統率官やってたけど質問ある?
●ゼーロット、ご乱心
「来たね~お前さん達、なんかヤバい事が起きるって?」
| 亜双義《あそうぎ》・|幸雄 あそうぎ《ゆきお》(ペストマスクの男・h01143)は電子タバコを吹かしながら、話を続ける。
「噂と関わりがあるか解らないけど、おじさんも視たよ――こないだ逆侵攻してやった、オーラム派のトップ」
√ウォーゾーンの川崎市で幅を利かせていた、統率官『ゼーロット』
情報通信を遮断されたことで、自分の“やらかし”が広まらなかったからか、一応は幹部クラスの地位を維持できているらしい。
「でも、立て直しを図ろうと無差別に暴れようってんだから……迷惑な話でしょ。ありゃ肩書きを持たせちゃダメだね。責任者になりたいけど、責任はとりたくないタイプ。部下が可哀想なもんだ」
幸雄でさえ散々こき下ろす始末だが、それは戦闘機械群の見る目の問題。
「とにかく新たなオーラム派の拠点を得ようと、人類が入りこんだ戦闘機械都市にゼーロットは襲撃する。おじさん達で|冷やかしに《阻止しに》行こうか」
ゼーロット自身の派閥は、先日の逆侵攻で大幅に削られている。
それを補うために利用したのが、都市内部に設置されている工業用アームだ。
「工業用のアームって、重機械の組み立てに使うこともあるのよ。だから重量もパワーもヤバい、一般人ならフレッシュトマトに早変わりだ。……幸いなことに、生命攻撃機能の復帰に時間がかかって、住民は避難できているんだが」
そんなアクシデントに、短気を起こしたゼーロットは、自爆上等で暴走させたという。
有機無機問わず、近づくモノを徹底的に破壊することで、自分にとっての邪魔者を排除する。
粗雑ながら、損害を与えるには最短と言えよう。
「全部を壊してたら時間がかかるし、気付いたゼーロットもさすがに撤退する。今回は必要なとこだけ破壊する、強行突破スタイルで行ってちょーだい」
それでもゼーロットの配下が不在、という訳ではない。
暴走機械で、数の不利を補うことが目的なのだ。
「暴走アーム地帯を突破できれば、ゼーロットの配下を確認できる。そいつらは掃討できるだろうから、打ちのめしてくれ。こいつらさえ止めれば、ロボットアームの|不正改竄《システムエラー》を機械都市が自動修復するハズさ」
そうなると、いよいよゼーロットも黙っていられなくなる。
「さすがに部下と連絡が途絶すれば、ゼーロットも状況に気付く。出てきたところでその場の決着をつけるとしよう。野心家だが、戦闘性能は高くないってことだし……油断しなきゃ勝てると思うぞ」
各√でも不穏な気配が漂い始めており、幸雄も神妙な面持ちで顎を撫でる。
「ゼーロット自身は役者不足だが、なんかの拍子で“覚悟がキまると恐い”のがこういうタイプ……ってのが、おじさんのイメージ。変にでしゃばらないよう、痛い目には遭わせておこうね~」
マスターより
木乃木乃です、今回は√ウォーゾーンからお送りいたします!
統率官『ゼーロット』が戦闘機械都市を襲撃しているため、これを打破しましょう!
●選択肢
『第1章⛺『暴走ロボットアーム』🔵7』
ゼーロットが部下に指示して、都市内部のロボットアームを無差別攻撃させようと暴走させました!
これを強行突破し、内部へ踏みこんでいきましょう。
『第2章👾『尖兵型小型機甲兵器』🔵11』
オーラム派に属する戦闘機械群の残党です。
ロボットアームを暴走させている原因でもあるため、撃破していきましょう。
『第3章👿『統率官『ゼーロット』』🔵11』
レリギオス・オーラムの元トップです。
√能力者と人類の裏切り者による、逆侵攻作戦で目論見は阻止されましたが、失態は広まらなかったからか立場は悪くなっていないようです。
オーラム派の立て直しを図るべく、襲撃作戦の指揮に現れた模様。
以上です、それでは皆様のご参加をお待ちしております!
31
第1章 冒険 『暴走ロボットアーム』
POW
ロボットアームを壊しながら突入
SPD
捕まる前に素早く突破!
WIZ
規則性を見破ったり、暴走を分析して解除する
クラウス・イーザリー(迷惑な奴だ……)
とはいえ、感情的に暴れているだけに見えて適切に損害を与えようとしてくる辺り才能はあるよな……
何をしてくるかわからない奴だし、戦争に来られる前に叩いておきたいね
早くここを住民に返してあげたいし、急いで抜けていこう
レイン砲台でのレーザー射撃と魔法での属性攻撃を重ねて通り抜けるのに邪魔になりそうなアームを破壊
壊し切れなかったアームからの攻撃をギリギリまで引き付け、氷の跳躍で遠くのインビジブルと位置を入れ替えて回避と移動を同時に行うよ
同じ要領で破壊と回避を行い、最短距離を進んでいく
敵に迎撃の準備をされても嫌だし、あまり派手にぶっ壊して目立たないように気を付けよう
※アドリブ、連携歓迎
逆刃・純素逆侵攻はタイミング悪くて行けなかったんですけど
聞くかぎりだと、さすがにそんなボロ負けしたら
しばらくは戦力の立て直しとかに専念するもんじゃないぴす……?
かといって甘く見るのは禁物ぴす。
念を入れていきましょうぴす。
√能力で機械の探知をかいくぐって侵入します。
どんなセンサーか分からないけど、肉眼ってことはさすがにないでしょう。
念の為トラップを踏まないように技能の空中浮遊で少し浮いて
気をつけて奥に進んでいきます
●無機、不向き
現場へ急行する最中、クラウス・イーザリー(太陽を想う月・h05015)は大きな溜め息をこぼす。
(「本当に、迷惑な奴だ……」)
「どうしたぴす? 具合が悪いのぴすか?」
同道する|逆刃《さかば》・|純素《すぴす》(サカバンバの刀・h00089)が心配そうに目を向けるが、クラウスは首を横に振った。
確かに精神的な不調はあるものの、彼を悩ませる原因はゼーロットだ、
「感情的に暴れているようで、その実、適切に損害を与えようとしてくる……代表には壊滅的に向かないのに、侵略者の才能はあるよなって」
無能だが妙な機転は利く、というタイプは存在する
。――大半は“やる気のある無能”という、生物のフリをした災害だが。
ゼーロットもそういう傾向かもしれない、とクラウスは感じる。
「わたしは噂を聞いただけぴすが、リーダーにしちゃダメなのは解るぴす。あんなにボロ負けしたら、しばらく戦力の立て直しに専念するもんじゃないぴす?」
純素の疑問は至極真っ当なのだが、反省しない指揮官が、負け戦から“学び”を得られたかは甚だ疑問である。
「俺も全く想像がつかないし、放っておいたらマズい気がすることは解る」
考えがあっての行動か、なにも考えていない強硬策か。
答え合わせをするためにも、純素達は眼前に映るロボットアーム群を突破しなければならない。
陸に打ちあげられた魚のように、鉄塊のごときロボットアームは暴れのたくっていた。
ジョイントをしなやかに駆動する一方で、自身の備え付けられた壁、天井、床さえも攻撃対象のようだ。
巨大な鉄の触手、そんな印象を受ける。
クラウスが何度目かの嘆息をこぼし、レイン砲台を起動させていく。
(「避難できたとはいえ、住民は恐い思いをしている。早く居住区を返してあげないと」)
小型ドローンによる照準補正を同期させ、命中精度を引き上げたのち、魔力入りのレーザー弾幕を射出。
設備である機械腕は√能力者ではない。自律機能がないから対応できないし、対処しようともしない。
瞬く間に前進していくクラウスだが、純素は逆に足を止める。
「カオスぴす! えーと生命攻撃機能、ぴすか。まだ復旧作業を続けてるかも――むむ?」
そこで違和感に気付いた。――生命攻撃機能は、おそらく熱感探知機や、動体センサーの類い。
|都市機能《メインシステム》の一部であり、ゼーロットや部下|に搭載した装置《の肉体の一部》ではない。|外部機器《・・・・》。
しかも、アームが床や壁を攻撃していることで、ワイヤートラップなどの有無は明白。
(「罠がないなら安心ぴすね。でも、浮遊してたらバチーンってされそうです。残骸を盾にして行きましょう!」)
注視すべきは、無軌道に暴れるロボットアームのみ――《|盾《アスピス》のポーズ》をとると、アームの挙動を警戒しながら後を追う。
先行するクラウスが広域射撃で迎撃し続けるものの、痛みを感じない機械は“ひるむ”という反射行動をとらない。
別の角度から迫るアーム同士に、逃げ道を塞がれたが、それらは全て想定済み。
(「いた――悪いけど、代わりに相手を頼むよ」)
《|氷の跳躍《スリープリープ》》で数m先のインビジブルと入れ替わり、クラウスがいた場所には、インビジブルが現れ冷気を放ちだす。
冷気に侵蝕され、壊れかけのロボットアームは脱力し、だらりと項垂れた。
「ふう、大きな音を立てなくてよかった……あれ、純素は?」
入れ替わりを応用してクラウスは進めたが、移動力に制限がかかる純素が追いついたのは数分後。
「クラウスさんが壊してくれたので、純素も周囲を警戒しやすかったぴすっ」
回避後の機械腕も破壊され、道中の安全を確保していたことで、純素が周囲の状況を観察できた。
その一部始終を共有することに。
「ぶんぶか暴れてるアームがあったので、まだ生命攻撃機能は復旧してないと思うぴす。罠もあるかなと思ったぴすが、ここまで来てもないなら大丈夫ぴすね!」
「うーん……行き当たりばったりじゃない、と思いたいけど……」
純素の証言に妙な頭痛を覚えて、クラウスも思わず額を抑える。
統率官『ゼーロット』――その|不気味さ《度し難さ》だけが脅威かもしれない。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
明星・暁子木乃マスターにおまかせします。かっこいい明星・暁子をお願いします!
戦闘時以外は、身長170㎝の少女の姿で事に当たる
アドリブ連携歓迎。
口調:仮面の下の素顔(わたくし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)
「工業用ロボットに罪なし。ですけどヒトに対して牙をむけば、少なからず被害が出るでしょうね。みんなゼーロットが悪い! ですわっ」
十二機戦陣・ヴァルハラ・フォールの√能力を使用。
12機の戦術機体を召喚して、ブレードで「暴れロボットアーム」を静かに倒していく。
自分本人は遮蔽化に隠れて、ハッキングツールと技能を使用して、重要ポイントやデータが無いかを調べます。
アリエル・スチュアート…ゼーロット、あれだけの事をやらかしたのにお咎めは少しだけなのね。
ちょっとは恥ってモノを…持ってる訳ないわね、あのポンコツは。
機械なのに神経図太いわね。
さて、と。
強行突破するならM.I.S.T.転送でM.I.S.T.を呼び出すわ。
高速詠唱の魔力溜めの全力魔法で攻撃を仕掛けつつ、完全にあるロボットアームに対しては全力魔法の聖十字の光で一気に攻撃を仕掛け突破を図るわ。
追いかけてくる敵に対しはドローン操縦したフェアリーズレギオンに援護射撃の連携攻撃をさせつつ、防ぎようがなかった攻撃はエネルギーバリアとオーラ防御で対処。
とにかく後は一気に戦域の強行突破を狙っていくわ。
●突貫嚆矢
「まずは情報収集させていただけますか?」
|明星《あけぼし》・|暁子《るしふぇる》(鉄十字怪人・h00367)の相談を受け、居合わせたアリエル・スチュアート(片赤翼の若き女公爵・h00868)が頷き返す。
地の利は彼我でおそらく同程度、だからこそ情報が物を言う。
暁子のハッキングを試みる様子を、アリエルも傍らから覗きこむ。
「ゼーロット、あれだけの事をやらかしたのに……まだお咎めを受けてないのか、それとも神経が図太いのしら?」
アリエルの疑問に対して、暁子は手を止めず言葉だけ返す。
「あちらの現状は“電波が飛んでこないスマホ”と同じ。端末は問題なく動作しても、基地局が電波を飛ばせなければ、情報の発信も閲覧も叶いませんわ? ただ、独立したローカル通信なら例外ですのよ――このように」
暁子がデータベースの侵入に成功すると、開示した情報を披露する。
それは工業アームの稼働状況、周辺エリアのマップ、複数あるコントロールルームの座標データ。
別働隊により一部のアームは“故障”し、さらに工業アームを統括する一室が“|接続拒否《アクセスエラー》”と表示されていた。
「『ここにいます』って言ってるようなものね。でも、これで寄り道しなくて済むわ」
ローカル通信のパスコードを抜き取り、いよいよ行動を開始する。
アリエルが先陣を切り、《十二機戦陣・ヴァルハラ・フォール》で呼びだした戦術機体を連れて、追走する暁子と騒音めがけて突入していく。
「さて、と。撃ち漏らしはお任せするわね」
小型無人機フェアリーズドローンを飛ばしながら、アリエルが《M.I.S.T.|転送《トランスポート》》を発動。
召喚した補助戦闘ユニットを装着し、暴れるロボットアームへ急加速。
周囲を襲う機械腕へ得物を振りかぶるや、|聖十字の光《グランドクロス》を放ち、強制停止させる。
暁子が落下したロボットアームの陰に潜りこむと、引き連れた戦術機体に指示を飛ばす。
「工業用ロボットに罪なし……ですけど、ヒトに対して牙を剥けば、少なからず被害が出るというもの」
怪人精神が残っていたら感心したろうが、いまの暁子には邪智暴虐の所業でしかない。
「結論、10割10分10厘みんなゼーロットが悪い! ですわっ! ――各機、静かに。着実に。障害を取り除きなさいませ!」
号令に呼応し、戦術機体が双眼を鋭く光らせる。
一機が前腕部の|関節《ジョイント》めがけ、ブレードを突き刺すと、血しぶき代わりに火花が飛ぶ。
そのまま僚機も上腕、設置部のジョイントごとバラしていき、落下音を抑えこむ。
ローカル通信を継続していた暁子だが、マップ内の1ヶ所だけ変化がないことに気付く。
(「コントロールルームがエラー表示のまま、これは手動でプログラムを書き換えている可能性が高いですね。機械都市に自動修復機能がある以上、|不正改竄《クラッキング》は都市破壊も同然ですもの」)
「アリエルさん、敵はコントロールルームから動けないようですわ。このまま突撃をかけましょう」
ドローン越しに通信音声を受け、アリエルが魔導槍で宙を撫でる。
すると、受け取った情報が空間に表示され始めた。
放ったフェアリーズレギオンの映像データも表示し――映るのは暴れのた打つロボットアームばかりで、他の戦闘機械群は見当たらない。
(「アームに改造なし。追っ手もなし。……思いつきで始めた、なんてことないわよね?」)
「いいわ、やることは変わらない。そこから出てもらうわよ!」
件のコントロールルームへ到達し、呼び戻したフェアリーズレギオンとともに、アリエルが電子ロックのかかった鉄扉めがけて全力の光熱魔法を見舞う。
なす術なく弾け飛んだ扉の向こうでは、蠍じみた戦闘機械群が操作パネルに張りついていた。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『尖兵型小型機甲兵器』
POW
集団戦闘
半径レベルm内にレベル体の【フォースフィールドを展開した同型機】を放ち、【センサーネットワーク】による索敵か、【搭載されたエネルギー兵器】による弱い攻撃を行う。
半径レベルm内にレベル体の【フォースフィールドを展開した同型機】を放ち、【センサーネットワーク】による索敵か、【搭載されたエネルギー兵器】による弱い攻撃を行う。
SPD
制圧射撃
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【指揮統制ネットワークに接続された同型機】で300回攻撃する。
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【指揮統制ネットワークに接続された同型機】で300回攻撃する。
WIZ
部隊内センサーネットワーク
半径レベルm内の味方全員に【部隊内センサーネットワーク】を接続する。接続された味方は、切断されるまで命中率と反応速度が1.5倍になる。
半径レベルm内の味方全員に【部隊内センサーネットワーク】を接続する。接続された味方は、切断されるまで命中率と反応速度が1.5倍になる。
●現場の判断
図書館のごとく詰めこまれ、聳え立つ無数のスパコンとサーバー。
それを管理する操作パネルと、複数の電子モニター。精密機械を動かすために必要な、電子頭脳の管理室にゼーロットの配下は侵入していた。
ギチ、ギチチ……。
独特な形状の四脚型戦闘機械群。
『尖兵型小型機甲兵器』は、√能力者の姿を確認し、不正改竄する手を止めた。
「報告。コントロールルームへの侵入者を確認。未知のエネルギーが検出されたため、√能力者による襲撃と認定します」
それは敵への宣告ではなく、第三者に向けた状況報告のようだ。
報告が必要な戦闘機械は、このエリア内では一人に限られる。
『は? 貴様らのカメラは旧式か?』
苛立ったゼーロットの音声が、戦闘機械群のスピーカーから聞こえてくる。
『我・輩・が! 直々に、直々にだぞ。“モニタールーム”から確認しているのだぞ!? この界隈に寄生していた|生肉《人類》は逃亡した! それで√能力者が何しに現れるのだ! 我輩を見つけたから、わざわざ追いかけて倒しに来ることなんかあるか!?』
傲慢の“慢”は、“慢”心の慢でもある。真の大物には、自分を大きく見せる必要はない。
おそらく近距離用無線を使用していて、なおかつ『モニタールーム』にいらっしゃるご様子。
こちらが次に目指す先を探す手間は省けた。……もっとも、戦闘機械側は痛まないはずの頭が痛んでいそうだが。
「報告を終了します。――緊急事態と断定し、プログラム言語の改変作業を中断。これより戦闘を開始します」
逆刃・純素ええと……その……
ご苦労だった。お前らはもう用済みぴす。
くらいしか声のかけようがないんぴすけど……
気まずいからさっさと倒しちゃいますぴす。
ええと、さすがにこれ周りに被害出るような攻撃はまずいですよね……
装備のフレックスウォールを展開して防壁的な拠点にしたあと
√能力で35年分進化させて
たぶん強化されただろう防御力や反撃力で敵を潰していきます。
ある程度敵の攻撃を凌いだら
技能のカウンターや拠点防御を合わせて進化拠点にバックアップをさせつつ
技能の居合や霊力攻撃などを使用して自分も攻撃に出ます。
……来世ではホワイト企業で働いてくださいぴす
明星・暁子木乃マスターにおまかせします。かっこいい明星・暁子をお願いします!
戦闘時は身長200㎝の恐ろし気な鉄十字怪人の姿を取ります。
アドリブ連携歓迎。
MS様の格好いい演出をお願いします。
セリフ例
「自律浮遊砲台ゴルディオン、全機攻撃開始!」(アイテムです)
愛用の武器はブラスターライフル。
√能力を使い、自身を攻撃しようとした対象を、装備する【半自律浮遊砲台・ゴルディオン】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【闇】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
闇から闇へと渡り進みながら、必殺仕事人のように確実に目標を排除していきます。
クラウス・イーザリー探す手間が省けてありがたくはあるけど……
「……変なのを上司に持つと、大変だな」
倒すべき相手とはいえ、流石に目の前の兵器たちに同情するよ
あまり周囲を破壊しすぎない方が良いかと考えながら看破の瞳を使用
ダッシュで近くまで踏み込み、見えた隙にスタンロッドを叩き付けて破壊
展開されたフォースフィールドが邪魔ならハッキングで適当な指令を飛ばし、混乱させて解除
敵からの攻撃はエネルギーバリアと霊的防護を重ねて受け、周囲への被害ができるだけ少なくなるように戦う
あまり時間を掛けすぎると流石のゼーロットも気付くだろうし、迅速な撃破を心掛けよう
……幾らあいつでも、気付くよな??
※アドリブ、連携歓迎
アリエル・スチュアートやっぱり相変わらずポンコツだわ、あのゼーロット。
『川崎で盛大に生肉に敗北したのは他でもないあちらなんですけどね。同じ機械としては尖兵型小型機甲兵器に同情を禁じえませんよ。』
…ティターニアにもそう言う感情合ったのね。
さて、確かに私もかわいそうだと思うけど、ここは倒させてもらうわ。
恨むなら戦闘機械群に製造された運命を呪いなさい。
フェアリーズをドローン操作と援護射撃と、私の高速詠唱した全力魔法の連携攻撃で戦闘知識を持って、一か所に纏まる様に誘導させる。
敵の攻撃はオーラ防御とエネルギーバリアで対処。
纏まったのを確認したら高速詠唱と魔力溜め、全力魔法のライトニングレイで一網打尽よ。
●機転、気転
アリエル・スチュアート(片赤翼の若き女公爵・h00868)が、げんなりした表情で呟く。
「やっぱり、相変わらずのポンコツぶりね」
『上司に恵まれないと大変ですねー。同じ機械としては、あの戦闘機械に同情を禁じ得ませんよ』
彼女に随伴するドローン・ティターニアすらこの始末。
中途半端に知性を持つと、かえって厄介だということがヒシヒシと伝わるだろう。
『真心』と書いて“慎み”と読む。……慎みこそ、人間性における至上の美徳なのかもしれない。
「ええと……その……お、お前らはもう用済みぴす!」
「はあ、これも高度な知性を有した弊害なんだろうが……変なのを上司に持つと、大変だな」
合流した|逆刃《さかば》・|純素《すぴす》(サカバンバの刀・h00089)、クラウス・イーザリー(太陽を想う月・h05015)も気まずそうな空気を醸す。
そんな中、|明星《あけぼし》・|暁子《るしふぇる》(鉄十字怪人・h00367)は頑強な“鉄十字怪人”へ姿を変えていた。
「この世に悪の栄えた時代はない。起動せよ、自律浮遊砲台ゴルディオン――私に続け!」
暁子が緩んだ空気をピシャリと引き締め、アリエル達も戦闘体勢をとる。
スタンロッドを抜いたクラウスだが、大量のサーバーとスパコンの存在に懸念を示す。
(「内部データはどこかにバックアップ保存されていると思う。でも、直している間は機能しないだろうし……早期決着を狙ったほうがいいかもしれない」)
クラウスは瞑目すると、意識と魔力を左目に集中させる。
激しく燃え上がる左目に《看破の瞳》が宿り、機甲兵器に生じた隙が閃光のように輝く。
そこに狙いを定め、クラウスが操作パネルを踏み越えると、
「支援を要請します」
機甲兵器も僚機を呼び出し、搭載するエネルギー兵器でクラウスを迎撃。
独特の射出音を発する中、エネルギーバリアで相殺しながら高圧電流を叩きこんでいく。
クラウスと同様の不安を感じていたのが純素だ。
サーバー側の壁にフレックスウォールを設置・展開すると、内部に入った純素が《|O-S境界大量絶滅光線《エクスティンクション・アンド・エヴォリューション》》を発動。
両目と口から怪光線を放出し、フレックスウォールに35年分の技術革新を促す。
(「これで防御力が上がるはず、ぴす!」)
フレックスウォールの本質は『簡易拠点』であり、ワンタッチテントに近いだろう。
軽くて安定性があって、なにより丈夫。
耐久性が大幅に向上したことで、電子頭脳への流れ弾はいくつか防げそうだ。
問題は、簡易拠点である以上、攻撃などの自衛機能は搭載されていないし、基本構想にない|技術《しくみ》を|革新《改めることが》できない点か。
「近づいたら斬り捨てますぴすっ」
「サーバー付近への拠点設置を確認。重大行動の恐れがあるため、速やかに除去します」
得物に電磁パルスを迸らせ、守りを固める純素に、機甲兵器もセンサーネットワークを部隊内で接続していく。
√能力者の目的は戦闘機械の掃討。構造物を守る必要はない――だが、事の真相を知るのは√能力者のみ。
純素の拠点構築は、事態を好転させる思わぬキッカケとなった。
フェアリーズドローンを指揮するアリエルは、機甲兵器がフレックスウォールを警戒しはじめたことに気付く。
あの拠点そのものに重要な意味はない。
だが、|真意不明の設置物《・・・・・・・・》を自分達も無視できるだろうか?
(「何が出てくるか解らないから、対応せざるを得ない。……理に適ってるけど、とにかく間が悪い機械よね」)
「それには近づけさせないわ、恨むなら戦闘機械群に製造された運命を呪いなさい!」
あえて“思わせぶり”な態度を見せて、フレックスウォールがさも重要な代物だと示す。
妙な状況に思案していた暁子も、アリエルの一言で察した。
(「考えがあるようだな、私も乗るとしよう」)
超重量級のブラスターライフルを構え、部隊内センサーを破損させようと、特殊弾を装甲へブチ込んでいく。
防衛を強化し始めたと、見当違いの判断で、機甲兵器は攻撃を激化させる。
「統制ネットワークへ接続、これより制圧を開始します」
「|遅いな《・・・》。――ゴルディオン全機、攻撃開始!」
《制圧射撃》が始まる直前、暁子も《|静寂なる殺神機《サイレント・キラー》》を発動し、ゴルディオンで迎撃するや無骨な鉄十字怪人が姿を隠す。
しかし、引いた引き金を止めることはできない。
指揮統制ネットワークに同時接続し、簡易拠点を葬るべく、機甲兵器らが光熱線が放つ。
一撃こそ微弱なものであれ、間断なく300回も撃ち放たれれば、相応の損傷が残る。
技術革新を得たフレックスウォールも、連結部から損傷し、隙間から入りこんだ一射が純素の頬に傷を残す。
「さすがにこれ以上は保たないぴす……!」
パルスブレードを握り締め、純素が拠点内から飛びだしざまに、反撃の一太刀を加える。
純素が飛びだしたことを確認すると、アリエルは不敵な笑みを浮かべ、ホログラムグリモアを展開。
「その拠点のおかげで助かったわ。わざわざ誘導する手間が省けたからね!」
魔術式、構築完了。女公爵の背後に浮かぶ光の方陣――《ライトニングレイ》が機甲兵器に襲いかかる。
フレックスウォール攻略の優先度が上回っていたのか、アリエルの放つ雷光への反応が僅かに遅れた。
その隙は、クラウスの瞳にもくっきり映っている。
「搭載してる無線は低電力のやつ? 雷光で電波障害が起きたようだね、切断されたってすぐに解ったよ」
漏電する部位めがけ、高圧電流を流しこむと、電力過多を引き起こして損壊。
矛先を変えようとする機甲兵器達の背後にも、暁子が音もなく忍び寄り、
「言っただろう、|遅い《・・》とな」
文字通りの鉄腕から繰り出す手刀で一突き。損傷部からパーツを引き抜き沈黙させた。
被害状況は想定よりも軽微なもの収まっただろう。
「とことん間が悪い戦闘機械群だったわね」
「来世ではホワイト企業に就職できたら……あ、√能力者だから蘇生しちゃうぴす? じゃあモラハラ上司の無間地獄から出られないぴす?」
アリエルと純素が頭を抱える中、クラウスと暁子が座標データを出力する。
この戦闘機械都市ではモニタリングの重要性が低かったのか、モニタールームの数は片手で数えられるほどだった。
「最寄りのモニタールームは隣の区画か、すぐに向かうとしよう」
「そうだね、さすがに通信途絶して時間が経っているし、ゼーロットも気付く……気付いている、よな?」
どうにも締まらない空気を引きずりつつ、一行はゼーロットが居座るモニタールームへ出発する。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『統率官『ゼーロット』』
POW
マルチプライクラフター
自身のレベルに等しい「価値」を持つ【新兵装】を創造する。これの所有者は全ての技能が価値レベル上昇するが、技能を使う度に13%の確率で[新兵装]が消滅し、【爆発】によるダメージを受ける。
自身のレベルに等しい「価値」を持つ【新兵装】を創造する。これの所有者は全ての技能が価値レベル上昇するが、技能を使う度に13%の確率で[新兵装]が消滅し、【爆発】によるダメージを受ける。
SPD
スマッシュビーム
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【腹部から発射されるビーム光線】で300回攻撃する。
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【腹部から発射されるビーム光線】で300回攻撃する。
WIZ
リモデリング・フィンガー
視界内のインビジブル(どこにでもいる)と自分の位置を入れ替える。入れ替わったインビジブルは10秒間【放電】状態となり、触れた対象にダメージを与える。
視界内のインビジブル(どこにでもいる)と自分の位置を入れ替える。入れ替わったインビジブルは10秒間【放電】状態となり、触れた対象にダメージを与える。
●我、統率官ぞ?
√能力者が扉を蹴破った先には、大小様々なモニターのぶら下がった、ドーム状の一室と、レリギオス・オーラム代表……いまや元・代表というべきか。
統率官『ゼーロット』は扉が破られ、大げさに驚いてみせた。
「なんだ貴様らは!? 我輩がレリギオス・オーラムの統率官『ゼーロット』と知っての狼藉か!」
知っての狼藉だよバカもんが。
闖入者を前にして、ゼーロットが顎らしき部位を撫でさする。
「え? まさか、本当に我輩を見つけたから倒されに来たの?」
先ほどの部下の報告は、一応だが覚えていたようだ。
とはいえ、その不幸な部下達を一掃されたことくらい、理解できなければ出世もできまい。
「愚かな生肉め! 我輩の部下を倒せたから調子に乗ったか? 我輩に勝てると思ったら大間違いだぞ! なにより貴様らに構っていられるほど、我輩も暇ではないのだ!」
ゼーロットが戦う理由は、これだけで充分。
自身の邪魔をするから退ける。|部下のためではない《・・・・・・・・・》。
尽きぬ出世欲を満たす――それがゼーロットにとって、何よりの優先事項だ。
「オーラム派をまとめあげし、我輩の実力……生肉風情が味わえること、光栄に思うがよい!」
逆刃・純素生肉とか言われましたけど
こっちだって半導体の不純物が錆びてできたバグに言われたくないぴす。
暇じゃないなら、強制的に暇にしてあげますぴす!
と、今までの先入観で舐めてかかれる相手ではなさそうなので
しっかり対応します。
ここは別に壊しても致命的なことにはならなさそうなので
√能力で攻撃します。
室内で視界内で入れ替わりをしても
まとめて範囲攻撃の物量で押し切ります。
欲望の星ばっかり見上げて
足元を支える人に目を向けないと、
つまらない窪みにつまづいて大怪我しますよ……ぴす
明星・暁子木乃マスターにおまかせします。かっこいい明星・暁子をお願いします!
戦闘時は身長200㎝の恐ろし気な鉄十字怪人の姿を取ります。
アドリブ連携歓迎。
MS様の格好いい演出をお願いします。
愛用の武器はブラスターライフル。
まずは遠距離から仕掛ける。
√能力《疾風怒濤》を使い、能力と技能を3倍に加速する。ライフル3倍射、だがこれは伏線!
ゼーロットの隙を見つけたら懐に飛び込んで、接近戦に持ち込む。
「私を射撃戦だけの戦士だと思ったか……? 『連星、回転開始──崩れろ、技の星嵐ッ!!』」
命中する限り「【敵の防御・構造・精神を崩壊させる光る拳】による3倍の能力の攻撃→3倍の技能攻撃→3倍の能力の攻撃→
という連続攻撃を、巨大な拳で延々と叩き込む。ゼーロットが悲鳴を上げるまで連打する。
北斗●拳の伝承者のように。ひたむきに圧倒的に撃つ。
ゼーロットがリモデリングフィンガーを使って逃げようとしたら、
「この瞬間を待っていたぞ」と時空を手刀で切り裂いて、中から鎖で厳重に封印された恐るべき本、√能力《アカシヤ記録》を取り出し、読み上げる。
『時空は既に裂かれた。 無限因果を記した書物は、数日前に君の運命を占拠した。 その一撃──既に記録された失敗だ。 因果遮断、発動!』
ゼーロットの能力は「何も起こらない」。それは数日前に暁子が「何も起こらない」ように運命を占拠したから。
後は仲間の攻撃でゼーロットが袋叩きになるのを見届ける。
クラウス・イーザリー「お前を見つけたから『倒しに』来たんだよ。勘違いするな」
部下が倒されているのにあまりにも楽天的すぎて呆れる
ある意味羨ましいというか、こいつの才能なのかもしれないな……
黎明の月で槍を錬成し、ダッシュで懐に踏み込んで串刺しで突き立てる
接近するまでにスマッシュビームを撃たれたらエネルギーバリアで防ぎ、接近後は腹部の発射口の前に立たないよう側面や背後に回り込みながら攻撃
混乱を付与して射線を狂わせる
隙があれば武器を斧に錬成し直し、鎧砕きで思いっ切り叩き付ける
「悪いね、お前に好き勝手される訳にはいかないんだ」
オーラムは人類を最も殺した派閥だ
纏める奴が失脚して弱体化するならありがたいな
アリエル・スチュアート大失態、大戦犯のゼーロットの間違いでしょ?
他の派閥にばれてないだけで、オーラムの中での立場は危ないんじゃないの?
『では今回は生肉ではなく、この鉄くずがお相手してあげますよ。』
と言いつつ戦闘妖精侍女の剣舞で戦闘妖精メイドになったティターニアとの連携攻撃を行う、
ドローン操縦の権限をティターニアに預け、私は高速詠唱と魔力溜めの全力魔法でティターニアを援護。
スマッシュビームにはティターニアはエネルギーバリア、私はオーラ防御で対処。
ティターニアが正面から接近戦を仕掛け始めた所で、私も横や後ろから接近し不意打ちで連携攻撃を仕掛ける。
『これは尖兵型小型機甲兵器の連中の分の痛みです!』
●無知の愚
『自分は“知らないことがある”と知っている』 これを哲学者は“無知の知”と呼ぶ。
ソクラテスの示した根本思想では、知ることを尊ぶ哲学として、その思惟を伝えてきた。
そして、知ることを蔑ろにする者を――人々は|愚者《マヌケ》と呼んだ。
怪気炎をあげる統率官『ゼーロット』に、√能力者達は呆れかえる。
『開いた口が塞がらない』とは、まさにこのこと。
「他の派閥にばれてないだけで、戦闘機械群の中での立場は危ないんじゃないの? オーラム派の構成員も本音はどうかしらね」
含み笑いを浮かべたアリエル・スチュアート(片赤翼の若き女公爵・h00868)が言うように、広域通信網が破壊されていなければ、状況を確認した他派から非難囂々となり、オーラム派の解体すら有り得たのだ。
現実は“偶然、首の皮一枚で保っている”だろう。
クラウス・イーザリー(太陽を想う月・h05015)も、あまりに楽天的なゼーロットに、気を削がれそうになるが、見逃すつもりは毛頭にない。
「お前を見つけたから|倒しに《・・・》来たんだよ。それに、部下がいない以上は救援も望めないって解ってるか?」
「敗戦のストレスで思考回路が動作不良しちゃったぴすね。暇じゃないなら、強制的に暇にしてあげますぴす!」
|逆刃《さかば》・|純素《すぴす》(サカバンバの刀・h00089)も眉をつり上げるや、真っ先に得物を抜いたのは|明星《あけぼし》・|暁子《るしふぇる》(鉄十字怪人・h00367)。
「貴様の時代が到来することはない……先手必勝! 無間地獄へ吹き飛ぶが良い!」
《|疾風怒濤《シュトゥルム・ウント・ドランク》》による、嵐と衝動を伴いながら超大型のブラスターライフルをぶっ放す。
モニターを粉砕して迫る暁子の猛攻に、きりもみしながら吹っ飛ばされたゼーロットだが、
「その勢い……それほど我輩が恐ろしいのか? 生肉どもの虚勢なぞ、歯牙にかけるほどでもないわ!」
なんとか着地すると《スマッシュビーム》で反撃開始。
腹部から放たれる無差別の範囲攻撃に、クラウス達は別々の方向へ飛び退く。
ティターニアがエネルギーバリアを発生させ、アリエルへの攻撃を受け流すと、
「どこからあの自信が湧いてくるのやら……どうやら、立場を解らせてあげないとダメそうね。ティターニア!」
『承知しました、公爵様。――この鉄くずもお相手してあげますよ!』
《|戦闘妖精侍女の剣舞《バトルフェアリーメイド・ソードダンス》を発動すると、|フェアリーズドローンの隊長機《ティターニア搭載機》が、|立体電子映像《ホログラム体》へ姿を変えていく。
変身した|ニアちゃん《バトルフェアリーメイド》が、僚機のフェアリーズドローンを引き連れ、ゼーロットの眼前に躍り出る。
『ルッキズムを重視した外観ではありませんし、CPU性能もお察しなんですよねー。なんの目的で製造されたんです?』
「生肉に隷属する小道具の分際で! 身の程を弁えるがよい!」
《マルチプライクラスター》で創造した新兵装は|光線式機関銃《ビームマシンガン》。
ゼーロットの|性能《レベル》に等しい価値だそうだが――今回の等しい価値は、製造費だったようだ。
4倍速と4回攻撃を見舞うニアちゃんへの対抗策として、火力不足は否めない。
どうも対処が斜め上に行っている印象が否めず、純素が首を傾げる。
(「な、なんだか肩透かしを食らった気が……いえ、油断は禁物ぴす!」)
腐ってもレリギオスをまとめる一機。
先入観で舐めてかかってはいけない、と自身を戒めた純素が、ニアちゃんの離れ際に仕掛けた。
吊り下がっていたモニター群はとうに吹き飛んでいるが、数分後には都市機能によって修復される。憂慮することはない。
「ここなら遠慮はいらないぴす、積極攻勢で行きます!」
出でよ、《|ああ慈悲深き太古の涙よ《サカバンミサイル》》。
とある古代生物を思わす、シュールフェイス&愛されボディの絨毯爆撃がゼーロットを襲う!
「くぉぁ!? この戦闘機械都市の特性を把握しているか! まあ常識中の常識であるが!」
《リモデリング・フィンガー》によるインビジブルとの位置替えを図ったものの、純素の攻撃範囲から逃れるには、モニタールームの高さ・幅・奥行きが圧倒的に足りない。
放電するインビジブルがミサイルを誘爆するものの、おそらくゼーロット自身も√能力者が捕捉しにくい状態だろう。
「他人の神経を逆撫でする才能だけは、大したものだね……でも、それだけかな」
穏和なクラウスすら、すっかり冷ややかな目を向けていた。
ゼーロットは計画性がない。故に、同胞にすら損害をもたらす――害毒そのもの。
初めから同情の余地はなかった。
クラウスが《黎明の月》を発動し――体内の魔力から、月光を帯びた槍が生まれ出る。
(「こいつを好き勝手させる訳にはいかない、ここで挫かないと!」)
ミサイルの雨中へ飛びこむと、内に抑える戦意をこめた一撃で、ゼーロットを刺し穿つ。
ビームの発射口こそ逸れたものの、これはただの槍ではない――対象者に“混乱”を付与する代物だ。
脇腹を一突きされ、装甲の隙間から配線が顔を覗かせる。
「銃撃ばかりの腰抜けではなかったのか!? 我輩のデータにはないぞ!!」
「我々が射撃一辺倒だと思ったか? その驕りが命取りだと知れ!」
クラウスによって体勢を崩されたゼーロットめがけ、暁子はミサイルにも構わず驀進。
「立て直す隙も与えん。連星、回転開始――技の星嵐ッ!!」
丸太じみた剛腕から《連星崩拳》が放たれ、激しい乱打がゼーロットの機体に叩きこまれる。
混乱するゼーロットに、デバッグする余裕も残さない。
身に纏う嵐と衝動に後押しされ、抉れた脇腹に一撃。そして冷静さを取り戻そうとする精神の抵抗力を奪い、怪力とグラップルも重ねて、威圧して圧倒してみせる。
「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああッッッ!!」
「ゴガガガガガッ!?!??」
鋼鉄のボディが潰されてき、鉄スクラップのように圧縮されかねない。
ようやく身の危険を感じたのか、冷静さを欠きながらも《マルチプライクラフター》で高圧電流を伴う、槍衾じみた防楯を創りだす。
棘付きだろうと関係ない! と、ばかりに殴りつける暁子だが、重量も相まってかろうじて踏ん張りきった。
「ゼェハァ……こ、この我輩が、追い詰められている!? 有り得ん!! こんな、生肉ごときに……!」
負け惜しみの減らず口、とはよく言ったもので。
敗北から学べることは多分にある。にも関わらず、無知を恥じなかった結果がこれだ。
必死に防楯で身を隠すゼーロットに対し、暁子は《アカシャ|記録《クロニクルズ》》を開く。
「次に『我輩は、レリギオス・オーラムの長だぞ!!』と言う」
「我輩は、レリギオス・オーラムの長だぞ!! ……はぁ!?」
自身の発言を先読みされ、動揺するゼーロットへ暁子が横目を向ける。
「先ほど“銃撃ばかりの腰抜け”と言ったな? それは私が|保存記録領域《アーカイブス》を占拠した際に残した偽造文書だ! 事実確認を怠った時点で貴様の命運は決まった、勝利への因果を自ら手放したのだからな!!」
パタン! 暁子が音を立てて書物を閉じると同時に、純素らが三方向から畳みかけていく。
「欲望の星ばっかり見上げて、支えてくれるヒトに見向きもしない! そんなだから、つまらない窪みにつまづいて大怪我するぴすっ!」
上方、純素の放つサカバンミサイルが、ゼーロットの頭上を埋め尽くす。
クラウス、アリエル&ニアちゃんもミサイルの包囲へ躊躇いなく飛びこみ、挟撃を試みる。
『配下の皆さんには、ちょーっぴり同情しちゃいました。という訳で、これは尖兵型小型機甲兵器の連中の分の痛みです!!』
「ノブレス・オブリージュの精神がなってないわ、不相応の立場にいたことを自覚しなさい!」
好んで爵位を継いだわけではないが、アリエルにしてみれば、肩書きには責任が伴うと知るからこその憤りかもしれない。
フェアリーズドローンを率いて、ニアちゃんが矢の如く突撃し、アリエル自身は後方から魔法で援護していく。
日が沈むとき、陽光はもっとも輝いて見える――ゼーロットの防楯が消滅し、爆風が生じた直後。
「二度とここに来るな」
ゼーロットが最後に見たのは、魔力で練製した斧を振りかぶるクラウスの姿。
防楯を失い、持ち直す余裕も失い、ゼーロットに逃れる手段は残されていない。
――この場において、統率官の無計画な計画は頓挫した。
暴走していたロボットアーム達も、機械都市によって外装もプログラミング言語も修復されるだろう。
しかし、愚かな指導者はいずれ蘇生し、いずこかに舞い戻る。
己の野心を満たす為の、害意を伴って。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功