シナリオ

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明日なき街に夜明けを

#√ドラゴンファンタジー #武装モンスター軍団 #途中参加歓迎 #プレイング募集中 #プレイング締め切り10月25日

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 #√ドラゴンファンタジー
 #武装モンスター軍団
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 #プレイング締め切り10月25日

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●オープニングセレモニー
 国土の、領土の外縁、未踏の大地。そこは人の手つかずの大自然と√ドラゴンファンタジーの原風景が残る、自然との最前線。
 城塞都市から警邏の任を任されていた小隊は目撃する。視線の先、大森林の奥地に大量の蠢く|武装《・・》したモンスターの軍団が居ることに。
 |人型の小鬼《ゴブリン》、その数およそ……。

●城塞都市にて
 城塞都市カナンは北方には山、西方は河川の向こうに大森林があり、日々モンスターの脅威を退け、ダンジョンへの道を切り開き、冒険者の宿場街として栄えている。
 だが、そんな都市の司令部は報告を受けてざわめいていた。
「馬鹿な!3万の群れだと!?」
 前代未聞の数字。将校たちは驚きを隠せずにいた。
 そしてなにより、最近流出した竜漿兵器を装備してゴブリン達が進軍しているという報告。
 「竜漿兵器で武装している以上、自然発生ではありえません。背後に何者かがいるのは確実かと」
「だろうな。追加の偵察部隊を出せ、残りは迎撃準備だ。陣地を構築しろ。それと王都へ連絡を」
 大隊長は部下を一喝し事態に対抗するため王都へ援軍の要請を送り、迎撃の準備をさせた。

 夜、煌々と大量の燃料を使い、城塞都市の全方位で篝火を焚いて死角を無くし兵5千による厳重な警戒体制を敷いていた。
 敵の攻撃は典型的な夜襲だった。深夜、大きなゴブリンの瞳は闇の中でもよく見える。
 ゴブリンの大群を√能力による砲撃、陣地と罠、縦深を使いながら後退しつつ守り切る。幸い奇襲は事前に察知し地の利もこちらにある。これなら、辛うじて日の出まで耐えられる。そして日が出れば一転してこちらの有利だ。城塞から長射程の武装で打ち下ろせるようになるからだ。
 だが、敵を一切侵入させていないはずの都市で爆発が起こる。そして、異変は司令部でも。

 剣に貫かれて、崩れ落ちる大隊長以下数名。
 司令部を強襲したのは|部下達《・・・》だった。
 「貴様ら……何をして……」
 貫かれ息絶える間際、そのからくりを目撃し、悔恨の表情を浮かべる。
 敵はゴブリンだけでは無かったか。だが、どこから……そう最後に思考する事しかできなかった。

 遠くから眺める者が一人。
 「くっくっく。存外うまく行ったなぁ。これなら竜漿を集めて転戦できそうだ」
 くつくつと笑いながらそう呟くと傍らに控えるゴブリンに何事かを命じる。
「竜漿を可能な限り回収しろ。ここは数ある標的の一つに過ぎない」
 それだけ語るとその者は姿を消した。
 この日、街一つが地図から消えた。

●とある喫茶店にて
 ゾディアックサインとその顛末を語ると和田・辰巳(h02649)は頭を下げた。
 「どうかお力をお貸しください。小さな領地ですが、多くの人々が暮らしています。彼らの暮らしを守る為、敵を撃退していただきたいのです」
 辰巳はそう語ると地図を取り出す。
「こちらをご覧ください。城塞都市は頑丈な城壁に守られており、城壁そのものを打ち壊しての侵入は見受けられませんでした。今回の星詠みでは、城壁が破られる事は無いと断言しておきます。
 また、ゴブリン達は自動詠唱剣を装備しています。数もさることながら、武装においても街の兵士達並みです。十分に注意を」

 街の四方には出入りの為の門があり、辰巳はその四方を指差して。
「今回戦闘が発生したのは北、南、西の三方向。これは敵が北西の森から攻めてきているからでしょう。東は王都側、つまり人間の街へと続く道です。ここも今回は最後まで無事だったので敵は来ないと考えてください。

 北は平野、見通しが良いですが、どちらも逃げ隠れできません。河から街へと水を引いている水路があるのでその一帯は緑が多いです。少人数なら遮蔽となってくれるかもしれません。
 西は河に面しており、敵は河を渡って攻め行ってきます。ここが最も数の多い戦場です。こちらに向かう場合はお気をつけて。
 南は沼地です。足を取られやすく、移動は厳しいでしょう。また、街から下水路があるのもこの方角です。難地形での戦いになります。

 いずれも【夜】の戦いです。門から150mほどは陣地が敷いてありますが、皆さんは前に出てゴブリンを殲滅、兵士達の被害を軽減してください。
 また、余裕がある人は侵入経路を特定してください。戦場での索敵行動が|次《二章》の戦況を変える可能性があります。
 手始めに街一つ、救っていただきたいです。
 皆様のご武運を祈ります」
これまでのお話

第3章 ボス戦 『リンドヴルム『ジェヴォーダン』』


POW ミステリアス・ジェヴォーダン
10÷レベル秒念じると好きな姿に変身でき、今より小さくなると回避・隠密・機動力、大きくなると命中・威力・驚かせ力が上昇する。ちなみに【大狼】【飛竜】【過去の英雄】への変身が得意。
SPD ジェヴォーダンの烙印
【獣型モンスターの群れ】を召喚し、攻撃技「【ビーストファング(噛みつき)】」か回復技「【ヒーリングムーン(癒やしの月光)】」、あるいは「敵との融合」を指示できる。融合された敵はダメージの代わりに行動力が低下し、0になると[獣型モンスターの群れ]と共に消滅死亡する。
WIZ 偽竜創造
自身が受けた武器や√能力を複製した【真竜を模した部位】を創造する。これは通常の行動とは別に使用でき、1回発動すると壊れる。
イラスト 桜木バンビ
√ドラゴンファンタジー 普通11

●夜明け前が最も暗い
 城塞都市カナンは東西に分かれており、軍事施設や冒険者ギルド等の戦闘関係の施設は西部に集中している。
 その西部に位置する司令部へ走る男が一人。兵士の姿をしたジェヴォーダンは次なる戦いを見据えて手を打つ。
 簒奪者は遅かれ早かれ√能力者達にその計画を阻止される。正確には星を詠まれ成功した結果が覆される。
 だからこそ、計画には助長性が必要なのだ。
 |正規《・・》の身分証で中に入ると伝令の体で真っ直ぐに大隊長の下へと向かう。
 即ち、斬首戦術。自分自身を危険に晒す行動だが、√能力者が介入した場合|のみ《・・》こうすると決めていた。
 これならば、星詠みに悟られる事もない。
 門を開けば、そこには自身が攻撃されるなどとは思ってもいないお歴々。
 のんきに何の用だと聞かれれば笑いがこみあげてしまう。
 訝し気な視線を向けられるジェヴォーダンは腰に携えた臨界状態の自動詠唱剣を抜くと、人間たちを嘲笑う。
「これでもわからないか?」
 一瞬遅れて戦闘態勢を取る大隊長以下司令部の将校達だったが、如何せん戦場から遠のいて久しかったがゆえに反応が遅れた。
 自動詠唱剣を司令部に放り投げるとジェヴォーダンは背後に跳んだ。
「くっくっく、まともにやりあうかよ。バーカ」
 自動詠唱剣の光が赤から白へと変わり、司令部を将校諸共吹き飛ばした。

●二度目のゾディアックサイン
 この戦場にいる星詠みによって集まった者達に緊急で和田辰巳から連絡が届く。
「二度目のゾディアックサインが現れました。」
 概要は一度目のゾディアックサインの焼き直し。即ち司令部の爆破である。
 ただし、一度目と違うのは今回の首謀者の姿を捉えた事だ。そして、その予知とも違う未来に進みつつある事も告げる。
 予知の最後はジェヴォーダンが西部の戦線に到着後、外壁付近のゴブリン達の自動詠唱剣を爆発させ、街の門を破壊。残りの軍勢と共に再侵攻を行うというもの。
 
「ゾディアックサインでは、司令部に√能力者はいませんでしたが、今は司令部に√能力者がいるようです。 
 司令部にいる√能力者がジェヴォーダンを退けるにせよ、しないにせよ、戦いは市街地での機動戦に移行します。
 すぐに司令部のデータと移動予測を送ります。司令部の救援に間に合いそうな方は司令部の援護を、間に合わない方は市街地での迎撃をお願いします。市街地での迎撃も重要な役割です。ゴブリン達との合流は絶対に阻止してください」
 すぐに地図データと移動予測データが送られてくる。司令部は南北の門からは約5キロ、西の門からは2.5キロの位置にあるのがわかる。司令部爆破までの猶予時間は3分、とも。

 夜明けはもうすぐです。どうかよろしくお願いします。