【新入】潮根・源八【会員】
……邪魔する。(のっそりといかつい男がドアを潜る)
(不愛想を絵に描いたような目つきの鋭い強面の髭面)
あんたが、会長か。
(ウツロに目を止め、ゆっくりと歩み寄る)
…………。
(じーーーーっとウツロを見降ろし)
(ズンッと音を立てて胡坐をかき、頭を垂れた)
化け蟹、潮音・源八だ。
ここは界隈の世情に通じていると聞く。
此度はこちらに世話になりたい。
(おもむろに懐から折り畳まれた紙を取り出し)
これを渡すように、言付かっている。
「かいちょうさまへ
このたびはおとうちゃんがおせわになります。
おとうちゃん、かおがこわくてくちべただけど、
ほんとうはやさしいです。
みんなのためにがんばるっていってますので、
よろしくおねがいします。
おうちのらあめん、たべにきてね。
すず」
…………よろしく、頼む。
※
●新入会員「潮根・源八」
獣妖「化け蟹」の|載霊禍祓士《さいれいまがばらいし》 × ルートブレイカー
年齢: 57歳 男(1月23日生まれ)
https://tw8.t-walker.jp/character/status/h02162
・スレ設置期間【~12/29(日)】
・会員みんなでこのスレに書き込んで新参者を囲もう!

(あんたが、会長か。)
アッハイ。ええと、それがしは『YellowDragon』会長の神薙・ウツロっていう――
(…………。)
(こわいこわいこわいこっちにノシノシ来る!)
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(さて何が起こるかと思いきや。その場であぐら掻いて、しかも頭を下げまでしているときた)
…へ?
(化け蟹、潮音・源八だ。ここは界隈の世情に通じていると聞く。此度はこちらに世話になりたい。)
あ、ああ。そういう用事だったのね。あービックリした。
(これを渡すように、言付かっている。)
うん? なにこれ。紹介状…みたいなものは、特に発行してないし、そんなもんなくったっていい…じゃあなんだ。手紙かな? (読む。)
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―――――。
できた娘さんじゃーん…。 (目端に浮いた涙を人差し指で拭った)
口下手なパパのことをよーくわかってる。外野に言われるまでもないだろうけどさ、大事にしなよ。
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潮音――、すずちゃんって言うのかな? よろしく伝えといてよ。手紙全部読んだよーってさ。
それで――|源八《げんぱ》っつぁんは? 普段はどこでどんなことしてんの? 何を思い立ってウチに?
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ああ、わかった。……伝えよう。(目つきが少しだけ優しくなった)
俺は化け蟹だ。
人化が出来るようになったのもそれほど昔の話ってわけじゃない。
すずと出会って、色々あって…… 今はらあめん屋をやっている。
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すずは、俺の子じゃない。
あの子の母親に、あの日、託されたんだ。
(ぐ、と何かを堪え、遠い目をする)
赤ん坊だったすずと母親は、どこか他所の√から迷い込んだらしかった。
……いや、逃げ延びてきたんだろう。追ってくる奴らがいたからな。
連中は、人間も襲う俺たち化け蟹の巣穴に飛び込んで来た。
何が起きたかは、……わかるな?
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最後に残ったすずの母親は、もう虫の息だった。
俺は何も思わず鋏を振り上げたが、……下ろせなかった。
母親は歌っていた。小さく鈴を鳴らすような声だった。
なぜか、なぜだか、俺は動けなかった。
段々細く消えゆく声に、俺は初めて自分が魂を持っていることを知った。
だから。
襲い掛かる他の仲間を、俺は打ち倒した。
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最後の仲間に止めを刺した時、俺ももう死にかけだった。
母親の歌は止んでいた。
振り向けば、両手で赤ん坊を俺に差出したまま、母親はこと切れていた。
赤ん坊は、……すずは、俺を見て笑ったんだ。
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その後は、本当に色々なことがあって、正直よく覚えちゃいない。
あの後駆けつけた、母親の親友を名乗る魔女のババァが諸々手を尽くしたらしい。
今は、らあめん屋をやりながら、すずと暮らしている。ババァ……シャミールも
なにくれとなく面倒を見てくれているしな。(苦虫を嚙み潰したように)
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俺は、すずを守らなきゃならん。
そのためには、あの母娘になにがあったのか知らなきゃならん。
正直、すずと会うまでは会話も出来なかった化け蟹だ。世界の広さ深さにゃため息をつくしか出来ん。
……だから、手を借りに来た。ここであんたらと世界を渡り歩けば、色々知ることが出来るだろう。力をつけることも出来る。
俺に出来ることは何でも手を貸そう。だから、俺を。……いや、俺たち|父娘《・・》を助けてはくれまいか。頼む。
(小山の様な図体が改めて頭を下げる)
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おぉ、是非伺わさせて頂くであります!
あ、ボクの師匠のお店にも来てくれると嬉しいでありますよ。
(同じく地図を走り書きし)
お店は√ドラゴンファンタジーにあるんでありますが、そこの角を曲がって直接√ドラゴンファンタジーに行くよりも、こっちの角を曲がって√EDENを経由してこの道から√ドラゴンファンタジーに入った方が師匠のお店には早く着くでありますよ。
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まあそいつはともあれ。 (咳払いを挟み、)
ぱっつぁん(※呼び方がどんどん気安くなる)の事情は通り一遍聞かせてもらったよ。|娘《すず》が「生まれた」じゃなくて「出会って」って言ってた時にまず「うん?」って思ったけど――なーる。そんな山アリ谷アリがあったのね。
いいよ。ウチのネットワークで何か「っぽい」情報でも拾えそうなら、是非活用してよ。
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