【1:1】三日月が夢見るは
記憶とは連続性の証明。過去とは自意識の養分。
自分という個を認識する為に人間に過去は必要なものだよ。
√能力者にとっても大事だよね。欠落から生まれる渇望とそれを埋めるためのAnkerへの執着も、記憶と過去って積み重ねが無ければ薄っぺらになりがちだからさ。そういう意味で、記憶を欠落した√能力者ってちょっと特別なんじゃないかなって私は思ってるんだぜ?
それに√能力者にも色々な種族がいるけど、人以外にとって記憶ってどういう扱いなのかな。物言わぬ植物は記憶を残すのか。感情が無いとされている虫や魚は過去を必要とするか。命のない石や鉄はどうだろう。神々は?
私はさ……もしも、欠けた三日月に心があれば。太陽ならざる人工の光で照らされてでも、無欠の満月に戻りたいと願うのかなって。偶にそんなことを思うんだよね。
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フォー・フルード(理由なき友好者・h01293)様との1:1RPスレッド。
澪崎・遼馬 4月12日23時(汎神解剖機関が有する地下施設に存在する、リシア鋼と呼ばれる特殊金属で全体が覆われた怪異収容室の1つ。これから起こり得る不測の事態に備えて用意されたその部屋で、椅子に座った君と男は机を挟んで向かい合っている。簡素なパイプ椅子はお世辞にも座り心地が良いとは言えず、天井に取り付けられたライトがシルバーの壁面を無機質に照らしていた)
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澪崎・遼馬 4月12日23時さて、フルード君。このメモリを渡す前に|√汎神《この》世界の人間として、当人はこう言わなければならない。
(椅子に座ったまま、懐から取り出したUSBメモリを机の上に置く。メモリの中身は男の知人が逆光異聞体技術で観測した、君の過去に関する記録。端子が照明の光を反射する)
知らない方が幸せということも世にはある。それでも過去を知りたい理由が君にはあるのだな?
(月並みな言葉ではある。だが√汎神の一般人たちはそうした考えのもと真実から隔離されているのも事実。そうした世界の住人だからこそ、君に覚悟の確認をする義務があるのだ)
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フォー・フルード 4月12日23時(目の前の人物を計測しながら顔を動かさず、あたりを見回す。リシア鋼。彼はそう言ったか。武器は何も持ち込んでいないが、仮に持ち込んだとしても自分には破壊は難しい。|良い環境《・・・・》だ、そう思った)
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フォー・フルード 4月12日23時(USBに目をやる。自分のある程度の過去を知る手掛かり。それが置かれている)
正直に言いますが、自分は今でも過去に興味というものはありません。知らない方が幸せというより、知っても不幸とすら自分は思えないでしょう。
ですが、再起動してからの2年間。幸いにも同僚、戦友、仲間。その様な言葉で言い表せる関係を構築する事に成功しました。
こうなってくるとリスクが発生します。過去の自分という潜在的リスク。そのリスクが自分に返って来るのならそれは構いません。
(一拍、言葉を吟味する。正しい表現が定まらない)
しかしながら……往々にして因果は自分以外を襲う事がある。彼らに自分の過去による不利益を被らせたくはありません。
(USBから目線をテーブル越しの彼へ)
その点で言えば感謝しています澪崎さん。現状、潜在的リスクを被っているのはあなたです。
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澪崎・遼馬 4月15日01時成る程、君は出会いに恵まれたのだな。……納得はしたが、その「自分は構わない」は他の友人には言わないほうが良い。当人も最近怒られらたゆえ。
(良き出会いがあったことは友人として素直に喜ばしい。同時に自他に一線を引く者を客観視するとこうも危ういものかと実感する。彼の過去が友人達を遠ざけてしまうモノだったとしても、それすら彼の「構わない」の範疇に含まれているのだろう。それが少し寂しく思えるのだ)
礼は要らないとも。誰かを守る為というのなら、それは当人の仕事であり望みでもある。リスクを負うのは当人の得意技だしな。
(無表情でさらりと軽口を言ってのける。信頼されたからこそ、今回の役割を任せて貰えたのだと勝手にもそう思っている。ならば心身に揺らぎはない)
当人が聞くべきことはこれで無くなった。フルード君から言うべきことがあるなら話して欲しい。無ければ───いつでも始めてくれ。
(視線でUSBメモリを指し示す)
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フォー・フルード 4月15日20時澪崎さんの様な方も怒られるのですね。であればその助言は記録しておきます。
(警察官という仕事を好む彼がそれを言うのは意外だった。因果応報を与える者としての適性があるからこそ、彼はその役職を好むと考えていたからだ。彼の戒めの意味も掴めないまま頷いた)
他者のためにリスクを背負えるのは得難い能力です。ましてや生身であれば尚更。そう言っていただけて心強さを感じています。
ですのでせめてこちらからは自分が考えるリスクの具体性だけでも改めてお伝えさせていただければと思います。
(テーブルのUSB近くをトンと指先で叩く)
今回、澪崎さんと暮海さんの協力のお陰でこのUSBの中に自分の過去の要素が入れられています。そしてこれを自分が融合能力により吸収。過去の要素……断片とも言えるそれを、最も整合性の取れる形に電脳で再構成。自分の過去の人格を再現します。
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フォー・フルード 4月15日20時人格だけを構成しますので友好AIによる行動制限は恐らく残るとは思われます。それに合わせ、今回戦闘用装備は全て解除済み。自分の√能力は基本的に装備を介して行いますのである程度の安全性の担保にはなるかと。
──その上で、再現人格が何か不審な行動を取れば即刻自分を破壊して下さい。
これは自己軽視などではなく、むしろ澪崎さんには申し訳ないのですが過去の自分が何ができるのか定かではありません。万が一が起きてしまうのは自分にとって最悪の事態です。この施設の方々は√能力の事はご存知でしょうが能力者とは限らないでしょう。
ですので躊躇わずに。澪崎さんの銃であれば頭部に何発か命中させていただければ問題は無いかと。
お願いしてもよろしいでしょうか。
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澪崎・遼馬 4月16日23時(彼の言うことは良く理解できるし、知っている。ベルセルクマシン。現在でこそ友好強制AIによって人類側についているが、それらはかつて殺戮マシンであったと。必然、「真の人格」は本来の用途に相応しいもののはず。殺戮に特化した存在が牙を剥くなら人を守る警官として排さねばならない。とはいえ、友人を撃てるかと問われればそれは…………)
───任されよう。案ずるな、君に誰一人傷つけさせはしない。
(過去を取り戻す方法を教えた者として責任があり、そして何より鋼の彼との友誼がある。友人だからこそ、撃つべきときがあるのだ。ゆえに返答に迷いはなかった)
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フォー・フルード 4月17日15時(確信を持った力強い言葉。目の前の彼が任されたと言うのなら、それは寸分違わない意味を持つのだろうと思考する。なので返す言葉は)
ありがとうございます、助かります。
(そんな手短な礼の言葉は、問題が起きようとも大丈夫だろうという予測からだった)
では、また後でお会いしましょう。
(USBを手に取り握りしめる。|手《・》を介してデータを解析し始める)
(断片、欠片、粒子。そんな自分の過去として考えうる無限大じみた小さな要素をできるだけの整合性を取れるように組み立てて行く。現在のフォーという解から逆算して形成して行く過去の人格。)
想定されていない入力方法を確認。…………不正な入力が行われています。空白箇所の存在により人格形成にエラーが発生して、して、して。…………空白箇所に逆行異聞記録から抽出された代数を挿入。人格形成再実行。エラー発生……エラー箇所を放置。人格を不完全なまま構築。
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フォー・フルード 4月17日15時(ブツブツと普段よりさらに機械的な発言をつづけると、突然頭部の緑のランプが消えた。……数秒後ランプが戻ったかと思えば、点灯と消灯を繰り返す。そして消灯。
そうするとUSBを握りしめていた手が開きUSBがテーブルへと落ちる。その開いた手でバイザーに触れると緑のランプが点き、目の前の人間へと顔を向けた)
こんにちは、人間の方。それとも現在のフォーが言っているように澪崎さんとお呼びした方が良いでしょうか。
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澪崎・遼馬 4月18日21時ああ、後で。
(己が認めた相手に信頼をもらえるのは嬉しいものだ。叶うかわからない再会を期する言葉も、心を軽くして言うことができる)
(逆光異聞体はまだ実験段階の技術。加えて使用するのが機械となれば、経験者である澪崎にもどうなるかは分からない。注意深く経過を見守る。断裂する機械的な音声、ランプの明滅。落ちたメモリがカタリと固い音を立てる)
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澪崎・遼馬 4月18日21時君がなぜ呼び起こされたかは理解しているようだな。呼びやすい方で構わない。
(発せられた声。外観も言葉遣いも現在のフォー・フルードと大きな違いない。だが──雰囲気の印象としては彼と初めて会った時のモノ近しいか。そう判断しつつ冷静に観察を続ける)
寝起きのところ悪いが、こちらの情報収集に付き合ってもらおう。……まずは簡単な質問からいこうか。君の所属と与えられた任務は?
(相手に同意を求めない、強制の言葉。イニシアティブがどちらにあるか明示するのは尋問の常套手段だ。殺戮マシンにも通用するかは未知数だが)
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フォー・フルード 4月19日11時(仮想人格は現在のフォーの記憶を読み込みつつあった。澪崎遼馬。警視庁異能捜査官所属。現在のフォーと交戦経験有り)
……質問に答えます。
機械群所属。任務は人類の抹殺です。
(そんなわざとらしい表面だけをなぞった回答をして目の前の警察官の表情を観察した)
(少し間を空けてハハハと無機質な機械音声の笑い声を響かせて。動作がそう、人間らしくなっていく)
ジョークです。部隊名は「Comp-Eq」。何の略称かは残念ながらわかりません。この人格再現は完璧ではないようで。
(続けて話そうとしてふむ、と)
再現された私はフォールドとでも呼んでください。現在のフォーの事をいう時はフォーと私も呼ぶので。
(今のフォー、過去のフォーなんて呼び方面倒でしょうと言いながら)
さて任務。それは勿論決まっています。|完全機械《・・・・》への到達。それ以外はありません。補足するならそれを目指す為に戦闘を繰り返す事でしょうか。
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澪崎・遼馬 4月19日23時「Comp-Eq」……と。協力的で大変嬉しい。こちらも労力は少ない方が助かるゆえ。
(試すようなわざとらしい答えにはさしたる反応もせずサラサラと調書にペンを走らせてゆく。)
その部隊でどういった|役割と仕事《ポジション》を担当していたのかも聞きたいところだな。
(様々な状況に対応するためそれに応じた換装を行ってはいたが、男からのフォー・フルードへのイメージは狙撃手だ。過去の彼についてもそこから大きく逸れることはないだろうと予想はしつつも、)
ああ、待て。当ててみせよう。ジョークの上手い君ならそうだな……さしずめ、|お笑い担当《コメディリリーフ》だったのではないか?
(意趣返しなのか、挑発なのか。どちらにも見えない無表情でそんなことを口にする)
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澪崎・遼馬 4月20日00時|フォールド《重なり》?随分瀟洒な呼び名だな。だが、状況に適した名称ではある。遠慮なくそう呼ばせて貰おう。
(実用的ながらどこかセンスのある言葉選び。思えばフォーも武装や道具にはどこか拘りのあるチョイスをしていたようにも感じる。記憶の有無に関わらずセンスは変わらないのかもしれないと、そこも調書に書き加えてゆく)
完全機械……その定義の仕方によっていくつもの派閥に分かれているらしいな。フォールド君がどの派閥に属していたかの記録は残っているだろうか。
(先ほどの人間らしい所作がこちらを試す為の“フリ”でなければ比較的人間に対して穏健派の派閥だった可能性もある。人間を完全に否定するような派閥であれば人間らしさなど排してしまうはず。人間を害したことがないのでは───そんな甘い期待をしているわけではないが、フォールドの危険度を測る物差しにはなるだろうと問いを投げた)
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フォー・フルード 4月20日22時(警察官の表情は変わらない。煽り、挑発は余り意味をなさない人物像なのもフォーの記録通りか)
惜しいと言わせて貰いましょう。
私自身は狙撃と潜入が主な役割でした。
ですが部隊そのものは確かにコメディリリーフと言ってもいい。
部隊設立当初の戦績は酷いものでして。人間の部隊に幾度撃破されたか。
どの派閥がという具体的な記録はありません。
ですがそもそも私達は特定派閥に所属する部隊ではありませんでした。それぞれの派閥の中である思想を持つもの達が共同研究の場として「Comp-Eq」という部隊の編成を決定。そしてその為に製造されたのが私達、部隊員でした。
共同研究者達が共通して持ってたのは人間という資源の消費速度への危惧。その様な意味では大量破壊を是とする派閥よりは人間よりと言えるかもしれませんね。
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澪崎・遼馬 4月22日00時おや、惜しかったか。だがそう自虐することはあるまい。共同研究……複数の派閥からなる実験部隊、というわけだ。その口ぶりだと、設立から時間を経るにつれて戦績は変わったのだろう。
(失敗から学ぶのは人類より機械のほうが余程上手いはずだ。データを積み上げ勝率を上げることに不思議はない。問題は人間を相手にどういった勝負をしていたかだ)
……具体的にどのような作戦を行っていた?人間寄りの穏健派らしく穏やかな内容なら当人も笑えるのだが。
(表現も話し方も変わらぬまま、声だけが一段重くなる)
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澪崎・遼馬 4月22日00時もう一つ。部隊を設立したのは人類の消費速度を危惧した連中だと言ったな。フォールド君はどう思っていたのだ?与えられた任務や仕事、君という個体にとって人間は君達に……否、君にとって有意義な資源足り得たか?君は人間をどう定義する?
(返答を復唱し噛み砕いてゆく中で浮かんだ疑問。フォー・フルードは仲間という言葉を口にした。その中には人外の者達も含まれているのだろうが、当然人間も含まれているはずだ。そう判断できる程度には価値を見いだしてくれたのだ。ならばそのフォーの過去たるフォールドはどうなのだろう)
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フォー・フルード 4月23日17時(目の前の男の表情は変わらない。それは尋問のテクニック、身につけた技術なのだろう。ならば声のトーンが変わるのも一つの技術なのだろうか)
ええ。大抵の武装での破壊経験はありますがその度に対策を提案。改善を目指して人間の言う作戦会議を部隊内で行いました。
ユニークだと感じていただければ良いのですが。
作戦内容は毎回研究者達が考案していました。内容は流動的。個人の暗殺から施設の破壊、待ち伏せをして部隊を破壊する事もあれば、事前情報無しに待ち伏せをされているエリアに送られる事もありました。
そして|資源《・・》を効率よく、そして使い切る事ができる様に、大量破壊兵器と呼称される物は使用禁止。
また装備は人類側が使っている物、あるいは使い得る物に限られました。
(人差し指をくるくると回す)
つまるところ、「Comp-Eq」は人類に対して拮抗する存在を作りイーブンの勝負を繰り返すことを目的として設立されたのです。
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フォー・フルード 4月23日17時(人間の定義。くるくると回す指を止めた)
|手本《・・》でしょうか。イーブンの存在を目指すとはいえ丁度良い戦闘能力を目指すのという事に研究者達は頭を悩ませたそうで。
なので最初からイーブンを目指すのではなく脆弱な、あえて初期戦闘能力を抑えた上で学習能力だけを備え付けた機体、つまり私たちですね。それを作り被破壊前提の任務を繰り返し徐々にイーブンに持っていく事にしました。
なので最初は拳銃を構えてただ敵へと突撃し、破壊されました。
その後改善案を考える訳です。忍び寄り奇襲する、遠距離からの射撃により行動不能にする。そんな新たなアプローチを思考する上で人類の戦闘技術は非常に優れていました。
ただ殺すだけなら機械群は人類の遥か上にいる。しかし人類の武器を使ってどの様に人類を殺すか。それはまさに人類が積み上げてきた芸術品の様なもの。とても良い参考でした。
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澪崎・遼馬 5時間前生かさず殺さず、獲り過ぎないよう配慮した漁のようなものか。敗北が前提の部隊では確かにコメディリリーフと自称したくなるのも分かる。
(人間が他の生き物にしてきたことの意趣返しをされている皮肉な構図。恐らくは設立に携わった研究者達にそうした意図がなかったであろうことも喜劇じみている)
だが、行為が面白いかは別の話だ。
フォー君は己の過去が他者を害する可能性を憂慮していた。ゆえに今更な質問ではあるが、問わねばなるまい。君は人を殺したことはあるか?
(インクを流していたペンが止まる。はぐらかしや黙秘は許さないと蒼い瞳が射抜くようにカメラアイを見据えた。空気が凍る)
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澪崎・遼馬 5時間前人類ほど人類を殺し、人類の生かし方を熟知している存在はいないだろう。確かに君が教本にするにはうってつけの相手だな。
(人間らしい振る舞いのせいか、己の存在意義に適した学習の過程と試行錯誤の一端を語る姿は嬉しげに見える。彼が学んだことは彼にとって有意義なものであり、価値のあるものだったと。そう伝わってくる)
だが、だからこそ思う。どうして|戦闘機械群《君達》は人間の悪いところばかり学んでしまうのだ。本当の芸術を知る前に、殺人技巧を芸術と評するのは些かナンセンスに過ぎるとも。
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