シナリオ

⑪憩いの地は血に濡れて

#√ドラゴンファンタジー #ゾディアック継承戦争 #ゾディアック継承戦争⑪

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⚔️王劍戦争:ゾディアック継承戦争

これは1章構成の戦争シナリオです。シナリオ毎の「プレイングボーナス」を満たすと、判定が有利になります!
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(毎日16時更新)


「集まってくれてありがとう。ゾディアック継承戦争は『第二戦線』に移行したみたいだな。というわけで、早速その案内だ」
 赤神・晩夏(狐道を往く・h01231)は緩く微笑み、EDENたちへと声をかける。
「今回向かってもらうのは、ららぽーと福岡っていうショッピングパークだ。ここに王権執行者『ユリア・クラウディウス』が現れた影響で、パーク内が巨大な城型ダンジョンに変化しちまったんだ。だからみんなには、ダンジョンに突入してユリアの討伐をお願いしたい」
 『ユリア・クラウディウス』は√ドラゴンファンタジーからやって来た簒奪者だ。彼女は自作の『竜漿血液』を使い、あらゆる生命をモンスターに変えようと企てている。そんな彼女がドロッサス・タウラスに『竜漿血液』を使えば、戦争に勝利することはかなり難しくなるだろう。それを阻止するためにも、ユリアの戦力は削っておかなくてはならない。

「今回予知した城では、ユリアの竜漿血液に反応したのか、生物じゃないものまでモンスターになってるみたいなんだ。売り物の服とかクッションとか、そういうのが。その手のモンスターは力こそ弱いが、数が多い。ユリアとの戦いでは邪魔になるだろうな」
 モンスターたちはユリアを主人と判断しているようで、彼女に戦いを挑めば参戦してくる。一体一体は殴れば倒せるほどの強さだが、完全に無視するのも難しい。
「みんなにはこのモンスターの群れを対処してもらいつつ、ユリア本体を倒してほしい。邪魔なモンスターを片っ端から倒してもいいし、どうにか無力化したり無理できるならその方法を試してもらえればと思う。手段は任せるぜ」
 ユリアさえ倒すことができれば、モンスターたちは元の姿に戻る。そうなれば、あとは√EDENの忘れようとする力がなんとかしてくれるだろう。

「説明はこのくらいかな。それじゃ、そろそろ出発の時間だ」
 晩夏は軽く頭を下げ、EDENたちに手を振る。
「気をつけて行ってきてくれ。よろしく頼む!」

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第1章 ボス戦 『魔物達の聖母『ユリア・クラウディウス』』


黒木・摩那


 城と化したダンジョンに足を踏み入れれば、目の前に広がるのは奇妙な光景。
 客や店員の導線が考えられた通路は入り組んだ道に変わり、周囲には竜漿由来の魔力が漂う。意識しなければ、ここが√EDENだとはわからないだろう。
 そんな状況の中を、黒木・摩那(異世界猟兵『ミステル・ノワール』・h02365)は慎重に進んでいた。
(ただのダンジョン化より厄介な状況ですね)
 ダンジョンやユリア・クラウディウスの影響を受ければ、生物は恐らくモンスター化してしまう。それに加え、今回のケースは無機物までもがモンスター化してしまうようだ。
 摩那が物陰に隠れ周囲を観察すれば、日用品や大きなクッションがふわふわと通り過ぎるのが見えた。あれらはすでにモンスターとなっているのだろう。
 彼らは見た目からして、強さは大したことがなさそうだ。しかし数が多い。姿を晒せば、あっという間に敵の群れがこちらへ向かってくるだろう。
 この状況を打破するなら、範囲攻撃が一番だ。そう判断した摩那は、超可変ヨーヨー『エクリプス』を手にし、さらに先へと進んだ。

 ダンジョンの中心部では、ユリアが竜血聖杯を手に佇んでいる。聖杯から溢れる血が無機物に触れれば、それらは新たなモンスターと化していった。
 そんな彼女の元へ、摩那は堂々と向かう。
「あなたがこのダンジョンの主ですね。倒させていただきます」
「一人で来るなんて、勇敢なのか、無謀なのか……どちらにせよ、わたくしの邪魔はさせません」
 ユリアが魔力を滾らせれば、合わせて周囲のモンスターたちが殺到してくる。モンスターは数の力で摩那を押しつぶすつもりのようだ。
 しかし、数が多くとも弱い相手なら問題はない。摩那はヨーヨーを構えると、自分も能力を発揮させた。
「駆けろ、エクリプス!」
 勢いよくヨーヨーを振るい、まずは自分の周囲を一閃。見た目よりも重い質量となったヨーヨーは、敵を次々に薙ぎ払う。
 それでも迫ってくる相手には、刃を出して切り裂いて。エクリプスが動くたびに、敵は一体一体倒されていく。
 そうして道が道が切り拓かれる瞬間を、摩那は決して見逃さない。ヨーヨーを巧みに動かし、敵の合間を潜らせて、目指すはただユリアの元。
「√EDENをあなたの好きにはさせません!」
 摩那の放った一撃は、彼女が作り出した道を突き進み、ユリアを強かに打ち据える。確かなダメージを示すかのように、周囲のモンスターたちが無機物へと戻っていった。

シアニ・レンツィ


 生き物のように動くクッションや文房を物陰から見つめ、シアニ・レンツィ(|不完全な竜人《フォルスドラゴンプロトコル》の見習い羅紗魔術士・h02503)は困ったように眉を下げる。
「ううん、さすがダンジョンなんでもありだね。でも、動いてるのがあれだけで良かったかな」
 思い出すのはダンジョン突入前、エントランスで見かけた大きなロボットの像。あれが動いていたら、きっと恐ろしいモンスターになっていたに違いない。
 モンスターと化した無機物は、数こそ多いが強くはない。それならすべて自力で抑えておく必要もないだろう。シアニはミニドラゴンの幻影を呼び出すと、一緒に物陰で作戦会議を行った。
「ここからここまでのミニドラちゃんは、モンスターの対処をお願いねっ。ユアと他の子たちは、あたしと一緒にユリアの元へゴー、だよ!」
 元気な声を合図にして、シアニとミニドラゴンたちは行動を開始する。
 まずは数体のドラゴンが勢いよく飛び出し、モンスターたちの注意を引きつけた。無機物モンスターは知能もあまり高くないのか、警戒することなくドラゴンの元へと向かってくる。
 戦闘が始まれば、その隙にシアニたちは先へと進んだ。目指すはダンジョンの奥、もっとも魔力の気配が濃い地点だ。

 目的地には思った通り、ユリアが待ち構えていた。彼女はシアニたちに気づくと、疎ましそうに目を細める。
「せっかく多くのモンスターを生み出している最中ですのに。邪魔をしないでいただけますか?」
「人をモンスターにしちゃうのも、ショッピングを楽しみに来た人たちの時間を邪魔するのもだめなんだからっ! こっちこそ、みんなのお店を返してもらうよ!」
 二人の意見が交わることはない。正面から戦うだけだ。
 ユリアが聖杯を掲げれば、溢れる血が無機物をモンスターに変えていく。勢いよく向かってくるのは、モンスター化した自転車の群れだ。
「ミニドラちゃん、合わせて!」
 シアニの声に応じるよう、ドラゴンたちは次々に火球を放つ。それによって弾き飛ばされた自転車は、すぐに物言わぬ無機物へと戻った。
 シアニは自転車の元に駆け寄ると、愛用のハンマーを構える。
「悪いことをする簒奪者は――どっかいっちゃえ!」
 ハンマーで自転車を叩けば、それは凄まじい速度の投擲物に変わる。凄まじい勢いで飛翔した自転車は、シアニの宣言通りにユリアを吹き飛ばしたのだった。

春尾・志選


 ダンジョンと化したショッピングパークは、√EDENの街並みからは異様に浮いて見える。
 この√で生まれ育った春尾・志選(鵺の巫女・h07952)にとって、その異質さは眉を顰めるには十分だった。
 ダンジョンの主はすべての生き物をモンスターにしようと企てているらしい。その力がダンジョンの外に及んでしまったら――想像するだけでゾッとしてしまう。
「もう! どうして簒奪者って言うのはゾンビにしたりモンスターにしたり、ろくでもない事ばーっかりするの!?」
 胸の内から湧き上がる激情を言葉にすれば、気持ちも多少落ち着く。怒るだけでは状況は改善しない、一刻も早く、そして絶対に簒奪者を倒さなければ!
 意を決した志選は、マジカルクラブをぎゅっと握りダンジョンの中へ入っていく。

 ダンジョン内部はすでにモンスター化した無機物でいっぱいだった。
 洋服やクッションがふわふわと浮かぶ様は、一見メルヘンで可愛らしい。あれで無害な存在だったのなら良かったのだが――。
「っと、やっぱり……!」
 モンスターたちは志選の姿を発見すると、躊躇することなく襲いかかってくる。志選もこの状況は覚悟していたため、迅速に動き出すことができた。
 志選は武器を構えつつ、レイブンズをダンジョンの中へ飛ばしていく。そして敵がこちらに近づいてくるより早く、自身の能力も発動させた。
「こうなったら、ジン! 力を貸して!」
 魔人の魔力を借り受けて、マジカルクラブから放つのは風の魔法。周囲に旋風が吹き荒れれば、モンスターたちはあっさりと吹き飛ばされた。
 モンスター化が解けてコテンと落ちる商品たちの姿には、少し心が痛む。忘れようとする力があるとはいえ、お店が被る迷惑は少なくないだろう。
 だからこそ、早く解決しなくては。志選は魔法で道を切り開きつつ、偵察を終えたレイブンズと合流した。黒幕であるユリアは、この先にいるようだ。

 志選は風に乗って進みつつ、一気にユリアとの距離を詰める。急襲のような攻撃に、ユリアの反応は一歩遅れた。
「モンスターたち、壁となって!」
「そうはさせない! まとめてやっつけるよ!」
 主人を守ろうとしていたモンスターたちを巻き込むよう、志選が放つのはとっておきの神聖魔法。
 輝く光は呪いのような竜漿血液の力を打ち消し、その主であるユリアにも激しい一撃を与えたのだった。

夜久・椛


 依頼の状況を再確認し、夜久・椛(御伽の黒猫・h01049)はぽつりと零す。
「ん、無機物もモンスターに変えられるのかぁ……ぬいぐるみならもふもふ?」
 なんだか可愛らしい想像をしている椛に対し、尻尾のオロチは軽く首を横に振った。
「言ってる場合か。数も多いし、遊ぶ暇はないぞ」
「ん、それもそうだね」
 無害なもふもふだったならきっと楽しく遊べただろう。けれど今は彼らも、王権執行者の配下となってしまっている。
 元に戻ってもらうためにも、早くユリアを討伐しなくては。椛は御伽図鑑を手に取り、『雪姫』の項を開く。
「絶対零度、斬り捨て御免」
 御伽の力を借りれば、椛の周囲に冷たい風が吹き荒ぶ。その流れに乗りつつ、今度は錬成妖刀「朧」を構えて。そのまま椛は、凄まじい速度でダンジョンへと突撃していく。

 ダンジョン内部に侵入者が現れたとなれば、当然モンスターたちは集まってくる。椛は彼らの姿を確認すると、周囲の地形を素早く観察した。
 まずは手近な敵を数体斬り伏せ、そのままワゴンの影に身を隠す。椛の姿を見失った敵は、その場をウロウロと偵察し始めた。
 彼らの目を掻い潜るよう、椛は建物の柱の影を目指す。その最中に残した残像に、モンスターたちは一瞬にして群がるが――すぐに動かなくなった。
「作戦成功だな」
「ん、雪姫のおかげだね」
 残像の位置には雪女の冷気を残してある。それに巻き込まれた敵は、一瞬にして無力化されたというわけだ。

 椛は残像の罠を設置しつつ、少しずつダンジョン最奥部へ向かう。そこには黒幕であるユリアが待ち構えていた。
 彼女にも見えるように新たな残像を設置すれば、当然ユリアの視線もそちらへと向く。
「侵入者ですか? 何かがおかしいような……」
 さすがに相手は王権執行者、残像には不用意に近づかない。それでも椛が敵へと肉薄するだけの時間は十分に稼げた。
「――絶対零度、斬り捨て御免」
「っ!?」
 椛は死角からユリアに近づき、居合の要領で「朧」を振るう。無防備だった背中を斬られ、ユリアは声にならない悲鳴をあげた。
 そんな彼女の姿を見下ろし、椛が呟くのは静かな一声。
「身体の芯まで冷えたかな?」
 その様は、まさに恐ろしい雪女のようで、そして頼もしい剣豪のようで。椛は見事な作戦により、ユリアに強烈な攻撃を叩き込んだのだった。

セリナ・ステラ


 今回の事件の首謀者であるユリアは、生物すべてをモンスターに変えようとする危険な人物だ。
 しかし、そんな相手だからこそ、逆に『モンスターを人に戻す手段』についても詳しいかもしれない。そうでなくても、彼女と戦えばなにかの手がかりが得られるかもしれない。
 そう信じ、セリナ・ステラ(羽の色が星空のように煌めくセレスティアルの御伽使い・h03048)はダンジョンの中へと足を踏み入れる。
 大切な友人の姿を思い出し、勇気を出して一歩一歩前へと進む。そんなセリナを迎え撃つのは、モンスターと化したぬいぐるみやクッションたちだ。

「新しい侵入者ですね。では、追い返すまでです」
 モンスターをけしかけているのは当然ユリアだ。彼女は大きなクッションの山に腰掛け、セリナを見下ろしている。
 主の命令でこちらに接近してくるモコモコたちは可愛いが、彼らはセリナにじゃれつくことで足止めをしようとしているようだ。一つ二つなら嬉しいモコモコも、いっぱい集まれば当然苦しい。
「わっ、こういう時は……!」
 セリナはなんとか魔導書を掲げると、風の障壁を展開してモコモコを押し返す。ふっ飛ばされたクッションは重力に従ってぽすっと落下した。
「もう痛いことはしませんから。代わりに――物語の世界よ、わたしに力を貸してください!」
 次は御伽絵巻を掲げ、思うままに物語を紡ぐ。セリカが生み出すのは、楽しいぬいぐるみ世界での冒険だ。
 そこでは悪い子になってしまったぬいぐるみたちも、元の姿に戻ることができる。そんな物語に組み込まれたモンスターたちは、あっという間に元のモコモコに戻っていった。

「そんな、わたくしのモンスターが……!」
「わたしの夢は、こんな風にモンスターを元に戻すことです。あなたなら何か方法を知っていませんか?」
 セリナの問いかけに、ユリアは表情を険しくさせる。彼女の視線は手にした聖杯に向けられていた。
「……わたくしは自ら『竜漿血液』を生み出し、モンスター化の夢を目指しています。あなたにも、そのくらいの努力が必要でしょう」
 ユリアは自力で他者をモンスター化する兵器を生み出したのだ。ならば、その逆だって不可能ではないかもしれない。
 その未来を掴むためにも――今はモンスター化の危険を排除すべきだ。
「わかりました、ありがとうございます。その夢のためにも……わたしは先へ進みます!」
 セリナが決意を籠めて放った魔法はユリアの聖杯に届き、その表面に大きな傷を刻む。その結果、ユリア自身も大きく力を削がれたのだった。

弓槻・結希


 √EDENでありながら、ダンジョンの周囲の気配は√ドラゴンファンタジーのものにかなり近くなっている。それはきっと、竜漿の力が周囲に及んでいるからだろう。
 その気配を全身で感じ取り、弓槻・結希(天空より咲いた花風・h00240)は目を伏せ息を吐く。
 ダンジョンの主であるユリアは、モンスター化という災厄によって狂ってしまった。その災厄が起きた根本のきっかけは、失楽園戦争にある。
 セレスティアルである結希にとっても、失楽園戦争と世界へ落ちた遺産の存在は決して無視のできないものだ。それから――そこから起きた悲劇についても。
 結希の故郷では、幾人もの人々が災厄と悲劇に苦しんできた。だからこそ、結希は前へと進む。
 モンスター化の与えた不幸以上の、幸せの風を喚ぶ。それがセレスティアルである自分にとって、やるべきことだと感じているから。
 強い思いを白い翼に背負わせ、結希はダンジョンの中へと足を踏み入れた。

 元の建物から大きく変貌したダンジョンには、多くのモンスターが巣食っていた。彼らは皆ユリアの血により変貌したものだ。
「これが竜血聖杯の力ですか……遺産を使っている以上、正しく脅威と言えるでしょう」
 結希は冷静に現状を把握すると、翼剣『風花』を呼び出す。その柄に触れれば、真白の剣に白炎で紡いだ薔薇が咲いた。
「風よ、花よ。その色彩をもって、私の道をお守りください」
 力を注がれた翼剣は意思を持つかのように動き回り、結希へ近づこうとしていたモンスターを次々に斬り伏せる。斬撃の度に炎の花弁が溢れ、それもまたモンスターを跳ね除けていった。
 十分に守りを固めることができたなら、今度は敵本体との戦いだ。結希は翼剣と共に道を切り開き、まっすぐにユリアの元を目指した。

 より血の匂いが濃い方向へ向かえば、そこには聖杯を掲げるユリアが待ち構えていた。
「ああ、セレスティアルの方ですね。あなたたちの聖杯は、とても役に立っていますわ」
 ユリアは静かな、けれど狂気を孕んだ笑みで結希を見下ろす。その悪意のある笑みと言葉を、結希はただ素直に受け止め飲み込んだ。
「あなたの行いは決して見逃せません。人為的な災厄も、遺産の悪用も。そして真竜化というものをあのドロッサスに施すというのなら、竜を奉じる神聖祈祷師としても見過ごせません」
「つまり、あなたとわたくしは相容れないというわけですね。それなら、ご退場いただくまでです」
 結希の言葉を否定するよう、ユリアはさらに竜漿血液を撒き散らし、モンスターを生み出していく。
 次々に敵が迫る状況の中で結希は敢えて立ち止まり、祈りの言葉を紡いだ。
「この祈りが、花開くことを」
 祈りに応じて現れるのは、水晶で紡がれた青薔薇たち。それらは結希の周囲を吹き荒れ、眩く光を反射していた。
 どれだけ敵が迫ってきても、翼剣が多くを切り払ってくれる。それでも近づいてくる敵は、長杖で受け流せる。
 結希の冷静な状況把握力と祈りに対する強い静謐さは、彼女に多くの青薔薇を呼び出すだけの時間をくれた。
 すして多くの青薔薇が集い、嵐のようになったのなら――必要な道を翼剣が切り開いた。
「咲いて奔れ、蒼き薔薇の光よ」
 祈りを帯びた薔薇の嵐は、ユリアと彼女のモンスターを一気に飲み込み、清らかな光で焼き焦がす。
「これ以上、不幸は広げさせません」
 結希の全力を籠めた光が弾け、消え去れば、ここにあった悪しきものはすべて消え去った。
 それと同時にショッピングパークも元の姿に戻り、平和な景色が戻ってきたのだった。


 こうしてユリアは倒され、ららぽーとのダンジョン化や商品のモンスター化も解除された。
 ここに出た多くの被害も、忘れようとする力と人々の努力によっていつかは回復するだろう。
 EDENたちは、しっかりと目的を果たしたのだった。

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