【1:1】Andante.
√汎神解剖機関のどこかにある喫茶店。行列を成すほど繁盛はしていないものの、長年店を構える程度に愛好家は多い。本来なら定休日のはずだが、扉の前には『本日貸し切り』の看板。偶にエサをせがんでくる野良猫はその傍で昼寝をしていた。
まだ客のいない店内に差す窓からの光は神様も微睡んでしまいそうなほど暖かで。時間は贅沢にゆっくりと過ぎ、いつも忙しなく回る世界も今日ばかりはそれを許してしまう。
通りを歩けば、すれ違う人々の笑顔が見える/窓を覗けば、横切る人々の笑顔が見える
そんな笑顔につられて自然と頬が緩んでゆく。/人々の笑みはこんなに目に痛かっただろうか。
それはきっと、他愛のない特別な日のこと。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
戀ヶ仲・くるり(Rolling days・h01025)様とのお約束の場所。
澪崎・遼馬 9月17日21時(昼下がりになって準備は既に整っていた。相手が席についてから待たせるのは論外だとばかりに、1時間ほど前から準備をしていた賜物である)
……やはり、迎えにいくべきだろうか。
(約束の時間にはまだ少し早い。心配のしすぎではないか、という気持ちもあるものの。少女が抱える事情を思えば心配が勝る)
0
戀ヶ仲・くるり 9月17日23時(約束の日。はじめての場所。気合を入れて、2時間前には家を出た。
迷った。
迷ったが、“1時間前”から急に道行が明るくなった。今日、迷わないぞ…!いや、迷って全然違う場所に行ってから、目的地に辿り着けそうってことだけど…!
それは目的地にあなたが居るから、かもしれない)
……ここ、かなー?あっ、約束の時間前!よかったぁ!(連絡と喫茶店の看板を見比べ、本日貸し切りの看板を見て、ドアを引く前に窓から中を伺う。…合ってるよね?)
0
澪崎・遼馬 9月18日13時(遅れて来てくれるのなら良いが、持ち前の巻き込まれ体質で何か面倒事に遭いはしないだろうか。考えれば考えるほど悪い予感ばかり。
これはいよいよ迎えにいくべきだろう。カウンターから出て扉へと視線を向けた瞬間、扉のガラス越しに見える君の姿。束の間足を止めてどうやら杞憂だったらしいと安堵する)
(止めていた足を再び進めて扉の取手へと手を掛け、開ける)
0
澪崎・遼馬 9月18日13時こんにちは、くるり君。無事に来てくれて何よりだ。
(背に黒い棺はなく、常に湛えていた鋭さも無い。少し心配性でひどく優しげな青年が君を出迎え、「どうぞ」と店内へ誘うようなジェスチャーをする)
0
戀ヶ仲・くるり 9月18日21時こんにちはぁ…(ぱちぱち、瞬き。常に傍にある大きな棺も、黒揃えのきっちりと着込んだ服も、あなたのトレードマークのように印象深いから。不思議な心地になってしまう。
なにより、時折解けるけれど、研ぎ澄まされた佇まいが、表情が…今日は春の陽射しのようにやわらかい。つい見つめて、)
──あっ、すいません、遼馬さん、いつもと雰囲気違うから、すごい見ちゃった……ドア、ありがとうございます。おじゃましますねっ(あなたをずっと見つめていたことに気付いて、はっとしたように足を進める。出迎えてくれたあなたに誘われるまま、店内に入った)
0
澪崎・遼馬 9月20日12時リクエストにお答えして私服にしてみたが、きちんと当人だとわかってくれて良かった。「どちら様ですか?」等と言われたらどうしようかと思っていたゆえ。
(君の視線と言葉の意味に気づいて、冗談っぽく言う。いつもと雰囲気が違うという自覚はあるらしい。声色はやはりやわらかく、表情の変化も普段と比べれば少しばかり分かりやすいだろう。どことなく嬉しげである)
歩いて疲れたろう、お好きな席へどうぞ。
(青年からの労いの言葉を聞きつつ、扉をくぐれば照明の光が明るすぎぬよう調整された、装飾品の少ない店内が広がる。一見して簡素ではあるが、ひとつひとつ置かれたテーブルや調度品をよく見れば店主のこだわりを感じるだろう)
0
戀ヶ仲・くるり 9月22日08時あれ、私が前に、スーツ以外の遼馬さん、見てみたいって言ったから、今日その格好で…?(目が和む。他愛もない口約束。覚えていてくれたことが、一番うれしい)
スーツ姿もかっこいいですけど、その装いもとってもお似合いです!雰囲気変わりますねぇ。
え、あ、えっと…(一瞬、「だれ??」と思っただなんて、言えない…!)…遼馬さんだって、すぐ分かりましたよ!(語るに落ちている女子高生だった)
わぁ、大事に手をかけてそうな、素敵なお店ですねぇ…ありがとうございます。席、どこでもいいんですか?
(キョロキョロ、店内を見回して。目線をあなたに戻して首を傾げる)
……遼馬さんがコーヒー淹れるの、見れる席って、あります?
0
澪崎・遼馬 9月23日19時くるり君の期待に応えられたのなら何よりだな……ふふ、素直でよろしい。君が分からないのなら他の者も分からない可能性が高いな。次の尾行や潜入の仕事はこの服でするとしよう。
(どこまで本気なのかそんなことを口にして。彼なりの照れ隠し、なのかもしれない)
作業を見るならカウンター席が見やすいだろう、こちらだ。
堂々と披露するほどの腕前ではないが、これは失敗できないな。ホットとアイスどちらが良い?
(カウンターの方を視線で示し案内するように歩き出す。自分の趣味に興味を持ってもらえたことが嬉しいのか、いつにも増してやる気に満ちている様子だ)
0
戀ヶ仲・くるり 9月24日20時はい、うれしいです!えっ、うーん…確かに、知ってる人も一瞬分からないかも??
(本当に雰囲気が違うから、と思って見つめる)…いつものスーツ、着てると遼馬さんを守る効果があるんでしたっけ。その影響って…(言い淀む。ネガティブな聞き方になりそう。その効果は、確かにあなたを守っているだろうに)…あります?(言いやめるにも半端だったから、やんわりと尋ねた)
ふふふふ、見てていいですか?やったぁ、私、コーヒー淹れるところちゃんと見るの、初めて!(見ても嫌じゃなさそうなので、にこにこ笑ってそう言った。あなたの案内の後ろについていって、真ん中辺りのカウンター席に座る。)
…アイスと、ホット(紅茶は茶葉によって飲み方のオススメがあったような。豆の種類?挽き方?でオススメが…ありそう…でも来る前にも言った通り、コーヒーには詳しくないので、)
おいしい方で…あっ、言い方悪いですね。遼馬さんのおすすめな方で!
0
澪崎・遼馬 9月26日00時勿論。見ていてもらえるなら気も入るというものだ。
ではホットで淹れよう。見ていて楽しいのはサイフォンだが、最初はドリップの方が良いな。
(計量器にカップを置き、棚から取り出した袋を手に取る。袋を開けて中からコーヒー豆をカップへ。丁度の重量で移し終えると、それをそのままハンドミルにまた移す)
……スーツを含めて当人の装備は我が友……当人のAnkerであった怪異が素材でな。着ている間は強く在れる。
くるり君も制服と私服で着ている時の気分が違うだろう。それと同じだ。
(どこか歯切れの悪い君を安心させるように、ゆっくりと疑問に答える。慣れた様子で手を動かす姿はどこか寂しげにも見えて)
0
澪崎・遼馬 9月26日00時くるり君はいつも通りで安心したが、最近変わったことはないか?日本を離れている間、皆はどうしているだろうかと気になっていた。
(ハンドルを回して豆を挽きながらそう尋ね返す。戦いを終えてから帰ってくるまでの間、本当にそればかりを考えていたものだから。青年の纏う空気にも僅かに普段の険しさが覗く)
0
戀ヶ仲・くるり 9月26日23時わ、それならよかったです。私、料理は結構好きで、コーヒーの淹れ方、面白そうだなぁって…はぁい。楽しみです。
(目を細めて、あなたの作業を見る。袋から移動したコーヒー豆が、カリカリカリ…と小気味いい音を立ててミルの中で挽かれていく。この時間が好きな人がいるの、なんか分かるなぁ。と思いながら見つめる)
遼馬さんのお友達で、Ankerだった、怪異さんの…(過去形。きっと今は居ない。素材。服と棺桶の大きさを考えれば、多分、生きていないと想像がついた。)…遼馬さんが戦えるように、今はそうやって協力してくれてるんですね。
(聞き取りやすい速度で話してくれるあなたに、同じようにゆっくりと返した。亡くなった人を悼むことは、悪いことではないから。)
0
戀ヶ仲・くるり 9月26日23時世々祇会館のみなさんは…いつも通り変でしたね…!(あの面々の変化が自分に察知できるか微妙なところだ。いつだって変。いつだって胡乱。)
私は、えと…(最近変わったこと。険の強まった雰囲気に、何を心配されてるかは察した。アイツのこと。──あなたが戦いに行く前から、話してないことの方が多い。機会がなかったのもあるけど、)
……話始めたら、ずっと愚痴っちゃいそう(へにゃ、と眉を下げる。…このやさしくて真っ直ぐな|人《ヒーロー》に、これ以上背負ってもらうのは申し訳なくて。でも情けないことに、大丈夫です!と笑って嘘を吐けなかった)
0
澪崎・遼馬 9月27日19時当人のやり方が参考になるかはわからないが、興味があるのは喜ばしい。是非一度淹れてみて欲しいものだ。良ければ今度、必要品を一式差し入れよう。
(唯一の親友のことを想ってもらえたことが嬉しい。それはそれとして同志が増えるのも嬉しい。熟練者から初心者に対する謎の圧がある)
何より正しい淹れ方は調べればすぐに分かるが、実際にやってみなければ分からないことも多い。例えば、この香りは挽いた者の特権だ。
(挽き終えた豆を取り出すと既にコーヒーらしい匂いが辺りを漂い始める。喫茶店の中、というのもあってか香りにも特別感があって)
0
澪崎・遼馬 9月27日19時ふふ、そうか元気なら良かった。うん、本当に良かった。
(君の返答にあの場所の面々を思い浮かべたのか、楽しそうに笑む。)
……すまない、くるり君が話したくないなら話さなくて良い。コーヒーが不味くなっては元も子もないゆえな。
ただ、苦しいときは苦しいと言ってほしい。それだけは憶えておいてくれ。
(君の気遣いを察した上で静かにそう告げる。聞いたところで力になれる保障はないけれど。警官になってからずっと、誰かの苦しみを背負う為に生きてきたから)
0
戀ヶ仲・くるり 9月29日10時(静かな感傷のあと、切り替わった話題に、笑い返した)そうですねぇ、挽きたての豆って、こんなにいい匂いなんですねぇ…カウンター席、大正解でした!遠い席だと、分からなかったかも(挽いた後の粉に近い姿。香ばしい匂い。けれどまだ淡い。飲み物の形になったら深く香るのだろう。淹れる前から感じられるのは、贅沢だ)
ふふ、喫茶店でコーヒー淹れてるのって、特別感ありますね!カッコいいから真似したくなっちゃ……うん?必要品を一式??(布教の圧を感じる…!と瞬きしてから、)
じゃあ…遼馬さんのコーヒーが、おいしかったら。私も家で挑戦してみますね?(そう笑った)
0
戀ヶ仲・くるり 9月29日10時そうですね!元気じゃないと心配になっちゃいますしね!(色々な意味で。うん、でも、元気なのはいいこと。多分!)
あ、ぇっと……ご相談していいなら、うれしいです(それは間違いなく事実。目線は揺れて、それでもあなたからは離れない)…あの時も、聞いてもらえて、安心したから…。
でも、えっと…(その後、“出てきた”訳なので)…ご迷惑、かけないかなって。
あと、あの、私も、遼馬さんになにか出来ること…本当に大したことできないですけど…お、お話聞くくらいは出来ます…!(あなたが助けてくれたお礼をしたいと言った。じゃあコーヒーの試飲を。と言われての今。霊震習得のご褒美に、あなたの私服姿が見たいと言った。今目の前にいるあなたの格好がそう。
やさしくしてくれるこの人に、なにかしたいと思うのに。大したことの出来ない自分が歯がゆい)
0
澪崎・遼馬 10月2日00時喫茶店と家では淹れるのも飲むのも心持ちが違うものな。格好良いという気持ちも良くわかる。子供の頃はくるり君と同じように憧れたものだ。
おや、やる気にさせるのが上手いな。ではくるり君の記憶に残る1杯にしなくてはな。
(談笑しつつペーパーフィルターをカップの上に乗せ、挽いた豆をフィルターに入れる。注ぎ口の細いドリップ用のケトルをコンロから持ち上げ、1度目の湯をかけて蒸らすと、湯気を伴って香ばしいコーヒーの香りが広がってゆく)
やるべき事ばかりこなしていると時間が早く過ぎてしまう。そんな時、コーヒーを淹れると少し時間がゆっくり廻るようになる。そういうところも好きだな。
(熱のある香気に充てられてか呟くように言葉が零れた。或いは布教に力を入れ始めただけかもしれない)
0
澪崎・遼馬 10月2日00時……そうだな。では次の機会に聞こう。それに、借りた店に銃痕を残すわけにもいかない。
(揺れた視線と不安げな声に、微かに滲んでいた青年の緊張が解ける。噂をすれば影がさす。現れるという保障はないが万が一アレが現れた場合、今は以前のように手助けすることも難しい。大丈夫だ、と落ち着かせるように冗談混じりに)
────くるり君には既に十分過ぎるほど世話になっているとも。だが……
(君からは多くを貰ってしまっていて。それをどう返そうかと悩んでいるくらいなのに、これ以上何かを受け取るのは間違いだろうと続く言葉を紡ぐかどうか逡巡する。もしかすると要らぬ心配をかけるかもしれない。それでも)
……それなら、くるり君に相談したいことがある。すまないが聞いてくれるだろうか。
(あの戦いの後からずっと蟠っている、答えの出ない問い。この少女の答えであれば納得できる。そんな気がして)
0
戀ヶ仲・くるり 10月3日12時はい、特別な一杯に見えます。場所も、一緒にいる人も、そこを特別にしますよね。あれ、遼馬さんは子供の時から喫茶店にご縁があるんですか?
(話す間に、ふわりと香りが強まる。注がれたお湯の量はカップを満たしたようには見えなくて、湯気の上がったカップを不思議そうに眺めた)
あは、お味も楽しみです!
遼馬さんのお仕事、1日が盛りだくさんでしょうしねぇ…(息つく間もないとは、この人の働き方を評する時に使うのだろう。想像でもそう思う。)
大事な時間ですね。ほっと一息つく、ってまさにそんな感じなのかも。
0
戀ヶ仲・くるり 10月3日12時…ふふ。こんな素敵なお店で、素敵なコーヒー飲めるんですもんね。(あなたの気遣いに、頬を緩めて頷く。吐き出してしまいたい気持ちもあったけれど、この場所と時間を損なうのは口惜しい。踏み込まれたくなかった。…今まさに見てるとしても)
はい、次の機会をいただけるなら、うれしいです(重ねて感謝をこめて、そう笑う)
え、なにか出来てますか、私。(ぱちり、と瞬きする。『十分過ぎるほど世話になって』…その言葉と自分のしたことが結びつかなかったから。あなたの逡巡の間を、首を傾けたまま過ごして)
…はい!(あなたの声にぱぁっと顔を輝かせてから、)私でよければ、聞かせてください(少し居住まいを正して、静かに微笑む。聞くだけしか出来なくても、耳はしっかり傾けたかった。)
0
澪崎・遼馬 10月4日20時ああ、この店ではないが親戚が喫茶店を営んでいてな。偶にお邪魔してはコーヒーを頂いていた。
(そういえば、こんな身の上話をするのは何時ぶりだろうかと思う。それこそ親友に話したのが最後だったかもしれない)
湯は3から4回ほどに分けて注ぐ。1回で注ぎ切ると湯が落ちる速度が速すぎてしっかり抽出ができない。
最初の1回目は必ず30秒ほど蒸らすのを忘れずに。これは焙煎したコーヒー豆の炭酸ガスを抜いて抽出をしやすくするためだな。
(不思議そうな視線を受けてつらつらと解説が流れる。そうして弧を描くように湯が注がれ、ポタポタとカップへ落ちてゆき……)
これで出来上がり。ドミニカをベースに香りと苦味を強くした当人のオリジナルブレンドだ。ミルクと砂糖はご自由に。
(君の前にミントグリーンのソーサーとカップに淹れられたコーヒー、次いでミルクピッチャーと砂糖の容器が置かれる)
0
澪崎・遼馬 10月4日21時……そうだな、当人は好きで働いてはいるが、こういう時間は大切にしたい。
(コーヒーを飲むとき、誰かと語らうとき。その一瞬を。Anker亡きこの身では次の約束を果たせるとも限らないから、尚の事)
それな気付かないのがくるり君の良いところだな。いつか分かる日がくるとも。
(束の間微笑む)
済まない、お言葉に甘えて話させて貰おう。
──当人はできるだけ他者の意思を尊重したいと思って戦ってきた。だが、シチリア島で渦中の少年と出会って「助けを求めない者を助ける」のは難しいと改めて感じた。……なら、「意思など無視して無理矢理にでも救うべきでは」とそんなことをずっと考えている。
(語り出せば顔は普段の無表情へとすっかり戻って。少年に対する憐憫と自身への憤り、そしてこの話が君への余分な重荷にならないかという罪悪感。そんな感情を殺すための無表情)
……間違っていても、恨まれても、皆には笑っていて欲しい。そう思ってしまう。
0
戀ヶ仲・くるり 10月5日23時わ、そっかぁ。じゃあ、コーヒーには昔から馴染みがあるんですね。
(それは身近な存在。と笑いながら、あなたの説明を聞きながら手元を見つめる。無知故に説明をそうなんだ!相槌を打つしかできないけれど、ふっくらとコーヒーの粉が膨らんでドーム上になるのに、お湯を注ぐたびに香りが濃厚になっていくのに、頬が緩んだ)
…なんだか、お菓子が焼けるのを待つのと似てます。開けるのが楽しみ(コーヒーフィルターで中身が見えないから、なおさらかもしれない。)
──わぁい、出来上がり!ありがとうございます!(差し出されたコーヒーカップに目を輝かせて見つめる。最初はそのまま飲みたいな、とカップの取っ手に手を伸ばした。)
…コーヒーって、浅煎り?とか深煎り?とか、あるんでしたっけ。これは何煎りですか?(飲む前に、聞いてピンと来るかも怪しいふんわりした問いかけをした)
0
戀ヶ仲・くるり 10月6日00時大事にしてください、ぜひ。遼馬さんはカミガリさんですけど、“遼馬さん”ですから。(お仕事ありきの出会いだけれど、あなたの時間も大事にしてほしい。刹那的な思いもなく、そう笑う)
……はい…(ピンと来た様子はないが、微笑んで褒められて、ゆるく頷く。)
……、(頷く)……、(頷く)……はい。(あなたの話が一区切りつくまで、口を挟まず、頷きながら耳を傾ける。表情が見慣れた硬いものになっていくのに、少し眉を下げたが、静かに見ていた)
…遼馬さんは、(自分の頭の整理をするように、あなたの話を咀嚼して、繰り返す)その少年を、もっと助けたいと思った、…んですね?(渦中の話は、報告書しか読んでない。どこか無常の滲む言葉に、眉を寄せて首を傾けた)
少年が求めないことをしたら、もっと、助けられた、って…?(多分、正解はない話だ。ないけれど、この人が思うことを、聞きたいと思う)
0
澪崎・遼馬 10月7日01時焼き菓子か。成る程、確かに待つ間のワクワク感は似ている気がする。……そういえばコーヒーだけというのも素っ気ないな。茶請けは何が良い?
(コーヒーに気合を入れすぎていた為かすっかり失念していたことを君に尋ねる)
おや、良く知っているな。これは深煎り。正確には中深煎り、フルシティローストという。ローストは8段階に分かれていて、これは6段目だ。苦味とコクが強く酸味は控えめになっている。
(コーヒーに興味を持ってくれる人も最初は酸味を嫌う人が多い。そんな気遣いからのチョイスではある。けれど、それを伝えずとも君は目を輝かせてくれて、それが本当に嬉しいから自分の気遣いなどどうでも良くなってしまう)
0
澪崎・遼馬 10月7日01時────────。
(カミガリとして、死神の代理人として、生きてきたがゆえに忘れてしまっていた当たり前のこと。それを君の言葉で思い出した)
(やはり、貰い過ぎている。)
……そうだ。世にはあの少年と同じく自分より他者を優先してしまう者達がいる。彼ら自身さえ自分を救わぬのなら、せめて当人が救ってやりたい。例え、彼らがそれを望まなくとも。
(こちらの言葉の意を精一杯汲み取ってくれたであろう君に対して首肯する。口にしていることがどれほどの間違いなのかは理解しているつもりだ。けれど)
世界を救って、あの少年に残ったのは荒れ果てた故郷と、二度と元には戻らぬ冷たい金属の身体だけだ。……そんな結末はもう見たくない。
(少年の道は彼自身が決めるべきもの。そう思ったからこそあの時、過干渉せず少年の行いの手助けをした。結果、世界は少年の望み通りに救われ、彼自身は望み通り救われなかった。それが何より青年にとっては痛い)
0
戀ヶ仲・くるり 10月8日00時ね、段々甘い匂いがしてくるのがなんか楽しくて…あ、私、お菓子持ってきました!
……遼馬さん、甘いものと、素人の手作り、苦手じゃないです?(持ってきていた紙袋に手をかけて、出す前にお伺いする。苦手だった時用の市販品も持ってきていた。どっちを出そう、と手が迷う。)
ちゅうぶかいり…6だんかい…さんみがひかえめ…(説明してもらっても、手間暇をかけていただいた、ということしか分からない。後で調べよう、と思いながらコクコク頷く。)
説明ありがとうございます、いただきますね!(冷めたらもったいない、とカップを口元へ運んだ。一口飲んで、)
あ、すごく香ばしいですね。いい香り!確かに酸っぱい感じがなくて……、……ミルクと砂糖、いれてもいいですか…?(そして、市販のものより苦みが強い。ブラックコーヒーを楽しんで飲めなさそう…と悲しい顔をする)
0
戀ヶ仲・くるり 10月8日00時ぇと、ご無理ない範囲で。(変なこと言ったかな。返答のないあなたの心中はわからず、緩く首を傾げて言う)
……そうですね、分かります。自分のことより人のことを優先して動ける人、すごいなぁって思いますけど…心配ですよね(あなたを見ながら言う。自覚はあるだろうか。あなたが憂う少年のしたことと、あなたの生き方は、どこか似ている)
…少年には、(知っているのは報告書にあったことだけ。だからなぞるなら、あなたの気持ち。“荒れ果てた故郷”“元に戻れない金属の身体”“そんな結末はもう見たくない”選ぶ言葉に、ネガティブな印象が残る。)…辛いものしか残ってないのかな。(それなら悲しいな、と思う。どうしてもあなたと重ねてしまうから)
…私、一番大事なものは、少年も遼馬さんも、守ったと思うんですよ。
0
澪崎・遼馬 10月11日12時もしやくるり君が手ずから?それは嬉しいな。勿論大丈夫だ。
ああ、それと。くるり君が後で食べるつもりだったのなら欲張る気はないが、|そちら《・・・》も頂けると嬉しい。
(察しの良さは相変わらず。きっと買うのに選ぶ時間もお金もかかっているはず。それを無碍にするのは惜しいと、そんな提案をする)
ふふ、そうか。ブラックで楽しんでこそ、といったような風潮はあるがコーヒーは元々嗜好品ゆえな。好きなように嗜むのが正解だ。
当人が僕であるように、くるり君もくるり君だ。君の好きなように楽しんで欲しい。
(素直な感想がもらえたことに喜びつつ、何処か年相応な反応が微笑ましく。悲しげな君を励ますように貰ったものをそのまま返す)
0
澪崎・遼馬 10月11日12時少なくとも彼自身は辛い物しか残っていないとは思っていないだろうな。だからこそ、くるり君の言う通り心配になる。
(戦う力と√能力者達との絆。それは間違いなくあの出来事によって生まれたもので、それは得難いものだと思っているはず。あの手の人種は自分の傷を数えるより先に、得たものと他者の傷を数えてしまうのだ。そんな生き方をするのは自分だけで十分だというのに)
…………そう、なのだろうか。
(尊敬する君の言葉。信じるべきだと思う、信じたいとも思う。それでも愚直にその言葉を受け取る気にはなれない。君に誰かの助けになっている自覚がないように、何を守れたのか青年には分からないから)
0
戀ヶ仲・くるり 10月12日21時あ、はい、私が作りました。苦手じゃなくてよかったです、…クッキーなんですけど、なかなかおいしく出来ました(味見済みです、と青い箱を取り出す。中身はスノーボールクッキー。小さめの一口サイズで、粉糖の甘さと共に口の中でほろほろ崩れる。コーヒーのお供に良さそう、と思って。)
……ふふふ、お見通しですか。じゃあ、こっちも是非。(こちらは豆菓子。量が多いことで有名な喫茶店チェーン店で、コーヒーのお供に出てくるブツ。レジで買えます!)
…お気遣いありがとうございます…(あなたの柔らかい声に笑い返しながら、砂糖はひとさじ。ミルクはたっぷり。スプーンでかき混ぜれば、色はやさしい茶色へ変わる)
いただきます……、……!(一口飲んで、ぱちりと瞬き。頬を緩めてもう一口。カップが傾く)
0
戀ヶ仲・くるり 10月12日21時ブラック、私には大人の味でしたけど…このコーヒー、ミルクに負けない味ですね!おいしい…!(へにゃ、と笑って言う。香り高く、苦味とコクが強いから、砂糖とミルクを入れても味がぼやけない。ミルクが加わってまろやかになり、先程よりコーヒーそのものの味と香りが楽しめる)
……あれ。遼馬さん、自分のこと、僕って?(聞き慣れた“当人”とは違う呼称に、ゆるりと首を傾げて聞き返した)
0
戀ヶ仲・くるり 10月12日21時──そっかぁ(あなたの言葉に頷く。掌中に得たものがあったとしても、心配なのは、分かる。血が滲むものを見るのに、時間がかかるのも…分かる)無くなったもの向き合うまで、時間が必要、なのかも。
…その時間があるのが、大事だなぁって思います。怒るのも、恨むのも、悔いるのも、向き合えるのも、…生きてるからじゃないですか。
私は生きて戻ってきてくれてうれしい、…です(言ってから苦笑した。あなたより志があまりにも低い。それに少年へ向けてじゃない。どうせ思ったことしか言えないから、そのまま口を開いた)
自分が死にそうでも、怒られたり恨まれたりしたとしても、幸せになってくれって手を尽くしてくれる人、早々居ません。
してくれたことがうれしいし、得難いなって思います。…私は、なので、少年がどうかは、…分かりませんけど……遼馬さんがしたいことして、食い違ったらケンカしちゃダメですか。生きてたら、ケンカも出来ます。
0
澪崎・遼馬 10月14日22時当人の分のコーヒーは淹れずとも良いかと思っていたが、これだけ素敵なお供があるとなっては淹れずには居られないな。
(並べられたお供を目にして楽しげに。先ほど挽いた残りをペーパーフィルターに入れてゆく。同時にコンロに点火してケトルを再び温める。手際よく作業をこなして自分のコーヒーを作ってしまう)
成る程、自信作と見受ける。では有り難く頂戴しよう。
────これは、美味しいな。
(先ほど「美味しかったら家で挑戦する」と言われたことへの意趣返しか試すような笑顔を浮かべて、青い箱から1つ摘み上げる。粉糖の甘さが広がり余韻を残し、咀嚼すれば生地がほろりとほどける。想像以上の味わいに少し目を丸くして)
これは当人も知っている。最近は行けていなかったゆえ、久しぶりに見るな。
(コーヒーのペアリングとして塩気のあるものは実は相性がよい。摘んでコーヒーを飲めば、酸味や苦味を抑えてくれるし満足感もある)
0
澪崎・遼馬 10月14日22時それは良かった。くるり君に太鼓判を押して貰えるなら安心だ。
(コーヒーに不慣れな者にも満足してもらえるか不安だったが、大筋は間違っていないようだと心中で頷く。料理に慣れた君に評価してもらえたのだから尚更)
おや、そう言ったか?
(一人称が変わったことに自覚があるのか無いのか曖昧に肩を竦める。)
───生きること、命。
(君の言葉を聞いてそう呟く。噛み締めるように。決死戦で守れたものがあるとすれば、確かにそれだろう。向き合うだけの時間は渡せたのかもしれない。少年は「未来を受け取った」と言ってくれたのだから)
0
澪崎・遼馬 10月14日22時……己の無力に目が眩んですっかり忘れてしまっていた。意志と幸福どちらか片方を選ぶのではなくて──意思も幸福も、命も。全て守るのが当人の「したいこと」だ。
(全てを救い上げるなんて不可能かもしれない。自身より強い敵味方が数多いたあの場ではこれまで以上にそう痛感させられた。それでも、諦めないことだけが自分に出来ることだったはずだ。以前君が他者を傷つけずに誰かを救いたいと願ったように)
ありがとう、くるり君。やはり君に相談して正解だった。
(1つ取り戻すことができた。それで亡くしたものと悔いが無かったことはないけれど。せめて、これからは納得して後悔することができる。今はそれだけで十分)
当人が今生きているのは、今日の約束あったからだ。当人もこうして約束が果たせたことを嬉しいと思う。
……まあ最も。万が一くるり君とケンカすれば当人が100%負けるゆえ、生きていてもそれは遠慮したいが。
(くすりと笑う)
1
戀ヶ仲・くるり 10月15日21時(クッキーがあなたの口の中に入るまでじぃ、と見つめて、目を丸くする様に笑み崩れた)
ふふふふふ、私、料理、結構得意なんです!お口にあってよかった!
遼馬さんがコーヒー淹れてくれるなら、私もなにか作りたいなぁって。ブラックコーヒーに合うかと思って作りました。…ブラック…(一瞬目を伏せたが、あなたが好きなようにと言ってくれたから。意地を張らないのがいい、と自分のカップを傾ける。おいしい)遼馬さんのコーヒーのお供に合うといいな(あなたの手元に加わったコーヒーに目を細めながら、自分もひとつ口に入れた。ほろ、と崩れる。うん、上出来。)
ね、この豆菓子、おいしいですよね。手が止まらなくなっちゃう〜(ころんと個包装してある豆菓子をあなたの前に置いて、自分の分も置く。)
はい、言ってましたよ(言ったか、とあなたが不思議そうな顔をするから。無意識だったのかも、と思って柔らかく頷くに留めた)
0
戀ヶ仲・くるり 10月15日21時…したいこと、出来たらいいですね。(生きてればいい、なんて言ったけど。心中では他にも願う。怪我をしないといい。心が傷つかなければいい。得るものがあればいい。笑ってほしい。視界の広いあなたの|守りたい《ほしい》ものは、もっといっぱいありそう。あなた自身も忘れないで欲しいな、と思いながら)…お役に立てたなら、よかった。
でも、あの、えっと…遼馬さんは、無力じゃない、です!(余計な言葉かと思っても、これだけは言いたかった)…私は、ずっとそう思ってます。
……えっ?(目を見開く。この約束は錨になっただろうか。分からない。でも、)…私も遼馬さんのコーヒーが飲めて、うれしい(へにゃ、と頬を緩めた。あなたと過ごせてうれしいのは、間違いなく本音)
うん?ケンカ、私が勝ちます?…それ、(想像出来る。大人の対応をしてくれるあなたが…勝ちを譲られたのでは…?)…ケンカしないのが一番いいですね!はい!
0
澪崎・遼馬 10月18日12時見事な腕前だな。当人もそれなりに腕に覚えがある方だったが、これは敵わないかもしれんな。……うん、コーヒーにもとても合う。
(もう一つ口にする。口の中に甘さと香ばしさが残っているうちにコーヒーを飲めば、ゆっくりと甘さが苦味へと変わってゆく。口が幸せというのはこういうことを言うのだろう)
ではこちらも頂こう。ピーナッツだからだろうか、食べると懐かしい気持ちになる。
(料理が上手いだけに菓子を選ぶセンスもなどと考えながら袋を開けて豆菓子を取り出す。食べれば、塩気と後からほんのりと甘さがやってくる。落ち着く味だ)
そうか、なら少し気が緩んでしまったのだろうな。
(記号的な「当人」でない「僕」が出てしまうとはそういうこと。普段であれば許されることではないのだが。今なら良いか、と思ってしまう自分がいる)
0
澪崎・遼馬 10月18日12時ふふ、すっかり諭されてしまった。これでは年上の威厳もなにもないな。くるり君もどうか心のままに。
(目の前の相手の幸福を欲しているのは青年も同じ。往く道は違うけれどいつだって、その道に光あれと願っている。叶うのならずっと先の未来まで光で満ちるようにと)
────ありがとう、君にそう言って貰えただけで十分だ。
(何かを救い上げようとすればするほど掌からこぼれ落ちてゆく。そんな自分自身を弾劾する声は止まない。……君の言葉が届いたこの瞬間だけは酷く静かだった)
そうだな、喧嘩しないことに越したことはない。
(この少女と衝突することがあるのなら、きっとそれは自分が間違っている時だろうから。それに何より)
くるり君にはずっと笑っていて欲しいゆえ。
(緩められた笑顔を見る度に思う。かつて自分が守りたいと望んだ「どこにでもいる善良な誰か」。それはきっと君のような人のことを指すのだろうと)
0