滅美 VS ワス :デモ大会1 決勝戦
第1章: 砂塵舞う荒野「さて…上手く動くのかね…」
弔焼月・滅美が冷ややかな視線を投げる。その言葉が終わると同時に、戦場の砂塵が舞い上がる。終焉の大地、廃墟がひしめくこの場所で、二機のWZが対峙する。ティンダングルはその巨大な体躯を揺らし、ワス・レ・ルナのウカノミタマは、しっかりと四足で立つ。
「大丈夫…操縦は覚えてきている…」ワス・レ・ルナがつぶやくと、ウカノミタマの鋭いセンサーが反応を示す。両者のWZは動き出さず、まるで時間が止まったかのような静寂の中で、互いの機体をにらみ合っている。
どちらが先に仕掛けるのか…緊張が支配するその瞬間、ティンダングルが重い足音を響かせて一歩前進。ワス・レ・ルナもまた、ウカノミタマを前に出す。
「始めるぞ!」
ティンダングルの巨体が、ウカノミタマに向かって迫る――
第2章: 近接戦の激闘
ティンダングルの巨大な足が地面を震わせ、迫力のある踏みつけがワス・レ・ルナのウカノミタマを狙う。その動きに対して、ワス・レ・ルナは素早く回避し、機敏に位置取りを変えた。
「突っ込め、ウカノミタマ!」その声に応え、ウカノミタマが進撃する。しかし、ティンダングルの動きはその予想を上回っていた。ワス・レ・ルナの反応が遅れ、次の瞬間にはティンダングルが超高出力エネルギーブレードを振り下ろす。
「真っ二つにしてやる…!」
ウカノミタマの進行方向に待ち受けていた刃が光り、わずかに間に合ったウカノミタマのプログレッシブクローがそれを迎撃する。しかし、その衝撃にウカノミタマが後退。ティンダングルの巨大な力を前に、ワス・レ・ルナの動きが遅れをとる。
「甘いな…戦場では、一瞬の迷いが命取りだ。」
第3章: 反撃の兆し
ティンダングルの猛攻が続く中、ワス・レ・ルナはその隙を見逃さなかった。ウカノミタマのレールガンスナイプが照準を定め、遠距離からの一撃を放つ。
「ミーツケタ!」
グレネードインパクトが爆音とともに炸裂し、ティンダングルの周囲を煙が包み込む。しかし、煙の中から響く声――
「そんな程度じゃ足りない……!」
その声とともに、ティンダングルの巨体が煙を突き破って現れる。ワス・レ・ルナのウカノミタマが距離を取る隙もなく、ティンダングルは一気に突撃を開始する。
「しまっ──!」
ワス・レ・ルナがそれに気づいた瞬間、ティンダングルの全身が唸りをあげ、全力で押し潰しにかかる。ウカノミタマが回避を試みるが、その反応は間に合わない。
第4章: 最後の突撃
「お前はまだ、生き延びることしか考えていない…」
ティンダングルの脚がウカノミタマに迫る。ワス・レ・ルナは必死に操縦桿を握りしめ、ウカノミタマに再度回避を命じるが、その時にはすでに遅かった。ティンダングルのカーネイジ・スタンプがウカノミタマの側面に直撃し、鈍い音を立ててウカノミタマが崩れ落ちる。
「これで終いだ……!」
ティンダングルの巨体がウカノミタマの上に覆いかぶさり、戦場は一瞬で静寂に包まれた。
第5章:決着
滅美のティンダングルはその巨体をさらに前進させ、無尽蔵のエネルギーを湛えて突撃の準備を整えていた。その動きに、ワス・レ・ルナは直感的に危険を感じ取る。ギリギリで回避行動に出るが、遅すぎた。
「甘いな。戦場では、一瞬の迷いが命取りだ。」
滅美の声が響く。ティンダングルの脚部が地面を抉り、爆音と共に前進を始めた。ワス・レ・ルナはウカノミタマをフルスロットで動かし、砂煙を巻き上げながら必死に距離を取る。だが、目の前に迫る巨体には抗えない。
「お前はまだ、生き延びることしか考えていない……だが、俺は違う!」
ティンダングルが一気に加速する。ワス・レ・ルナの目が見開かれる。次の瞬間、衝撃が響いた。
轟音とともに、ウカノミタマはティンダングルの巨体に押し潰されるように覆いかぶさった。まるで圧し潰されるような感覚が伝わる。その一撃でウカノミタマの脚部が崩れ、制御が効かなくなる。
「これで終いだ……!」
滅美の冷徹な一言が響く中、最後の力を振り絞って立ち上がろうとするウカノミタマ。しかし、その全身は既に機能停止状態に近づいていた。
ティンダングルの圧倒的な力が、戦いを決定づけた。
試合結果
勝者: 弔焼月・滅美
敗者: ワス・レ・ルナ
試合時間: 5分42秒
決まり手: ティンダングルの全身突撃