くらがり

【1:1】どこかのくらがり #3

ダゴール・トムテ 3月2日20時

街の中だか、森の中だか、あるいは屋内。
あなたはどこかのくらがりを訪れる。
休もうとして、逃げようとして、あるいは何かに誘われて。

気づけばとなりに、せいたかの人影が立っている。
よかったらお話をしませんか。
お前の願いを叶えましょう。

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・どなたも歓迎の1:1RPスレッドです。
・「場所」「おおよその時刻」を設定してRPでお入りください。
 悪い妖精が願いを伺いに参ります。
・最初のレスから1か月経過するか、20~30レスを目安に終了します。
ヘレボルス・ヘイズ 3月3日09時
(夕暮れ時、√EDENのビル街にて。少年か少女かわからない――とにかくその子は今夜の夕食について考えながら、スマホながら歩きをしている悪い子だ。周りに気を払わずに歩いていたせいで見知らぬ路地裏に入ってしまったらしい。すっかり奥まった場所に入りきってから、困ったなぁ、と呟いて、辺りを見回している。)
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ダゴール・トムテ 3月3日12時
(どこに辿り着きたかったのかは知らないが。まっとうに遊びたかったのなら、貴方は迷い込んだと気づいたときに、真後ろへ引き返すべきだったのだ。区画整理のされていない路地は進むにつれてどんどん狭くなるし、両側の壁は争うように質の低いグラフティが上書きされている。真上を通るダクトは時折ドラムのような低音を鳴らすし、換気扇から吐き出される空気は生温かくてゴムのにおいがする)
――お困りなら手を貸すぜ。
(顔を上げた暗がりの先。ガラスにヒビの入った明滅する自販機の影で、何かが声を投げかけた。貴方は、引き返すべきだったのだ)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月3日12時
……んおー?(その声を認識して、灰色のショートボブを揺らしながらそちらに向き直る。怪しい雰囲気にも一切臆することなく、明るい調子で呼びかける。)
こんにちはー、このへんに中華屋さんがあるはずなんですけど、知りませーん?えっとね、お店の名前は……(と――右手に持っていたスマホに目を落とせばGPSの信号がキャッチできないと表示されているようだった。)……あれぇ?
んむー、困ってるって程じゃないと思いますけど、お腹がすいてまーす。ねぇ、この辺におすすめのごはんやさんありますー?(恐怖心がないのだろうか?その子は視認できないその人――まぁ、人でなくても構わないのだが―――にも、そうやって呑気に声をかける。)
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ダゴール・トムテ 3月3日14時
なんだ、本当にただの迷子かよ。(暗がりと同じ色のローブを纏った男が進み出た。狡猾そうな青の三白眼。癖のある短髪を粗野に撫でつけた漆黒、偏屈そうな鷲鼻。頭に置かれたとんがり帽子のユーモアは、雰囲気を和らげるどころか怪しさを増している)
この先にヤキトリ屋があるが、やめた方がいい。コックが股間を掻いた手で出す料理が好きなら、止めやしないが。そうじゃなければ、道を間違えたな。kec-kec-kec!!(板を叩くようなおかしな音が響く。笑ったらしい)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月3日14時
えー、それはばっちぃですねえ!(男に誘われてくすくすと笑って見せながら、軽やかな足取りで闇に踏み込むように男に近づく。とかげしっぽがゆらゆら揺れて、)
ん、迷子でーす!でも、こんな何もないとこにいるってことは――おにーさんも迷子?(自分よりとーっても背の高いその男の前で止まれば、見上げてから笑んでみせた。ゆっくり観察する――そのまなざしは興味か?品定めか?)
……その帽子かわいいねぇ、えへへ!(と、屈託なくまた微笑む)
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ダゴール・トムテ 3月3日16時
かわいいか?(首を傾げ、帽子を指先でぴんと弾く) こいつは妖精の証みたいなもんだ。オレはどこにでもいるし、どこに行く当てもないから、迷子にはならない。(指先を胸に当て、得意げにニマリと笑った)
そら、腹が減ってるならこれをやろう。(いつの間に手にしていたのか、長い節榑だった指先で摘まんでいるのはソーセージを挟んだパンの袋だ。妖精を名乗るおかしな男が、コンビニに売っているビニール袋入りのパンを勧めてくる)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月3日16時
えーすご!おにーさん妖精さんなの!?妖精さんっぽくない妖精さんもいるんですねぇ(失礼か素直か、の感想を口走りにへにへと笑って、)
えースマホなしでも迷子にならないってこと!?めーっちゃ便利そうですねぇ!けど行く当てもないのってなんだか寂しくなぁい?僕んち来ます?(何も考えていなさそうな顔で初対面の人間にそんなことを迂闊に言い放つ。)

わ、どこから出したの!?食べます食べます、わぁい!……あ、おにーさんも半分こします?えへ♪(袋パンを受け取りながら。)
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ダゴール・トムテ 3月3日21時
いんや、結構。家憑きはもうこりごりだ。長いこと屋根なしで暮らしてきたからな。その辺で寝るのに慣れてる。(その辺、で指さした場所はどう見ても、自販機の下の僅かな隙間だ)

そいつはお前が全部食べな。そうじゃなきゃ|施し《・・》が充分にならねえ。食べたらこう言うんだ。『ダゴールさん、ありがとう』ってな。(壊れかけの自販機に凭れ掛かり、男は腕を組んで貴方がパンを食べるのを待っているだろう)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月3日23時
えー、あったかいおふとんもお風呂もなしー?僕には考えられないや。すっごい人生送ってますねぇ。……こりごりってどーゆーこと?あったかいのに。(指の先と彼の顔を交互に見やりながら。その顔に浮かぶのは憐れみと、疑問と、好奇心と――ころころと変わる表情ながら、顔を見れば言いたいことは容易に察せるだろう)

……わぁ、優しいねぇ!おにーさんはダゴールさんって言うんだぁ。ダゴールさんありが――(パンの袋を開けて、あんぐりと大きな口を開けてそれを口の中に放り込もうとした――その直前で投げかけられた言葉に引っかかりを覚えた。その純粋な笑顔のまま、紫色の爬虫類の瞳が柔く鋭い光を反射してあなたを照らす。)
――ふぅん、そういうこと。……どんな術式?ねぇ、聞かせてよ。
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ダゴール・トムテ 3月4日00時
オレは”トムテ”だ。トムテのダゴール。家に憑いて奉仕する妖精なんだよ。飽き飽きしたから、暖炉の灰を家中に散らかして外へ飛び出したのさ。kec-kec-kec!!(思い出した光景が愉快だったのか、板を叩くように笑う)

おい、呆れたやつだな!見た目より賢いじゃねえか!(妖精は驚いて顔を上げた。ずり落ちかけた帽子を咄嗟に支える) 安心して食えって、術式ってほどじゃない。ちょっとばかしオレへの感謝の念を増幅させるだけの、可愛らしい暗示だよ。オレは人に感謝されたいのさ。(見破られたことが面白おかしく、にやにや笑いを浮かべながら掌でパンを勧めた)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月4日09時
トムテ?……へぇー、おもしろぉい!じゃあおにーさんは家出妖精さんなの?めっちゃ反抗期ってかんじ!かわいいねぇ!(一緒になってけたけたと笑っている。)

えぇ~、僕のことなんだと思ってたのー!?そーんなにバカっぽいかなぁ?(言いながら、今度こそ大きな一口をぱくり。もぐもぐ。こういう魔術的なモノは看破してしまえば然したる危険はないし、まぁ――最悪何かにかかってもそれはそれで面白い、と思い――ごくん、と飲み込んでから、)
――それで、そっか、おにーさん、|お礼《対価》が欲しいのかな?……んふふ、何が欲しいのぉ?もっとあげれば――もっとくれるのかなぁ?……にへ♪(もう一口パンを食べながら――じりじりと距離を詰める。)
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ダゴール・トムテ 3月4日13時
言っただろう。ひとこと「ありがとう」と聞かせてくれりゃあいいんだ。なんせオレは幸運の妖精。人を幸せにするのが生きがいなのさ!(細くて遠い夕空を仰ぎ、胸に手を当て芝居がかった仕草。しかしこんな薄暗い路地裏ではスポットライトなど望むべくもない)(ちらと観客の方を覗いみれば、その信用のなさそうなにやにや顔に嘆息する)
……わかった。こう言えばいいか?言葉以上の対価をもらうと、オレがお前に”施した”ことにならねえんだよ。オレは無償で、恩を売りたいんだ。わかるか?(またしても虚空からパンを差し出す。今度はコーンツナマヨ)
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ヘレボルス・ヘイズ 3月4日15時
(わざとらしい大演説にぱちぱちと拍手してみせて、それから、)随分ご都合主義な妖精さんなんだねぇ。それならじゃあ、せっかくならさ、もっとすっごーいの欲しいけど!(両手を広げて、これくらいいっぱい!っと。)
例えばさ、お金とかさ、お洋服とかさ、デパコスとか……あと単位も欲しいし恋人も欲しいしぃ、あ、新しいスマホとゲーム機もだし!……ぁ、でも、おにーさんも万能の打ち出の小槌ではない感じー?(とりあえずは、なんて言いながらパンに手を伸ばして。)
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ダゴール・トムテ 3月4日18時
お前って俗なやつだなあ!(パンを渡すと長い腕を組み、呆れた顔で見下ろす)
こんなことは言いたくないが、オレもケチな妖精なもんでね。お察しの通り、呪文を唱えて万事解決ってことはできねえよ。(顎を撫でて、ふぅんと暫し思案顔。逡巡のあと、ぴんと指を立てて) 金があればお前の願いの半分くらいは叶うだろ?どうする、さっきお前が曲がってきた角のコンビニでも襲っとくか?
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ヘレボルス・ヘイズ 3月4日20時
えへへー、欲張りでしょ!(にへにへと子供のように笑って、)でもさ、こんなに面白いものがあるこの√がいけないんだよ!ここから見たら僕の故郷って5世紀前みたいな感じだもん。そっから来た僕が全部欲しくなっちゃうのは自然なことだと思わなぁい?
(妖精の提案を聞けば、面白い冗談でも聞いたようにまたけたけたと笑って、)なにそれウケるー!みんな人生で一回はそんなシチュエーション考えるよねぇ!でも、バレたらママとパパにめっちゃ叱られちゃうだろーなぁ?絶対バレなきゃアリかなー?あ、でもでも、その条件ならもっとお金あるトコ狙うかもー(なんて、倫理観なんて最初から欠けてるみたいにどこまでも純真な顔で言ってみせる。首を左右にコトコト傾げてあざとく考える動作をしながらも、その瞳は妖精がどんな反応をするのか観察するように光っている。)
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ダゴール・トムテ 3月4日21時
たしかに、暇つぶしはいくらでもあるな。美味い食いモンも。願いを叶えるオレとしちゃあ、即物的なやつが多くて助かるよ。

(愉快そうに笑っていても、返す言葉は理性的。このアンバランスな獣人をどう満足させたものか、妖精は考える。そういえば、先程の願いにはひとつわからない言葉があった) ま、|異能捜査官《カミガリ》がいるうちは冗談にしかならねえわな。っていうか、タンイってなんだ?オレがくれてやれるモンか?
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ヘレボルス・ヘイズ 3月5日07時
えへへ、僕即物的でいい子でしょー!妖精さん助けでさー。
あの人たちのことわかんないけど、妖精さんのすっごい力でも勝てないの?ささやかなコトしか叶わないのかぁ……。(がっかりしたのと拗ねたのを混ぜた顔で頬を膨らませてみせる。)
単位、えー、なんて説明すればいいんだろ?僕は大学生だから、大学でいっぱい勉強してそれを集めなきゃ先生にもママとパパにも怒られるの!めんどくさいでしょ!

(空を仰ぎ見て――)……ねえ、じゃあ何なら叶えられるー?うーん……。……じゃあ僕良い子だからぁ、良い子らしく……お友達になって?とかそんな感じ?あ、お友達以上でもいいけど!にへへ!
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ダゴール・トムテ 3月5日12時
ああ、学徒さんかよ。はーん……(どこの頭の軽い放蕩者かと思った、とは心のうちに留める。実際のところ、話してみれば納得のいくものだ) いいじゃねえか、自分で選んだご身分だろう?いよいよしがらみが鬱陶しいなら、全部捨てて逃げりゃあいい。オレみたいにな。kec-kec-kec!!
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ダゴール・トムテ 3月5日12時
んだと?(ぴく、と片眉が跳ねる)
おいお前。オレが……このトムテのダゴール様が、ささやかな願いしか叶えられねえって?(ずずい、と顔を寄せた) 聞き捨てならんぜ、そいつは。そんなことを吹聴して回られちゃあ、沽券に関わる。お前の望んだもの――タンイは知らんが――すべてオレが叶えてやらあ。そうしたら今度こそ言うんだぜ?『親愛なるお友達、ありがとう』ってな!
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ヘレボルス・ヘイズ 3月5日20時
えー?そんな無計画なことしないよぉ!社会的信用はあるに越したことないんだよー!例えばねぇ、将来おっきな悪巧みとかする時に役立つの!(子供が漫画の話でもするようにそんなふうに言ってのけてしまう。本質の見えづらい純真な笑顔で――)
(――あ、簡単じゃん、とでも言いたそうに――一瞬目を細めてから、またいつも通りの天真爛漫な笑顔で、)……わ!すっごーい!うん、ぜーんぶ叶えてくれたら言うよ!……あ、それからね、そうだ、お名前教えてなかったね。僕はへるちゃんだよ!ヘレボルスだからへるちゃんなのー。えへー、かわいーでしょー?(普段は名乗らない本名をあえて。)
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ダゴール・トムテ 3月5日21時
へえ。さすが学徒さんはオレみたいな小悪党と違って、色々考えてやがんのな。(わかっているのかいないのか、”幸運の妖精”はふんふん頷いた)
ヘレボルス……へるちゃん。フン、まあいいだろう。お友達だからな。へるちゃんの好きに呼んでやらあ。じゃあ手始めに、お近づきのしるしだ。(差し出した掌の上に現れたのは、栄養ドリンクの小瓶。キャップの封は開いているが、中には波々液体が入っている。白いラベルが上から貼り付けてあり、紺色のインクで「l==e pot=on」の文字。一部は掠れていて読めない) 恋人作りに役立てな。
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ヘレボルス・ヘイズ 3月6日09時
(その愛称を呼ばれたらうれしくて、それからその妖精さんが素直に呼んでくれたのが嬉しくて、何も言わず、ただ口元がにまにまして反応する。意外とかわいいところあるじゃん、なんて思っちゃって。)
(その手に現れたなぞの小瓶を見れば――)わぁ!あっからさまに怪しいねぇ!(そーっと抓んで持ち上げて――、)なにこれ?なにができちゃうの?惚れ薬みたいなもの?(そーっと瓶を揺らしながらもうすこしだけ――瓶と妖精の顔が自分の視線上に重なる位置まで持ち上げて。)
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ダゴール・トムテ 3月6日11時
数滴飲ませて、言葉だけでいいから自分への好意を口にさせろ。感情を増幅させるモンらしいから、まるで関係値のないやつに使ってもあんまし効果ねえぞ。あと、能力者に効くかどうかも知らん。賞味(?)期限はラベルに……ありゃ、書いてねえか。すまん、忘れた。まああと半年は使えるだろう。いらなきゃ、売るとこに売れば多少金になるんじゃねえか。
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ヘレボルス・ヘイズ 3月6日21時
……へぇ!こっちに来てからそんな、しっかり魔法でーすってかんじのものをもらうの久しぶりかも!(まさか真贋見極めるほどのスキルがあるようには見えないのに、なにか得心が行ったようににまーっと。惚れ薬を使うほど誰かに執心することなんてこの先あるんだろうか。まぁ金にしてゲームでも買うか。選択肢は多いに越したことない。なんて冷静に考えながら斜め上、どこか宙空に目線をやっている。)
……うん!素敵だねぇ!ダゴールさん、ありがと!えへへ!
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ダゴール・トムテ 3月7日13時
素敵、ですか……欲に素直なやつめ。まあその方が付き合いやすいがよ。
(そのとき、路地の奥からこちらへ向かう、何者かの声がする。言語としての輪郭のない喚くような声は、酔っ払いかなにかだろう) ……じゃ、オレは行くぜ。もしへるちゃんから用のあるときは、暗がりに向かってオレを呼びなよ。
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ヘレボルス・ヘイズ 3月8日09時
僕って素直なのがとりえだからさぁ!えへー。
……うん、僕もパンでお腹いっぱいになったから帰ってゲームしよーっと。ん、また会おうね、妖精さん!(にへら、と笑んで舌をぺろりと出した。じゃ!と短く挨拶して、振り返りもせずに上機嫌で走り去った。)
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ダゴール・トムテ 3月8日12時
(妖精は友人が路地を戻っていくのを、投げやりに手を振りながら見送った。その姿が喧しい光に紛れると、もといた自販機の影に歩み寄る)
(奥からやってきた千鳥足の親父が、酔い覚ましに水を買おうとしたとき。もうそこには誰もいない)

(――そして、暗がりは静寂を取り戻した)【〆】
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