シナリオ

5
ほんものになりたかった

#√マスクド・ヒーロー #デザイアモンスター #魔法少女現象 #プレイング受付中

タグの編集

作者のみ追加・削除できます(🔒️公式タグは不可)。

 #√マスクド・ヒーロー
 #デザイアモンスター
 #魔法少女現象
 #プレイング受付中

※あなたはタグを編集できません。

●みじゅくなわたし
 夢を持っていた。
 小さな頃からの憧れ。それは、魔法少女。戦うヒロインもいれば、人を助けるヒロインもいる。
 私はずっと、『それ』になりたかった。

「――くらえーっ! オーロラ★ストリーム!!」
「ぐわぁーっ!!」
 普段はアイドル。裏の顔は魔法少女! そんなコンセプトで作られた『魔法少女もの』のヒロインとして、私は日々、ショーでヒロインを演じていた。
 早着替えで、可愛い衣装に身を包み。魔法の杖で、悪い組織の手先から、ショーの子供達を守る。応援の声を力にして、強く祈れば、その心は届くんだ。

 本物になりたかった。ずっと。
 でも……。

 ある日のショー。台本にない悪役が現れた。そういう趣向かと思って、私は叫ぶ。
『輝け、ノーザンライト!』
 一瞬、舞台が暗くなる。スクリーンには変身映像が流れている。
 ……普段なら、私の衣装を引っ張って変身させる黒子さんがいないのに気付いたのは、その時。

 なのに私は気付けばライトに照らされて――いつも着ていた、あの衣装に身を包んでいた。
 体が軽い。普段は重いと思っていたパニエや髪のアクセサリーの重さを感じない――不思議に思っていた直後だ。

 目の前の『悪役』が、強く腕を振りかぶった。
 引き裂かれる舞台の幕。人々の悲鳴。抉れた舞台。そこで、私はようやく、目の前の『それ』が、完全に『予定外』のものだと理解したのだ。

●輝きの消える時
「――やだ、やだやだやだぁ!! こないで……お願い、いやぁ――ッ!」
 逃げることしかできない歯痒さ。いつの間にか持っていた装飾の多い杖。振り回しても何も出ない、使い方なんてわかるわけない。思わず舞台から逃げ出して、私は街を駆けていた。
 ……いつもは。ふりふりの衣装は動きづらく。厚底のブーツも、華やかな髪飾りも、すべてが邪魔で仕方なかった。でも今は、どうしてこんなに、自由に動けるの?

 黒い影が自分の目の前に落ちてくる。すぐそばに迫ってきている。
 私、死ぬのかな。いやだ。
 そんなの……いやだ……!

●おはよう。
「『おはよう』、みんな。魔法少女になりました」
 そう切り出すイリス・フラックス(ペルセポネのくちづけ・h01095)。唐突。それは誰のことか、普段と少し違う――華やかな自分の服装のことか。それとも、此度の『魔法少女』のことか。

「突然、『魔法少女』になっちゃう人たちが出てきたの。今まではロボ……ロボトロン? っていう、ロボットのヒーロー組織……かしら。彼らが、魔法少女になった人を守っていたらしいんだけど……」
 なんだか、みんな『いそがしくなっちゃった』みたい。イリスは無垢にも、あるいは無知にも似た顔で首を傾げた。
 各地で発生している|魔法少女現象《プエラマギカ・フェノメノン》――今まで活動していたロボトロンたちでは、その発生と対処に間に合わないことが多くなってしまったようだ。

「助けてあげて。今から向かえば、彼女のショーが始まる前に、じゅうぶん間に合うと思うの。ショーだから、変な邪魔はしちゃいけないけれど……彼女が犠牲になる前に、止めなきゃいけないわ」
 たとえば、邪魔が入ったら、『こう』して。……手に持ったフォークで床をぶすり。物騒だ。

「魔法少女ノーザンライト。オーロラの光は、地上までうつくしく届くのよ」
 微笑む『少女の偶像』は、魔法少女にゆめをみている。
 きらきらとしたまなざしは、どこまでもまっすぐだ。
これまでのお話

第3章 ボス戦 『ジョン・ドゥ』


POW |悪の怪人化《悪堕ち》への誘い
【妖しく光る怪人化結晶 】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【怪人化や悪堕ち】に対する抵抗力を10分の1にする。
SPD マジック☆ショー
【目くらましのトランプをばら撒く事 】により、視界内の敵1体を「周辺にある最も殺傷力の高い物体」で攻撃し、ダメージと状態異常【戦う理由や信念の喪失】(18日間回避率低下/効果累積)を与える。
WIZ マジック★ショー
自身を攻撃しようとした対象を、装備する【手品道具 】の射程まで跳躍した後先制攻撃する。その後、自身は【透明化マント】を纏い隠密状態になる(この一連の動作は行動を消費しない)。
イラスト 芋園缶
√マスクド・ヒーロー 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

『いやはや……お疲れ様です! 見事な公演でございますよォ、皆様ァ!!』
 ぱちぱちぱちぱち。――場違いな拍手が、会場に響き渡った。
 ぱあん弾けるクラッカー! トランプ撒き散らしご登場!
 どなたか? 誰か? ワタクシです!!

 三対六本の腕の拍手は中々に喧しい。『ショー』に捧げるには相応しく――悍ましくもある音だった。
『う~ん本来ならもう少しサラ~ッととっ捕まえられる予定だったのですが厚い! お厚い!! なんともかんとも突破するには難しく。ザコに任せてはおけないったァ理解しましたとも、ええ、ええ!』
 語る語る、喧しい。『ノーザンライト』が驚きの目で見つめるは――怪人、ジョン・ドゥ!

 だが途端――すんと。
『まったくもって惜しい』
 冷たい声色が、舞台に響き渡った。しかし次の瞬間にはまたケタケタ上機嫌な笑い声が聞こえてくる。
『ノーザンライトの出番は終わりッ! 次はワタクシのショーをご覧あれ★』
「……いらない!」
 強く吐き出したノーザンライトの言葉に『エェ~?』とふざけた声で首を傾げるジョン・ドゥ。

「……私は、魔法少女『ノーザンライト』」
 きらり。輝くはオーロラの光。床一面を染めていく、極光の輝き――。
「応援の声を力にして、強く祈れば、その心は届くんだ」
 ――届け、私の思い。
 |迸る活力《身体能力強化》が、EDENに、星のように降り注ぐ!
赫夜・リツ
アドリブ連携○

ノーザンライトの出番は終わりッ!って言葉、聞き捨てならないね
僕らはノーザンライトさんのショーを見たくて守りたくて、ここにいる
とっ捕まえるなんて、させないよ

ありがとう、ノーザンライトさん
君の強い思い、届いたよ
湧き上がったこの力で、あの怪人と戦います…!

破壊の炎で目くらましのトランプを焼きながら【残光の軌跡】を発動
超高速でジョン・ドゥに近づき、異形の腕で片目を殴って破壊する
破壊後、即もう片方の目も狙うが
殺傷力の高い物体が迫ってきたら、世界の歪みか異形の腕で防ぐ

たとえ戦う理由や信念を失いそうになっても
ノーザンライトさんの極光の輝きと祈りを思い出し
再び戦う意志を奮い立たせて、立ち向かう

「ノーザンライトの出番は終わりッ! ……って言葉、聞き捨てならないね」
『おやあ観客さんの居残りです~??』
 ぐるり首を傾げるジョン・ドゥを睨みつける赫夜・リツ(人間災厄「ルベル」・h01323)。だがその視線も何のその、コミカルに、三対の肩をすくめている道化師は楽しげだ。喉の奥でクックッと笑うその様子は、『悪役』として相応しいのが腹立たしい!

「僕らはノーザンライトさんのショーを見たくて守りたくて、ここにいる」
 とっ捕まえるなんて、させない。――まるでオーロラのように光が広がる床を踏み、構えるリツ。
 顎を揉むジョン・ドゥは、展開されたフィールドを見る……それから、リツの後方で小さく唇を噛むノーザンライトへ。そして最後に、リツへと視線を戻した。

「ありがとう、ノーザンライトさん。君の強い思い、届いたよ」
 願いは強く、思いは力となって届く。
 遍く広がる輝きが、自分たちを包んでいる。
「湧き上がったこの力で、あの怪人と戦います……!」
 力強く頷いたノーザンライト。そして、声を張り上げる!
「頑張って……!」
 言葉は震えていても。輝きは、増すばかりだ――!

『……こ~~~~れは良いファンに恵まれましたねェ~~!! 惜しいッ尚更惜しいッ! 手に入れば相応だったはず!!』
 ――ジョン・ドゥが動いた。目くらましとしてばら撒かれるはトランプだ! 一瞬目を奪われるも、それを炎で焼き払いながら、リツは本体へと一瞬で距離を詰める。鋭く光る眼光が軌跡を描き、ジョン・ドゥの横っ面を力強く、殴りつけた!!
「あだァっ!!」
 右目が|ひとつ《・・・》潰れたが、まだコミカルな演技をする暇はあるらしい。残るふたつが細められる。二撃目を叩き込む直前――|瞳孔《虹彩》も|強膜《白目》もなく、その視線がリツの背後に向く。
「危ないっ!!」
 二撃目をブチ込んでやったのとほぼ同時に、ノーザンライトが叫んだ。リツがその声に振り返った瞬間、飛翔してくる物体に気がつく。
 ――マイクスタンドが槍のようにこちらへと飛翔してきている! 咄嗟に世界の歪みを展開し、切先を逸らすと、それはがすんと音を立ててステージの背景へ突き刺さった。

『あちゃあ、良いトコロだったのに! お邪魔虫!』
「どっちが虫かって聞いたら、貴方だってみんな言うと思うけど!」
 厚いボードを貫いたマイクスタンドを引き抜き、杖のようにくるりと回してはいポーズ。失敗しようが道化は道化! 光の当たらぬ虫と呼ばれようとも、スポットライトを浴びていることだけは同じか――いや。
「……君、たぶん物好きなファンはつくだろうけど」
 三発目のために構えられた、唸る剛腕。
「悪役ってのは主役を引き立てるものだよ!」
 それこそが『お約束』! 渾身のアッパーで、ジョン・ドゥの体が地に伏せる!
🔵​🔵​🔵​ 大成功

虚峰・サリィ
「ハロー、|道化師《ジェスター》。せっかく出てきた所悪いけど、今日は魔法少女のショーよ。道化師はお呼びでないの」

【行動】
さて、シメのナンバーはこれでいきましょう。『輪舞・朝まで踊れシンデレラ』(歌唱、全力魔法、楽器演奏)
超!ナイトフィーバーモードに変身してミュージックスタート。せっかく魔法少女の後輩がいるんだもの。変身シーンのお手本も見せておかないとね?
道化師の攻撃は隔絶結界を展開して防御よ(オーラ防御、エネルギーバリア)
はいはい、踊り子のいるステージに物を投げないように。マナー違反よぉ?

「さあ、踊りなさいな道化師。ステージの邪魔をしたんだもの、愉快な踊りで埋め合わせないとねぇ?」

アドリブ歓迎

「ハロー、|道化師《ジェスター》」
『ハロー|魔女《ウィッチ》!』
 虚峰・サリィ(人間災厄『ウィッチ・ザ・ロマンシア』・h00411)のご挨拶を真似るジョン・ドゥ。その仕草は実に腹立たしい。だが、そんな挑発に乗るほど、サリィは軽くない。

「……せっかく出てきた所悪いけど、今日は魔法少女のショーよ。道化師はお呼びでないの」
『音響はお呼ばれしているわけでございます? それはそれはなんとも羨ましいことで!』
 へし折れたマイクスタンドを六本の腕でくるくる器用に回しながら、ジョン・ドゥは楽しげに笑う。正確には呼ばれてはいない。だが、ノーザンライトに歓迎されている以上――この舞台で演奏する事への遠慮は不要!

「さて、シメのナンバーはこれでいきましょう」
 今夜最後の一曲はこれだ――『|輪舞・朝まで踊れシンデレラ《サタデーナイトシンデレラフィーバー》』!
 輝く夜と星々の光が収束し……次の瞬間、ギターの音が弾ければ、周囲に展開されるのは自律稼働するベース、ドラム、キーボード。
 ――歌姫はそう、サリィ。オーロラにも負けぬ|優美かつ派手なドレス《超! ナイトフィーバーモード》への変身だ!

 変身のお手本も見せたところで。
 背後で目を輝かせるノーザンライトにウインクをひとつ贈り、サリィは弦を爪弾く。

 ……踊りましょう、シンデレラ。十二時を過ぎても。愛しい王子様が目の前よ。
『――喧しい曲ッ!』
 トランプをばらまこうとした手が一瞬止まる。手の内を明かしてしまった手品師のように、誤魔化そうにもどうしようもない。
 ばら撒かれるトランプ。そして、先程から腕で弄んでいたマイクスタンドが投げつけられる。だが種は割れている! 隔絶結界が攻撃を阻み、弾き返す!

「はいはい、踊り子のいるステージに物を投げないように。マナー違反よぉ?」
 MC直々のご注意だ。どうにも足元がおぼつかない。手指が上手く動かない――否、それは。
 ――踊りましょう、シンデレラ。夜が明けるまで。ガラスの靴を脱いで!

『なんっ……でこうなるんですかねェ~~!?』
 中々お上手なステップではないか。踊りだす体を制御しようと必死だが、足元は既に音楽の支配下だ。ついでに言えば――。
「あっ、あのっ! わたっ、私もこれ、あの~っ!!」
 ……音楽を聞いているからには、ノーザンライトも踊ってしまう。振り付けはアドリブ、だがアイドルらしい洗練されたダンス。抵抗しようとしているジョン・ドゥと比べれば、実力は雲泥の差。月とスッポン、エトセトラ!
 それを見たサリィは「最高のダンスよ」なんて笑って、|道化師《ジェスター》へと視線を戻した。

「さあ、踊りなさいな道化師。ステージの邪魔をしたんだもの、愉快な踊りで埋め合わせないとねぇ?」
『どわァ~~ッ!?』
 もっともっと踊るといいわ。魔力弾が打ち出される。脚がもつれているジョン・ドゥがそれを避けられるはずもなく。魔力弾の直撃を受け、舞台の端まで吹っ飛ばされた!
🔵​🔵​🔵​ 大成功

アリエル・スチュアート
あら、遂に三流演出家のお出ましね。
それに、マジシャンだなんて魔法少女にとっても良い感じに噛ませ犬だわ。

とまあ開幕挑発はしたけど、油断はしないわよ。
フェアリーズとの連携攻撃は意識しながらも魔法少女ではないけど、魔法使いの先達としてノーザンライトを魅了しながら導いていくわ。
ジョンがどこに移動し隠れようが、魔力溜めをした全力魔法の魔導槍の光迅球で、隠れた先を予想しながら攻撃を仕掛けていくわ。
もし近づかれていたり、予測を外した場合はオーラ防御で対処よ。

魔法はなんだって出来るのよ。
それこそ、マジックだって魔法の一種ではあるけどね。
ノーザンライト、貴女はどんな魔法を使うのか、是非とも私にも見せて欲しいわね

「あら、遂に三流演出家のお出ましね」
『ここまでイイ感じに出来たんですよォ、せめて二流でお願いできますゥ?』
 おねが~い★……とばかりに六本の腕それぞれで指を組み媚びてみせるも、そんなものが通用するわけもなく。アリエル・スチュアート(片赤翼の若き女公爵・h00868)はふん、と軽くあしらった。

「マジシャンだなんて魔法少女にとっても良い感じに噛ませ犬だわ」
 よくある魔法少女もの未満じゃない? 美しく笑うアリエル。『ぐぎぎ~っ』なんて唸るが、ジョン・ドゥの余裕はまだ残っていそうだ。油断してはならない。

「それじゃ、頼んだわよ」
『了解です! ニアちゃん様にお任せあれ!』
 元気に返事をするはマジカルフェアリーメイドニアちゃん様(フルネーム詠唱)ことティターニア。展開されるフェアリーズ。『なんですそれ?』ってツラをしているジョン・ドゥは無視してよろしい。
 ……が、その動向は無視できない。
『ったく! 噛ませ犬だか猫だか散々な事を仰って! ワタクシ道化、もっと良い例えがあるでしょう!』
 何やらほざいておられるが、これも時間稼ぎのひとつだろう。アリエルの手に現れるは魔導槍「グリモワールランス」。ジョン・ドゥの話を聞き終える前に、飛び出していく!

『おっと失敬!』
 振り払った槍の一撃はジョン・ドゥには届かなかった。代わりにアリエルを狙い放たれたトランプ。だが、避けられるのも反撃を受けるのも――想定のうち。トランプを纏うオーラが弾き落とす!
『アッハッハ! いやはや当たるとマジで痛そうですねそれ! 振り回すのをやめていただいてもォ~~?』
「無理な話ね!」
 透明化したジョン・ドゥが笑っているが……ドローンたちは見逃さない。
 彼が立つその場所――足元に『オーロラの揺らぎ』が生まれていることを。ノーザンライトの加護、その影響を受けていない場所があるのなら!
 フェアリーズが放つレーザーが彼の足を狙い放たれる!
『ギャッ!?』
 思わず飛び跳ねたジョン・ドゥ。その瞬間姿を表した彼に、魔力をチャージしていたアリエルの光迅球が叩き込まれた!
『予想通りコワイ!!』
 道化、楽しげでなによりだ。衣装が焦げるような匂いを漂わせながら、なんとかかわすも、アリエルの二撃目! 攻撃を受けたジョン・ドゥが、その衝撃で遠くへ転がる。
 その中――背後で戦いを見守っているノーザンライトに、アリエルは声をかける。

「魔法はなんだって出来るのよ」
 そう、何だって。願えば叶う、それを魔法と呼ばず、何と呼ぼうか。
「それこそ、マジックだって魔法の一種ではあるけどね」
 苦痛で蹲っている、|アレ《道化》のマジックはともかく。
「ノーザンライト、貴女はどんな魔法を使うのか、是非とも私にも見せて欲しいわね」
 振り返った先のノーザンライト。力強く頷き……そして、祈る。EDENの無事を――魔法少女として。
 ステージはさらに、輝きを増していく!
🔵​🔵​🔵​ 大成功