ハック・カウンター
●ハック・カウンター
生命攻撃機能を無効化した、平和な戦闘機械都市――ひとびとはそこでいつもと変わらぬ一日を今日も送る。
そのはずだった。
平和の裏でひそかに動く者達の陰がある。それにまだだれも気づいてない。
「ここね……」
そっと忍び込んだ少人数の部隊。それは中枢機械に繋がる回線へと自分たちの機械を取り付ける。
そして――遠地の仲間へと連絡を。
「こちら、設置完了した。頼む……中継機器も問題なく動いているようだな」
それはドローンであり、いくつか空に浮いており目視できる。別段、怪しいものにはみえないので人々は気にしていないようだ。
「はい。あとは掌握するまで見つからなければ」
我々はこの場所で待機。周囲への注意を怠るなとリーダー格の者が言う。
この都市の生命攻撃機能を復活させ、都市に棲息する人類の殺戮を行うのだと。
そしてしばらくして――都市の各所で虐殺が始まる。
●予知
√ウォーゾーンで事件起こるの予知した~と鮫咬・レケ(悪辣僥倖・h05154)はへらりと笑って、告げる。
「なんか、生命攻撃機能ってのが動いてない平和な街に、ハッキングがしかけられて~」
それで生命攻撃機能が動き始めて虐殺が始まる。それを視たのだとレケは告げた。
「都市の中枢にハッキング装置? をしかけたやつらがいるんだけど~その場所はおれはよくわからんかったから」
それは地力で探して~とレケは言う。
「でもさがすよりも、ハッキングかえして掌握の邪魔したりとか? そーゆーの得意なやつはそういうのでいいかも。あと、敵さんはハッキングするやつが現地にきてるわけじゃなくて遠隔でやってるっぽい」
中継装置などがあるようで、いくつかは空を飛んでいる様子。それを物理で落とせば敵さんはこまるよな~とレケはにんまり笑う。
こういうのはじょーずにいやがらせしたほうが勝つっておれしってると。
「生命攻撃機能をとられたらどーにもならんと思うから、がんばって~。ひとがしぬのみるのいやだろ~? 攻撃機能に襲われてるやつもいるかもしれんし。誘導したりとか、いろいろやることあるだろーけどうまくきりぬけられたら、つぎの手をうたれるのに、対応する時間くらいはあるとおもう~」
これから向かってもらう街は、ジャンク品の山がある。市のようにもなっており、敵が攻めてくる緊急事態。いいパーツなんかがざっくざっくあるかも、とレケは言う。
敵のハッキングがうまくいったりであればこの都市を採られることになる。中枢機関を抑えているもの達を倒しに行かねば、まずいことになるだろう。
「てなかんじで~。あとは現地でよろしく~」
レケは、んじゃあっち~と行く先を示す。そちらにいけば、√ウォーゾーンのその都市に入るからと。
マスターより

御目通しありがとうございます、志羽です。
今回は『√ウォーゾーン』の世界をお届けです。詳細なスケジュールはお手数ですが、タグや個室で確認いただけると幸いです。
受付は『冒頭が公開されてから』となります。
第1章⛺『ハッキング合戦!』
都市に仕掛けられるハッキング。情報端末から接続してやり返したり。敵の中継機器を見つけて物理したり。襲われている人を助けたりなどなど、思いつく限りどうぞご自由に!
ちなみに私にハッキング知識とかはないので、ばりばり仕掛けてる、みたいな感じになります。雰囲気重視。専門用語、わかりません。ご了承ください。
第2章は👾か🏠になります。
1章での結果がよく、中枢を抑えることができれば次の戦いへの余裕ができ、🏠となりジャンクストリートでの装備の充実タイムとなります。
成功度程度であれば人々の命は守れたものの、中枢を制圧した敵との戦いになります。
第3章👿
ボス戦になります。倒していただければ!
詳細はまた追記します。
ご参加お待ちしております!
118
第1章 冒険 『ハッキング合戦!』

POW
敵の設備や中継機を破壊する
SPD
リアルタイムに情報を解析する
WIZ
対ハッキング設備を強化する
√ウォーゾーン 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
「今日もいーかんじのジャンク品掘り出せたな!」
「大量~!」
なんて、楽しそうに話す青年たちがいた。
都市の裏通りはわいわいと雑多な賑わい。ひとびとは今日も当たり前のように過ごす――その筈だったのだが。
突如として――稼働していなかった戦闘兵器が鈍い音たてて動き始めた。
がしょん、がしょんと音たてて少しずつ動く。戦闘機械都市に備え付けられた戦闘兵器が動き始めたのだ。
「え?」
「お、おい動いてるぞ!?」
稼働し始めたと同時に、周囲にいた人々は危険を感じすぐに逃げる。平時でも危機感高くある彼らにとっては少しの異変も逃さない。
手にしていたジャンク品を放り捨て、皆に逃げろ! 隠れろ! と声をかける。
通りはすでに戦闘兵器の射程内。建物の屋上から、壁に隠し装備されていた銃器も目覚め、標的が来れば撃つ構えを見せる。
運悪く、通りに取り残されたものは物陰に潜み息をひそめる。
最初は一か所。狭い地域での異変だった。しかしその地域は徐々に広がりを見せている。
戦闘機械都市は虐殺の都市になろうとしていた。
けれど――戦う者達はいる。
中枢が乗っ取られたのなら、安全地帯の端末からハッキングをかけ取り返せばいい。どこから仕掛けているかはわからないが、遠地からの中継機器のようなドローンも見受けられる。それらを壊せば侵攻を遅くできるだろう。
完全な奪取が難しくとも乗っ取られる時間を稼ぎ、これを仕掛けているもの達を見つけ出し抑えることもできそうだ。
はたまた、自動修復されるだろうが、通りの戦闘兵器を片っ端から破壊すれば取り残されているものが脱出する時間は確保できる。ひとびとの命を優先するなら、大切な行動にもなるだろう。
現地にてできること、やれることは沢山ある――どう動くかは√能力者次第。

相変わらずやる事の規模がデケェのよ√ウォーゾーン!
クソデカ鯨が攻めて来た時とはまた別ベクトルの厄介。
ハッキングとか難しいことは伽藍ちゃん担当外だから、救助とぶっ壊す担当でエントリーだぞ♡
通り行こ〜。
|【存在感】【おびき寄せ】《煩く派手に》立ち回って、攻撃引きつけてる間に皆々様には避難してほしい気持ち。
オラッ!余所見してたら|【貫通攻撃】《釘ブチ込む》ぞ鉄屑ども!
でも巻き込まれそうな人いたら一旦抱えて避難ね。
歩いてる兵器、すぐ壊せなさそうなら一旦関節に釘打っとこ。
もし見える範囲で中継装置あったらそれも釘〜。
撃たれた弾はポルターガイストでお返ししちゃう。
行ける行ける、レーザーとかじゃなきゃ行ける。

(一人でも多くの人を助けるためにできることは……)
思案と並行しながらレギオンスウォームでレギオンを展開
まずは近くで兵器に襲われている人達のところへレギオンを飛ばし、レギオンミサイルで兵器を破壊する
それと同時に情報端末を探して接近、接続してハッキングをやり返す
近くの兵器を止めて人々の安全を確保したいし、これ以上広範囲に広がるのも防ぎたい
できればハッキングの出所を探りたいな……
ハッキング中にもレギオンで人々を守り、自分が攻撃されそうになった時もレギオンで退ける
……ちょっと頭に負担がかかりすぎて煙が出そうだ……
とにかく、人々を助けることを最優先に考えて動くよ
※アドリブ、連携歓迎です

ふんふん、機械知性にハックされた街…いいっすね、腕がなる舞台です〜!ボクも一応ある程度のハッキングは出来るんすけど本業はハードをいじることなんすよね〜。ってことで〜、街に出て中継のドローンを『群創機構装置Mk-III』で迎撃しながら使えそうなサーバー類に直接アクセスして、主導権を奪って行きましょう〜。ベルセルクマシンにいつも強制友好AIをインストールするために使ってるプログラムがあるんでコレを応用して使っていきましょう。
爆撃?全部ダッシュで回避です!このために前線に出るのが戦線工兵ですからね〜。
サーバーを奪還できたらメインのハッキングは他の方にお任せします〜。

情報戦なら黙って見ている手は無いな。
「操っているという事は、逆から辿れるという事だ」
銀銃を撃ち込んで経路を逆探知する。どうせどこかで途切れるだろうが、どこかに枝は残る筈だ。物理的な対処に関しては他に任せよう。
私のレギオンは索敵特化仕様だ。情報戦も対応出来る。展開しておけば必要な物は見つけるだろう。
「自動的に暴走するウィルスでも仕込んであるのだろうがな……コードを解析すると色々と見えて来る物だぞ」
ソースコードには癖が出る。一見関係無さそうな所からでも同じ癖が見付かれば当たりだ。
「まあ、最終的には有線接続に限る」
問題の場所に辿り着いたら私のデバイスと有線接続して決着を付ける。

機械といえば!天才科学者たるこのダイナ様の出番だな!
依頼ついでにウォーゾーンのジャンクパーツを漁れるとはなんたる僥倖!
どんな宝が眠っているか……!
お楽しみは後だ!さっさと片付けてしまうぞ!
怪生物ちゃんに頼み、プログラムを書き換えられた端から修正させ
時間稼ぎをしてもらう……が、これをやり続けてもイタチごっこであろう
乗っ取りには乗っ取りを、だ!
中継機器を見つけたらその内一台を√能力にてジャックする!
ノイズとなる電波を放射させて、
他の機器との通信経路を滅茶苦茶にさせてやろうではないか!
……電波ジャックの準備をいつしたかって?
世界中に美しい俺の姿をお届けできるよう!
俺はいつだって準備万端である!

また都市が襲撃されてる……戦闘機械達も手を変え品を変え飽きませんねー。
とはいえ今回はまだ取り返しがつくタイミングで良かったです。
正直電子戦の心得なんてカケラも無いですが、
少なくとも中継ドローンは敵と繋がってるって事ですよね、なら話は早いです。ドローン乗り継がせて中継機に怪異を送り込みましょう。
制御権奪ってこっちに情報流させて、バレたら悪性呪詛でも送り込んで嫌がらせしておきますか。
いつも通り頼みましたよ、イォド。

まずは情報端末でシステムを解析、惰弱性を突きハッキングし返そう
IT分野に関しては元々興味があり、詳しい知人からや独学でも多少学んだ
戦闘兵器の稼働を阻止するべくプログラムを書き換える
いわゆるホワイトハッカーというやつだな
このような作業は結構得意だ
ドローンは見つけ次第、鋼糸や符で叩き堕としておこう
仲間と協力し、稼働した戦闘兵器も片っ端から破壊しようか
銃器は標的を人々から俺へと向けさせつつ、鋼糸で切断したり捻じ曲げ無効化
とにかく使い物にならぬよう、徹底的に全て壊せばいい話
ふふ、こういう作業はとても得意だ
敵部隊の手掛かりなど見逃さぬよう注視
俺はこのような悪を許しはしない
虐殺の目論見ごと叩き潰してやろう

(連携・アドリブ歓迎)
【心情】
ほう、侵入によるハッキング点の形成及び中継機器を介しての遠隔侵略ですか。√ウォーゾーンならではの戦略ですね。ヤツラにとってお掃除感覚なのかもしれませんが、好きにさせるわけにはいきませんね。情け容赦はいりません、徹底抗戦です。その中継機器、ないないしてしまいましょうか。
【行動】
クラフト・アンド・デストロイで作った逆探知&ハイスペックPC群にて、相手の中継機器に対して自動でDDoS攻撃(めっちゃくちゃに通信不可をかけてフリーズさせる違法行為)を仕掛けます。重くって何にもできなくなって右往左往しているところに侵入者の位置を特定するって戦法で行きましょう。
人々の叫び声。そして銃撃の音――平和な都市の日常が崩れている。
「また都市が襲撃されてる……戦闘機械達も手を変え品を変え飽きませんねー」
水垣・シズク(機々怪々を解く・h00589)は、とはいえと零す。
「今回はまだ取り返しがつくタイミングで良かったです」
まだ始まったばかり。これから巻き返すのは十分に可能なのは明らかだ。
あの派手に戦闘兵器が暴れてるあたり、つっこんじゃう? とシズクが視線で問えばスミカ・スカーフ(FNSCARの|少女人形《レプリノイド》・h00964)はこくと頷いた。
そしてヨシマサ・リヴィングストン(朝焼けと珈琲と、修理工・h01057)も状況確認しつつ、内心わくわくしていた。
「ふんふん、機械知性にハックされた街……いいっすね、腕がなる舞台です~!」
都市の主導権を奪われて、眠っていた戦闘兵器たちが再び動き始めている。
あれをのっとってるのか~とヨシマサは眺めつつ動き始める。ヨシマサ自身もある程度のハッキングは出来るけれど本業はハードをいじること。
出来ないこともないけれど、と零すと俺がやろうと楪葉・伶央(Fearless・h00412)が紡ぐ。
「まずは情報端末でシステムを解析、惰弱性を突きハッキングし返せばいけるだろう」
IT分野に関しえては元々興味があり、詳しい知人から学んだり独学でも伶央はその術を得ていた。いわゆるホワイトハッカーとしてその力を振るうだけ。
戦闘兵器の華道を阻止するべくプログラムを書き換える――そうすればひとまずこの騒ぎは収まるだろう。
「このような作業は結構得意だ」
だから任せてくれと伶央は言う。スピード勝負がものをいう場面。伶央のその場で即判断する能力は幼少の頃から培われたものでもある。
しかしまずは、それを行える端末を確保しなければというところ。
それなら、とヨシマサは探査用パッシブ形態のスウォーム・シーカーVer.1.5.2を放つ。
「探しますね~」
中継ドローンを壊しつつ、使えそうなサーバー類を探す。
それに合わせてスミカとシズクも動きはじめる。
侵入によるハッキング点の形成及び中継機器を介しての遠隔侵略――√ウォーゾーンならではの戦略ですねとスミカは思う。
「ヤツラにとってお掃除感覚なのかもしれませんが、好きにさせるわけにはいきませんね」
情け容赦はいりません、徹底抗戦ですとスミカは紡ぐ。
「その中継機器、ないないしてしまいましょうか」
「中継機器はちょっと残しておいてもらえます?」
と、シズクが言うので何体いる? とスミカは問う。一体でとシズクは笑って返せば残せるでしょうか、とスミカは小さく唸る。
スミカはマルチクラフトボックスを使い、逆探知&ハイスペックPC群を作り上げる。
それから、相手の中継機器に対して仕掛けられるのはDDoS攻撃。通信負荷をかけまくっていれば中継機器の動きは鈍くなっていく。
それに合わせて周辺で暴れていた戦闘兵器の動きは鈍く、ぎこちなくなっていった。
スミカの方に間違って攻撃行かないようにシズクは注意しつつ、その力を振るう。
正直電子戦の心得なんてカケラも無い――けれど。
「少なくとも中継ドローンは敵と繋がってるって事ですよね、なら話は早いです」
ドローン乗り継がせて中継機に怪異を送り込みましょうとシズクはその瞳を中継機へと向けた。
シズクの瞳は邪神の落とし子そのものでもある。
「やや荒っぽい手にはなりますが」
召喚した怪異を中継機器へ。ばちっと僅かに変な音がして中継ドローンはふらついた。しかしすでにその時には、次のドローンへと怪異は飛んでいる。
そして――また別の中継機器へ。
あとは、もうお任せとシズクはそれを見つめるだけ。
怪異がその制御を奪ったのを感じシズクはふと笑った。
「こっちに情報流させて、バレたら悪性呪詛でも送り込んで嫌がらせしておきますか」
敵のハッキングを奪い返す術は無くてもその作業を遅らせるためできることはあるのだから。
いつも通り頼みましたよ、イォドとシズクは笑う。邪神 Cu-Uchil の落とし子はシズクの相棒。その右目に顕現しているそれは、またかというような溜息を零した。
この間に探査して――ヨシマサは目当てのものを見つける。
「この近くにサーバーありますね、いきましょう!」
しかしその向かう方向に戦闘兵器が現れた。
伶央は周辺の中継機器を壊せばその動き止まるだろうと攻撃かける。使い物にならぬよう鋼糸で絡め取り中継ドローンを壊していく。こういう作業は得意で、戦闘兵器の動きも先程までのように鈍るかと思えば、とまらない。
強固なセキュリティをかけられているのか、それとも唯一の命令だけで動いているのか。目に見えたひとびとを排除ために動いているようだ。
そして両手に装備している銃器が、√能力者たちへと向けられる。
わ~、とヨシマサは零す。今から砲撃が行われるのは間違いない。
咄嗟に伶央は鋼糸走らせその銃身を捉え砲撃の角度をわずかに変える。直撃は避けられたが次弾もすでに放たれていた。
その中へ、そのままヨシマサは突っ込んでいく。
「全部ダッシュで回避です! このために前線に出るのが戦線工兵ですからね~」
砲撃の下潜り抜け、戦闘兵器の足元を滑る様に通り抜けてその背後をとったならシーカーズ・フレアVer.1.0.52を使い攻撃を。
しかしまだ動こうとするその戦闘兵器の上に、影が一つ落ちる。
「相変わらずやる事の規模がデケェのよ√ウォーゾーン!」
通りから飛び出した一文字・伽藍(|Q《クイックシルバー》・h01774)はそのまま、空中で身を捻る。
自身の護霊、クイックシルバーと融合した伽藍は、両手足を白銀に輝く質量を持った光として戦闘兵器を蹴り倒した。
「クソデカ鯨が攻めて来た時とはまた別ベクトルの厄介~」
中枢を掌握し、虐殺を。
確かに戦闘機械都市においてそれはあり得る手法。
でも、伽藍には難しい事――つまりハッキングなんてわからないから。
「お、このへんは任せていい? あっちの通り行こ~」
救助とぶっ壊す担当が性にあっている。そんなわけで伽藍はひとびとの声が聞こえる方へ往く。
任されたなら、きっちりと。倒れて起き上がることができない戦闘兵器。そのコンソールパネルが目についてヨシマサはいけるかな、とアクセスする。
それはベルセルクマシンにいつも強制友好AIをインストールするために使ってるプログラム。
これが使えるなら、他の戦闘兵器にも使えるのでは、というところ。
「ちょっと応用して~、あ、いけそうですね!」
戦闘兵器は大人しくなり動かなくなる。
「そのプログラムを上手く流せたら戦闘兵器は抑えられそうだな」
伶央はふむ、とその様をみて頭の中で組み立てていく。
そして、近くのサーバーに辿り着き作業を開始。
「……各所での行動が効いているようだ」
思っているより、敵の進度が遅い。敵部隊も慌てているようでどちらからハッキングの動きがきているのかもわかってくる。
敵を落とすならそちらも攻めていかねばと伶央は冷静に詰めていく。
人々を虐殺する――そんな悪の行いを、伶央は見逃さないし許さない。
ハッキングを返しながらどこからきているか。敵の足跡も探り、そして見つけた。
その頃、通りを駆けて行った伽藍の耳に悲鳴が届く。
通りの向こうから銃器を撃ち放つ戦闘兵器。逃げる人々を狙うように掃射していたのだ。
そのデカブツの関節狙って。
「オラッ! 余所見してたら釘ブチ込むぞ鉄屑ども!」
放たれる釘は連なって膝関節を貫いた。途端にバランス崩して倒れる。その頭の部分が落ちてくるのは伽藍の上だが、丁度いい。
蹴り上げる。その勢いに戦闘兵器は跳ねるがそれより早く跳躍して伽藍は上をとる。
しかしやば、と伽藍は瞳僅かに見開いた。
それは銃口が自分の方へと向いていたから。連続して放たれる弾丸――でも、まだ間に合う。
その弾をポルターガイストで弾いて方向転換させればいいだけ。返した弾丸は戦闘兵器を貫いた。
「おまけ~!」
そのまま、地面へと蹴りつければ戦闘兵器の頭はへしゃげて動かなくなる。
「皆! 今のうちに逃げて~。あっちは全部潰してるから」
と、伽藍は自分の来た方向を示す。隠れていた者達は今のうちにとそちらへ。
人々が逃げるのを見守りつつ、また新手がやってくる音に伽藍は笑う。
いい具合に釣れてる! と。
そして新手が構えた銃が自分へ向いているから――今回もお返ししちゃうぞと思って、いたのだけれど。
「!! レーザーじゃん!!」
弾丸なら行けると思っていたらこれ。慌てて躱して、お見舞いするのは釘の雨。
その釘の雨で、戦闘兵器の銃器が地面へと落ちる。
皮崎・帝凪(Energeia・h05616)は落ちる銃器をみてあれもあとでジャンク品……! と瞳輝かせこの後への期待を募らせた。
「依頼ついでにウォーゾーンのジャンクパーツを漁れるとはなんたる僥倖!」
この戦いでもジャンク品は増えるはず――それにまだまだ沢山そう言ったものが転がっている気配がする。
「どんな宝が眠っているか……! お楽しみは後だ!さっさと片付けてしまうぞ!」
怪生物ちゃん! と帝凪は放つ。怪人細胞と機械を融合させて作った自立思考型の小型ロボットの怪生物ちゃんに頼んで暴れている戦闘兵器へと取りついてもらう。
その戦闘兵器に走るブログラムを端から修正していく。すると戦闘機械が動いては止まり。また動くなんて挙動を繰り返し始めた。
「時間稼ぎはこれでできる……が、これをやり続けてもイタチごっこであろう」
だから、と帝凪はそれを探す。そして、見つけたのだ。
「乗っ取りには乗っ取りを、だ!」
中継機器がと思しきドローンが微動だにせずそこにある。帝凪はそれに目掛け、電波ジャック作戦を仕掛ける。
「ご機嫌よう諸君! 魔王が御言葉、とくと聞くがよい!」
ノイズとなる電波を放射したなら、他の機器との通信経路を滅茶苦茶に。
と、怪生物ちゃんが抑えていた戦闘兵器がそのまま、動かなくなる。中継機器との電波がきれて、指令が届かなくなったうちに怪生物ちゃんが掌握したのだろう。
怪生物ちゃんがしゅたっと帝凪のもとへ戻ってくる。そして首傾げている様子に、帝凪はその内心を読み取った。
「……電波ジャックの準備をいつしたかって?」
帝凪はふ、と口端に笑みを。
「世界中に美しい俺の姿をお届けできるよう! 俺はいつだって準備万端である!」
その声は高らかと響き、次なる敵を呼び寄せた。しかし、それによって動き易くなった者もいる。
人々を守りつつ移動していたクラウス・イーザリー(希望を忘れた兵士・h05015)は自分の最善手を打っていた。
(「一人でも多くの人を助けるためにできることは……」)
小型無人兵器「レギオン」を展開したクラウスは、いままさに戦闘兵器に襲われようとしている人々へと向かわせる。
レギオンミサイルで、戦闘兵器の銃身を攻撃し射線を狂わせたならこっちへ! と人々へと声かけた。
建物の陰へと人々を避難させる。様子伺えば戦闘兵器は標的を失って動かなくなっていた。しかしまた通りに姿見せれば掃射は始まるのだろう。
あれをどうにかしなければとクラウスは瞳細める。
情報端末――接続しハッキングをやり返し、主導権を奪い返せばやれることは増える。
近くの兵器を止めて人々の安全を確保することもできるだろう。それにこれ以上広範囲に人がるのも防げるはず。
「できればハッキングの出所を探りたいな……」
その言葉を、助けたうちの一人が聞いていて。
「ハッキング……のっとられてるのか……」
「ハッキングし返すべく情報端末を探しているのですが」
「! それなら」
あの戦闘兵器の横にある廃墟。あの建物にあるはずだと男は言う。あそこは昔、中継基地か何かででかい端末が今でも残っていると。そう言った場所は街に何か所かある。あそこがだめでも、と男は言う。
一番近い場所へ行くにはあの戦闘兵器の傍を通るのが一番早い。避難させた人々のもとにもレギオンを残しつつ。クラウスは礼を言って戦闘兵器の前へと身を躍らせた。
レギオンで自分を守りながら、戦闘兵器の横を通りクラウスはその廃墟へ。廃墟に入ると銃撃は止まった。建物の中に入れば索敵できないようでそんなに精度の良いセンサーなどは詰んでいないようだ。
クラウスは情報端末を見つけ、それを弄る。電気は通っており、ここから仕掛けられそうだ。
ハッキング。そして――外にいる人々をレギオンで守る。
「……ちょっと頭に負担がかかりすぎて煙が出そうだ……」
その負担を感じつつもクラウスは少しずつ、奪われた統制を取り返していく。
その途中、誰かも共にハッキングをかけているのを感じ、心強く感じていた。
と、√能力者大暴れの間に――ひそりとその戦いも仕掛けられていた。
レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(始祖の末裔たる戦場の|支配者《オーバーロード》・h00326)はひらりと士官用制式外套翻し、これが情報戦だということに笑み浮かべていた。
偵察機レギオン「ミッドナイト・アイ」を展開し、索敵を。
「操っているという事は、逆から辿れるという事だ」
レイリスはこれだ、とさりげなく置かれていた中継機を見つけた。
|輝ケル銀ノ拳銃《レイディアントシルバーガン》を向け、打ち込む。超小型無線通信弾を装填した拳銃でハッキングへのとっかかりを作るのだ。
どうせどこかで途切れるだろうが、どこかに枝は残る筈と、レイリスの前には空間投影式情報端末が、バーチャルキーボードが展開されていた。
「自動的に暴走するウィルスでも仕込んであるのだろうがな……コードを解析すると色々と見えて来る物だぞ」
これは、と人の仕掛ける者をみて笑う。
ソースコードには癖が出る。一見関係無さそうな所からでも同じ癖が見付かれば当たり――なるほど、とレイリスはおおよその場所にあたりをつける。
逆探知で敵の本丸の場所を見つけていた。
中継器との接続をきってレイリスはその場所へ向かうべく歩む。
「まあ、最終的には有線接続に限る」
もう少し近くに、もっとやりやすそうな端末があったのだ。それは都市の中枢へとコンタクトがとれる端末。レギオンから情報得たレイリスはそちらへ。
敵のハッキングのスピードは落ち、更に取り戻されていっている。
それに街の中の戦いの音も少しずつ、小さくなっていた。
奪ったのに取り戻されていく――その速度は早く、後手に回っている。
「ハッキングが……」
「制御を奪われているぞ」
この状況に中枢を抑えていた者達は慌てていた。
「撤退、撤退だ……!」
「くっ、さっき変なのもなんか、出たしなんなんだ……!」
「変なのってこういうのですか?」
敵が逃げる前に、√能力者たちは中枢へと辿り着いていた。
シズクは変なのは悪性呪詛のことかしら、と笑って。スミカもアサルトライフル【SCAR-H 435】を構え踏み込んだ。
突然の襲撃に敵は右往左往といったところ。スミカは
「っ! そこの戦闘兵器を動かせ! 早く!! あの方が来るまで持ちこたえよ!」
小型の戦闘兵器が動き始める。何かあったときのための奥の手として敵は潜ませていたのだ。
しかしその小型の戦闘兵器は、動き始めると同時に――√能力者の横に回り、その銃身を敵へと向けた。
「や、やって……あ、あれ!? あっ……制御が」
「小さいのにもちゃんと効いてるんですね」
それはヨシマサのプログラムの影響だ。伶央がハッキングで流しておくと使っていたのが効いているのだ。
「くそ! こんなに早く……なぜ……」
敵は囲まれ、じりじりと逃げ場のない場所へと追い詰められていく。作戦が失敗したのは明らかだ。
ハッキングを行っていた伶央がだいたいの位置を特定したのはしばし前のこと。まだ皆の力合わせても完全掌握に至らず、ハッキングをやめるわけにはいかない。
けれど動ける者はいるからこの場所も同時に落としにかかっただけのこと。だいたいの場所がわかれば探査をかければすぐに見つかった。
そして都市へ入り込んだものたちは捕縛され、廃除される。
あの方、とスミカは零す。敵が残した言葉はまだ敵の襲撃があることを示していた。
けれどしばし――束の間の休息の時間が訪れる。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 日常 『ジャンクストリート』

POW
掘り出し物を探す。
SPD
持っているものや拾ってきた物を売る。
WIZ
値段の交渉をしたり、店主と話し込んだりする。
√ウォーゾーン 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
平和――に、なったわけではないけれど。
戦闘機械都市は、√ウォーゾーンに生きるひとびとは強かなのだ。
戦闘兵器があばれ、都市が占領されようとしていたのが一時間前のことでもすでにやれることをやりはじめる。
たとえば。
「やった~! この銃よくね? こっちも装甲はいじゃおうぜ!」
「そうだな、また動かれたらたまらないし……こっちの電子機器もなんかにつかえるんじゃね?」
と、暴れていたが倒された戦闘兵器を解体して使えるところを剥いでいたり。
「またくるんだろ!? それなら装備整えないとな! どうだこのパーツ! 掘り出し物だぞ!」
「まじか、ちょっとみせ……壊れてるじゃないですかー!」
と、その辺でパーツもちよって武器をこしらえたりと賑やかだ。
この都市にはジャンク品の山があり、日々掘り出しては商売をしているものたちもここぞとばかりにとっておきを露店に並べはじめる。
大通りに、ジャンク品の市が立つのだ。
武器のパーツ。怪しい電子機器、なんかよさげなモニターなどなど。並ぶものをみつつ、店主を揶揄って話したりするのも楽しいだろう。
店にならぶ何かは、手に取ってみるまでわからない、なんてこともあるかもしれないし。中にはちょっと意地悪で悪質なバイヤーもいるかもしれないが、見極めて上手にいいものを得るのも腕の見せ所。
次の戦いに備えて、活気ある平和で賑やかな時間が一時戻ってくる。

POW
・ルミ・マエンパー(h07251)と一緒に行動
・行きつけのPCショップで買い物の予定がルミと話し込むうちに
いつの間にか√ウォーゾーンのジャンク市に辿り着いた体で…
『ルミ、今日は俺に付き合ってくれ』
『PCパーツを見繕うつもりだ』
『勿論、終わったらお茶を奢ってやるから』
『この前みたいなおしゃれな所ではないと思うがな』
『あれ?いつもの店とは明らかに品揃えが違うんですが…』
『義手?義足??』
・義手&義足に対して熱い視線を向ける
『これがあればまた剣を取ってルミと戦…(心の声)』
『?!な、何でもない…』
『せ、精巧な義手&義足だなーって』
・結局無難な迷彩服を購入
『これが一番無難ってどういう品揃えよ…』

WIZ
・サミ・マエンパー(h07254)と一緒に行動
・兄の買い物に一緒についていくうちにいつの間にか
√ウォーゾーンのジャンク市に辿り着く
『お兄様と一緒に買い物?!』
『行くに決まってますわ!』
『この後一緒にお兄様とお茶?!』
『最の高ですわぁぁぁ♡♡♡』
『と、取り乱してしまいましたわ…』
・ジャンク市到着
『お兄様行きつけの店って、ここでしたの?』
・ジャンク市で店員と会話
『ねぇ~店員さぁ~んもう少し安くできませんの~?』
・売り物の義手&義足に熱い視線を注ぐ兄に気づく
『お兄様…やはりお兄様はもう一度戦いたいのかしら…?
私の我儘で戦わせたようなものなのに…(心の声)』
『お兄様、何を見てらっしゃるの?』
行きつけのPCショップに買い物に行こう。サミ・マエンパー(元凶剣、現愛玩犬・h07254)はそう思って支度して。
そして妹のルミ・マエンパー(永久の歌姫・h07251)と話しているうちに――ふと。
「ルミ、今日は俺に付き合ってくれ」
「お兄様と一緒に買い物?!」
ルミはその誘いにぱっと笑顔浮かべて。
「行くに決まってますわ!」
ルミはそれで何を買いに? と尋ねる。
「PCパーツを見繕うつもりだ」
二人ででかけて、そして一緒に過ごせるだけでもルミは嬉しい。
行きつけの店へ迷いなく向かう。と、サミはそうだ、とルミを見て。
「勿論、終わったらお茶を奢ってやるから」
「この後一緒にお兄様とお茶?!」
ルミはばっとサミを見る。サミは嫌か? それなら別のものでもと思ったのだけれど。
「最の高ですわぁぁぁ♡♡♡」
大喜びのルミ。なんという幸せというようにルミは今にも踊り出したいくらいの気持ち。でも、はっとする。
「と、取り乱してしまいましたわ……」
こほんと咳払い一つ。そして早くいきましょう! と笑む。
「この前みたいなおしゃれな所ではないと思うがな」
「どこでも大歓迎ですわ!」
苦笑交じりにサミは言って、こっちだと先を歩く。
行きつけの――PCショップへ。そのはずだったのだけれども。
「……?」
違う通りに入ったか。いつも通る道と違うような気がする。首を傾げつつサミは、それでも真直ぐ進む。
すると、店の看板があり間違ってなかったとホッとした。
店の中に入り、商品を見回す。サミは首を傾げたのは、並ぶものに違和感があるから。
「お兄様行きつけの店って、ここでしたの?」
「あれ? いつもの店とは明らかに品揃えが違うんですが……」
ルミもPCショップと聞いていたのに明らかな品揃えの違いに首傾げる。
PCのパーツもあるにはあるのだが、ちょっと大きかったりなんだか妖しかったり。でもここに並んでいるものにサミの視線は捕まっていた。
それは。
「義手? 義足??」
「おー! お客さん! 気になれば手に取ってみてくれ! 試しに装着もできるよ!」
と、店員が声かけてくる。
サミはありがとうと言って、そっと義手に手を伸ばした。でも、触れるのはやめて手を引っ込める。
軽い。けれど確りしている。誰かが嘗て使っていたものなのか、いくつか傷もついているようだ。
じっとサミが見詰めている。その様子をルミはそっと伺った。
(「お兄様……やはりお兄様はもう一度戦いたいのかしら……? 私の我儘で戦わせたようなものなのに……」)
サミの右足は膝上から無く義足であり、今も松葉杖を併用している状態。そしてその左腕も――だからこれがあれば、とサミは思ってしまう。
(「これがあればまた剣を取ってルミと戦……」)
でも、いやと首を横に振る。それと同時に、お兄様、何を見てらっしゃるの? とルミが声かける。
「?! な、何でもない……」
ふいっと視線をみていたそれからサミは外す。でも見ていたものがなにかはルミもわかっているから。
「せ、精巧な義手&義足だなーって」
あはは、と笑ってサミは他のものをみようとそこから離れる。
でもせっかくきたのだから、何か買おうとサミは見る。
けれど――どれもこれも癖の強そうなものばかり。それに動く保証はないと書かれた札がはってあったり。
持って帰るは無理そうだなぁと思っていたサミ。でも何か――と思って手に取ったそれは。
「これが一番無難ってどういう品揃えよ……」
迷彩服。けれどそれはなかなかのお値段で。
でもここでルミの出番。
「ねぇ~店員さぁ~んもう少し安くできませんの~?」
おねがい? とルミは店員に微笑み向ける。明らかに高くつけているのはわかる。ルミは上手に値切って、相場より安くそれを売らせた。
「お兄様! ではお茶へ参りましょう!」
「え? ああ、うん」
約束だからなとサミは苦笑して、迷彩服を手に歩み始める。妹とお茶をするために。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

都市に住まう人達が逞しく生きる光景は、この世界で生きてきた自分にとってもお馴染みの光景だ
平和なんて程遠い世界だけど、こういうところは嫌いじゃないなと思う
次の戦いに備えて、警戒も兼ねてジャンク市を回るよ
とはいえ別に欲しいものは無いから、適当に見て回りながら店主達と話そう
物を買う気もあまり無いけど、セールストークが上手かったらどんな変なものでもつい買ってしまうかもしれないな……
こういう場所での買い物って何だか魅力的に感じるんだよね
買う気になったら値段交渉
安くしたいというよりはそういう駆け引きを楽しみたい(※別に得意ではない)
そんな感じで、次の戦いまでのひとときを存分に楽しもう
戦闘兵器が暴れた都市――でも、人々はすでに活気を取り戻している。
都市に住まう人達がたくましく生きる光景は、この世界で生きてきたクラウス・イーザリー(希望を忘れた兵士・h05015)にとってもお馴染みの光景。
「平和なんて程遠い世界だけど、こういうところは嫌いじゃないな」
ふ、とクラウスの口端はあがる。浮かべた笑みは小さなものだが、この光景を好ましいと感じている印だ。
でも、まだ次の襲撃があると知っている。
警戒も兼ねてクラウスはジャンク市の中を歩く。
とはいえ、別にほしいものは無いのだ。
「さっき助けてくれた兄ちゃん!」
と、クラウスは声かけられる。そしてよかったら見ていってくれと言われて。
「どんなものが? ハッキング道具?」
「そう! これがさっきあればなぁ」
「使えるかどうかはあやしそうだが……」
なんて、会話をするのも楽しいものがある。今ならお安くしておくぜ! なんて言われて。
「一個くらい持ってたほうがいいかな……」
「そうだな。たしなみとしてありだ」
それなら買っても――なんて思ったけれど、いやいやとクラウスは首を横に振る。
セールストークにのせられてはいけないと。
「こういう場所での買い物って何だか魅力的に感じるんだよね」
「ハッキング道具がいまいちならこっちはどうだ?」
そう言って店主が持ち出してきたのは小型の銃だ。
「銃か」
「買うなら安くするぜ」
それはいくらと尋ねるとクラウスには少し高く感じられた。
「買うかどうかは、値段次第だな」
「もっと値切れって?」
「そうだな、その半分くらいなら」
「おいおい!」
そりゃ安すぎだ! と店主の慌てた声。クラウスはそうか? ととぼけてみせる。
安く買うというよりは、店主との駆け引きを楽しむように。値段交渉が得意、という事はないのだがこのやりとりは楽しい。
次の戦いまでのひととき、クラウスは笑顔浮かべるひとびとと過ごす。
🔵🔵🔵 大成功

うんうん、戦利品は漁っていかないと、ですよね~。えーと、今のところボクらの周りにWZ搭乗者はいない感じですかね?一応他の皆さんのためにパーツを集めて戦闘用の機体や武器を修理しておきましょう。
ふふ~、【メカニック】の目は相場を誤魔化せないっすよ~。ほらおじちゃん、そのパーツはちょっと割高すぎるんじゃないすかね?
ボクもなにかいい感じのスナイパーライフルやマシンガンなど、ぶっ放せる武器やそれに使えそうなパーツを漁っていきましょう。あとなんか…面白そうなものないかな~。何に使うのかわからないエンジンとか機構とか…この騒動が終わったら修理して遊ぶ用のやつです。ふふ~、こういうのを弄ってる時が楽しくて~。
先程まで響いていた戦闘の音は消えて。ひとびとの活気ある声が響き始める。
中でもジャンク市は、一層の賑わいを見せていた。
「うんうん、戦利品は漁っていかないと、ですよね~」
動かなくなった戦闘兵器を分解して、あれそれと並べている人々の楽しそうな姿にヨシマサ・リヴィングストン(朝焼けと珈琲と、修理工・h01057)はその気持ちわかります~と頷く。
あの砲身いいな~。WZ搭乗者がいたらあれをつけて強化して。あっちの大きな刀みたいな鈍器も背中につけてみたり~と想像も楽しい。
いや、本当に。誰かWZ搭乗者がいたならヨシマサはパーツを見繕って強化していただろう。
でももしかしたら誰か、乗るかもしれないし――なんて思っていると。
「まだ使えそうなWZだ! 手伝ってくれ~!」
そんな声が聞こえて。ヨシマサはボクも手伝います~! と飛び込む。
誰も持ち主がいない、乗り手の決まっていないWZなんて好き放題できるにきまっている。それは集ったメカニックたちみんなそう。
魔改造の施された機体が一機できあがったとかなんとか。これ乗れるやついるのかな……なんて呟きも聞こえてきたり。
「でもまだこの辺装備いけそうじゃないですか? ボクなにか探してきますね」
頭にビームとか、足に隠し爪とか。あのWZはまだまだ改良の余地あり故に。
と、ヨシマサの目にとまったものがある。
それはなんかいい感じに見えるスナイパーライフルだ。
これよさそうと手に取ってみる。安全装置を外せばいつでも打ち放てるそれは持ってみればしっくりときた。
「いい感じですね」
「兄さんお目が高いね! それは俺がずっと隠し持ってたやつなんだが、やっぱ使わないともったいないからな」
「ちなみに、お値段は?」
「それは……」
ぱちぱちと電卓を弾く店主。しかしその値段は、ヨシマサの目利きよりもかなりお高い。
「ふふ~、メカニックの目は相場を誤魔化せないっすよ~。ほらおじちゃん、そのパーツはちょっと割高すぎるんじゃないすかね?」
「えっ!? あ、ああ……ちょっと押し間違え……」
「電卓の数字、小さいですもんね~、また間違ってません?」
「!! くっ……い、いやこのくらい……」
「うーん、まだちょっとお高い……あっ、こっちのマシンガンもセットなんですよね! それなら丁度くらいです!」
「!!! くっ、いいよ、もってけぇ!」
「ありがとうございます~」
やった~と傍にあった、目についたマシンガンもゲット。ついでに何か面白そうなものないです? なんて聞けば一発限りのランチャーもあるな~なんて店主がごそごそと持ってくる。
「この弾丸、なんか色々仕込めるやついれたらなんかおもしろいらしい」
「へ~……仕込める?」
付属している一発の弾丸に細工ができるそうだ。ぱかっとあく部分にさらに爆弾詰めて火力をあげたり。毒をいれてばらまいたりと使い手次第。
「わ~、これもくれるんですか? ありがとうございます!」
「えっ、それは売り物……」
「あはは、じゃあこっちのこれ、この大きいのください」
ヨシマサは店主が椅子代わりにすわっていたものを示す。
「これ古いエンジンだぜ。何に使ってたのかもわからないし馬力も謎。もう動かないから椅子として使ってるようなもんなのに」
動かないと聞いてヨシマサはなおさらいいじゃないですかと笑う。
何かわからないのも、興味をそそられる。
「ふふ~、こういうのを弄ってる時が楽しくて~」
この騒動が終わったら、楽しく修理して遊ぶ用。そういうのはいくらあってもいい。玩具になりそうな物もまだたくさんあるのでは――と、ジャンク市への期待はさらに高まる。
🔵🔵🔵 大成功

【第435分隊】旅団3人参加
「防衛強化か……それならば、また乗っ取られないように電子戦方面は私が担当しよう」
私のWZは電子戦特化型だ。大きくて見た目は強そうなんだが、戦闘力はほぼ無い。その代わり情報処理能力は極めて高い……言うなれば、自走する人型スパコンのような物か。
「私の癖を読まれても問題だしな」
脆弱性を見つける為には、まず私がハックする。その後でその経路を潰す。白黒併せ持つのが私の流儀と言えるだろう。
「片っ端から潰していくぞ」
膨大な演算力に任せて只管経路を塞いでいこう。

【第435分隊】旅団3人参加
【心情】
ひとまず第一陣は退けられたようですね。敵軍というよりは、この戦闘機械都市内部に眠っていた物資をハッキングにて悪用された形ですからね。うーん、独立した防衛機構をこしらえるように自らのメカニック技術を普及していきましょうか。ついでに次の侵略に備えて戦力を充実させてしまいましょう。壊れてしまったようなジャンク品もバラして再活用してしまいましょう。シズクさん、お使いおねがいします。
【行動】
クラフトアンドデストロイにて、敵残骸を回収して地雷や機雷などの独立した防衛機構を作って機能や構造を現地民へ伝授します。極力簡単かつ単純な機構で作って防衛意識を高めてもらいましょう。

【第435分隊】旅団3人参加
防衛、防衛かぁ……私基本は兵站担当でして。お手伝い出来ることはあんまり無さそうですねー。
うーん、ここはスミカさんとレイリスさんにお任せして、水垣はジャンク品市に行ってきます!
スミカさんご依頼の故障したジャンク品も安そうな物が有れば色々漁っておきますねー。
さーて私は何買おうかなー。
今度435の皆で無人島開発の任務に行く事になってますし、水中ソナーとか持ち運びできるエンジン・発電機とかあると良いですかねー。
敵の襲撃を退けた束の間の休息。都市はいつもの日常を取り戻し、人々の声が響く。
けれど次なる襲撃があることを√能力者は知っている。けれどこの時間に、そなえることもできる。
「ひとまず第一陣は退けられたようですね」
敵軍というよりは、この戦闘機械都市内部に眠っていた物資をハッキングにて悪用された形ですからね、とスミカ・スカーフ(FNSCARの|少女人形《レプリノイド》・h00964)は敵の侵攻を振り返る。
「うーん、独立した防衛機構をこしらえるように自らのメカニック技術を普及していきましょうか」
スミカの言葉にレイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(始祖の末裔たる戦場の|支配者《オーバーロード》・h00326)はそれなら、と自分のできることを考えて。
「防衛強化か……それならば、また乗っ取られないように電子戦方面は私が担当しよう」
レイリスのWZは電子戦特化型。大きくて見た目は強そうなんだが、戦闘力はほぼ無い。
その代わり情報処理能力は極めて高く。言うなれば、自走する人型スパコンのような物なのだ。
「私の癖を読まれても問題だしな」
そのWZをもって、レイリスはハックするという。
それはこの都市の脆弱性を見つけるために。ハッキングし、見つけた穴を潰していくのだ。
「防衛、防衛かぁ……私基本は兵站担当でして。お手伝い出来ることはあんまり無さそうですねー」
レイリスとスミカはやることがするっと定まった。けれど水垣・シズク(機々怪々を解く・h00589)は、得意な分野ではなくて。
「うーん、ここはスミカさんとレイリスさんにお任せして、水垣はジャンク品市に行ってきます!」
いいもの見つければ使えるかもしれませんしとシズクは言う。スミカはそれも必要なことですねと頷いた。
「ついでに次の侵略に備えて戦力を充実させてしまいましょう。壊れてしまったようなジャンク品もバラして再活用してしまいましょう」
「スミカさんご依頼の故障したジャンク品も安そうな物が有れば色々漁っておきますねー」
「シズクさん、お使いおねがいします」
任されましたーとシズクは笑って早速ジャンク市へ。
それを見送り、スミカはさて、と倒した戦闘兵器を見上げる。
「やりましょうか」
マルチクラフトボックスを用いて、解体を。
敵残骸を回収し、地雷や機雷などの独立した防衛機構を作っていく。これらをどこに設置するかは、住民たちと要相談だろうが使える武器には間違いない。
そしてそれは極力簡単かつ単純な機構。そうすることで、人々が参考にし真似して作れるかもしれない。防衛意識を高めてもらうことも必要だろう。
レイリスも、すでに動いている。WZに乗り都市の中枢へと入りこんでいく。
防御機能はあるようだが、優しいもので。
「片っ端から潰していくぞ」
もう少しここを強固にすれば時間稼ぎができる――などなど。膨大な演算力に任せて只管経路を塞いでくレイリス。
その作業は順調なものだ。
その頃、ジャンク市ではシズクが店主とにらめっこしていた。
「さーて私は何買おうかなー」
と、ふらっと並ぶ店を覗き込んでいたのがついさきほどの事。
「今度435の皆で無人島開発の任務に行く事になってますし、水中ソナーとか持ち運びできるエンジン・発電機とかあると良いですかねー」
なのでそういうものを探して、見つけたのだけれど。
「これ相場より高くないですか?」
「え? そんなことないよ」
「これ全部まとめてにそっちの銃器も、となればお勉強してくれますよね?」
「……これくらい?」
「もう一声」
と、シズクはジャンク市の店主と値切り交渉に励む。その値切りに勝利し、色々抱えて二人のもとへ。
持って帰って来た色々なものからスミカはまた使えるものを作り。そしてレイリスもあらかた、穴を潰し終わっていた。
これで次に敵がきても簡単にこの都市を落とされることはないだろう。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

さて!お楽しみタイムである!
ぶらぶらと露店を見て回るとしよう
発明に於いてはネジ一つであっても重要な構成品となり得る
目をさらにしてよい品を見極めねばな!
ふむ、この装甲は√マスクド・ヒーローでは見たことがない素材だな……!
電源が完全に壊れてしまっている?問題ない!
俺は調子の悪い電子機器をバンッと叩いて直す(※正確には手から電流流したり余計な電荷を吸い取ったりしている)のも得意だ!
この部品たちも我が|魔王城《ラボ》で新しい姿に生まれ変わることであろう!
せっかく直接人間から買うのだから、パーツの美しさやジャンク品の浪漫についても軽く語り合ってみたいものである。
相手が同じく技術を愛する者であれば尚更だ!
これは待ちに待った時間――皮崎・帝凪(Energeia・h05616)の足取りは何よりも、誰よりも軽かった。
「さて! お楽しみタイムである!」
笑み浮かべ、ジャンク市をぶらぶらと歩いてみて回る。こういった時間は何よりも楽しい物なのだ。
発明に於いてはネジ一つであっても重要な構成品となり得る――目をさらにして良い品を見極めねばな! と帝凪の視線はせわしなくあっちへ、こっちへと向けられた。
どれもこれもいい。目をさらのようにしてその中でも良い品を見極めねば! と帝凪は意気込む。
「ふむ、この装甲は√マスクド・ヒーローでは見たことがない素材だな……!」
これはカバーか? それとも何か用途が――と触って確かめるのも楽しい。
でも買わない。これが一番良いのかどうかはまだ分からないからだ。きっとこれぞという運命の出会いのような一品があれば、目にした瞬間に、手にした瞬間にびびっと直感が走るだろう。
でもそういったものはまだないのだ。びびっとくるものがない。でも何も持って帰らぬのもと思い、さっきの装甲をもう一度見るかと踵返した瞬間。
「!!」
視界の端にびびっとくるものがあった。
それは大型の箱のような、謎の機械。一体あれは何か。帝凪はその機械へと向かい、店主にこれは? と尋ねた。
「それはどっかの機械兵器からとってきた中枢機器だね~。けど、電源が完全に言ってて動かないよ」
「電源が完全に壊れてしまっている? 問題ない!」
バンッ! とその機械を叩く帝凪。
「おいおい、あんた突然叩いて」
「俺は調子の悪い電子機器をバンッと叩いて直すのも得意だ!」
しばしすると鈍い音がしてその機械が動き始める。
何故動かなかったのか――その掌から電流を流し、余計な電荷を吸い取って。その中で、見えぬところにある回路が途切れているのを見つける。今回は底を飛び越えて次の回路に動力が流れ動いたようだ。
それくらいなら後で確実に修理もできるだろう。
「あんだけうんともすんとも言わなかった機械が……あんたすげぇな」
「この部品たちも我が魔王城ラボで新しい姿に生まれ変わることであろう!」
「おお、あんた……ならこのパーツはどうだ?」
「それもいいな! 美しい流線型……」
「そう! これは軽量化のために……」
と、店主は帝凪を気に入ったか次々と出してくる。あんたの意見が聞きたい! と語り合うそれは浪漫。
店主もまた技術者であり帝凪と話があうのだ。
「いや~、こんなに沢山話せて楽しいな! よし、おまけだ! これも持って行け!」
掘り出し物もさらに出てくる――帝凪はそれを受け取り使わせてもらおう! と笑み浮かべた。
🔵🔵🔵 大成功

この世界は殺伐としている分、人々が逞しいな
それにジャンク品の山
きっとそのほとんどが、いわゆるハズレなのだろうが
大半は使い物にならないものの中から、当たりを見つけるのも醍醐味だな
そして俺は何に関しても、それなりに目が利く方であるつもりだ
こういうものこそ、ひとつずつ入念に動作確認を
使えそうに見えても動かないなどザラだろうから
逆に部品が足りないものでも、いくつか組み合わせれば使えそうだ
このハンディ電動ガンなど、このパーツと組み合わせれば改良できるのでは
試行錯誤し、独楽の部品を組み合わせてはより強くしていた当時を思い出し、わくわく
店主が渋れば、巧みに交渉し言いくるめよう
ふふ、そういうことはとても得意だ
先程まで戦いが繰り広げられていたというのに、人々はいつもと変わらぬ生活を再び始めていた。
活気ある声がどこからも響いて、先程までのとげとげしい戦いの空気は既に払われていた。
その様子に楪葉・伶央(Fearless・h00412)は瞳細め、零す。
「この世界は殺伐としている分、人々が逞しいな」
それは良い事なのだろう。そう思いながら、伶央はジャンク品の山が並ぶ市をゆるりと歩む。
何かわからない機械の山。雑に積みあげられているばらばらのパーツ。籠売り、なんて適当に流し込まれただけのものもある。
きっとそのほとんどが、いわゆるハズレなのだろう。けれどそんな大半は使い物にならないものの中から、当たりを見つけるのも醍醐味。
伶央はそう思うからこそ、さてどの山にするかと視線巡らせる。何に関しても、それなりに目が利く方ほうだと伶央は自負している。
なんにせよよくよく見て見なければわからないものだ。
伶央もまた、ジャンク品の山へと踏み出した。
どれでもワンコイン、といったごちゃっとした山が目に入る。
「こういうものこそ、ひとつずつ入念にだな」
ひとつずつ手に取って動作確認を。使えそうに見えても動かないなどザラだろう。
思った通り、うんともすんとも言わないもののほうが多い。しかし、逆に部品が足りないものでも、いくつか組み合わされば使えそうだ。
「これはいけそうだな」
伶央が手にとったのはハンディ電動ガン。それをメインにこのパーツを組み合わせれば改良できるのでは、と合わせてみる。
これはだめだ、あっちにしようと試行錯誤を重ねていく――それはどこか懐かしい好意で。
かち、と部品が合わさった音にああと思い出す。
独楽の部品を組み合わせてはより強くしていたあの幼い頃。当時を思い出し、少年の顔を僅かに浮かべる伶央。
「五つか……これはここの部品だけもっていけば……」
「お買い上げかい?」
「ああ。五つ買うのだが少し負けてくれないか?」
「そうは行っても兄さん、こっちも商売だからな」
「しかし、こちらは使えない部品がほとんどだったからな。ワンコインでもぼったくりかと」
「ぐっ」
「それに俺がこの事を誰かに話せば……」
「あー! わかった!」
と、巧みに揺さぶりをかけて伶央は値段を下げさせていく。
こういうことはとても、得意なのだ。
🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『『ドクトル・ランページ』』

POW
ドクトル・リッパー
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
【装甲と一体化した斬撃兵器】を用いて「自身が構造を熟知している物品」の制作or解体を行うと、必要時間が「レベル分の1」になる。
SPD
マテリアル・キラー
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
【物質崩壊光線】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【打撃】に対する抵抗力を10分の1にする。
WIZ
ドクトル・テイル
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
【長大な尻尾状の部位】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
部隊との連絡が途絶えた――ゆえにドクトル・ランページはその現場へと自ら足を運んだ。
連絡が途絶えたということは失敗したということだろう。途中まではハッキングをかけ、うまくいっていたように思えたが失敗したのだ。
多数の生体パーツをバラした状態でえられるはずと作戦を提案し。有効であるかどうか、検証のためにも一部隊に任せてみたのだ。
「失敗したとあっても謹んで学ばせていただく」
ひとびとはどのように対処したのだろうか。そしていまどうしているのか――ドクトル・ランページは都市へと向かう。
一人で攻め落とせるなら攻め落とし、己の糧とするために。
しかし失敗したというのならそこには手練れがいるはず。ドクトル・ランページは侮らずいこうとその都市へと降り立った。
部隊との連絡が途絶えた――ゆえにドクトル・ランページはその現場へと自ら足を運んだ。
連絡が途絶えたということは失敗したということだろう。途中まではハッキングをかけ、うまくいっていたように思えたが失敗したのだ。
多数の生体パーツをバラした状態でえられるはずと作戦を提案し。有効であるかどうか、検証のためにも一部隊に任せてみたのだ。
「失敗したとあっても謹んで学ばせていただく」
ひとびとはどのように対処したのだろうか。そしていまどうしているのか――ドクトル・ランページは都市へと向かう。
一人で攻め落とせるなら攻め落とし、己の糧とするために。
しかし失敗したというのならそこには手練れがいるはず。ドクトル・ランページは侮らずいこうとその都市へと降り立った。

「今回の敵は、君の派閥だったか」
降り立ったランページを迎え撃つ
派閥の長が来たということは、彼女を退けたら一旦安全は確保できそうだ
この街の人達のために、もう少し頑張ろう
ライフルを構え、弾道計算+スナイパーでランページを狙撃
ダッシュや遊撃で狙撃に適したポジションを確保しつつ地道にダメージを与えていく
マテリアル・キラーの発動は敢えて妨げず、物質崩壊光線を受けた後に狙われたら先手必勝で割り込み
隠密状態になったらバトルグローブで打撃攻撃
彼女自身も打撃耐性が下がっているなら、きっと大きなダメージを与えられる筈だ
勤勉な姿勢は嫌いじゃない
だけど、人々に被害を与えるならその行動を許す訳にはいかないよ
敵が来る――クラウス・イーザリー(希望を忘れた兵士・h05015)はそれに対処すべく、向き合っていた。
「今回の敵は、君の派閥だったか」
降り立ったのはドクトル・ランページ。
その姿にクラウスは瞳細める。
(「派閥の長が来たということは、彼女を退けたら一旦安全は確保できそうだ」)
この街の人達のために、もう少し頑張ろう――その気持ちを抱いてクラウスは動く。
スナイパーライフルを構え、その弾丸の軌道を計算しドクトル・ランページを狙撃するために一番いい場所へと駆けて滑り込む。
その様子をドクトル・ランページは眺めつつ、攻撃してこないのであればこちらからいくと攻撃の態勢を見せる。
ドクトル・ランページが放つのは物質破壊光線。その光線は打撃に対する抵抗力を弱めるもの――それがあたりに広がり、クラウスにも攻撃の手が伸びる。
しかし、攻撃されかかったなら射程に入った瞬間、クラウスは機械も叩き割れそうな手斧をもって先にしかけた。
その攻撃はドクトル・ランページの身にも重くのしかかる。そしてその攻撃をかけたならクラウスの身は光学迷彩纏い隠密状態に。
姿が隠れたことにドクトル・ランページは瞳細め、周囲に視線巡らせる。
何かの気配を、揺らぎを感じたその瞬間――刃が仕込まれたグローブの手で打撃攻撃を仕掛けたクラウス。
ドクトル・ランページもまた、打撃に対する抵抗力は弱まっている――だからその一撃は重く感じただろう。
後ろへ引いて体制を立て直す様をクラウスは目にしつつ言葉向ける。勤勉な姿勢は嫌いじゃない、と。
「だけど、人々に被害を与えるならその行動を許す訳にはいかないよ」
この都市の人々を傷つけさせないとクラウスはドクトル・ランページと改めて対した。
🔵🔵🔵 大成功

【第435分隊】旅団3人参加
ふむ、バックアップが手厚いというのはやり易くて助かる。元々私は支援型だからな。
「最善の攻撃とは何か分かるか?」
私自身は既に布陣を終えているから特に動く必要は無い。
「何をされたのか分からない攻撃だ。射程外、認識外、想定外。その類だな」
遠方から包囲するように10機も展開していると相応に命中率は落ちるのだが……
「|天を裂く者《シューティング・スター》、月面すら狙撃可能な超長射程圧縮波動砲……当てて見せよう、狙撃特化レギオンの名に恥じぬように」
味方が足止めしてくれているなら狙撃は可能な筈だ。
「死ぬがよい」

【第435分隊】旅団3人参加
あー、彼女ですかー。
苦手なんですよね、彼女。私の能力だと有効打が無くて……。
こういう時は仲間の存在が本当にありがたいですね。
という訳で今回も機神一体をぶつけてやりましょう。
スミカさんと協調して機銃で牽制しつつ、ドクトル・テイルの後隙を狙って特攻がてら斬機刀を当てに行きます。
彼女にこの札見せるの二度目なんで武器の種は割れるかもしれませんが、
本命はレイリスさんの超射程砲って事で、WZが破壊されそうになったら組みつかせて動きを制限させておくので遠慮なく巻き込んじゃってください。
こちとら破壊されても替えが効くんでね。

【第435分隊】旅団参加
【心情】
敵の作戦から頭脳派な敵、と踏んでいましたが彼女でしたか。今回も学びと知識更新を求めて、でしょうね。相変わらず気に入りません、いつも通りド頭に風穴を開けて差し上げましょう。いくら学んだところで、無駄であるとその頭脳と演算回路に刻み込みます。
【行動・WIZ】
少女分隊を率いて迎撃に出ます。立ち位置は中距離を意識、敵の尻尾攻撃が届かない距離を開けつつ攻撃を行います。敵の足を止めつつ、協力してもらえる一般兵に前章で作成した迎撃装置にて牽制を行ってもらいます。シズクさんが裏を突ければよいですが、ラストのレイリスさんの攻撃を悟られないようにしませんと。
現れたものの姿を目に、水垣・シズク(機々怪々を解く・h00589)は何とも言えない表情を浮かべていた。
「あー、彼女ですかー」
微妙そうな声色で、零すシズク。というのも。
「苦手なんですよね、彼女。私の能力だと有効打が無くて……」
でも、とシズクは思う。
戦っているのは一人ではないから――こういう時は仲間の存在が本当にありがたいですねと小さく笑みながら、レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(始祖の末裔たる戦場の|支配者《オーバーロード》・h00326)とスミカ・スカーフ(FNSCARの|少女人形《レプリノイド》・h00964)を見る。
「敵の作戦から頭脳派な敵、と踏んでいましたが彼女でした」
スミカは青い瞳を細めて、ドクトル・ランページを見つめる。
「今回も学びと知識更新を求めて、でしょうね」
相変わらず気に入りません、いつも通りド頭に風穴を開けて差し上げましょうと続く言葉にシズクは笑って頷いた。
「いくら学んだところで、無駄であるとその頭脳と演算回路に刻み込みます」
スミカは少女分隊を率いて迎撃に出ますと告げる。シズクは機神一体をぶつけるつもりだ。
「機銃で牽制しつつ、ドクトル・テイルの後隙を狙って特攻がてら斬機刀を当てに行きますね」
それはスミカの少女分隊とも連携して。そして、レイリスの攻撃の機会を。
ただ、この攻撃をドクトル・ランページに見せるのは二度目。武器の種は割れるかもしれないという危惧がある。だから、本命はレイリス。
「WZが破壊されそうになったら組みつかせて動きを制限させておくので遠慮なく巻き込んじゃってください」
こちとら破壊されても替えが効くんでねと笑って、シズクは自分のAnkerたるイォドを召喚する。
「イォド、出番です」
イォドは決戦型WZと合体し、機神:建御雷《タケミカヅチ》へと至る。その身に航空母艦用の装備、そして斬機刀:布都御魂を手に。
あとは任せたとひらりとシズクは手を振ってイォドをドクトル・ランページのもとへ向かわせる。イォドは、またかと思いながら動き始めた。
そしてスミカも、中距離を意識し少女分隊と共に。
ドクトル・ランページのその尻尾攻撃が届かない距離を取りつつ、その足を止めるように射撃を。
そして――一度、災禍を経験した者達は。
「今だ!」
先程、スミカが共に協力して作り上げた迎撃装置でもって共に戦っている。しかしそれはドクトル・ランページの足を止める程度で、その視線が向けば無理せず彼らは逃げて行った。
「迎撃……でもすぐに逃げるとは」
ドクトル・ランページは逃げていく姿を眺めていた。
放たれた弾はドクトル・ランページにあたれば爆発を起こした。けれどそれが痛手になっているわけではない。これが攻撃といえるのだろうか、と考えているのだろう。
でもこれでいいとスミカは思う。
命あってのものなのだから素早く逃げる事だって大事なこと。それにダメージを負わせるのではなく足を止めること、牽制のためなら十分な働き。
「こっちです!」
スミカは12体のバックアップ素体たちを指揮し、その足を止める。
ドクトル・ランページのその長大な尻尾が横に薙ぎ払われる――それをスミカはタイミングみて下がる様に指示を。
そして尻尾が揺らいで生まれた死角から、先ほどまで共に射撃で牽制していたイォドが回り込み斬機刀を振りかぶる。
その一撃をドクトル・ランページは尻尾で受け止めていなそうとしていた。
二人が足を止めるその様を、後方よりレイリスは見詰めつつ、それぞれ向き不向きがあると思う。
例えば、自分は前にでて壁になったり、抑えたりといったことは不向きだろう。
だが今は、ふたりが補ってくれる。
「ふむ、バックアップが手厚いというのはやり易くて助かる」
元々、自分は支援型とレイリスは自己を評価している。だから、今も動かず――それがレイリスにとって一番良い行動。
「最善の攻撃とは何か分かるか?」
すでにレイリス自身は既に布陣を終えているから特に動く必要は無いのだ。その傍には長距離狙撃特化レギオンが婦人しているのだから。
「何をされたのか分からない攻撃だ。射程外、認識外、想定外。その類だな」
この距離ならば、ドクトル・ランページも気付かないだろう。気付いたとしても反応は遅れるはず。
遠方から包囲するように10機も展開していると相応に命中率は落ちる。それは分かっているが――当たれば、それでいい。
それに絶対に当たる、当てると思うのだ。
「|天を裂く者《シューティング・スター》、月面すら狙撃可能な超長射程圧縮波動砲……当てて見せよう、狙撃特化レギオンの名に恥じぬように」
味方が足止めしてくれている今なら、狙撃は可能な筈だから。
「死ぬがよい」
その言葉と共に狙撃が走る。
ドクトル・ランページはそれに気付くも――すでにかわすには遅く。
身を護るようにその尾を動かしたが放たれた狙撃はドクトル・ランページの身を確実に撃ち抜いていた。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

ふふ~、ランページのお出まし…ですね~。ちょっと意趣返しのつもりで街の防衛機械をハックしてランページの迎撃に使用しましょう。『分解再構築プロセッサMk-II』でハッキングされていた機材を中心にランページ率いる戦闘機械群の信号を検知したら即攻撃するように仕向けます!
そうですね~、ボクは街のマザーコンピュータとも言えるメインサーバーの前で待っていましょうか。多分ランページの頭脳があればハッキングの経路を辿ってここまで来れるはずです。そこで対決と行きましょう。もちろんこの部屋にも罠は大量に仕掛けてあります。全部自力で避ける必要がありますが…さて、人類と機械のハッキング能力、どっちが上か勝負です。

その学びの姿勢は共感できるな
俺も日々学び、思索を重ねつつ
何度だって出来るまで繰り返し、完璧に仕上げて
そして、最後は勝つ
そのような|性質《タイプ》という自覚はある
この√の案件に携わる事はこれまで少なかったが
俺も確りと学ばせてもらいつつ、今後の糧にしようか
折角なので、ジャンク市で入手したハンドガンを使用してみようか
長大な尻尾部位の攻撃の後隙狙い、びりびり
機械ならば電流に一瞬でも怯めば御の字
失敗してもご愛敬
改良した独楽を試す時の、あの幼い頃のような高揚した気分で悪くない
ふふ、帰ったらまた改良してみよう
勿論、任務も完遂する
霊符で翻弄しながら糸を張り巡らせ
その自慢の尻尾ごと鋼糸で縛り付けて、刻んでやろう
LS版工具箱改β2_2をもって、さっきまでハッキングされていた機材で遊んでいたヨシマサ・リヴィングストン(朝焼けと珈琲と、修理工・h01057)はふと顔をあげて、外の様子を映す画面に視線向けた。
そこには各所の映像が映し出され、機器をいじれば戦いの様子が映った。
「ふふ~、ランページのお出まし……ですね~」
じゃあ、と今度はこの都市を守るために――ヨシマサは防衛機械をハッキングする。
先程まで敵に仕掛けられていた行動で意趣返し。
見えぬ場所から仕掛けられる攻撃にドクトル・ランページは気付かない。
それをその身に受けるまで。
都市の防衛機械が動き始めて、ドクトル・ランページは一斉掃射に見舞われる。
先程受けた√能力者からの攻撃は思いのほか深く。続けては危ないと回避し、離れたところで受けた攻撃。
しかも自分を逃がさぬように的確に仕掛けてくる。
「……付近に操者はいない。で、あれば」
ドクトル・ランページはそれを交わしながら考えていた。そしてもしやこちらが仕掛けた作戦を真似ていると気付く。
そう言ったことをするのなら、この都市の中枢で行うだろう。
ドクトル・ランページは迷いなく、真直ぐに都市の中枢へと向かってくる。そこを落とせば、失敗していた作戦も成功に導けるのではと彼女は思いながら駆ける。
その姿を、ヨシマサは中継機器の映像で確認して、やっぱり気付きましたか~と笑う。そしてきっとここまで来るだろうと予想していたから。
ここは街のマザーコンピュータとも言えるメインサーバーの前――ここで対決と行きましょうと。
もちろん、ここまでくる道程にも、そしてこの部屋にも罠は大量に仕掛けてある。それは全部地力で避ける必要がありますが……とヨシマサは自分の指で唇の上なぞる。
「さて、人類と機械のハッキング能力、どっちが上か勝負です」
まぁ人類が勝ちますけどとヨシマサは笑ってその時を待つ。
しかしドクトル・ランページも簡単にはそこまでこれないのだ。罠もあるが立ち塞がるものもまだいるから。
楪葉・伶央(Fearless・h00412)は鋼糸を走らせた。ドクトル・ランページはそれを払うように大きくその尾を動かして弾く。
ドクトル・ランページの、その学びの姿勢は共感できる――伶央は瞳細める。
(「俺も日々学び、思索を重ねつつ。何度だって出来るまで繰り返し、完璧に仕上げて――そして、最後は勝つ」)
そのような|性質《タイプ》という自覚はあるから、似たものを感じていた。
「この√の案件に携わる事はこれまで少なかったが俺も確りと学ばせてもらいつつ、今後の糧にしようか」
折角だと伶央はジャンク市で入手したハンドガンを手に。
「邪魔をするか」
ドクトル・ランページはその長大な尾を振り上げた。その動きを伶央は見逃さず、仕掛けられる方向を見定めて動く。振り払われた尾を、鋼糸でいなし、受け止めて耐える。
そして生まれた隙にハンドガン撃てばびりびりと電流が走る。機械の身であるなら、一瞬でも硬直の瞬間はあるだろうから。
失敗してもご愛敬。なんだか――楽しい気持ちが伶央にはあった。それは、改良した独楽を試す時の、あの幼い頃のような高揚した気分。
そんな感情を抱いて、悪くないなとハンドガンを見る。
「ふふ、帰ったらまた改良してみよう」
そして思った通り――その間に伶央は霊符に、鋼糸を踊らせドクトル・ランページを戒める。
その自慢の尻尾を刻んでやろうと、鋼糸は引き絞られた。鋼糸が絡まったその場所から、斬り落とされるドクトル・ランページの尾。
その痛みに仰け反りつつ、ドクトル・ランページは伶央を振り切り中枢へ。都市の中枢を落としてしまえば、一層も容易い。
部下たちは失敗したが、うまくやればできるだろうと。
しかし、そこに辿り着くには数々の罠。それを振り払いつつ、中枢に辿り着く。
この場所を落とせばと、気も一瞬弛んだのもある。ドクトル・ランページが踏み込んだ瞬間に降り注ぐ攻撃――仕掛けられた攻撃に息をのむ。
「っ!!」
幾重にも重ねられた罠の発動。なぜ、ここでと思うドクトル・ランページは膝をつき崩れ落ちる。
「はーい、これで終わりですね~」
そして軽い声が響いた。遠のく意識の中で彼女が最後に見たのはやわらかな笑み。
それはヨシマサが向けたものだった。
これでこの都市に迫る危機は終わりだろう。√能力者たちは降りかかるものをすべて退けたのだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功