【RP】狩る者、狩られる者
■とある怪異解剖士の邂逅--------------------------------------
箱庭から徒歩圏内の某所。
人の気配がしない丑三つ時。
細い路地に続く深い闇から這い出す場違いな白。
ずるり、 と重い音が響く。鉄錆を纏う黒い蛇を伴った人影。
その手に握られているには赤黒い染みが滲む大きな袋であった。
#お約束した方との1:1RP #置きレス式 #√汎神解剖機関
#戦闘要素:下方数値有利
【最低値00:クリティカル】【最大値99:ファンブル】
〆

(地下の|実験体《怪異》は定期的に鹵獲しなければならない。|減ってしまう《減らしてしまう》からだ。だから月明りの少ない日を選んで|狩り《鹵獲》に勤しむ。――白い髪が闇夜に揺れる様は幽霊の如く不気味で、伴う蛇が戯れるせいかまるで|蛇女《ラミア》のような影を生んでいた)
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(かつり、ふらり、ゆらり。ばさり。ヒトのような足音ではない、まるで|獣の足《・・・》のような人ならざる足音と、杖をつくような音に、風を切る「なにかしら」の音。)
(それだけ聞けば、怪異のそれ。人間の気配ではないものがすぐそこの、角を。曲がってこようとしている――)
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(正体不明。かたちとしては、そのような。)
(果たして角を曲がってきた真白いそれ、ヒトかトリか獣か、怪異か災厄か、あるいは万が一、神か。なにかしら、は優雅な所作で。影を見て、正体の見えぬそれを見て、ふむと鼻を鳴らした)
おぅい。そこの。そこのあなた。
なにを、しているのかね?
(言葉は通じるか。ふしゅう、と鼻息を荒くする|水銀蛇《レディー》が鎌首を上げている)
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(曲がり角の向こう。|混ざり物《・・・・》の音がする。コンクリートを穿ち、翻り、歩む音。明らかにヒトの音ではない――ならば、と懐に備えるメスを構える。)
(視線は自然と上を向いた。翼で隠された巨躯と出くわした。出会い頭に刃を向けなかったのは恐怖ではない。正体不明過ぎて敵味方の区別がつかなかったからではない。あまりにも高貴な所作で重い声音を投げてくるものだから、)
…会話は、出来るようやなぁ。
(同じ言語を扱えど|対話《・・》が出来るかどうかは別として。)
|ゴミ拾い《怪異狩り》やで。
(威嚇し合うかの如く傍らの|深淵《鋼鉄の腹を持つ機械式大蛇》が牙を見せてシャーと唸る。)
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――警戒されているな。
(巨躯の異形が、小さく肩をすくめる。ひとつの動作で肉体を構成する翼が動き先が翻る。くらやみ。如何せん、己の目では夜目がいまいち効きにくい。下半身は……あるのか、ないのだか)
ははあなるほど。こちらは夜歩きだ。
――駆逐ではないな。捕獲かね。
(ずけずけと物言い、なんとも好き勝手に踏み込んで聞く。所作はうつくしくとも声量は大きく。蛇の唸りにも一切退く様子なく、唸り返す水銀蛇をどうどう、制して)
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…まぁ、そら。
(唸る|深淵《蛇》をぺしぺし叩いて背に隠すように押す。それでも警戒を止めず眼は異形の翼を纏う男へ向けられているのだけれど。)
ほらお行儀よぉしんしゃい。
(佇まいを直す。曲がり角の影だけ見れば自分も化け物のように見えただろうし、紳士的に会話が始まるならば応じなければならない。――丁寧な応対をしなければ牙をむく怪異もいたし、と。)
月がない夜は危険やで。…そんな心配せんでも強そうな御方やけど。
嗚呼、そう。|捕獲《実験体の確保》や。
(深淵を撫でる。この子の胎にたらふく|食わせた《運ばせている》怪異は某所の地下で永遠を彷徨う事になるのだと彼は気付くだろうか。)
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警戒しない理由がないなあ。当然。(首を傾げる姿、さもトリのように、こてん。)
(ともあれ多少似てはいるか、正体は不明だが――ひとまず『ヒト』にみえる――従えているアレは、よくわからないものの)
そうかね。わたくしは月のない夜、茂みを、石の裏を静かに歩くような真似が好きなのだが。アッハッハ!
――怪異解剖士かな。それとも、フリークスバスター。
どちらにせよ同業者と|診《・》るが・如何かね。わたくしは後者。
(警戒を解くためか、それとも単なる興味か。視線の先は分からないが、少なくとも、その|深淵《蛇》への興味はあるようで)
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