アストライアの格納庫

優菜VSイザリ デモ大会2 3位決定戦

マキ・タカミネ 2月25日21時

第一章:鋼鉄の檻

鋼鉄の闘技場に二機の巨影が降り立つ。篠崎優菜の駆る『モナーク』は、スマートな二脚WZ。淡い蒼の機体に鋭いENブレードを装備し、その姿はまさに王者の名に相応しい。一方、イザリ・ファクトリアの『ドラギニャッツォ』は、まるで動く要塞。分厚い装甲を誇り、両腕には巨大なガトリングとマシンガンを装備。機体からは重量級の威圧感が放たれる。

「モナーク、作戦エリアに降下完了。敵勢力を排除します。」

優菜の静かな宣言に、ドラギニャッツォが応じる。

「実地テスト開始です!!メインシステム、戦闘モードへ移行。ドラギニャッツォ、起動しました!」

試合開始の合図が響くや否や、ドラギニャッツォが重厚な機体を揺らしながら前進し、優菜との距離を詰めていく。優菜は素早くブーストをかけ、中距離へと間合いを調整。鋼鉄の檻での戦いが、今始まる。


第二章:弾幕の嵐

「ここは私の得意距離!」

優菜はXO-19を構え、一瞬の静寂を破るようにマシンガンの銃口を火を噴いた。鋭い弾丸がドラギニャッツォの装甲に雨のように降り注ぐ。

「ふふふ、そんな攻撃では止まらないのでーす!」

イザリは不敵に笑い、圧倒的な火力で応じる。ドラギニャッツォの両腕のガトリングが回転し始め、轟音とともに実弾の嵐がモナークを襲う。

「くっ……!」

優菜はブーストダッシュを使用し、弾幕の中を鋭く駆け抜ける。しかし、ドラギニャッツォの圧倒的な火力の前には、完全な回避は難しい。機体表面に弾痕が刻まれる。


第三章:怒れる獅子

「私を怒らせましたねぇ……?」

優菜の声色が変わった。アップグレードコアが起動し、モナークの駆動系が限界を超えて活性化。光るENブレードを構え、圧倒的なスピードで接近する。

「食らえワタシのスーパーンチ!!」

ドラギニャッツォの巨大な拳が振り下ろされるが、優菜は紙一重で回避。その隙を突いて、ENブレードが閃く。

「勝つまで殴れば負けません!」

斬撃がドラギニャッツォの装甲を深々と刻み込む。怒りに燃えたモナークの猛攻が、戦局を一変させる。


第四章:決死の反撃

しかし、イザリも負けてはいない。

「爆発こそ最大の浪漫なのです!!」

デス・クラッシャー発動!

ドラギニャッツォが強引にモナークを掴み、そのまま装甲爆発を連続的に叩き込む。爆炎が咲き乱れ、鋼鉄の闘技場が軋むように揺れる。破片が宙を舞い、灼熱の閃光が視界を奪う。

「くっ……! まだ、終わりません!」

優菜は咄嗟にスラスターを全開にし、爆発の衝撃を利用して距離を取る。しかし、ドラギニャッツォの眼はまだ光を失っていない。

「さぁ、どこまで耐えられるか、興味深いですね……!」

イザリが次の一手を狙う中、優菜は静かに息を整えた。そして、モナークの腕部に装備されたENブレードが、青白い閃光を帯びながら展開される。

「これで決める……!」


第五章:王者の一撃

「撃たれる前に撃ってしまえばいい!」

モナークが高速移動とともにXO-19を最大出力で掃射。灼熱のエネルギーがドラギニャッツォを打ち抜き、機体が悲鳴を上げるように軋む。しかし、イザリはそれでも前へ進む。

「まだ……まだ終わらないのです!」

だが、その瞬間、優菜のモナークが一瞬で懐に潜り込む。

「……決める!」

青白く輝くENブレードが閃光を引き、ドラギニャッツォの装甲を一刀のもとに貫いた。

「……な、なるほど……興味深いですね……ねぇ、ドラギニャッツォ……」

膝をつくドラギニャッツォ。駆動系統が悲鳴を上げ、ついにはその巨体が沈黙する。

「敵機体を排除。ミッションコンプリート。」

優菜の静かな勝利宣言とともに、ドラギニャッツォのシステムが完全にシャットダウン。鋼鉄の闘技場に、静寂が戻った。


勝者: 篠崎 優菜

敗者: イザリ・ファクトリア

試合時間: 8分27秒

決まり手: ENブレードによる最終斬撃

戦闘要約

篠崎優菜のモナークとイザリ・ファクトリアのドラギニャッツォが鋼鉄の闘技場で激突。序盤はイザリの圧倒的な火力が優勢だったが、優菜はアップグレードコアの発動で戦局を一変させた。最終的には、ドラギニャッツォの防御を突破し、ENブレードによる渾身の一撃で決着。試合時間8分27秒の激戦の末、篠崎優菜が勝利を収めた。