シナリオ

狙われた|妖刀《Anker》

#√妖怪百鬼夜行 #√EDEN #√マスクド・ヒーロー #Anker抹殺計画

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●撃剣興行の妖刀
 √妖怪百鬼夜行の浅草は今日も賑やかで大勢の人が賑わっていた。
「さあさあ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい! これから始まるは、剣客たちが織り成す武の舞! この剣舞を見なけりゃ一生後悔しちまうよ!」
 ドンドンッとチンドン屋のような妖怪が小太鼓を叩き、煽って町の広場で耳目を集める。
「ここに集まるは、日本中から集めた剣客達! さまざまな流派の遣い手が今まさにぶつかり合おうとしている!!」
 司会役が口上を述べて今から撃剣興行が行われるのだと告げる。
「まず本日最初の勝負は槍使いと鎖鎌使いの対決だぁーー!!」
「見世物をやってるみたいよ」
「見にいこう!」
 町に住む妖怪達が集まると、対峙する二人の剣客が一礼して互いに武器を構える。
「その刃を叩き折ってやるぜ!!」
「ふ、やれるものならやってみよ」
 刃を交わす前に両者が闘志を昂らせるように口争いを始める。
「では、いざ尋常に!」
「「勝負!!」」
 立会人の声に合わせ両者が動き出し、激しい動きでぶつかり合う。鎖鎌使いが鎖分銅で遠距離から先手を取ると、槍使いは得物を回転させて弾く。そうして何度も互いが仕掛けようとしてぶつかり合う。
「やっちまえー!」
「負けるなー!!」
 声援が飛ぶ中、鎖分銅が槍の柄に絡まって鎖鎌使いが槍を奪おうと力を込める。それに抗った槍使いはふっと力を抜いて自ら引っ張られて前に踏み出し、一気に距離を詰めて槍を突き胸に当たるところでピタリと止めた。
「おおーー! 槍使いの勝ちだ!!」
「クソ! 鎖鎌使いに賭けてたのに!」
 勝敗となればどこでも賭け事が起こるもの。賭けをしていた妖怪達は一喜一憂で盛り上がっていた。
「どうです時雨の旦那、今日の剣客達は?」
「けっ! たいしたことねぇな! もっと骨のある奴ぁいねぇのか!」
 そんな剣劇を見るのは興行の主催者である老いた妖怪と、その手にある喋る大太刀――『インテリジェンスウェポン』たる妖刀『時雨』だった。
「旦那は本当に好みに煩いねぇ。そんなんじゃいつまで経っても腰に吊るされやしませんよ」
「へっ! 儂をまともに振れん奴の腰になんぞ納まってたまるかってんだ!」
 妖刀は人定めをするように興行を見て、文句ばかりを垂れていた。
「さあさあ、我こそはと思う方! 飛び込み参加も歓迎だよ! 」
 太鼓が叩かれ、妖怪達が集まり盛り上がる広場で、次々と剣客達の技巧を駆使した剣舞が繰り広げられる――。

「目標を発見。破壊する」
 しかしそこへ突如として忍達が現れ、妖刀に向かって襲い掛かった!
「なにっ!? 儂を狙っておるのか?」
「旦那! どうしたら!!」
 集まっている剣客達が迎撃するが、包囲されて多数による攻撃によって倒れ、その凶刃は妖刀に届く!
「ちっ、おめぇまで巻き込まれることはねぇ! 儂を捨てろ!」
「でも、旦那!」
 忍達の行動は素早く、老いた妖怪とまとめて妖刀を切り裂いた!
「馬鹿野郎が……贅沢を言わずに主を選んでおくべきだったか………」
 砕かれた妖刀は意識を失い、その輝きを失った……。

●星詠み
「外星体同盟の刺客『サイコブレイド』が、Ankerに成りうる者を狙う事件が起きておるようじゃ」
 フェルネア・パスティーニ(白き氷の魔女・h00819)が集まった√能力者に予知した悲劇を告げる。
「√妖怪百鬼夜行の浅草で撃剣興行なる剣劇の見世物が行われておるようじゃ。そこで主を見つけんとしておる|妖刀『時雨』《インテリジェンスウェポン》が狙われ破壊されてしまう。巻き添えに多くの妖怪も死んでしまうようじゃの。その悲劇を阻止する為に動いてもらいたいのじゃ」
 Anker候補を狙われ、その結果多くの者が死んでしまう。それを阻止せねばならない。

「まずは事件が起きる前に撃剣興行の場に紛れ込んでおくのがよいじゃろう。なんじゃったら興行に参加してもよい」
 興行には剣客達と多くの妖怪の観客が集まっている。事前にどうやって守ったり避難させるかを考えておかなくては、全員を逃がすのは難しいだろう。
「そしてAnker候補の妖刀を狙う刺客である忍の『悪の怪人』どもが現れたら、それを迎撃して倒すのじゃ。向こうはこちらが待ち構えておるなどとは知らぬからの。不意を突けるはずじゃ」
 しっかりと準備して待っていれば、敵の襲撃に慌てずに対処できる。
「忍を撃退しても、まだ終わりではなかろうな。サイコブレイド本人が来る可能性もある。気を抜かずに妖刀を守り抜くのがよかろう」
 配下が失敗したとなれば、その上のサイコブレイドが現れる可能性がある。連戦の心構えをしておけば、不意を突かれるような事は避けられる。

「折角の楽しい見世物を闖入者に台無しにされては興覚めじゃな。皆が興行よりも面白い|戦い《撃剣》を見せて舞台を盛り上げてやるのじゃ!」
 悪戯っぽく笑ったフェルネアが、敵の計画を台無しにするべく向かう√能力者達を見送った……。

マスターより

天木一
 こんにちは天木一です。
 Anker抹殺しようとする『サイコブレイド』を阻止する作戦となります。

 第1章は剣同士の戦いを行う見世物、撃剣興行を観戦して客に紛れるか、剣客として参加するなど、襲撃がある場に紛れ込んで迎撃準備を行います。
 撃剣興行はあくまでも見世物なので相手を傷つけてはいけません。

 第2章は襲撃に現れる『堕ちた討魔忍』を迎撃します。邪魔なら町民の妖怪達もまとめて始末しようとします。

 第3章では『外星体『サイコブレイド』』との戦闘になります。妖刀時雨の救出に成功していれば戦闘力が低下します。

 妖刀時雨をAnkerにしたいと望む方は、第3章のプレイングの冒頭で【Anker希望】と宣言してください。
 コミュニケーションを取って自らの遣い手だと認められた方が居れば、その中から1名様にAnkerとしてキャラクター作成する権利を差し上げます。(作中の最後に描写いたします)

 妖刀時雨は口の悪い年老いた頑固な男性の性格。刃渡りが三尺ほどの大太刀で、雨に濡れたような水気を帯びた美しい刀身を持つ。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第タグにて。
 それでは、Ankerを守りサイコブレイドを返り討ちにしましょう!
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第1章 日常 『鉄風、撃剣興行!』


POW 剛剣の迫力に喝采する。
SPD 神速の剣閃に息を呑む。
WIZ 精妙なる術理に唸る。
√妖怪百鬼夜行 普通5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キエティスム・トゥエルブ
※アドリブ・連携歓迎です。
ここが、√百鬼夜行。
初めて訪れる√ですが、ここも人・・・ではなく妖怪が多く活気に溢れていて良い場所ですね。
賑わいが少ない√ウォーゾーン出身なので、少し羨ましさを覚えます。あっこの出店の団子美味しい・・・。

観光気分は程々に、サイコブレイド一味の襲撃に備えるため、光学迷彩服を起動して周囲の観客に溶け込み潜入しておきましょう。

しかし撃剣興行というこの催し、自分の成長の糧にもなりそうです。
遠距離武装ばかりで近距離戦が護身用の剣一本な私としては、ここで剣客達の術理を紐解けば戦闘力の向上が見込めますね。

周囲をレギオンにスキャンさせながら、観戦させていただきましょう。

●撃剣の舞台
「ここが、√百鬼夜行」
 キエティスム・トゥエルブ(個にして群、群にして個・h01205)が物珍しそうに、妖怪達の住まう世界を見渡す。
「初めて訪れる√ですが、ここも人……ではなく妖怪が多く活気に溢れていて良い場所ですね」
 人間だけでなく、多くの妖怪が住まう土地は混沌とした活気に溢れていた。
「賑わいが少ない√ウォーゾーン出身なので、少し羨ましさを覚えます。あっこの出店の団子美味しい……」
 人が集まればすぐに商魂たくましく店が出る。そこで買った串団子を頬張ってキエティスムは幸せそうな笑みを浮かべた。そうして団子を食べながら、舞台で行われる撃剣興行を観戦する。
「いけいけー! 負けんじゃねぇぞ!」
「押し返せ! 財布の有り金全部突っ込んでんだ! 勝ってくれよ!!」
 勝敗で賭けをしている妖怪達は大きな声で声援を送り、刀と刀をぶつけた白熱した一進一退の試合が見られる。
「盛り上がってますね。殺伐とした空気もなくお祭りのようです」
 真剣ではあるが、そこには場を盛り上げようという舞台的なものを感じる。そうして眺めながら喉が渇くとお茶を飲む。
「お茶も美味しいくいただきましたし、観光は程々にサイコブレイド一味の襲撃に備えるとしましょう」
 あれこれと並ぶ出店の食べ物から視線を逸らし、名残惜しく思いながら綺麗に食べた串を屑入れに捨て、お茶を飲み干すと【試作型光学迷彩服】を起動して周囲の観客に溶け込み潜伏する――。

(しかし撃剣興行というこの催し、自分の成長の糧にもなりそうです)
 見ればさまざまな流派で多種多様な武器を使う剣客達が試合をしている。
(遠距離武装ばかりで近距離戦が護身用の剣一本な私としては、ここで剣客達の術理を紐解けば戦闘力の向上が見込めますね)
 周囲を小型無人兵器「レギオン」にスキャンさせて警戒しながら、自身は周囲の人々に紛れて試合を眺める。
(しっかりと観戦させていただきましょう)
 違う武器の相手と戦うとそれぞれ相手の長所を潰し、自分の長所を活かそうと戦い方が変わる。その技を目に焼き付け、それに対処する方法を考えていく……。
 そうして敵が現れるまでの時間をキエティスムは有意義に過ごした。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

轟・豪太郎
(連携・アドリブお任せする!)
ワシが剛拳番長轟豪太郎である!

むう、あれこそはまさしく『撃剣興行』!
(ワシは√妖怪百鬼夜行出身の人間であり、【世界知識】【流行知識】技能があるから本当に知っているだろう!)

闘いとなればワシも参加したいのはやまやまだが、ワシの武器は剣ではなく『拳』だからな!
ここは【番長応援歌】で、男臭い応援団員達と観客席での応援にまわろう。
基本的に参加者全員の健闘を称えるが、卑怯な手を使う奴がいたら、その対戦相手の方を応援する!

対戦の合間に避難経路の確認や、通行の邪魔になるゴミや大きな機材の片付けもしておこう。

「ワシが剛拳番長轟豪太郎である!」
 バーン!と|轟・豪太郎《とどろきごうたろう》(剛拳番長・h06191)が名乗りと共に荒々しい勝負が行われている広場にやってきた。
「むう、あれこそはまさしく『撃剣興行』!」
 √妖怪百鬼夜行出身である豪太郎は撃剣興行の事を知っていた!
「撃剣興行とは由緒ある武を競い合う舞台。もとは真剣勝負であったが、時代と共に見世物へと変化し、今は庶民に愛される興行となっておる!」
 そんな情報がつらつらと豪太郎の頭に浮かび、自然と説明的な口調で喋っていた。

「闘いとなればワシも参加したいのはやまやまだが、ワシの武器は剣ではなく『拳』だからな!」
 武器同士の戦いを披露する撃剣には参加できぬと残念そうに首を振る。
「ここは【番長応援歌】で、男臭い応援団員達と観客席での応援にまわろう」
 √能力『番長応援歌』を発動し、学ラン姿の男臭い応援団員達を呼び出して三三七拍子から応援歌を歌う!
「なんでぇ、この歌は?」
「よくわからんが、力が漲るような感覚があるぞ!」
 歌声に元気を与えられ、舞台に立つ妖怪達の動きのキレがよくなる。
「ふん!」
「させるか!!」
 槍使いが鋭く突きを放つと、小太刀の二刀使いが攻撃を受け流す。そして間合いを詰めようとするが、槍使いもそうはさせまいと下がりながら槍で払う。
「おおっ! なんて攻防だ!」
「二刀使い勝ってくれよ!!」
 賭けている観衆も熱が入り、応援歌に負けじと応援する。
「これで決める!」
 槍使いが渾身の力で連続突きを放つと、二刀使いの小太刀が一本弾かれ飛んでいった。しかしもう一刀を手に前に飛び込むと、懐に入って腹に切っ先を突き付けた!
「勝負あり!!!」
「うぉおおおおお!! やった! 勝った! 儲けたぞ!!」
「くそぉお! 絶対槍使いが勝つと思ったのに!!」
 喜ぶもの悔しむもの、賭けによって試合の声援にも熱が籠っていた。
「うむ、いい勝負だった!」
 両者の健闘を称えて豪太郎は拍手する。豪太郎と応援団員らの熱い応援によって、剣客達の戦いも白熱し、舞台はどんどん盛り上がっていった。
「さて、対戦の合間に片付けもしておくか」
 この後のことを考え、通行の邪魔になるゴミや大きな機材を片付け、避難経路の確認も忘れずにしておく。そうしてさりげない行動で有事に備えた……。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

玉響・刻
妖刀のAnkerさん狙いとは、同じ立場の者としては見過ごせません!
(Ankerが意思持ちで人の姿になれる刀)

それはそれとして撃剣興行なんて初めて観ますっ!
はぁ、こんなに色んな剣術武術があるんですねっ!

(うずうず)

はいっ!私も挑戦しますっ!

って、あれ?
何か変な反応ですね?(ちょっと笑われてる?)

むぅ、剣は見た目ではありません!油断してると怪我しますよっ!

勿論、相手は一般の方々ですから√能力使う訳いきませんが、私が今まで鍛え上げてきた走術と居合なら十分通用する筈ですっ!

ただ、相手を傷つけてはダメですから、武器を狙ってついでに武器を使え無い様にできれば、襲撃の際、立ち向かえずに逆に安全かも、ですっ!

「妖刀のAnkerさん狙いとは、同じ立場の者としては見過ごせません!」
 同じような意思を持ち人の姿になれる刀をAnkerに持つ|玉響・刻《たまゆら・きざみ》(探偵志望の大正娘・h05240)は、他人事のような気がせずに助けてあげたいと、妖怪達の多く集まる現場に足を踏み入れた。
「それはそれとして撃剣興行なんて初めて観ますっ!」
 そこで行われている撃剣興行を見れば、見世物だけあって派手な戦いが行われていた。
「はぁ、こんなに色んな剣術武術があるんですねっ!」
 さまざまな武器を駆使し、多様な技が披露される。
「勝てよ刀使い!」
「刀なんて金棒で叩き折っちまえ!」
 刀使いと金砕棒使いの妖怪が対峙し、勝負が始まると金棒を振り回すほうが先制して勢いよく薙ぎ払う。それを刀使いは屈んで避けた。勝負を一撃で決めようとするのではなく、まずは観客を魅せる技を出し合って場を盛り上げていた。
 そうして場が温まると、刀使いが勝負を仕掛けて低く懐に入り込もうとする。しかし金砕棒使いもそうはさせまいと金棒を振り回す。
「せぇっ!!」
 気合を入れた刀使いが紙一重で金棒を掻い潜り、喉元に刃を突き付けた。
「勝負あり!!」
 刀使いの勝利に終わり、賭けていた人々から歓声と悲鳴が同時に上がった。
 その様子を自分ならどう動くと考えながら刻はうずうずとしていた。

「さあさあ! 我こそはと思う方! 飛び込み参加も歓迎だよ!」
「はいっ!私も挑戦しますっ!」
 すぐに刻が手を上げる。すると周りから失笑が聞こえた。
「って、あれ? 何か変な反応ですね?」
「嬢ちゃん、止めといた方がいいぜ」
「そうそう、怪我しちまうぜ」
 刻が首を傾げていると、妖怪達から心配とも揶揄するとも思える声が飛んできた。
「むぅ、剣は見た目ではありません! 油断してると怪我しますよっ!」
 憤った刻が頬を膨らませると、さらに笑い声が起こる。
「いや、なかなかの遣い手と見た。拙者が続けて相手をしよう」
 だが勝利した刀使いの妖怪が真面目な顔で相手をしようと刀を構える。ならばと審判役がすぐに舞台を整え両者が対峙し、勝負が始まった!

「居合か」
 刻の構えを見て、刀使いは警戒しながら間合いを測って斬り掛かる!
(勿論、相手は一般の方々ですから√能力使う訳いきませんが、私が今まで鍛え上げてきた走術と居合なら十分通用する筈ですっ!)
 刻は素早く飛びのいて躱し、続く連撃も動き回る事で間合いに入らせない。
(ただ、相手を傷つけてはダメですから、武器を狙ってついでに武器を使え無い様にできれば、襲撃の際、立ち向かえずに逆に安全かも、ですっ!)
 狙うは相手の持つ刀――動き回っていた刻が勝負と踏み込んで居合の一撃を放ち、相手の持つ刀を根本から折った!
「参った……」
「おおっ!!」
「あの嬢ちゃん勝っちまったぞ!」
 驚きの声が上がり、それはやがて歓声に変わって刻は笑顔を浮かべてどうだと胸を張った。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

櫃石・湖武丸
Anker抹殺事件でインテリジェンスウェポンを助けに行くのは二度目になる
そして今回の対象は刃渡りが三尺ほどの大太刀、しかも妖刀ときた
|悪路王《この姿》でいる時に|鬼々蒼々《この刀》を扱うには小さくてな
力のままに振るい続けては、軈て折れてしまうだろう
身の丈に合った刀を探そうとした時にこの話、好機かもしれん
しかし相手は心を持つ刀、相性があるのも承知
オレの縁の有無はさておき、考えるきっかけになるであろう
さて……今はこの場を楽しませなくてはな

気合を入れて|悪路王《祖先の姿》で剣客として参加
√能力は使わぬ、使うべきは|忍共《次の相手》なのでな
先ずは刃を交えて相手の動きを見るとしよう
力に物を言わせるか、技で相手を乱すか…見切り、刀で凌ぐ
相手の戦い方を学んだ上で反撃を

貴殿の戦い、理解した
では、オレも披露しよう
納刀し居合の構え、相手が仕掛ける所で反撃の一撃
狙うは一つ、武器落とし
上手くやれたのなら満足に笑いながら拾い上げて
ハハ、殺しはせぬ安心せよ
|得物《こちら》も壊れておらんな、よしよし
では早う次の相手を

(Anker抹殺事件でインテリジェンスウェポンを助けに行くのは二度目になる……そして今回の対象は刃渡りが三尺ほどの大太刀、しかも妖刀ときた)
 |櫃石・湖武丸《といし・こたけまる》(蒼羅刹・h00229)は2mを超える鍛え抜かれた悪路王の姿で、撃剣興行が行われている場に姿を見せた。
(|悪路王《この姿》でいる時に|鬼々蒼々《この刀》を扱うには小さくてな。力のままに振るい続けては、軈て折れてしまうだろう)
 そして霊力と妖力が混在する刀を見下ろす。今の体躯から見れば随分と心細く思えた。
「身の丈に合った刀を探そうとした時にこの話、好機かもしれん」
 この巨躯であれば3尺ある大太刀も、ちょうどいい刀のように扱うことが出来そうだと興味を持っていた。
(しかし相手は心を持つ刀、相性があるのも承知。オレの縁の有無はさておき、考えるきっかけになるであろう)
 縁が結ばれるかどうかはまだわからないが、ともかく出会わなくては話にならない。そう思っていると、歓声が上がり目の前で一つの勝負が終わっていた。
「さて……今はこの場を楽しませなくてはな」
 気合を入れ|悪路王《祖先の姿》で剣客として戦いの舞台に立つ。
「おおっと! これは立派な鬼の旦那が参加してくれるようだ!」
「ならオレが相手をするぜ!」
 負けじと巨躯の猪のような顔の妖怪が薙刀を手に前に出た。
「おお、あのデカい鬼は強そうだぜ!」
「だが薙刀使いはこの前も勝ってたぜ!」
「鬼の方に賭けるぜ!」
「じゃあこっちは薙刀使いに賭ける!」
 どちらも強そうに見えて、周囲の客たちは盛り上がって賭けていった。

「ご両人とも殺しはなしですぜ! いざ尋常に!」
「「勝負!!」」
 妖怪がまずは技量を測るように薙刀を横に薙ぐ。それを湖武丸は刀を抜いて受け止めた。
「ほほう、見掛け倒しじゃあないようだな!」
 ならばと妖怪がさらに薙刀を振るう速度を上げていく。それを冷静に湖武丸は受け止めていった。
(√能力は使わぬ、使うべきは|忍共《次の相手》なのでな)
 これはあくまでも前座の見世物だと、相手の動きを観察する。
「ちぇぁ!!!!」
 気合と共に薙刀の軌道が突然低くなり不意を突くように脛斬りの一撃が放たれる。しかしそれも見切って跳躍した湖武丸には当たらない。
「今のを躱しやがるか!」
 妖怪は勝負を決めにいった一撃を躱され、ならばと力づくで倒そうと薙刀を構え直した。

「貴殿の戦い、理解した。では、オレも披露しよう」
 着地と共に湖武丸は刀を鞘に納める。そして居合の構えを取った。
「居合がお前の得意技か! だが悪手だぞ! 間合いに勝るオレが一方的に攻撃できる!!」
 妖怪は刀の間合いの外から薙刀を振り下ろす。だがそれは思惑通り、狙うは一つ、武器落とし――。合わせて湖武丸が刀を抜き打って一閃した! 甲高い音と共に薙刀が宙に舞い、くるくると回転して地面に突き刺さる。
「なんと……」
 驚きに目を見開く妖怪の前で、湖武丸は地に刺さった薙刀を抜いて笑う。
「ハハ、殺しはせぬ安心せよ」
 そして放心する妖怪の手に薙刀を渡した。

「勝者は鬼の居合使いだー!!」
「うぉおお! 賭けに勝ったぞ!」
「畜生! 俺も鬼に賭けとけばよかった!」
「あんな居合見たことねぇ! こりゃすごいもん見れたぜ!」
 文句なしに勝負が決まり、湖武丸に向けて大きな歓声が送られた。
「|得物《こちら》も壊れておらんな、よしよし。では早う次の相手を」
 湖武丸は刀が壊れていないか確認し、|忍共《次の相手》を探し周囲に目を向けた。
 するとあちこちに怪しげな人影が見える。それこそが騒動を起こすサイコブレイドの手下である忍達の姿だった――。
「来たか」
 舞台で待ち構えていた湖武丸は主催者である老いた妖怪と、その手にある喋る大太刀へと視線を向け、すぐに動き出す……。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

第2章 集団戦 『堕ちた討魔忍』


POW 討魔忍法・|滅殺の陣《キリングコンビネーション》
【苦無投擲】や【銃撃】による牽制、【鎖分銅】による捕縛、【各々が得意な属性の遁術を付与した忍者刀】による強撃の連続攻撃を与える。
SPD 討魔忍法・|隠れ身の術《ステルスモード》
【隠密】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
WIZ 討魔忍法・|影分身《ファントムミラージュ》
半径レベルm内にレベル体の【分身】を放ち、【隠密行動】による索敵か、【忍者刀】や【苦無投擲】による弱い攻撃を行う。
イラスト もりさわともひろ
√EDEN 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●妖刀『時雨』を狙う忍
「どうです時雨の旦那、今日の剣客達は?」
「へっ! まだまだだが、ちっとばかし目についたのが2人ほどいたな!」
「おや、旦那が褒めるなんて珍しい」
 興行主である老いた妖怪と、その手にある|喋る妖刀《インテリジェンスウェポン》『時雨』が舞台を見ながら楽し気に会話をしていた。
「まだ儂を振るえるほどかは分らんが、期待出来るかもしれねぇ!」
「旦那がそこまで言うなんてねぇ。一度振るってもらったらどうです?」
「こんな遊戯で振るったところで、本当の腕なんざわかりゃしねぇ! 実戦でしか剣客としての本質は見えねぇんだよ!」
「そういうものですか……」
 二人が会話していると、何やら怪しげな人影達が包囲するように近づく。
「目標を発見。破壊する」
 そこへ突如として悪の怪人である『堕ちた討魔忍』が姿を見せ、妖刀『時雨』の破壊を狙う!
「なにっ!? 儂を狙っておるのか?」
「旦那! どうしたら!!」
 予想もしない襲撃に慌てるところへ襲い掛かる忍達――だが、その前に待ち構えていた√能力者達が割って入った!
 『サイコブレイド』の思惑を阻止し町人にも被害を出さないようにするべく、√能力者達は迎撃を開始する――。
玉響・刻
目的も許せませんが、更に見境なしとは言語道断ですっ!
先程とは違い本気で行きますっ!速やかに退場願いますっ!

ここはまず速さを持って機先を征するとしますっ!

敵が姿を表したと同時に胡蝶乱舞使用
全速を持って時雨さんや町人の皆さんに最も近くにいる忍に対して閃刃・告死蝶で攻撃しますっ!
この際は【二回攻撃】で手数も増やして確実に一体倒すのを狙いますっ!

うまくいけば相手の動揺を誘い少し隙を作れるかも、ですっ!
そうしたら、時雨さん、町人の皆さんに安全な場所への避難を促しますっ!
少しでも離れられば良いんですが…

後は時雨さん達に向かおうとする敵から順次、閃刃・告死蝶で戦いますっ!

アドリブ連携歓迎

●守る剣
「な、なんだこいつらは!」
「邪魔な者もまとめて排除せよ」
「行くぞ……」
 討魔忍はターゲットの破壊に邪魔になる妖怪達もまとめて始末しようと動き出す。
「目的も許せませんが、更に見境なしとは言語道断ですっ!」
 |玉響・刻《たまゆら・きざみ》(探偵志望の大正娘・h05240)が関係ない者まで巻き込もうとする敵に憤る!
「先程とは違い本気で行きますっ! 速やかに退場願いますっ!」
 √能力『|胡蝶乱舞《コチョウランブ》』を発動し、淡く光る無数の黒い霊蝶を纏うと移動速度が跳ね上がり、一瞬にして間合いを詰めた。
「ここはまず速さを持って機先を征するとしますっ!」
「なっ!?」
 気付いた瞬間には間合いに入られて驚く討魔忍に、超速の居合術『閃刃・告死蝶』を放って【護刀「羽風」】の刃が討魔忍達の胴を纏めて上下に切断した!

「強い! 何奴!!」
「妨害する者を先に倒せ!!」
 動揺しながらも討魔忍は狙いを刻に定める。自分に注意を引きながら刻は周囲の町人らに呼び掛ける。
「私が相手をしている間に、避難してくださいっ!」
「く、刀が折れていなければ拙者も戦えたものを!」
「大丈夫です! ここは私たちに任せて皆さんを避難させてくださいっ!」
 先ほど刀を折った妖怪剣客に、刻は戦いに巻き込まれないように避難を促した。
「ちっ、このままじゃ被害が出るな。野郎ども逃げろ!」
「へいっ! おい、逃げるぞ!」
 時雨が命じると、近くの町人たちが慌てて逃げていく。
「どうします? 私達も逃げますか?」
「いや、儂を狙ってるんじゃあ、逃げても追いかけてくるぞ。そうなりゃ戦えんもんを巻き込むかもしれん。悪ぃがおめぇには付き合ってもらうぞ」
「し、仕方ありませんね」
 支配人とその手にある時雨だけはこの場に留まった。

「あの大太刀を狙え」
「時雨さんは残るようです、それなら守り切ってみせますっ!」
 討魔忍と時雨の間に刀を鞘に納めた刻が割り込む。
「邪魔をする者は排除する!」
 討魔忍が何体にも分身して一斉に苦無を投げつける!
「数が多くとも当たりはしませんっ!」
 刻は投擲を上回る速度で駆け、ひらひらと避けた苦無は地面に刺さっていく。そしてすれ違いながら抜き打ちに一閃すると討魔忍が血を噴き出して崩れ落ちた。
「ほっ、あの嬢ちゃんやるもんだ!」
 そんな鋭い一撃を見て時雨は楽しげな声を上げた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

キエティスム・トゥエルブ
※連携・アドリブ歓迎です。
噂をすれば、影とはよく言ったものです。
サイコブレイドの一味がようやくお出ましですね。
群衆に紛れるため【迷彩】を起動していたのは都合が良い、このまま気付かれない状態で1人ずつ【近接防衛用プラズマ刃】で仕留めていきましょう。丁度撃剣興行で学んだ技術を活かせると良いのですが。

厄介そうなのは相手の【分身】ですね。数という要素は多い方が有利になる。
【レギオンスウォーム】によるスキャンで本体の位置を割り出し、確実に1人ずつ片付けましょう。
...戦闘機械群相手と違って人間を傷つけるのにあまり気乗りはしませんが、任務は果たしましょう。

「何なんだこの忍者たちは?」
「参加者か?」
 まだ何が起きたか把握できていない人々は、包囲するように現れた討魔忍達を見て、ただの参加者かと思う。
(噂をすれば、影とはよく言ったものです)
 群衆達に紛れていたキエティスム・トゥエルブ(クワイエット・マシナリー・h01205)が敵を見渡す。
(サイコブレイドの一味がようやくお出ましですね)
 迷彩によって見つからぬように隠れ、敵が近づくのを待つ……。
「町民か、邪魔だ」
「うわっ!?」
 無造作に、ただ通行の邪魔だとばかりに討魔忍が忍者刀で町民を斬り払おうとする。
(撃剣興行で学んだ技術を活かせそうです)
 それをキエティスムは背後から接近して【近接防衛用プラズマ刃「プリンシパル」】を背中に突き入れた!
「な、にが?」
 切っ先が胸から突き出て、驚いた顔で討魔忍が崩れ落ちる。
「どうした?」
 異変に気付いて仲間の討魔忍が駆け寄ると、キエティスムは横から刃を振るって首を裂く!
「が、く……曲者っ」
「敵が紛れているのか!」
 血を吐き倒れながら警告を発すると、近くの討魔忍が分身して警戒しキエティスムの姿を見つけた。

「ステルスだ!」
「伏兵か!!」
 討魔忍達が分身と共に苦無を投げつける! それをキエティスムは先程見た剣客達の動きを真似て、動きながら受け流して捌く。
「見つかってしまいましたか、それに分身は厄介です。数の利を取られますからね」
 分身に対処しようとキエティスムは√能力『レギオンスウォーム』を発動し、19体の小型無人兵器「レギオン」を呼び出した。
「数という要素は多い方が有利になる。ならこちらも数で対抗するだけです」
 レギオンがスキャンで本体の位置を割り出し、そこに向かってミサイルを一斉発射した!
「なに、バレているというの!?」
 本体に集中砲火を浴びた討魔忍が爆発して吹き飛び、分身の数が一気に減った。
「拙い! 指揮官を討て!」
 討魔忍が分身と共に忍者刀で一気に決めようと突っ込んでくる!
「近づかせはしません」
 そこへ一気にレギオンがミサイルを放って迎撃し、討魔忍は爆発の呑まれて叩き伏せられ、分身も消滅した。

「……戦闘機械群相手と違って人間を傷つけるのにあまり気乗りはしませんが、任務は果たしましょう」
 自分が戦わなくては町民が殺されてしまうと、攻撃を継続して討魔忍を近づかせない。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

轟・豪太郎
(連携・アドリブお任せする!)
ワシが剛拳番長轟豪太郎である!

来たな討魔忍!
だが一般人の避難が先だ。待っておれ!
【番長応援歌】で男臭い応援団員達を呼び出し、事前に確認しておいた避難経路へ一般人を誘導する。
(【威厳】を加えて)
慌てなくても大丈夫だ!落ち着いてこの場から離れるのだ!!

応援団員達に任せて大丈夫と判断できたら、興行主と『時雨』の護衛に向かう!
あとは【喧嘩殺法】でひたすら群がる敵を殴りとばす!さっきも言ったが、ワシの武器は剣ではなく、この『拳』じゃあ!!
討魔忍が隠れ身の術を使おうと、一向に構わん!【無差別攻撃】すればどこかに当たるだろう!

「これは本当の襲撃だ!」
「に、逃げないと!」
「でも、どこにあの忍者たちがいるか……」
 ようやく全ての町民が忍者が本物の襲撃者であると気付き、不安そうに逃げようとするが、妖刀を逃がさぬように包囲する忍の姿に身を竦める。
「ワシが剛拳番長轟豪太郎である!」
 |轟・豪太郎《とどろきごうたろう》(剛拳番長・h06191)が堂々たる名乗りを上げて町民と敵の間に立ち塞がった!
「来たな討魔忍! だが一般人の避難が先だ。待っておれ!」
 そして町民の方へ振り向くと√能力『番長応援歌』を発動し、学ランを着込んだ応援団員達を引き続き呼び出して、事前に確認しておいた避難経路へと一般人を誘導するべく声を上げた。
「これより避難誘導を行う! こちらについて来い!!」
 大きな声は人々の元に届き、慌てて近づいてくる。
「慌てなくても大丈夫だ! 落ち着いてこの場から離れるのだ!!」
 豪太郎が安心させるように威厳の籠った声で落ち着かせ、応援団員達を使い逃がしていく。
「た、助かった……」
「ありがとうよ!」
 町民達が逃げ出し、包囲を抜けるとほっと息を吐いて感謝の気持ちを伝えた。
「後は任せておいて大丈夫そうだ。ならばワシは興行主と『時雨』の護衛に向かおうか!」
 順調に避難が進むと、豪太郎は敵が狙う時雨の元に駆けつける!

「邪魔者もろとも妖刀を折れ!」
 討魔忍が忍者刀で斬り掛かろうとしたところで、横から勢いよく豪太郎がぶん殴ってふっ飛ばした!
「がぁっ!?」
「近づくな! 囲んで苦無を放て!」
 吹き飛んだ仲間が地面をバウンドして転がるのを見ると、接近戦は危険だと討魔忍が分身して包囲し苦無を次々と投げつける!
「そんなもんでワシがやれるものか!」
 豪太郎が拳で苦無を払う。
「刃を拳で落とすとは……」
「さっきも言ったが、ワシの武器は剣ではなく、この『拳』じゃあ!! そんな鈍らではこの拳に傷一つつけられんぞ!」
 豪語した豪太郎は、苦無を打ち落としながら接近し、顔面に拳を叩き込んで討魔忍をノックダウンした!
「おのれっ」
「距離を取れ!」
「あれこれ考えるから一手遅いんじゃ! 考える前にぶん殴れ!!」
 下がろうとする敵に豪太郎は突っ込み、喧嘩殺法でぐちゃぐちゃに殴り蹴りと叩き伏していった!
「かっかっ! 剣を使わぬが面白い輩だの!」
 その派手な喧嘩に時雨は楽しそうな笑い声を上げた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

オーリン・オリーブ
ちっちっち。そうはせないんだほ。
こっそり潜伏なら野生動物界隈にお任せ!翁の頭上から我輩参上ほ。
アテナ様の使い魔(※自称)として、防衛戦は負けられないほ。

このホーリーワンド、儀式杖だけに場への影響力は抜群だほ。翁には近づけさせないほ。
範囲攻撃+属性攻撃で、翁と刀と我輩を台風の目の凪状態とした風魔法攻撃するほ。
また、頭上からの視界で隠れてる相手を暴いてやるほ。

生忍者はじめて見たほ。
忍者刀に、苦無に、鎖分銅に、ん? 銃?
根来の鉄砲衆の系譜なのかほ?

「回り込め!」
「ちっ、数が多いな。おい、せめて儂を構えておけ」
「私は剣なんて振れませんよ!」
「わかっとるわい! それでも何も無いよりゃましだ!」
 討魔忍が時雨を狙い回り込んで来ると、慌てて支配人の老妖怪が時雨を鞘に納めたまま構える。しかしその重みに体勢が崩れていた。
「仕留めろ」
「ちっちっち。そうはせないんだほ」
 討魔忍が襲い掛かろうとするが、その前に√能力『ハンティングチェイス』を発動して潜伏していた、コキンメフクロウのオーリン・オリーブ(占いフクロウ・h05931)が老妖怪の頭上から翼を広げて姿を見せる!
「こっそり潜伏なら野生動物界隈にお任せ! 翁の頭上から我輩参上ほ」
「鳥だとっ!?」
「アテナ様の使い魔(※自称)として、防衛戦は負けられないほ」
 自称アテナの使い魔を名乗るオーリンがホーリーワンドを足に持ち、風魔法を使って老妖怪と時雨と自身の居る場所を台風の目とし、周囲を薙ぎ払うように渦巻く風を放った!
「ぐあっ!!」
「風がっ! ぐ、耐えきれない!」
 吹き飛ばされて討魔忍が叩きつけられていく。

「あの鳥が風を起こしているのか」
「撃ち落せ!」
 討魔忍が苦無や鎖分銅、それに銃を構えてオーリンを狙う。
「生忍者はじめて見たほ」
 そんな敵の様子をオーリンは余裕を持って見下ろす。
「忍者刀に、苦無に、鎖分銅に、ん? 銃? 根来の鉄砲衆の系譜なのかほ? まあ、なんにしても届かせはしないほ」
 オーリンが風を強め、討魔忍の攻撃は流されて逸れて地面や屋台に当たった。

「こ、これは?」
「へぇ、鳥の妖怪か? なかなかやるもんだ! どうやら守られているようだから、無闇矢鱈と動くんじゃねぇぞ」
「わかりましたよ。どうせ私の足じゃ逃げられそうにないですし」
 何事かと混乱する老妖怪に時雨が声をかけて落ち着かせる。
「その通りほ。このアテナ様の使い魔に任せておけば安心ほ」
 鷹揚に頷いたオーリンがホーリーワンドを振るい、突風が討魔忍達を薙ぎ倒した!
🔵​🔵​🔵​ 大成功

久瀬・八雲
アドリブ連携可

|喋る妖刀《インテリジェンスウェポン》……似たような|霊剣《Anker》を持つわたしもなんだか親近感湧いちゃいますし、不届き者にはきっちりお引き取り願いましょう!
ってわけで久瀬・八雲、加勢致します!!

霊剣を真一文字に構え、煤火を発動!
敵の数が多いなら、速度で翻弄出来ないか試してみましょう!
高めた速度で敵陣を駆け抜けながら霊剣で斬り伏せていきます!
緩急を付けたダッシュとスライディングも駆使し、滑り込みながらの低い斬撃、ジャンプで頭上からの攻撃で四方八方から攻め込んで畳み掛けますよ!
斬撃に加えて破邪の雷で敵を打ち据え、遠近織り交ぜた攻撃を心掛けましょう!

「|喋る妖刀《インテリジェンスウェポン》……似たような|霊剣《Anker》を持つわたしもなんだか親近感湧いちゃいますし、不届き者にはきっちりお引き取り願いましょう!」
 |久瀬・八雲《くぜ・やくも》(緋焔の霊剣士・h03717)は同じような霊剣を持つものとして、見過ごせないと割り込む。
「ってわけで久瀬・八雲、加勢致します!!」
 名乗りを上げて霊剣【霊剣・緋焔】を真一文字に構え、√能力『|煤火《バイカ》』を発動し、燃え上がる霊気の煤を刀身に纏わせた!
「敵の数が多いなら、速度で翻弄出来ないか試してみましょう!」
 大地を蹴ると炎が爆発するように加速し、一気に敵陣を駆け抜けながら霊剣を振るい斬り伏せる!
「ぎゃああああ!!」
 身体を灼き斬られ討魔忍は燃え上がって倒れた。

「速いっ!」
「分身で追い詰める!」
 討魔忍が分身して数を増やし、行く手を塞ぐようにして苦無を投げた!
「当たりはしません!」
 八雲はスライディングで苦無の下を潜り、懐に入ると刃を横に薙ぎ払い纏めて斬り裂く!
「がっぐぅああああ!!!」
 その内の一体が本体であり、傷口が赤黒く焼けて血を吐いて崩れ落ちた。同時に分身が消える。
「斬れ!!」
 足が止まった瞬間を狙い、分身と共に討魔忍が忍者刀で斬り掛かる!
「こちらにも遠距離攻撃はあります!」
 立ち止まった八雲が間合いの外から霊剣を掲げ、【破邪の雷】を放って突っ込んでくる討魔忍達を撃ち抜いた!
「ぐがっ!!」
 直撃を受けた分身は幻のように消え、消えなかった本体が電撃に痺れて足を止めた。
「あなたが本物ですね!」
 その隙を見逃さず、八雲が駆け込んで霊剣を一閃して首を刎ねた!

「雷まで使うとは!」
「だが斬られるよりはマシだ! 苦無で脚を貫け!」
 分身した討魔忍達が反撃に苦無を投げるが、八雲は動き回って躱す。
「数が多くとも、速度についてこれなければ同じことです!」
 緩急を付けた読ませぬ挙動で四方八方から攻め込んで、斬り倒していった。
「ほうほう! いい動きだ! あの速度であれだけ動かれちゃ目で追えまいよ」
「私には何をしてるかもわかりませんよ。しかし、襲撃者の数が減ってますね。生き残れそうですよ」
 その素早い動きを時雨が褒め、忍の数が大きく減ったのを見て何とかなりそうだと老妖怪が安堵した。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

櫃石・湖武丸
時雨殿の言う通り、戯れでは本来の強さを見せるには不十分
剣客は斬る相手がいるからこそ、賭けるべきは金に非ず己が命也
ハハ、物騒であったか!それはすまない
|悪路王《オレ》の記憶では昔は妖怪同士殺し合い奪い合いだったものでな
まあ、今の時代のこうした戯れも平和の証ではあるのだが血が騒ぐのだよ
昔話は程々に……さて、狩りといこうか

征伐を使い、視界内に入る敵の数を確認しながら隙を把握
居合による納刀の構えからの風斬にて仕掛ける
分身なぞ無意味に等しい、何せ本体ごと斬り払うのだからな
一撃で仕留めきれなかった敵は風斬の二振り目にて追撃
あとは残った敵の数を見て、まだ多い場合は同じように√能力を使用
だいぶ減ったようであれば一体ずつ片付けていこう
苦無や銃撃は武器落としで対処、鎖分銅の捕縛は敢えて受ける
敵が近づいてくる前に鎖分銅は怪力と鎧砕きで無理矢理外してしまおう
敵が刀を振るう所を見切り、喧嘩殺法で殴り飛ばす
はは、捕まえた捕まえた
あれこれ使おうが本命は|忍者刀《それ》だろう?
オレに小細工は効かぬ、それで戦ってみせよ!

「私も戦えればいいんですがねぇ」
「はっ! そんなへっぴり腰で何言ってやがる! さっきも言ったが、実戦で斬り合わなきゃ本当の腕なんて上がりゃしねぇ。おめえの気質じゃ無理ってもんだ」
 老妖怪が手にした妖刀を見下ろすと、時雨は鼻で笑い飛ばす。
「時雨殿の言う通り、戯れでは本来の強さを見せるには不十分。剣客は斬る相手がいるからこそ、賭けるべきは金に非ず己が命也」
 |櫃石・湖武丸《といし・こたけまる》(蒼羅刹・h00229)が老妖怪とその手の時雨に声をかける。
「あ、ああ。先ほど飛び入りしてくださった鬼の剣客殿ですな。命を賭けるなどと物騒なことをいいなさる」
「ハハ、物騒であったか! それはすまない」
 ビクッと驚いた老妖怪が振り返ると、湖武丸は鷹揚に笑って傍に立ち護衛となる。
「|悪路王《オレ》の記憶では昔は妖怪同士殺し合い奪い合いだったものでな。まあ、今の時代のこうした戯れも平和の証ではあるのだが血が騒ぐのだよ」
「かっかっかっ! その通り! 昔はもっと殺伐としとったわい!」
「そんな殺伐とした時代には戻りたくないものですねぇ……」
 殺伐とした昔話に老妖怪が顔をしかめる。

「やれ、妖刀さえ破壊してしまえばいい」
「目的を果たしすぐに此の場を脱するぞ」
 討魔忍が分身して忍者刀を抜いて一斉に襲い掛かる!
「昔話は程々に……さて、狩りといこうか」
 湖武丸は二人を背に守り、√能力『|征伐《セイバツ》』を使い、妖力と霊力を両腕に集中させ、激しく燃え上がらせると視界内に移る敵の「隙」が見える――。
「見えた――」
 刀【鬼々蒼々】を腰に納刀し、居合の構えから√能力『|風斬《カゼキリ》』を発動し、刀を抜き打ち風の如き刃が人たちにて残像ごと討魔忍の本体を薙ぎ払った!
「がはっ! 馬鹿な……」
「分身なぞ無意味に等しい、何せ本体ごと斬り払うのだからな」
 分身が消滅し、上下に胴を断ち切られた討魔忍が大地に倒れた。
「死しても目的は果たす!」
 討魔忍が分身しながら跳躍して時雨に向かって苦無を投げようとする。
「それに、隙が丸見えだ」
 湖武丸が跳躍しながら返す刀で横一閃に薙ぎ、討魔忍本体の胴を両断した!
「つ、強い……ぐふっ!」
 血を吐きながら地面に落ちた討魔忍が息絶える。

「こやつを全力で倒さねば任務を遂行できん!」
「やってみせる!」
 残った討魔忍がじりじりと間合いを詰めながら、苦無を投げ銃弾を放つ!
「飛び道具でオレを倒せると思わないことだ」
 それを湖武丸は斬り払い前に踏み出す。すると鎖分銅が飛来して刀身に巻き付いた。
「やったぞ! 動きを止める! 今の内にやれ!」
「わかった!」
 鎖を引っ張り湖武丸の動きを拘束し、その間に他の討魔忍が炎を宿す忍者刀を構えて斬り掛かる!
「これでオレの動きを封じたつもりか?」
 湖武丸が鎖を掴むと筋肉を膨張させて引き千切る!
「なんとっ!?」
 そして振り下ろされる刃を見切って躱し、カウンターに顔面をぶん殴った!
「ぐばぁっ!!!」
「はは、捕まえた捕まえた」
 そしてもう一人の敵の頭を掴んで持ち上げる。
「あれこれ使おうが本命は|忍者刀《それ》だろう? オレに小細工は効かぬ、それで戦ってみせよ!」
「舐めるな!!!」
 そう言って放り投げると、討魔忍が低く駆け寄って下から脇腹目掛けて突きを放つ!
「そうだ、それでいい!」
 その必殺を狙った刃が届く前に、湖武丸は刀を振り下ろして頭を叩き割って仕留めた!
「今だ!」
 鎖分銅を失った討魔忍が好機と跳躍して頭上から襲い掛かる! しかしそれに対しても油断なく、湖武丸は下から斬り上げて両断した!
「あがあああああああ!!!」
 血飛沫を上げて討魔忍が大地に転がる。
「かかかっ! 見事な剛剣ではないか!! まさに斬る為の剣だ!!」
 その様子を時雨が興奮して眺めていた。

 そうして待ち構えていた√能力者達の手によって、討魔忍の襲撃を阻止して妖刀を守り切り、町民も逃して被害が出るのを防いだ。
 しかし、まだこの騒動の元凶は残っていた……。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

第3章 ボス戦 『外星体『サイコブレイド』』


POW ハンターズ・ロウ
【暗殺】の体勢を取る。移動力と戦闘力を3分の1にする事で、肉眼以外のあらゆる探知を無効にする。嗅覚・聴覚・カメラ・魔術等、あらゆる探知が通用しない。
SPD サイコストライク
【装備中の「サイコブレイド」】による高命中率の近接攻撃を行う。攻撃後に「片目・片腕・片脚・腹部・背中・皮膚」のうち一部位を破壊すれば、即座に再行動できる。
WIZ ギャラクティックバースト
60秒間【サイコブレイドに宇宙エネルギー】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【外宇宙の閃光】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
イラスト sawada2
√マスクド・ヒーロー 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●外星体『サイコブレイド』
「忍部隊は失敗したか。ならば俺自らが出るしかあるまい」
 剣を担いだ外星体『サイコブレイド』が姿を現す。
「『Anker抹殺計画』を遂行する。それが俺の目的……。邪魔する者は全て排除する。死にたくなければこの場を去れ、追いはしない」
 サイコブレイドが√能力者達に警告し、強烈な殺気を浴びせる。
 しかし√能力者達は怯まずに、一歩も引かずに立ち塞がる。
「はっ! こりゃ大物だな! 死の臭いがぷんぷんしやがるぜ!!」
 妖刀『時雨』がサイコブレイドの力を感じ取って喜々とした声を上げる。
「だが死中に活を求めることこそが剣の道!! おい! おめぇら! 腕に自信があるなら儂を使ってみな!!」
 自分が狙われていると知っても、否――狙われているからこそ、闘志が猛り、仕合たいという思いが時雨に膨れ上がっていた。
「去らぬか。では、全てを抹殺する」
 サイコブレイドが剣を構える。しかし、Ankerの抹殺に対する迷いのようなものがどこか感じられた……。
ミーシャ・エン・フォーレヌス
【Anker希望】
妖刀から同族の気配を感じ取ったAnker『フォーレヌス』の意志で、戦場に飛来する。
「妖刀よ、貴様も意思をもつ得物ならば、砕かれし未来は自ら変えて見せるがいい――オレと共に来い! その呪われた生まれに、相応しい景色を見せてやる!」
ミーシャに自身と『時雨』を掴ませ、【万魔襲来】を発動。周囲に浮遊させた他の魔剣と合わせての連続攻撃を行う。
「さあ来い|外星体《ムシケラ》め! 貴様も生きるため、人間の肉体を奪ったのだろう? 何を今さら躊躇っている?!」
フォーレヌスはサイコブレイドの殺害を試みるが、ミーシャの自我は敵の迷いを読み取り、肉体を踏みとどまらせる。
オーリン・オリーブ
■目的:翁の護衛 ※妖刀さんより優先
■手段:ウィザードフレイムによる反射陣を敷き、万難に備える

本当はサイコブレイドを縛る本当の悪人の秘密を色々調べたいところだほ。ヤキモキするほ。
でも今回は一番翁に近いのが我輩なので、お守りに徹するほ。
妖刀さんが狙われる対象ではあるのだけれど、刀として振るわれたいならば、それは手にする√能力者に任せるんだほ。

とはいえ翁がアブナイ目に合うのは誰も妖刀手にしない場合で、倒したはずの忍者がしぶとく残ってないかの警戒になるほね。
翁、視覚の隙が無いよう壁際に寄ってほ。我輩移動できないので肩かりるほ(炎消えちゃうので)。

戦闘後は修理用の創造の炎に転換し、戦いの痕跡を消すほ。

●サイコブレイドと妖刀
「本当はサイコブレイドを縛る本当の悪人の秘密を色々調べたいところだほ。ヤキモキするほ」
 翼を羽ばたかせ宙に浮かぶオーリン・オリーブ(占いフクロウ・h05931)は事件の黒幕を知りたいという思うが、この場に残された唯一戦えない老妖怪を見下ろす。
「でも今回は一番翁に近いのが我輩なので、お守りに徹するほ」
 探求心を抑え、今するべきことに集中しようと老妖怪の上から戦場を見渡した。
「妖刀さんが狙われる対象ではあるのだけれど、刀として振るわれたいならば、それは手にする√能力者に任せるんだほ」
 妖刀は上手く使ってくれるだろう仲間に任せることにする。
「とはいえ翁がアブナイ目に合うのは誰も妖刀手にしない場合で、倒したはずの忍者がしぶとく残ってないかの警戒になるほね」
 その心配は無さそうだと思いながらも、油断はせずに周囲を警戒するように旋回した。

「し、時雨の旦那。本当に戦われるので?」
「おうともよ! これだけの戦いを目の当たりにしたら血が騒いで仕方ねぇ!」
「旦那に血は流れていないような……ま、まあわかりましたよ」
 妖刀『時雨』を持つ老妖怪が誰に渡せばいいのかと視線を向ける。

「この気配……」
 ミーシャ・エン・フォーレヌス(混然の天魔、あるいは十と三つ目の魔剣・h04853)が、その手にある魔剣『フォーレヌス』の意思で、戦場となっている町の広場に飛来した。
「あれか」
 そこにある妖刀を見て、同族の気配をAnker『フォーレヌス』が感じ取る。
「妖刀よ、貴様も意思をもつ得物ならば、砕かれし未来は自ら変えて見せるがいい――オレと共に来い! その呪われた生まれに、相応しい景色を見せてやる!」
「へっ! その細腕で儂をどれほど扱えるか、試してみな!!」
 フォーレヌスが呼び掛けると、時雨は面白そうにその柄を向けさせる。
 ミーシャに自身と妖刀『時雨』を掴ませ、√能力『|万魔襲来《アポカリプス》』を発動し、他にも何本もの魔剣を浮かべ、連続攻撃を仕掛ける!

「わ、私はどうしたら……」
「翁、視覚の隙が無いよう壁際に寄ってほ。我輩移動できないので肩かりるほ」
 妖刀を手放して不安そうにおろおろする老妖怪にオーリンが声を掛け、肩に乗ると√能力『ウィザード・フレイム』を発動し詠唱によってウィザードフレイムをひとつずつ創造して増やしていく。
「わかりました。壁際ですね」
 老妖怪は肩に乗せたまま商店の壁際により、剣士同士の戦いへと目を向けた……。

「魔剣使いか、だが剣の戦いで俺に勝てるかな?」
 サイコブレイドは正面から剣を構え、巧みな剣術で斬撃を受け流す。しかしミーシャの振るう魔剣と妖刀に続き、浮かぶ魔剣の連撃にその刃が届き始め、身体から血が流れ出した。
「さあ来い|外星体《ムシケラ》め! 貴様も生きるため、人間の肉体を奪ったのだろう? 何を今さら躊躇っている?!」
 挑発的にフォーレヌスが呼び掛けながら、殺そうと刃を振るうが、ミーシャの自我は敵の迷いを読み取り、肉体を踏み留まらせていた。
「迷いがあるのはそちらも同じのようだ。世の中はままならぬもの」
 そう言いながらも、サイコブレイドが死角に回り込みながら斬撃を放つ!
「死角なんかあるかよ!」
 フォーレヌスは周囲に浮遊させた魔剣でその斬撃を受け止める。そして両者が斬り合い、激しい剣戟が繰り返されて火花が散った。

「これは、どちらが有利なのですかな?」
「押してるのはこっちの仲間ほ。だけど、まだ相手も力を出し切ってるようには見えないほ」
 目で追うのがやっとといった激しい剣のぶつかり合いに、老妖怪が問うとオーリンは味方が押しているがまだわからないと告げる。
 するとサイコブレイドがギアを上げるように剣を振るう速度を上げ、浮かぶ魔剣を連続で弾いて踏み込む。そのうちの一本が運悪く老妖怪の方へと飛んできた!
「ひえっ!」
「大丈夫ほ。動くと危ないほ」
 オーリンがウィザードフレイムを割り込ませ、魔剣を受け止めると反射して元の浮かんでいた辺りへと飛ばした。
「ありがとうございます。助かりました」
「気にしなくていいほ。それよりも戦況が動くほ」
 感謝する老妖怪にオーリンは気さくに応じ、戦いの方へと意識を向けた……。

「剣が多いだけでは、俺は止められん」
 サイコブレイドが低く剣を薙いで脚を狙う!
「殺す気はないってのか? 甘いんだよ!」
 フォーレヌスは罵声を浴びせながら跳躍させ、上から左右の魔剣と妖刀を振り下ろさせる。どちらかを防いでも反対の斬撃で致命を取るような攻撃!
「俺の目的は妖刀の破壊。それさえ達成できればいい」
 サイコブレイドは魔剣を無視して妖刀を剣で受け止め、そのまま折ろうと待ち構える。
「こりゃやべぇかもな!」
 時雨が相手の覚悟を感じ取って声を上げる。そこでフォーレヌスの意思を無視し、ミーシャが妖刀を助けようと手放して飛ばした。するとサイコブレイドは構えを変えて魔剣を受け止め、押し返してミーシャの身体を放り投げるように飛ばす。
「もう一息だったのに殺し損なったか!」
「邪魔をするな。俺の目的はお前たちではない」
 サイコブレイドはすぐに標的である地面に刺さった妖刀へと視線を向けた――。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

玉響・刻
時雨さんは他の方にお任せですっ!
私にはくぅちゃん(Ankerの刀)がいますから!
まだ使うのダメ、と言われてますけども!(ぐすっ)

気を取り直しまして!
サイコブレイドと相対するのは二回目ですっ
変わらず凄い殺気で、そして、迷いが隠せない剣、ですねっ

そんな剣では…(「胡蝶乱舞」使用)
何度やっても同じですっ!
(と同時に「閃刃・告死蝶」で攻撃)

先手必勝とばかりに先ず一撃ですっ!
このまま帰って貰うのが一番ですがっ、簡単ではないでしょうから、少し叩かせて貰います!
後は速さをいかして動きながら、「閃刃・告死蝶」を狙っていきますっ!

このまま同じ事を続ける位なら他の道を探してはどうですかっ?
きっと何かある筈ですっ!
キエティスム・トゥエルブ
※連携・アドリブ歓迎です。
いやはや、とうとうご本人が来たかと思えば逃げろとは。
確かに強大な相手ではありますが、ここに死を恐れて逃げる方など居ないでしょうに。
任務の邪魔だからという理由だけではなさそうですね。
ふむ、思ったよりも理知的ですし、Ankerの抹殺にも何か裏がありそうですが・・・説明しない時点でこちらも譲歩する気はありません。

妖刀『時雨』さんの方は、剣士の方がいらっしゃいますし任せましょう。
私の腕では、扱いきれそうにありませんからね。

再び【迷彩】を起動。危険なのはやはり代名詞の「サイコブレイド」。
誰かを攻撃される前に、こちらの【相対主義者壊滅兵装】の偽装とリミッターを解除し放ちましょう。

「いやはや、とうとうご本人が来たかと思えば逃げろとは」
 キエティスム・トゥエルブ(クワイエット・マシナリー・h01205)は相手の言い分に呆れる。
「確かに強大な相手ではありますが、ここに死を恐れて逃げる方など居ないでしょうに。任務の邪魔だからという理由だけではなさそうですね」
 おかしな事を言うのには何かしら理由があるのだろうと相手を観察する。
「ふむ、思ったよりも理知的ですし、Ankerの抹殺にも何か裏がありそうですが……説明しない時点でこちらも譲歩する気はありません」
 力尽くで来るのなら、こちらも抗うだけだと【試作型光学迷彩服】の迷彩機能を起動して身を隠す。
(妖刀『時雨』さんの方は、剣士の方がいらっしゃいますし任せましょう。私の腕では、扱いきれそうにありませんからね)
 剣の事はその道に達者な仲間に任せ、キエティスムは援護に徹しようと戦況を窺う。
(危険なのはやはり代名詞の「サイコブレイド」。対抗する準備をしておきましょう)
 いつでも動けるように準備しながら、じっと息をひそめて待ち続ける……。

「時雨さんは他の方にお任せですっ!」
 既に相棒がいる|玉響・刻《たまゆら・きざみ》(探偵志望の大正娘・h05240)は時雨は仲間に任せて敵の前に立つ。
「私にはくぅちゃん(Ankerの刀)がいますから! まだ使うのダメ、と言われてますけども!」
 ぐすっとぐずりながらも、気を取り直して【護刀「羽風」】を腰に納めて居合の構えを取る。
「居合か、待ちの剣では俺には勝てん。諦めて道を開けるがいい。さもなくば宇宙エネルギーがお前を消し飛ばすだろう」
 そう警告しながらサイコブレイドは剣に宇宙エネルギーを集め始める――。
「サイコブレイドと相対するのは二回目ですっ。変わらず凄い殺気で、そして、迷いが隠せない剣、ですねっ」
 剣を向けながらもこちらを殺したくないという迷いを感じ、刻はぐっと腰を落として足に力を込める。
「そんな剣では……」
 そして√能力『胡蝶乱舞』を発動し、淡く光る無数の黒い霊蝶を纏う。
「何度やっても同じですっ!」
 先手必勝とばかりに、放たれた矢のように間合いに踏み込んで「閃刃・告死蝶」の一閃を放つ!
 胴を薙ぐ居合による必殺の一撃。しかしサイコブレイドも並みの剣士ではない。反応して剣で受け止める。火花が散り僅かな間拮抗して互いに力を込め合う。
「押し切ります!」
「むっ!」
 だがサイコブレイドが押されて防ぎ切れず刃が胴に喰い込んだ! しかしチャージ中に受けたダメージはすぐには適応されずに血は流れない。
「このまま同じ事を続ける位なら他の道を探してはどうですかっ? きっと何かある筈ですっ!」
 刻は足を止めずに動き回り、斬撃を四方から浴びせていく。
「見事な剣術だが、俺を倒すには僅かに足りなかったな」
 チャージが終わると傷口から血が噴き出す! しかしサイコブレイドは倒れずにその剣は太陽のように輝き、周囲を薙ぎ払う強烈なエネルギーを解き放った!
「これはっ!」
 逃げ場のない強力なエネルギーの放出に慌てて刻が飛び退きながら防御行動を取る。そこへエネルギーが届く――。

(仕掛けてきましたね。止めてみせましょう)
 隠れて機を窺っていたキエティスムが敵の√能力『|相対主義者壊滅兵装《リーサルウェポン・イデオロギア》』を発動する。
「偽装並びにリミッター解除、照準固定。エネルギーごと剣を撃ち抜け!」
 右腕を空間切断砲に変形させると、敵と刻の間を狙って発射する! 空間を削るように切断する砲撃は放たれたエネルギーの一部を消し飛ばし、さらに攻撃に気付いて咄嗟に身を捻るサイコブレイドの左脇腹を抉り取った!
「がはっ!! 俺の宇宙エネルギーを空間ごと断ったのか……」
 刻を仕留めるはずだった一撃は、威力を弱めて後方に弾く程度に留まり、刻は受け身を取って立ち上がっていた。
「援護が厄介だな」
 サイコブレイドの視線が攻撃行動で乱れていた迷彩を見破り、キエティスムの姿を捉える。
「簡単に仲間を倒させはしません」
 キエティスムは右腕を向けて警戒させ、自分に注意を引き付ける――。
(見つかったのなら囮となりましょう)
 その視界の端に、敵に駆け寄る刻の姿が映った。

「もう一度ですっ!」
 刀を鞘に納めて駆け戻った刻が、背後から刃を閃光のように走らせると、サイコブレイドは剣を背中に回して受け止めた!
「一度受けた剣だ。コツは掴んだ」
 サイコブレイドは今度はまともに受けずに、自ら前に跳んで受け流し、キエティスムから放たれる砲撃もさらにステップして躱し、そのまま妖刀の方へと駆け出した!
「妖刀狙いですか、しかし、そちらにはまだ仲間が備えています」
 キエティスムは心配せず、敵と妖刀の間に割り込む仲間に対処を任せた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

轟・豪太郎
(連携・アドリブお任せする!)
ワシが剛拳番長轟豪太郎である!

噂には聞いていたが、こいつがサイコブレイドか……
「Ankerの抹殺に対する迷い」だと?
少々【挑発】して探りを入れてみるか。
言っても無駄かもしれんが……いつまでこんなことを続ける気だ?
ワシは頭が悪いから貴様が何故Ankerの抹殺をしようとしているのかはわからん!
だが、それは本当に貴様の望んでいることなのか?
ちゃんと話してくれるならば、力になれるかもしれんぞ。

会話が成立しないのであれば、仕方ない。「剣と拳」で語り合おうか。
相手が刃物を持っていようが、ワシのやることは変わらん!
己の【闘争心】を高め、【特攻】からの【番長億裂拳】でひたすら殴り続ける!!
刃物で斬られたら痛いということなど百も承知!わかっていれば、【激痛耐性】で耐えられる!
√能力を使う素振りを見せたら、【番長吃驚掌】で無効化するぞ。

「ワシが剛拳番長轟豪太郎である!」
 妖刀を狙う敵の前に立ち塞がった|轟・豪太郎《とどろきごうたろう》(剛拳番長・h06191)が、胸を張り堂々たる名乗りを上げる。
「相当に自信があるようだな」
 サイコブレイドが足を止め、警戒して剣を構える。
「噂には聞いていたが、こいつがサイコブレイドか……「Ankerの抹殺に対する迷い」だと?」
「Ankerは抹殺する。邪魔をするなら排除するのみ。死にたくなければ道を開けろ」
 豪太郎に向けてサイコブレイドが退くように警告する。
「言っても無駄かもしれんが……いつまでこんなことを続ける気だ?」
 相手の放つ殺気に迷いがあることに気付き、豪太郎は問いかける。
「ワシは頭が悪いから貴様が何故Ankerの抹殺をしようとしているのかはわからん! だが、それは本当に貴様の望んでいることなのか?」
「…………」
「ちゃんと話してくれるならば、力になれるかもしれんぞ」
 豪太郎が本心からそう告げると、サイコブレイドは黙り込み眉間にしわを寄せる。
「これが、俺のやらねばならんことだ。お前たちも、自分たちの為すべきことをするがいい」
 サイコブレイドは迷いを抑えるように闘志を高めて剣を構える。

「会話が成立しないのであれば、仕方ない。「剣と拳」で語り合おうか」
 この場に相応しいコミュニケーションを取ろうと、相対する豪太郎は拳を構える。
「拳で俺の剣に挑むつもりか、侮れば命はないぞ」
「邪魔するなら命を取るつもりではなかったのか? 安心しろ! ワシの拳は剣よりも強い! 掛かって来い!!」
 豪太郎が拳を胸の前で打ち鳴らすと、サイコブレイドが踏み込み剣を振り下ろす! しかしその一撃は鋼のように硬い【|番長剛拳《バンチョウナックル》】とぶつかり合って止まった。
「拳で止めたというのか」
「これが番長の拳じゃあ!!」
 √能力『|番長億裂拳《バンチョウオクレツケン》』を発動し、豪太郎は拳のラッシュを叩き込み、サイコブレイドは剣で防ぐが手数の多さに止めきれず、上半身がサンドバッグになったように揺れる。

「なんという剛拳だ……だが、正面から打ち合わなければいいだけだ」
 サイコブレイドは敢えて殴られて後退し、近くの建物に身を隠して暗殺体勢に入ろうとする。
「させん!」
 しかし豪太郎はその動きを予測して左腕を右手で掴み、|番長吃驚掌《バンチョウビックリショー》を使って√能力を無効化する。
「能力が使えないだと……無効化されているのか」
「これで隠れられまい! では続けるぞ!」
 豪太郎は右手で敵の左腕を掴んだまま、左拳で殴りつける!
「がふっ! ……ここで止まる訳にはいかん。斬り捨てて俺は進む」
 サイコブレイドも右手で剣を振るって豪太郎を切りつける! 両者が超至近距離で攻撃し合い傷つけあっていく!

「何故倒れない。何故諦めない……」
「刃物で斬られたら痛いということなど百も承知! わかっていれば耐えられる!」
 ぼろぼろのサイコブレイドが問うと、豪太郎も血を流しながら気張って拳を放つ!
「ぐっ………意思の力の差か……しかし、ここで引けはしない」
「なんと!!」
 サイコブレイドは自らの左腕を切り落とし、驚く豪太郎に横薙ぎの一撃を叩き込み吹き飛ばした!
「自ら腕を斬り落とすとは! それだけの覚悟があるということか!!」
 すぐに豪太郎が跳ね起きる。そして何がそこまでサイコブレイドを突き動かしているのかと考えた。
「理由があるのであろうな。だがそれは後回しじゃ!」
 今はAnkerを守らねばならぬと、駆け戻ってそうはさせぬと殴り掛かり敵の足を止めた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

櫃石・湖武丸
来たか、サイコブレイド
縁繋ぐ所に断つ者在り……今回も迎え討たねばな
それで時雨殿、オレはどうだった?世辞は要らんぞ
今のオレは一時的に力を高めた姿、普段とは性格も異なる
普段のオレは周りから鬼として半端者と呼ばれ、高めた力で威を借りるしかない
だからこそ、心身共にもっと強くなりたい
いつか、どんな姿でも時雨殿を扱えるくらいに
ハハ、口説いておるのだ
心の有る者には心に訴えかけなくては

答えは置いておき、やるべきことは変わりなく
友よ、また会ったな!…勝手に呼んでいるだけなのだが
会うのも四度目、やはり嫌いにはなれんな
お前のおかげで|√能力者《オレ達》は繋がりを得ている
そして毎度感じる迷い……だから今回も止めるぞ
お前に誰も殺させない、オレも得た縁を奪わせない
ーーでは、御覚悟を

居合と武器落としで敵の得物を狙いながら攻撃
相手を出方を見ながら、強者得物不選にて妖刀時雨をお借りする
この場で最も殺傷力があるのは時雨殿だろうからな
1分…奴が力を溜めている所にリミッター解除、限界突破による破天豪刃
全力を叩き込む!

「ぐぅ……ダメージを受け過ぎたが、だがまだ戦闘は可能だ」
 殴られて吹き飛んだサイコブレイドが跳ね起き、左腕を失い血を流しながらも妖刀に近づく。
「来たか、サイコブレイド」
 しかし妖刀の前には|櫃石・湖武丸《といし・こたけまる》(蒼羅刹・h00229)が立っていた。
「縁繋ぐ所に断つ者在り……今回も迎え討たねばな。それで時雨殿、オレはどうだった? 世辞は要らんぞ」
「見事な剛の剣だったぜ! 儂が振られてみたいと思うくらいにな!」
 時雨が湖武丸の見事な剣技に賛辞を送る。
「今のオレは一時的に力を高めた姿、普段とは性格も異なる。普段のオレは周りから鬼として半端者と呼ばれ、高めた力で威を借りるしかない」
 褒められても湖武丸は今の姿は一時的なもので、素直には喜べぬと口にする。
「だからこそ、心身共にもっと強くなりたい。いつか、どんな姿でも時雨殿を扱えるくらいに」
「へっ、まるで口説き文句だな!」
「ハハ、口説いておるのだ。心の有る者には心に訴えかけなくては」
 軽やかに笑った湖武丸は一先ず会話を終え、こちらに近づくサイコブレイドへと視線を向ける――。

「友よ、また会ったな!」
「友だと……?」
 湖武丸が友と呼ぶと、サイコブレイドは訝し気な顔をした。
(……勝手に呼んでいるだけなのだが。会うのも四度目、やはり嫌いにはなれんな)
 一方的な感情ではあるが、やはり嫌悪ではなく親しみを覚えてしまう。
「お前のおかげで|√能力者《オレ達》は繋がりを得ている。そして毎度感じる迷い……だから今回も止めるぞ。お前に誰も殺させない、オレも得た縁を奪わせない」
 皮肉にもサイコブレイドの企みのお陰で縁が増えている。そして迷っている相手に殺しなどさせはしないと刀【鬼々蒼々】を構えた。

「――では、御覚悟を」

 居合の構えから素早く接近し敵の持つ剣を狙い、抜き打った刃を叩き込む!
「武器狙いか、だが片腕だろうと簡単に俺から剣を弾けるなどと思うな」
 サイコブレイドはその一撃を受け流し、反対に反撃に出て胴を抜こうと剣を振り抜く!
「流石だな。だがこちらも負けてはいない」
 すると今度は湖武丸が受け止め、両者は火花を散らして何合も剣を合わせる!
「剣の打ち合いだけでは押し切れないか、なら必殺の一撃で勝負を決めよう」
 サイコブレイドが剣に宇宙エネルギーをチャージし始める――。

「1分……奴が力を溜めている間に全力を叩き込む!」
 湖武丸は刀を鞘に納め、大地に刺さっている時雨の柄を手にする。
「力をお借りする。この場で最も殺傷力があるのは時雨殿だろうからな」
「おうよ! 好きに振るってみやがれ!!」
 √能力『|強者得物不選《ナンデモツカウ》』を発動して構えれば、自らの力が吸われるように流れ込み、刀身に妖力が宿り水に濡れるように艶を得た。
「いいぜぇ! 旨ぇ力が流れてきやがる! これならなんだってぶった斬れらぁ!!」
 「呪鎖」の効果を得た時雨が嬉しそうに声を上げ、刃が鋭さを増して煌く。
「やっちまえ!!!」
「これならば行ける――これが我が全力の一撃なり!」
 √能力『|破天豪刃《ハテンゴウジン》』を発動し祖先「悪路王」の力を纏い、湖武丸は大上段からの「天上天下唯我独尊ノ一振」を放つ!
「凌げば俺の勝ちだ――」
 対してサイコブレイドが剣を頭上に持ち上げて受け止める! 刃と刃がぶつかり合い、時雨がサイコブレイドの刃を断ち切り、肉体まで斬って大地に触れるところで止まった。
「ま、まさか……俺が負けるというのか」
 チャージが終わった瞬間、ダメージが適応されて剣が砕け、身体が両断されて血が噴き出す!
「がぁあああっ!! ぐぅうう……俺には、やらねばならんことがあるのだ………」
「それがお前の敗因だ。誰かに強制された戦いでは剣は鈍るものだ」
 サイコブレイドが折れた剣を上げようとするが、湖武丸の言葉を聞くと力尽きて息絶える……。

「かかかっ! 気に入ったぜ!! 儂の銘は備州天津時雨! これからお前さんの剣だ。存分に振るいな!」
 時雨が嬉々とした声で名乗りを上げると、湖武丸との間に見えぬ繋がりが出来た。
「へっ、その剣技にすっかり口説かれちまったぜ!」
「ハハ、ではこれからよろしく頼む」
 湖武丸は嬉しそうに笑い、時雨を鞘に納めて腰に吊るした……。

「さあさあ、撃剣興行の続きだよ! ここにいる皆様の腕前は本物だ! 見なきゃ損だよ!!」
 オーリンが√能力で戦いの痕跡を消し、避難していた妖怪達がまた集まってくると、商魂逞しく活躍した√能力者達を紹介して客引きをして、さらに剣劇の見世物を盛り上げていった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

挿絵申請あり!

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挿絵イラスト