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CASUALBAR ◆EA◆は冒険者を募集しています!

#√ドラゴンファンタジー #ノベル #秋祭り2025

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 アダムス・オールナイターは、居城『CASUALBAR ◆EA◆』の開店準備を済ませた。
 気楽に話せる、飲み友達と一杯やりたい――そんなとき頼ってほしいと、ボックス席を多めに用意している。

 店内が賑わう光景を見つめながら、ふとアダムスが溜め息を吐く。
 そんな中、カランコロンとドアベルが鳴り響く。
 音の主を見やると、相手は見覚えのない黒ずくめの男。
「喫煙OK? 電子タバコも肩身が狭くてさ~」
「構いませんよ。よければカウンター席へどうぞ」
 その男は亜双義・幸雄と名乗った。
 幸雄はカウンター席の隅に腰かけ、柑橘系の薫香を吹かし始める。
 見覚えのない電子タバコから、アダムスはすぐ気付く。
「他の√からお越しで?」
「ご明察、今は星詠みとして裏取り中だ」
 予想が的中し、アダムスは気分よくお通しを用意しつつ、タンブラーを手にする。
 ときに悩みは、関係の浅い相手のほうが話しやすい。

 生ビールを差し出しながら、単刀直入に切り出す。
「幸雄さんは“女性の冒険仲間も所属しやすい場所”ってどういうイメージです?」
 ここは冒険者ギルドの側面があり、友人知人と活動することがある。
 活動拠点を探している女性冒険者がいれば、歓迎したいことも。
「良好な関係を築いて頂ければ、所属期間は不問ですが」
 顎髭を撫で、目を伏せるアダムスの姿に、深刻さは伝わったようだ。
 幸雄はビールを一口飲んでから、
「勧誘は? 探してる人なら声がかかれば、検討してくれると思うよ~」
 こっちから声をかけるといい、と返答。
 それを聞いて、アダムスのほうが目を丸くした。
「そういう方もいらっしゃるのですか」
「いるのよ、マスターも良縁と巡り逢えたらいいね」

 もう一杯飲んでから、幸雄はお|愛想《勘定》して店を発った。
 曇ったグラスを磨きつつ、先ほどの話を思い返す。
(「行動に起こす、という手もあるのですね」)
 アダムスが思考に浸りかけたとき――ドアベルが揺れ動いた。
 僅かに開いたドアから、真新しい鎧姿の女性冒険者が入ってくると、おずおずとカウンターについて、上目がちにアダムスを見上げる。
「えと、オススメをひとつ……」
 小さく頷き、アダムスは水をタンブラーに注ぎ、マドラー伝いにウイスキーをゆっくり注ぐ。

「ウイスキーフロートです、カクテル言葉は『楽しい関係』となります」
 交わる喜びがここにある。
 ――当店では、新たな同志を心よりお待ちしております。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​ 成功

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