【1:1】帰り路の途中
■とある怪異解剖士の、遭遇--------------------------------------
箱庭の裏手。人通りのない少し広めの路地裏。
パスコードによる|施錠管理とセンサー《セキュリティ》が施された武骨な扉が一つ。
かつて搬入口として、従業員の出入り口として利用されていた場所。
袋を片手に開けた扉の向こう、聞こえて来たのは獣の唸り声。
#お約束した方との1:1RP #置きレス式 #√汎神解剖機関 #夜
#楽しい時間稼ぎのお時間
〆

……はっ……はっ……っ……グルルル……!
(荒い呼吸を繰り返し、壁にもたれかかりながらズルズルと歩いている)
……グルルル……!
(見知った姿が視界に入ったはずが、口から出てくるのは獣が威嚇するような唸り声。獲物を仕留めるように低姿勢で突っ込む)
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? どないした、ルカ。
(普段の彼とは明らかに違う反応、行動に首を傾げる。手負いの獣のように真っすぐな唸り声。)
今日は随分――無口やな。
(襲い来る彼への対処を考える。インビジブル化ではない。理性の欠如?俊敏さは躱せぬ程ではないが、慢心すれば怪我は免れない。きっとそれは一番避けなければいけないのだろう、と躱しながら観察を選択。)
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……グルルル
(躱されたことで繰り出した拳が建物の壁に亀裂を入れる。再び獲物を視界に入れ首を掴みにかかろうと猛スピードで接近する)
……っ!?……っく………っ!
(踏み込もうとした直後、息を詰まらせ右手で首輪を押さえながら崩れ落ちる。首輪がギリギリと音を立てながら締め付けられているようだ。首輪の通信機からは「凶暴化したコウガミが現場から姿を消した。早急に首輪の中和剤を打て」という音声通話が流れている)
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あれまぁ、ボクの家壊したらあかんよー。
(あの程度の亀裂であればどうにかなろうが、壊されては困るなと距離を取るように後ろへ数歩。箱庭から離すように。――何より今の|彼《ルカ》を中へ入れてはいけない。)
(危険だからではない。正気に戻った時、彼が悲しまないように。)
ルカ、ルカ?どないした。痛いんか。
(崩れ落ちた彼に迷いなく駆け寄る。そうして聞こえた通信機の音声。嗚呼そう言う事かと事態を把握する。問題は手が届く距離に近付けるかどうかだ。首輪の締まる音に眉を潜めつつ一歩踏み出して。)
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……っ!………グルルル!
(息を詰まらせながらも自分から見て首輪の右側にあるボタンを押して中和剤を自ら押した。理性や自我は戻っていない。何故かそう動くべきだと身体が無意識に動いていたようだ)
……っく……っ………グルルル……!
(息苦しさを紛らわすように首元を右手でガシガシと掻きむしり、拳を壁に打ちつけている。振るわれる怪力によって壁にヒビが徐々に広がっている)
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(彼の手が首元に伸びたのを確認。あれが恐らく通信が叫んでいた中和剤のスイッチなのだろう。即効性はないのだと明らかだ。)
ルカ、
(まだ正気ではない彼に近付いて行く。)
ルカ、
(怪我ぐらいはするかもしれないが、服で隠れるところにしよう。見えないように。彼が、後で、悲しまないように。)
おいで、ルカ。
そないしたら手ぇ痛いやろ。
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【411】
ガウッ……!……っ………グルルル。
(近づいて来る姿に吠える。聞こえてはいるが、言葉が理解できていない。凶暴化した影響で人間の言葉も失っている。掻きむしっている首元から血が滲み出しているが、修復しては血が滲み出すのを繰り返している)
……っ…………はっ………はっ………っグルルル!
(首輪の締め付けによって息を詰まらせながらも、敵の首元に掴みかかろうと駆け出す)
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ほら、血ぃ出てるやないの。手ぇ貸し。おいで。ルカ。
ルカ。な、ええ子やから。
(普段通りの声音。恐れる事もなく、戸惑う事もなく。緩やかな動作で彼に手を差し伸べ続ける。)
なんや、遊びたいんか。元気な子やねぇ。
(獣のように唸り伸ばされる爪を躱す。応戦はしない。模擬戦であれば容赦はしないが、出来る限り今の彼に刃を向けることはしたくなくて。)
(着物が、髪が、切れようとも気にせず。)
ルカ、ルカ。ぎゅーってしたろ。おいで。
(ハグはまだ難しいやろかと思いつつも声はかけ続けるのだ。)
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