シナリオ

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猫が鳴けば鵺起きる

#√妖怪百鬼夜行 #プレイング受付中 #一章プレイングは【2月17日(火)21:00まで】受付予定

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 #√妖怪百鬼夜行
 #プレイング受付中
 #一章プレイングは【2月17日(火)21:00まで】受付予定

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 √妖怪百鬼夜行のとある下町。この町の空き地では、楽しい猫又集会が行われていた。
 親分であるでっぷりとした猫又は、大きな尾を揺らしながら周囲を眺める。
「ここ最近は平和でいいな。少し退屈だが……それもまた良しか」
「大きな事件も起きていませんしねぇ。あ、お土産ありますよ」
「お、気が利くな」
 化け猫から魚の干物を数枚受け取り、親分は満足げに笑う。そのまま親分は、仲間達へと干物を渡し始めた。その最中、一匹の猫又が受取を拒否した。
「ん? トラ吉、魚いらないのか? いつもなら真っ先に食いつくのに」
「へへ、今日は腹いっぱいでして……またの機会に頂きますよ」
 トラ吉と呼ばれたキジトラ柄の猫又は、露骨に視線を泳がせている。親分もその様子が気になったが、別の仲間に声をかけられすぐにそちらへ意識を向けた。

「はぁ……やっちまったなぁ……」
 親分が離れてから、トラ吉は大きくため息をつく。
 大きな事件は、確かに起きていない。けれど――それが『まだ』だというのとを知っていたからだ。


「集合ありがとうな。今日は√妖怪百鬼夜行で起きる事件を解決してきてほしいんだ」
 そう話すのは赤神・晩夏(狐道を往く・h01231)。緩く手を振り、能力者達を迎え入れている。
「とある猫又が古妖の封印を解いちまったんだ。古妖はまだ目覚めたばかりで、封印の祠から離れていない。今のうちに向かえば、奴が暴れる前にどうにかできるだろうな。だから皆には祠の場所を特定して、古妖を退治して再封印してきてもらいたい」
 古妖を祠の近くで退治すれば、そのまま再封印して押さえつけることができるようだ。そのためには、まず情報を集めなければならない。

「事件を起こした猫又は、猫又や猫妖怪が集まる集会によく顔を出してるらしいぜ。皆にも集会に向かって、その猫又から祠の場所を聞いてほしいが……なんでもその集会、『猫以外は出禁』らしい。ということで、はい」
 晩夏が少し申し訳なさそうに取り出したのは――ふわふわの猫耳カチューシャだ。
「例の集会は『猫以外の者は、猫になりきれば参加してもいい』ってルールなんだ。というわけで、猫要素のない能力者はこういうアクセサリーとかで猫要素を付け足してくれ。多分語尾に『ニャン』とかつけるのも歓迎されると思う」
 緩いのか緩くないのか分からないが、情報収集のためには猫にならないといけないようだ。
 ちゃんと猫要素をつけて集会に向かえば、猫妖怪たちは快く話に乗ってくれるだろう。
「古妖の封印を解いた猫又は、美味いものにつられてやっちまったらしい。自分の行いがしょうもないことは分かってるから、それを誤魔化そうとしてるだろうな」
 集会でソワソワしている猫又がいれば、それが犯人だろう。問い詰めればぽろっと情報を吐きそうだ。
「だから情報を聞き出すのは簡単だと思う。時間には余裕があるし、ちょっと集会を楽しんできてもいいんじゃないか?」
 猫又や猫妖怪達は、遊んでくれる相手なら大歓迎のようだ。お土産を持って行ったりしても喜ばれるだろう。

「無事に祠の場所が分かったら、そのまま向かってくれ。ただ、道中では妨害が起きる可能性が高い」
 古妖はまだ祠から離れていないが、他の妖怪に指示を出すくらいはできるらしい。そのため、祠に使う最中に何かしらに遭遇する可能性は高い。それを乗り越え、古妖の元に向かう必要がある。
「祠で待ち受けてるのは『鵺鳥・漂』って奴だ。見た目は子どもみたいだが、危険なやつだからちゃんと退治してくれよ」
 古妖を退治すれば一件落着。やらかした猫又も、一度事件が解決すればきちんと自分の行いを反省するだろう。

「説明はこれくらいかな。それじゃあ準備はいいか?」
 晩夏は背筋を伸ばし、能力者達に頭を下げる。
「気をつけて行ってきてくれよ。あ、猫耳カチューシャはたくさんあるからな」
 ――いざ行かん、猫の集会。

マスターより

ささかまかまだ
 こんにちは、ささかまかまだと申します。
 ねこねこしている。

●一章『猫又集会』
 猫又集会に参加し、古妖の祠の情報を集めます。
 この集会は『猫以外出禁』です。猫要素のない能力者は、猫耳カチューシャをつけるなどして猫っぽくなって参加してください。
 猫達はルールを守って参加するなら、快く歓迎してくれます。一緒に遊んだり、お土産を持って行っても喜ばれるでしょう。

 事件を起こした猫又は罪悪感でソワソワしているので分かりやすいです。
 能力者が集まってくれば、いろいろと耐えきれずに自分から情報を吐くかもしれません。

 なので情報収集メインでも、猫達と遊ぶのがメインでもOKです。楽しく過ごしましょう。

●二章『冒険』or『集団戦』
 祠に向かう最中、何かしらの妨害が起きるのでそれを乗り越えましょう。

●三章『鵺鳥・漂』
 古妖とのボス戦です。倒せば再封印できます。


 どの章からでも参加していただいて大丈夫ですし、特定の章だけ参加していただくのも歓迎です。
 進行状況や募集状況はマスターページに適宜記載していく予定です。
 締め切りの告知もそちらで行っているので確認していただけると幸いです。

 それでは今回もよろしくお願いします。
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第1章 日常 『猫又集会』


POW パワーで解決できる行動
SPD 早さが足りてる行動
WIZ 頭を使った行動
√妖怪百鬼夜行 普通5 🔵​🔵​🔵​


 猫又集会が行われている空き地には、すでに多くの猫妖怪が集まってきていた。
 日光がちょうどよく当たる場所では猫又達が身体を丸め、雑談したりうたた寝したりしている。その近くでは化け猫の親子連れがいて、子猫達が母親に見守られながら走り回っていた。
 魚の干物を食べつつのんびりしている者もいるし、白くて大きな猫又親分に挨拶している者もいる。親分も仲間達に声をかけたり、ここ最近の噂を集めたりしているようだ。
 建物の陰になる辺りには、キジトラ柄の猫又が佇んでいた。彼は他の仲間と話さず、一人でやたらとソワソワしている。

 この集会は『猫以外出禁』だ。
 古妖の情報を集めるにしても、猫妖怪達と戯れるにしろ、何かしら猫っぽい要素がなければ許されない。
 その代わり、きちんと準備していけば手厚い歓迎を受けることができるだろう。猫妖怪達は好奇心旺盛で、礼儀正しい客人を拒まない。

 ここから先に進むために、まずは――猫になろう!
神隠祇・境華
猫耳をそっとつけて、深呼吸してから空き地へ足を踏み入れる。
今日は“猫として”混ざるのが目的…。
まずは猫達の近くに腰を下ろして、同じようにのんびりしてみる。
可愛い……それだけで胸がふわっとする。
遊んでほしそうな猫がいれば手を差し出し、一緒に楽しんでみる。
語尾のにゃんは…ちょっと恥ずかしいけど、この際だ。
猫達の仕草を真似しながら、自然に輪の中へ溶け込んでいく。
情報は、遊びながら少しずつ。気になる猫を見つけたら、そっと近づいて
こんにちはにゃん
と語尾をつけて声をかける。驚かせないように、でも逃さないように。
猫を楽しむ気持ちを大事に。
けれど耳は立てて、ソワソワしている誰かを探し続ける。


 艷やかな黒髪に同じ色の猫耳を乗せ、神隠祇・境華(金瞳の御伽守・h10121)はゆっくりと深呼吸する。
 彼女の眼前に広がるのは、猫妖怪の楽しい集会。今日はここに“猫として”混ざりに来たのだ。
 しっかりと意識を整え、境華は空き地へと足を踏み入れる。彼女の頭上の猫耳を見て、妖怪達は納得したような、安心したような声をあげた。
「よろしくお願いします」
 丁寧に声をかけてから、境華は日向に腰掛ける。周囲には日向ぼっこを楽しむ猫妖怪の姿があった。
 一緒におひさまの光を浴びながら、のんびり、のんびり。可愛い猫と柔らかな情景に、境華の表情も和らぐ。
 そうしてのんびりしていると、数匹の猫又達が集まってきていた。どうやら人懐っこい性格の子が集まってきているようだ。
 ごろん、とお腹や背中を晒す猫妖怪の姿を、境華はじっと見つめる。
「……触ってもいいです、にゃん?」
 語尾をつけるのは少し恥ずかしいけれど、こういう時にしかできない体験はしてみたほうがいい。境華の言葉に、黒い毛並みの猫又が鳴き声で返事した。
 それでは、と手を差し出し、まずは背中をひと撫で。猫又の体温は本物の猫と変わらず温かい。けれど毛並みはちょっと硬くて、不思議な感触がした。
「おねえさん、こういう風に撫でてみるニャン」
「こ、こうですにゃん?」
 他の猫からも指導を受けて、オススメの撫で方も教えてもらう。撫でられてる黒猫は、気持ち良いのかゴロゴロと鳴いていた。

 そのうち他の猫も集まってきて、撫でて、撫でて、とせがんでくる。境華は猫又達の要望に丁寧に応えつつ、周囲の様子を探る。
 少し日向から外れた場所には、仲間の様子を見つめる三毛猫姿の化け猫がいた。境華は一度猫達に断ってから、三毛猫の方へ歩み寄る。
「こんにちはにゃん。一人でのんびいしているんですにゃん?」
「いや、いつもにゃら元気なやつがボンヤリしてるから、どうしたのかにゃーって」
 三毛猫の視線の先にはソワソワしているキジトラ柄の猫又が――あれが件の猫又だろうか。
 境華は化け猫と共に猫又の元に近づき、笑顔を向ける。
「こんにちはにゃん。一緒に遊ぶにゃん?」
「い、いや。オレはいいよ。ありがとな」
「そうですにゃん。遊びたくなったら、いつでも言ってくださいにゃん」
 境華の気遣いに、猫又は申し訳なさそうに頭を下げる。今は楽しい遊びの場だ、無理に話を聞き出す必要はないだろう。
 けれど、あの猫又もいずれ必要な情報を話すはず。その時に備え――境華は楽しみながら、しっかりと仕事もしていくのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功