ふわふわ微睡みの星
●
√EDENのとある場所。
新しく出来たプラネタリウムで、少し変わった企画が開催されていた。
《満天の星を眺めながら、ゆったりとくつろぎタイムを体験してみませんか?》
なんでも、本来なら座って眺めるプラネタリウムを寝転びながら眺められるというもの。座席は全てリクライニング機能があったり、ベッドに近いものが多く、オルゴール調のBGMを聴きながら、更にはアロマも炊いてあったりと贅沢な空間。しかも、そこでお昼寝しちゃってもOK。
さらにさらに!夜に訪れると、なんとそこで一泊出来ちゃうことも出来てしまうという。
日々、忙しくしてる人が何も考えずに休む空間を提供したいという、プラネタリウム館長の心粋。もちろん、普通のプラネタリウムを楽しむエリアもあるため、どちらでも十分に楽しめるようだ。
お土産コーナーやカフェもあり、毎日たくさんの人で賑わっている。
そんなプラネタリウムに惹かれて、どうやら怪異(?)も紛れ込んでしまってるようで──?
●
新しいプラネタリウムのチラシを見せながら、アドルフ・ラルトラス(白夜の双子・h00618)はウキウキした様子で集まってくれた人達に説明をし始める。
「プラネタリウム見ながらお昼寝、なんて贅沢だよね。今新しく出来て話題になってるみたいだから、みんなもどうかな?」
ごろごろしながら、くつろぎながら、どんな楽しみ方も出来るからこそ好きな時間帯に訪れてもいいかもしれない。
そんな中──でも、と少し付け足して。
「ここにも、何かが紛れ込んじゃってるみたい。今のところ安全……かな?でも、いざという時のために、戦う準備はしておいてね」
ゆったり過ごす時間を壊そうとするなら退治を、そうでなければ無害かもしれないというのを伝えてから、楽しんできてねと見送ったのだった。
マスターより

皆さん、こんにちは!レンカです。
ここまで目を通していただき、ありがとうございます!
今回の日常シナリオは、星を見ながら夢心地♪という内容になっています!
基本的に全章通して日常シナリオのように過ごせる内容となっていますので、戦闘苦手な方もAnkerの方も気軽に参加してもらえればと思います!
好きな章からの参加も大歓迎!
●プレイングについて
ゆったりな進行、プレイング書ける範囲で採用していきたいと思います。
好きな章からの参加、Anker様の参加も大歓迎です!
万が一プレイングが流れた場合、お心変わりなければ再送いただければと思います。
グループ参加は、キャパの関係上2名まで。迷子防止のため、必ず【グループ名】or 同行者名の記入をお願いします。
●一章
プラネタリウムを楽しみながらのんびりくつろいだり、カフェやお土産コーナーを楽しんだり出来ます!日常パートなので、Anker様も気軽に楽しめる内容となっています♪
※時間帯は、昼設定となっています。
●二章
ふわふわな怪異が現れる戦闘パートですが、最初から敵意があるわけではありません。
もしかしたら、一緒にお昼寝なども出来ちゃうかも?(戦闘も可)
※時間帯は、夕方設定となっています。
●三章
眠りに来ていた怪異と出くわす戦闘パートですが、睡眠の邪魔さえしなければ敵意を出すことはありません。(戦闘も可)
※時間帯は、夜設定となっています。
【補足】
攻撃などを仕掛けない限りは日常のように過ごせる内容なので、皆さんの活躍次第となっています♪ くつろぐために何かを持ち込むなどのプレイングもOKなので、思い思いに寛いでいただければと思います!
29
第1章 日常 『宙色プラネタリウム』

POW
思いっきり楽しむ
SPD
静かに楽しむ
WIZ
勉強しながら見る
●
満天の星が楽しめるプラネタリウム。
季節ごとで楽しめる上映はもちろん、このプラネタリウムではお昼寝したり出来るスペースも用意されているようで、少人数でゆったりと星を見ながら穏やかなBGMの中で過ごしたり出来るようになっている。
お土産コーナーやカフェも中にあり、星にまつわるグッズやメニューが楽しめるようにもなっているため、どのように過ごすかは訪れた人達次第。
さぁ、ゆったり星の夢を楽しんでみませんか?

夕方より早いくらいの時間、立ち寄ったプラネタリウム
周りに人がいない席を選んで、ころりと寝転がり星を見上げる
腕の中には、お土産屋さんで一目惚れをして購入した枕にもなりそうなサイズな羊のぬいぐるみ
何処からか聞こえるオルゴール、ふわりと薫るアロマ
(これは…確かに寝ちゃう、ねぇ…)
(そういえば…昔に比べれば、星…見えなくなったなぁ…)
そこまで詳しくないけれど夏や冬の大三角くらいは流石に分かる
それを教わったのは誰だったか…今か昔か、家族の誰かには違いない
とか考えていれば、どんどん瞼は重たくなってきて
「…綺麗、だけど…」
夢の中では誰かと星をみれたらいいなぁ…とか思いつつ夢の中へ
※アドリブ・アレンジ歓迎
●
お昼を過ぎ、夕方よりも少し早い時間。
蓬平・藍花(彼誰行灯・h06110)は噂のプラネタリウムへと足を運ぶと、ゆったり寛げるルームで上映が出来るというのが気になり、早速そこで星のショーを見る事に。
ルームへ向かう途中でお土産コーナーが視界に入ると、ふわふわもこもこな羊のぬいぐるみに一目惚れ。
「わっ…!この子、可愛い♪ ボクと一緒に星、見る?」
この後見る星のショーに持って入ろうと決めれば、羊のぬいぐるみを手に取り、迷うことなくお会計を済ませ、改めてルームへと向かった。
足を踏み入れたそのルームは、一人でゆったりプラネタリウムが見れるようになっていて、こんな贅沢なところで見ていいのかな?と思いながら、座り心地──もはや寝心地のいい椅子へと腰掛ける。
ふかふかな座り心地を堪能しつつ、ルーム内に流れるオルゴール調のBGMに、ふわりと香るアロマという贅沢空間。これには思わず藍花も──。
(これは…確かに寝ちゃう、ねぇ…)
ふわふわなぬいぐるみを抱っこしながら寛いでいると、プロジェクターが起動してプラネタリウムの上映が始まった。様々な夏の星座にまつわる物語や由来などを聞きながら、キラキラと輝く映像の星空を眺めていて。
(そういえば…昔に比べれば、星…見えなくなったなぁ…)
あまり星は詳しくなくても、夏や冬に見られる大三角形だけは藍花も知っている。
──でも、誰に聞いたっけ?いつ聞いたっけ?
今か昔か、家族の誰かから聞いた気がする。けれど、記憶は曖昧で。糸切鋏の付喪神として目覚める前?目覚めた後?うろ覚えだけれど、楽しく聞いた記憶があった気がする。
そんな事を考えているうちに、うつらうつら──瞼が次第に重くなってきて。
「…綺麗、だけど…」
いつしか藍花は、ふわふわうとうと夢の中へ──。
手に抱いていた羊のぬいぐるみが、いつの間にか目の前に。遊んでというように、藍花の足元でくるりくるりとアピールしていた。
「ボクと遊びたいの…?」
その言葉を聞いた羊のぬいぐるみは、追いかけっこをしようと言わんばかりに前を走っていく。待ってと追いかけながら、周りには夏の星がキラキラと輝いていて。
星の一つ一つを見ていると、知り合った人達をイメージした色の星もあちこちに輝いているように見えた。人との繋がりが星座のように描かれてるような──そう思うと、ホッコリニコニコと笑顔になる。
「ボクの友達座、なんてね……?」
夢の中だけかもしれないけれど、自分が見つけた星座にそう名前をつける。こんな夢も楽しいなぁ…なんて思いながら、羊のぬいぐるみとの追いかけっこを夢の中で楽しむ。
その寝顔は、とてもとても幸せな笑みを浮かべていた。
🔵🔵🔵 大成功

ぷらねたりうむ…
偽りの星空とやらには以前から興味があった
良い機会だ
椅子に腰掛け見上げる天井に映し出される偽りの星空を眺める
我は山の中の生まれ
何なら人であった頃は灯りなどなき時代
今よりもずっと多くの星が見えていた
ひょんなことから現代社会で生活することになり
|東京《みやこ》では中々斯く様な星空など見られなくなった
まことに美しく懐かしいものよ
星を眺めながら物思ってしまうは過去のこと
我は過ちを起こした
失われたひとつの命のために、その他多くの命を散らすことに躊躇いはなかった
あの頃の我にはそれこそ星空に散らばる真砂のような星々と同じようにしか見えておらなかっただろう
ぷらねたりうむは星についても教えてくれるようだ
あの真砂なす星々それぞれにきちんと名がついておるのだな
きっと我が散らしてしまった命にも名があり人生があったはずなのだ
今更考えても詮無きことであるし、このような場で考えることでもないな
一頻り偽りの星空を楽しんだのなら次はかふぇとやらに向かおう
|炭酸飲料《しゅわぱち》があるのなら是非堪能してみたい
●
√EDENに新しく出来たというプラネタリウム。
以前から気になっていても行く機会が少なく、今回その機会にようやく恵まれたと思いながら、神花・天藍(徒恋・h07001)は初めて見る雰囲気に好奇心を持ちつつ中へと入っていく。
「ぷらねたりうむ……偽りの星空とやらには以前から興味があった、良い機会だ」
まずは普通に楽しんでみようと考え、スタッフの案内でプラネタリウムの上映ルームへと案内してもらえば、空いてる椅子に早速腰かけて、背もたれに背中を預けて見上げる姿勢へと。新しく出来たからか、他のお客さんもいて賑やかな雰囲気だ。
上映開始のアナウンスと共に賑やかだった空間が静かになり、ルーム中央にあるプロジェクターが起動すると、天井には満天の星空が映し出されて。
「これが、ぷらねたりうむ……」
天藍が生まれたのは山の中、それも遠い昔の──人として過ごしていたのは、今みたいな灯りがない時代。だからこそ、たくさんの星を見上げる日は多かった。ひょんな事から現代へと辿り着き、|東京《みやこ》に来てからは街が明るいのもあって、見れる星が減ってしまったなと感じていた。
「まことに美しく、懐かしいものよ」
偽りの星が瞬くのを見上げながら、過去の事を思い返す。
かつて、一つの過ちを犯してしまった。天藍にとってのささやかな幸せが…一つの命が失われてしまった時、心が壊れ絶望し、多くの命を躊躇いなく散らせた。あの頃の天藍にとって、人々の命など星空に散らばる真砂のような──星々とそう変わらないものに見えていたのかもしれない。
上映中、様々な星座や星の名前について教えてくれているのに耳を傾けながら思うのは、星一つ一つに名前があるということ。それは嘗ての自分が散らしてしまった命にも、名も人生もあったはず。
|災厄《たたりがみ》になってしまった後だけれど── 今だからこそ感じられる。
(今更考えても詮無きことであるし、このような場で考えることでもないな)
過去の過ちが消えるわけではない。それに、せっかく初めてのプラネタリウムに来たのだ。過去を振り返るのはここまでにしようと、天藍は小さく首を横に振って気持ちを切り替える。
上映が終わり、偽りの星空も良かったと思いながら上映ルームから出れば、せっかくだしとそのまま併設されたカフェに向かう。どうしても飲んでみたいものがある。カフェにはそれがあるらしいという情報を頼りに足を運べば、見つけたお店に早速入店。
空いてる席に案内してもらうと、席についてメニューを眺めれば、コレだ!というように|異彩の双眸《オッドアイ》を煌めかせて早速注文。
「この“くりぃむそーだ”という|炭酸飲料《しゅわぱち》をお願いしたい」
「かしこまりました、クリームソーダですね」と復唱して店員が一度下がると、店内を軽く見回してみる。
多くのお客さんが美味しそうなものを食べたり飲んだりしているのが見えると、あれもこれもと興味は湧いてくるけれど──そう眺めてる間に「お待たせしました」と運ばれてきたのは、シュワシュワと鮮やかな緑色をしたクリームメロンソーダ。
「これが|炭酸飲料《しゅわぱち》……微かに音もシュワシュワしてるように聞こえる」
耳を傾けてから、早速ストローに口をつけて一口飲んでみる。シュワシュワと口の中で弾ける炭酸に、天藍のオッドアイはまんまるに見開く。
「お、美味しい…!口の中がシュワシュワと、この白いのも甘くてとても美味しい…!」
シュワシュワ、あまあまなクリームメロンソーダにホッコリしながら、プラネタリウムの上映もなかなか良かったと振り返り、また堪能したいなと思いつつ、ゆったり過ごすのだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

アドリブ同行可
ぷらねたりうむ……ですか
最近知ったのです、昼でもお星さまを楽しめる場所があるのだと
もちろん、投影された、ほんものではない、お星さまなのは知っているのですが
……それでも、夜は静かで好き、なので
昼でも、夜の空気を味わえるのはとてもすてきだと思うのですよ
お土産コーナー……さすがにお星さまにまつわるものがおおいですね
あ、この夜空模様のハンカチは、とても素敵だと思うのですよ
……柘榴も気に入ったのですか?
ふふ、それでは、ひとつは柘榴が夜にねむるときのおふとんにしましょうか
(ふたつ買っていく)
いまは、どんなぷろぐらむをやっているのでしょう……
(パンフレットを読みつつ)
夏の夜空の星……ですか
ちょうど今の時期にぴったりですね
ここを出たら、実際に見つけられるか探してみましょう
……ふふ、ですが、こう椅子も空気も心地よいと、眠ってしまいそうになりますね
●
最近初めて知った、プラネタリウムという場所。
何でも、夜にならなくても星が見れるという場所に興味惹かれ、神代・ちよ(Aster Garden・h05126)は小蜘蛛の妖の【柘榴】と共に初めてのプラネタリウムへと訪れた。
「ぷらねたりうむ……ですか」
本物の星空では無く、投影されたものというのは知っているけれど、静かな夜が好きなちよにとって、昼の時間でも夜の雰囲気が味わえるというのは嬉しいと心が弾む。
まずはお土産コーナーから見てみようと足を運べば、そこには星にまつわるグッズの数々が商品棚に並べられていた。文具系、キーホルダー、天体グッズ──様々な種類の星グッズを眺めていると気になるものが視界に入り、ちよはその商品棚の前で足を止めた。
「あ、この夜空模様のハンカチ……」
紺色の生地にたくさんの星が描かれたハンカチを手に取り、とても素敵と眺めていれば、ちよの髪からひょっこり顔を出した【柘榴】も気になったのか、棚に並ぶ同じ柄のハンカチの近くに。自分も欲しいというアピールをするように、同じハンカチを小さな手でつつき始めた。
「……柘榴も気に入ったのですか?ふふ、それでは、ひとつは柘榴が夜にねむるときのおふとんにしましょうか」
ちよのその言葉を聞いて、お礼と嬉しさを伝えようと商品棚からちよの肩へと戻ればスリスリと擦り寄り、小さく微笑みながら「どういたしまして」と指先で撫でてからハンカチふたつを手にレジに向かった。
お土産にハンカチを買った後、プラネタリウムのパンフレットを手に何が上映されているのかチェックしてみる。
「夏の夜空の星……ですか」
季節的に夏の星座に関するプログラムが多く、今の時期にピッタリだと思えば早速見ようとシアターに向かう事に。
ちょうど入れたのは座席も通常より座り心地の良いシアターの席で、ちょこんと椅子に座り少し待っているとプロジェクターが起動し、心地よいBGMと共にプラネタリウム上映が始まった。
有名な《夏の大三角形》を始めとした、様々な夏の星座に関する内容と演出にちよと【柘榴】は目を奪われる。映像と分かっていても、まるで本物の夜空のような光景の数々は圧巻で、ここで見た星座探しをしてみてもいいね、と小声でやり取りしながら眺めていたけれど──?
「こう椅子も空気も心地よいと、眠ってしまいそうになりますね」
思ってた以上に座り心地の良い椅子と、流れるオルゴールのようなBGM、優しい声のアナウンスに、うつらうつらと睡魔を誘う。
そうして気付けば、ちよはいつの間にか夢の中へ。
嘗て『|虫籠《むしかご》』に囚われ続け、外の世界に憧れを持ちながら自由な生活など夢のまた夢だった。何時しか鍵が壊れていたのを良い事に抜け出し、還る場所も行く場所もなかったけれど──憧れた外の世界へ、自由を手に入れた。
そんなちよの見る夢もまた、満天の夏の夜空の元で自由に出歩いて星を楽しんでいて。
幸せそうな寝顔を浮かべ、きらきら輝く星の夢を初めてのプラネタリウムで楽しむのだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功

どんな世界でも夜空には瞬く星が満ちて、その美しさでひとを魅了するのですね
そして星座の物語は紡がれ、語られ、このようなプラネタリウムという素敵な場所を
私は√百鬼夜行の郷で育ったものですから、このような場所での礼節などは分かりませんが……
他の方のご迷惑にならないよう、ひっそりと過ごさせて頂きましょう
(と言いつつ、夜色の着物姿は決して崩さない
……プラネタリウムで歌うように語られるこの星座たち
私の知らないものばかりで、すこしだけ心が弾みますね
私は隠れ里で産まれ過ごしましたので、現代や諸外国、海を渡った先の事はとんと存じ上げません
だから――知らない物語に
まるで星に憧れて手を伸ばすように、胸がときめきます
●
√が違っても、空を煌めかせる星達の物語は人々を魅了する。そしてこの√EDENでは、時間を問わず星を楽しむプラネタリウムがあるというのを知り、静峰・鈴(夜帳の刃・h00040)はゆっくりと中へ入っていく。
生まれ育った√妖怪百鬼夜行と違うからこそ、どう振る舞うのがいいのか分からないなりに、少なくとも他の人達の迷惑にならないよう、見様見真似でチケットを購入して上映ルームへと向かった。
プロジェクターを囲うように並ぶ椅子は、どこ座ってもいいのだろうかとキョロキョロ見回し、見やすい席を選ぶとその椅子に腰かけてみれば、ふかふかな座り心地に初めてでもゆったり出来そうと鈴は密かにホッとする。
ふかふかな背もたれに背中を預け、少し待っているとアナウンスが流れた後、穏やかなBGMと共にプロジェクターが映し出すのは夏の星座にまつわる物語。知らない星の物語ばかりで、ワクワクしながら物語に耳を傾けながら眺めていた。
(私の知らないものばかりで、すこしだけ心が弾みますね)
√妖怪百鬼夜行でも隠れ里に住んでいた鈴にとって、外の世界というだけでワクワクするものばかり。
現代や諸外国、海を越えた先も全てが未知だからこそ、こうして様々な√世界を渡り歩き見聞きするもの全てが新鮮で、今この時間もまたワクワクと心躍るのだ。
また新たに知らない星の物語と共に聞こえてくるBGMもまた、ワクワクだけでなく落ち着くような音楽で、こうした空間をつくれる技術にも感心する。
世界はまさに広い、もっともっと知らない事を知りたいという憧れも増していく。
「私も、あの星のように……」
知らない物語を紡いでいけるだろうか。
星一つ一つに物語があるように、人にもそれぞれ物語を紡ぎながら生きている。狭い世界しかなかった鈴にとって、これからがきっと新たな物語への一歩となるのかもしれない。
憧れが増した中、プラネタリウムの上映が終わり座り心地良かった椅子から立ち上がると、人の流れに合わせてシアターを出れば出入口近くにあるパンフレットが視界に入った。
自由に持ち帰れるようになっているのもあり、記念にと1部手に取ってぱらりと開いてみる。中には今見たシアターの上映内容やお土産コーナー、カフェについても記載されていて、目を惹く情報ばかり。
「かふぇ……お土産……せっかくなので、どちらも行ってみましょう」
どっちから行こうかと迷うのも楽しい時間かもと思いながら、新たな経験を求めにプラネタリウム内を散策するのだった。
🔵🔵🔵 大成功

【アドリブ大歓迎、です!】
星詠みの方が、のんびり過ごしてればそれでいいよ〜みたいなことを言っていたので、能天気にのこのこと遊びにやって来ました。
まずは、中にあるカフェでお星さまにまつわるメニューを買おうと思います。
どんなメニューなんでしょうね、今から楽しみです。
そうしたら、ごろんとしながらプラネタリウムを楽しみたいので、寝転べる座席を探そうかなと。
もちろん、空いてなかったら別の座席に行きます、これは行ってみないとわかりませんね。
どちらにせよ、のんびりできたらそれでいいんです。
プラネタリウムを楽しんでいる方を邪魔しないように、それでいて私も他の方と同じように楽しめれば、素敵なことですね。
●
のんびり過ごせるプラネタリウムがあるという星詠みからの情報から、マドロミ・ドロリ(cat meat・h07804)は言葉通りのんびりするため、のほほんとした雰囲気で噂のプラネタリウムへやって来た。
まずは星にまつわるメニューを楽しもうと、たくさんの人で賑わうカフェへ。表に立ててあった黒板タイプの看板にはおすすめメニューが手書きで書かれていて、それだけでも美味しそうと思いながら、席に案内してもらい受け取ったメニュー表を開けば、更に魅力的なラインナップばかり。
甘いもの?しっかりご飯?
写真があって分かりやすくなっているメニューは、どれも美味しそうで目移りしてしまうけれど、ここは甘いスイーツにしようと決めれば早速店員を呼んで。
「すみませーん。えっと……星と天の川パンケーキと、お月様レモネードください」
注文の確認で復唱したのを聞いてから、一旦店員は厨房の方へと戻っていく。季節ごとに一部メニューが変わる事も書いていたため、いろんな季節に足を運んで限定メニューを楽しむのも良さそうと考えながら、少しの時間注文したものが来るのを待つことに。
店内の装飾も星や月、星座などをイメージしたものが多く、今は天の川イメージしたものも飾られていて、それを眺めるだけでも楽しいなと思っていると、パンケーキとレモネードが運ばれてきた。
《星と天の川パンケーキ》は天の川に見立てたゼリーやホイップクリームがパンケーキにトッピングされており、星型にくり抜かれたフルーツも添えられていて見た目から華やか。《お月様レモネード》は、満月に見立てたレモンアイスが乗ったレモネードで、星型ゼリーがレモネードの中に沈んでいて、こちらも見た目からキラキラしている。
その見た目の可愛さからスマホでパシャリと写真に収めてから「いただきまーす」と手を合わせ、まずはパンケーキを一口。クリームの甘さとゼリーの甘酸っぱさがバランスよく、ふかふかのパンケーキとの相性は抜群!
「んー、美味しい…♪ふわふわパンケーキって、やっぱり幸せ♪」
フルーツも乗せて食べるのも当然美味しいわけで。幸せそうに食べ進めながら、時々レモネードも飲んでいくと、レモンの爽やかがまた甘さをリセットして、口の中が幸せ無限ループの完成!
しっかりとスイーツを堪能したドロリは、お会計を済ませるとメインのプラネタリウムコーナーへ。何でもゆったり出来るスペースがあるという話から、受付で空き状況を聞くとタイミング良く空いてると教えてくれれば早速そこを確保。
案内してもらったルームは、一人で寝転びながらプラネタリウムが楽しめる空間になっていて、早速座席──もといベッドに寝転ぶと、寝心地は快適以外の言葉は出てこないくらい最高だった。
心地よいオルゴール調のBGMが流れ、リラックス効果のあるアロマの香りの中、ゆったり始まる星の物語を眺めながら、のんびりごろごろ夢気分。
「こんなにのんびり過ごせるなんて、とっても贅沢……♪」
そんな心地良い空間に囲まれ、いつしかドロリの瞼はうつらうつらと重くなる。ふわふわな夢心地を感じながら、のんびりゆったり楽しむのだった。
🔵🔵🔵 大成功

アドリブ歓迎
寝転びながら星空を眺める事が出来るなんて素敵ですね
今の時期ですと夏の星座でしょうか
夏の星で有名なのは
|はくちょう座《デネブ》
|わし座《アルタイル》
|こと座《ベガ》
からなる夏の大三角形ですが見つけられるでしょうか
挑戦してみましょう
明るい星達ですし案外早く見つけられるかもしれませね
座席を倒して寝転びながらオルゴールの音に身を委ねて星空を見上げます
最近忙しくてゆっくりと星を見る事も出来ませんでしたし
折角ですから満喫しましょう
静かな空間に瞬く星々
穏やかなオルゴールの音に心地よいアロマ
これは…
油断すると眠ってしまいそうになりますね
…少しくらい微睡んでもいいかな
流れに身を任せてのんびりします
●
寝転びながら星空を楽しめるというプラネタリウムがあると知り、十二宮・乙女(泡沫の娘・h00494)は早速受付で寛げるという上映ルームを選ぶ。スムーズに受付を済ませた後、どんな雰囲気なのだろうと想像しながら歩いていれば、いつの間にか辿り着いて。
「この部屋、みたいですね。中はどんな感じでしょう」
中に入ると、小さめな投影機が部屋の隅に設置されており、リクライニングが出来る座席は手触りも良く、ふかふかとした座り心地。それだけでなく、仄かに香る元を辿ってみるとアロマが焚いてあり、流れるBGMも穏やかなオルゴール調で、ゆったりするには好条件な部屋になっていた。
乙女は早速リクライニングチェアに腰掛ければ、スイッチを押すと背もたれはゆっくり倒れていく。ある程度倒したところで止めて寝転んだ状態になれば、別のリモコンで投影機を起動すると、天井には満天の星空が──。
「素敵……こんな風に眺められるのですね。今の時期ですと、夏の星座でしょうか」
夏の有名な星座といえば、|はくちょう座《デネブ》、|わし座《アルタイル》、|こと座《ベガ》が描く『夏の大三角形』。今映し出されているのが夏の夜空なら、探してみてもいいかもしれない。
「明るい星達ですし、案外早く見つけられるかもしれませんね」
オルゴールのBGMが流れる中、『夏の大三角形』はどこにあるだろうと探してみる。
最近は忙しさのあまり、ゆっくりと星を見る事が出来なかったからこそ、こうしてゆったりした空間の中で楽しめるのは嬉しい機会。
星探しもそうだけれど、時間が許す限り満喫しよう。乙女は、そう心に決めていた。
「あ……見つけました」
一際輝く星達を見つけ、指で三角になぞってみる。一つ目的クリア出来た、と小さく微笑みながら眺めていたが──流れるBGMに、優しい香りのアロマは、次第に乙女を夢の世界へと誘っていく。
油断したら眠ってしまいそう。けれど、ここはお昼寝もしていいという珍しいプラネタリウムで、忙しかった時の疲れを癒すには充分すぎるくらいの場所。
「……少しくらい、微睡んでもいいかな」
ふぁ…と小さく欠伸をし、うつらうつら──。
いつの間にか、乙女は静かに寝息を立てて夢の中へ。
普段は、記憶と違う自分を演じながら過ごす毎日を繰り返し、そんな日々は乙女にとって疲弊するばかり。
そんな不安定さを忘れて見る夢は、満天の星空で三日月に座って普段住む場所を、景色を遠くまで一望する。自由と解放感に満ちた夢を見ながら、乙女は穏やかな寝顔を浮かべて穏やかに過ごすのだった。
🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『非実在怪異『ふわもこ』』

POW
ふわもこゆったり空間
半径レベルmの指定した全対象に【周辺のふわもこ達 】から創造した【ふわもこゆったり空間】を放つ。命中した対象は行動不能・防御力10倍・毎秒負傷回復状態になる。
半径レベルmの指定した全対象に【周辺のふわもこ達 】から創造した【ふわもこゆったり空間】を放つ。命中した対象は行動不能・防御力10倍・毎秒負傷回復状態になる。
SPD
ふわもこの願い
【たくさんのふわもこ達 】が顕現し、「半径レベルm内の困難を解決する為に必要で、誰も傷つける事のない願い」をひとつ叶えて去る。
【たくさんのふわもこ達 】が顕現し、「半径レベルm内の困難を解決する為に必要で、誰も傷つける事のない願い」をひとつ叶えて去る。
WIZ
どんな姿も自由自在!
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【さらつやのネッコ 】【ふわふかのイッヌ】【ふわもこのウッサ】への変身が得意。
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【さらつやのネッコ 】【ふわふかのイッヌ】【ふわもこのウッサ】への変身が得意。
●
訪れた人達がゆったりと星を眺めながら寛いでいる間、ひっそりと蠢く影が複数体。
その正体は、非実在怪異『ふわもこ』。
どうやら、何処かで開いてしまった√汎神解剖機関と繋がるゲートから紛れ込んできたらしい。
そんな彼ら(?)は何か悪さをする──事もなく、プラネタリウム館内を自由にお散歩しているようだ。
敵意を見せなければ襲ってくる様子も無さそうなので、もしかしたら一緒に過ごせるかも?

【アドリブ大歓迎です!】
心ゆくまでのんびりしてたら、何かいる予感がビビビとしましたので、一応パトロールをすることにしました。
てってこと小走りで見て周ります。
⋯⋯いた!
いました、けど。
どうなんでしょう、何か悪いことしてる様子でもないですし。
警戒されないようにゆっくり近づいて、撫でてみようとします。
【もし逃げたら追いかけます。何しに来てる子たちかわかりませんからね。】
【もしこちらに友好的なら、その時は、痛くないようにぎゅ〜っと抱きしめたいです。】
あわよくば、仲良くプラネタリウムで遊びたいと思ってます。
●
ゆったりうとうと夢の中。
心地良い空間の中で寛いでいると、何かがいる気配をビビビっと感じたドロリはベッドから起き上がり、ぐぐーっと背伸びをしてから一度上映ルームを出てパトロールをする事に。
万が一気配の正体が敵だったら、他のお客さんを傷付けるかもしれない。騒ぎになる前に倒してしまおうと気配をたどって歩いていると──。
「……いた!」
気配の正体を見つけ、いざ退治!……と思ったが、よく見てみると悪さなんて一つもしていなさそうだった。何なら、お土産コーナーに並べられているグッズを眺めていたり、カフェの看板を見ていたりとウキウキ楽しそうな様子で『ふわもこ』達は散策していた。
あれ、大丈夫そうかも?と考えたドロリは、そろりそろりと警戒されないように近付いてみる。手が届くところまで近付いたところで、まずは軽く触れてみようと手を伸ばすと、『ふわもこ』はドロリに気付き、自分から頭を伸ばされた手に擦り付けて甘えモード。
(甘えてる…?可愛いなぁ……♪)
互いに敵意が無い事が分かり、ドロリはそのまま『ふわもこ』ニャンコを痛くない程度にぎゅーっと抱き締めれば、まるでぬいぐるみのようにふわふわで抱き心地は最高!
「良かったら、私と遊びますか?」
ドロリからの提案に遊びたい!とはしゃいでくれたのを見れば、先程まで過ごしていた部屋へ一緒に戻る。部屋の中は変わらず落ち着いた雰囲気だが、『ふわもこ』達も加わった事で一気に賑やかモード。
ドロリがベッドの上に座ると、寄り添うように『ふわもこ』達
もちょこんと座れば、映し出される星空を見上げながら一緒に眺めて。
「本物の空とは違うけど、すごく綺麗ですよね。みんな、星は分かりますか?」
空でキラキラ光るというのだけは分かっているというように頷いたり、ぴょんぴょん跳ねたりとそれぞれリアクションしてくれたのを見ると、それならと夏の星座を教えてあげて。
興味津々に話を聞いている『ふわもこ』達は、キラキラとした眼差しで映し出される星空を眺め、そんな光景が可愛らしいし癒しだなぁと、自然とドロリもニコニコと微笑ましく眺めていた。
そんなゆったりとした時間を過ごしていると、ふぁあ…と『ふわもこ』ワンコは大きな欠伸。スリスリとドロリに甘えながら、いつの間にかスヤスヤと寝息を立てていて、優しく撫でてあげると他の子達もウトウト夢うつつ。
「ゆっくり寝ててもいいですよ。ここ、とてもゆったり出来るので」
たくさんの『ふわもこ』達に囲まれ、戦うだけでなくこんな風に一緒に過ごせる時間も素敵だなぁと感じながら過ごすのだった。
🔵🔵🔵 大成功

(…友達座…ふ、ふふ。なんか…面白い夢、みた気がす……ん?)
ふわりと浅い眠りから目覚める途中、夢の残滓を楽しんでいれば
目の前や近くになにやら不思議なふわもこ複数
近くへ寄ってきた子へと驚かせないように、そうっと指を伸ばし
「…ご機嫌よう、一緒にお昼寝…する?」
まだ眠気の残る、とろりとした思考と眼差しのまま
敵意の欠片もなさそうな子たちへと問いかける
だって、ふわもこさん達とても可愛いし…?
どの子か一匹くらい、お昼寝してくれないかな…?と思うのは仕方ない、よね?
一緒に寝ていたひつじさんをギュッと抱きしめたまま
ふかもこさん達を見つめながら、はふりと欠伸をひとつ
また楽しい夢、みれそう…かも?
※アドリブ歓迎
●
ひつじさんと星空の中で追いかけっこする夢の中、他にも何かいるような気がして、藍花はぼんやりと夢の世界から目を覚ます。
(…友達座…ふ、ふふ。なんか…面白い夢、みた気がす……ん?)
未だ覚醒しきらず夢の残滓を楽しんでいると、いつの間にか部屋に入ってきていた『ふわもこ』達が視界に入った。特段悪さをしている様子もなく、寧ろウトウト微睡んだままの藍花を覗き込む『ふわもこ』のウサギが目の前にいて、驚かせないようにとそっと指を伸ばしてみる。
「…ご機嫌よう、一緒にお昼寝…する?」
ふわりと微笑みながら、そう問い掛けてみる。
こんなに可愛い『ふわもこ』達が傍にいて、どの子か一匹くらいお昼寝してくれるかな?と考えるのも無理はないはず。それほどまでに愛くるしい見た目で、悪さするような敵にも思えないから。
声を掛けられた『ふわもこ』ウサギは藍花の指に顔を寄せると、すんすんと鼻を鳴らしてから甘えるように擦り寄ってきた。ウサギだけでなく、ワンコやハムスター、ニャンコ達も真似するように擦り寄ってくれば、いつの間にか藍花を囲んでゴロゴロと寛ぎ始めて。
「わ、っ……ふふ、みんな一緒にお昼寝…だね♪」
お土産コーナーで買ったひつじさんは抱っこしたまま、寄り添ってくれている『ふわもこ』達を優しく撫でながら、はふり…と小さな欠伸。
癒しが増えた今のまま眠ったら、もっともっと楽しい夢が見られそうで──そんなふうに考えながら、いつしかとろりと藍花の瞼は落ちていた。
次の夢は、フワフワした雲の上で星空を眺められる場所に立っていた。ぬいぐるみのひつじさんや『ふわもこ』達が藍花の足元でじゃれ合っていて、今度はお散歩しようと提案してみる。
まんまるなお月様が優しく照らす雲の上、藍花達がのんびりゆったり、だけれど賑やかな感じは、ゆるふわなパレードのよう。
「みんな、迷子になっちゃダメだよ…?」
『はーい!』と元気に返事をするように『ふわもこ』達がぴょんぴょん跳ねる姿も可愛くて、こんなに素敵な夢ならずっと見てみたいかも?なんて思ったり。
ゆるふわなパレードの後は、楽しい思い出をくれたお礼にと藍花は扇子を手に、はらりひらり──花弁が舞い上がるような踊りを見せる。優しく、あたたかな舞は『ふわもこ』達も気に入ったのか楽しそうに見てくれていて、その様子から気に入ってもらえて良かったと一安心。
(みんなで楽しいは幸せ、だね…♪)
大切にしてもらう事や楽しい事がどれだけ素敵な事か、糸切鋏の付喪神である藍花は誰よりも知っているからこそ、そんな素敵なものをお裾分けしたいから。
藍花と『ふわもこ』達は一緒に、幸せいっぱいの夢を堪能するのだった。
🔵🔵🔵 大成功

ふふ、柘榴もお気に入りが見つかって嬉しそうですね…あら?
なにやら、まるまるでふわふわとした方たちが…
よくない気配はしますが、でも、よくないことをしているようすでもないですし…
こんにちは
あなたたちもお星さまを見に来たのですか?
悪さをしている様子がないなら
そっと近づいて、優しく話しかけます
とってもふかふかしていそうで……
さわってみてもよいでしょうか?
拒まれなければ、なでなでさせてもらうのです!
ふふ、とってもかわいい子たちですね
おひざにのせて、一緒にプラネタリウムを見たいと思います
おほしさま、きれいですね……
●
うとうとと微睡みながら、近くにいた【柘榴】はちよが買ってくれたお気に入りのハンカチを大事そうに触れたり、布団代わりに潜ったりとしていた。
お気に入りが見つかって良かったと安心したように微笑み指先で軽く撫でていると、何やら蠢く影が。ぼんやりとしていたが、何がいるんだろう?と気になりジー…っと見てみれば、そこにはふわふわとした動物怪異『ふわもこ』達が、いつの間にか部屋に数匹紛れ込んでいたようだ。
良くない気配というのが分かるものの、明らかに悪さをしているようには見えなくて。何なら、投影機が映すプラネタリウムが気になっているのか、隅の方にいたまま見上げていた。
悪さはしていないし、星に興味があるのかな?と考えれば、ちよは座席から立ち上がって『ふわもこ』達の近くにゆっくり近付き、そっとしゃがんで声をかけてみる。
「こんにちは。あなたたちもお星さまを見に来たのですか?」
ちよに声を掛けられると『ふわもこ』達は最初こそ驚いていたものの、ふわりと微笑んだちよから敵意を感じない事が分かれば、ちよを囲んで遊んでほしそうな眼差しを向けていた。
「とってもふかふかしていそうで……さわってみてもよいでしょうか?」
警戒はされていない。もしかしたら触れるかも?とちよはゆっくり手を伸ばしてみれば、特に抵抗する事もなく撫でる手を受け入れてくれて。更には『ぼくも!わたしも!』というように、ぴょんぴょん跳ねてアピールまでしちゃう子達も。
「ふふ、とってもかわいい子たちですね」
ロップイヤーな『ふわもこ』ウサギを抱っこし、おいでと手招きして座席まで一緒に行くと、座り直して膝の上に『ふわもこ』ウサギを乗せ、今度はふわふわに囲まれながらプラネタリウムを楽しむ事に。
キラキラと瞬く星を見上げる『ふわもこ』達も、つぶらな瞳を煌めかせながら楽しそうに見たり、心地良い空間からウトウトスヤスヤと眠る子がいたり、そんな癒しな子達に囲まれながら先程よりも特別な時間に、ちよもニコニコと微笑ましくなる。
「おほしさま、きれいですね……」
こんな風に誰かと見る星は、より一層綺麗に見える。眺める星の中にカラフルに輝く星達を見つければ、まるで今の自分達みたいと思うと、友達が増えたみたいで心があたたかくなる。
『ふわもこ』達も同じ事を感じたのか、ちよに甘えながら幸せそうにしていて。
そんな癒し空間を堪能しながら、ちよは『ふわもこ』達とプラネタリウムを楽しむのだった。
🔵🔵🔵 大成功

アドリブ歓迎
空には満月が浮かんでいて
星がやけに眩しく輝いていた|運命《あの》日
そう、私が私じゃなくなった日
このまま進めばあの日の事が分かる?
思い出せる?
本当に私は|死んでいる《生きている》の?
「あっ…」
何か夢を見ていた気がします
大切な事が分かるような、そんな夢
「ふわもこ…」
そう、ふわふわでもこもこな癒しの夢を!
「えっ?」
勢いよく目を開いた先にいた『ふわもこ』に思わず固まってしまいます
なんですかこの愛らしい生き物は!
語彙力が…、語彙力が消えて行きます!
このまま抱きしめて寝てしまいたいくらいですが嫌がられませんかね?
「一緒にお昼寝する?」
一先ずお伺いをたてましょう
一緒にお昼寝してくれるでしょうか?
●
優しい光で照らしてくれる満月と、やけに眩しいくらいに輝く星空が空いっぱいに見えた日。それは、乙女が乙女で無くなってしまった|運命《あの》日。
星の道をゆっくりと歩いた先、この先には何があるのか。このまま進んでいけば、歪みが生じたあの日の事が分かる?曖昧な記憶をハッキリと思い出せる?
(本当に私は|死んでいる《生きている》の?)
繰り返す問いの答えが分かりそうなところで、乙女の意識はフワリと浮上する。
「あっ……」
いつの間に眠っていたのだろうと微睡んだまま、夢を見ていた気がすると、どんな内容だったんだろうと朧気な記憶を遡る。とても大事な事が分かるような──そんな夢。
ふと視線を向けた先、そこにいたのはふわふわな見た目でキュルンとしたつぶらな瞳を持った動物が。
「ふわもこ……」
そう──見ていた夢は、ふわふわもこもこな癒しの夢!
「えっ?」
そこまで考えてからハッとして目を見開くと、目の前には『ふわもこ』達が眠っていた乙女を囲んでいた。
いつの間に?どうやって入ってきた?思わず思考は固まってしまうけれど、不思議そうに見上げてくる『ふわもこ』達の姿に乙女はふにゃりと微笑んで。
「なんですかこの愛らしい生き物は!語彙力が…、語彙力が消えて行きます!」
こんなに愛くるしい姿、本来なら怪異だという事実なんて忘れてしまう。それどころか、表現したい言葉も失ってしまうくらいで、このまま抱き締めて寝てしまいたいと思えるほど。
逃げられたらどうしようと不安になりながら、まずはと恐る恐る手を伸ばしてみる。すると、乙女から敵意を感じないからか、逃げるどころか『ふわもこ』ワンコが自分から手に擦り寄ってきてくれて、あまりの可愛さに乙女は悶絶。
「…っ、可愛い!一緒にお昼寝する?」
擦り寄って来てくれたけれど、一先ず聞いてみようと問い掛けてみる。すると、『ふわもこ』達は『いっしょ、おひるね!』というように一斉に擦り寄ってきてくれれば、拒まれなくて良かったと一安心。
『ふわもこ』ワンコを抱っこしてみると、乙女の腕の中にすっぽり収まる。ふわふわな感触が心地良く、スリスリと甘えてくれるのが嬉しくて幸せいっぱい。
大切な夢を見ていた気がするけれど、いつかまた見られるなら今はこの癒しを堪能するのが最優先。『ふわもこ』達のぬくもりとふわふわ癒しに包まれて、乙女の意識は再び夢の中へ。
二度目の夢は、わたがしのようにフワフワな雲の上。満天の星空を『ふわもこ』達と眺めながら、まさにふわふわもこもこな癒しの夢を堪能するのだった。
🔵🔵🔵 大成功

怪異という名に括られれば、この子たちも可哀想というものでしょうか
例えば妖怪という種族の名を持つ者、皆が凶暴であるという事はありません
怪異という魂霊の類いではあっても、ただ幸せで穏やかな日常を過ごそうとしているのかもしれませんね……
さて、それでは人好きな怪異はいらっしゃいますでしょうか?
猫や小さな犬のようにひとに近付いて、撫でられるのが好きな子がいれば、このプラネタリウムの中で可愛がってあげたいのですが……
膝の上に乗せてのんびりと過ごすのもよいかもしれませんね
もこもこと撫でるリズムに合わせて、歌を口ずさみながら
美しい夜空の姿の裡で、夢のようなひとときを
夏の素敵な思い出となってくれるでしょうね
●
カフェやお土産コーナーと一頻り堪能した後、鈴はパンフレットに載っていた一人でゆったりと過ごせるプラネタリウムの部屋が気になり、受付で手続きをしてその部屋へと向かう事に。
少し通路を歩いていたところで、ふと何かが視界に入る。ふわふわもこもこしたその姿は愛らしく、ただ気配から怪異と呼ばれる存在だと分かるものの──同じ括りにするには可哀想にも思えてしまう。
妖怪だって、全てが全て悪さをする凶暴な存在ではないように、怪異も全てが悪とも言いきれない。目の前にいる『ふわもこ』達もまた、幸せで穏やかな日常を望んでいるかもしれないと考えれば、鈴は警戒されないようにゆっくり近付くと、しゃがんで手を差し伸べてみる。
「人好きな怪異はいらっしゃいますでしょうか?」
優しく問い掛けてみると『ふわもこ』ニャンコがその手に気付き、トコトコ近付いてくるなりスンスンと鼻を鳴らして匂いを確かめてきた。敵意も無く、鈴の存在が安全だと分かれば『ふわもこ』達は遊んでくれるの?というようにつぶらな瞳で見上げてきて。
「私と一緒に星見ませんか?とても、綺麗なのですよ」
『いくいく!』というように小さく跳んではしゃぐ姿もまた可愛らしいと思いながら、鈴と『ふわもこ』達は一緒に個室のプラネタリウムルームへ。
部屋に辿り着き中へ入ってみると、落ち着いた個室でありながら小さな投影機が設置され、オルゴール調のBGMとアロマが優しく香る空間は心地良く、座席はリクライニングするとベッドにも出来るようで、使い方や過ごし方が書かれた説明書も置かれているため、初めてでも大丈夫そうだと一安心。
『ふわもこ』達もいるしと考え、説明書に書かれた通りの操作で座席の背もたれを倒してベッドにすれば、その上に鈴が座ると『ふわもこ』達も鈴を囲むように寄り添ってきて、全員が揃ったところでリモコン操作で投影機を起動すると、天井には満天の星空が映し出された。
「先程も見ましたが、やはりとても綺麗ですね…」
静かに星を眺めていると、『ふわもこ』ニャンコは鈴の膝の上へちょこんと乗っかり、背伸びをした後丸くなりながら星空を眺める。他の子達もまた、鈴に寄り添いながらキラキラ光る星空を楽しんでいて。
そんな『ふわもこ』達を撫でながら、穏やかな声で紡がれる優しい歌を口ずさむ。
例え怪異であったとしても、こうして美しい星空を共に楽しみ、夢のようなひとときを過ごせるのなら、こんな時間も素敵な思い出になるはず。
『ふわもこ』達にとっても夏の素敵な思い出になって欲しい──そんな願いを込めながら、鈴は優しく歌を口ずさんだ。
🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『眠りの海のルミィ』

POW
まくらなげしましょ
【ふかふかのまくら】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【ふわふわねむねむ地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
【ふかふかのまくら】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【ふわふわねむねむ地帯】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
SPD
おやすみなさいの時間よ
【子守唄】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【眠気】に対する抵抗力を10分の1にする。
【子守唄】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【眠気】に対する抵抗力を10分の1にする。
WIZ
おとぎばなしの続きをおしえて
【自らの知っているおとぎ話】を語ると、自身から半径レベルm内が、語りの内容を反映した【童話空間】に変わる。この中では自身が物語の主人公となり、攻撃は射程が届く限り全て必中となる。
【自らの知っているおとぎ話】を語ると、自身から半径レベルm内が、語りの内容を反映した【童話空間】に変わる。この中では自身が物語の主人公となり、攻撃は射程が届く限り全て必中となる。
●
『ふわもこ』達が√能力者達と楽しくプラネタリウムを楽しんでいると、空はすっかり暗くなり本物の星空が見える時間となっていた。
お泊まりも出来るプラネタリウムというのもあるため、カフェやお土産コーナーに立ち寄る事も引き続き出来るようだ。
人も少なくなった館内に、ウトウトしたまま枕を抱き締めながら眠れる場所を探す少女の姿が。『ふわもこ』達と同じように、いつの間にか√EDENに紛れ込んで来た『眠りの海のルミィ』が眠れる場所を探していた。
『ふぁあ〜……ねむぅい…どこかで、ねたいなぁ……』
ゆらり、ゆらり。
眠れる場所を探して、プラネタリウム館内を歩き続ける。

ん~…と気の抜けた声と一緒に重たい瞼をあけて
両手を伸ばして背伸びをしていれば
パジャマ姿のお嬢さんと目が合って、はて?と首が傾く
(…嗚呼…)と頷き、さてどうしたものかと
ふかもこさん達と一緒で害はなさそうだし…可愛いし…?と自分を納得させて
「…子守歌、お好き…?」とそう話しかけ
近寄ってきてくれたなら
「眠れよ、眠れ…痛みはすべて悪い夢…瞼を開ければ、ほら元通り…」
歌うように、詠うように、幻想の睡蓮を呼び出してから
自分が抱いていた、ひつじさんを貸してあげて
星の名のつく歌を数曲、小さな声で披露する
(良き夢…楽しい夢…みれると、いいね…?)
※アドリブ歓迎
●
ふわふわもこもこに囲まれながら楽しい夢を楽しむ藍花は「ん〜…」と気の抜けた声を出してすぐ、ボンヤリと重い瞼を開く。
ゆっくり体を起こして背伸びをしていると、先程まで一緒にいたはずのふわふわもこもこな子達は居なくなっていた。その代わり、入れ替わったように枕を持っている少女と視線が合えば、はて?と不思議そうに首を傾げる。
「えっ、と……こん、にちは…?」
『んぅ……いまは、こんばんわ、だよぉ…』
寝惚けていた思考も少しずつ覚醒して働き始め、よくよく少女を──『眠りの海のルミィ』を見てみると、感じる気配から人では無く怪異ということに気付いた。
怪異だと理解したものの、どうにも『ルミィ』から敵意は感じられない。可愛い女の子だし、きっと大丈夫だろうと納得させると藍花はふわりと微笑み、自分の隣にどうぞと言うようにベッドにさせたままの座席をポスポスと軽く叩いた。
「…子守歌、お好き……?」
『こもりうた、すきだよ……だって、きもちよくねむれるから…♪』
にこりと微笑んだ『ルミィ』はとてとてと近付いてくれば、ぽすっと隣に腰かける。どんな子守唄を歌ってくれるんだろうと期待の眼差しに応えるように、藍花は口を開いて優しく歌い始めた。
「眠れよ、眠れ…痛みはすべて悪い夢…瞼を開ければ、ほら元通り…」
歌うように、詠うように──優しい歌声が幻想の睡蓮を咲かせる。藍花はひつじのぬいぐるみを『ルミィ』に貸してあげると、眠そうに微睡む『ルミィ』は元々持っていた枕をベッドに置いてひつじさんを受け取り、抱っこしながらごろんと横になる。
部屋を優しく照らすように映し出す星空を眺めながら、藍花は星の名がつく曲を優しく歌い続ける。ふと気付いた時には、ひつじさんを抱っこしたまま『ルミィ』はスヤスヤと気持ち良さそうに眠っていた。
(良き夢…楽しい夢…みれると、いいね…?)
そっと『ルミィ』の頭を撫でてあげながら、今頃ひつじさんと遊んでる夢を見ているのかな?と想像して。
星を見にプラネタリウムに来たけれど、まさかふわもふに囲まれたり可愛らしい少女と出会うなんて思わなかった。
どの出会いも楽しくて、癒されて、それが例えプラネタリウムの企画では無かったとしても、こんな特別な体験が出来たのは嬉しくて。
(新しいボクのお友達座……なんて、ね?)
いつかまた出会った時に、こうしてゆったり一緒に過ごせるかは分からないけれど。それでもこの時間が『ルミィ』にとっても特別になったらいいなと願いながら、藍花は優しい子守唄を紡いでいた──。
🔵🔵🔵 大成功

【アドリブ大歓迎!】
ム。
ふわもこさんの皆さんがおねんねしたのでお散歩していたのですが、なんか眠そうな子がてくてくと歩いてるのを見つけました。
どこから来たんでしょう、普通の人ではないみたいですけれど。
迷子かもしれませんし、声を掛けてみます。
⋯⋯にしても、近くで見ても、とっても眠そうです。
そうだ、さっきのお部屋でふわもこさんたちと一緒に眠れれば、きっと楽しいんじゃないでしょうか。
あなたのお名前は?
ルミィさんって言うんですね、素敵なお名前です。
私はマドロミです。
ルミィさんに聞いてみて、いいよって答えてくれたなら、ふわもこさんたちのいるお部屋に戻っていこうと思います。
●
ふわふわもこもことした可愛い子達は夢の中。ドロリは気分転換にルームを出て館内を散歩していると、窓の外はすっかり月が優しく光る夜空が見えていた。
すっかり夜になっていたんだと思いつつ、昼とは違い静かなプラネタリウム館を珍しそうに歩いていれば、目の前に人がふらりふらりと歩いている。
「どこから来たんでしょう、普通の人ではないみたいですけれど」
どうにも足取りはゆったりで、周りを見回してみても少女の家族らしき存在は見つからない。迷子かもしれないと思い、ドロリは少女に近付いて。
近くで見てみると、少女『眠りの海のルミィ』はかなり眠そう──もはや半分寝てるのでは?というような状態で枕を抱っこしたまま歩いている。このままじゃ危ないし、部屋に戻ればふわふわもこもこした可愛い子達と楽しく眠れるかもと考えれば、軽く少女の肩をトントンと叩いて声をかけた。
「はじめまして、あなたのお名前は?」
『んぅ?わたしは、ルミィっていうの……むにゃむにゃ…』
「ルミィさんって言うんですね、素敵なお名前です。私はマドロミです」
『マドロミ、マドロミ……ねむねむになるおなまえ、だねぇ』
へにゃりと眠そうにしながら微笑む『ルミィ』はドロリと仲良くなれそうと感じたのか、特に警戒する事もなく問い掛けに答えてくれた。
「お部屋に可愛いふわもこがたくさんいるんですけど、私と一緒にお泊まりしませんか?」
『ふわもこ…?なんだか、きもちよさそうだねぇ…♪ いいよ、一緒に、お泊まりしよ……』
『ルミィ』はふぁあ…と小さく欠伸をして、この後もっと楽しく眠れるのなら喜んでとドロリの提案に乗れば、迷子にならないようにと手を繋いでルームに戻る。
部屋の中へ一緒に入れば、心地良いBGMや優しい香りのアロマが出迎えてくれると『ルミィ』の睡魔はより誘われていて。リクライニングしてある座席へと先に少女を座らせて横にさせると、眠るふわふわもこもこに囲まれて幸せそう。
『わぁ……とっても、ふわふわできもちいい…♪』
「気に入ってくれて良かったです。ふぁあ…私も何だか、眠くなってきました」
ドロリは大きく一つ欠伸すると、既に夢うつつな『ルミィ』の隣で横になり、おやすみなさいと二人夢の中へ──。
マシュマロみたいな雲の上、空には満天の星空。ドロリと『ルミィ』は楽しくお話したり、枕投げして遊んだり、夜空のお散歩も楽しんで。
夢の中だけれど、こうして一緒に遊ぶ時間は楽しくて。
目覚めた時にはいないかもしれなくても、この楽しい夢は覚えていたい。眠るドロリの寝顔は、とても幸せそうだった。
🔵🔵🔵 大成功

ふわもこさんと一緒にいたら
なんだか、ちよも眠くなって参りました
……あら、あちらにも眠そうな方が……
こんばんは。あなたも、ねむねむさんなのですか?
そうなのですか、ルミィさんとおっしゃるのですね
ふふ、ここは眠るのによい場所で、お泊りもできるようですよ
よければ、すこし眠っていかれますか?
子守歌なら任せて下さいな
ルミィさんがよく眠れるように
どんなお歌がお好きですか――?
すやすや眠るルミィさんを見ていたら、ちよも眠くなってきてしまいました
ちよも、少しだけいっしょに眠らせていただきましょう
おやすみなさいませ、なのです
●
ふわふわもこもこな子達に囲まれていると、その温もりの心地良さからウトウトとちよの瞼も重くなってくる。
こくり、こくり──睡魔に誘われる中で、誰かがいるような気配を感じた。ぼんやりと視線を向ければ、そこには枕を抱っこしている少女『眠りの海のルミィ』が眠そうにしながら立っていた。
「こんばんは。あなたも、ねむねむさんなのですか?」
『んぅ……そうなの…』
気付けば二人とも同じ部屋の中にいて、同じように眠そうで。それなら、一緒にお泊まり会も楽しいかもしれない。そう思い、まずはお友達になろうと名前を尋ねてみる。
「おなまえ、聞いてもいいですか?」
『ルミィ……わたし、ルミィっていうの…』
「そうなのですか、ルミィさんとおっしゃるのですね。わたしは、ちよといいます」
『ちよ、ちよだね…?よろしくぅ……♪』
ふにゃりと微笑みながら、お互いに自己紹介。仲良くなったならと、ちよは『ルミィ』にこんな提案をしてみる。
「ふふ、ここは眠るのによい場所で、お泊りもできるようですよ。よければ、すこし眠っていかれますか?」
『おとまり?うん、ここで寝るー…♪』
それならと二人が並んで眠れるように場所を空けてあげると、『ルミィ』はちよの隣でごろんと横になる。
ちよも隣で横になると、すぐに寝ちゃうのも少しだけ勿体なくて。最初は、天井に映し出される星を一緒に眺めながらガールズトーク。二人は会話が楽しくて、時間を忘れて話をしていたけれど──先にふぁあ…と『ルミィ』は大きな欠伸して。
「そろそろ、ねむねむの時間ですね。子守歌なら任せて下さいな」
『ちよが、子守唄歌ってくれるの…?』
「はい、ルミィさんがよく眠れるように……どんなお歌がお好きですか?」
『うーんと……ふわふわするような、そんなお歌がいいな…♪』
優しく微笑みながら、ちよは子守唄を口ずさむ。リクエストに応えて、ふわふわ雲の上を歩くような子守唄を歌っていると『ルミィ』はスヤスヤ夢の中へ。
心地良さそうに眠る姿を見て、子守唄を歌っていたちよもふぁあ…と欠伸を一つ。一緒に寄り添いながら瞼を閉じて──。
「おやすみなさい、なのです……」
二人の少女は煌めく星と心地良い空間に囲まれながら、太陽が再び街を照らす時間まで楽しい夢の世界を楽しむのだった。
🔵🔵🔵 大成功

眠るのも素敵ですけれど、少しばかり惜しい気もしますね
出会いは縁
触れあうは一期一会
ならと、この機会にルミィさんとお話しもしてみたいと思います
勿論、眠る事を止めませんし、緩やかな声で話して聞いてと
眠りにつく前の安らかで穏やかな話をと
丁度、本当の夜空が浮かぶ頃です
ルミィさんは星空や夜はお好きでしょうか?
星座で好きなものがあれば聞きたいですし、逆に私は、しんと静かな夜が好きです
何もかもを包み込み、安寧の如く抱きしめてくれる
夜闇は暗いかもしれません
けれど複雑なその黒色の中では、何もかもが許される……そんな気がするんです
なんて眠る前にする話ではなかったかもしれませんね
どうぞおやすみなさい
良き夢を星に願って
●
これだけ素敵なプラネタリウムに来れたなら、お昼寝も出来ると聞いていても眠るのは何だか勿体なくて。
これからどう過ごそうか考えていると、ふと何かがいる気配を感じる。誰かいるのだろうか?鈴が視線を向けた先にいたのは、少女の怪異『眠りの海のルミィ』だった。
一緒に過ごしたふわふわもこもこな子達も、そして目の前にいる少女との出会いも、まさに袖が触れ合った一期一会の縁。
こんな機会はなかなか無いだろうと思えば、鈴は敵意を見せる事なく微笑んでみせた。
「私は、静峰・鈴といいます。もしよろしければ、一緒に星を眺めたりお話したりしませんか?」
『んぅ……わたし、ルミィ。おほしさま、みれるの?』
ここがプラネタリウムという星が見られる場所だと説明してあげれば、興味惹かれてちょこんと鈴の隣に腰掛けた。二人は並んで座りながら、天井に映し出される星を眺めたりお話したり。
「ルミィさんは星空や夜はお好きでしょうか?」
『よるも、おほしさまもすきだよ…♪ だって、たくさんねむれるから…♪』
眠るのが好きな『ルミィ』にとって、夜の時間はより心地良く眠れる時間だからとウトウトしながら答えてくれる。
同じように夜が好きでも、鈴が好むのはしんと静まり返った夜。夜の闇が包み込んでくれるような、安寧の如く抱き締めてくれるような──闇と聞けば恐怖するものが多いが、夜闇だけは唯一優しく、そして何もかもを許してくれるような気がするから。
そんな話をしているうちに、隣で星を眺めていた『ルミィ』は鈴に寄りかかってスヤスヤと寝息を立てて眠り始めていた。
「眠る前に、変な話をして申し訳なかったですね…。どうぞおやすみなさい、良き夢を……」
スヤスヤと眠る『ルミィ』に小さく謝ってから、そっと膝枕するように寝かせてあげ、怪異とか人とか関係なく楽しくて幸せな夢が見られるようにと願いを込めて。
今日は一日通して、様々な初めての体験が出来た。
初めてのプラネタリウム、ふわふわもこもこな子達との交流、そして少女の怪異と友達になる事が出来た。それは、未だ知らない事がたくさんある外の世界に出たからこそ、鈴にとって得たものは大きい。
「とても、楽しい一日でした。また、こうして出かけたいものですね」
一日を振り返りながら、鈴もいつの間にか夢の中──。スヤスヤと眠るその寝顔は、とても幸せに満ちていた。
🔵🔵🔵 大成功