新春の装いをあなたへ
●呉服屋のオネエ
いらっしゃ〜……アッラァ!!アナタ秋にも来てくれたコよネ!!久しぶり〜〜!!
|前来てくれた時よりもキレイになったんじゃないカシラ?《イラスト完成してるじゃな〜〜い!ヤダとんでもない美少女ねアナタ!》……ンもうオネエはお世辞を言わないワ!!
今日は何をお求め? ……なるほどぉ、新年用の晴れ着ネ。この間より解像度上がった気がするし、任せてちょうだい!!
そうねェ、新年の晴れ着なら振袖カシラ?となると……やっぱりあの子ネ。
光沢のある綸子の生地に地紋は紗綾形。……ほら、この無地っぽいところ、光に当てると柄が浮いて見えるデショ?これが地紋ネ。
地色は群青色で、上前の胸元から肩にかけてと裾周り、袖の振りにも白い百合の花が目立つ振袖ヨ。
百合の他にも菊や牡丹が賑やかに描かれているカラ、晴れの日にとっても似合うと思うワ!!
……ア、色んな季節の花が描かれてるのはネ、「どの季節に着てもいいように」って言う着物特有の逃げテクと思って。
帯は敢えてシンプルに行きましょ!白地に金銀糸で七宝文様が織り込まれてる袋帯。
着物の地紋に使われてる紗綾形もなんだケド、七宝文様もおめでたい柄なのヨ!
糸の金銀だけで柄出ししてるから控えめで地味めと思わせてきちんと華やかな礼装向けヨ。これも季節気にしなくて良いからホント便利。
帯揚は柔らかな黄色、同系色ではなくて暖色を差し色にするのがカワイイわネ。
で、帯締は……振袖用の帯締って普通の着物用より太めで派手なのよネ。
ここも黄色系で、つまみ細工の花がついたもので行っちゃいましょう!
ほら〜!こうして見るとちょっと星っぽくも見えない?見えないかしら……?
お草履も帯と揃えて白、銀系で纏めちゃいましょうか。ちょっと遊び心を加えて、鼻緒にレースをあしらったものを。
本格的な正装向けではないんだケド、今回はお茶会みたいに格式張った場所に行くわけじゃないでしょうし、ネ!
そうなの〜、最近はこういう小洒落た鼻緒のお草履があるのヨ。
で、残念なお知らせなんだけど……振袖には浴衣の時に使ったモノはほとんど使えないわネ……
言うなればパーティードレスである振袖と、夏のカジュアルワンピな浴衣だとアイテムが合わないのヨ。
ア!でも髪飾りとレース足袋はイケるわネ!レース足袋は普通の足袋に重ねて履くといいアクセントになるのヨ!
どっちみち足元寒くて重ね履きしたくなると思うからちょうど良いかもしれないワ!!
……え、そんなに寒いのかって?そりゃあネ。靴と違って指先が包まれてないからその分寒いのヨ。
足元だけじゃなく両脚も冷やしたくないなら和装ストッキングもオススメよ。気をつけなさい、本当に寒いから。
成人式の時にお馴染みのファーだって、触り心地は最高なんだけど防寒向けではないからネ……ええ、オシャレって、我慢と自信で出来てるのヨ。
あとは……前とは違う髪型にして、きっちり纏めたところへ花飾りを着けちゃえばオトナっぽくお上品に、でもモダンな空気も纏えるってワケ!!
フフフ、どう?なんだかドキドキしてこない?
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴 成功