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悪辣なフクロウ

#√マスクド・ヒーロー #ノベル #根源 #ディー・コンセンテス

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 前提として、我々は『神』である。神の名を冠しているのだから、我々は『神』の如くに振る舞わなければならない。その為、我々は常に『十二』存在しなければならない。多くても、少なくても、いけないのだ。我々は十二神怪人なのだから、ディー・コンセンテスなのだから、完全なまでに『十二』に拘らなければならない。私はディー・コンセンテス・ミネルヴァ・アルケー・アテーナ。他のディー・コンセンテスからはアテーナではなく『リーブラ』ではないのか、と、度々、揶揄われてはいるのだが、今更『アテーナ』の部分を変更するつもりはない。勿論、私が『天秤座』などと莫迦にされるのは仕方のない事だし、確かに、私には私なりの『正義』とやらが在るのかもしれない。だが、私は、我々は『神の名を冠した怪人』なのだ。ならば――それを存分に、心の底から、楽しまなくては勿体ない。奇怪な事に私は守護をするものらしい。何が根源だ、何がアルケーだ。私の精神の最奥に蓄えられているのは――蛇よりも、混沌よりも、のたうち回る――オリーブの魔性であった。
 私は知恵を、魔術を、芸術を、ある意味で愛してはいるのだ。数年前に行った劇場型の作戦、あの心地の良さについては今でも憶えている。あの時は……そうだ。ディー・コンセンテス・アポローン・アルケー・へ―リオス、彼奴の力を借りたのだ。彼奴はあの外見のクセに、冷酷な側面を湛えているクセに、如何にもやる気に満ちている。そうとも、あの劇場には私の大切な『もの』を盗んだ奴がいたのだ。そういう『こと』にしてしまえば、愈々、頓死させてやるのみ。しかし、嗚呼、あの作戦はひどい失敗だった。私と契約するに値する『人間』がひとつも無かったのだ。私が望んでいたのは、私が欲していたのは『十二』の内の『ひとつ』に相応しい器である。それにしても、嗚呼、病にやられた肉の脆いこと! ホゥ……ホゥ……ホゥ……。柔らかい……本当に……柔らかくて、踏み心地が良い。意地汚いかもしれないが、ああ、そうだ。私はやはり、腹が減っては何とやらだと思うのだよ。
 兎も角、喉から手が出るほどに欲しい、と、そう思えたのはやはり、あの男であろう。私が病院を襲撃したのには入念な下調べがあってこそ、なのだ。そう。ディー・コンセンテス・メルクリウス・アルケー・ディオスクロイ。私が契約を持ち掛けるほどに、素敵な『思い』を抱えていたのだ。嗚呼、あれに出会えた事は|十二神《ディー・コンセンテス》にとっての僥倖だ。それに、アレは私とは違って大量召喚に向いている。十二神全てを揃えての作戦にはもう少し時間が必要だろうが――メルクリウスの『試運転』は明日行おうと考えている。それに、アレは医療にも長けている。如何するべきか……。ホゥ……ホゥ……ホゥ……。折角だ。アレが『怪人』を出来るのか、其処から開幕をさせても楽しいのかもしれない。
 ディー・コンセンテス・ミネルヴァ・アルケー・アテーナ。雌フクロウの頭部を有し、魔術師を彷彿とさせる格好をした|怪人《それ》。わたくしは彼女の事を如何やら、甘く見ていたのかもしれない。いや、わたくしは、もう、ディー・コンセンテス・メルクリウス・アルケー・ディオスクロイなのだから、勿論、此処で臆するつもりは皆無なのだが。しかし、だからと謂ってこの|作戦《●●》は悪辣に過ぎるのではないか。いっそ、アテナではなく、アレスと罵ってみたくなる嗜好ではなかろうか。如何やら彼女はわたくしに『病院』を襲わせたいらしい。バチバチ、バチバチ、【メルクリウス】が鳴いている。そうだ。わたくしはメルクリウス。【メルクリウス】の鳴き声が響くのであれば、これを完遂しなければならない。ホゥ……ホゥ……ホゥ……。面白くない。面白くないのだが、怪人としては正解だ。貴様は最初から、生まれてから、怪人としての性質とやらを肚に抱えていたのだ。では、初陣だ。尤も、あらかじめ、英雄どもを近づけさせないように|魔術《策》を仕掛けておいたが。だからこそ、貴様は思う存分に蹂躙をして終えば宜しい。アッハッハ! わたくし、あなたとは上手くやっていけそうだ。だが、ここはわたくしの『やり方』で構わないのだろう。蹂躙ではなく、鏖殺だ。
 召喚された戦闘員の群れが――雑魚どもの咆哮が――攻め込んだ。院内から聞こえてくる悲鳴、雌フクロウは耳を傾ける。劇場型の作戦よりも悦ばしい音色だ。これこそ、芸術的と褒めてやるべきではないか。メルクリウスとアポローン。この『ふたつ』が組み合わされば、より面白い『もの』が生れ落ちるかもしれない。ホゥ……ホゥ……ホゥ……。ホゥ……ホゥ……ホゥ……。良い。とても、良い。これは私の大好物なのだ、メルクリウス。では、初陣は……幕開けは、これで十分と謂えよう。改めて――ディー・コンセンテス・メルクリウス・アルケー・ディオスクロイ。誕生日おめでとう。

名前:ディー・コンセンテス・ミネルヴァ・アルケー・アテーナ
性別:女性
外見:梟の頭部に女性の身体、魔術師を彷彿とさせる服装
設定:ローマ・ギリシア神話を祖とする『十二神怪人』。悪の組織『ディー・コンセンテス』は壊滅済み。生死不明であったが、最近まで梟に変化し、身を隠していたらしい
知的で悪辣、そして何より|芸術的《グロテスク》
「ホゥ……ホゥ……ホゥ……これで契約完了だ」

POW:悪辣なフクロウ(怪人大作戦)
あらかじめ、数日前から「【ミネルヴァにとって芸術的な】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。

SPD:巧妙たるアテナ(リアルタイムどろんチェンジ)
0÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【フクロウ】【蛇】【人間】への変身が得意。

WIZ:ミネルヴァとの契約(血の契約)
自身のAnkerを1体召喚し、【契約】する事で【幹部級怪人】に変身させる。[幹部級怪人]は召喚者と同じレベルの√能力者となり、【ランダムな√能力(執筆マスターが選択)】で攻撃する。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​ 成功

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