シナリオ

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小さなAnker達を守りぬけ!

#√EDEN #Anker抹殺計画 #リプレイ作成中

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 #√EDEN
 #Anker抹殺計画
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●未来の結び手を引き裂く者
 貴方達は、動物は好きだろうか?
 人の言葉は交わせないが、人間にはない…例えば、愛らしい鳴き声や豊かな体毛、動物特有の匂い、そして人間達以上に見せてくれる感情豊かな行動。それらが合わさり、動物達は知らず知らずに、擦り切った人間達の心を癒してくれる。
 心からの愛情を与えれば与えるほど、きっと彼らは心からの愛情を返してくれる。日々に新たな彩りをもたせてくれる。
 そして、彼らの存在が、|いつか他の世界の存在に気付く者《√能力者》たちにとっての、|いつか帰る場所《Anker》になり得るのだ。

 静かに、とある場所を監視する男がいる。
「こんな脆弱そうな|有機物《もの》ですらAnkerになるのか。信じられん…」
 ぶつぶつと何かを呟くが、ほとんどは聞き取れない。どうやらどこかと通信をとっているようだ。ノイズ混じりの通信の最後、男はそこだけはっきりと告げた。
 『Anker抹殺計画』をこれより開始する、と。

●√EDENにて
「みなさん。猫は、お好きですか?」
 √EDEN、都内の某広場。その場所は、星詠みとしての鳴宮・響希がいつも√能力者達を呼び出す定番の場所になりつつあった。
 白い犬(透けた手足はこの世のものではない証明である)はというと、暇そうな顔を浮かべたまま、響希の隣でくぁ…とあくびをしている。星詠みからの問いにそれぞれ何かしらの答えが返ってきた後、響希はにこりと微笑んで、それからこう告げる。
「僕が見た星詠みは…『Anker抹殺計画』の一つ。対象は、猫たちです。今から詳しく説明しますね」

 鳴宮・響希が見たのは、都内の保護猫カフェに身を寄せる猫達が『Anker抹殺計画』によって惨殺されるというものだった。
 都内のとある一軒家が全て保護猫カフェ仕様になっており、戦争あるいはさまざまな事情で捨てられたり、飼い主と離れてしまったり、あるいは野良になってしまった猫達を保護しているのだという。
「保護猫カフェだから、中には心を開きずらい猫もいるみたい。そうすると、|彼ら《襲撃者》が来た時にすぐに助けられないってこともあるかもしれないので…まずは、みなさんにはお客さんとして保護猫カフェを楽しんで欲しいんです」
 カフェでのルールをちゃんと守ってもらえれば、どうカフェでどう過ごすかは任せる、と響希は言う。1ドリンク制であること、触れ合うためのおもちゃは用意しているので持ち込みは基本的に禁止であること、餌やおやつはカフェで販売されているものに限る…など、さまざまなルールを説明するが、要は「猫達を大優先にし、彼らが安全に過ごせるように」すればいいのだ。
「そして、戦闘になれば、猫達だけでなく、カフェの店主さんも巻き込まれる可能性があります。最悪の事態にならないように気をつけてください」
 戦闘は襲撃者がカフェ内に侵入するところから始まる、と響希は言う。一軒家とはいえ決して広くはないので、なんとかして外へ追い出すことも考えた方がいいかもしれない。
「…うん、説明はこのくらいですね。後はみなさんの活躍次第です。いってらっしゃい」
 響希が説明を終え、√能力者を見送ろうとしたタイミングで、白い犬の柔らかそうな尻尾がゆらりゆらと揺れ、「…わん」と小さく漏らすのだった。

マスターより

高岡こころ
オープニングをご覧いただき、ありがとうございます。MSの高岡こころです。
√EDENより、猫カフェが狙われるシナリオをお送りします。
猫も好き。犬も好き。でも育て切れる自信はないので見守りスタイルです。飼い主さん本当にすごい。猫カフェ大好きです。もふもふいいですよね。ラガドールとかラガマフィンが好き。もふもふ。

※本シナリオは6月1日よりプレイングを受け付ける予定です

◆シナリオについて
:第1章:
猫カフェを楽しんでください。店主さんは優しそうな50代のご夫婦さん。
在籍している猫さんはたくさんいるので「こんな猫いるかなぁ?」くらいのニュアンスのプレイングを頂ければそれっぽい猫さんがやってくるかも?保護されたばかりで人慣れしていない猫さんもいますがご了承くださいませ。(※断章にて2~3匹ほどお出ししますね)

可能な限りプレイングを採用します。
第1章に限り、プレイング受付締切は作品タグ・マスターページにてご案内します。
同行する人がいらっしゃる場合、下記のようにお願いします。プレイングはできればお時間合わせての投稿をしていただけますと大変助かります。
①自分と相手の二人→文頭に【お相手様のキャラクターID】の記載をお願いします
②自分を含め3人以上↓
 代表者様:【グループ名】●●人(参加する人数)の記載をお願いします
代表様以外:【グループ名】の記載をお願いします
確認が取れない場合はプレイングお返しする場合がありますのでご注意ください。

:第2章:
集団戦 or 交渉戦 のどちらかになります。
どちらにもなり得るので、第2章に関しましてはMSのダイス判定により決まります。

:第3章:
外星体『サイコブレイド』との純戦闘になります。

第1章のみの参加でも、途中参加でも歓迎いたします。
第2章以降は判定数に届き次第プレイングを締め切る予定ですのでご了承くださいませ。
それではみなさんのプレイングを心からお待ちしております。
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第1章 日常 『ようこそ、にゃんこ天国へ』


POW 猫と戯れる😺
SPD 猫に萌える😻
WIZ 猫を愛でる😽
イラスト 猫猫 猫
√EDEN 普通5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●来訪
 √EDEN。都内某所。
 商店街からほど近い、住宅街の片隅。そこに、今回向かう保護猫カフェがある。
 外見はいたって普通の一軒家だが、玄関の表札の代わりには、保護猫カフェであることを示す、かわいらしい木製の看板がつけられていた。
 呼出チャイムを押すと、白髪の混じった優しそうな男性が出てくる。貴方達の姿を見て、にこりと微笑んだ。
「こんにちは。ようこそいらっしゃいました」
 貴方たちを招くと、玄関入ってすぐに手指のアルコール消毒をお願いされる。入ってすぐ右手側の部屋に貴重品以外を置いていくようにもお願いされた。もちろん、鍵付きの部屋になっているし、荷物の管理はしてくれるので安心して欲しい。
 保護猫たちは、どうやらリビングで過ごしているようだった。リビングに入る前に、男性から、利用料金の説明とカフェを利用する際のルールや注意点を話してくれる。大方、響希が説明していた通りなので、貴方たちは特に質問することはないだろう。
「猫たちの中には、人間に慣れていなくてあまり近づかない子もいますが、そういう子はあなたのことが気になったら自然と近づいてくれると思いますよ。
今日はぜひ、私達の『|保護猫《こどもたち》』と遊んであげてくださいね」


●小さなAnker達

 みゃあ、みゃあ。にゃおん、にゃあん。

 リビングのドアを開けると、保護猫たちの愛らしい声が聞こえる。広くあけられたリビングでは、猫たちが思うままに過ごしていた。どの猫たちもすでに成猫のようだ。
 壁にあけられた大きなコルクボードに、猫の写真とともに簡単なプロフィールが書かれている。このカフェに在籍している猫たちの一部を紹介しよう。

『ゆきこ』
 白猫の女の子。右目が青く左目は茶色。在籍したばかりなので、いつも隅っこのクッションかキャットウォークで遊んでいる。
『ぼたん』
 ラガマフィンの男の子。オレンジに近い茶色い毛並み。人懐っこい性格で、はじめましての人にも臆せず近づいてくれる。ちょっぴり食いしん坊。
『たいが』
 キジトラの男の子。小柄だけど元気。おもちゃで遊んだり、キャットウォークを昇り降りするのが大好き。在籍猫の中でとっても素早いかもしれない。

 他にも貴方の目を引く、魅力的な猫たちがきっといる。積極的に近づいてくれる子もいるし、そうでない子もいるし、何ならおやつやおもちゃにまっしぐらな子もいる。さあ、どの子とコンタクトしてみようか?

「こんにちは。ようこそ。遊んでくれる前に、ドリンクの注文をお願いしますね。おやつの購入やおもちゃの貸出はここからできますよ」

 男性と同じくらいの年代の女性がキッチンから顔を覗かして柔らかな微笑みを浮かべている。
 彼女から渡されたメニューには、ドリンクとおやつの写真とその料金が示されている。退室時に基本料金と購入したもの合算して会計という形になる――というのは、男性から聞いているはず。
 ドリンクはお洒落なものはそこまでないが、お茶・コーヒー・紅茶・ジュースと種類は多い。
 猫のおやつはカリカリタイプとジュレタイプがあるようだ。ここの猫はどっちも大好物なのよ、と女性は語る。
「じゃあ、これ。番号札を渡しておくので…用意できるまでは、猫ちゃんたちと遊んで待っててね」
 ドリンクを注文したあと、女性は貴方たちに番号札を渡す。
 番号札は……これまたかわいい猫の形をしている。この札からすら『にゃあん』と声が聞こえてきそうだ。
白野・ふわふわ
ねこは尊い生き物なのじゃぞ!
これから幸せになれるかもしれないねこたちを抹殺など
断じて許せんのじゃ!

ふふん、キャスト(猫)のふりで潜入なのじゃ
かしこいじゃろう、そうじゃろう!
ちゃんと『わんどりんく』も頂くのじゃ
(入るときはちゃんとお客として入る)
おやつ……(じゅるり)
わ、わかっておる!これはあの子たちのためのものであろう!
せっかくだし購入するのじゃ!大盤振る舞い、うけとるがよいのじゃ!

これなら人姿より目立たんのじゃ……って
ちょ、ちょっと待て!わしはおぬしらの遊び相手じゃないのじゃ!
しっぽにじゃれるでない!アーーー!!
(他の猫にじゃれられたり追いかけられたり)(猫同士の喧嘩やじゃれあいは激よわ)

●にゃんにゃん…にゃあん?
 ふわふわ、ふわり。
 そんな単語がよく似合いそうな白い「猫」がリビングに入ってくる。白野・ふわふわ(しろのふわふわ・h07445)は、雲のように柔らかい白い髪(いや、猫だからどちらかといえば、毛並みと形容した方がいいのかもしれない)にピンク色の瞳がよく映える猫だった。
(ふふーん!キャストのつもりで潜入なのじゃ!かしこいじゃろう、そうじゃろう!)
 一応、彼らのグループに混ざる前に人間の姿でドリンクもおやつも注文し受け取ってはいる。近くのサイドテーブルにドリンクを置いて、ふわふわは早速保護猫カフェの一員に変身したのだった。
 だが、それよりも、ふわふわにとってはドリンクよりも猫たちと触れあうためのおやつがたまらなく魅力的だったようだ。
(ぐ…わかっとる…これは、あの子達のためのもの…!)
 一瞬、自分も猫だしいいんじゃない?と己の欲望に駆られそうになりかけながらも、そこはぐっと我慢。だって、今日は、これから幸せになれるかもしれない猫達を守り抜かないといけないのだから。
 おやつはまた後であげることにして、ひとまずリビングを見て回ろうとする。ふわふわは猫だからリビングを歩いていても違和感はない。…店主だけは「ん?」と違和感を少し覚えるが、それだけだ。

(よし、これで『さいこぶれいど』ってのがきてもだいじょ…んん?)
 リビング全景を見ようと端っこに移動していたふわふわ…準備万端、というところで、本物の|猫達(キャスト)がふわふわの元に集まってくる。不審がる猫は別方角の隅っこからジィッと眺めているが、それ以外の猫たちは真っ白な猫に興味津々。
 ジリジリと近づかれてしまい、ふわふわからは冷や汗が。しまった、隅っこだしこんなに猫がくるとは思わないから逃げ場がない。その中の一匹が白くてふわふわなしっぽに前脚を伸ばされる。
(ちょ、ちょっと待て!わしはお主らの遊び相手じゃないのじゃ!!あッ、ちょっと、わしのしっぽにじゃれるでなーーーい!?)

 隅っこから、「にゃあああああん!!」という鳴き声が聞こえてくる。
「あらあら…うふふ」
 リビングの端っこで起きるどんちゃん騒ぎ。店主にとってはいつも通りの光景。今日もみんな仲良しねぇ、と笑みをこぼされたのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

アーネスト・マルトラバース・シートン
保護猫カフェ、いい取り組みかと思いますね。
とはいえ…ちょっとした曰く付きが襲い掛かってくるって所が気になりますね。
まぁ、猫ちゃんのためにも、遊んできますか。
さすがに、狼のままだとちとまずいので、人型で行きますよ。
まずは、そっと観察してから、ち○~るや、おもちゃで遊んでいきますね。

奴が来たらどうするか考えながら、猫ちゃんと触れ合おうと思います。

●オオカミさんとねこたち
「はーい、番号札……番の方ー。ドリンクができましたので取りに来てくださいねえ」
 番号札に書かれた番号を呼ばれたアーネスト・マルトラバース・シートン(若き狼・h00433)はキッチンカウンターに向かう。番号札と引き換えに、注文していたドリンクとおやつを受け取り、棒に玉や羽のついた猫じゃらしをレンタルしていく。

 保護猫カフェはいい取り組みだと思う。とアーネストは考える。
 様々な事情で居場所をなくした猫達が誰かと縁を結ぶための場所は、猫にとっては天国や楽園だと思うから。

(とはいえ、|ちょっと『曰く付き』《サイコブレイド》が襲いかかってくるって所が気になりますね)
 星詠みの読み取った|予感あるいは予兆《ゾディアックサイン》の実現するまでどのくらいの時の後かはわからない。だが、その時が来た時にすぐに対応できるように、アーネストは一旦猫達と遊びに興じることにした。
 本来のアーネストは勇ましくも美しいハイイロオオカミだが、そのままの姿では怯えられるどころか敵意を向かれてしまうし、広めとはいえオオカミの姿では少々手狭。ここでは人間としての姿で過ごすことにする。

 大きなクッションに腰を落とし、しばらく観察していると、おやつの匂いを感じたのか、アーネストの近くにいた黒い猫が近づいてきた。毛並みも瞳も真っ黒。赤いパッケージの液体おやつをガン見している。
 コルクボードの在籍猫リストを確認してみると、どうやら名前は『くろごま』で、雑種猫の女の子のようだ。
「くろごま…また美味しそうな名前ですね…」
 どうやら食べ物関連で名付けられる猫が多いらしい。新しいご縁ができればその名前も変わるかもしれないけど。
「…くろごまさん、おやつ、食べます?」
 そっと声をかけてパッケージを近づけると、くろごまは「にゃあん」と返事し、液体おやつをぺろぺろと舐め始める。
 アーネストは左手でおやつを持ちつつ、右手でゆっくり猫じゃらしを揺らす。猫じゃらしの先でくろごまとは別の猫達が戯れ始めた。なんとも平和な世界。穏やかな時間は、アーネストの心を癒すことに違いないだろう。
 だが、襲撃の時がいつでもきてもいいように、あらゆる策を脳内で巡らせつつ…アーネストは静かにこの時間を楽しむのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

青柳・サホ
注文した紅茶を頂いてリビングへ。
念の為、あらかじめカリカリを購入して玩具も借りておく。
初めて来る猫カフェなので猫ちゃんとは当然初対面。
好奇心旺盛な子は近づいてきてくれるかもしれないけど、最初は見てるだけ。
何故なら猫ちゃんは見ているだけでかわいいから。

まずは紅茶を飲みながら猫ちゃんを眺める。
あそこで遊んでいる子かわいいな。キャットウォークの上の子もかわいい。
ぼたんくん。予めチェックしておいた在籍猫ちゃんの中で一番気になっていた子。
「食いしん坊か……」
もういろんな人からおやつをもらっているかな?と少し気になりつつもカリカリを手に乗せて差し出してみる。近づいてきてくれたらとても嬉しいのだけど。

●『ぼたん』といっしょ
「……番の番号札を持っている方ー。ドリンクできましたよー。
 ミルクとガムシロップが必要だったらここで入れていってくださいね。ゴミはこっちのゴミ箱に。たまに猫ちゃんが食べちゃうことがあるんです。すぐに捨ててもらえると助かるわ」
 番号札と引き換えに、プラスチックカップに入ったアイスティーをもらったのは青柳・サホ(春待・h01954)。ミルクやガムシロップを入れるかどうかはあなたの自由だ。サホ好みのアイスティーに仕上がったのなら、購入したカリカリとレンタルしたおもちゃを手に持って、早速猫達の元へ向かう。
(…この猫カフェに来るのは、初めて…どんな猫ちゃんがいるんだろう)
 猫が好きなサホは落ち着いて座れそうな1人用ソファを見つけると、そのまま腰を沈めてしばらくまったり。購入したアイスティーを少しずつ飲みながら、このカフェでのびのびと過ごす猫たちを見つめる。
(あそこで遊んでいる子、かわいいな…あ、キャットウォークにもいる…足場が透明だから下から肉球が見えそう…後で行ってみようかな?)
 まずは無理な接触はせずにのんびりと観察。猫達が移動したり何かをするたびに、サホの青い瞳が静かに動く。サホ曰く、「猫ちゃんは見ているだけで可愛い」のだ。
 特にここは「保護猫カフェ」という通常の猫カフェとはすこし違う。ちょっとした動きにすら驚いてしまう猫もいるかもしれないから、まずは様子を伺うことにしたのだった。

「にゃー」

 ふいに声がして、サホは思わず下を向く。サホの足元に、いつの間にかオレンジかかった毛並みをした長毛種ーーラガマフィンがいた。
「……あ。……『ぼたん』くん?」
「にゃあ」
 サホがすぐに猫の名前が出てきたのは、在籍猫の中で特に一番気になっていた猫だったから。
 ぼたんと呼ばれた彼は、ふわふわした毛並みを惜しげもなく見せつけてくれる。そして、クリッとしたまんまるの瞳は、サホの持つカリカリに釘付けだった。
 思わずサホの口元が緩む。確かコルクボードの紹介で「食いしん坊」って書かれていたけど、どうやら本当のようだ。
「食いしん坊って書いてあるから、みんなからもらっちゃったんじゃないの?…まだ足りないなら、食べる?」
 買ってきたカリカリを少しだけ手のひらに乗せて、ゆっくりと近づけようとしたら…ぼたんはヒョイっとサホの膝もとまでジャンプ。思わず手に乗せていたカリカリを落としてしまいそうになったけど、なんとか耐える。
 サホの驚いた様子も気にせず、くんくんと鼻を鳴らしたと、サホの手に乗せたカリカリをゆっくりと食べ始めた。ぼたんの口の中から、カリ、カリ、と心地よい音が聞こえてくる。
「…おいしい?」
 尋ねてみても、ぼたんは返事はせずに黙々と食べ続ける。少しした後、食べ終わったようで顔を上げて、じーっとカリカリの入ったカプセルを見つめた。『もうないの?』と聞かれているような気がする。
「……本当に食いしん坊さんだ」
 紹介通りのぼたんに、サホはさらに愛しい気持ちでいっぱいになる。
 あなたが引き続きぼたんにおやつをあげ続けるのか、それとも他の猫のためにとっておくのか…それはあなたの自由である。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

桐生・綾音
妹の彩綾(h01453)と参加

ねこカフェ!!(ときめき)そういえば故郷の村で猫買ってたなあ・・・。猫さんたち、守らないとね。まずは猫カフェを楽しもう!!あ、ドリンクはオレンジジュースでお願いします!!

私はベンガルの元気な子を希望!!まあ元気な子ならなんでもいいかな!!一緒に遊びたい!!おもちゃで遊んだり、おやつを食べたり、肩にのせたり!!ああ、楽しいなあ!!彩綾もおとなしい子してにゆっくり過ごしてるみたい。

簒奪者はこの無垢で大変な環境の中助けられた小さな命も狙うんだね・・・許せない。ペットショップも、優しい店員の方も、守らなきゃ。
桐生・彩綾
姉の綾音(h01388)と参加

猫カフェか・・・いいなあ。そうだね、お姉ちゃん、故郷には猫がいっぱいいたよね。まずは猫カフェを楽しもう。店員の応対も優しくて丁寧でいいね。ドリンクはアイスココアで。

猫はアビシニアンのおとなしい子がいいかな。まあ、おとなしいならどんな子でもいいかも。楽しく猫さんと遊んでいるお姉ちゃんを見守るため、隅っこのクッションでまったりと猫にえさをあげたりおもちゃで遊ぶ。うん、いい子だなあ。

簒奪者はそういう小さい無垢な命も狙うんだね。ただでさえ辛い思いをした猫さんなのに。守らないとね。ペットショップも、店員さんも。

●姉妹と猫と。
「猫カフェだー!」
 キラキラと目を輝かせながらリビングでのびのびする猫達を眺める桐生・綾音(真紅の疾風・h01388)と、そんな姉を見てふふっと笑う妹の桐生・彩綾(青碧の薫風・h01453)。今日は仲良し姉妹の2人でこの保護猫カフェを楽しもうとやってきた。
「ほら、お姉ちゃん、そんなに大きな声出したら、猫たちがびっくりしちゃうよ?」
「おおっと、そうだった」
 妹に注意されて、思わず綾音は手で口を塞ぐ。幸いなことに逃げ出してしまう猫はいなかったが、じーっと注視する猫がちらほらと。静かに過ごさなければ…。
「こんにちは、あなたたちも遊ぶ前にドリンク注文してくださいねぇ」
 キッチンから女性が声をかけてくれる。2人は明るく返事をしてキッチンに行き、早速ドリンクを注文。綾音はオレンジジュース、彩綾はアイスココアをお願いした。それと、猫のおやつの購入とおもちゃのレンタル申請も忘れない。
「…そういえば、村で猫飼ってたなぁ」
「そうだね、お姉ちゃん。…村には、いっぱい猫がいたもんね」
 猫の形の番号札をもらい、ドリンクを待ちながら今はもう亡き故郷のことを語らう。2人にとっては大切な場所。それを共有できることは貴重なことだ。
(……ここの猫さん達、守らないとね)
(うん、そうだね。優しそうな店主さんもだよ、お姉ちゃん)
(もちろんだよ、彩綾)
 店主も猫達も、いずれこの場所が|外星人たち《サイコブレイド》から強襲されることは知らない。だから、不安を抱かせないように、そこだけはこっそり耳打ちしあった。
 しばらくすると、持っていた番号札の記載された数字を呼ばれたので、2人はそれぞれの飲み物とおやつを受け取る。そして目を引く色の紐が何本も付けられた猫じゃらしもそれぞれの手に渡る。

 猫達の元へ向かうと、おやつの匂いを嗅ぎつけたのだろうか。「にゃあにゃあ」と愛らしい声が重なる。
 綾音のもとに駆け寄ってきたのは、細身だけど筋肉質な豹柄の猫。種類はベンガルだろうか。そして恐る恐る彩綾のもとに歩いてきたのは、こちらもまた細身だがこちらはすらっとした猫。
「わわっ、来た!えっと、この子は…!」
「あらら、ごめんなさいねー。」
 キッチンから女性がやってくる。2匹は女性がやってくるとすりすりと頭を彼女に寄せる。ふふと笑みを浮かべながら、あなたたちに2匹のことを教えてくれる。
「えっと、髪の短いお嬢さんのところに来た猫は、ベンガルの『ささみ』くん。男の子よ。すばしっこいけど、とても人懐っこいわ。猫じゃらしが大好きだからよかったら遊んであげてね。
 それで…髪の長いお嬢さんのところに来たのは…アビシニアンの『ゆかり』ちゃんね。アビシニアンっていうのは…エジプトあたりの猫さんなんだけど…この子は来たばかりだから、ちょっと人見知りさんなの。でも自分から来てくれたから…お嬢さんに興味があるかもしれないわね」
 女性がそう紹介すると、またキッチンへ戻っていく。
 2匹の猫は、まんまるな瞳であなた達のことを見つめている。もう待ちきれないという顔を浮かばせているような気がしたので、2人は顔を見合わせからにっと笑い合う。
「ほーら、ささみ!一緒に遊ぼ!」
「えっと…ゆかりちゃん、だっけ…おやつ食べる?」
 それぞれの元へやってきた猫を相手に、交流を楽しむ事にする。綾音とささみは早速リビングいっぱい使って遊び倒し、彩綾は隅っこにクッションを持ってきて、おやつをあげながらまったり。それぞれ自分と猫達が楽しみやすいやり方で過ごしていく。

 その中でも、2人はいつか来る簒奪者達のことを考える。
 このカフェで生きる猫たちはいずれも大変な環境の中から救い出されて、新たな縁を求めている無垢ないのち達。そんな彼らを狙おうとする彼らを許すことはできない。
 襲撃の時を思いながらも、今は自分達のもとにやってきた猫たちと大切に時間を重ねていこう。そう思う2人なのだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ニル・エルサリス
猫って不思議と何時間でも見てられるのよね。
しかも猫って自分の武器(可愛さ)を理解して最大限に活かす。とてもタクティカルだわ。
時には液体みたいに狭いところに潜り込めるし、時には良質なアロマのように吸い込める。肉球はひんやりとして心地よく、舌は唯一無二の感覚をアタシにもたらしてくれる。喉をゴロゴロと鳴らすあの音はどんな睡眠導入剤よりも効くわ。ふにふにとしたお腹、触り心地の良い毛・・・でも、バッキバキに割れた腹筋も捨てがたいのよね。

なのに、猫は、アタシに、靡かない。

どんな猫もイチコロな禁忌の力(液状オヤツ)。アレは危険だ。でも猫達を振り向かせるには・・・。

あ、ジュレタイプのオヤツとお茶をお願いね。

●こんな場合もある…猫だもの。
(猫って…不思議と何時間でも見ていられるのよね)
ニル・エルサリス(氷葬の|精霊銃士《エレメンタルガンナー》・h00921)はアイスティーを少しずつ飲みながら、リビング中の至るとところのびのびと過ごす猫達に想いを馳せる。
(しかも猫って…自分の|武器《かわいさ》を理解して最大限に
生かす。とてもタクティカルだわ)
 ニルの目の前では、さまざまな種類の猫達が一つの箱に体を詰め合って戯れ合ったり毛繕いをしている。猫はどうしてこんな狭い場所で寄せ合うように入っていくのだろうか。
(時には液体みたいに狭いところに潜り込めるし、時には良質なアロマのように吸い込める。
 肉球はひんやりとして心地よく、舌は唯一無二の感覚をアタシにモア他rしてくれる。喉をゴロゴロと鳴らすあの音はどんな睡眠導入剤よりも効くわ。
 フニフニとしたお腹、触り心地の良い毛……でも、バッキバキに割れた腹筋も捨てがたいのよね…)
 その様子を見ながら、ニルは無表情ながらもどこか上機嫌なようだった。猫達が仲良く遊び合うのは見ていて癒される。チロチロと舌を這わせながら水を飲んだり、夢中になっておもちゃを追いかけたり…そういう様子を見るのは楽しい。楽しいの、だが。

「……なのに、猫は、アタシに、靡かない」

 ニルのもとに寄ろうとする猫はいない。ニルの雰囲気が猫の波長とうまく合わないのか。もしくは、ニルの手には猫を引き寄せるためのアイテムがないのが大きいのか。
 チラリとキッチンを見ると、女性がにこりと微笑んで、「おやつ、よかったらいかが?」と勧めてくれる。
「あ、あれは…どんな猫もイチコロな|禁忌の力《液状おやつ》…あれは、危険…一気に猫達が押し寄せてくるし…」
 おやつをめぐって喧嘩する様子を想像してしまって、表情が僅かに曇りそうになる。
「大丈夫よ。みんなからおやつをもらって満腹の子もいるから。もしそうなりそうだったら私達がなんとか止めるわ」
「……」
 ニコニコとニルからの返答を待つ女性。うーんうーんと頭を悩ませること十数秒。観念したニルはカウンターに向かって注文をする。
「ジュレタイプのおやつを、お願いするわ…」
「はーい。すぐに用意するわね」

 そして、リビングのどこかでジュレタイプのおやつを灰色猫(名前は『おもち』。雑種の男の子)にあげながら、ご満悦なニルの姿を確認できたという。
🔵​🔵​🔵​ 大成功