蒼鉛、破砕、再生、記憶
●どちらが『守られている』のだろうか
「チッ……ダメだ。この先にゃ行けねえ」
見えたもの。別ルートへと繋がる路地にて、先へと送り出した神秘金属製の眼球がとらえたのは√ウォーゾーンの光景だった。数多のドローンが飛び交い、警戒態勢を敷くそこへと『ちょっかい』を出してから眼球を撤退させる。
自分の服の裾をぎゅっと握るミケーレ・デ・ルカの頭へ無意識に手を置きながら、梶井・アキは深いため息をつく。
まったく、子連れ――少し語弊はあるが、実際|子供《・・》を連れているのだ――にとっては、歩きにくいったらありゃしない。√EDENに『安全に戻る』にも、道を選ばねばならないのだから。
それにしたって、現在だって身の安全が保証されている場所ではない。√汎神解剖機関の路地――何が潜んでいても、とフラグを立ててしまえば。
視線が合うものだ。
「カジィ!」
「……ッミケ! 隠れとけ!」
咄嗟に『天使』へと声をかけるも、「安全なところへ行け」という意図が伝わらなかったのか――アキの背中が最も安全だと思ったのか。ミケがアキの背に張り付くように、服を掴む。
小さく舌打ちをしたアキ、それでも眼の前のものと対峙せねばならない。
無数の目玉と顎のついたそれ、こちらへ向かってくる怪異へ向けて腕を伸ばした。――神秘金属製の半身が破裂する。作られた無数の弾丸。己の苦痛と引き換えに放つそれが、そのいびつな体をずたずたに引き裂いていく――!
「チッ、まだ居やがる!」
奥から新手。ミケを片腕に抱え、路地を走るアキ。
唐突、曲がり角から現れた怪異へと……咄嗟に振るった右腕。流れ込む惨劇の記憶、変異する腕。歪な骨と羽根を|蒼鉛《ビスマス》が構成する。鋭く尖った爪先が眼球をえぐり取り、よろめいた怪異を足場として低い家屋の屋根上へと飛び上がった。
「カジィ、カジィ!」
まだ追手が。言わんとしていることは分かっている。
こうなりゃ何の手でも借りるべきである。左瞼を閉じ――右目を開けたまま、『どこか』へと呼びかけるアキ。
「おい! √EDENへの最短経路、あと発煙弾!!」
言葉はなくとも伝わってくる。脳裏に浮かぶは、羽根まみれで気色悪い姿の『お仲間』で。手元へと送られてきた発煙弾を怪異どもの中心に落としてやって、目に染みたのかぎゃあぎゃあ声を上げるそれに、ようやく笑ったアキは――多少不本意ながらも、検索された√EDENへ続く道へ導かれるように、走り抜けていった。
●ごあいさつ
ご指名ありがとうございます、R-Eです!
√能力作成だヤッターー!!
たくさん案を出しましたが、通らないやつもあるかもしれません。
信じましょう、審査の力。祈りましょう、運営に。
こういう意図です! とかこんな使い方です! という注釈をつけています。
√能力名はフレーバーだと思ってください! お好きな風に名付け直していただいてけっこうです!
●眼を開けよ
それは『侵食』である。
・|目醒めの眼《メザメノマナコ》
他√を「自身の現在地と同じ場所」から観察し、視界内の1体に【召喚した神秘金属製の眼球が与える精神侵食】ダメージを与える。
能力:WIZ
作成:♍ 乙女座
元√能力:
霊能波
他√を観察して安全を確認。ミケくんがいるとね、やっぱり必要だと思います。
霊能力で自分の体を補う破片、小さな分体を送り込んでいるイメージ。
アキさん、まじまじと見られることに弱そうだなとか思いながら。ミケくんにじっと見つめられてそっと視線を逸らすところとか見たいですよね。
●爆ぜて散れ
死ぬことはねぇが痛いもんは痛い。
|Esplosione di Metà《ハダンキンゾク》
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【神秘金属製の半身が破裂し、作られた弾丸】で300回攻撃する。
能力:WIZ 179
作成:♐ 射手座
元√能力:
決戦気象兵器「レイン」
直訳は半分の爆発ですが、破断金属と訳しました。まんまっていうのもこうね!!
人間爆弾っぽさのある√能力をということで、使うときはたぶん激痛。自分の半身爆発させます。
一応攻撃後は自分の肉体に再吸収されるイメージ。破れた破片がすっと自分のもとに戻りながら敵を切り裂いてくる感じ。
●ここにいる証明
この半身は、『見た』ものを覚えている。
・|いつか来るもの《イツカキタルモノ》
自身の【体と融合した神秘金属】に刻まれた【惨劇の記憶】と融合し、【右半身が|熾天使《セラフィム》の腕】に変身する。レベル秒の間、自身の現在地周辺に24時間以内に存在した全対象の√能力が使用可能になる。
能力:WIZ
作成:♈ 雄羊座
元√能力:
羅紗の解放
半分、なりそこない、お互いを補う、得てしまう『記憶』。知りたくもないかもしれないあの時の光景を、己の脳に強制的に染み込ませられる。
オルガノン・セラフィムの腕ではないのは、「ミケくんの影響がかなり強い」という示唆です。なり損ないに良く似た腕で半ば発狂寸前で暴れてほしくはありませんか? 私はあります。
●ほんとうに?
それを仲間と呼ぶのなら、ああ、もうそれでいいんじゃないか。
・|『蒼鉛』《オナカマ》
予め、レベル坪までの【安全な隠れ家】を建築しておく。【左瞼を閉じたまま、右目】を出している間、[安全な隠れ家]内部に【羽根に包まれた人型の『何か』】を召喚し、内部にある書籍等を調べ念話で報告させたり、好きな物を自身の手元に転送させたりできる。
能力:SPD
作成:♉ 雄牛座
元√能力:
ようこそ探偵事務所へ
安全地帯とはいえ彼らがここに戻ることは、補給以外で「相当なこと」がなければありえないのだろうなと思っています。なんかすごいのいる。
ミケくんは耐えられてもアキさんは頭抱えるでしょ。ということで、何がなんでも! っていうときに使える感じにいたしました。
●というわけで
4つほどご提案させていただきました!
神秘金属重視で考えさせていただきました。やっぱりね……あるでしょう? そういうの……ね?
お気に召していただければ幸いです。
それではよき二人旅を!
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴 成功