【東311】星麗華の部屋
小物の積まれた山、玄関近くに溜まったゴミ袋、使われてる様子のない台所。傍目に見れば汚部屋だが、PC周りだけは綺麗にしてある。
防音シートとクロマキーシート、ダミーヘッドマイクーーさて、日がな一日出てこない住民の部屋はこんなものだ。
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退室
回覧板

(今日も今日とて作業を進める。日の光が入る部屋でPCに向かいカタカタと)
(……はて?今日は何か予定があった気もするが、なんだったろうか。カレンダーアプリには何も書いてないし……リマインドはどこだったっけ。いや作業だ作業、動画制作を進めなければ)
(無効票)
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(どこで知ったのか、どうやって届いたか)
(まあその辺りの事情は置いておいて、僕は今住んでいるアパートのとある部屋の前に訪れている)
(内容は空の魔女としての力を、貸してほしい……ってことみたいだけど、正直なところ詳細は不明な訳で)
(無効票)
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(インターホンの音に飛び跳ねながら振り向いた。部屋の奥から椅子が倒れるような音が聞こえたかもしれない)
……今日なんか届く日だっけ。まいいや。はーい今行きまーす!
(どたどたどた、がちゃん)
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……。(正面を見る。いない。ちょっと下を見る。帽子が見える。……帽子?空の魔女?)
(そしてそのタイミングでちょうどリマインドが鳴りだして、スマホを確認してみれば)
……あッそっか今日撮影補助の人が来る日か。キミいろんな画角から撮影できるって感じでいーんだよね?
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(中、結構ドタバタしてるなぁ。大丈夫だろうか)
(何か中から聞こえる声もちょっと忘れられているような、不安な内容が聞こえるけど気のせいだろうか)
(そうこうしているうちに扉が開き)
あ、こんにち…………さ、撮影補助?えっ、が、画角?
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あれ?違った?
(リマインドの鳴るスマホに映し出された画面、そこには「軽作業、物品配置」といった内容のバイト募集の記事がある。記されている時間、場所は間違いなく今日ここだ)
新しい衣装での写真が欲しいんだけどさ~、一人だと三脚立てるのにも苦労する服だから手伝いさん欲しくて呼んだんだよね。
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ままま、結局やることはカメラ持ってシャッター切ってくれればいいだけなんだけども……。
どうする?やる?
思ってたんと違うってなら……あー、一応秘密保持ってか、こう、あまり外で喋んないでねって約束だけしてもらって帰るのも大丈夫だけど。
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ああ、えっと……模様替えとか、そういう家具の配置とかを動かす……とかじゃない……ってことかい?
その、僕は”浮遊”魔法の天才だから、そういう浮かして動かすといったモノがあるという感じを想像してやってきた次第なわけだが……。
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(何だか物々しいなぁ)
あー……ま、まあ、困っているというなら、空の魔女として助けないわけにはいかないところだろうか。
秘密がどうとかいうのは、僕はそういうのは軽い魔女ではないから任せては欲しいけれども。
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あ~~~……それは確かに私の書き方が悪かったかも。ごめんねぇ。
でもでもまぁ、浮かしたり浮きながら写真撮ってほしいのが今回の仕事だと思って。
またやってくれるっていうならボーナスもつけるからさ。
(さていつまでも玄関先で話すわけにもいかないので、とりあえず中に入ってと示して)
ちょ~~~っと汚いけどごめんね。奥のスペースはまだ綺麗にしてるからさ。
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あ、日当1万がひとまず今日の分。もし次の募集にも来てくれるならその時に写真の売り上げの1割ボーナスって感じでいい?そんな頻繁にやるわけじゃないから定期収入になるかは怪しいんだけど。
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お、おお、結構出るんだね。
(数時間飛び回って稼げるくらいの日当と考えると、この報酬はかなり大きい。大きな違いは、恐らくこの部屋の中で完結することだろうか)
……とはいうが、そういえば僕はカメラなどは得意ではないよ?
(そんなに貰っても大丈夫かい?と心配そうに)
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私もそこらへんは個人勢よ。プロみたいなの撮ろうってんじゃなくてマニア向けのサブスクみたいな感じって言えばいいかな?定期購読みたいな。
それに最悪現代技術こと加工アプリ使えば多少はごまかせるしね。顔とか。
(玄関を過ぎればすぐクロマキーシート――撮影用のバックスクリーンが置いてある小さな区画が目に入るだろう。そこら辺だけとても綺麗にされていることも)
とりあえず人に撮ってもらうとどうなるのかな、って言うのが一番気になるところだからねぇ。
私も懐が痛まないぐらいの出費ならいっかって。
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じゃあここで撮るわけなんだけども……そこの三脚の上に載ってるのがうちのカメラ。全然ちゃっちいでしょ?
(数世代前のデジカメである。当時にしては性能は良いほどだが、今となっては最新のスマホとどっこいかもしれないぐらいには)
じゃちょっと着替えてくるから確かめてて。
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さぶす……ああ、定期購読!加工アプリ……な、なるほど、なるほど。
(流石にいくつかの単語は聞いたことはあるが、あまり携帯を宅配アプリ以外は正規用途でしか使わない女子高生、若干の混乱を深めながら後についていく)
……うわっ、こ、これはまた凄いね。
(本当に同じアパートなのだろうか、と思うくらいに無地の色が付いたシートがびっしりと壁に貼られている空間が広がっている)
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ううむ、君がそれでいいのであれば僕も構わないが……あ、ああ了承したよ。
カメラかぁ……写真なんて携帯ですら撮ったことが殆どないが、大丈夫かな……。
(流石にカメラの軽い使い方がぐらいは分かる。自分でシャッターを切ったことが無いから不安でいっぱいだが)
(彼女が帰ってくるまで、三脚の上載せられたカメラの周りをぐるぐると回りながら、見世物のように観察するのであった)
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(さて風呂場の方に消えて十数分。時々「これどこのパーツだっけ」だの「腕が回んねぇ~」だの「整髪料なくなった」だのと言った独り言が山ほど出てきており)
(二十分も経ったころにようやく出てきた)
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(先ほどまでのTHE部屋着といっただるっとしたものから一転、カラビニエリ……イタリア軍系の制服のコスチュームへと切り替わっている)
(高い背、比較的整った顔、決め切ったメイク。別人のように生まれ変わっていることだろう)
おまたせ~~~。前にこれでやってみよ~ってときにさ、マントが引っかかってカメラ倒しちゃってねぇ。それから募集出したってワケなのよ。
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おお……き、君だよね、多分……。
(圧倒。という言葉が一番今の状況に似合うか。先ほどまでの少し気だるげな雰囲気から一転、別人と言ってもいいほどに衣装とメイクを決め切った君を見て、少したじろぐほどの雰囲気を受ける)
……なるほど、これは確かに撮影されて然るべきモノ、というところだろうか。
(マントが引っかかって、という言葉を聞いて、マントに当たらないように身体と三脚ごとカメラを持って邪魔にならないよう移動する)
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お?どう?似合ってる?わはは。
(見た目だけのサーベルも構えて見せる。軍靴の鳴る音がないのが少々寂しいが、それ以外はコスプレとしても上々だろう)
私って見ての通り背はでかいけど胸がないからさ、こういうのが需要あるんだよね。
自称すんのは気恥ずかしいけどタグでイケメン女子ってつければインプレ増えるから。
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じゃあとりあえず慣らしからやろっか。ポーズ取るから魔女ちゃんがかっこいいなって思うように撮って見せて。
シャッターは毎回三回切ってね。瞬きとかも結構被っちゃうときもあるし。
(ライトのコードをコンセントに突っ込んでより撮影現場、といった雰囲気が出てくる。胸元からサーベルを逆手に持つように、背筋を伸ばして立った)
数撮りゃそのうちいいのも撮れるし、緊張せずにやってこ!
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うむ。
僕は衣装というのだろうか、そちらの知識は殆どないが、君のその姿が様になっているということは素人目でも言い切ることが出来るだろう。
イケメン女子か……なるほど、言い得て妙な言葉じゃあないか。
(おおー、とぱちぱち拍手をしながら)
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それで、その恰好の君を撮影する……というわけだね。
何というか、少し先ほどよりも更にプレッシャーを感じるな……。
(被写体が良いだけに、僕の腕の無さが心配の種になる)
ええっと……じゃあ……。
(まずは、立ったまま。どういった感じに映ればいいのか正直分からないが、折角の衣装や表情が隠れないようにととことことカメラを覗き込みながら、位置を探す)
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魔女ちゃんも似合うの色々ありそうだけどねぇ。私が貸し出せるのはなんもないけど。わはは。
(さてさて、始めたはいいもののやっぱり悩むのだろうか。アドバイスをするには……あれ私普段どうやって撮ってるんだっけ?)
えーと、そうだなぁ。
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まず一枚、全身映す感じで撮ってもらっていい?引いて、とりあえず頭のてっぺんからつま先まで。
そんでね、今回大事なのは服じゃなくて私本人なのね。
滅茶苦茶暴論言っちゃうと、求められてるのはこの服装じゃなくて、こういう「恰好が似合うボーイッシュな人」なのよ。属性が欲しいって言うのかな。
だからっていうか、うーん……。
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ううむ、それだけ背が高いと僕が着られそうな服というのも確かに……。
(彼女が身に着けているような服装なら、幾分か恥ずかしさは薄く身に着けることが出来るかもしれない。ただまあ、やはり普段着慣れない恰好はやはり恥ずかしくはなるだろうな、と思いながら)
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な、なるほど。そういう感じなんだね……奥が深いな、さぶすく、というものは……。
(指示通り、少しだけ離れながらまずは全身が映るようにする。そして、美術の授業などで見た肖像画などを思い出しながら、顔がしっかり分かりやすいようにカメラを傾けたりしながら……)
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たまーに可愛い服とかも着てくれって送られてくることもあるんだけどね。似合わなさ過ぎて一周回っていいって人たちもいて。奇特だよなぁ。
奥が深い……ってよりも単純な需要なんだよね。から揚げよりも竜田揚げが食べたい、って人ならどこのお店の竜田揚げかは気にしないでしょ?一番竜田揚げって感じのを買うだけ。
(カメラの方角にばっちり視線を送り、少しだけ表情も変えたりしてみる。真面目なものから、少しだけウィンクしてみたりとか、遠くを見てみるようにしてみたりとか……)
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(カメラから目を離して、画面を見る)
(写真を撮り慣れていない少女にとっては、君の姿はとても煌びやかに見えるかもしれないが、もしかすれば君からすればまだ臨場感が足りない一枚かもしれない)
ど、どうだろうか……?
(束縛系という言葉にちょっとビクっなのかドキっなのかの心臓を飛び跳ねながら、そういうものなんだなぁ……と話も聞いていたりする)
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(どれどれ、と画像を覗きに行けば)
……うん、よく撮れてるじゃん。やっぱ人がいると視線合わせやすいし合わせてくれるしで楽でいいねぇこっちも。
大変なんだよね普段は微妙にあっちこっちずれてたりするとどこ向いてる写真なのかわからなくてそれっぽくなくて。
この調子で続けてくれる?
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確かに、一人で撮影するとなるとカメラを中心に立ち回らねばならないということだもんね……。
(何となくわかった。確かに一人で撮るのはこれは大変そうだ、と)
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そうそう。動画とかならいっそ直に確認し続けられるから楽なんだけどね。写真だとそうもいかないからさ。
後で画像をまとめて加工アプリにぶっ込んで……ん?はじめの?
日当1万のこと?
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ノン!
僕は”浮遊”魔法の天才にして、空の魔女!
そしてこの普通の画角の写真では満足できない女、ルミナスティア・エアルネイヴさ!
(次の瞬間、少女の身体は地面から離れ、ふわりと部屋の中で宙に浮かぶ)
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あ、違う。てっきり給料のことかなって思ったんだけど。
(さて続いて出てくる自信満々の宣言。してその内容はまっこと募集内容のそのままで)
ふはは、いいね~~~。やっぱやる気と乗り気でやんないとね。おっかなびっくりでの仕事なんてする意味ないんだからさ。いや仕事も嫌なんだけど。
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おっけ~、じゃあこれでもかってぐらい撮ってくれよ?あ、それと天井には頭ぶつけないようにね。絆創膏ぐらいしかないからね。
いいのが撮れたら次もこっちからお願いしちゃうからさ、
(サーベルをルミナスティアのすぐ隣を刺すように置く。まるで決闘の直前のようなポーズで)
全部、余さずにね。
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折角の機会なんだ。
僕が僕として呼ばれた理由があるならば、それを全うするのも魔女の務めさ。
(カメラを構えながら、天井を背にしながら構え、見下ろす姿勢)
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さあ、思う存分にキメてくれたまえ!
今まで見せられていなかった、君の姿を!
(にかりと笑いを見せ、君が君らしくある、最高のポーズを空から要求するだろう)
(魔女は、人の願いを叶えるモノなのだから)
(退室)
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あ、どうせならさ~、マントとかも軽く浮かしたりもできる?エフェクトっぽくてかっこよくなるし。
今までできなかったの特盛でやっちゃお。プラン別で公開範囲変えれば収入も増えるぞ~。
じゃあ魔女ちゃん、魔女ちゃん側のリミットも考えときなね。じゃないと……充電なくなるまで、付き合ってもらっちゃうからさ。
(退室)
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