【RP】夏色をまとって
他愛のない遊びで大笑いしていたはずのともだちたちが、いつの間にか“かわいい”“きれい”を追求するようになっていた。その頃の私は物語の世界に夢中で、気付いたときには取り残されていて。
『しまった、出そびれちゃった』と思ったけれど、出そびれちゃった故に踏み出す機会が見出せない。
まあ、私そんなにかわいくないし。
がんばってオシャレして「似合わない」と言われるより、『自分には似合わない』と言い訳をつける距離感がちょうどよかった。
…一歩踏み出して弾かれたときが、ちょっと怖い。
でも、無意識にそうしていただけで、興味がないわけではなかった。
√能力者になってからご縁を得た人たちは、『私の常識』という意味では斜め上にいる人たちが多くて。
ためらいなく褒めてくれるから、──一歩を踏み出してみたい、と思った。
『TO.遼馬さん
今日は警邏のお仕事ですか
差し入れしてもいいですか?
今!!』
……私はずるいので、あとちょっとだけ背中を押してほしいな、と思うのだけど。
🐦⬛澪崎・遼馬
📗戀ヶ仲・くるり
戀ヶ仲・くるり 8月29日10時(水着を見に行っていたはずが、手にとったのは白いサマードレスだった。とってもかわいかったので!!
今日みたいなお祭り騒ぎなら着てもいい気がして、かわいい服に見合う自分でありたくて、素敵な魔女のお姉さんと買ったメイク道具とともだちから誕生日にもらったリボンをたずさえて、今。)
(かわいいは、作れる!……作れたよね……?やっぱり私が着ないほうがいいやつでは……?)
(自信というものは早々ついてこないもの。足が動かなくなって、掌の中のスマホを見つめる。先ほど送ったばかりの連絡だから、すぐ返ってこなくて当然だけれど、目が離れない。)
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澪崎・遼馬 8月30日02時(浜は白く、海は青く、人は煌めく。どこの人々も浮き足立っているのが見て取れる。所謂晴れの日というやつだろう。男も場の雰囲気を崩さないよう、それなりの格好で巡回を行なっていた)
『〜♪』
(通知音。画面に表示されるメッセージ。「こんな日くらいこちらのことは気にせず友人達と遊ぶと良い」と、そう返そうかとも思ったが。何処となく少女の文面から圧を感じるのが気にかかる。何より心遣いが嬉しいのも事実だった。ゆえに)
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澪崎・遼馬 8月30日02時『TO.くるり君
心遣い感謝する。
勿論構わないとも。
そちらに伺うゆえ、
くるり君がいる場所を教えて欲しい』
(送信ボタンを押して。今度はこちらが返信を待つ。イベント事となれば当然、人も多い。スムーズに少女を見つけられれば良いのだが)
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戀ヶ仲・くるり 8月30日23時『〜♪』
(見ていたスマホが音を鳴らした瞬間、画面をタップした。返ってきた通知に目を輝かせる。)
『TO.遼馬さん
よかった!私は今、』
(今居るのは√汎神、EDENたちのお祭り騒ぎの近く。一般人にとっても“イベント会場”の様相で、人で賑わっている。人のあるところに、事件と騒ぎは起きやすい。簒奪者もそう。あなたもこの辺りにいるのではなかろうか。
涼を得るために入ったカフェでアイスコーヒーをテイクアウトしながら、返事を打ち込む。
お礼と、今居る場所と、あなたはどこにいるのかと──)
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戀ヶ仲・くるり 8月30日23時(──店の出口から、人混みの中に黒髪が見えた。人混みの中で頭が見えたのは背が高いから。見覚えのある背丈。大きな棺を背負っているのも見えた。顔まで見えないけれど、きっと、空色の目が周囲を見守っている。
……テイクアウト品を受け取って早々、店から飛び出した。)
(自分はEDENになってから、とてつもなく迷子になるのだけれど。何故だか、知っているEDENの人に会いに行く時は、迷わない。)
遼馬さん!
(今も迷わなかった。駆け寄った背中に呼びかける)
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澪崎・遼馬 8月31日23時(雑多な場所で彼女にトラブルがなければ良いが……と半ば職業病のような心配をしながら返信を待つ。公私の区別が殆どない彼にとってはそうして気を張っているのが日常だった。そんな中、不意に後ろから呼ばれる、自分の名前)
(振り返って目に映ったのは───夏の日差しを反射する白いサマードレス姿の少女。張り詰めさせていた緊張が束の間何処かへと消えて。何かを思い浮かべるより先に、眩いと感じた)
素敵な夏の装いだな、くるり君。
(名前を呼んでくれた君へ、素直な言葉を返す。表情は動かずとも声は柔らかく)
暑くはなかったか?
(と、そんな余計な心配を付け足す)
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戀ヶ仲・くるり 9月1日22時わ、……えへへ、ありがとうございます……今日、自分でオシャレ、色々がんばったんです。
(柔らかい声で褒められて、はにかんで笑った。思った言葉をそのまま渡されたような風情で、だからこそうれしい。)
あ、はい、さっきまでお店に入ってたので、そんなに暑くないです。冷たいもの、買ってきました!
(心遣いを受けて、カフェの紙袋を持ち上げた。中身はアイスコーヒーで、あなたの淹れる味には及ばないかもだけれど、涼は取れるだろう)
遼馬さんも素敵な装いですね!いつもの服と印象変わります、よくお似合いで……もしかして、今日、お仕事じゃなかったです?
(色合いは黒でも、薄っすらと透けているレース地は涼しげだった。隙なく着込んだ黒揃えの印象が強いので、今日は開放的に見える、と笑う。そのまま、見上げる首が傾いた。…おやすみだったのなら、じゃましてなければいいのだけれど。)
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戀ヶ仲・くるり 9月1日22時……ちょっとそこまで行く間だけ、着いていってもいいですか?
(かと言ってすぐお別れするのも名残惜しくて、道の先を指差した。
波の音がする、浜辺の方向。イベントがあちらこちらで催されていて、座る椅子や屋台も数知れない。あなたの目的地は分からないけれど、この辺りにいるなら賑わっている方向にあると思って。)
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澪崎・遼馬 9月3日02時今日は一際眩しく見えると思ったが。成る程、くるり君の努力の賜物だったのだな。
(サマードレスの他にも、メイクや白いリボンからも少女の努力と成果が見て取れた。或いは、そうした頑張りそのものが輝かしいのかもしれない。目の前にいるのが真っ直ぐな少女だからこそ、そう感じる)
おや、流石はくるり君。差し入れのセンスも良いとは。有り難く頂くとしよう。
(紙袋にプリントされたカフェのマークを見るなり、無表情にも微かに喜色が浮かぶ。夏場にアイスコーヒーほど嬉しいものもそうはない。コーヒー好きならなおのこと)
当人にとっては仕事もプライベートも同じでな。仕事中ではあるが、警官が無骨なスーツ姿で巡回していては折角の催事も台無しだろう?ゆえ、TPOを踏まえた格好をしてみたが……そう言ってもらえて安心した。
(本来であれば陰ながら人々を見守る、そんな役割に徹しようとしていただけに、褒められると嬉しさよりも面映さの方が勝る)
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澪崎・遼馬 9月3日02時勿論構わないとも。───で、くるり君はどこのイベントへ参加してきたのだ?
(もう少し話したい気持ちはあるが、自分に時間を使わせるわけにもいくまい。知らず少女と同じことを考え、歩幅を合わせて波の音へと歩き始める。折角お洒落したのだから既に友人達と夏を楽しんでいるのだろうと、そう踏んで尋ねながら)
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戀ヶ仲・くるり 9月4日00時ま、まぶしく見えますか?メイクを教えてもらって、今日はちょっとだけ、してみて…(ほんのり色付いた頬と唇。どちらも淡い彩ではあった)…髪は、慣れてないんですけど、編み込みしてみたんです。(慣れてないというとおり、緩めの編み目。そのうち解けてしまうかもしれない)…リボンはともだちにもらったもので……、……遼馬さん、今日の私、その、ええと、あの…………か、かわいくなって、ます……?
(問う声がだんだん小さくなる。すごく出来がいいオシャレではない。自分でも分かっているのに、こんな聞き方、とてもずるい)
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戀ヶ仲・くるり 9月4日00時ふふ、よかったです。今日も暑いですもんねぇ。
(持っていた紙袋をそのまま差し出した。大きめのサイズにしたアイスコーヒーの氷が、カランと揺れる)
普段の服装も遼馬さんらしくて素敵ですけど、はい!今日の装い、夏らしくていいですね!……あれ?それは…お仕事じゃなくて、自主的に見回りしてます?
(「仕事もプライベートも同じ」の言葉にぱちりと瞬きした。もしかして、普段もそう?)
あ、私はまだどこにも。これからともだちのところに行くつもりで──その辺りは女の子と学生さんが多い、遼馬さんお一人だとちょっと入りにくそうな場所ですけど。
なんと!私といっしょだと!巡回しやすい!……かも。
(自身なさげに付け加える。こんなのアイスコーヒーと同じ、ただの口実で。あなたがそこまで急ぐ様子じゃなかったから、つい口から出てしまった。言うような利はないだろうけど、見上げながら問う)
……遼馬さんが良ければ、ごいっしょしませんか?
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澪崎・遼馬 9月5日23時自信を持つと良い。努力は大変だっただろうが、同時に楽しかったのではないか?
(潮風を受ける編まれた緑の髪と白いリボンが目にとまる。少女からは緊張や不安さが伝わってくるが、きっとそれだけではない。努力を楽しいと思えたのなら、それは良い結果に繋がっていくはず)
普段のくるり君も可愛らしいが───今日のくるり君はとても可愛いとも。
(自分のような人間から言われたところで、少女の自信になるかは分からない。それでも抱いた気持ちは素直に伝えなければならない。いや、伝えたい)
むしろ、くるり君に言い寄る不埒な輩が現れないか心配なくらいだ。
(柄にもないことを言った自覚はある。冗談半分に口にする、照れ隠しのような台詞)
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澪崎・遼馬 9月5日23時そんなところだ。こうして催事を見回れば仕事とイベント、両方楽しめるしな。
(事もなげな様子の変わらぬ無表情。昨年の夏は勿論、異なる√に訪れるのも、少女とよく会う会館に通うのも、そうした自ら行なっていた見回りの一環だ)
そうか、なら早く友人達のところに…………それは当人一人では少々不安だな。なら一緒に行ってくれるか、くるり君?
(早く友人達のところに向かった方が良い、と言いかけて。少女からの提案に、胸中にあった遠慮が微かに解ける。仕事の遂行に君の協力が不可欠であるのなら、こちらから誘い直すのが礼儀というものだろう。目線を下げて、見上げてくる君へ芝居がかった調子で尋ね返す)
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戀ヶ仲・くるり 9月6日21時!!
(あなたはまっすぐ褒め言葉を伝える人だけれど、外から見ているかのような言葉選びも多いから。
今の言葉は隣でそのまま伝えてくれたかのように感じて、耳まで熱くなる。…そう言ってほしい、と求めた癖に。)
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戀ヶ仲・くるり 9月6日21時あ、ありがとうとうございます……はい。はい、オシャレしてみて、楽しかったです。
(お礼を言った後、あなたにそう笑う。)
……綺麗に着飾ってる人はいっぱい居て、そうなりたいけど、やり方が分からないから、私にはそうは出来ないな。……私には、どうせ似合わないから、とか、思ってたんですけど……。
完璧にできなくても、かわいいものを身につけたり、飾ったりするの、楽しいです!
(オシャレ名人には粗が見えるだろうし、上手く出来なかったところもあるけれど。
今の自分で出来るオシャレをがんばって──あなたがかわいいと言ってくれたから、今日の私は、いつもよりかわいい!
自問自答していたことが、あなたの言葉があるとすんなり笑えた。)
ふふ、大丈夫ですよぉ。声なんてかけられないですし、(道を聞かれても、そこから何某かなんてあったことがない。そう笑って、あなたを見上げる)今は遼馬さんが居ますから。
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戀ヶ仲・くるり 9月6日21時なるほど……遼馬さんはお仕事してる方が落ち着くんですねぇ……。
(中毒性を感じるほどに。言わないけれど言外に滲んだ。休日の楽しみ方が“そう”なら、何か言うのも野暮かもしれない。)
…あは!はい、見回り、お手伝いしますね!
(休日の自主的なお仕事中…という矛と盾が並ぶ状況だと分かったなら、あなたのお伺いを、お気遣いごと受け取った。目を合わせて笑った後、貼られたイベントマップを指さす)
遼馬さん、遼馬さん、…屋台グランプリを取った!なんて看板を掲げたお店、混雑してトラブルも起きそうじゃないですか?見回りしなきゃ!
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澪崎・遼馬 6時間前何事も最初の挑戦というのは大変なものだが、楽しかったのなら何よりだとも。
(より明るく、より楽しげに、「可愛い」と伝えられる友人が彼女には大勢いることは知っている。ゆえにその言葉を言うのが己で良かったのだろうかという疑念は今も絶えない。だが、自分の言葉が少女の自信に繋がったのなら、それ以上のことは無い)
……そうだな。それこそ、警官である当人の面目躍如の機会だ。共にいる間は当人に任せて貰おう。
(君から向けられた言葉を信頼の証と受け取って、襟を正す。守るべき善き人々の象徴である君に頼られるのは何であれ、何時であれ、喜ばしいことだ)
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澪崎・遼馬 6時間前流石はくるり君、目の付け処が良い。巡回も時間との勝負だ。回る場所は効率よく絞らねばな。屋台グランプリ受賞……串焼き系か鉄板系か確認しなければ……否、どれだけ人が集まるのか調べねばならないだろう。
(この少女といる間は仮面が取れそうになる。その事実を肯定するべきなのか、否定するべきなのかわからない。けれど、)
───では早速、向かうとしようか、くるり君。
(歩く度にサクリ、と砂浜に足跡が2つ残る。いつかこの足跡がひとつになる時がきたとしても、この時間を暖かなものだと感じたことに違いはない。だから、今はそれで良いと思えた)
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