーキ。なるほど実に太陽めいている、段の間にいっぱいこれでもかと詰められた生クリーム、食べてほしいと誘っているようではありませんか。パンケーキの真ん中にちょこんと乗ったオレンジゼリー、宝石めいてたまらない、
「ふふっ。美味しそうだね、“お姉ちゃん”」
「――」
あまりに天使めいている――マスク越しでも伝わる、善なる無私の心があるのです。
「――そうですね、ラディール君」
お姉さんらしく微笑んでみたものですが、存外彼の笑顔があまりにも眩しくて。
世界が動く。動かすのです。
忘れようとする力。
世界動かせば、他のAnkerも、|√能力者《みかた》も。傷なぞ直ぐに忘れ去るようになるのです。何も知らぬ、満たされて居る者たちだって。
誰一人、傷つくことなど、あり得ない。
試しに一口、二人して丁寧に食べてみるのです。
ひだまり齎す太陽にも似た味わい。
一瞬で生クリームの味わいと、噛み締めるふわふわ食感、オレンジ色の魔法――全てが全て口当たりも良く、本当にお日柄。
二人して、声を弾ませ美味しさを実感したものです。
何度でも食べたくなって、その度に目の前の護るべきものを護らねばと感じて。
二人して今は、平穏に揺蕩う姉弟さんたち。
幾許か後には、心に秘めし羅針盤の示す通りに。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

私のAnkerが狙われていると聞いたけど…まさかレイナス姉(h04490)がいる?
でも√能力者ではないはず、よね?
取り合えず喫茶店の中に入ってみましょう。
『…公爵、あそこに如何にも場違い感強いコスプレ女…コホン、一人優雅な雰囲気を放つ見知った方女性がいますね。』
れ、レイナス姉!?何でレイナス姉が√EDENに!?
『おそらく迷い込んだとしか考えられないでしょう。』
とにかく、レイナス姉と相席させてもらうように店員さんにお願いさせてもらうわ。
挨拶はするけど…しばらく自分達の√に戻れてないから気まずいわね。
…久しぶりね、レイナス姉、元気?
『ご無沙汰しております、女王陛下。』
取り合えず私も何か頼むわ。

ち、また何処かの異世界に紛れ込んだのか?
この世界は特に奇異の目で見られやすい世界だな。
コスプレ?写真?何を言ってやがるんだこいつら…。
とにかく俺は何処かに…ん、何か良い匂いがするな。
ここか、喫茶店?
ち、背に腹は代えられねえ。
気が付いたら持ってたコインがあるし何とかなるだろう。
あんた、給仕さんか?
ここのおすすめの料理と飲み物をもらう事は出来るか?
お、美味いな、このパンケーキっての?
ん、この俺の名前を呼びやがる聞き覚えのある声は…。
お前、アリエル(h00868)か?
それにそっちのはティターニアか。
お前ら、国の事ほっぽいて何処ほっつき歩いてやがんだ?
まあいい、ここで会えたのも何かの縁なんだろうな。
聞きつけたのです語られし|sign《みらい》。
「まさかレイナス姉がいる?」
その上でよく考えてもみたのです――√能力者ではないはず、よね?
探してもみれば、あったあった、件の陽だまりのような喫茶店。
それにしても今日は気温が少し高いなとも思えて……片赤翼の若き女公爵。
地位に縛られることなくやってきてみれば、見つけた見つけた、
『……公爵』
ドローンリーダー機の中の|AI《おなご》のお陰様。
『あそこに如何にも場違い感強いコスプレ女…コホン、一人優雅な雰囲気を放つ見知った方女性がいますね』
今日は一段と|辛辣《ていねい》ですね。じゃなくて、
「れ、レイナス姉!?」
驚きもひとしお、というもの。
苛烈な若き女王の御姿を刮目するのです。
「……ち、また何処かの異世界に紛れ込んだのか?」
舌打ちも零れようというもの、機械と魔法の融合した文明をよーく知っているから、育ってきているからこそ楽園の真新しさに不思議を抱かずにはいられぬものです。ファンタジー世界の漫画に出てきそうな超絶美人の――、
「ねえあれ見て。すごいセクシーな服装だね」
「ハイクオリティコスプレですかね?」
「いいなあ、顔が良いコスプレイヤーさん」
コスプレイヤー、というのが現地人の判断であるからして。
「何を言ってやがるんだこいつら……」
ともすれば奇異な目で見られているものでして――全く奇妙な世界だこと。
そんなこんなで良い匂いに誘われ、喫茶店に来てみても先の反応の通り。おまけにお腹からはくうと鳴るしで……舌打つ今日。いらっしゃいませと槙野が声をかけたなら、背に腹は代えられねえということで応えるのが女王の責務(?)でして。
「あんた、給仕さんか?」
――ここのおすすめの料理と飲み物をもらう事は出来るか?
かしこまりましたと駆けて行く店員、手で女王が弄ぶコイン……いつ持ってたかも知らぬ代物ではありましたが、ともすれば味わうことが叶うはずと時を待ち、……ひだまりパンケーキに、砂糖の入ったコーヒーのご到着。
これまた目新しくその目に映ったものです、見るだけで特にふわふわだし、二段重なるそれの間、生クリームがたくさん詰まって、おまけに|御日様の証《オレンジゼリー》とオレンジソースの共鳴が視覚に訴えてくるのは食べてみたいと思うその望み……、
一口運んでみれば、お眼鏡に叶うかどうか。
「お、美味いな、このパンケーキっての?」
大変に、満足いただけた様子。悪くないもんだ、と思えて。
そこにアリエル・スチュアート。
「何でレイナス姉が√EDENに!?」
驚きの声にレイナスが顔を向ける、
「お前、アリエル(h00868)か? それにそっちのはティターニアか」
何も知らぬ者どもまでもが御注目。二人揃って顔が良くて、みんな静かに興味津々。アリエルも「あっ、」となってしまうのです。Volume.
『おそらく迷い込んだとしか考えられないでしょう』
「だろうな。特に奇異の目が多いと思ったんだ」
絵本でも見ているようだったのです、アリエルたちの話す様子だけで、物語の世界に入ってしまったような体験だったのでしょう、楽園の方々。外が暑くて中が快適なのがさらに拍車をかける――遠い国の会談。
「というかお前ら、国の事ほっぽいて何処ほっつき歩いてやがんだ?」
「レイナス姉が狙われてると、そう聞いたの」
――なるほどね、と。続き行く、
嗚呼失礼、現実じゃ|別国の民《店員槙野》がお待ちで。
「お席の方は、如何致しましょう」
微笑ましく見てらっしゃって。
「えっと、相席でお願いするわね」
とりあえずと進めていく|時間《ページ》――Have your seat.
「……久しぶりね、レイナス姉、元気?」
『ご無沙汰しております、女王陛下』
挨拶を結べば手を軽く上げて返ってくる礼、
……些か続かぬその次。気まずいのです。
「まあいい、」
しかし解きほぐしてあげれば宜しいのです。
「ここで会えたのも何かの縁なんだろうな。なら、」
お茶会――とはまた違うのだろうけど――と洒落込もうじゃねえか。
「……そうね」
自らの√に戻れていなくとも、絆が薄まるわけでもないのです。公爵と女王、心ここにあるならば極上の絆。とりあえず、私も何か頼むわ――なんて言って、アリエルもおすすめと甘めの飲み物を頼んでみたものです。
勿論、ふわっふわのパンケーキの味さえもが、極上なものでして。
二人一緒に、陽だまりのような空間を楽しめたのだとか。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

※アドリブ・連携歓迎
※大学の友人との待ち合わせに喫茶店を利用しています
約束の時間までまだ結構あるな……小腹も空いたし何か軽いものを食べようかな。
ひだまりパンケーキ?美味しそう〜。じゃあ、僕はそれで。あと、食前にコーヒーください。ミルクと砂糖ありで。
頼んだものが来るまで、今度オンのゲーム仲間と行く高難度クエストの下調べでもしようかな。
ええと、ボスはバッドステータスのばら撒きが多くて、一撃のダメージもでかいと。ヒーラーさんの負担やばそう。僕アタッカーメインだけど、少しは治療スキル積んどいた方がいいなあ。装備も新しく作ろう。
実際のゲームプレイも楽しいけど、こういう事前に対策立てる時間も楽しいよね〜。
スマートフォンのロック画面をチラッと見ていたものです、葦原・ヒロト。
(約束の時間までまだ結構あるな……)
小腹が空いて仕方ないというので、この陽だまり香る喫茶店の一席を頂いて満たそうとしているのです。お勧めを示されご注文をお伺いされては、
「ひだまりパンケーキ? 美味しそう〜」
そう目を輝かせ決めるのです――じゃあ、僕はそれで。と、続くは甘いに合わせる苦さのバランス。
「あと、食前にコーヒーください。ミルクと砂糖ありで」
かしこまりましたと駆けていく槙野の後ろ姿を見て、それから漸く、ロックのパスワードを解いていくものです。パスコードタイプにしろ御注文にしろ、まるでゲームの難易度じみていてメリハリがあって。
その実、|楽園の有り様《せかいのしんじつ》など何も知らず。
開くブラウザアプリ、たたたと刻む指のリズム。まるで世界を操る創造者が如く指が動いていく、入力して繋げた先がゲームの攻略ウェブサイト。タイトルを何というのだったか、
「お。これが件のボスだね〜」
高難度クエストの充実性が飛び抜けて高いものです。噛み応え抜群、だからゲーム仲間も揃って噛み締める。今度挑戦してみるのです彼らと、
「ええと、ボスはバッドステータスのばら撒きが多くて、」
攻撃力マシマシ。一撃一撃が重いらしく、ガードして凌ぐのみでは崩されるようなインパクト。頭で理解しました、ヒーラーの負担やばそう。得意な仲間がいたものですが、彼の回復量を考えたら多少は自己回復スキルがあれば苦労はしないだろう、じゃあ装備はどうだ、時間経過での回復なりジャストガード成功時のHP回復発生なり――、
「お待たせ致しました」
と、悩み悩む者をも照らす太陽が如き甘味。二段積み重なる段の間の生クリームがたくさん詰まっているのを見れば、自ずと食欲が勝っていく。
食べてみて、酸いも甘いも――ほら、とびっきりに蕩ける有り様。
「ん〜。美味しい〜」
ゲーム経験でさえそう噛み分けて来たのですから、オレンジソースの絡んだ温かなアクセントもよーく染み渡るでしょう。知っていたのです、実際のゲームプレイに、事前の対策立てる時間も楽しいよね、と。それを助けてくれるこの時間。
「ひと休みする時間も、もっと。楽しいよね〜」
You got some EXP.
🔵🔵🔵 大成功

【アドリブOK】
Ankerの天神・まりか(h02429)といっしょに参加。
「お母さんがこの世界に飛ばされてきちゃったみたい…助けなきゃ…」
間の悪いことに母はAnker抹殺を目論む敵が襲撃しそうな場所に迷い込んでしまったようだ。
このままではいけない。どうにか母を保護しないと。
(…お母さんはヒーローで強いんだけど…√能力者相手だと流石に…)
「お母さん!」
珠音は急いで喫茶店に入ると…
母はすでにのんびりとパンケーキを食べていた。
ついでにコーヒーをごくごくと…
「…お母さん、元気そうで良かったけど…大丈夫?その…」
母親は特に気にすることもなく堂々と振る舞っていた。

【アドリブOK】
娘である天神・珠音(h00438)といっしょに参加。
「…あれぇ?どこだここ」
まりかは頭を掻きながらあたりを見回していた。
諸事情あってヒーロースーツのまま暮らしている彼女。
身に覚えのない場所に飛ばされても気にすることなくあちこちを歩き…
一つの喫茶店に入った。
「まぁいっか。ここは日本!でもって飯を食える場所がある!それで良し!」
喫茶店に入ったまりかは問題なさそうに注文をした。
そしてのんびりしていると…そこに娘が慌てた様子で入ってきた。
「…おお、珠音!お前も食うか?」
まりかは娘に心配されていたことを知らない。
…狙われているかもしれないという理由で。
「……あれぇ?」
頭を掻いてきょろきょろ、全く知らぬ世界の景色。
「どこだここ」
ようこそ此処は楽園です。
天神・まりかが迷い込む|運命《さだめ》。
また賑わいましたよ、店内。
「わあ、こっちはヒーローのコスプレ!」
「最近のレイヤーさん、すごく綺麗な人が多いよね〜」
「お写真一枚お願いしたいくらい……!」
嗚呼彼ら、知らぬのです。
「おお、こりゃまた賑やかだな」
マジもんの|英雄《リアル》であることなど。
歩き回ってみて来たのです、然しながら大事なスーツを着たままです、不死鳥の力が元気を担保してくれているのです。これを脱ぐわけにいかない理由はあれど、実際美味しそうな匂いと快適な室温があるならば仕方が無い。
「まぁいっか」
切り替えが大事なのです。
「ここは日本! でもって飯を食える場所がある!それで良し!」
ほっと一休み出来る場所があるのみでも、十分にプラスなのだから……背伸びまでして、今日はどうぞリラックスを。
「いらっしゃいませ。お席の方ご案内いたします」
槙野という女も心なしか楽しそうでして……今日はいつにも増して色々な方々が来る日。それに当てられてか、まあいいやという切り替えか――まりかも注文をするのです。
「アタシはこれと、これを……」
のびのびとする戦士の休息。ややもすればまりかの下にもそれが来るというのです。焼き立てひだまりパンケーキ。二段も積み重なって存在感がすごいのに生クリームが間にいっぱい挟まって助けているのだから小さな英雄の様。オレンジゼリーのちょこんと乗るのだって可愛らしくて――一口食べてみなくては始まらないので、そうしてみることにしたのです。すると舌で躍る甘さがあり、
「んん〜! 美味いもんだな、これ!」
喉の奥底まで満たしてしまいそうなくらいの贅沢性、ふわふわを噛み締める程に|温度《オレンジ》香り味引き立つこの感覚が実に素晴らしいのです。飯を食べられるという幸せ。
「きっと珠音にも、」
……味わってもらえるだろうかと、
英雄とは娘を持つ身でして。
「お母さんがこの世界に飛ばされてきちゃったみたい……助けなきゃ……」
息を切らし、大切な居場所の下に急ぐのです――名を珠音。
(……お母さんはヒーローで強いんだけど……√能力者相手だと流石に…)
|Sign《みらい》が彼女の耳にも入っていたのです、Anker抹殺とあっては母が巻き込まれる可能性を否定できずに、サイコブレイドがまず相応の脅威であるからして、
「そんなの、わたし、私――」
想像を否定するのです。護り切る、護り切った先の未来を創造するのです。それを叶える為に急ぎ喫茶店、
「お母さん!」
扉を開けて。
「……おお、珠音!」
寛いでいたのです、母。
テーブルには、まさに英雄によって食まれている|御天道様《パンケーキ》、そして湯気立つ美味しいコーヒー。時間を食むにうってつけの、溶けてしまいそうな日常の一時。
「は?」
杞憂であったことです、今だけは。元気で優しい母と娘。どこにでも居――
「わあ、かわいいレイヤーさんだ!」
「可愛いね、もしかして今日撮影の日?」
「まるで親子みたい!」
……何処にでもは、いないのです。伝説と悲劇の集う様。
大きめの帽子で角が隠れているとはいえ英雄と並ぶものだからすごく綺麗。ちょっぴり恥ずかしくてあぅあぅ、周りに会釈して。娘です、と説明もしたしで、とりあえず肩の荷が降りたのです。ふぅと抜ける一息。
「……お母さん、元気そうで良かったけど……大丈夫? その……」
「ああ? 気にすんな、アタシは大丈夫。すごく過ごしやすいし、」
何より美味しいんだ――そっとさらに見開かれる娘の目。そうなのです、あるのですそこに、
「お前も食うか?」
娘が少しだけ|表情《かお》に帯びる陰り。
「……ううん、私は良いかな」
お許しください母上、まだ恐れているのです食べるのを。
「お腹|いっぱい《・・・・》なんだ」
だって娘、にこ、とかなしく笑うのです。
一生満たされぬのだから。食べても食べても。
|真逆《ひかげ》に居る、怪物トウテツ。
「……そうか」
母もそれ以上は、何も言わずに。
「お待たせ致しました。お席の方――」
槙野の案内にさえ、そっとやんわり、断りのハンドサイン。
「ここには、少し用事があって。それで来たんです……」
ではさらに断りを入れておかねばなりません。続けて鳴るベル。悪い予感の先を見るのです娘よ。
「……すぐに終わらせますから」
|お客様《ひとごろし》が、お越しになるので。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『アサシン』

POW
アサシン・スキル
知られざる【暗殺者の技能 】が覚醒し、腕力・耐久・速度・器用・隠密・魅力・趣味技能の中から「現在最も必要な能力ひとつ」が2倍になる。
知られざる【暗殺者の技能 】が覚醒し、腕力・耐久・速度・器用・隠密・魅力・趣味技能の中から「現在最も必要な能力ひとつ」が2倍になる。
SPD
カウンター・アサシネイト
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【暗器 】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【光学迷彩】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【暗器 】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【光学迷彩】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
WIZ
サイレント・キリング
【|無音暗殺法《サイレント・キリング》 】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
【|無音暗殺法《サイレント・キリング》 】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
少々お待ちください、の一礼の後対応するのです槙野さん。
「いらっしゃいませ。席の方御案内致します」
変わらぬものです朗らかさ、最初何をするでもなくそのまま案内されしダンディな雰囲気の男。見るのみで分かるのです、この男が為そうとしていること。
おすすめ等見て、メニューを選ぶものですが。
「コーヒーを一杯、砂糖は無しで」
ひだまりを、頼まず。
ややもすれば運ばれてくるコーヒー、ありがとうとその男が申しては一口飲むのです。
嗚呼、今日は特に幸せだと思ったのです槙野。
「……幸せそうだな」
男、笑顔をあまりに眩しいなと感じたのです。
「本日はありがたいことに多くのお客様に来ていただけて、賑わっていただけている様で。本当に、」
夢みたいです――喋り過ぎたな、些か。
「……しかし、それならば、少し疲れているかも知れない」
草臥れた様ではあるけれどその実――冴えているのです。
「え……?」
既に忍び寄っていたのです、
「夢みたいなものだ。此処は、少し寒い」
|√能力者たち《あなたがた》の、|Anker《たいせつ》に。
例えば、微笑みながら|太陽《パンケーキ》を喰らっていた兄弟の弟の喉元に添える刃が。
例えば、知らず流れる探知の魔力に沿い、天使の様な少年を見てやってくる黒スーツの女。
例えば、女王階下の背後に刃を持って位置取ろうとする影が。
例えば、ふと目線を上げたゲーマーの眼前でぱっと消えた人影が。
例えば、いつの間にやら母娘の間に居て母の方を見たそれが。
「幸せが過ぎ去る、悪夢を見ているのだ」
全てが、|Anker《たいせつ》|暗殺《ころ》すお客様。
嗚呼、いやに寒いなと感じるのです。
1℃か2℃くらい――気持ちの問題。
席に着いたままに暗闇謳っているのです、心を殺した男。
「少し休め。すぐに目が覚める」
|暗闇《サングラス》の向こう側、|緑眼《エメラルド》が微かに覗いて。
Path B chosen.
■相互観測誤差:+0.52秒
√能力者一人につき、簒奪者一名への対処となります。若干早めに動くことが可能。
槙野や非√能力者の人々が狙われることはありません。

さて相手にわざとスキを与え襲撃者を
特定して返り討ちにするために、
ちょっと離席(お花摘みに向かい)
ラディールくんの合図(help my)
でルート能力発動、籠手型竜漿暗器で
鎧無視攻撃、ボディーブローで弱らせ
アッパーで撃退します。
お店にはあまり被害出ないよう上手く立ち回りたいですね。
敵の凶器も上手く受け流します。
あと事前に手持ちの片掛けカバンから籠手装備します、『暴漢者は、これでいつも撃退するんですよ』と、彼に自慢げに語る。
追加オーダークリームソーダーも注文する。
まあ知らない女性や男性が話しかけて来る、席が空いてるのに同席しようとしたら、このタイミングなら不審者、暗
殺者で、降りかかる火の粉沈めます!

さて作戦どおりサティ席を外したら、
何げない様子で食後のコーヒーを堪能しよう。
怪しい人物、サティの考えどおり来たり
襲いかかられたら、合図『help my』
返り討ちで撃退だね。
もしそれでも少し僕が負傷しても、天使の体は金属みたいなものなので大丈夫と思いたいね。
まあサティがそれを許すとは思わない、
信頼して腕をせめてクロスさせ、急所を守るくらいは自衛の手段に出来たらな。
あと他にも仲間が潜入してるはずだし、
近くの席の人と共闘出来たらいいね。
✋をあげる。
新規で来店する客が怪しいと的も絞る。
大半は、小さな喫茶店に先に店内いるのは、お仲間だろうと。
パンケーキ食事中は、怪しい人居ない様子だし
、紅茶もお代わりだ。

※アドリブ・連携歓迎
※主人格である葦原・ヒロトと入れ替わりで登場します。眼鏡を外し、眼の色が金色に変わる描写を入れてください
…三つ目野郎、手下がいやがったか。構やしねえ、こいつらから黙らしてやる。
ヒロトに手ェ出しといてタダで済むと思うんじゃねえぞ!
先手を取って√能力起動、相手がカウンター・アサシネイトによる跳躍を行う前に、懐に潜り込んで一撃を喰らわせる
その後はハチェットで近接攻撃を仕掛けながら、逃げ道を塞ぐように喫茶店内を誘導しつつ戦う 距離が離れたらメラナイト・ロスコウで中遠距離から牽制しながら徐々に距離を詰め、再度ハチェットで近接攻撃
テメーらはお呼びじゃねえんだよ、おとなしく寝てなッ!
手筈通りにやるのです。
「あ。少しお花摘みに行って参りますね」
「うん。行ってらっしゃい」
何気無く待つのです、戻って来るのを。存外ゆっくりな足取りに見えはしないでしょうか……否、本当にゆっくりなのです。こくり、食後に飲むコーヒーの苦味がしっかりとラディールの脳に染み渡るようでしたから、のんびりとしていたくなるのだって不思議ではないのです。
のんびりと、死も近づいて来るのです。
黒いスーツの女。
「……此処のコーヒーは、とても美味しいんだ」
折角ならお気に入りの品を探してみると良い――聞き入れてもらえませんでした。女、あまりにも無機質に自然に、手に刃持って|座標《Anker》を破壊しようとでもいうかのよう――すんでのところ。クロスさせた両腕が刃堰き止める支えとなったので。かかる力、刺激が確かに強過ぎる。
華麗なものでした――彼女なら。
「Help my――」
ラディールからすれば天使だったのです、サティー。
足を止め|合図《こえ》を聞くのです。肩掛けカバンからゆるり、がちゃりと着けていて。
腕を護る為のガントレット、巡り始める竜漿の効率、心の羅針盤の回る音。ともすれば次の瞬間には愛し人の懐ヘ!
「戻りました」
強烈に残存する打撃の音。諸にめり込むのですどてっ腹に、大切な男を護るその鋭さあまりにも研ぎ澄まされ、まるでナイフが如く黒スーツの女の命を砕かんばかりの勢いであったのです。既に無音の√能力で居るようでしたが暗殺者、上手く効きすぎてふらふらり。
そしてサティ、見逃さなかったのです。ラディールの両腕、刃を堰き止めていた大事な腕。
怪我は、奇跡的に無いみたい。
「……彼を傷つけるものは、許しません」
肉眼で見えていたのだから次だって当然――1/3に閉じ込められし影の者の刃、向かってくるのを捌くのです。押しのけて、行くようでして。そのように通されバランスが少し崩れる|暗殺者《おんな》なぞ、最早二人の絆に敵うものかは。
くるり回って続け様――顎にこれまた、重く鋭く。突き放していくのであればそれがアッパー。ぐるり宙を舞い、動かなくなっていくならば一つ片付くのです。
「流石、ボクの|天使《おねえちゃん》!」
ふふ、と笑ってはサティーは自慢げに。
「暴漢者は、これでいつも撃退するんですよ」
二人揃って、素敵なものでした。護り護られ生きていく、そんな楽園の日常でした。
「……しかし、周りにも仲間は多いみたいですね」
「ああ。そして、入ってくるものがもしいたならそれは怪しい客、というところになる、かな」
其処彼処で始まっているというのです、Anker抹殺計画の進行中、敵の出る幕を一つでも減らしておきたいものでして。ラディールが手を挙げて見るもみんな忙しくて、しかしサティーが見るには。
「っ?」
肉眼でしかと見るには――調べ物に夢中なゲーマーの、今まさに頭に刃が突き立てられようとしているところ。
「危ないっ、」
動こうとしたところ。
少年が。
がしり刃、掴むところ。
「……随分とまあ、急なもんだな」
何も知らない少年は、無垢なまま。眼鏡を外してしまい込んでおくのです。金色に覗く瞳、何も知らずに変わってきた、
「手下なんざ用意しやがって――三つ目野郎!」
葦原・悠斗という|人格《おとこ》。
その類い稀なる暗殺の才能を引き摺り出すのです、ぶっちぎるのです、置いてけぼりにする世界、千切れた瞬発力が極限の殺し合いに於いて彼を暗殺者の致命の箇所に辿り着かせたのです。ほら突き出す拳――ちょうどよく衝撃が貫くブルズアイ、忽ちくず折れるような勢いでした。暗殺の術が上なのだと思い知らせて……。
「ヒロトに手ェ出しといてタダで済むと思うんじゃねえぞ!」
めき、腹が軋みぐちゃり悲鳴上げるのですが構わぬものです、手に持てるハチェットの手軽さを活かす方法、ぶんと回してがつんと当ててやれば二の次も生まれますまい。実際にそうして追い立て、追い立て続けてやるのです。店内を汚さぬよう、誰の迷惑にもならぬよう、誰も彼もが見ているがまず邪魔者に罰を。一つ一つぶち当てる度に黒スーツの女は痛みに顔を顰めるのです、まだ諦める様子が無い、どころかすんでのところで逃れて距離を一度取ろうというのです。
おい、逃げんなって。そんな眼光飛ばして、黒炎さえ、飛ばして。一つ一つ歯向かうもの灼く美しい焔、弾丸にもなれば撃ち抜くのだって用意なのです。刻まれし|弾痕《くろ》、血すら噴き出さず焼き切る温度。
距離が縮まりもすればもう一度訪れる往生の際、じゃあとばかりに振り抜きましょう打ち下ろしましょう、音が鳴るくらいに勢い持ったハチェット、そうしたらそうしたで嫌な音、お眠りなさい雇われの者。
「……ハッ、」
こんなもんか――だなんて。あまりにも荒く研ぎ澄まされし倍返し。
「……素晴らしい腕ですね」
「まさか。邪魔されんのが癪なだけだ――アンタら二人は、」
騒がしいのに、またからんころんと店のベル。
扉を見れば、|悪意《ふつう》の客。
「すみません、ここってまだ席が――」
見え透いて居るのです。取り繕い方。空いている席をわざわざ聞き、殺気は1μmくらいダダ漏れ、明らかにこちらをちらりと見ているしで。
遠慮なんぞ無いものです――瞬時に何発も穿つドス黒い炎。サティーが自然と歩みもすれば、距離に入って蹴り込むのですぐるり、アクセルブーツの特殊機構が増強しているので命刈り取るにはちょうど足りる額――べきり。
「わお」
からり転がる|暗器《やくたたず》。少年気分の|天使《しょうねん》も息を吐き出して。なんと鮮やかな万能の|戦場《せかい》。
「……まあ、その様子だと一緒らしいし――少し休憩でもしてな」
「良いのですか」
「俺はまず、|自分の身《ヒロトのからだ》が大事だからな」
邪魔をされたので邪魔をしたくない、されたくないものです。僅かなる気遣い、受け取って。
「じゃあお言葉に甘えて、そうさせてもらおうかな」
さあ天使様、導くのです大事な彼女を。
「もう少しだけ、何か食べようか」
「そうですね。折角ですし、甘い飲み物がいいかな、と」
「ボクも紅茶をお代わりしたいな」
そして騎士様、続けるのです日常を。
店員さんがいたものです二人、何が起こったのか理解したくない新米と、茫然とついていけない槙野。
「失礼しました、少し野暮用だったもので」
注文をしてあげるのです。
「クリームソーダを一つ、それから紅茶をお願いしたいです」
それだけで。
「はい、かしこまりましたっ」
新米、全て忘れ去る。槙野が見るけど。
「何してるんですか先輩、今日はレイヤーさんの方々にも来ていただけているんですから、張り切って作りましょ!」
そんな有り様。
「……そう、だったっけ」
既に騎士と天使は二人だけの世界。外側には、|人格《かげ》。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

【アドリブOK】
引き続きAnkerの天神・まりか(h02429)といっしょに参加。
「…来ることはわかっていました…わたしは…」
そう言って自分の隣に現れた敵に素早く視線を向けた。
「『お腹いっぱい』になるまで敵を喰らいます。」
狙うのは自分の母親を狙った腕。
速やかに噛みちぎってまず不意打ちの一撃を防いで見せる。
「お母さん…わたしから離れないで…あの人の狙いは…お母さんだから。」
「…お母さんは強いけど、でもわかるよね?今回の相手は『ふつう』じゃない…」
そう言って帽子を脱ぎ捨てて角を露わにする。
「…どんな理由があってもわたしはお母さんを護る」
彼女の目を見て、そしてその向こうにいる男に向けて告げた。

【アドリブOK】
引き続き娘である天神・珠音(h00438)といっしょに参加。
「なんだおい、娘の間に入るなんてありえね…え?」
殺気は確かに感じられた。すぐさま娘の指示通りに素早く動く。
「…あいつは何なんだ?怪人…じゃなさそうだな。」
武器を展開しようとするが、狙いが自分であると娘に聞かされ…
「ちっ…どういうことなのか…後で説明してくれよ!」
あたりを警戒しつつ、目についたのはダンディな雰囲気の男。
(あいつは…この状況でも平然としていてなおかつ狙われてないか…)
そしてその視線が気にかかった。
(…グラサンからでも見えてくるな。いかにも『不本意です』って感じの…視線がな…)
親子水入らずじゃないですか。
「なんだおい、」
|理解《わか》ってない|暗殺者《おんな》に文句の一つ二つ付けてやりたくなるものでした。
「娘の間に入るなんてありえね――」
殺気だって感じた、だからこそあまりにも失礼でぶっ飛ばしてやりたくもなるものでした。そしたら抗議にあまりにも早い早業が返ってくるものだから――
然し乍ら娘、よく|理解《そだ》って居たのです。
「……来ることはわかっていました……わたしは……」
いやに寒いなと、感じていたのです。直前で食い止める手。
自分の母を狙われることが、こんなにも。
「『お腹いっぱい』になるまで敵を喰らいます」
くるしくて、かなしい。
あんまりにも寒いので、腕をがぶりと食べちゃいました。
「……え?」
溢れ出る紅、千切れたとわかるその腕を押さえ転がるものです暗殺者。何もかもが確か過ぎて、飲み込むのに一瞬かかったものです。
「お母さん……わたしから離れないで」
母が素早く席を立って、それから。
「……あいつは何なんだ? 怪人……じゃなさそうだな」
「簒奪者。大切な居場所を壊す、悪いひと」
娘のか――そう零してかちり、ああダメですバックルでぶち殴るには、
「……ううん。わたしの居場所」
――あの人の狙いは……お母さんだから。
そう言われてはしまい込むしかないのですバックル、不死鳥が翔ぶには此処は狭過ぎて。なにより、よく見るのです。
戦っている他の√能力者たちを。いつの間にか正しく暗殺者共を相手取っているのです、叶うのは普通ではない。
おまけに先の不届者も『ふつう』ではない。
「……お母さんは強いけど、でもわかるよね? 今回の相手は『ふつう』じゃない……」
ちっ、とこぼすしかないのです舌打ち――何処にも行き場のないこの怒り、奴らにぶつけてみたいものです是非とも。
「どういうことなのか……後で説明してくれよ!」
そう、そうして捉え続けるのです。先の|暗殺者《おんな》、腕をいただきますされたのにぎゅんと跳ね起きて居たのです。絶対に|座標《いのち》を頂こうとなどという眼光――食べられてるのはそっちなのに。許すはずもなく、突き刺さる拳の、ぎりりと伝わる怪力が逆に|簒奪者《おんな》の生命を揺らしているのです。
もう片方の腕も、いただきます――がぶり。
悲鳴など溢れもせずに、ただ護ったという結果があるだけ。
「……珠音」
普通でない“私”が、跋扈するのです。
「だいじょうぶ」
少し服装を整えなくてはなりません。外してみせるのです帽子を、その頭より生えていた角があることです。微かで小さいのです偽装の抑制で、これこそは『四凶』が少女に強制せし暴食の力、喰らったその出立は可愛らしくも恐ろしくて。
『欠けて落ちた』|日陰の子《トウテツ怪人》。
ところでずっとくぅくぅ鳴るのですお腹が。今しがた|食べた《・・・》はずですが妙に満たされない、一度食べたら次はだなんてもっともっと欲しくなる、パンケーキをおさめるにも些か傲慢な|欠落《いぶくろ》。
「「「――は かいぶつ?」」」
向けばあるのです人々の視線。
ぶん殴られたような衝撃――矯正出来ない|食事風景《おぎょうぎ》、命だったものが転がっているような風景では日常が停止するのも仕方がない。
だからしぃ、と指を立てて秘密だよのジェスチャがあるだけで。
「――そうだ、ここってたまに撮影会とかやるよね!」
「間近で見られるとか豪華だよね」
「今日はいいことあるかも!」
みんな、とってつけたように忘れていく。
楽園、最も幸せであるのです。忘れようとして忘れられる|環境《ちから》があるものだから、恐れられることさえ滅多に無いものでして。
母はと言うと、目敏く見つけて居たものです。
「……あいつは」
席の一つ――静かにコーヒー一杯だけを飲んで、ゆっくりとそこに要る男が。
(あいつは……この状況でも平然としていてなおかつ狙われてないか…)
嗚呼、見ていたら。目が合うのです。
|心境《こころ》を殺す、ひだまりを憂う、|寂しげ《・・・》な目。
(……グラサンからでも見えてくるな。いかにも『不本意です』って感じの…視線がな……
「……言い訳はしない。ここでお前は、死ぬべきだった」
「そうかよ……!」
その男を、止めることが叶えば――しかし、大丈夫。
静かに前に出る娘が、母を護っているのですから。
娘の眼差し。母を見る優しさ、男を見る鋭さ。
「……どんな理由があってもわたしはお母さんを護る」
逃げることなど、なかったのです。男、一言だけ曰く。
「やってみろ」
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

…!?
伏せて!レイナス姉!
咄嗟にレイナス姉の背後に立ったアサシンに対して高速詠唱した全力魔法を放つ。
そのまま魔導槍の光迅球を使いアサシンへと接近し攻撃、レイナス姉を守るように動くわ。
ああ、もうレイナス姉、貴女が自分の腕に自信があるのは分かるけど、√能力者でない貴女ではあの雑魚っぽい簒奪者と戦えないの!
大人しく守られてて!
『まあぶっちゃけると、今の女王陛下はあの雑魚以上に雑魚なんですよ』
ティターニア…。
取り合えず分かってくれたみたいだから、後は一気にアサシンを撃破するわ。
姿を見逃さない様にしっかりと敵の姿を視認し続けた上でね。
と言うか、暗殺者が移動と言う名の機動力を殺したら意味がないでしょ?

ん?
…くっ!
ちっ、何だこの女、何とか見切りで避けられたが、俺がこんな雑魚みたいな奴の気配に一切気づけなかっただと?
面白れぇ、俺のオーバーエンドの錆にしてやる!
と意気込んだは良いが、アリエルに止められた挙句、ティターニアの奴がずいぶん辛辣な事を言いやがる。
あいつ後でぶっ壊してやろうか。
だが、確かに俺ではこいつらに勝てる道筋が見えねえのも事実か。
なら王を守るのも臣下の役目って所を見せてくれよ?
とは言え、俺もただ守られるのはプライドが許さねえ。
他にこの店内に不釣り合いな奴がいないか探すとするか。
…あのフードの男、どうにも不自然だな。
この状況でのんきに座ってやがる。
…殺気を飛ばしてみるか。
位置取ろうとする様ははっきり見えたのです。
「……!?」
はっきり見えたからこそ、守護せねばならぬのです。
「伏せて! レイナス姉!」
ん? と出る無意識の声、直後に零す伏せた勢いの声。
「……くっ!」
刃が空を切る直後には、世にも美しい魔力の|炸裂《はな》が咲き誇っていたのです。極限まで高められた密度、|暗殺者《おんな》の利き腕を正確に捉えて刃を離れさせたものでして――すぐに変える位置。暴挙を許さぬかの槍、グリモワールランスが唸るのです――魔導槍の光迅球、ぐるり黒スーツの女に迫ってはその身と顎に強烈な光の球を穿つものです。さらにもう一度、その身に穿つ――、爽快に浸透せし魔力、暗殺者の意識と生命を光で以て削り払うかの如き技量、全て噛み合ったなら刃が無かろうと正解です。
「ちっ、何だこの女、」
問題があるのです、仮にも“苛烈”を戴く女王階下が一切の反応を許されなかったなどと――だから吐き捨てるのです理不尽を面白れぇと、
「俺のオーバーエンドの錆にしてやる――!」
「待って、待って……!」
魔光剣のエネルギーが煌めくことは終ぞありませんでした。だって女王。
「んだよ……!」
「ああ、もうレイナス姉、貴女が自分の腕に自信があるのは分かるけど、√能力者でない貴女ではあの雑魚っぽい簒奪者と戦えないの!」
此処が重要なのです、女王階下の腕に見合うものではないけれど。概念が許さぬは√能力無き者の暴虐。|成長限界《ほうそく》を動かせたならまた違うのでしょうが、
「だから今は! 大人しく守られてて!」
「……ふむ」
嗚呼確かに、今はその術が見えやしない。おまけに、
『まあぶっちゃけると、今の女王陛下はあの雑魚以上に雑魚なんですよ』
アリエル、あまりの言の葉に閉口したものです。
「俺が?」
『はい。雑魚オブ雑魚です』
「ぶっ壊してやろうかお前。後で」
女王の御前でこの始末。ハルシネーションの欠片も無しで。
「ティターニア……」
これをどうしたものかと思うけれど、本題がそこでは無かったものだから……おお騎士様よ、貴方のAIです。どうにかするしかないのでしょう。
一方その頃の本題、ふらふら脚が不確かだけれど……歩む足音が聴こえぬまま、諦めも悪いままだからと知ったなら。
「……わかってくれた?」
「今はな。なら、」
道筋を見通せぬのなら――頼ることも、女王の責務。
「王を守るのも臣下の役目って所を見せてくれよ?」
そして、ただ一つこの場の状況を作った男を見通すのです。プライドが許さぬので、|瞳《こころ》が此処に不釣り合いな男の力を見定めるのです。コーヒーを一杯、先程から長く楽しんでいらっしゃるのを見るのです……のんきなことだ。そう心の内で囁かずにはいられなくて。
不自然など、とうに知れていれていて、殺気――、
「……急ぐことは無い」
男が小さく|女王《あなた》に挙げた手――緑眼、三つ、
「もう少し、珈琲を楽しみたい」
――痺れるような、ぞくりとするような。
|本心《こころ》を殺した、簒奪の意志。
急ぐと、死ぬぞと――そう、ごく近くで言われるが如く。だからこそ、大変に、面白くて堪らなくて、
「レイナス姉を死なせるわけ、無いでしょ!」
騎士が刃無き槍で以て罰するのです――|暗殺者《おんな》。この目で捉えているから逃さない、正しく暗殺者めいた殺人行動がふらふら不確かだから逃げられない。どん、と突く一度が神めいた正確性、この目で殊更確かに認識したのです。|騎士《こちら》の優位であると、護るべき者を護る時なのだと!
「この槍は刃がない代わりに、こう言う事も出来るのよ!」
これこそが魔法(物理)なのです、既に√能力が切れているでしょうが知るものかは、女王階下はここに健在なのだと知らしめるように、その頭部を今一度刃無き穂先で打ち据えて刻み込むのです!
くず折れて動かなくなる簒奪者よ、思い知りましたか。
「ふぅ、」
一息吐いてとりあえずは解決。そしてもう一個気付くのですアリエル、
「と言うか、暗殺者が移動と言う名の機動力を殺したら意味がないでしょ?」
さもありなん、といったところ。
いやに騒がしいなと思ったのです。
周りを注意深く見るのです女王、そして女王を護るのです騎士よ。
「……他にもいるみたいね、狙われてる人が」
「みたいだな――なら後は」
どうしてもサイコブレイドと戦う時が訪れるので。
「この貴族って身分が飾りでも――ちゃんとお務め、果たさなくちゃね」
騎士の使命、生きるのです。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

アドリブ、連携歓迎
同行者:プロキオン h03159
人の楽しみを邪魔しないでくれないか。
簒奪者の殺気を感じたその瞬間、弟にナイフが構えられる。
反射するように椅子から立ち上がり、ナイフを左手で掴みテーブルに押し付け、一発敵に殴りかかる。その時の状況によるが、素手か足蹴りのどちらかになると思う。
ナイフで手が切れて血が流れても気にしない。些細なことだ。
敵が怯んだら、|戦闘錬金術《プロエリウム・アルケミア 》で片手剣を錬成し敵に斬りかかる。
Ankerが襲われる事件は知っているが、まさか居合わせるとは...
そう呟きつつ、|警察関係者《カミガリ》の勘だろうか。先程店にやってきた男に俺は目線がいくのだった。

アドリブ、連携歓迎
同行者:シリウス h03123
突然視界にナイフ。
以前から護身のためにたまに兄さんと稽古していた。でも実戦の経験は薄いから油断している時に不意を突かれると、頭が真っ白になり身体が動かない。
次の瞬間、兄がナイフを掴み、その持ち主に襲いかかった。
Anker抹殺計画の話は兄さんから聞いている。誰がそうなのか分かるものなの?と疑問だったけど、今の喫茶店の様子を見ていると、それが本当であることを肌で感じる。
戦いがひと段落した。
兄さん、手が切れてる...
手当をしようとしたが、兄さんはそれどころではなさそうで、誰かを睨みつけている。
その視線の先には、先程店に入ってきたお客さんがいた。
思い出していたのです、|記憶《むかし》。
由緒正しき守護者の家系。世界を守り続ける血筋の使命。
護身を意識し経験を積もうとも決めていて、だからこそ重ねる稽古の回数が、脳に徐々に染み込んでいくようでした。
楽しくて大事な、記憶。
しかし、現実問題。動かないのです、身体。
油断をしている時にこういう|不意《こと》をされては、急にはプロキオンの身体は動いてくれないものでして。
完全に染み込み切っていないからこそ、危機に吸われてまっさらで。
(……こういう、ことか)
そうとしか、浮かんでこなかった――。
やあ、兄上よ。
暴挙を止めるのです。
「……いけないな」
反射で立ち上がっていて――ぎゅ、掴んでいたのです|ナイフ《やいば》。ぎりと握り込む度に何か千切れそうな予感が有る、無視してぐぐっと引き寄せるのです|簒奪者《おんな》腕。大切な|居場所《おとうと》を壊すそんな腕などねじ伏せてしまえと魂が叫んでいるのです、
見れば微かに驚いている、物言わぬ瞳――構うものか。
「人の楽しみを邪魔しないでくれないか」
堪忍袋の緒が千切れていたのです。
テーブルにガンと叩きつけるその腕です、がしゃんと音がした気がするが気のせいです、瞬時に鋭き拳が一発飛んでいたのであれば頬、衝撃――有無を言わさず殴り飛ばしたのです、押し黙るような|死《です》でしか黙らないのであればそうするのもありなのです、嗚呼弟に傷をつけるなと――!
「兄さん、」
呼ぶ声さえしかと耳に入るのですが梨の礫。
「大丈夫だ」
心配をさせぬのですシリウス、意識は次に眼前に、意識揺れて怯み切っている暗殺者に、まだロキに何かしようというのだなと容易に認識できる殺気の流れ方――眼前、
「ロキが傷付くことを、」
詰めて来るとは。繰り返す交わる攻防の応酬、突き抜けて暗器を振り翳し来る暗殺者のなんと獰猛で寡黙なことか、しかしどうだっていいのです、鋭く命刈り取ろうとして来るその刃を、刃で以て――
「ロキに傷を付けることを許さない」
捌き切る。戦闘錬金術、片手で持てる刃、軌跡を鋭く濃く描く事を意識するのです。名に賜る星が如く、強く強くと振り抜くのです。素早く押し通ろうとしてくる暗器の正確性、まことに容赦無きものであるのですが構うものか、がきんとまた強く弾いては大きく優位な状況を作ったものです。
竜漿煮立つこのお昼――ぐるり力強く、切先にて黒スーツごとその身を斬り裂いて。大きくよろめきながらも踏み止まる暗殺者――の、脚の力、まことに弱々しいものでした。弱く、弱く、まるで毒でも仕込まれたかのような不覚。錬金毒。目を離すことが無かったのです、兄上が睨むその|暗闇《ひとみ》。
――楽しみを邪魔する者の行き先。
一歩だんと踏み出し一閃、音が鳴る頃に。
「……すごいな」
弟がそう呟くのを聞いたのです。ついた膝から崩れ落ちてもう動くことのない黒スーツの女。危機が去って後、まだ周辺から聴こえる喧騒の音を、聞いて思うのですプロキオン。
「……そういう、ものなのか」
そう出来ていたのですAnker抹殺計画、誰がそれかを判別できなければだとか、そもそもそれが叶うのかだとか色々思うことはあったのだけど。零れ落ちた言葉で以て認識したのです、本当であることだと。大切なものの側に居た者が皆、冷たい未来を振り払う為戦っている……
危機感が肌を刺しているのです。絶対的な危険性。
「……大丈夫か、ロキ」
頷いて応えたものでしたが――おや、兄上の左手。
「兄さん、手が切れてる...…」
ぽたぽた、紅が流れ落ちていたものでしたが。
「些細な、ことだ」
ロキには傷一つ無い――それで宜しい。目を向けるべきを探すのです、居合わせるなどとは思っていなくて、実感も遅れてやってきたようなもので、だからこそ強めなくてはならないのです、警戒も意識も持てるもの全てを、全て――、
ゆるり、なにか、あるなと。
兄上が視線を向けた先に、サイコブレイド。
ゆったりコーヒーなんて飲んでいらっしゃって、ゆっくりしたかったのでしょうがあまりに冷たさを抱いた目。
「……、」
いやに寒そうだなと思ったのです。カミガリの勘。
「Ankerたちを狙っているのは、お前だな」
だから、事情を|聴取《きい》てみることにしました。
「一緒に来てもらおうか――店を壊されたくない」
草臥れたような男、小さく手を挙げて。
「……もう少しだけ、待ってもらえないか」
まだコーヒーが残っていらっしゃるというのですね。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『外星体『サイコブレイド』』

POW
ハンターズ・ロウ
【暗殺】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
【暗殺】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
SPD
サイコストライク
【装備中の「サイコブレイド」】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
【装備中の「サイコブレイド」】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
WIZ
ギャラクティックバースト
60秒間【サイコブレイドに宇宙エネルギー】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【外宇宙の閃光】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
60秒間【サイコブレイドに宇宙エネルギー】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【外宇宙の閃光】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
いやに苦いなと思ったのです。
最後の一杯飲み干す頃、人々は全てを忘れている。そして店がちょっぴりだけ、先の行動にて紅で汚れてしまっていたことさえ……全て、忘れようとしているのです。忘れ去るのです。
誰彼日常の中に居るけども。
「……会計を」
外を出た先で、全てを進めようというのでしょう。
揃って会計をしなくては。|√能力者たち《あなたがた》の、|Anker《たいせつ》のそれを済ませなくてはならぬのです。済むのならば、サイコブレイドを追うように、店を出なくてはならぬのです。
「えっと、その……」
槙野は終ぞ、何を言っていいものか分かりませんでした。
ゆるり視線を上げしサイコブレイド、気付かぬ筈が無くて。ただ、
「……また会うことになるだろう」
外へ。
ひだまりから逃れるように、外へ。
皆して追いかけなければならぬのです。だって少し歩いてしまえば、いよいよ彼は。
「まだ、寒いな」
そうせねばならない。振り向くのです彼。
寒くて、寒くて敵わないと両の瞳が仰せで、
「ここは、俺が来るべき場所ではなかった」
ひだまりは、彼には些か、眩し過ぎて。
「彼処の人々の殆どが、大切なものの脅かされる日陰を知らない」
だから少し、
「そして、知らぬままに、」
どうか――などと、言う資格があるものかは。
カーテンが必要なのです。大切なものをこれ以上穢されぬように。
「……否、よそうか」
すると響くのです、彼の頭の中で。
「外星体同盟が、先程から俺を呼んでいる」
いやになるくらい、ひたすらに冷えた悪意。
「赦されざる悪となれ、そう決めている」
男が狂気の刃を漸くその手に……ほら、暑いはずなのに寒いのです。
1℃か2℃――|体感《きもち》の問題。
「お前たちを――破壊する」
第三の瞳がかっ開かれて。
Path B chosen.